JPS5851692Y2 - 馬鈴しよ収穫機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は掘取った馬鈴しよの塊茎を機上において傷つ
けることなく容器に収容する収穫機に関するものである
。

馬鈴しよ収穫機は掘取ったいも（塊茎）を、一時、機上
に貯溜するが、収穫機のコンベヤからミニコンテナ、タ
ンク等の容器に投入すると、コンベヤ放出端と容器の底
面の間の落差が大きいため、投入時にいもが損傷する。

又、これらの容器からいもを排出する時も、相互衝突や
転がりのためにいもの損傷が起きる。

さらに、これらの容器は重くてかさばるため、取扱いが
不便であり重労働になるという使用上の欠点もある。

この考案の目的は、投入時及び排出時にいもの損傷がほ
とんどなく、取扱いに労力を要しない貯溜装置を備えた
馬鈴しよ収穫機を提供することにあり、その要旨とする
ところは、機台に旋回及びに上下傾動自在に設けたアー
ムを介して底部開閉自在のバッグ又はミニコンテナをつ
り、その容器をコンベヤの下側において弾性的に傾動可
能に支持した受台にのせ、コンベヤから容器内に落ちる
いもの落差を常時小さく保つようにしたことにある。

この考案の収穫機を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、トラクターにけん引される馬鈴し
よ収穫機の機台１に旋回ヘッド２を備えた支柱１４を設
け、そのヘッド２にアーム５を上下傾動自在に取付ける
。

アーム５の先端からワイヤー４を介して昇降自在にフッ
ク８をつるし、そのフック８にバッグ６のつり輪９をか
ける。

図示していないが、ヘッド３、ワイヤー４、アーム５の
旋回、巻上げ巻下げ、傾動の機構は従来のクレーン等に
使用されているものと同じである。

コンベヤ３の放出端の下側にバッグ受台１５をうす巻き
ばね蝶番１６を介して傾動自在に取付け、その受台１５
にバッグ６をのせる。

バッグ６は、第２図に示すように、角の丸い正方形の断
面を持ち、図示していないが、底面は開閉自在に形成さ
れている。

バッグ６の上周縁に口金１１を取付けて開口形状を保持
する。

バッグ６の四隅にロープ１０の下端を止着し、その上端
をつり輪９に係止する。

受台１５は、第３図に示すように、断面り型であリ、バ
ッグ６と同じ深さの側板１７と先端がぎ状の底板１８を
持つ。

うす巻きばね蝶番１６の弾性反撥力により、バッグ６が
空の時は、受台１６は実線の位置により、側板１７の傾
斜は水平に近い。

バッグ６にいもが入り重くなるに従い、受台１６は下が
り、底面１８が水平に近づく。

いもがバッグ６に一杯に詰まり最大重量に達すると、受
台１５の底面１８は水平よりも低い鎖線の位置に下がる
。

次に、この考案の収穫機によるいもの貯溜と排出につい
て説明する。

空のバッグ６の一辺を受台１５の側板１７の上縁に沿わ
せてのせると、受台１５の底は高く上がり、バッグ６中
へのいもの投入落差は小さく、コンベヤ３からバッグ６
に落ちるいもの傷つきはほとんど起きない。

この時、口金１１の一部を着脱自在に側板１７に係止す
ることが望ましい。

バッグ６に入るいもの量が増えるにつれて受台１５は下
がるが、いもの上面とコンベヤ３の間の距離すなわちい
もの投入落差はほとんど変化しない。

いもは、常時、わずかな落差でバッグ６内に落ちるので
損傷を受けることはない。

バッグ６が満杯に近づくと受台１５の先端が下がるので
、いもはバッグ６の中に均等に詰まり、バッグ６はむだ
なく一杯になる。

詰め始めのバッグ６は側板１７の反対側が縮んでいるが
、いもが詰るにつれて伸びる。

又、満杯に近づくと、受台１５の底板１８が逆に少し傾
斜するが、先端がかぎ状に形成されているので、バッグ
６がすべり落ちることはない。

満杯になったバッグ６はワイヤー３とアーム５を油圧で
操作し、他の大型運搬車、例えばトラックに静かに移す
ことができる。

そこで、バッグ６の底を開くと、いもはトラックの荷台
に収容されるが、この落差は小さいので、いもの相互衝
突、転がりによる傷つきはほとんどない。

実施例のバッグは断面正方形であるが断面円形のものも
使用できる。

又、バッグの代りに上面開口コンテナをロープでつり下
げて使用することもできる。

コンテナを使用しても、従来と異なり、コンテナの積み
込み積みおろしは自動的に行われるので、重労働は不要
であり、バッグと同様にいもの傷つきは防止される。

上記の通り、この考案の収穫機はバッグ、コンテナ等の
容器に常に落差の小さい状態でいもを傷付けずに詰め込
み、満杯になった容器を他の大型運搬車に労力をかけず
に移し、必要に応じて容器がらいもを静かに排出するこ
とができるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の馬鈴しよ収穫機の側面図
、第２図は第１図のバッグの斜視図、第３図はバッグの
受台の状態を略図的に示す側面図。 ４：ワイヤー、５：アーム、６：バッグ、１０：ロープ
、１５：受台、１６：うず巻きばね蝶番。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）旋回及び上下傾動可能なアームを機台に設け、前
   記アームの先端から巻上げ巻下げ自在にロープを下げ、
   前記ロープに容器をつるし、コンベヤ放出端の下側に弾
   性蝶番を介して傾動可能にＬ字型受台を取付け、前記容
   器を前記受台にのせ、それらにより容器内の重量に応じ
   て容器の底面の傾斜が調整されて常にコンベヤからの落
   下が小さく保持されるようにしたことを特徴としてなる
   馬鈴しよ収穫機。
2. （２）実用新案登録請求の範囲の第１項に記載の収穫機
   において、コンベヤ放出端の下側にうす巻きばね蝶番を
   介して底部先端をかぎ状に曲げたＬ字型受台を取付けた
   ことを特徴としてなる前記収穫機。
3. （３）実用新案登録請求の範囲の第１項又は第２項に記
   載の収穫機において、容器は柔軟な材質の底面開閉自在
   なバッグよりなることを特徴とする前記収穫機。