JPS6228607Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は運搬車により乾燥作業場まで運搬され
た穀物を、運搬車から下さず、その荷台から直接
横長搬送機へ投入する投入操作のみで精選しなが
ら乾燥機へ能率よく張込ませることができる穀物
搬送装置に関する。

従来、収穫した穀物を乾燥機に張込ませる張込
作業は、一般に本出願前公知である実公昭58−
17004号公報に記載された如く、袋詰めされた穀
物を運搬車で乾燥作業場まで運搬し、次いで人力
により乾燥機まで運搬し、これをさらに乾燥機に
付設された昇降機下部の張込ホツパーと略同高位
置に配設された荷受台上へいちいち持ち上げ、開
袋させながら、張込ホツパー内へ投入せしめるこ
とにより行つていたものである。

したがつて、上述のような張込作業にあつて
は、その張込作業が総て人力により行われていた
ので、大量の穀物を短時間内に能率よく乾燥機へ
張込ませることができず、乾燥開始までに相当の
時間を要するは勿論のこと、多くの労力が必要と
なつて能率的かつ省力化のもとに穀物の張込作業
を達成させることができない欠点があつた。

そこで本考案は、運搬車により運搬された穀物
を、運搬車から下さず、荷台より直接、散粒状態
のまま横長搬送機の投入ホツパーへ投入させる操
作のみで、該穀物を藁等の夾雑物を除去しながら
精選状態のもとで短時間内に、しかも省力化のも
とに能率よく乾燥機へ張込ませ乾燥開始時間の著
しい短縮化を図ることができる穀物搬送装置を得
ることを目的としたものである。

本考案は前記に鑑み、上記目的を達成させるた
め、その構成を、内部に搬送スクリユーを回転自
在に収蔵軸架した横長搬送機の基端側に内部に選
別網を張設した投入ホツパーを設け、該投入ホツ
パーの前縁部には投入ホツパーに向け傾斜させた
流穀案内板を配設すると共に、前記横長搬送機の
搬出側は乾燥機の一側に付設した昇降機下部へ開
口接続したことを特徴とする穀物搬送装置とした
ものであつて、かかる穀物搬送装置によれば、運
搬車により乾燥作業場まで運搬された穀物を運搬
車の荷台から直接散粒状態のまま流穀案内板に沿
つて横長搬送機の基端側に設けた投入ホツパーへ
投入せしめる簡単な操作で短時間の中に昇降機を
介し、乾燥機内へ正確に搬入せしめて能率的な乾
燥作業を行うことができると共に、穀物の張込作
業に際し穀物を運搬車より乾燥機まで人力により
運搬させたり或は持ち上げる等の重労働を無くし
て省力化は勿論のこと搬送能率を飛躍的に向上さ
せて乾燥開始までの時間を著しく短縮させること
ができる許りか、穀物中に混在していた多くの藁
等の夾雑物を自動的に選別して精選穀物としなが
ら乾燥機へ供給し、胴割れ発生のない良質の乾燥
穀物を得ることができる効果を奏する。

以下に本考案に係る穀物搬送装置を附付図面に
示された好適な一実施例について説明する。

図面において、１は穀物が何回となく竪流下さ
れる間に流通する乾燥風により乾燥させることが
できる乾燥機であつて、該乾燥機１の一側には、
穀物を乾燥機本体１内へ搬入させたり、搬入され
た穀物を循環させたり、さらには乾燥された穀物
を機外に排出させるための昇降機２が付設されて
おり、これが昇降機２の下部には、搬送されて来
た穀物を昇降機２内へ搬入させるための搬入窓３
が開口されている。上記した搬入窓３は、該搬入
窓３の左右両側に縦設した案内レール４，４に沿
い昇降動作されるシヤツタ５により開閉塞される
ように形成されている。６は運搬車Ａの荷台Ｂよ
り散粒状態のもとに投入された穀物を迅速かつ正
確に昇降機２内へ搬入せしめるための横長搬送機
であつて、該横長搬送機６は、周囲を囲壁８によ
つて囲んで略密封状に形成した横長状の搬送樋７
と、該搬送樋７の供給側上面および前面に亘つて
開口した切欠開口部９へ取外し自在に載置装着し
た投入ホツパー１０と、搬送樋７の内部全長に亘
り回転自在に収納軸架した搬送スクリユー１１と
により構成されている。

