JPH0591533A - 動き適応型輝度信号色信号分離フイルタ - Google Patents

動き適応型輝度信号色信号分離フイルタ

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JPH0591533A
JPH0591533A JP4056746A JP5674692A JPH0591533A JP H0591533 A JPH0591533 A JP H0591533A JP 4056746 A JP4056746 A JP 4056746A JP 5674692 A JP5674692 A JP 5674692A JP H0591533 A JPH0591533 A JP H0591533A
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淳子 谷口
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典之 山口
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拓二 蔵下
Mitsuru Ishizuka
充 石塚
Seiji Yao
政治 八尾
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/77Circuits for processing the brightness signal and the chrominance signal relative to each other, e.g. adjusting the phase of the brightness signal relative to the colour signal, correcting differential gain or differential phase
    • H04N9/78Circuits for processing the brightness signal and the chrominance signal relative to each other, e.g. adjusting the phase of the brightness signal relative to the colour signal, correcting differential gain or differential phase for separating the brightness signal or the chrominance signal from the colour television signal, e.g. using comb filter

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  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像が静止画から動画に移る場合又はその逆
の場合に、解像度が高く画質劣化の少ない画像を再生で
きる動き適応型YC分離フィルタを得ること。 【構成】 動き検出回路80が動画を検出した時、フィ
ールド間又はフレーム間での相関を検出し、その相関の
大小により複数のフィールド間処理のいずれかを選択
し、更にフィールド内での相関を検出し、その相関の大
小により3種類のフィールド内処理を適応的に切換える
処理を行ない、フレーム内YC分離Y信号とフレーム内
YC分離C信号を出力するフレーム内YC分離フィルタ
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色信号を輝度信号の高
域周波数領域に周波数多重した複合カラーテレビジョン
信号(以下V信号という)から輝度信号(以下Y信号ま
たは単にYという)及び色信号(以下C信号または単に
Cという)を分離するための動き適応型輝度信号色信号
分離フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】動き適応型YC分離フィルタは、画像が
静止画像であるか、動画像であるかを局所的に判断し、
その各部の画素信号に適したYC分離を行うフィルタで
ある。現行のNTSC信号方式では、C信号をY信号の
高域周波数領域に周波数多重した複合信号となってい
る。このため受像機ではYC分離が必要であり、その分
離の不完全さはクロスカラーやドットクロールなどの画
質劣化を生じさせる。従って近年大容量のディジタルメ
モリの発達に伴い、テレビジョン信号の垂直走査周波数
に等しいか、それ以上の遅延時間を有する遅延回路(以
下、単に遅延回路という)を利用した動き適応YC分離
などの画質改善のための信号処理回路が種々提案されて
いる。
【0003】図110は従来の動き適応型YC分離フィ
ルタの一例を示すブロック図である。同図において、入
力端子1001にはNTSC方式のV信号1101が入
力され、フィールド内YC分離回路1004,フレーム
間YC分離回路1005,Y信号動き検出回路1006
及びC信号動き検出回路1007の入力端にそれぞれ与
えられる。
【0004】フィールド内YC分離回路1004にて、
フィールド内フィルタ(図示せず)により、YC分離さ
れたフィールド内YC分離Y信号1102と、フィール
ド内YC分離C信号1103はそれぞれY信号混合回路
1009の第1の入力端とC信号混合回路1010の第
1の入力端に入力される。
【0005】また、フレーム間YC分離回路1005に
てフレーム間フィルタ(図示せず)により、YC分離さ
れたフレーム間YC分離Y信号1104と、フレーム間
YC分離C信号1105はそれぞれY信号混合回路10
09の第2の入力端とC信号混合回路1010の第2の
入力端に入力される。
【0006】他方、Y信号動き検出回路1006にて検
出されたY信号動き量1106は、合成回路1008の
一方の入力端に入力され、またC信号動き検出回路10
07にて検出されたC信号動き量を示す信号1107は
合成回路1008の他方の入力端に入力される。
【0007】合成回路1008にて合成された動き検出
信号1108はY信号混合回路1009の第3の入力端
及びC信号混合回路1010の第3の入力端にそれぞれ
入力され、Y信号動き検出回路1006、C信号動き検
出回路1007および合成回路1008で動き検出回路
1080を構成している。
【0008】Y信号混合回路1009の出力である動き
適応YC分離Y信号1109は出力端1002より送出
される。またC信号混合回路1010の出力である動き
適応YC分離C信号1110は出力端1003より送出
される。
【0009】次に動作について説明する。動き検出回路
1080はV信号1101をYC分離するにあたり、Y
信号動き検出回路1006およびC信号動き検出回路1
007の出力を合成回路1008で合成して、V信号1
101が静止している画像を表す信号か、動きを表す信
号かを判断する。
【0010】Y信号動き検出回路1006は例えば図1
11のように、入力端1011からV信号1101を入
力して1フレーム遅延回路1075で1フレーム遅延さ
せた信号と直接入力されたV信号1101とを減算器1
076で減算して、V信号1101のフレーム差分を求
め、低域通過フィルタ1077を通したのち、絶対値回
路1078でその絶対値を求めこの絶対値を非線形変換
回路1079でY信号の低域成分の動き量を示す信号1
106に変換して出力端1081に出力する。
【0011】また、C信号動き検出回路107は例えば
図112のように入力端1011から入力されるV信号
1110を2フレーム遅延回路1082で2フレーム遅
延させた信号と、直接入力されたV信号1101とを減
算器1083で減算して、2フレーム差分を求め、帯域
通過フィルタ1084を通したのち絶対値回路1085
でその絶対値を求め、この絶対値を非線形変換回路10
86でC信号の動き量を示す信号1107に変換して出
力端1087より出力する。
【0012】合成回路1008は例えばY信号動き量1
106とC信号動き量1107のうち大きい方の値を選
択して出力するように構成されている。この判別結果は
動き係数k(0≦k≦1)という形で表され、例えば画
像を完全なる静止画像と判別した場合にはk=0,画像
を完全なる動画像と判別した場合にはk=1というよう
に制御信号1108として与えられる。
【0013】一般に、画像が静止画像である場合にはフ
レーム間相関を利用したフレーム間YC分離を行ってY
信号とC信号を分離する。
【0014】フレーム間YC分離回路1005は例えば
図113のように入力端1011から入力されたV信号
1101を1フレーム遅延回路1088で1フレーム遅
延させた信号と、直接入力されたV信号1101とを加
算器1089で加算して、1フレーム和を求めてYF信
号1104を抽出して出力端1091に出力するととも
に、減算器1090で入力端1011から入力されたV
信号1101からYF信号1104を減ずることによ
り、CF信号1105を抽出して出力端1092から出
力している。
【0015】また一般に画像が動画像である場合にはフ
ィールド内相関を利用したフィールド内YC分離を行っ
てY信号とC信号を分離する。
【0016】フィールド内YC分離回路1004は例え
ば図114のように入力端1011から入力したV信号
1101を1ライン遅延回路1093で1ライン遅延さ
せた信号と、直接入力したV信号1101とを加算器1
094で加算して、1ライン和を求めてYf信号110
2を抽出し、出力端1096から出力するとともに、減
算器1095で入力端1011から入力されるV信号1
101からYf信号1102を減ずることにより、Cf
信号1103を抽出して出力端1097から出力してい
る。
【0017】動き適応型YC分離フィルタでは、このよ
うなフィールド内YC分離回路1004とフレーム間Y
C分離回路1005とを並置し、合成回路1008にて
合成された動き係数kにより、Y信号混合回路1009
に以下のような演算を行わせて、動き適応YC分離Y信
号1109を出力端1002から出力する。
【0018】Y=kYf+(1−k)YF ここでYf:フィールド内YC分離Y信号出力110
2、YF:フレーム間YC分離信号出力1104であ
る。
【0019】同様に、制御信号1108により、C信号
混合回路1010に以下のような演算を行わせて、動き
適応YC分離C信号を1110を出力端1003から出
力する。
【0020】C=kCf+(1−k)CF ここで、Cf:フィールド内YC分離C信号出力110
3、CF:フレーム間YC分離C信号出力1105であ
る。
【0021】この動き適応型YC分離フィルタのうち、
C信号動き検出回路1007は図115のような構成で
も実現できる。同図において、入力端1011からV信
号1101が入力され、色復調回路1098により2種
類の色差信号R−Y,B−Yに復調される。これら2種
類の色差信号R−Y,B−Yは時分割多重回路1099
である周波数で時分割多重され、2フレーム遅延回路1
082で2フレーム遅延した後、減算器1083で2フ
レーム遅延回路1082の出力と時分割多重回路109
9の出力との減算を行って、2フレーム差分が得られ
る。この2フレーム差分に低域通過フィルタ1084を
通してY信号成分を除き、絶対値回路1085により絶
対値をとり、さらに非線形変換回路1086で非線形変
換してC信号の動き検出量1107を出力端1087か
ら送出できる。
【0022】また、図116は従来の他の動き適応型Y
C分離フィルタの一例を示すブロック図である。同図に
おいて、入力端子6001にはNTSC方式のV信号6
201が入力され、フィールド内Y信号抽出フィルタ6
004,フレーム間Y信号抽出フィルタ6005,色復
調回路6006及びY信号動き検出回路6011の入力
端にそれぞれ与えられる。
【0023】フィールド内Y信号抽出フィルタ6004
にて、YC分離されたフィルタ内YC分離Y信号620
2はY信号混合回路6014の第1の入力端に入力され
る。また、フレーム間Y信号抽出フィルタ6005に
て、YC分離されたフレーム間YC分離Y信号6203
はY信号混合回路6014の第2の入力端に入力され
る。
【0024】また、V信号は色復調回路6006にて、
2種類の色差信号、すなわちR−Y信号とB−Y信号に
色復調される。2種類の色差信号は時分割多重回路60
07である周波数で時分割多重される。時分割多重回路
6007の出力信号は、1.5MHz以下を通過域とする低域
通過フィルタ(以下、LPFという)6008により、
帯域制限される。帯域制限された色差周波数6204
は、フィールド内C信号抽出フィルタ6009、フレー
ム間C信号抽出フィルタ6010およびC信号動き検出
回路6012の入力端にそれぞれ与えられる。
【0025】フィールド内C信号抽出フィルタ6009
にて、YC分離されたフィールド内YC分離C信号62
05はC信号混合回路6015の第1の入力端に入力さ
れる。また、フレーム間C信号抽出フィルタ6010に
て、YC分離されたフレーム間YC分離C信号6206
はC信号混合回路6015の第2の入力端に入力され
る。
【0026】他方、Y信号動き検出回路6011にて検
出されたY信号動き量を示す信号6207は、合成回路
6013の一方の入力端に入力され、また、C信号動き
検出回路6012にて検出されたC信号動き量を示す信
号6208は合成回路6013の他方の入力端に入力さ
れる。
【0027】合成回路6013にて合成された動き検出
信号6209はY信号混合回路6014の第3の入力端
およびC信号混合回路6015の第3の入力端にそれぞ
れ入力され、Y信号動き検出回路6011、C信号動き
検出回路6012および合成回路6013で動き検出回
路6080を構成している。
【0028】Y信号混合回路6014の出力である動き
適応YC分離Y信号6210は出力端6002より送出
され、C信号混合回路6015の出力である動き適応Y
C分離C信号6211は出力端6003より送出され
る。
【0029】次に、動作について説明する。動き検出回
路6080は、V信号6201をYC分離するに当た
り、Y信号動き検出回路6011およびC信号動き検出
回路6012の出力を合成回路6013で合成して、V
信号6201が静止している画像を表す信号か、動きを
表す信号かを判別する。
【0030】Y信号動き検出回路6011は、たとえば
図117のように、入力端6021からV信号6201
を入力して1フレーム遅延回路6151で1フレーム遅
延させた信号と、直接入力されたV信号6201とを減
算器6152で減算して、V信号6201の1フレーム
差分を求め、2.1MHz以下を通過域とするLPF6153
を通したのち、絶対値回路6154でその絶対値を求
め、この絶対値を非線形変換回路6155でY信号の低
域成分の動きを示す信号6207に変換して出力端61
56に出力する。
【0031】また、C信号動き検出回路6012は、た
とえば図118のように入力端6023から入力される
帯域制限された色差信号6204を2フレーム遅延回路
6157で2フレーム遅延させた信号と、直接入力され
た色信号6204とを減算器6158で減算して、2フ
レーム差分を求め、絶対値回路6159でその絶対値を
求め、この絶対値を非線形変換回路6160でC信号の
動き量を示す信号6208に変換して出力端6161よ
り出力する。
【0032】合成回路6013は、たとえばY信号動き
量6207とC信号動き量6208のうち、大きい方の
値を選択して出力するように構成されている。この判別
結果は、動き係数k(0≦k≦1)という形で表わさ
れ、たとえば画像を完全なる静止画像と判別した場合に
は、k=0、画像を完全なる動画像と判別した場合に
は、k=1というように制御信号6209として与えら
れる。
【0033】一般に、画像が静止画像である場合には、
フレーム間相関を利用したフレーム間Y信号抽出フィル
タ6005とフレーム間C信号抽出フィルタ6010に
よりYC分離を行って、Y信号とC信号を分離する。
【0034】フレーム間Y信号抽出フィルタ6005
は、たとえば図119のように入力端6021から入力
されたV信号6201を1フレーム遅延回路6162で
1フレーム遅延させた信号と、直接入力されたV信号6
201とを加算器6163で加算して、1フレーム和を
求めてYF信号6203を抽出して、出力端6164に
出力している。
【0035】フレーム間C信号抽出フィルタ6010
は、たとえば図121のように入力端6023から入力
された色差信号6204を1フレーム遅延回路6168
レーム遅延させた信号と、直接入力された色差信号62
04とを加算器6169で加算して、1フレーム和を求
めてCF信号6206を抽出して、出力端6170に出
力している。
【0036】また、一般に画像が動画像である場合に
は、フィールド内相関を利用したフィールドY信号抽出
フィルタ6004とフィールド内C信号抽出フィルタ6
009によりYC分離を行ってY信号とC信号を分離す
る。
【0037】フィールド内Y信号抽出フィルタ6004
は、たとえば図120のように入力端6021から入力
したV信号6201を1ライン遅延させた信号と、直接
入力したV信号6201とを加算器6166で加算し
て、1ライン和を求めてYf信号6202を抽出して、
出力端6167から出力している。
【0038】フィールド内C信号抽出フィルタ6009
は、たとえば図122のように入力端6023から入力
した色差信号6204を1ライン遅延回路6171で1
ライン遅延させた信号と、直接入力した色差信号620
4とを加算器6172で加算して、1ライン和を求めて
Cf信号6205を抽出して、出力端6173から出力
している。
【0039】動き適応型YC分離フィルタでは、このよ
うなフィールド内Y信号抽出フィルタ6004とフレー
ム間Y信号抽出フィルタ6005とを並置し、合成回路
6013にて合成された動き係数kである制御信号62
09により、Y信号混合回路6014に以下のような演
算を行わせて、動き適応YC分離Y信号6210を出力
端6002から出力する。
【0040】Y=kYf+(1−k)YF ここで、Yf:フィールド内YC分離Y信号出力620
2、YF:フレーム間YC分離Y信号出力6203であ
る。
【0041】同様に、フィールド内C信号抽出フィルタ
6009とフレーム間C信号抽出フィルタ6010とを
並置し、制御信号6209によりC信号混合回路601
5に以下のような演算を行なわせて、動き適応YC分離
C信号6211を出力端6003から出力する。
【0042】C=kCf+(1−k)CF ここで、Cf:フィールド内YC分離C信号出力620
5、CF:フレーム間YC分離C信号出力6206であ
る。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】従来の動き適応型YC
分離フィルタは以上のように構成されているので、Y信
号動き検出回路1006およびC信号動き検出回路10
07によりそれぞれ検出された動き量を合成した量に基
づいて、フィールド内YC分離回路1004によるYf
信号とフレーム間YC分離回路1005によりYF信号
とを混合するようにしている。また同様に合成した動き
量に基づいてフィールド内YC分離回路1004による
Cf信号、フレーム間YC分離回路1005によるCF
信号とを混合するようにしている。
【0044】また、従来の他の動き適応型YCフィルタ
は以上のように構成されているので、Y信号動き検出回
路6011およびC信号動き検出回路6012によりそ
れぞれ検出された動き量を合成した量に基づいて、フィ
ールド内Y信号抽出フィルタ6004によるYf信号と
フレーム間Y信号抽出フィルタ6005によるYF信号
とを混合するようにしている。また同様に、合成した動
き量に基づいてフィールド内C信号抽出フィルタ600
9によるCf信号とフレーム間C信号抽出フィルタ60
10によるCF信号とを混合するようにしている。
【0045】従って、上記の2つの従来例はいずれも静
止画におけるフィルタ特性と動画におけるフィルタ特性
とが全く異なることにより、画像が静止画から動画に移
る場合、または動画から静止画に移る場合に解像度に極
端な変化があるので、動画処理時の画質劣化が目立つと
いう問題点があった。
【0046】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、上記のような処理の切り換えが
多い画像でも解像度が高く、画質劣化の少ない画像を再
生することのできる動き適応型YC分離フィルタを得る
ことを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動き適応型
YC分離フィルタは、動き検出回路が動画を検出したと
きフィールド間もしくはフレーム間の相関とフィールド
内の相関を局所的に検出して、その相関を利用した分離
を行なってフレーム内YC分離Y信号とフレーム内YC
分離C信号を出力し、動き検出回路の出力に基づいてフ
レーム間YC分離C信号とフレーム内YC分離C信号を
混合して動き適応YC分離C信号を出力し、動き検出回
路の出力に基づきフレーム間YC分離Y信号とフレーム
内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離Y信号を
出力するようにしたものである。
【0048】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が動画を検出したときに、注目
標本点における周波数成分の中から垂直方向の直流成分
と色副搬送波の成分に相当する周波数成分とを除外し、
その絶対値を求めて垂直方向非相関エネルギーを検出す
る垂直方向非相関エネルギー検出手段と、注目標本点に
おける周波数成分の中から垂直方向には低域周波数成分
であり、かつ水平方向には色副搬送波の2分の1に相当
する周波数成分を抽出し、その絶対値を求めて水平方向
高域輝度信号エネルギーを検出する水平方向高域輝度信
号エネルギー検出手段と、前記垂直方向非相関エネルギ
ーと第1の設定値との大小を比較し、前記垂直方向非相
関エネルギーが前記第1の設定値より小さく、また前記
水平方向高域輝度信号エネルギーと第2の設定値との大
小を比較し、前記水平方向高域輝度信号エネルギーが前
記第2の設定値より大きい場合、垂直方向に相関がある
と判定する垂直相関検出手段と、注目標本点における周
波数成分の中から水平方向の直流成分と色副搬送波の成
分に相当する周波数成分とを除外し、その絶対値を求め
て水平方向非相関エネルギーを検出する水平方向非相関
エネルギー検出手段と、注目標本点における周波数成分
の中から水平方向には低域周波数成分であり、かつ垂直
方向には色副搬送波周波数の2分の1に相当する周波数
成分を抽出し、その絶対値を求めて垂直方向高域輝度信
号エネルギーを検出する垂直方向高域輝度信号エネルギ
ー検出手段と、前記水平方向非相関エネルギーと第3の
設定値との大小を比較し、前記水平方向非相関エネルギ
ーが第3の設定値より小さく、また前記垂直方向高域輝
度信号エネルギーと第4の設定値との大小を比較し、前
記垂直方向高域輝度信号エネルギーが前記第4の設定値
より大きい場合、水平方向に相関があると判定する水平
相関検出手段と、前記検出結果に応じて、フィールド内
の処理を行う複数のフィルタのいずれかの出力を選択す
るための制御信号を送出する判定回路とからなるフィー
ルド内相関判定回路を設けたものである。
【0049】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フィールド間で色副搬送波の位相が逆である点での
差分の水平低域周波数成分によってフィールド間の複数
方向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数
のフィールド間処理を適応的に切換える処理を行い、さ
らにフィールド内の相関を局所的に検出してその検出結
果により複数のフィールド内処理を適応的に切り換える
処理を行って、フレーム内YC分離Y信号とフレーム内
YC分離C信号を出力するフレーム内YC分離回路を設
けたものである。
【0050】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フィールド間で色副搬送波の位相が同じである点で
の差分の水平低域周波数成分、およびフィールド間で色
副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周波数成
分によってフィールド間の複数方向の相関を局所的に検
出し、その検出結果により複数のフィールド間処理を適
応的に切換える処理を行い、さらにフィールド内の相関
を局所的に検出してその検出結果により複数のフィール
ド内処理を適応的に切り換える処理を行って、フレーム
内YC分離Y信号とフレーム内YC分離C信号を出力す
るフレーム内YC分離回路を設けたものである。
【0051】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フレーム間で色副搬送波の位相が同じである点での
差分によってフレーム間の複数の相関を局所的に検出
し、その検出結果により複数のフィールド間演算を適応
的に切り換える処理を行ない、さらにフィールド内の相
関を局所的に検出してその検出結果により複数のフィー
ルド内処理を適応的に切り換えることにより色信号の帯
域を制限する処理を行って、フレーム内YC分離Y信号
とフレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内YC
分離回路を設けたものである。
【0052】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フレーム間またはフィールド間の複数方向の相関を
局所的に検出し、いずれかの方向に相関があると判断し
た場合はその検出結果により複数のフィールド間演算を
適応的に切り換えることにより、またいずれの方向にも
