JPH0595801U - 穀類収容装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 穀類収容袋から穀類を搬送体により順次排出
させる機能と、搬送体を使用せずに穀類を一気に排出さ
せる機能とを兼備させる。 【構成】 穀類収容袋の底の開口をシャッターを有する
嵌合筒部によって構成し、一方上記嵌合筒部の嵌合接続
用受口を袋載台に設け、上記受口にスクリューコンベア
などの搬送体の差込み連結部を設けたことを特徴として
いる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、乾燥機など適宜処理装置に接続使用する穀類収容装置に関する。

【０００２】

【従来技術】

従来のこの種穀類収容装置は、図７のように容器（イ）（鉄板製タンク）にス クリューコンベアなどの穀類排出用の搬送体（ロ）を一体に備えたものとか、図 ８のように容器（ハ）（袋）の底を紐などにて開閉自在に縛着してこれを支持枠 （ニ）に吊持させるものが知られている。

【０００３】 上記前者の装置は、容器（イ）そのものが搬送体（ロ）を備えているため、該 搬送体（ロ）を図のように適宜処理装置（ホ）（乾燥機など）に連結させ、搬送 体（ロ）の速度で決められた所定量の穀類を順次処理装置（ホ）に送り込むもの となるため、小さな能力の処理装置で間に合う個人農家で主として使用されてい るものである。

【０００４】 一方、後者の装置は容器（ハ）（袋）の底のひもを解くことにより、一気に穀 類を排出させるものとなるため、図９に示すようにリフトカーなどで容器（ハ） を吊上げて床などに設けられたピット位置に搬送し、このピット内に上記穀類を 排出させ、ピット内の穀類を昇降機などに処理装置（ヘ）に送り込む、いわゆる 大きな処理能力をもつ共同処理施設で専ら使用されているものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来技術の項で述べた説明から分かるように、要するに前者の穀類収容装置は 後者の装置のように穀類を一気に排出させることはできず、逆に後者の穀類収容 装置は前者の装置のような穀類の順次排出ができない。 そこで、この考案は、上記前者の装置による穀類の順次排出機能と後者の装置 による一気に排出する機能とを兼備させ、個人農家用と共同施設用との区別なく 共通に使用させることにより、便利性と経済性を高めようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案は、底部に排出口を備えた上端開口状の穀類 収容袋と、該収容袋の上部を吊持する支柱部を備えた袋載台とでなる穀類収容装 置において、上記収容袋の排出口をシャッターを有する嵌合筒部によって構成し 、一方、上記袋載台の台面に上記嵌合筒部との嵌合接続用の受口を設け、該受口 に、乾燥機など適宜処理装置に連絡するスクリューコンベアなどの搬送体の一端 を着脱自在に差込連結する連結部を設けたものである。

【０００７】

【実施例】

第１図のように、トラックＡの荷台に穀類収容装置を構成する袋載台Ｂが搭載 され、この袋載台Ｂには袋１が吊設状に載置されている。 そこで、先ず上記袋１は、その底部中央に穀類の排出口を構成する短小の嵌合 筒部２が形成され、この嵌合筒部２にはシャッター３がスライド自在に設けられ ている。

【０００８】 一方、上記袋載台Ｂは、トラックの荷台上に接地するベース４の四隅に支柱５ が起立され、この支柱５に上記ベース４との間に所要の空間を有して底板６が水 平に設けられ、この底板６の中央部には、上記嵌合筒部２が適嵌される窓孔状の 受口７が形成され、この受口７の下側には、該受口７に連なる断面Ｖ字状の穀類 流下用のガイド壁８が横長方向に設けられ、かつ、該ガイド壁８の谷部に、本例 ではスクリューコンベアからなる搬送体Ｃの一端を着脱自在に差込連結する断面 半円樋状の連結部９が横長方向に設けられている。