そして搬送樋７の搬出側の前面壁には昇降機２
の搬入窓３と合致する搬出窓１２を開口すると共
に、これが搬出窓１２の左右両側には昇降機２へ
搬送樋７の搬送側を取外し自在に装着させるため
の左右一対からなる取付片１３，１３が一体に付
設されている。又切欠開口部９へ載置装着される
投入ホツパー１０は前面側壁１４よりも左右側壁
１５，１５および後面側壁１６を高くした底無し
角筒状に形成すると共に前面側壁１４の前縁部に
は昇降調節が自由にできる脚１８を備えた流穀案
内板１７が供給ホツパー１０に向け傾斜されるよ
うに形成されている。１９は投入ホツパー１０の
内部に取外し自在に敷設した適当メツシユからな
る選別網である。

搬送樋１０内に回転自在に収納軸架された搬送
スクリユー軸１１ａの一端は搬送樋７より外部に
延出して、これが端部に受動プーリー２０を固着
すると共に、該受動プーリー２０と、昇降機２の
駆動プーリー２１とに亘り伝動ベルト２２を懸架
させてある。そして昇降機２の搬入窓３および搬
入樋７の搬出窓１２に相当する位置の搬送スクリ
ユー軸１１ａには搬送樋７内を搬送されて来た穀
物を搬出窓１２および搬入窓３を経て昇降機２内
へ搬入させるための跳ね出し羽根２３が装着され
ている。

２４は運搬車Ａの荷台Ｂ上に搭載された穀物収
納袋であつて、該穀物収納袋２４を使用しない時
には穀物を荷台Ｂ上へバラ積みさせてもよい。

又、搬送スクリユー軸１１ａは別個に設置され
た他の電動機により駆動回転させてもよい。

次にその作用について説明する。

今、収穫した穀物を穀物収納袋２４に収納し、
これが穀物収納袋２４を運搬車Ａの荷台Ｂ上へ積
載して、乾燥作業場に運搬し、荷台Ｂ側を投入ホ
ツパー１０の前面側に延設した傾斜状の流穀案内
板１７の先端側と一致させる。

次いで昇降機２を運転すれば、横長搬送機６内
に軸架された搬送スクリユー１１は駆動プーリー
２１よりの動力で回転される。

このようにして搬送スクリユー１１が回転され
たら、穀物収納袋２４を荷台Ｂ上において開袋
し、穀物を次々と流穀案内板１７へ向けて流下さ
せれば、該穀物は選別網１９で混入された藁等を
除去しながら投入ホツパー１０より横長搬送機６
の供給側に投入され、回転する搬送スクリユー１
１で搬出側へ向け搬送された後、跳ね出し羽根２
３により搬出窓１２および搬入窓３を経て昇降機
２内に搬入され、昇降機２により乾燥機１内に充
填せしめる。

したがつて、乾燥機１内に所定量の穀物が充填
されるまで上述の搬入作業を継続させれば、収穫
した穀物を横長搬送機６の搬送作業で何等人力を
要することなく短時間内に乾燥機１へ搬送充填さ
せることができるので、乾燥開始までの時間を著
しく短縮することができる許りか省力化のもとに
効率的な搬送作業を容易に達成できるものであ
る。

そして乾燥機１内に所定量の穀物が充填された
ら、荷台Ｂよりの穀物搬入作業を停止させると共
にシヤツタ５により昇降機２の搬入窓３を閉口さ
せた状態のもとで循環乾燥作業を行い、該穀物を
乾燥させればよい。

なお、横長搬送機６は穀物乾燥作業中これを取
外しておいてもよいものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る穀物搬送機の一実施例を示
すものであつて、第１図は全体の斜視図、第２図
は作業状態における左斜視図であり、第３図は昇
降機と横長搬送機との一部切欠した展開斜視図で
ある。 １……乾燥機、２……昇降機、６……横長搬送
機、１０……投入ホツパー、１７……流穀案内
板、１９……選別網。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に搬送スクリユーを回転自在に収蔵軸架し
   た横長搬送機の基端側に、内部に選別網を張設し
   た投入ホツパーを設け、該投入ホツパーの前縁部
   には投入ホツパーに向け上向き傾斜調節のできる
   流穀案内板を配設すると共に、前記横長搬送機の
   搬出側は乾燥機の一側に付設した昇降機下部へ開
   口接続したことを特徴とする穀物搬送装置。