相関がないと判断した場合はフィールド間演算を行なわ
ず、さらにフィールド内の相関を局所的に検出してその
検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に切り
換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号とフレーム内YC分離C
信号を出力するフレーム内YC分離回路を設けたもので
ある。
【0053】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が動画を検出したときフィール
ド間の相関を局所的に検出して、この検出結果が孤立点
であると判断した場合、検出結果を修正する孤立点除去
回路を設け、この孤立点除去回路の結果によりフィール
ド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り
換える処理を行って、フレーム内YC分離Y信号とフレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内YC分離回
路を設けたものである。
【0054】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、相関検出結果に応じて注目標本点とその近傍
標本点との各標本点でフィールド間の相関がある方向を
それぞれ検出し、そのうち最も多い方向を選択して注目
標本点でのフィールド間の相関を決定する方向を選択し
て、注目標本点でのフィールド間の相関を決定する孤立
点除去回路を設けたものである。
【0055】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、相関検出結果に応じて注目標本点と近傍標本
点との各標本点でフィールド間の相関がある方向をそれ
ぞれ検出し、さらにそれらの検出結果にそれぞれ重み付
けを行なった検出結果のうち、最も多い方向を選択して
注目標本点でのフィールド間の相関を選択して注目標本
点でのフィールド間の相関を決定する孤立点除去回路を
設けたものである。
【0056】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較する
ことにより注目標本点でのフィールド間の相関を決定す
る孤立点除去回路を設けたものである。
【0057】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、相関検出回路の出力から注目標本点とその近
傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向の相関
値に重み付けを行なってそれぞれ加算して比較すること
により、注目標本点でのフィールド間の相関を決定する
孤立点除去回路を設けたものである。
【0058】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較する
ことにより注目標本点でのフィールド間の相関を決定し
たのち、そのうち最も多い方向を選択して注目標本点で
のフィールド間の相関を決定するものを設けたものであ
る。
【0059】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれぞ
れ加算して、比較することにより注目標本点でのフィー
ルド間の相関を決定したのち、そのうち最も多い方向を
検出して注目標本点でのフィールド間の相関を決定する
ものを設けたものである。
【0060】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が静止画を検出したときにフレ
ーム間相関を利用した分離を行ってフレーム間YC分離
Y信号を出力するフレーム間Y信号抽出フィルタと、動
き検出回路が動画を検出したときに、フィールド間もし
くはフレーム間とフィールド内の相関を検出して、その
相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離Y信
号を出力するフレーム内Y信号抽出フィルタと、動き検
出回路の出力に基づき動きフレーム間YC分離Y信号と
フレーム内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離
Y信号を出力するY信号混合回路と、複合カラーテレビ
ジョン信号から色差信号に色復調する色復調回路と、動
き検出回路が静止画を検出したときにフレーム間相関を
利用した分離を行ってフレーム間YC分離C信号を出力
するフレーム間C信号抽出フィルタと、動き検出回路が
動画を検出したときに、フレーム間またはフィールド間
の相関を検出して、その相関を利用した分離を行なって
フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号
抽出フィルタと、動き検出回路の出力に基づきフレーム
間YC分離C信号と上記フレーム内YC分離C信号を混
合し動き適応YC分離C信号を出力する色信号混合回路
とを備え、Y信号とC信号を独立に処理するようにした
ものである。
【0061】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が動画を検出したときに、注目
標本点における周波数成分の中から垂直方向の直流成分
と色副搬送波の成分に相当する周波数成分とを除外し、
その絶対値を求めて垂直方向非相関エネルギーを検出す
る垂直方向非相関エネルギー検出手段と、注目標本点に
おける周波数成分の中から垂直方向には低域周波数成分
であり、かつ水平方向には色副搬送波の2分の1に相当
する周波数成分を抽出し、その絶対値を求めて水平方向
高域輝度信号エネルギーを検出する水平方向高域輝度信
号エネルギー検出手段と、前記垂直方向非相関エネルギ
ーと第1の設定値との大小を比較し、前記垂直方向非相
関エネルギーが前記第1の設定値より小さく、また前記
水平方向高域輝度信号エネルギーと第2の設定値との大
小を比較し、前記水平方向高域輝度信号エネルギーが前
記第2の設定値より大きい場合、垂直方向に相関がある
と判定する垂直相関検出手段と、注目標本点における周
波数成分の中から水平方向の直流成分と色副搬送波の成
分に相当する周波数成分とを除外し、その絶対値を求め
て水平方向非相関エネルギーを検出する水平方向非相関
エネルギー検出手段と、注目標本点における周波数成分
の中から水平方向には低域周波数成分であり、かつ垂直
方向には色副搬送波周波数の2分の1に相当する周波数
成分を抽出し、その絶対値を求めて垂直方向高域輝度信
号エネルギーを検出する垂直方向高域輝度信号エネルギ
ー検出手段と、前記水平方向非相関エネルギーと第3の
設定値との大小を比較し、前記水平方向非相関エネルギ
ーが第3の設定値より小さく、また前記垂直方向高域輝
度信号エネルギーと第4の設定値との大小を比較し、前
記垂直方向高域輝度信号エネルギーが前記第4の設定値
より大きい場合、水平方向に相関があると判定する水平
相関検出手段と、前記検出結果に応じて、フィールド内
の処理を行う複数のフィルタのいずれかの出力を選択す
るための制御信号を送出する判定回路とからなるフィー
ルド内相関判定回路を設けたものである。
【0062】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換える処理を
行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出してそ
の検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に切
り換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたものである。
【0063】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたものである。
【0064】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたものである。
【0065】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換えるフレー
ム内処理により、色差信号の帯域を制限する処理を行な
って、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内
C信号抽出フィルタを設けたものである。
【0066】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
フィールド間処理を適応的に切換えるフレーム内処理に
より、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタを設けたものである。
【0067】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での色差信号の差分の水平低域周波数成分によって
フィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、いず
れかの方向に相関があると判断した場合は、その検出結
果により複数のフィールド間演算を適応的に切り換える
処理により、またいずれの方向にも相関がないと判断し
た場合は、フィールド内処理により色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたものであ
る。
【0068】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があ
ると判断した場合はその検出結果により複数のフィール
ド間演算を適応的に切り換える処理により、またいずれ
の方向にも相関がないと判断した場合はフィールド内処
理により色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フ
レーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽
出フィルタを設けたものである。
【0069】
【作用】本発明における動き適応型YC分離フィルタ
は、動き検出回路で動画と判断した場合に、局所的にフ
ィールド間もしくはフレーム間とフィールド内の相関を
検出しその相関を利用した分離を行なってフレーム内Y
C分離Y信号とフレーム内YC分離C信号を出力するよ
うにしたので、動画と静止画とで局所的に処理を変える
ことができ、フィルタ処理による静止画と動画の画質の
差を軽減することができる。
【0070】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド内でも相関の検出を行なうよう
にしたので、画像の相関を利用してフィールド内でも画
像に応じたフィルタを切り換えることができる。
【0071】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を検出することによりフィールド間
の相関検出を行なうようにしたので、画像の動く方向が
検出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を
行なうことができる。
【0072】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を検
出することによりフィールド間の相関検出を行なうよう
にしたので、画像の動く方向が検出でき、その動き方向
に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0073】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を検
出することによりフィールド間の相関検出を行なうよう
にしたので、画像の動く方向が検出でき、その動き方向
に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0074】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局
所的に検出することによりフレーム間の相関検出を行な
うようにしたので、画像の動く方向が検出でき、その動
き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことができ
る。
【0075】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向
の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関がある
と判断した場合はその検出結果により複数のフィールド
間演算を適応的に切り換え、いずれの方向にも相関がな
いと判断した場合はフィールド間演算を行なわないよう
にしたので、画像の動きがない場合にフィールド間演算
を行なうことによる画質の劣化を防止できる。
【0076】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向
の相関を局所的に検出し、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0077】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、そのうち
最も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド間の
相関を決定するものを設けたので、注目標本点における
この検出結果が孤立点であると判断した場合にその孤立
点を除去し、その結果によりフィールド間演算を含んだ
複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるようにした
ので、孤立点を除去して相関検出が可能になる。
【0078】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、さらにそ
れら検出結果にそれぞれ重み付けを行なった検出結果の
うち最も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド
間の相関を決定するものを設けたので、注目標本点にお
けるこの検出結果が孤立点であると判断した場合にその
孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演算を含
んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるように
したので、孤立点を除去して相関検出が可能になる。
【0079】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較す
ることにより、注目標本点でのフィールド間の相関を決
定するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0080】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれ
ぞれ加算して比較することにより、注目標本点でのフィ
ールド間の相関を決定するものを設けたので、注目標本
点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場合
にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演
算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換える
ようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能にな
る。
【0081】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較
し、そのうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフ
ィールド間の相関を決定するものを設けたので、注目標
本点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場
合にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間
演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換え
るようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能に
なる。
【0082】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれ
ぞれ加算して比較し、そのうち最も多い方向を選択して
注目標本点でのフィールド間の相関を決定するものを設
けたので、注目標本点におけるこの検出結果が孤立点で
あると判断した場合にその孤立点を除去し、その結果に
よりフィールド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を
適応的に切り換えるようにしたので、孤立点を除去して
相関検出が可能になる。
【0083】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、動き検出回路が静止画を検出したときにフ
レーム間相関を利用した分離を行ってフレーム間YC分
離Y信号を出力するフレーム間Y信号抽出フィルタと、
動き検出回路が動画を検出したときに、フィールド間も
しくはフレーム間とフィールド内の相関を検出して、そ
の相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離Y
信号を出力するフレーム内Y信号抽出フィルタと、動き
検出回路の出力に基づきフレーム間YC分離Y信号とフ
レーム内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離Y
信号を出力するY信号混合回路と、複合カラーテレビジ
ョン信号から色差信号に色復調する色復調回路と、動き
検出回路が静止画を検出したときにフレーム間相関を利
用した分離を行ってフレーム間YC分離C信号を出力す
るフレーム間C信号抽出フィルタと、動き検出回路が動
画を検出したときに、フレーム間またはフィールド間の
相関を検出して、その相関を利用した分離を行なってフ
レーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽
出フィルタと、動き検出回路の出力に基づきフレーム間
YC分離C信号と上記フレーム内YC分離C信号を混合
し動き適応YC分離C信号を出力する色信号混合回路と
を備え、Y信号に対応するフィルタとC信号に対応する
フィルタとを別々に設けるようにしたので、Y信号とC
信号とで画像の相関の方向が異なる場合にもそれぞれを
独立に処理できる。
【0084】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、フィールド内でも相関の検出を
行なうようにしたので、画像の相関を利用してフィール
ド内でも画像に応じたフィルタを切り換えることができ
る。
【0085】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆で
ある点での差分の水平低域周波数成分によってフィール
ド間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果
により複数のフィールド間処理を適応的に切換える処理
を行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出して
その検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に
切り換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行
って、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内
Y信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる。
【0086】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フィールド間で色副搬送波の位相が同じ
である点での差分の水平低域周波数成分、およびフィー
ルド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高
域周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を
局所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィール
ド内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数
のフィールド内処理を適応的に切り換える処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を抽出するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる。
【0087】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を
局所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィール
ド内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数
のフィールド内処理を適応的に切り換える処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる。
【0088】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換えるフレー
ム内処理により、色差信号の帯域を制限する処理を行な
って、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内
C信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる。
【0089】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
フィールド間処理を適応的に切換えるフレーム内処理に
より、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出でき、そ
の動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことが
できる。
【0090】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での色差信号の差分の水平低域周波数成分によって
フィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、いず
れかの方向に相関があると判断した場合は、その検出結
果により複数のフィールド間演算を適応的に切り換える
処理により、またいずれの方向にも相関がないと判断し
た場合は、フィールド内処理により色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたので、画
像の動きがない場合にフィールド間演算を行なうことに
よる画質の劣化を防止できる。
【0091】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があ
ると判断した場合はその検出結果により複数のフィール
ド間演算を適応的に切り換える処理により、またいずれ
の方向にも相関がないと判断した場合はフィールド内処
理により色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フ
レーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽
出フィルタを設けたので、画像の動きがない場合にフィ
ールド間演算を行なうことによる画質の劣化を防止でき
る。
【0092】
【実施例】実施例1 図1は本発明の一実施例による動き適応型YC分離フィ
ルタを示すブロック図である。図1は図100における
フィールド内YC分離回路1004の部分を、フィール
ド間相関検出回路1072,フィールド内相関検出回路
1073およびフレーム内YC分離回路1074に置き
換えただけであるので、その他の部分の構成,動作につ
いての説明は省く。
【0093】図1におけるフィールド間相関検出回路1
072,フィールド内相関検出回路1073およびフレ
ーム内YC分離回路1074の第1の実施例の詳細ブロ
ック図を図2に示す。同図において、入力端子1011
にはV信号1101が入力される。1014,101
7,1018,1019はその入力信号を2画素に相当
する時間遅延する2画素遅延回路、1015はその入力
信号を262ラインに相当する時間遅延する262ライ
ン遅延回路、1016はその入力信号を1ラインに相当
する時間遅延する1ライン遅延回路、1020,102
1,1022,1036はその2つの入力信号を減算す
る減算器、1023,1035はその3つの入力信号の
うち1つを選択し出力する信号選択回路、1024,1
025,1026は2.1MHz以下を通過域とする低
域通過フィルタ、1027,1028,1029はその
入力信号の絶対値を出力する絶対値回路、1030はそ
の3つの入力信号に対してその最小値を判定し制御信号
を出力する最小値選択回路、1031はフィールド内で
の相関を局所的に検出し制御信号を出力するフィールド
内相関判定回路である。1032は水平方向の演算を行
なって色信号を抽出する水平方向色信号抽出フィルタで
あり、その特性を伝達関数を用いて表すと、