【０００９】 而して上記四隅の支柱５は、図４〜図６のように角筒構造の径太支柱部材５ａ と、これにスライド自在に挿入した径細支柱部材５ｂとで伸縮可能に構成され、 かつ、径細支柱部材５ｂの下端にワイヤー１０の一端を止着するとともに、該ワ イヤーは、径太支持部材５ａと径細支持部材５ｂの間隙を通して、その他端を径 太支柱部材５ａに取付けた滑車１１を経て径太支柱支柱部材に回動操作自在に設 けたレバー１２に連結してある。 尚、上記径細支柱部材５ｂの上端部には、袋の上部を吊持するスプリングから なる吊持部材１３と、基部を上記径細支柱部材５ｂに回動自在に軸支した袋フタ 吊持部材１４が設けられている。図中１５は、袋１に設けた閉口紐、１６は袋吊 上げ用のフック掛部である。

【００１０】

【作用】

図１は、袋載台Ｂに設けた受口７に袋１の底に設けた嵌合筒部２がシャッター ３の閉状態で嵌合された状態を示し、そこでいま、袋１に充満された穀類（籾） を個人農家が備えている処理装置（乾燥機など）に送り込む操作としては、搬送 体Ｃを袋載台Ｂの空間を通じて連結部９に側方から差込む。この差込み状態でシ ャッター３を開くと、穀類はガイド壁８をガイドとして搬送体Ｃ内に流入され、 搬送体Ｃの駆動により穀類は順次図示しない処理装置に送り込まれる。

【００１１】 而して、上記袋１内の穀類の殆んどは、嵌合筒部２を通じて排出されるが、嵌 合筒部２のまわりの袋１の周底部分には穀類が残存するので、この場合にはレバ ー１２を回動操作し、それによるワイヤー１０の移動によって径細支柱部材５ｂ が上昇し、この上昇により袋の四隅部分がつまみ上げられるので嵌合筒部２のま わりの袋底部分が嵌合筒部２に向かって傾斜し、それにより嵌合筒部２まわりの 穀類を残留させることなくきれいに排出させ得るものである。

【００１２】 次に袋１内の穀類を共同処理施設などに運んでこれを一気に排出させるには、 搬送体を使用することなく、図９のように袋をリフトカーなどで吊り上げ、ピッ ト位置でシャッターを開くことにより行ない得るものである。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成したので次のような効果が得られる。 （ａ）袋の底に設けた嵌合筒部を袋載台の受口に嵌合させた状態で、該受口に搬 送体の一端を差込連結することにより、袋内の穀類の順次排出機能を果させるこ とができ、個人農家の穀類収容装置として使用できる。 （ｂ）又、搬送体を連結しない状態では従来同様、袋をリフトカーなどで吊上げ 、施設のピットなどに一気に排出させることが可能になるので、共同施設の穀類 収容装置として使用できる。 （ｃ）上記（ａ），（ｂ）により、個人農家用と共同施設用との区別なく共通に 使用できることから、便利性と経済性とを大巾に高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】穀類収容装置の一部切欠正面図である。

【図２】同上一部切欠側面図である。

【図３】袋の底に設けた嵌合筒部分の斜面図である。

【図４】袋載台の面に設けた受口部分の斜面図である。

【図５】袋載台の支柱部分の一部切欠拡大正面図であ
る。

【図６】同上一部切欠平面図である。

【図７】従来例の一使用態様の説明図である。

【図８】従来例の他の使用態様の説明図である。

【図９】図９に関連した従来例の使用態様の説明図であ
る。

【符号の説明】

Ｂ 袋載台 Ｃ 搬送体（スクリューコンベア） １ 穀類収容袋 ２ 排出口を構成する嵌合筒部 ３ シャッター ７ 受口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底部に排出口を備えた上端開口状の穀類
   収容袋と、該収容袋の上部を吊持する支柱部を備えた袋
   載台とでなる穀類収容装置において、 上記収容袋の排出口をシャッターを有する嵌合筒部によ
   って構成し、一方、上記袋載台の台面に上記嵌合筒部と
   の嵌合接続用の受口を設け、該受口に、乾燥機など適宜
   処理装置に連絡するスクリューコンベアなどの搬送体の
   一端を着脱自在に差込連結する連結部を設けたことを特
   徴とする穀類収容装置。