【0094】Ch(z)=(−1/4)(1−z-22
【0095】と表される。また1033は垂直方向の演
算を行なって色信号を抽出する垂直方向色信号抽出フィ
ルタであり、その特性を伝達関数を用いて表すと、
【0096】Cv(z)=(−1/4)(1−z-l2
【0097】と表される。また1034は水平および垂
直方向の演算を行なって色信号を抽出する水平垂直方向
色信号抽出フィルタであり、その特性を伝達関数を用い
て表すと、
【0098】 Chv(z)=(−1/4)(1−z-22 (−1/4)(1−z-l2
【0099】と表される。ここで1サンプル(1画素)
の遅延および1ラインの遅延を表す記号として、それぞ
れz変換を用いてz-1及びz-lを用いている。V信号は
標本化周波数fsc(=4・fsc(fscは色副搬送波周波
数1009))にて色副搬送波に同期標本化されてお
り、
【0100】z-1=exp(−j2πf/4fsc
【0101】である。
【0102】減算器1036の出力はフレーム内YC分
離Y信号1112として出力端1012から出力され、
信号選択回路1035の出力はフレーム内YC分離C信
号1113として出力端1013から出力される。
【0103】画面の水平方向をx軸、画面の垂直方向を
y軸、上記x軸とy軸で構成される平面に垂直な方向に
時間軸であるy軸をとると、x軸,y軸及びt軸で構成
できる3次元時空間を考えることができる。
【0104】図7,図8は3次元時空間を表した図であ
り、図7はt軸とy軸で構成される平面、図8はx軸と
y軸で構成される平面である。図7にはインタレース走
査線も表しており破線は1つのフィールドであること
を、実線は色副搬送波が同位相であることを示してい
る。また図8の実線および破線はそれぞれnフィール
ド、n−1フィールドの走査線を示しており、走査線上
の「○」,「●」,「△」,「◆」の4種類の印はV信
号を色副搬送波周波数fSC(=3.58MHz)の4倍
でディジタル化したときの色副搬送波が同位相の標本点
を示している。
【0105】いま、注目標本点を「☆」で表すと、同一
フィールドであるnフィールドでは2標本点前後と、1
ライン上下の4つの点a,b,c,dで色副搬送波位相
が180°異なっている。そこでディジタル回路による
ラインくし形フィルタや、特開昭58−242367号
公報に示された適応型YC分離フィルタなどが構成でき
る。また図7に示すように1フレーム離れた同一標本点
で色副搬送波位相が180°異なるのでフレーム間YC
分離フィルタもまた構成できる。
【0106】さらに図8からわかるように、注目標本点
から1フィールド前のn−1フィールドでは1ライン上
の標本点または1ライン下の2標本点前後で逆位相とな
るのでこれら3点ア,イ,ウのうちいずれかと注目点と
の演算によりフィールド間YC分離が可能となる。
【0107】また上記のx軸,y軸及びt軸に対応した
周波数軸として水平周波数軸であるμ軸、垂直周波数軸
であるν軸および時間周波数軸であるf軸を考え、互い
に直交するμ軸,ν軸,f軸で構成できる3次元周波数
空間を考えることができる。
【0108】図9,図10,図11は上記3次元周波数
空間の投影を表している。図9は上記3次元周波数空間
を斜め方向から見た図、図10は上記4次元周波数空間
をf軸の負の方向から見た図、図11は3次元周波数空
間をμ軸の正の方向から見た図である。この図9,図1
0,図11には上記3次元周波数空間上でのV信号のス
ペクトル分布を表してある。図9,図10,図11から
わかるように、Y信号のスペクトルは3次元周波数空間
の原点を中心に広がっており、C信号のスペクトルは色
副搬送波fSCでI信号,Q信号が直交2相変調されてい
るので、図9,図10,図11のようにV信号をμ軸上
でみるとC信号は第2象限と第4象限のみに存在してい
る。
【0109】これは、図8で色副搬送波の同位相を表す
実線が時間とともに上がっていることに対応している。
それにもかかわらず、従来例では、画像の動きを検出し
た場合、フィールド内での相関を利用したYC分離を行
っていたので、μ軸,ν軸方向の帯域制限は可能である
が、f軸方向の帯域制限を加えることはできなかった。
従って動画におけるY信号の帯域が狭くなっていた。
【0110】そこで、前述のようにフィールド間処理に
よりYC分離を行うことにより、動画におけるY信号の
帯域を広げることができる。
【0111】図8において、n−1フィールドの中で注
目標本点「☆」の近傍にあり、色副搬送位相が180°
異なる点は、標本点「●」ア,イ,ウがある。これら3
点のいずれかとの演算によりフィールド間YC分離が可
能である。
【0112】第1に、図8における注目標本点「☆」と
標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次元周波数
空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフィ
ールド間YC分離Aとする。これらに水平方向色信号抽
出フィルタ1032、垂直方向色信号抽出フィルタ10
33、水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させると、C信号が
得られる。
【0113】第2に、図8における注目標本点「☆」と
標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次元周波数
空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフィ
ールド間YC分離Bとする。これに水平方向色信号抽出
フィルタ1032,垂直方向色信号抽出フィルタ103
3,水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034のいずれ
かのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得ら
れる。
【0114】第3に、図8における注目標本点「☆」と
標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次元周波数
空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフィ
ールド間YC分離Cとする。これに水平方向色信号抽出
フィルタ1032,垂直方向色信号抽出フィルタ103
3,水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034のいずれ
かのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得ら
れる。
【0115】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切換制御するため、注目標本点「☆」と標本点
「●」ア,イ,ウの間での相関を検出する必要がある。
入力端11に入力されるのはV信号であるから、相関を
検出するためにはnフィールドとn−1フィールドにお
ける色副搬送波の位相が逆である標本点の差分の水平低
域周波数成分を用いている。
【0116】次に上記図2の構成のフィールド間相関検
出回路、フィールド内相関検出回路、及びフレーム内Y
C分離回路の動作について説明する。本発明は動き検出
回路1080で画像が動画であると判断したときに動画
処理としてフィールド内YC分離フィルタの代わりに3
種類のフィールド間演算と3種類のフィールド内演算を
含んだフレーム内YC分離フィルタのうち最適なものを
用いることを特徴としている。
【0117】図において、入力端1011から入力され
たV信号1101は2画素遅延回路1014で2画素遅
延され、また262ライン遅延回路1015で262ラ
イン遅延される。
【0118】2画素遅延回路1014で2画素遅延され
たV信号と、262ライン遅延回路1015の出力とを
減算器1020で減じることにより、フィールド間YC
分離Cのためのフィールド間差分を得る。
【0119】2画素遅延回路1014で2画素遅延され
たV信号と、2画素遅延回路1018の出力とを減算器
1021で減じることにより、フィールド間YC分離B
のためのフィールド間差分を得る。
【0120】2画素遅延回路1014で2画素遅延され
たV信号と、2画素遅延回路1019の出力とを減算器
1022で減じることにより、フィールド間YC分離A
のためのフィールド間差分を得る。
【0121】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路1023に入力され、後に述べる最小値選択回路
1030の出力により選択される。
【0122】減算器1020の出力であるフィールド間
差分はまた2.1MHz以下を通過域とするLPF10
24を通し、さらに絶対値回路1027で絶対値化さ
れ、最小値選択回路1030に入力されて図8における
注目点と標本点ウとの間の相関を検出する。
【0123】減算器1021の出力であるフィールド間
差分はまた2.1MHz以下を通過域とするLPF10
25を通し、さらに絶対値回路1028で絶対値化され
最小値選択回路1030に入力されて図8における注目
点と標本点イとの間の相関を検出する。
【0124】減算器1022の出力であるフィールド間
差分はまた2.1MHz以下を通過域とするLPF10
26を通し、さらに絶対値回路1029で絶対値化され
最小値選択回路1030に入力されて図8における注目
点と標本点アとの間の相関を検出する。
【0125】最小値選択回路1030は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路1023を制御する。即
ち、信号選択回路1023は絶対値回路1027の出力
が最小の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路1
028の出力が最小の場合は減算器1021の出力を、
絶対値回路1028の出力が最小の場合は減算器102
1の出力を、絶対値回路1029の出力が最小の場合は
減算器1022の出力をそれぞれ選択する。
【0126】さらに信号選択回路1023の出力は、水
平方向色信号抽出フィルタ1032、垂直方向色信号抽
出フィルタ1033、及び水平垂直方向色信号抽出フィ
ルタ1034のいずれかにおいて、以下の伝達関数を持
つフィルタ処理にて色信号を抽出される。
【0127】水平方向色信号抽出フィルタ Ch(z)=(−1/4)(1−z-22
【0128】垂直方向色信号抽出フィルタ Cv(z)=(−1/4)(1−z-l2
【0129】水平垂直方向色信号抽出フィルタ Chv(z)=(−1/4)(1−z-22 (−1/4)(1−z-l2
【0130】ここでは注目標本点に関し、水平方向及び
垂直方向の画像の相関を検出し、水平方向に特に相関が
強いときには、水平方向色信号抽出フィルタ1032の
出力を選択し、垂直方向に特に相関が強いときには、垂
直方向色信号抽出フィルタ1033の出力を選択し、他
の場合は水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034の出
力を選択するように切り換える処理が行われる。
【0131】水平方向及び垂直方向の相関はフィールド
内相関判定回路1031にて検出される。フィールド内
相関判定回路1031は、画像の水平方向及び垂直方向
の相関の有無をフィールド内処理にて検出し、その検出
結果により信号選択回路1035を制御する。
【0132】信号選択回路1035の出力は、フレーム
内YC分離C信号1113として出力端子1013から
出力され、また減算器1036により2画素遅延回路1
014の出力であるV信号からフレーム内YC分離C信
号1113を減ずることにより、フレーム内YC分離Y
信号1112を得ることができる。
【0133】この図2に示す実施例において、信号選択
回路1035が水平垂直方向色信号抽出フィルタ103
4の出力のみを選択するように固定的に動作する場合、
フィールド間処理を適応的に切り換えた時の出力端10
12から出力される輝度信号の例を図108,図109
に示す。図108,図109はゾーンプレートチャート
を一定の速さで平行移動させたときの輝度信号出力であ
り、図108(a) は1フィールドに1画素の速さで下に
移動するゾーンプレートチャートであり、原画のままで
ある。図108(b) は1フィールドに1画素の速さで左
に移動するゾーンプレートチャートであり、画面左斜め
上隅と画面右斜め下隅に輝度信号の欠落した白い部分が
生じている。図109(a) は1フィールドに1画素の速
さで右に移動するゾーンプレートチャートであり、画面
右斜め上隅と画面左斜め下隅に輝度信号の欠落した白い
部分が生じている。図109(b) は1フィールドに1画
素の速さで上に移動するゾーンプレートチャートであ
り、画面の四隅に輝度信号の欠落した白い部分が生じて
いる。
【0134】図110の従来装置では、動き検出回路1
080が動画であると判断した場合は、輝度信号混合回
路1009、色信号混合回路1010がフィールド内Y
C分離回路1004の出力を選択するので、例えばゾー
ンプレートチャートが平行移動する場合にはその動きが
いかなる方向であっても、出力端1002から出力され
る輝度信号はほぼ図109(b) に示すように斜め方向の
解像度が劣化してしまう。
【0135】これに対し、本実施例では、フィールド間
処理を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向
によっては、図108(a) のように解像度が全く劣化し
ないなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させ
ることができる。
【0136】このように、上記実施例によれば、動き検
出回路による動画の検出時に、フレーム内YC分離フィ
ルタにおいて、フィールド間の相関を局所的に検出して
その検出結果により複数のフィールド間処理を適応的に
切り換える処理を行い、さらにフィールド内の相関を局
所的に検出してその検出結果により複数のフィールド内
処理を適応的に切り換える処理を行うように構成したの
で、動き適応型YC分離フィルタにおける動画処理にお
いて、画像の相関を利用して最適なYC分離が可能とな
り、動画でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き
適応型YC分離フィルタを構成できる。
【0137】また、上記実施例によれば、フィールド間
で色副搬送波の位相が逆である点での差分の水平低域周
波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を局所
的に検出することにより、フィールド間の相関検出を行
なうようにしたので、画像の動く方向が検出でき、その
動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことがで
きる。
【0138】ここで、上記水平方向色信号抽出フィルタ
1032,垂直方向色信号抽出フィルタ1033、及び
水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034の色出力信号
のいずれかを選択するかを判定する回路について説明す
る。
【0139】図2におけるフィールド内相関判定回路1
031の一実施例の詳細ブロック図を図6に示す。同図
において、入力端子1053にはV信号が入力される。
1055は垂直方向の低域成分を通過する垂直方向低域
通過フィルタ、1056は垂直方向の帯域成分を通過す
る垂直方向帯域通過フィルタ、1057は垂直方向の低
域成分を通過する垂直方向低域通過フィルタ、1058
は水平方向の帯域成分を通過する水平方向帯域通過フィ
ルタ、1059は水平方向の高域成分を通過する水平方
向高域通過フィルタ、1060は水平方向の低域成分を
通過する水平方向低域通過フィルタ、1061,106
2,1063,1064はその入力信号の絶対値を出力
する絶対値回路である。1065,1066,106
7,1068は入力信号とある定数とを比較し制御信号
を出力する比較回路であり、1069は垂直方向の相関
を検出する垂直相関検出回路、1070は水平方向の相
関を検出する水平相関検出回路、1071は水平および
垂直方向の相関の検出結果に応じて信号選択回路103
5に制御信号を送る判定回路である。1054は出力端
子であり、検出相関に応じた制御信号が出力される。
【0140】次に動作について説明する。図6において
垂直方向低域通過フィルタ1055、水平方向高域通過
フィルタ1059、及び絶対値回路1061により、注
目標本点において垂直方向には低域で、かつ水平方向に
は色副搬送波周波数の1/2に相当する周波数成分を抽
出し、その絶対値を求めて水平方向高域輝度信号エネル
ギーを検出する手段が構成され、また垂直方向帯域通過
フィルタ1056、及び絶対値回路1062により注目
標本点における垂直方向の直流成分と色副搬送波の成分
に相当する周波数成分とを除去し、その絶対値を求めて
垂直方向非相関エネルギーを検出する手段を構成してい
る。
【0141】また垂直方向高域通過フィルタ1057、
水平方向低域通過フィルタ1060、及び絶対値回路1
063により、注目標本点において水平方向には低域で
かつ垂直方向には色副搬送波周波数の1/2に相当する
周波数成分を抽出し、その絶対値を求めて垂直方向高域
輝度信号エネルギーを検出する手段が構成され、水平方
向帯域通過フィルタ1058、及び絶対値回路1064
により注目標本点における水平方向の直流成分と色副搬
送波の成分に相当する周波数成分とを除去し、その絶対
値を求めて水平方向相関エネルギーを検出する手段が構
成されている。
【0142】このとき垂直方向低域通過フィルタ105
5は、
【0143】Fvl(z)=(1/4)(1+z-l2
【0144】と表わされ、また水平方向高域通過フィル
タ1059は、
【0145】Fhh(z)=1−z-4
【0146】と表わされ、即ち水平方向にて色副搬送波
の1/2に相当する周波数成分を抽出するものとして表
わされる。水平方向帯域通過フィルタ1058は、
【0147】Fdh(z)=1−z-4
【0148】と表わされ、また垂直方向高域通過フィル
タ1057は、
【0149】Fvh(z)=1−z-2l と表わされ、即ち垂直方向にて色副搬送波の1/2に相
当する周波数成分を抽出するものとして表わされる。水
平方向低域通過フィルタ1060は、
【0150】Fhl(z)=(1/4)(1+z-22
【0151】と表わされ、また垂直方向帯域通過フィル
タ1056は、
【0152】Fdv(z)=1−z-2l
【0153】と表わされるようなディジタルフィルタで
ある。垂直方向非相関エネルギーをDv(z)、水平方
向非相関エネルギーをDh(z)とし、絶対値近似を導
入し、伝達関数を用いて次のように表わすことにする。
【0154】 Dv(z)=|1−z-2l | Dh(z)=|1−z-4
【0155】前記2式は垂直方向及び水平方向に対し直
流成分と色副搬送波周波数成分とを阻止するフィルタ特
性となっており、Dv(z)は垂直方向帯域通過フィル
タ1056及び絶対値回路1062により、またDh
(z)は水平方向帯域通過フィルタ1058及び絶対値
回路1064により得られる。
【0156】また水平方向高域輝度エネルギーをDYh
(z)、垂直方向高域輝度エネルギーをDYv(z)と
し、絶対値近似を導入し、伝達関数を用いて次のように
表わすことにする。ここで、DYh(z)は垂直方向低
域通過フィルタ1055、水平方向高域通過フィルタ1
059、及び絶対値回路1061により、またDYv
(z)は垂直方向高域通過フィルタ1057、水平方向
低域通過フィルタ1060、及び絶対値回路1063に
より得られる。
【0157】 DYh(z)=|(1/4)(1+z-l2 (1−z-4)| DYv(z)=|(1/4)(1+z-22 (1−z-2l )|
【0158】絶対値回路1061の出力は比較回路10
65に入力され、絶対値回路1062に出力は比較回路
1066に入力され、絶対値回路1063の出力は比較
回路1067に入力され、絶対値回路1064の出力は
比較回路1068に入力される。
【0159】比較回路1065では、入力信号とある定
数(後述するKdy1 )との比較を行い、その判定結果
に従って垂直相関検出回路1069に制御信号を送り、
比較回路1066では入力信号とある定数(後述するK
1 )との比較を行い、その判定結果に従って垂直相関
検出回路1069に制御信号を送り、比較回路1067
では入力信号とある定数(後述するKdy2 )との比較
を行い、その判定結果に従って水平相関検出回路107
0に制御信号を送り、比較回路1068では、入力信号
とある定数(後述するKd2 )との比較を行い、その判
定結果に基づいて水平相関検出回路1070に制御信号
を送る。
【0160】このとき、垂直相関検出回路1069はD
v(z)≦Kd1 (Kd1 :相関しきい係数)かつDY
h(z)≧Kdy1 (Kdy1 :高域信号エネルギーし
きい定数)のとき、垂直方向に相関があると判断し、そ
れに従って、判定回路71に制御信号を送る。また、D
v(z)>Kd1 またはDYh(z)<Kdy1 のと
き、垂直方向に相関がないと判断し、それに従って、判
定回路1071に制御信号を送る。
【0161】一方、水平相関検出回路1070は、Dh
(z)≦Kd2 (Kd2 :相関しきい係数)かつDYv
(z)≦Kdy2 (Kdy2 :高域信号エネルギーしき
い定数)のとき、水平方向に相関があると判断し、それ
に従って、判定回路71に制御信号を送る。またDh
(z)>Kd2 またはDYh(z)<Kdy2 のとき、
水平方向に相関がないと判断し、それに従って判定回路
1071に制御信号を送る。
【0162】判定回路1071では、垂直相関検出回路
1069の検出結果が「相関あり」かつ水平相関検出回
路1070の検出結果が「相関なし」の場合は、図2に
おける信号選択回路1035が垂直方向色信号抽出フィ
ルタ1033の出力を選択するように制御信号を出力す
る。
【0163】また判定回路1071では、垂直相関検出
回路1069の検出結果が「相関なし」かつ水平相関検
出回路1070の検出結果から「相関あり」の場合は、
図2における信号選択回路1035が水平方向色信号抽
出フィルタ1032の出力を選択するように制御信号を
出力する。
【0164】また判定回路1071では、垂直相関検出
回路1069の検出結果が「相関なし」かつ水平相関検
出回路1070の検出結果が「相関なし」または垂直相
関検出回路1069の検出結果が「相関あり」かつ水平
相関検出回路1070の検出結果が「相関あり」の場合
は、図2における信号選択回路1035が水平垂直方向
色信号抽出フィルタ1034の出力を選択するような制
御信号を出力する。
【0165】判定回路1071の出力は出力端1045
から出力され、水平方向及び垂直方向の相関検出結果が
出力される。
【0166】このように、上記実施例によれば、フィー
ルド内でも相関の検出を行なうようにしたので、画像の
相関を利用してフィールド内でも画像に応じたフィルタ
を切り換えることができる。
【0167】実施例2 図3は本発明である図1におけるフィールド間相関検出
回路1072,フィールド内相関検出回路1073及び
フレーム内YC分離回路1074の第2の実施例の詳細
ブロック図である。図3において図2と同等の箇所には
同じ番号が付されている。図3において、1037,1
038はその2つの入力信号の加算を行なう加算器、1
039はその2つの入力信号の減算を行なう減算器、1
040,1041は2.1MHz以上を通過域とする帯
域通過フィルタ、1042は2.1MHz以下を通過域
とする低域通過フィルタ、1043,1044,104
5はその入力信号の絶対値を出力する絶対値回路、10
46は3つの入力信号に対してその最大値を判定し制御
信号を出力する最大値選択回路である。
【0168】図3において、図2と異なる点はフィール
ド間の相関を検出する方法のみである。この実施例では
V信号の相関を検出する方法として、3次元周波数空間
においてY信号のスペクトルが広がっている方向を検出
する方法を用いている。ここではnフィールドとn−1
フィールドにおけるフィールド間で色副搬送波の位相が
同じである点での差分の水平低域周波数成分、及び色副
搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周波数成分
を用いてフィールド間の相関を検出している。上記図3
の構成のフィールド間相関検出回路,フィールド内相関
検出回路及びフレーム内YC分離回路のうち、図2と異
なるフィールド間相関検出回路のみを説明する。
【0169】図3において、フィールド間YC分離Aを
選択するために、図8における注目標本点「☆」と標本
点「●」アの1ライン下にある標本点「○」エとの差に
LPFを通過させることにより相関を検出することがで
きる。
【0170】また、フィールド間YC分離Bを選択する
ために、図8における注目標本点「☆」と標本点「●」
イとの和にBPFを通過させることにより相関を検出す
ることができる。
【0171】また、フィールド間YC分離Cを選択する
ために、図8における注目標本点「☆」と標本点「●」
ウとの和にBPFを通過させることにより相関を検出す
ることができる。
【0172】次に動作について説明する。262ライン
遅延回路1015の出力と2画素遅延回路1014の出
力は加算器1037で加算され、その結果は2.1MH
z以上を通過域とするBPF1040を通し、さらに絶
対値回路1043で絶対値化され、最大値選択回路10
46に入力されて、図8における注目点と標本点ウとの
間の相関を検出する。
【0173】262ライン遅延回路1015の出力は2
画素遅延回路1017,1018で4画素遅延される。
2画素遅延回路1018の出力と2画素遅延回路101
4の出力は加算器1038で加算され、その結果は2.
1MHz以上を通過域とするBPF1041を通し、さ
らに絶対値回路1044で絶対値化され、最大値選択回
路1046に入力されて、図8における注目点と標本点
イとの間の相関を検出する。
【0174】2画素遅延回路1017の出力と2画素遅
延回路1014の出力は減算器1039で減算され、そ
の結果は2.1MHz以下を通過域とするLPF104
2を通し、さらに絶対値回路1045で絶対値化され、
最大値選択回路1046に入力されて、図8における注
目点と標本点アとの間の相関を検出する。
【0175】最大値選択回路1046は上記の3種類の
絶対値出力のうち最大のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路1023を制御する。即ち
信号選択回路1023は絶対値回路1043の出力が最
大の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路104
4の出力が最大の場合は減算器1021の出力を、絶対
値回路1045の出力が最大の場合は減算器1022の
出力をそれぞれ選択する。これ以降の動作は図2の回路
と同様である。
【0176】この実施例によれば、フィールド間で色副
搬送波の位相が同じである点での差分の水平低域周波数
成分およびフィールド間で色副搬送波の位相が逆である
点での和の水平高域周波数成分によってフィールド間の
複数方向の相関を検出することによりフィールド間の相
関検出を行なうようにしたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる。
【0177】そして、この実施例においても、フィール
ド間処理を適応的に切り換えることにより、画像の動く
方向によっては、図108(a) のように解像度が全く劣
化しないなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減
させることができる。
【0178】実施例3 上記実施例1ではフレーム内YC分離回路1074にお
いて、3種類のフィールド間YC分離フィルタを適応的
に切り換え制御していたが、本実施例では3種類のフィ
ールド間YC分離フィルタに加え、フィールド内のみの
処理によるYC分離を含めた4種類のフィルタからのう
ち最適のものを用いる。
【0179】図4は本発明の図1におけるフィールド間
相関検出回路1072,フィールド内相関検出回路10
73及びフレーム内YC分離回路1074の第3の実施
例の詳細ブロック図である。図4において図2と同等の
箇所には同じ番号が付されている。1047は4つの入
力のうち1つを選択し出力する信号選択回路、1048
は2つの入力に対して入力が各々あるしきい値を超えて
いるか否かを判定し制御信号を出力するしきい値判定回
路、1049は3つの入力に対してその最大値を判定し
制御信号を出力する最大値選択回路である。
【0180】図4において、図2と異なる点は信号選択
回路1047を適応制御するフィールド間相関検出回路
のみである。上記図4の構成のフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路のうち、図2の異なるフィールド間相関検出回路の
みを説明する。
【0181】2画素遅延回路1014の出力は減算器1
020,1021,1022の第1の入力端に入力され
るともに、信号選択回路1047に入力される。この入
力はフィールド間の演算を行わない入力であり、信号選
択回路1047においてこの入力が選択されるとフィー
ルド内YC分離の処理となる。
【0182】絶対値回路27の出力は最小値選択回路1
030と最大値選択回路1049に入力される。絶対値
回路1028の出力は最小値選択回路1030と最大値
選択回路1049に入力される。絶対値回路1029の
出力は最小値選択回路1030と最大値選択回路104
9に入力される。
【0183】最大値選択回路1049の出力はしきい値
判定回路1048の第1の入力端に入力される。最小値
選択回路1030の出力はしきい値判定回路1048の
第2の入力端と信号選択回路1047の第5の入力端に
入力される。しきい値判定回路1048の出力は信号選
択回路1047の第6の入力端に入力される。しきい値
判定回路1048は3種類のフィールド間相関の最大値
が第1のしきい値αより小さい場合、または3種類のフ
ィールド間相関の最小値が第2のしきい値βより大きい
場合に、信号選択回路1047が2画素遅延回路101
4の出力を選択するように制御する。一方、しきい値判
定回路1048にて3種類のフィールド間相関の最大値
が第1のしきい値αより大きい、または3種類のフィー
ルド間相関の最小値が第2のしきい値βより小さいと判
定された場合には最小値選択回路1030の出力によ
り、信号選択回路1047は絶対値回路1027の出力
が最小の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路1
028の出力が最小の場合は減算器1021の出力を、
絶対値回路1029の出力が最小の場合は減算器102
2の出力を、それぞれ選択するように制御される。但
し、α<βの関係があるものとする。これ以降の動作は
図2の回路と同様である。
【0184】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0185】実施例4 上記実施例2ではフレーム内YC分離回路1074にお
いて、3種類のフィールド間YC分離フィルタを適応的
に切り換え制御していたが、本実施例では3種類のフィ
ールド間YC分離フィルタに加え、フィールド内のみの
処理によるYC分離を含めた4種類のフィルタからのう
ち最適のものを用いる。
【0186】図5は本発明である図1におけるフィール
ド間相関検出回路1072,フィールド内相関検出回路
1073,及びフレーム内YC分離回路1074との第
4の実施例の詳細ブロック図である。図5において、図
2及び図3と同等の箇所には同じ番号が付されている。
1050は4つの入力のうち1つを選択し出力する信号
選択回路、1051は2つの入力に対して入力が各々あ
るしきい値を越えているか否かを判定し制御信号を出力
するしきい値判定回路、1052は3つの入力に対して
その最小値を判定し制御信号を出力する最小値選択回路
である。
【0187】図5において、図3と異なる点は信号選択
回路1050を適応制御するフィールド間相関検出回路
のみである。上記図5の構成のフィールド間相関検出回
路、フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路のうち、図3と異なるフィールド間相関検出回路の
みを説明する。
【0188】2画素遅延回路1014の出力は減算器1
020,1021,1022の第1の入力端に入力され
るとともに、信号選択回路1050に入力される。この
入力はフィールド間の演算を行わない入力であり、信号
選択回路1050においてこの入力が選択されるとフィ
ールド内YC分離の処理となる。
【0189】絶対値回路1043の出力は最小値選択回
路1052と最大値選択回路1046に入力される。絶
対値回路1044の出力は最小値選択回路1052と最
大値選択回路1046に入力される。絶対値回路104
5の出力は最小値選択回路1052と最大値選択回路1
046に入力される。
【0190】最小値選択回路1052の出力はしきい値
判定回路1051の第1の入力端に入力される。最大値
選択回路1046の出力はしきい値判定回路1051の
第2の入力端と信号選択回路1050の第5の入力端に
入力される。しきい値判定回路1051の出力は信号選
択回路1050の第6の入力端に入力される。しきい値
判定回路1051は3種類のフィールド間相関の最大値
が第1のしきい値αより小さい場合、または3種類のフ
ィールド間相関の最小値が第2のしきい値βより大きい
場合に、信号選択回路1050が2画素遅延回路101
4の出力を選択するように制御する。一方、しきい値判
定回路1051にて、3種類のフィールド間相関の最大
値が第1のしきい値αより大きい、または3種類のフィ
ールド間相関の最小値が第2のしきい値βより小さいと
判定された場合には、最大値選択回路1046の出力に
より信号選択回路1050は絶対値回路1043の出力
が最大の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路1
044の出力が最大の場合は減算器1021の出力を、
絶対値回路1045の出力が最大の場合は減算器102
2の出力をそれぞれ選択するように制御される。但しα
<βの関係があるものとする。これ以降の動作は図2の
回路と同様である。
【0191】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0192】このように、上記実施例1以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離フィルタにおいて、フィールド間の相関を
局所的に検出して、その検出結果により複数のフィール
ド間処理を適応的に切り換える処理を行ない、さらにフ
ィールド内の相関を局所的に検出して、その検出結果に
より複数のフィールド内処理を適応的に切り換える処理
を行なうように構成したので、動き適応型YC分離フィ
ルタにおける動画処理において、画像の相関を利用して
最適なYC分離が可能となり、動画でも解像度の劣化が
少ないYC分離を行なう動き適応型YC分離フィルタを
構成できる効果がある。
【0193】実施例5 図12は本発明の一実施例による動き適応型YC分離フ
ィルタを示すブロック図である。図12は図110にお
けるフィールド内YC分離回路1004の部分を、フレ
ーム間相関検出回路2062,フィールド内相関検出回
路2063およびフレーム内YC分離回路2064に置
き換えただけであるので、その他の部分の構成,動作に
ついての説明は省く。
【0194】図12におけるフレーム間相関検出回路2
062,フィールド内相関検出回路2063およびフレ
ーム内YC分離回路2064の第1の実施例の詳細ブロ
ック図を図13に示す。同図において、入力端子201
1にはV信号2101が入力される。2014はその入
力信号を263ラインに相当する時間遅延する263ラ
イン遅延回路、2015,2019,2025はその入
力信号を2画素に相当する時間遅延する2画素遅延回
路、2016はその入力信号を262ラインに相当する
時間遅延する262ライン遅延回路、2017,202
4はその入力信号を4画素に相当する時間遅延する4画
素遅延回路、2018,2023はその入力信号を1ラ
インに相当する時間遅延する1ライン遅延回路、202
0,2021,2022,2026,2027,202
8,2039はその2つの入力信号を減算する減算器、
2029,2030,2031はその入力信号の絶対値
を出力する絶対値回路、2032はその3つの入力信号
に対してその最小値を判定し制御信号を出力する最小値
選択回路、2033はフィールド内での相関を局所的に
検出し制御信号を出力するフィールド内相関判定回路、
2034,2038はその3つの入力信号のうち1つを
選択し出力する信号選択回路である。2035は水平方
向の演算を行なって色信号を抽出する水平方向色信号抽
出フィルタであり、その特性を伝達関数を用いて表す
と、
【0195】Ch(z)=(−1/4)(1−z-22
【0196】と表される。また2036は垂直方向の演
算を行なって色信号を抽出する垂直方向色信号抽出フィ
ルタであり、その特性を伝達関数を用いて表すと、
【0197】Cv(z)=(−1/4)(1−z-l2
【0198】と表される。また2037は水平および垂
直方向の演算を行なって色信号を抽出する水平垂直方向
色信号抽出フィルタであり、その特性を伝達関数を用い
て表すと、
【0199】 Chv(z)=(−1/4)(1−z-22 (−1/4)(1−z-l2
【0200】と表される。ここで1サンプルの遅延およ
び1ラインの遅延を表す記号として、それぞれz変換を
用いてz-1及びz-lを用いている。V信号は標本化周波
数fsc(=4・fsc(fscは色副搬送波周波数200
9))にて色副搬送波に同期標本化されており、
【0201】z-1=exp(−j2πf/4fsc
【0202】である。
【0203】減算器2039の出力はフレーム内YC分
離Y信号2112として出力端2012から出力され、
信号選択回路2038の出力はフレーム内YC分離C信
号2113として出力端2013から出力される。
【0204】この実施例においても、画面の水平方向を
x軸、画面の垂直方向をy軸、上記x軸とy軸で構成さ
れる平面に垂直な方向に時間軸であるy軸をとると、x
軸,y軸及びt軸で構成できる3次元時空間を考えるこ
とができる。
【0205】図16,図17,図18は3次元時空間を
表した図であり、図16はt軸とy軸で構成される平
面、図17,図18はx軸とy軸で構成される平面であ
る。図16にはインタレース走査線も表しており、破線
は1つのフィールドであることを、実線は色副搬送波が
同位相であることを示している。また図17の実線およ
び破線はそれぞれnフィールド、n−1フィールドの走
査線を示しており、図18の実線および破線はそれぞれ
n+1フィールド,nフィールドの走査線を示してい
る。走査線上の「○」,「●」,「△」,「◆」の4種
類の印はV信号を色副搬送波周波数fSC(=3.58M
Hz)の4倍でディジタル化したときの色副搬送波が同
位相の標本点を示している。
【0206】いま、注目標本点を「☆」で表すと、同一
フィールドであるnフィールドでは2標本点前後と、1
ライン上下の4つの点a,b,c,dで色副搬送波位相
が180°異なっている。そこでディジタル回路による
ラインくし形フィルタや、特開昭58−242367号
公報に示された適応型YC分離フィルタなどが構成でき
る。また図16に示すように1フレーム離れた同一標本
点で色副搬送波位相が180°異なるのでフレーム間Y
C分離フィルタもまた構成できる。
【0207】さらに図17からわかるように、注目標本
点から1フィールド前のn−1フィールドでは1ライン
上の標本点または1ライン下の2標本点前後で逆位相と
なるのでこれら3点ア,イ,ウのうちいずれかと注目点
との演算によりフィールド間YC分離が可能となる。
【0208】また上記のx軸,y軸及びt軸に対応した
周波数軸として水平周波数軸であるμ軸、垂直周波数軸
であるν軸および時間周波数軸であるf軸を考え、互い
に直交するμ軸,ν軸,f軸で構成できる3次元周波数
空間を考えることができる。
【0209】図19,図20,図21は図9,図10,
図11と同様、上記3次元周波数空間の投影を表してい
る。
【0210】ここで、実施例1でも述べたように、フィ
ールド間処理によるYC分離を行うことにより、動画に
おけるY信号の帯域を広げることができる。
【0211】図17において、n−1フィールドの中で
注目標本点「☆」の近傍にあり、色副搬送位相が180
°異なる点は、標本点「●」ア,イ,ウがある。これら
3点のいずれかとの演算によりフィールド間YC分離が
可能である。
【0212】第1に、図17における注目標本点「☆」
と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次元周波
数空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフ
ィールド間YC分離Aとする。これに水平方向色信号抽
出フィルタ2035、垂直方向色信号抽出フィルタ20
36、水平垂直方向色信号抽出フィルタ2037のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させると、C信号が
得られる。
【0213】第2に、図17における注目標本点「☆」
と標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次元周波
数空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフ
ィールド間YC分離Bとする。これに水平方向色信号抽
出フィルタ2035,垂直方向色信号抽出フィルタ20
36,水平垂直方向色信号抽出フィルタ2037のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得
られる。
【0214】第3に、図17における注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次元周波
数空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフ
ィールド間YC分離Cとする。これに水平方向色信号抽
出フィルタ2035,垂直方向色信号抽出フィルタ20
36,水平垂直方向色信号抽出フィルタ2037のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得
られる。
【0215】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切換制御するため、注目標本点「☆」と標本点
「●」ア,イ,ウの間での相関を検出する必要がある。
入力端11に入力されるのはV信号であるから、相関を
検出するためにはn−1フィールドとn+1フィールド
における色副搬送波の位相が逆である標本点の差分の水
平低域周波数成分を用いている。
【0216】次に上記図12の構成のフレーム間相関検
出回路2062、フィールド内相関検出回路2063、
及びフレーム内YC分離回路2064の動作について説
明する。本発明は動き検出回路2080で画像が動画で
あると判断したときに動画処理としてフィールド内YC
分離フィルタのかわりに複数のフィールド間演算と3種
類のフィールド内演算を含んだフレーム内YC分離フィ
ルタのうち最適なものを用いることを特徴としている。
【0217】図13において、入力端11から入力され
たV信号2101は263ライン遅延回路2014で2
62ライン遅延された後、2画素遅延回路2015で2
画素遅延され、また262ライン遅延回路2016で2
62ライン遅延される。
【0218】2画素遅延回路2015で2画素遅延され
たV信号と、262ライン遅延回路2016の出力とを
減算器2020で減じることによりフィールド間YC分
離Cのためのフィールド間差分を得る。
【0219】2画素遅延回路2015で2画素遅延され
たV信号と、4画素遅延回路2017の出力とを減算器
2021で減じることによりフィールド間YC分離Bの
ためのフィールド間差分を得る。
【0220】2画素遅延回路2015で2画素遅延され
たV信号と、2画素遅延回路2019の出力とを減算器
2022で減じることにより、フィールド間YC分離A
のためのフィールド間差分を得る。
【0221】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路2034に入力され、後に述べる最小値選択回路
2032の出力により選択される。
【0222】まず第1にフィールド間YC分離Aを選択
するためには、図17におけるn−1フィールドの標本
点アと図18におけるn+1フィールドの標本点エとの
差分絶対値を得る必要がある。
【0223】次に、フィールド間YC分離Bを選択する
ためには、図17におけるn−1フィールドの標本点イ
と図18におけるn+1フィールドの標本点オとの差分
絶対値を得る必要がある。
【0224】さらに、フィールド間YC分離Cを選択す
るためには、図17におけるn−1フィールドの標本点
ウと図18におけるn+1フィールドの標本点カとの差
分絶対値を得る必要がある。
【0225】上記の結果、得られた3種類のフレーム間
相関検出量を比較して、3種類のフィールド間YC分離
フィルタを選択制御する。
【0226】図13において、入力端11から入力され
たV信号2101は263ライン遅延回路2014に入
力されるとともに、1ライン遅延回路2023および2
画素遅延回路2025の入力端に入力される。263ラ
イン遅延回路2014の出力は、3種類のフィールド間
YC分離フィルタを構成するのに用いられる。
【0227】262ライン遅延回路2016の出力と4
画素遅延回路2024の出力は減算器2026で減算さ
れ、絶対値回路2029で絶対値化され最小値選択回路
2032に入力されて、図17,図18における標本点
ウとカとの間の相関を検出する。
【0228】4画素遅延回路2017と1ライン遅延回
路2023の出力は減算器2027で減算され、絶対値
回路2030で絶対値化され6最小値選択回路2032
に入力されて、図17,図18における標本点イとオと
の間の相関を検出する。
【0229】2画素遅延回路2019の出力と2画素遅
延回路2025の出力は減算器2028で減算され、絶
対値回路2031で絶対値化され最小値選択回路203
2に入力されて、図17,図18における標本点アとエ
との間の相関を検出する。
【0230】最小値選択回路2032は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの、即ち注目標本点を中心に
1フレーム隔てた3方向の標本点間の相関が最大のもの
を選択し、信号選択回路2034を制御する。信号選択
回路2034は絶対値回路2029の出力が最小の場合
は減算器2020の出力を、絶対値回路2030の出力
が最小の場合は減算器2021の出力を、絶対値回路2
031の出力が最小の場合は減算器2022の出力をそ
れぞれ選択する。これ以降の動作は図2の回路と同様で
あるので、説明を省略する。
【0231】このように、上記実施例によれば、フレー
ム間で色副搬送波の位相が同じである点での差分によっ
てフレーム間の複数方向の相関を局所的に検出すること
により、フレーム間の相関検出を行なうようにしたの
で、画像の動く方向が検出でき、その動く方向に応じた
フィールド間の演算を行なうことができる。
【0232】また、この実施例においても、フィールド
間処理を適応的に切り換えることにより、図108(a)
のように、画像の動く方向によっては解像度が劣化しな
いなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させる
ことができる。
【0233】次に、上記水平方向色信号抽出フィルタ2
035、垂直方向色信号抽出フィルタ2036、及び水
平垂直方向色信号抽出フィルタ2037の色出力信号の
いずれかを選択するかを判定する回路について説明す
る。
【0234】図13におけるフィールド内相関判定回路
2033の一実施例の詳細ブロック図を図15に示す。
この回路は図6に示すフィールド内相関判定回路103
1と構成,動作ともに同様のものである。
【0235】実施例6 上記実施例5ではフレーム内YC分離回路2064にお
いて3種類のフィールド間YC分離フィルタを適応的に
切換え制御していたが、本実施例では3種類のフィール
ド間YC分離フィルタに加え、フィールド内のみの処理
によるYC分離を含めた4種類のフィルタからのうち最
適なものを用いる。
【0236】図14は本発明である図12におけるフレ
ーム間相関検出回路2062、フィールド内相関検出回
路2063及びフレーム内YC分離回路2064の第2
の実施例の詳細ブロック図である。図14において図1
3と同等の箇所には同じ番号が付されている。2040
は4つの入力のうち1つを選択し出力する信号選択回
路、2041は2つの入力に対して入力が各々あるしき
い値を越えているた否かを判定して制御信号を出力する
しきい値判定回路、2042は3つの入力に対してその
最大値を判定し制御信号を出力する最大値選択回路であ
る。
【0237】図14において、図13と異なる点は信号
選択回路2040を適応制御するフレーム間相関検出回
路のみである。上記図14の構成のフレーム間相関検出
回路、フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分
離回路のうち図13と異なるフレーム間相関検出回路の
みを説明する。
【0238】2画素遅延回路2015の出力は減算器2
020,2021,2022の第1の入力端に入力され
るとともに、信号選択回路2040に入力される。この
入力はフィールド間の演算を行わない入力であり、信号
選択回路2040においてこの入力が選択されるとフィ
ールド内YC分離のみの処理となる。
【0239】絶対値回路2029の出力は最小値選択回
路2032と最大値選択回路2042に入力される。絶
対値回路2030の出力は最小値選択回路2032と最
大値選択回路2042に入力される。絶対値回路203
1の出力は最小値選択回路2032と最大値選択回路2
042に入力される。
【0240】最大値選択回路2042の出力はしきい値
判定回路2041の第1の入力端に入力される。最小値
選択回路2032の出力はしきい値判定回路2041の
第2の入力端と信号選択回路2040の第5の入力端に
入力される。しきい値判定回路2041の出力は信号選
択回路2040の第6の入力端に入力される。しきい値
判定回路2041は3種類のフレーム間相関の最大値が
第1のしきい値αより小さい場合、または3種類のフレ
ーム間相関の最小値が第2のしきい値βより大きい場合
に信号選択回路2040が2画素遅延回路2015の出
力を選択するように制御する。一方、しきい値判定回路
2041にて、3種類のフレーム間相関の最大値が第1
のしきい値αより大きいまたは、3種類のフレーム間相
関の最小値が第2のしきい値βより小さいと判定された
場合には、最小値選択回路2032の出力により、信号
選択回路2040は絶対値回路2029の出力が最小の
場合は減算器2020の出力を、絶対値回路2030の
出力は最小の場合は減算器2021の出力を、絶対値回
路2031の出力が最小の場合は減算器2022の出力
をそれぞれ選択するように制御される。但し、α<βの
関係があるものとする。
【0241】信号選択回路2040の出力は、水平方向
色信号抽出フィルタ2035、垂直方向色信号抽出フィ
ルタ2036、及び水平垂直方向色信号抽出フィルタ2
037のいずれのフィルタにおいて、色信号が抽出され
る。水平方向色信号抽出フィルタ2035、垂直方向色
信号抽出フィルタ2036、および水平垂直方向色信号
抽出フィルタ2037は図13の実施例と同様のフィル
タであり、それぞれの出力は信号選択回路2038に入
力される。フィールド内相関判定回路2033は、図1
3の実施例と同様の動作を行い、信号選択回路2038
を制御する。
【0242】信号選択回路2038の出力は、フレーム
内YC分離C信号2113として出力端子2013から
出力され、また減算器2039により、2画素遅延回路
2015の出力であるV信号から、フレーム内YC分離
C信号2113を減ずることにより、フレーム内YC分
離信号2112を得ることができる。
【0243】このように、上記実施例によれば、フレー
ム間の複数方向の相関を局所的に検出し、いずれかの方
向に相関があると判断した場合はその検出結果により複
数のフィールド間演算を適応的に切り換え、いずれの方
向にも相関がないと判断した場合はフィールド間演算を
行なわないようにしたので、画像の動きがない場合にフ
ィールド間演算を行なうことによる画質の劣化を防止で
きる。
【0244】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、図108(a) のよう
に、画像の動く方向によっては解像度が劣化しないな
ど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させること
ができる。
【0245】このように、上記実施例5以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離フィルタにおいて、フレーム間の相関を局
所的に検出して、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切り換える処理を行ない、さらにフィ
ールド内の相関を局所的に検出して、その検出結果によ
り複数のフィールド内処理を適応的に切り換える処理を
行なうように構成したので、動き適応型YC分離フィル
タにおける動画処理において、画像の相関を利用して最
適なYC分離が可能となり、動画でも解像度の劣化が少
ないYC分離を行なう動き適応型YC分離フィルタを構
成できる効果がある。
【0246】実施例7 図22は本発明の一実施例による動き適応型YC分離フ
ィルタを示すブロック図である。この図22において
は、図100におけるフィールド内YC分離回路100
4の部分を、フレーム内YC分離回路3050、相関検
出回路3060、孤立点除去回路3070に置き換えた
だけであるので、その他の部分の構成,動作についての
説明は省く。
【0247】この図22において、V信号3101はフ
レーム内YC分離回路3050の第1の入力端と相関検
出回路3060の入力端に入力される。相関検出回路3
060の出力3114は孤立点除去回路3070の入力
端に入力される。孤立点除去回路3070の出力311
5はフレーム内YC分離回路3050の第2の入力端に
入力される。フレーム内YC分離回路3050の出力は
フレーム内YC分離Y信号3112、フレーム内YC分
離C信号3113としてそれぞれ出力される。
【0248】この実施例によれば、フレーム間またはフ
ィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、注目標
本点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場
合にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間
演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換え
るようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能に
なる。
【0249】図22における孤立点除去回路3070の
第1実施例の詳細ブロック図を図23に示す。図23に
おいて、入力端子3014には信号3114が入力され
る。信号3114は1ライン遅延回路3012a、1画
素遅延回路3020aの入力端と計数回路3035aの
第3の入力端に入力される。1画素遅延回路3020a
の出力は1画素遅延回路3021aの入力端と計数回路
3035aの第2の入力端に入力される。1画素遅延回
路3021aの出力は計数回路3035aの第1の入力
端に入力される。
【0250】1ライン遅延回路3012aの出力は1ラ
イン遅延回路3013a、1画素遅延回路3024aの
入力端と計数回路3035aの第6の入力端に入力され
る。1画素遅延回路3024aの出力は1画素遅延回路
3025aの入力端と計数回路3035aの第5の入力
端に入力される。1画素遅延回路3025aの出力は計
数回路3035aの第4の入力端に入力される。
【0251】1ライン遅延回路3013aの出力は1画
素遅延回路3028aの入力端と計数回路3035aの
第9の入力端に入力される。1画素遅延回路3028a
の出力は1画素遅延回路3029aの入力端と計数回路
3035aの第8の入力端に入力される。1画素遅延回
路3029aの出力は計数回路3035aの第7の入力
端に入力される。
【0252】計数回路3035aの第1の出力は多数決
回路3046aの第1の入力端に入力され、計数回路3
035aの第2の出力は多数決回路3046aの第2に
入力端に入力され、計数回路3035aの第3の出力は
多数決回路3046aの第3の入力端にそれぞれ入力さ
れる。多数決回路3046aの出力は選択信号3115
として出力端3015から出力される。
【0253】また、図22における相関検出回路306
0の第1実施例の詳細ブロック図を図25に示す。図2
5において、入力端3019から入力されたV信号31
01は525ライン遅延回路3011b、1ライン遅延
回路3015b及び2画素遅延回路3017bの入力端
に入力される。
【0254】1ライン遅延回路3015bの出力は4画
素遅延回路3016bの入力端と減算器3019bの入
力端に入力される。4画素遅延回路3016bの出力は
減算器3018bの第1の入力端に入力される。2画素
遅延回路3017bの出力は減算器3020bの第1の
入力端に入力される。
【0255】525ライン遅延回路3011bの出力は
減算器3018bの第2の入力端と4画素遅延回路30
12b、1ライン遅延回路3013bの入力端に入力さ
れる。1ライン遅延回路3013bの出力は2画素遅延
回路3014bの入力端に入力される。4画素遅延回路
3012bの出力は減算器3019bの第2の入力端
に、2画素遅延回路3014bの出力は減算器3020
bの第2の入力端にそれぞれ入力される。
【0256】減算器3018bの出力は絶対値回路30
21bの入力端に、減算器3019bの出力は絶対値回
路3022bの入力端に、減算器3020bの出力は絶
対回路3023bの入力端にそれぞれ入力される。絶対
値回路3021bの出力は最小値選択回路3024bの
第1の入力端に、絶対値回路3022bの出力は最小値
選択回路3024bの第2の入力端に、絶対値回路30
23bの出力は最小値選択回路3024bの第3の入力
端にそれぞれ入力される。最小値選択回路3024bの
出力は相関信号3114として出力端3020から出力
される。
【0257】図22におけるフレーム内YC分離回路3
050の第1実施例の詳細ブロック図を図28に示す。
図28において、入力端3021から入力されたV信号
3101は2画素遅延回路3011cと262ライン遅
延回路3012cの入力端にそれぞれ入力される。
【0258】2画素遅延回路3011cの出力は減算器
3021c,3016c,3017c及び3018cの
第1の入力端にそれぞれ入力される。262ライン遅延
回路3012cの出力は減算器3016cの第2の入力
端と4画素遅延回路3013cと1ライン遅延回路30
14cの入力端にそれぞれ入力される。
【0259】4画素遅延回路3013cの出力は減算器
3017cの第2の入力端に入力される。1ライン遅延
回路3014cの出力は2画素遅延回路3015cの入
力端に入力される。2画素遅延回路3015cの出力は
減算器3018cの入力端に入力される。
【0260】減算器3016cの出力は信号選択回路3
019cの第1の入力端に、減算器3017cの出力は
信号選択回路3019cの第2の入力端に、減算器30
18cの出力は信号選択回路3019cの第3の入力端
にそれぞれ入力される。入力端3022から入力された
選択信号3115は信号選択回路3019cの第4の入
力端に入力され、これにより信号選択回路3019cの
第1から第3の入力を選択制御する。
【0261】信号選択回路3019cの出力3116は
フィールド内BPF3020cに入力される。フィール
ド内BPF3020cの出力3117は減算器3021
cの第2の入力端に入力され、またフレーム内YC分離
C信号3113として出力端3013から出力される。
減算器3021cの出力はフレーム内YC分離Y信号3
112として出力端3012から出力される。
【0262】図28におけるフィールド内BPF302
0cの詳細ブロック図を図32に示す。図32におい
て、入力端子3016から入力された入力信号3116
は減算器3012dの第1の入力端と1ライン遅延回路
3011dの入力端に入力される。
【0263】1ライン遅延回路3011dの出力は減算
器3012dの第2の入力端に入力される。減算器30
12dの出力はBPF3013dの入力端に入力され、
BPF3013dの出力3117は出力端3017から
出力される。
【0264】次に動作について説明する。
【0265】図34,図35は図7,図8と同様の3次
元時空間を表した図である。
【0266】図36は上記3次元周波数空間の投影図で
あり、図9,図10,図11と同様の図である。
【0267】また、図37(a) 〜(c) は図36(a) 〜
(c) と同じく3次元周波数空間を表しており、フィール
ド間YC分離Aにより得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。
【0268】第2に図35(a) における注目標本点
「☆」と標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上に高域成分を取り出すことができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離Bと
する。
【0269】図38(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
C分離Bにより得られたY信号とC信号の存在する周波
数空間を示している。図38(a) 〜(c) をみると、分離
されたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、Y
信号とC信号は相互に相関が強いことからY信号にC信
号が含まれることは極めて少ない。
【0270】第3に図35(a) における注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すとこができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離Cと
する。
【0271】図39(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
C分離により得られたY信号とC信号の存在する周波数
空間を示している。図39(a) 〜(c) をみると、分離さ
れたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、図3
8と同様の理由からY信号にC信号が含まれることは極
めて少ない。
【0272】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切り換え制御するため、注目標本点「☆」と標本
点「●」ア,イ,ウとを結ぶ方向での標本点の演算によ
り画像の相関を検出し、さらに注目標本点の相関と近傍
標本点の相関より孤立点を除去して制御信号とすればよ
い。
【0273】次に上記図22におけるフレーム内YC分
離回路3050,相関検出回路3060,孤立点除去回
路3070の動作について説明する。本発明は動き検出
回路3080で画像が動画であると判断したときに動画
処理として、フィールド内YC分離の代わりに画像の相
関を検出して注目標本点と近傍標本点の相関のうち最も
多い結果により、3種類のフィールド間演算を含んだフ
レーム内YC分離のうち最適なものを用いることを特徴
としている。
【0274】図22において、入力端1から入力された
V信号3101は相関検出回路3060で画像の相関が
検出され、さらに孤立点除去回路3070で検出結果が
孤立点である場合に注目標本点とその近傍標本点の相関
検出結果のうち最も多い結果を注目標本点の相関として
最終決定する。フレーム内YC分離回路3050に入力
されたV信号3101は孤立点除去回路3070により
決定された相関結果によりフィールド間演算を含んだ3
種類のフレーム内YC分離のうちいずれかが選択され、
フレーム内YC分離Y信号3112,フレーム内YC分
離C信号3113が出力する。
【0275】次に図22のフレーム内YC分離回路30
50の動作について説明する。図28において、入力端
3021から入力されたV信号3101は2画素遅延回
路3011cで2画素遅延され、また262ライン遅延
回路3012cで262ライン遅延される。
【0276】2画素遅延回路3011cの出力と262
ライン遅延回路3012cの出力とを減算器3016c
で減じることにより、フィールド間YC分離Cのための
フィールド間差分を得る。
【0277】2画素遅延回路3011cの出力と4画素
遅延回路3013cで4画素遅延された出力とを減算器
3017cで減じることにより、フィールド間YC分離
Bのためのフィールド間差分を得る。
【0278】2画素遅延回路3011cの出力と1ライ
ン遅延回路3014cと2画素遅延回路3015cで1
ラインと2画素分遅延された出力とを減算器3018c
で減じることにより、フィールド間YC分離Aのための
フィールド間差分を得る。
【0279】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路3019cで、後に述べる孤立点除去回路307
0の出力である選択信号3115により選択される。
【0280】さらに信号選択回路3019cの出力31
16は後に述べるフィールド内BPF3020cに通さ
れることにより2次元の帯域制限をしてフレーム内YC
分離C信号3113とする。
【0281】減算器3021cにより2画素遅延回路3
011cの出力3118から、フレーム内YC分離C信
号3113を減ずることよりフレーム内YC分離Y信号
3112を得ることができる。
【0282】このように、上記実施例においては、孤立
点除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点
とその近傍標本点との各標本点でフィールド間の相関が
ある方向をそれぞれ検出し、そのうち最も多い方向を選
択して注目標本点でのフィールド間の相関を検出するも
のを設けたので、注目標本点におけるこの検出結果が孤
立点であると判断した場合にその孤立点を除去し、その
結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフレーム内
処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤立点を除
去して相関検出が可能になる。
【0283】また、この実施例においても、フィールド
間処理を適応的に切り換えることにより、画像の動く方
向によっては図108(a) のように、解像度が全く劣化
しないなど輝度信号と色信号のクロストークの低減を図
ることができる。
【0284】図29は、本発明である図22におけるフ
レーム内YC分離回路3050の第2の実施例の詳細ブ
ロック図である。図29において、図28と異なる点は
フィールド内帯域制限の方法のみである。図29の構成
のフレーム内YC分離回路のうち、図28と異なるフィ
ールド内帯域制限のみを説明する。図29において図2
8と同等の個所には同じ番号が付されている。
【0285】信号選択回路3019cの出力は3種類の
フィールド間演算のいずれかによる3次元周波数空間高
域成分である。それで信号選択回路3019cの出力は
減算器3022cで2画素遅延回路3011cの出力3
118から減算され、相関が検出された方向の3次元周
波数空間低域成分が得られる。得られた3次元周波数空
間低域成分は加算器3023cの第1の入力端に入力さ
れる。
【0286】また信号選択回路3019cの出力はフィ
ールド内BPF3020cにより2次元の帯域制限をし
て減算器3024cで信号選択回路3019cの出力か
ら減算される。減算器3024cの出力は3次元周波数
空間高域成分からC信号を取り除いて信号となる。加算
器3023cで3次元周波数空間低域成分と加算され、
フレーム内YC分離Y信号3112を得ることができ
る。減算器3025cにより2画素遅延回路3011c
の出力3118からフレーム内YC分離Y信号3112
を減ずることにより、フレーム内YC分離C信号311
3を得ることができる。
【0287】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など輝度信号と色信号のクロストークの低減を図ること
ができる。
【0288】図28,図29におけるフィールド内BP
F3020cの動作について説明する。図28におい
て、入力端3016から入力された信号選択回路301
9cの出力3116は1ライン遅延回路3011dと減
算器3012dで垂直高域成分のみを通過され、BPF
3013dにより水平高域成分のみを通過され、2次元
の帯域制限がなされる。
【0289】また図28,図29におけるフィールド内
BPF3020cは図32の構成の回路の代わりに図3
3に示す構成の回路を用いることも可能である。図33
において、信号選択回路3019cの出力3116は、
信号選択回路3014dの第1の入力端に入力され、ま
た1ライン遅延回路3011dと減算器3012dで垂
直高域成分のみを通過され、信号選択回路3014dの
第2の入力端に入力される。信号選択回路3014dは
後に述べる垂直エッジ検出回路3018dの出力により
2種類の信号を選択する。信号選択回路3014dの出
力はBPF3013dにより水平高域成分のみを通過さ
れ、帯域制限がなされる。
【0290】図33における垂直エッジ検出回路301
8dについて説明する。入力端3018から入力された
図28,図29における2画素遅延回路3011cの出
力3118は、1ライン遅延回路3015dと減算器3
016dで垂直高域成分を通過させ、さらに2.1MH
z以下を通過域とするLPF3017dによりC信号を
除くことによりY信号の垂直エッジを検出して信号選択
回路3014dを制御する。
【0291】V信号は一般にY信号とC信号との相関が
強いので、Y信号の垂直エッジが検出されるときにはC
信号も垂直方向に変化している場合が多い。従って図3
3に示すフィールド内BPF3020cはY信号の垂直
エッジが検出されたときには信号選択回路3014dが
入力端3116を選択して垂直方向の帯域制限を含まな
い1次元BPFにより帯域制限を、Y信号の垂直エッジ
が検出されないときには信号選択回路3014dが減算
器3012dの出力を選択して垂直方向の帯域制限を含
んだ2次元BPFにより帯域制限をする。
【0292】また、図33において、信号選択回路30
14dを信号混合回路(図示せず)に置き換えて垂直エ
ッジ検出回路3018dの出力に基づき、1次元BPF
の出力と2次元BPFの出力を混合することにより帯域
制限を行うことも可能である。すなわち信号混合回路は
Y信号の垂直エッジ検出量が多いときには入力信号31
16が多く混合されるように、Y信号の垂直エッジ検出
量が少ないときには減算器3012dの出力が多く混合
されるように信号の混合を行う。
【0293】なお、図32,図33において、垂直高域
成分のみを通過させるために1ライン遅延回路3011
dと減算器3012dを用いたが、これを複数個の1ラ
イン遅延回路を用いた演算によっても同様の効果が得ら
れる。
【0294】本発明である図22におけるフレーム内Y
C分離回路3050の第3,第4の実施例について述べ
る。
【0295】第1に図35(a) における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れにBPFを通過させるとC信号が得られる。またV信
号からC信号を減算することによりY信号が得られる。
これをフィールド間YC分離A′とする。
【0296】図40(a) 〜(c) は図36(a) 〜(c) と同
じく3次元周波数空間を表しており、フィールド間YC
分離A′により得られたY信号とC信号の存在する周波
数空間を示している。
【0297】第2に図35(a) ,(b) における標本点
「●」オに対して注目標本点「☆」と標本点「●」アと
の位置関係と同じである標本点「○」クを含めて、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点「●」オ
と標本点「○」クとの差とを減算することによりC信号
を得ることができる。またV信号からC信号を減算する
ことによりY信号が得られる。これをフィールド間YC
分離B′とする。
【0298】図41(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
C分離B′により得られたY信号とC信号の存在する周
波数空間を示している。図41(a) 〜(c) をみると、分
離されたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、
図38と同様の理由からY信号にC信号が含まれること
は極めて少ない。
【0299】第3に図35(a) ,(b) における標本点
「●」カに対して注目標本点「☆」と標本点「●」アと
の位置関係と同じである標本点「○」ケを含めて、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点「●」カ
と標本点「○」ケとの差とを検査することによりC信号
を得ることができる。またV信号からC信号を減算する
ことによりY信号が得られる。これをフィールド間YC
分離C′とする。
【0300】図42(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
分離C′により得られたY信号とC信号の存在する周波
数空間を示している。図42(a) 〜(c) をみると、分離
されたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、図
38と同様の理由からY信号にC信号が含まれることは
極めて少ない。
【0301】図30は本発明である図22におけるフレ
ーム内YC分回路3050の第3の実施例の詳細ブロッ
ク図である。図30において、図28と異なる点はフィ
ールド間YC分離A,B,Cの代わりに上記のフィール
ド間YC分離A′,B′,C′を用いる点である。図3
0の構成のフレーム内YC分離回路について説明する。
図30において、図28と同等の箇所には同じ番号が付
されている。
【0302】入力端3021から入力された入力信号3
101は263ライン遅延回路3026cで263ライ
ン遅延されたV信号と減算器3027cで減算され、さ
らに1ライン遅延回路3031cと4画素遅延回路30
32cで1ラインと4画素分遅延される。263ライン
遅延回路3026cの出力は2画素遅延回路3028c
で2画素遅延され、さらに263ライン遅延回路302
9cで263ライン遅延されたV信号と減算器3030
cで減算される。
【0303】減算器3030cの出力と4画素遅延回路
3032cの出力とを減算器3033cで減ずることに
より、フィールド間YC分離C′のC信号成分を得る。
【0304】また、減算器3030cの出力と1ライン
遅延回路3031cの出力とを減算器3034cで減ず
ることによりフィールド間YC分離B′のC信号を得
る。
【0305】また、減算器3030cの出力はBPF3
035cに通され、フィールド間YC分離A′の信号成
分を得る。
【0306】以上の3種類のフィールド間YC分離C信
号は信号選択回路3019cで後に述べる孤立点除去回
路3007の出力3115により選択され、フレーム内
YC分離C信号3113を得る。
【0307】減算器3036cにより2画素遅延回路3
028cの出力であるV信号からフレーム内YC分離C
信号3013を減ずることによりフレーム内YC分離Y
信号3112を得ることができる。
【0308】図31は本発明である図22におけるフレ
ーム内YC分離回路3050の第4の実施例の詳細ブロ
ック図である。図31において、図28と異なる点は図
30と同様にフィールド間YC分離A,B,Cの代わり
に上記のフィールド間YC分離A′,B′C′を用いる
点である。また図31において、図30と異なる点はC
信号の帯域制限を行う代わりにY信号の帯域制限を行う
点である。図31の構成のフレーム内YC分離回路のう
ち図30と異なる部分のみを説明する。図31において
図30と同等の個所には同じ番号が付されている。
【0309】減算器3030cの出力と4画素遅延回路
3032cの出力とを加算器3038cで加算すること
により、フィールド間YC分離C′のためのC信号を取
り除いた3次元周波数空間の高域成分を得る。
【0310】また、減算器3030cの出力と1ライン
遅延回路3031cの出力とを加算器3039cで加算
することにより、フィールド間YC分離B′のためC信
号を取り除いた3次元周波数空間上の高域成分を得る。
【0311】また、減算器3030cの出力はLPF3
040cに通され、フィールド間YC分離A′のための
C信号を取り除いた3次元周波数空間上の高域成分を得
る。
【0312】以上の3種類のフィールド間YC分離のた
めのC信号を取り除いた3次元周波数空間の高域成分は
信号選択回路3019cで後に述べる孤立点除去回路3
070の出力3115により選択される。
【0313】また2画素遅延回路3028cの信号は2
63ライン遅延回路3029cの出力と加算器3037
cで加算され、3次元周波数空間上の低域成分を得る。
加算器3037cの出力と信号選択回路3019cの出
力を加算器3041cで加えてフレーム内YC分離Y信
号3112を得る。
【0314】減算器3042cにより2画素遅延回路3
028cの出力であるV信号からフレーム内YC分離Y
信号3112を減ずることにより、フレーム内YC分離
C信号3113を得ることができる。
【0315】図28の相関検出回路3060の動作につ
いて説明する。図25において、入力端3019から入
力されたV信号は3101は525ライン遅延回路30
11bで525ライン遅延され、さらに4画素遅延回路
3012bで4画素遅延され、また1ライン遅延回路3
013bで1ライン遅延される。1ライン遅延回路30
13bの出力は2画素遅延回路3014bで2画素遅延
される。
【0316】525ライン遅延回路3011bの出力と
1ライン遅延回路3015bと4画素遅延回路3016
bで1ラインと4画素遅延された出力とは減算器301
8bで減算され、さらに絶対値回路3021bにより絶
対値化されて図35(a) ,(b) における標本点「●」ウ
とカとの間の相関を検出する。
【0317】4画素遅延回路3012bの出力と1ライ
ン遅延回路3015bの出力とは減算器3019bで減
算され、さらに絶対値回路3022bにより絶対値化さ
れて図35(a) ,(b) における標本点「●」イとオとの
間の相関を検出する。
【0318】2画素遅延回路3014bの出力と2画素
遅延回路3017bで2画素遅延された出力とは減算器
3020bで減算され、さらに絶対値回路3023bに
より絶対値化されて図35(a) ,(b) における標本点
「●」アとのエとの間の相関を検出する。
【0319】最小値選択回路3024bは上記の3種類
の絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、出力端3020から相関信号3114を
出力する。
【0320】図26は本発明である図22における相関
検出回路3060の第2の実施例の詳細ブロック図であ
る。図26において、図25と異なる点は注目標本点と
その1フィールド前にある標本点との演算により相関を
局所的に検出する点である。図26における相関検出回
路は注目標本点とその1フィールド前により色副搬送波
の位相が逆である点での差分の水平低域周波数成分によ
って相関を局所的に検出する。図26の構成の相関検出
回路の動作について説明する。図26において、図25
と同等の個所には同じ番号が付されている。
【0321】この回路は減算器3030b,3031
b,3032bの出力を2.1MHz以下を通過域とす
るLPF3033b,3034b,3035bを通し、
さらに絶対値回路3036b,3037b,3038b
により絶対値化する点のみが図25における回路と異な
る。
【0322】図27は本発明である図22における相関
検出回路3060の第3の実施例の詳細ブロック図であ
る。図27において、図25と異なる点は図26と同様
に注目標本点とその1フィールド前にある点によって相
関を局所的に検出する点である。また図27において、
図26と異なる点は信号の相関を検出する方法として、
3次元周波数空間においてY信号のスペクトルが広がっ
ている方向を検出する点である。図27の構成の相関検
出回路のうち、図26と同等の箇所には同じ番号が付さ
れている。
【0323】262ライン遅延回路3025bの出力は
2画素遅延回路3029bの出力と加算器3041bで
加算され、その結果は2.1MHz以上を通過域とする
BPF3044bを通し、さらに絶対値回路3047b
で絶対値化されて図35(a)における注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとの間の相関を検出する。
【0324】262ライン遅延回路3025bの出力は
2画素遅延回路3039b,3040bで4画素遅延さ
れる。2画素延回路3040bの出力は2画素遅延回路
3029bの出力と加算器3042bで加算され、その
結果は2.1MHz以上を通過域とするBPF3045
bを通し、さらに絶対値回路3048bで絶対値化され
て図35(a) における注目標本点「☆」と「●」イとの
間の相関を検出する。
【0325】2画素遅延回路3039bの出力は2画素
遅延回路3029bの出力から減算器3043bで減算
され、その結果は2.1MHz以下を通過域とするLP
F3046bを通し、さらに絶対値回路3049bで絶
対値化されて図35(a) における注目標本点「☆」と標
本点「○」キとの間の相関を検出する。
【0326】最大値選択回路3050bは上記の3種類
の絶対値出力のうち最大のもの(相関検出量も最大のも
の)を選択し、相関信号3114を出力する。
【0327】次に図22の孤立点除去回路3070の動
作について説明する。図23において、入力端3014
から入力された相関信号3114は1画素遅延回路30
20aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路302
1aで1画素遅延される。相関信号3114と1画素遅
延回路3020aの出力と1画素遅延回路3021aの
出力はそれぞれ図35(a) における標本点「◆」ナと標
本点「●」bと標本点「◇」トの相関結果として、計数
回路3035aに入力される。
【0328】また相関信号3114は1ライン遅延回路
3012aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回路
3024aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路3
025aで1画素遅延される。1ライン遅延回路301
2aの出力と1画素遅延回路3024aの出力と1画素
遅延回路3025aの出力はそれぞれ図35(a) におけ
る標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チ
の相関結果として、計数回路3035aに入力される。
【0329】1ライン遅延回路3012aの出力は1ラ
イン遅延回路3013aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路3028aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路3029aで1画素遅延される。1ライン遅
延回路3013aの出力と1画素遅延回路3028aの
出力と1画素遅延回路3029aの出力はそれぞれ図3
5(a) における標本点「◆」タと標本点「●」aと標本
点「◇」ソの相関結果として、計数回路3035aに入
力される。
【0330】計数回路3035aは入力された9個の相
関結果を判別し、図35(a) における注目標本点「☆」
と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の
数、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の
相関が強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標本点
「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数をそれ
ぞれ計数し、第1の出力端から注目標本点「☆」と標本
点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出
力し、第2の出力端から注目標本点「☆」と標本点
「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力
し、第3の出力端から注目標本点「☆」と標本点「●」
ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力する。
【0331】多数決回路3046aは3つの入力のうち
最も多い数を選択して、注目標本点「☆」の相関を最終
決定する。
【0332】すなわち、多数決回路3046aは図35
(a) における注目標本点「☆」とその近傍標本点「◇」
ソ、「●」a,「◆」タ,「◆」チ,「◇」ツ、「◇」
ト,「●」b,「◆」ナのうち注目標本点「☆」と標本
点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い標本点の数が最多
の場合にはフィールド間YC分離AまたはA′による処
理を、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向
の相関が強い標本点の数が最多の場合にはフィールド間
YC分離BまたはB′による処理を、注目標本点「☆」
と「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い標本点の数が最多
の場合にはフィールド間YC分離CまたはC′による処
理をフレーム内YC分離回路3050において選択する
ための選択信号3115を出力する。
【0333】なお図23において、注目標本点を中心と
する同一フィールド内の水平方向に3画素、垂直方向に
3ラインの合計9個の近傍標本点より相関の最終判定を
行うような構成の回路を示したが、近傍標本点の数を水
平方向,垂直方向に多くした構成の回路でも同様の効果
が得られる。
【0334】図24は本発明である図22における孤立
点除去回路3070の第2の実施例の詳細ブロック図で
ある。図24において、図23と異なる点は注目標本点
との距離により近傍標本点の信号の重み付けを変える点
である。図24の構成の孤立点除去回路のうち図23と
異なる部分のみを説明する。図24において、図23と
同等の箇所には同じ番号が付されている。
【0335】相関信号3114は2画素遅延回路301
5aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路3016
aと1画素遅延回路3017aと1画素遅延回路301
8aで1画素ずつ遅延される。相関信号3111と1画
素遅延回路3015aの出力と1画素遅延回路3016
aの出力と1画素遅延回路3017aの出力と1画素遅
延回路3018aの出力はそれぞれ図35(a) における
標本点「●」ヒと標本点「◇」ハと標本点「○」ノと標
本点「◆」ネと標本点「●」ヌの相関結果として、計数
回路3035aに入力される。
【0336】また相関信号3114は1ライン遅延回路
3011aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回路
3019aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路3
020aと1画素遅延回路3021aと1画素遅延回路
3022aで1画素ずつ遅延される。1ライン遅延回路
3011aの出力と1画素遅延回路3022aの出力は
それぞれ図35(a) における標本点「○」ニと標本点
「○」テの相関結果として、計数回路3035aに入力
される。1画素遅延回路3019aの出力と1画素遅延
回路3020aの出力と1画素遅延回路3021aの出
力は、図35(a)における標本点「◆」ナと標本点
「●」bと標本点「◇」との相関結果として計数回路3
036aに入力される。
【0337】また1ライン遅延回路3011aの出力は
1ライン遅延回路3012aで1ライン遅延され、さら
に1画素遅延回路3023aで1画素遅延され、さらに
1画素遅延回路3024aと1画素遅延回路3026a
で1画素ずつ遅延される。1ライン遅延回路3012a
の出力と1画素遅延回路3026aの出力はそれぞれ図
35(a) における標本点「●」dと標本点「●」cの相
関結果として計数回路3035aに入力される。1画素
遅延回路3023aの出力と1画素遅延回路3024a
の出力と1画素遅延回路3025aの出力はそれぞれ図
35(a) における標本点「◇」ツと注目標本点「 ☆」と標本点「◆」チの相関結果として計数回路303
6aに入力される。38】また、1ライン遅延回路30
12aの出力は1ライン遅延回路3013aで1ライン
遅延され、さらに1画素遅延回路3027aで1画素遅
延され、さらに1画素遅延回路3028aと1画素遅延
回路3029aと1画素遅延回路3030aで1画素ず
つ遅延される。1ライン遅延回路3013aの出力と1
画素遅延回路3030aの出力はそれぞれ図35(a) に
おける標本点「○」クと標本点「○」ケの相関結果とし
て計数回路3035aに入力される。1画素遅延回路3
027aの出力と1画素遅延回路3028aの出力と1
画素遅延回路3029aの出力は図35(a) における標
本点「◆」タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関
結果として計数回路3036aに入力される。
【0339】1ライン遅延回路3013aの出力は1ラ
イン遅延回路3014aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路3031aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路3032aと1画素遅延回路3033aと1
画素遅延回路3034aで1画素ずつ遅延される。1ラ
イン遅延回路3014aの出力と1画素遅延回路303
1aの出力と1画素遅延回路3032aの出力と1画素
遅延回路3033aの出力と1画素遅延回路3034a
の出力はそれぞれ図35(a) における標本点「●」セの
標本点「◇」スと標本点「○」シと標本点「◆」サと標
本点「●」コの相関結果として計数回路3035aに入
力される。
【0340】計数回路3035a,3036aはそれぞ
れ入力される相関結果を判別し、図35(a) における注
目標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が
強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標本点「●」イ
とを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数、注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数とをそれぞれ計数し、第1の出力端から注目標
本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い
入力信号の数を出力し、第2の出力端から注目標本点
「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数を出力し、第3の出力端から注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の
数を検出する。
【0341】計数回路3035aで計数された結果はさ
らに係数乗算器3037a,3038a,3039aで
係数αによりそれぞれ乗算され、また計数回路3036
aで計数された結果はさらに係数信号乗算器3040
a,3041a,3042aで係数βによりそれぞれ乗
算され重み付けが行われる。
【0342】係数乗算器3037aの出力と係数乗算器
3040aの出力は加算器3043aで加算され、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強
い入力信号の数を出力する。但し計数乗算器3037
a,3040aの計数において、α<βの関係があるも
のとする。すなわち注目標本点「☆」とその近傍標本点
のうち注目標本点との距離の小さい標本点「◇」ソ,
「●」a,「◆」タ,「◆」チ,「◇」ツ、「◇」ト、
「●」b,「◆」ナの相関結果が注目標本点と距離の大
きい標本点「●」コ、「◆」サ、「○」シ,「◇」ス、
「●」セ,「○」ケ,「○」ク,「●」c,「●」d,
「○」テ,「○」ニ,「●」ヌ,「◆」ネ,「○」ノ,
「◇」ハ,「●」ヒの相関結果より大きな重み付けで計
数される。同様に係数乗算器3038aの出力と係数乗
算器3041aの出力は加算器3044aで加算され、
注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関
が強い入力信号の数を出力し、注目標本点「☆」と標本
点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出
力する。
【0343】多数決回路3046aは3つの入力のうち
最も大きい数を選択して注目標本点「☆」の相関を最終
決定する。
【0344】このように、上記実施例においては、孤立
点除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点
とその近傍標本点との各標本点でフィールド間の相関が
ある方向をそれぞれ検出し、さらにそれら検出結果にそ
れぞれ重み付けを行なった検出結果のうち最も多い方向
を選択して注目標本点でのフィールド間の相関を検出す
るものを設けたので、注目標本点におけるこの検出結果
が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去し、
その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフレー
ム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤立点
を除去して相関検出が可能になる。
【0345】なお図24において注目標本点を中心とす
る同一フィールド内の水平方向に5画素、垂直方向の5
ラインの合計25個の近傍標本点より相関の最終判定を
行うような構成の回路を示したが、近傍標本点の数を水
平方向,垂直方向に増やした構成の回路でも同様の効果
が得られる。
【0346】このように、上記実施例7以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離回路において、フレーム間またはフィール
ド間の相関を局所的に検出して、この検出結果が孤立点
であると判断した場合に注目標本点とその近傍標本点の
検出結果から孤立点除去を行なった結果により、フィー
ルド間演算を含んだ複数のフレーム内でのYC分離を行
なうように構成したので、動き適応型YC分離フィルタ
における動画処理において、画像の相関を利用して最適
なYC分離が可能となり、動画でも解像度の劣化が少な
いYC分離を行なう動き適応型YC分離フィルタを構成
できる効果がある。
【0347】実施例8.以下、本発明の動き適応型YC
分離フィルタの実施例を図について示す。図43はその
一実施例を示すブロック図であり、この図43において
は図100におけるフィールド内YC分離回路1004
の部分を、フレーム内YC分離回路4050、相関検出
回路4060、孤立点除去回路4070に置き換えただ
けであるので、その他の部分の構成、動作についての説
明は省く。
【0348】この図43において、V信号4101はフ
レーム内YC分離回路4050の第1の入力端と相関検
出回路4060の第1の入力端に入力される。相関検出
回路4060の第1の出力4114は孤立点除去回路4
070の入力端に入力される。孤立点除去回路4070
の出力4115は相関検出回路4060の第2の入力端
に入力される。
【0349】相関検出回路4060の第2の出力411
6はフレーム内YC分離回路4050の第2の入力端に
入力される。フレーム内YC分離回路4050の出力は
フレーム内YC分離Y信号4112、フレーム内YC分
離C信号4113としてそれぞれ出力される。
【0350】図43における孤立点除去回路4070の
第1実施例の詳細なブロック図を図44に示す。図44
の回路は、入力端4017には信号4117が入力され
る。信号4117は1ライン遅延回路4011a、1画
素遅延回路4013aの入力端と加算回路4035aの
第3の入力端に入力される。1画素遅延回路4013a
の出力は1画素遅延回路4014aの入力端と加算回路
と4035aの第2の入力端に入力される。1画素遅延
回路4014aの出力は加算回路4035aの第1の入
力端に入力される。
【0351】1ライン遅延回路4011aの出力は遅延
回路4012a、1画素遅延回路4015aの入力端と
加算回路4035aの第6の入力端に入力される。1画
素遅延回路4015aの出力は1画素遅延回路4016
aの入力端と加算回路4035aの第5の入力端に入力
される。1画素遅延回路4016aの出力は加算回路4
035aの第4の入力端に入力される。
【0352】1ライン遅延回路4012aの出力は1画
素遅延回路4017aの入力端と加算回路4035aの
第9の入力端に入力される。1画素遅延回路4017a
の出力は1画素遅延回路4018aの入力端と加算回路
4035aの第8の入力端に入力される。1画素遅延回
路4018aの出力は加算回路4035aの第7の入力
端に入力される。加算回路4035aの出力4120は
出力端4020から出力される。
【0353】また、入力端4018に入力された信号4
118は上記と同様の処理により、出力4121となっ
て出力端4021から出力される。
【0354】また、入力端4019に入力された信号4
119は上記と同様の処理により、出力4122となっ
て出力端4022から出力される。
【0355】また図43における相関検出回路4060
の第1実施例の詳細なブロック図を図47に示す。この
図47の回路は、絶対値回路4021bの出力4117
は出力端4028から出力され、絶対値回路4022b
の出力4118は出力端4027から出力され、絶対値
回路4023bの出力4119は出力端4026から出
力され、それぞれ孤立点除去回路4070に入力され、
また、入力端4029、4030、4031からはそれ
ぞれ孤立点除去回路4070の出力4120、412
1、4122が入力される点以外は図25の相関検出回
路3060と同様の構成により相関検出を行なう。
【0356】図43におけるフレーム内YC分離回路4
050の第一実施例の詳細なブロック図を図50に示
す。この図50の構成,動作は図28のフレーム内YC
分離回路3050と同様の構成によりフレーム内YC分
離を行なうものである。
【0357】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など輝度信号と色信号のクロストークを低減させること
ができる。
【0358】図50におけるフィールド内BPF402
0cの詳細ブロック図を図54に示す。この図54は図
32のフィールド内BPF3020cと同様の構成によ
りフィールド内の帯域ろ波を行なうものである。
【0359】次に動作について説明する。図57,図5
8は図34,図35と同様に、3次元時空間を表わした
図である。
【0360】図59は図36と同様、上記3次元周波数
空間の投影図を表わしている。図60(a)〜(c)は
図59(a)〜(c)と同じく3次元周波数空間を表わ
しており、図37と同様の図である。
【0361】図61(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Bにより得られたY信号とC信号の存在する
周波数空間を示しており、図38と同様の図である。
【0362】図62(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Cにより得られたY信号とC信号の存在する
周波数空間を示しており、図39と同様の図である。
【0363】次に上記図43の構成のフレーム内YC分
離回路4050、相関検出回路4060、孤立点除去回
路4070の動作について説明する。本発明は、動き検
出回路4080で画像が動画であると判断したときに動
画処理として、フィールド内YC分離の代わりに、画像
の相関を検出して注目標本点と近傍標本点の相関を加算
した結果により、3種類のフィールド間演算を含んだフ
レーム内YC分離のうち最適なものを用いることを特徴
としている。
【0364】図43において、入力端4001から入力
されたV信号4101は相関検出回路4060で画像の
相関が検出され、さらに孤立点除去回路4070で注目
標本点とその近傍標本点の相関量を加算し、注目標本点
の検出結果が孤立点である場合に近傍標本点から注目標
本点の相関を最終決定する。フレーム内YC分離回路4
050に入力されたV信号4101は相関検出回路40
60により決定された相関結果によりフィールド間演算
を含んだ3種類のフレーム内YC分離のうちいずれかが
選択され、フレーム内YC分離Y信号4112、フレー
ム内YC分離C信号4113が出力される。
【0365】次に図43のフレーム内YC分離回路40
50の動作について説明する。図50において、入力端
4032から入力されたV信号4101は2画素遅延回
路4011cで2画素遅延され、また262ライン遅延
回路4012cで262ライン遅延される。
【0366】2画素遅延回路4011cの出力4123
と、262ライン遅延回路4012cの出力とを減算器
4016cで減じることにより、フィールド間YC分離
Cのためのフィールド間差分を得る。
【0367】2画素遅延回路4011cの出力4123
と、4画素遅延回路4013cで4画素遅延された出力
とを減算器4017cで減じることにより、フィールド
間YC分離Bのためのフィールド間分離差分を得る。
【0368】2画素遅延回路4011cの出力4123
と、1ライン遅延回路4014cと2画素遅延回路40
15cで1ラインと2画素遅延された出力とを減算器4
018cで減じることにより、フィールド間YC分離A
のためのフィールド間差分を得る。
【0369】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路4019cで、後に述べる相関検出回路4060
の出力である選択信号4116により選択される。
【0370】さらに信号選択回路4019cの出力41
24は後に述べるフィールド内BPF4020cに通さ
れることにより2次元の帯域制限をしてフレーム内YC
分離C信号4113とする。
【0371】減算器4021cにより、2画素遅延回路
4011cの出力4123から、フレーム内YC分離C
信号4113を減ずることにより、フレーム内YC分離
Y信号4112を得ることができる。
【0372】図51は、本発明である図43におけるフ
レーム内YC分離回路4050の第2の実施例の詳細ブ
ロック図である。図51において、図50と異なる点は
フィールド内帯域制限の方法のみである。この図51の
回路は図29のフレーム内YC分離回路3050と同様
の構成である。
【0373】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など輝度信号と色信号のクロストークを低減させること
ができる。
【0374】図50、図51におけるフィールド内BP
F4020cの動作について説明する。図54におい
て、入力端4034から入力された信号選択回路401
9cの出力4124は1ライン遅延回路4011dと減
算器4012dで垂直高域成分のみを通過され、BPF
4013dにより水平高域成分のみを通過され、2次元
の帯域制限がなされる。
【0375】また図50、図51におけるフィールド内
BPF4020cは図54の構成の回路の代わりに図5
5に示す構成の回路を用いることも可能である。この図
55は図32のフィールド内BPF3020cと同様の
構成を持つものである。
【0376】なお、図54、図55において、垂直高域
成分のみを通過させるために1ライン遅延回路4011
dと減算器4012dを用いたが、これを複数個の1ラ
イン遅延回路を用いた演算によっても同様の効果が得ら
れる。
【0377】本発明である図43におけるフレーム内Y
C分離回路4050の第3、第4の実施例について述べ
る。
【0378】図63(a)〜(c)は図40(a)〜
(c)と同じく3次元周波数空間を表わしており、フィ
ールド間YC分離A′により得られたY信号とC信号の
存在する周波数空間を示している。
【0379】図64(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離B′により得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図64(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図61と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0380】図65(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離C′により得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図65(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図61と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0381】図52は、本発明である図43におけるフ
レーム内YC分離回路4050の第3の実施例の詳細ブ
ロック図である。図52において、図50と異なる点は
フィールド間YC分離A、B、Cの代わりに上記のフィ
ールド間YC分離A′、B′、C′を用いる点である。
この点は図30のフレーム内YC分離回路3050と同
様であり、従って、この回路は図30のフレーム内YC
分離回路3050と同様の構成を有する。
【0382】図53は、本発明である図43におけるフ
レーム内YC分離回路4050の第4の実施例の詳細ブ
ロック図である。図53において、図50と異なる点は
図52と同様に、フィールド間YC分離A、B、Cの代
わりに上記のフィールド間YC分離A′、B′、C′を
用いる点である。また図53において、図52と異なる
点は、C信号の帯域制限を行う代わりにY信号の帯域制
限を行う点である。この点は図31のフレーム内YC分
離回路3050と同様であり、従って、この図53の回
路は図31のフレーム内YC分離回路3050と同様の
構成を有する。
【0383】また図50〜図53における信号選択回路
4019cの代わりに図56に示す構成の回路を用いる
ことも可能である。図56において、入力端4037に
はフィールド間YC分離CまたはC′による処理を行っ
た結果が入力される。また、入力端4038にはフィー
ルド間YC分離BまたはB′による処理を行った結果が
入力され、入力端4039にはフィールド間YC分離A
またはA′による処理を行った結果が入力される。
【0384】また、入力端4040には図58(a)に
おける注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向
の相関結果4120が、入力端4041には注目標本点
「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関結果412
1が、入力端4042には注目標本点「☆」と標本点
「●」アとを結ぶ方向の相関結果4122がそれぞれ相
関検出回路4060より入力される。
【0385】入力端4037から入力された信号は係数
乗算器4011eで係数k1 と乗算され、入力端403
8から入力された信号は係数乗算器4012eで係数k
2 と乗算され、入力端4039から入力された信号は係
数乗算器4013eで係数k3 と乗算され、加算器40
14eで加算されて出力端4043より出力される。
【0386】相関結果4120、4121、4122の
強さにより係数乗算器4011e、4012e、401
3eの係数k1 、k2 、k3 は0≦k1 、k2 、k3
1の値で、しかもk1 +k2 +k3 =1を満たすように
設定されるので、図56に示す回路により3種類のフィ
ールド間YC分離を混合した結果を得ることができる。
【0387】図47の相関検出回路4060は図25の
相関検出回路2050と同様の動作により、図58
(a),(b)における標本点「●」ウとカとの間の相
関、標本点「●」イとオとの間の相関、標本点「●」ア
とエとの間の相関を検出する。
【0388】これら3種類の相関信号4117、411
8、4119はそれぞれ後に述べる孤立点除去回路40
70により孤立点を除去されて最小値選択回路4024
bに入力される。
【0389】最小値選択回路4024bは上記の3種類
の絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、出力端4016から選択信号4116を
出力する。この選択信号4116はフレーム内YC分離
回路4050の信号選択回路4019cを制御する。
【0390】図48は、本発明である図43における相
関検出回路4060の第2の実施例の詳細ブロック図で
ある。図48において、図47と異なる点は注目標本点
とその1フィールド前にある標本点との演算により相関
を局所的に検出する点である。図48における相関検出
回路は注目標本点とその1フィールド前にある色副搬送
波の位相が逆である点での差分の水平低域周波数成分に
よって相関を局所的に検出する。図48の構成の相関検
出回路の動作について図47と異なる部分の回路のみを
説明する。図48において図47と同等の個所は同じ番
号が付されている。
【0391】図48において、図26の相関検出回路と
同様の動作により、図58(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとの間の相関、注目標本点
「☆」と標本点「●」イとの間の相関、注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの間の相関を検出する。
【0392】図49は、本発明である図43における相
関検出回路4060の第3の実施例の詳細ブロック図で
ある。図49において、図47と異なる点は図48と同
様に注目標本点とその1フィールド前にある点によって
相関を局所的に検出する点である。また図49におい
て、図48と異なる点は信号の相関を検出する方法とし
て、3次元周波数空間においてY信号のスペクトルが広
がっている方向を検出する点である。図49の構成の相
関検出回路のうち、先に述べた図48と異なる部分の回
路のみを説明する。図49において図48と同等の個所
には同じ番号が付されている。
【0393】図27に示す相関検出回路3060と同様
の動作により、注目標本点「☆」と標本点「●」ウとの
間の相関を検出し、注目標本点「☆」と標本点「●」イ
との間の相関を検出し、さらに、注目標本点「☆」と標
本点「●」キとの間の相関を検出する。
【0394】これら3種類の相関信号はそれぞれ後に述
べる孤立点除去回路4070により孤立点を除去されて
最大値選択回路4050bに入力される。
【0395】次に図43の孤立点除去回路4070の動
作について説明する。図44において、入力端4017
には注目標本点「☆」と標本点「●」ウを結ぶ方向の相
関を検出する相関信号4117が入力され、入力端40
18には注目標本点「☆」と標本点「●」イを結ぶ方向
の相関を検出する相関信号4118が入力され、入力端
4019には注目標本点「☆」と標本点「●」アを結ぶ
方向の相関を検出する相関信号4119が入力される。
【0396】相関信号4117は1画素遅延回路401
3aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路4014
aで1画素遅延される。絶対値出力4117と1画素遅
延回路4013aの出力と1画素遅延回路4014aの
出力はそれぞれ図58(a)における標本点「◆」ナと
標本点「●」bと標本点「◇」トの注目標本点「☆」と
標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関結果として、加算回
路4035aに入力される。
【0397】また、相関信号4117は1ライン遅延回
路4011aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回
路4015aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路
4016aで1画素遅延される。1ライン遅延回路40
11aの出力と1画素遅延回路4015aの出力と1画
素遅延回路4016aの出力はそれぞれ図58(a)に
おける標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点
「◆」チの注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ
方向の相関結果として、加算回路4035aに入力され
る。
【0398】1ライン遅延回路4011aの出力は1ラ
イン遅延回路4012aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路4017aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路4018aで1画素遅延される。1ライン遅
延回路4012aの出力と1画素遅延回路4017aの
出力と1画素遅延回路4018aの出力はそれぞれ図5
8(a)における標本点「◆」タと標本点「●」aと標
本点「◇」ソの注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを
結ぶ方向の相関結果として、加算回路4035aに入力
される。
【0399】加算回路4035aは入力された相関結果
を加算して、注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結
ぶ方向の相関を最終決定する。
【0400】また、相関信号4118は相関信号411
7と同様に1ライン遅延回路4019a、4020aと
1画素遅延回路4021a〜4026aで遅延され、加
算回路4036aにより図58(a)における標本点
「◆」ナと標本点「●」bと標本点「◇」トと標本点
「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チと標本点
「◆」タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関結果
を加算されて、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを
結ぶ方向の相関を最終決定する。
【0401】また、相関信号4119は相関信号411
7と同様に1ライン遅延回路4027a、4028aと
1画素遅延回路4029a〜4034aで遅延され、加
算回路4037aにより図58(a)における標本点
「◆」ナと標本点「●」bと標本点「◇」トと標本点
「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チと標本点
「◆」タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関結果
を加算されて、注目標本点「☆」と標本点「●」アとを
結ぶ方向の相関を最終決定する。
【0402】加算回路4035aの出力4120は相関
検出回路4070の入力端4029に入力され、加算回
路4036aの出力4121は相関検出回路4070の
入力端4030に入力され、加算回路4037aの出力
4122は相関検出回路4070の入力端4031に入
力されて、選択信号を出力する。
【0403】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値をそれぞれ加算して比較することにより、注目
標本点でのフィールド間の相関を決定するものを設けた
ので、注目標本点におけるこの検出結果が孤立点である
と判断した場合にその孤立点を除去し、その結果により
フィールド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応
的に切り換えるようにしたので、孤立点を除去して相関
検出が可能になる。
【0404】なお図44において、注目標本点を中心と
する同一フィールド内の水平方向に3画素、垂直方向に
3ラインの合計9個の近傍標本点より相関の最終決定を
行うような構成の回路を示したが、近傍標本点の数を水
平方向、垂直方向に多くした構成の回路でも同様の効果
が得られる。
【0405】図45、図46は、本発明である図43に
おける孤立点除去回路4070の第2の実施例の詳細ブ
ロック図である。図45、図46において、図44と異
なる点は近傍標本点のうち注目標本点との距離により信
号の重みづけを変える点である。図45、図46の構成
の孤立点除去回路のうち、図44と異なる部分のみを説
明する。図45、図46において図44と同等の個所に
は同じ番号が付されている。
【0406】図45において、相関信号4117、41
18、4119は同じ構成の絶対値加算回路4038
a、4039a、4040aにて加算されて、注目標本
点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関、注目標
本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関をそ
れぞれ決定する。絶対値加算回路4038aの出力41
20は出力端4020から出力され、絶対値加算回路4
039aの出力4121は出力端4021から出力さ
れ、絶対値加算回路4040aの出力4122は出力端
4022から出力される。
【0407】絶対値加算回路4038a、4039a、
4040aの詳細なブロック図を図46に示す。入力端
4023から入力された絶対値出力4123は1画素遅
延回路4045aで1画素遅延され、さらに1画素遅延
回路4046aと1画素遅延回路4047aと1画素遅
延回路4048aで1画素ずつ遅延される。絶対値出力
4123と1画素遅延回路4045aの出力と1画素遅
延回路4046aの出力と1画素遅延回路4047aの
出力と1画素遅延回路4048aの出力はそれぞれ図5
8(a)における標本点「●」ヒと標本点「◇」ハと標
本点「○」ノと標本点「◆」ネと標本点「●」ヌの相関
結果として、さらに係数乗算器4069a、4068
a、4067a、4066a、4065aで係数αによ
り乗算されて、加算回路4090aに入力される。
【0408】また、絶対値出力4123は1ライン遅延
回路4041aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延
回路4049aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回
路4050aと1画素遅延回路4051aと1画素遅延
回路4052aでそれぞれ1画素ずつ遅延される。1ラ
イン遅延回路4041aの出力と1画素遅延回路405
2aの出力はそれぞれ図58(a)における標本点
「○」ニと標本点「○」テの相関結果として、さらに係
数乗算器4074a、4070aで係数αにより乗算さ
れて、加算回路4090aに入力される。1画素遅延回
路4049aの出力と1画素遅延回路4050aの出力
と1画素遅延回路4051aの出力はそれぞれ図58
(a)における標本点「◆」ナと標本点「●」bと標本
点「◇」トの相関結果として、さらに係数乗算器407
3a、4072a、4071aで係数βにより乗算され
て、加算回路4090aに入力される。
【0409】また、1ライン遅延回路4041aの出力
は1ライン遅延回路4042aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路4053aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路4054aと1画素遅延回路4055
aと1画素遅延回路4056aでそれぞれ1画素ずつ遅
延される。1ライン遅延回路4042aの出力と1画素
遅延回路4056aの出力はそれぞれ図58(a)にお
ける標本点「●」dと標本点「●」cの相関結果とし
て、さらに係数乗算器4079a、4075aで係数α
により乗算されて、加算回路4090aに入力される。
1画素遅延回路4053aの出力と1画素遅延回路40
54aの出力と1画素遅延回路4055aの出力はそれ
ぞれ図58(a)における標本点「◇」ツと注目標本点
「☆」と標本点「◆」チの相関結果として、さらに係数
乗算器4078a、4077a、4076aで係数βに
より乗算されて、加算回路4090aに入力される。
【0410】また、1ライン遅延回路4042aの出力
は1ライン遅延回路4043aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路4057aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路4058aと1画素遅延回路4059
aと1画素遅延回路4060aでそれぞれ1画素ずつ遅
延される。1ライン遅延回路4043aの出力と1画素
遅延回路4060aの出力はそれぞれ図58(a)にお
ける標本点「○」クと標本点「○」ケの相関結果とし
て、さらに係数乗算器4084a、4080aで係数α
により乗算されて、加算回路4090aに入力される。
1画素遅延回路4057aの出力と1画素遅延回路40
58aの出力と1画素遅延回路4059aの出力はそれ
ぞれ図58(a)における標本点「◆」タと標本点
「●」aと標本点「◇」ソの相関結果として、さらに係
数乗算器4083a、4082a、4081aで係数β
により乗算されて、加算回路4090aに入力される。
【0411】1ライン遅延回路4043aの出力は1ラ
イン遅延回路4044aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路4061aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路4062aと1画素遅延回路4063aと1
画素遅延回路4064aでそれぞれ1画素ずつ遅延され
る。1ライン遅延回路4044aの出力と1画素遅延回
路4061aの出力と1画素遅延回路4062aの出力
と1画素遅延回路4063aの出力と1画素遅延回路4
064aの出力はそれぞれ図58(a)における標本点
「●」セと標本点「◇」スと標本点「○」シと標本点
「◆」サと標本点「●」コの相関結果として、さらに係
数乗算器4089a、4088a、4087a、408
6a、4085aで係数αにより乗算されて、加算回路
4090aに入力される。
【0412】加算回路4090aは入力された相関結果
を加算して、注目標本点「☆」と標本点「●」ア、イ、
ウとを結ぶ方向の相関を最終決定する。
【0413】但し、係数乗算器4065a〜4089a
の係数において、α<βの関係があるものとする。すな
わち、注目標本点との距離の小さい標本点の相関結果が
注目標本点との距離の大きい標本点の相関結果より大き
な重み付けで加算され、注目標本点「☆」の相関を最終
決定する。
【0414】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値に重み付けを行なってそれぞれ加算して比較す
ることにより、注目標本点でのフィールド間の相関を決
定するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0415】なお、図45、図46において、注目標本
点を中心とする同一フィールド内の水平方向に5画素、
垂直方向に5ラインの合計25個の近傍標本点より相関
の最終決定を行うような構成の回路を示したが、近傍標
本点の数を水平方向、垂直方向に多くした構成の回路で
も同様の効果が得られる。
【0416】このように、上記実施例8以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離回路において、フレーム間またはフィール
ド間の相関を局所的に検出して、さらに注目標本点とそ
の近傍標本点の検出結果を加算する、またはそれぞれ重
み付けを行った検出結果を加算することによって孤立点
を除去した結果によりフィールド間演算を含んだ3種類
のフレーム内でのYC分離を行うように構成したので、
動き適応型YC分離フィルタにおける動画処理におい
て、画像の相関を利用して最適なYC分離が可能とな
り、動画でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き
適応型YC分離フィルタを構成できる効果がある。
【0417】実施例9.以下、本発明の動き適応型YC
分離フィルタの実施例を図について示す。図66はその
一実施例を示すブロック図であり、この図66において
は図100におけるフィールド内YC分離回路1004
の部分を、フレーム内YC分離回路5050、相関検出
回路5060、孤立点除去回路5070に置き換えただ
けであるので、その他の部分の構成、動作についての説
明は省く。
【0418】この図66において、V信号5101はフ
レーム内YC分離回路5050の第1の入力端と相関検
出回路5060の第1の入力端に入力される。相関検出
回路5060の第1の出力5114は孤立点除去回路5
070の入力端に入力される。孤立点除去回路5070
の第1の出力5115は相関検出回路5060の第2の
入力端に入力される。
【0419】相関検出回路5060の第2の出力511
6は孤立点除去回路5070の第2の入力端に入力され
る。孤立点除去回路5070の第2の出力5117はフ
レーム内YC分離回路5050の第2の入力端に入力さ
れる。フレーム内YC分離回路5050の出力はフレー
ム内YC分離Y信号5112、フレーム内YC分離C信
号5113としてそれぞれ出力される。
【0420】図66における孤立点除去回路5070の
ブロック図を図67に示す。図67において、入力端5
018から入力された信号5118は絶対値加算回路5
001aに入力される。また、入力端5019から入力
された信号5119は絶対値加算回路5001aと同じ
構成である絶対値加算回路5002aに入力され、入力
端5020から入力された信号5120は絶対値加算回
路5001aと同じ構成である絶対値加算回路5003
aにそれぞれ入力される。絶対値加算回路5001aの
出力5151は出力端5021から出力され、絶対値加
算回路5002aの出力5122は出力端5022から
出力され、絶対値加算回路5003aの出力5123は
出力端5023から出力され、それぞれ相関検出回路5
060に入力される。
【0421】また、入力端5016からは相関検出回路
5060の出力5116が入力される。この信号511
6は多数決判定回路5004aに入力される。多数決判
定回路5004aの出力は選択信号5117として出力
端5017から出力される。
【0422】図67における絶対値選択回路5001
a、5002a、5003aの詳細ブロック図を図68
に示す。
【0423】図68の回路は図44の孤立点除去回路4
070の1つ分と同様の構成である。また、図67にお
ける多数決判定回路5004aの詳細ブロック図を図6
9に示す。この回路は図22に示す孤立点除去回路30
70と同様の構成である。
【0424】次に、図66における相関検出回路506
0の第1実施例の詳細ブロック図を図72に示す。この
回路は図47の相関検出回路と同様の構成である。
【0425】図75は図66におけるフレーム内YC分
離回路5050の第1実施例の詳細ブロック図である。
この回路は図50のフレーム内YC分離回路と同様に構
成されている。
【0426】図75におけるフィールド内BPF502
0cの詳細ブロック図を図79に示す。この回路は図5
4に示すフィールド内BPF4020cと同様に構成さ
れている。
【0427】次に動作について説明する。図81、図8
2は図57,図58と同様に、3次元時空間を表わした
図である。
【0428】図83は図59と同様上記3次元周波数空
間の投影図を表わしている。
【0429】第1に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れに図75におけるフィールド内BPF20cを通過さ
せると、C信号が得られる。またV信号からC信号を減
算することによりY信号が得られる。これをフィールド
間YC分離A1とする。
【0430】図84(a)〜(c)は図83(a)〜
(c)と同じく3次元周波数空間を表わしており、フィ
ールド間YC分離A1により得られたY信号とC信号の
存在する周波数空間を示している。
【0431】第2に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離B1
とする。
【0432】図85(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Bにより得られたY信号とC信号の存在する
周波数空間を示している。図85(a)〜(c)を見る
と、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようであ
るが、Y信号とC信号は相互に相関が強いことから、Y
信号にC信号が含まれることは極めて少ない。
【0433】第3に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離C1
とする。
【0434】図86(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Bにより得られたY信号とC信号の存在する
周波数空間を示している。図86(a)〜(c)を見る
と、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようであ
るが、図85と同様の理由から、Y信号にC信号が含ま
れることは極めて少ない。
【0435】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切り換え制御するため、注目標本点「☆」と標本
点「●」ア、イ、ウとを結ぶ方向での標本点の演算によ
り画像の相関を検出し、さらに注目標本点の相関と近傍
標本点の相関より孤立点を除去して制御信号とすればよ
い。
【0436】次に上記図66の構成のフレーム内YC分
離回路5050、相関検出回路5060、孤立点除去回
路5070の動作について説明する。本発明は、動き検
出回路80で画像が動画であると判断したときに動画処
理として、フィールド内YC分離の代わりに、画像の相
関を検出し、注目標本点と近傍標本点の相関を加算して
得られた結果のうちさらに最も多い検出結果により、3
種類のフィールド間演算を含んだフレーム内YC分離の
うち最適なものを用いることを特徴としている。
【0437】図66において、入力端1から入力された
V信号5101は相関検出回路5060で画像の相関が
検出される。この検出結果5114を孤立点除去回路5
070で注目標本点とその近傍標本点の相関量を加算す
る、または重み付けを行った注目標本点とその近傍標本
点の相関量を加算することにより、第1の孤立点除去が
行われる。この出力5115は再び相関検出回路506
0に入力され、大小比較が行われる。
【0438】相関検出回路5060の出力5116は再
び孤立点除去回路5070に入力され、注目標本点とそ
の近傍標本点のうち最も多い結果を選択する、または重
み付けを行った注目標本点とその近傍標本点の結果のう
ち最も多い結果を選択することにより、第2の孤立点除
去が行われる。これらの動作により注目標本点の検出結
果が孤立点である場合に近傍標本点から注目標本点の相
関を最終決定して、選択信号5117を出力する。
【0439】フレーム内YC分離回路5050に入力さ
れたV信号5101は選択信号5117によりフィール
ド間演算を含んだ3種類のフレーム内YC分離のうちい
ずれかが選択され、フレーム内YC分離Y信号511
2、フレーム内YC分離C信号5113が出力される。
【0440】次に図66のフレーム内YC分離回路50
50の動作について説明する。図75の回路は図50の
回路と同様の動作であるので、その説明は省略する。
【0441】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0442】図76は、本発明である図66におけるフ
レーム内YC分離回路50の第2の実施例の詳細ブロッ
ク図である。図76において、図75と異なる点はフィ
ールド内帯域制限の方法のみである。図76の構成のフ
レーム内YC分離回路のうち、図75と異なるフィール
ド内帯域制限のみを説明する。図76において図75と
同等の個所には同じ番号が付されている。
【0443】この図76の回路の動作は図51の回路の
動作と同様であるので、説明を省略する。
【0444】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0445】図75、図76におけるフィールド内BP
F5020cの動作について説明する。図79におい
て、入力端5036から入力された信号選択回路501
9cの出力5125は1ライン遅延回路5011dと減
算器5012dで垂直高域成分のみを通過され、BPF
5013dにより水平高域成分のみを通過され、2次元
の帯域制限がなされる。
【0446】また図75、図76におけるフィールド内
BPF5020cは図79の構成の回路の代わりに図8
0に示す構成の回路を用いることも可能である。図80
の回路は図55の回路と同様に構成されている。
【0447】本発明である図66におけるフレーム内Y
C分離回路5050の第3、第4の実施例について述べ
る。
【0448】第1に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れにBPFを通過させるとC信号が得られる。またV信
号からC信号を減算することによりY信号が得られる。
これをフィールド間YC分離A2とする。
【0449】図87(a)〜(c)は図83(a)〜
(c)と同じく3次元周波数空間を表わしており、フィ
ールド間YC分離A2により得られたY信号とC信号の
存在する周波数空間を示している。
【0450】第2に、図82(a),(b)における標
本点「●」オに対して注目標本点「☆」と標本点「●」
アとの位置関係と同じである標本点「○」クを含めて、
注目標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点
「●」オと標本点「○」クとの差とを減算することによ
りC信号を得ることができる。またV信号からC信号を
減算することによりY信号が得られる。これをフィール
ド間YC分離B2とする。
【0451】図88(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離B2により得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図88(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図85と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0452】第3に、図82(a),(b)における標
本点「●」カに対して注目標本点「☆」と標本点「●」
アとの位置関係と同じである標本点「○」ケを含めて、
注目標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点
「●」カと標本点「○」ケとの差とを減算することによ
りC信号を得ることができる。またV信号からC信号を
減算することによりY信号が得られる。これをフィール
ド間YC分離C2とする。
【0453】図89(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離C2により得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図89(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図85と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0454】図77は、本発明である図66におけるフ
レーム内YC分離回路5050の第3の実施例の詳細ブ
ロック図である。図77の回路は図52の回路と同様に
構成されており、図75と異なる点はフィールドYC分
離A1、B1、C1の代わりに上記のフィールド間YC
分離A2、B2、C2を用いる点である。
【0455】図78は、本発明である図66におけるフ
レーム内YC分離回路5050の第4の実施例の詳細ブ
ロック図である。図78において、図75と異なる点は
図77の場合と同様に、フィールド間YC分離A1、B
1、C1の代わりに上記のフィールド間YC分離A2、
B2、C2を用いる点である。また図78において、図
77と異なる点は、C信号の帯域制限を行う代わりにY
信号の帯域制限を行う点である。図78の構成のフィー
ルド内YC分離回路のうち、図77と異なる部分につい
てのみ説明する。図78において、図77と同等の個所
には同じ番号を付している。
【0456】この図75の回路は図53の回路と同様の
動作を行なう。
【0457】図66の相関検出回路5060の動作は図
47の相関検出回路と同様の動作を行なうので、その説
明は省略する。
【0458】図73は、本発明である図66における相
関検出回路5060の第2の実施例の詳細ブロック図で
ある。図73において、図72と異なる点は注目標本点
とその1フィールド前にある標本点との演算により相関
を局所的に検出する点である。図73における相関検出
回路は注目標本点とその1フィールド前にある色副搬送
波の位相が逆である点での差分の水平低域周波数成分に
よって相関を局所的に検出する。図73の構成の相関検
出回路の動作について図72と異なる部分の回路のみを
説明する。図73において図72と同等の個所は同じ番
号が付されている。
【0459】この図73の回路は図48の相関検出回路
と同様の動作を行なう。
【0460】また、図69の多数決判定回路において、
入力端5016から入力された相関信号5116は1画
素遅延回路5070aで1画素遅延され、さらに1画素
遅延回路5071aで1画素遅延される。相関信号51
16と1画素遅延回路5070aの出力と1画素遅延回
路5071aの出力はそれぞれ図82(a)における標
本点「◆」ナと標本点「●」bと標本点「◇」トの相関
結果として、計数回路5085aに入力される。
【0461】また、相関信号5116は1ライン遅延回
路5062aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回
路5074aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路
5075aで1画素遅延される。1ライン遅延回路50
62aの出力と1画素遅延回路5074aの出力と1画
素遅延回路5075aの出力はそれぞれ図82(a)に
おける標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点
「◆」チの相関結果として、計数回路5085aに入力
される。
【0462】1ライン遅延回路5062aの出力は1ラ
イン遅延回路5063aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路5078aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路5079aで1画素遅延される。1ライン遅
延回路5063aの出力と1画素遅延回路5078aの
出力と1画素遅延回路5079aの出力はそれぞれ図8
2(a)における標本点「◆」タと標本点「●」aと標
本点「◇」ソの相関結果として、計数回路5085aに
入力される。
【0463】計数回路5085aは入力された9個の相
関結果を判別し、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ
方向の相関が強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標
本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を
それぞれ計数し、第1の出力端から注目標本点「☆」と
標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数
を入力し、第2の出力端から注目標本点「☆」と標本点
「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力
し、第3の出力端から注目標本点「☆」と標本点「●」
ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力する。
【0464】多数決回路5096aは3つの入力のうち
最も大きい数を選択して、注目標本点「☆」の相関を最
終決定する。
【0465】すなわち、多数決回路5096aは図82
(a)における注目標本点「☆」とその近傍標本点
「◇」ソ、「●」a、「◆」タ、「◆」チ、「◇」ツ、
「◇」ト、「●」b、「◆」ナのうち、注目標本点
「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い標本
点の数が最多の場合にはフィールド間YC分離A1また
はA2による処理を、注目標本点「☆」と標本点「●」
イとを結ぶ方向の相関が強い標本点の数が最多の場合に
はフィールド間YC分離B1またはB2による処理を、
注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関
が強い標本点の数が最多の場合にはフィールド間YC分
離C1またはC2による処理をフレーム内YC分離回路
5050において選択するための選択信号5117を出
力する。
【0466】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値をそれぞれ加算して比較し、そのうち最も多い
方向を選択して注目標本点でのフィールド間の相関を決
定するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0467】なお図68、図69において、注目標本点
を中心とする同一フィールド内の水平方向に3画素、垂
直方向に3ラインの合計9個の近傍標本点より相関の孤
立点除去を行うような構成の回路を示したが、近傍標本
点の数を水平方向、垂直方向に多くした構成の回路でも
同様の効果が得られる。
【0468】図70、図71は、図67の孤立点除去回
路5070の第2の実施例における絶対値加算回路50
01a、5002a、5003aと多数決判定回路50
04aのそれぞれの詳細ブロック図である。図70、図
71において、図68、図69と異なる点は、注目標本
点と近傍標本点の相関結果を加算する第1の孤立点除去
を行う際と、さらに得られた結果のうち最も多い結果を
選択する第2の孤立点除去を行う際に、近傍標本点のう
ち注目標本点との距離により信号の重みづけを変える点
である。この図70の回路の構成は図46の孤立点除去
回路と同様である。
【0469】また、図71の多数決判定回路において、
相関信号5116は1画素遅延回路5065aで1画素
遅延され、さらに1画素遅延回路5066aと1画素遅
延回路5067aと1画素遅延回路5068aで1画素
ずつ遅延される。相関信号5116と1画素遅延回路5
065aの出力と1画素遅延回路5066aの出力と1
画素遅延回路5067aの出力と1画素遅延回路506
8aの出力はそれぞれ図82(a)における標本点
「●」ヒと標本点「◇」ハと標本点「○」ノと標本点
「◆」ネと標本点「●」ヌの相関結果として、計数回路
5085aに入力される。
【0470】また、相関信号5116は1ライン遅延回
路5061aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回
路5069aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路
5070aと1画素遅延回路5071aと1画素遅延回
路5072aで1画素ずつ遅延される。1ライン遅延回
路5061aの出力と1画素遅延回路5072aの出力
はそれぞれ図82(a)における標本点「○」ニと標本
点「○」テの相関結果として、計数回路5085aに入
力される。1画素遅延回路5069aの出力と1画素遅
延回路5070aの出力と1画素遅延回路5071aの
出力は図82(a)における標本点「◆」ナと標本点
「●」bと標本点「◇」トの相関結果として、計数回路
5086aに入力される。
【0471】また、1ライン遅延回路5061aの出力
は1ライン遅延回路5062aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路5073aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路5074aと1画素遅延回路5075
aと1画素遅延回路5076aで1画素ずつ遅延され
る。1ライン遅延回路5062aの出力と1画素遅延回
路5076aの出力はそれぞれ図82(a)における標
本点「●」dと標本点「●」cの相関結果として、計数
回路5085aに入力される。1画素遅延回路5073
aの出力と1画素遅延回路5074aの出力と1画素遅
延回路5075aの出力はそれぞれ図82(a)におけ
る標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チ
の相関結果として、計数回路5086aに入力される。
【0472】また、1ライン遅延回路5062aの出力
は1ライン遅延回路5063aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路5077aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路5078aと1画素遅延回路5079
aと1画素遅延回路5080aで1画素ずつ遅延され
る。1ライン遅延回路5063aの出力と1画素遅延回
路5080aの出力はそれぞれ図82(a)における標
本点「○」クと標本点「○」ケの相関結果として、計数
回路5085aに入力される。1画素遅延回路5077
aの出力と1画素遅延回路5078aの出力と1画素遅
延回路5079aの出力は図82(a)における標本点
「◆」タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関結果
として、計数回路5086aに入力される。
【0473】1ライン遅延回路5063aの出力は1ラ
イン遅延回路5064aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路5081aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路5082aと1画素遅延回路5083aと1
画素遅延回路5084aで1画素ずつ遅延される。1ラ
イン遅延回路5064aの出力と1画素遅延回路508
1aの出力と1画素遅延回路5082aの出力と1画素
遅延回路5083aの出力と1画素遅延回路5084a
の出力はそれぞれ図82(a)における標本点「●」セ
と標本点「◇」スと標本点「○」シと標本点「◆」サと
標本点「●」コの相関結果として、計数回路5085a
に入力される。
【0474】計数回路5085a、5086aはそれぞ
れ入力された相関結果を判別し、図82(a)における
注目標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関
が強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標本点「●」
イとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数、注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数をそれぞれ計数し、第1の出力端から注目標本
点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入
力信号の数を出力し、第2の出力端から注目標本点
「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数を出力し、第3の出力端から注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の
数を出力する。
【0475】計数回路5085aで計数された結果はさ
らに係数乗算器5087a、5088a、5089aで
係数γによりそれぞれ乗算され、また計数回路5086
aで計数された結果はさらに係数乗算器5090a、5
091a、5092aで係数δによりそれぞれ乗算され
重み付けが行われる。
【0476】係数乗算器5087aの出力と係数乗算器
5090aの出力は加算器5093aで加算され、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強
い入力信号の数を出力する。ただし、係数乗算器508
7a、5090aの係数において、γ<δの関係がある
ものとする。すなわち、注目標本点「☆」とその近傍標
本点のうち注目標本点との距離の小さい標本点「◇」
ソ、「●」a、「◆」タ、「◆」チ、「◇」ツ、「◇」
ト、「●」b、「◆」ナの相関結果が注目標本点との距
離の大きい標本点「●」コ、「◆」サ、「○」シ、
「◇」ス、「●」セ、「○」ケ、「○」ク、「●」c、
「●」d、「○」テ、「○」ニ、「●」ヌ、「◆」ネ、
「○」ノ、「◇」ハ、「●」ヒの相関結果より大きな重
み付けで計数される。
【0477】同様に、係数乗算器5088aの出力と係
数乗算器5091aの出力は加算器5094aで加算さ
れ、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の
相関が強い入力信号の数を出力し、係数乗算器5089
aの出力と係数乗算器5092aの出力は加算器509
5aで加算され、注目標本点「☆」と標本点「●」ウと
を結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力する。
【0478】多数決回路5096aは3つの入力のうち
最も大きい数を選択して、注目標本点「☆」の相関を最
終決定する。
【0479】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値に重み付けを行なってそれぞれ加算して比較
し、そのうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフ
ィールド間の相関を決定するものを設けたので、注目標
本点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場
合にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間
演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換え
るようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能に
なる。
【0480】なお図70、図71において、注目標本点
を中心とする同一フィールド内の水平方向に5画素、垂
直方向に5ラインの合計25個の近傍標本点より相関の
孤立点除去を行うような構成の回路を示したが、近傍標
本点の数を水平方向、垂直方向に増やした構成の回路で
も同様の効果が得られる。
【0481】このように、上記上記実施例9以降の各実
施例によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フ
レーム内YC分離回路において、フレーム間またはフィ
ールド間の相関を局所的に検出して、注目標本点とその
近傍標本点の検出結果を加算してさらに注目標本点とそ
の近傍標本点のうち最も多い結果を選択する、またはそ
れぞれ重み付けを行った検出結果を加算してさらに得ら
れた注目標本点とその近傍標本点の結果に重み付けを行
ったそのうち最も多いものを選択することによって孤立
点を除去した結果により、フィールド間演算を含んだ3
種類のフレーム内でのYC分離を行うように構成したの
で、動き適応型YC分離フィルタにおける動画処理にお
いて、画像の相関を利用して最適なYC分離が可能とな
り、動画でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き
適応型YC分離フィルタを構成できる効果がある。
【0482】実施例10.図90は本発明の一実施例に
よる動き適応型YC分離フィルタを示すブロック図であ
る。図90は図110におけるフィールド内Y信号抽出
フィルタ1004の部分を、フレーム内相関検出回路6
016とフレーム内Y信号抽出フィルタ6017に、ま
たフィールド内C信号抽出フィルタ1009の部分を、
フレーム内相関検出回路6018とフレーム内C信号抽
出フィルタ6019に置き換えただけであるので、その
他の部分の構成、動作についての説明は省く。
【0483】図90におけるフレーム内相関検出回路6
016およびフレーム内Y信号抽出フィルタ6017の
第1の実施例の詳細ブロック図を図91に示す。この回
路は図2の回路と同様の構成である。
【0484】画面の水平方向をx軸、画面の垂直方向を
y軸、上記x軸とy軸で構成される平面に垂直な方向に
時間軸であるt軸をとると、x軸、y軸およびt軸で構
成できる3次元時空間を考えることができる。
【0485】図102、図103、図104は3次元時
空間を表した図である。
【0486】図105、図106、図107は上記3次
元周波数空間の投影図を表している。
【0487】次に上記図91の構成のフレーム内相関検
出回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの動作につ
いて説明する。本発明は、動き検出回路80で画像が動
画であると判断したときに動画処理として、フィールド
内Y信号抽出フィルタの代わりに3種類のフィールド間
演算と3種類のフィールド内演算を含んだフレーム内Y
信号抽出フィルタのうち最適なものを用いることを特徴
としている。
【0488】この回路では、図2の回路と同様の処理に
より、図103における注目標本点「☆」と標本点
「●」ウとの間の相関、注目標本点「☆」と標本点
「●」イとの間の相関、注目標本点「☆」と標本点
「●」アとの間の相関を検出する。
【0489】最小値選択回路6041は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路6034を制御する。すな
わち、信号選択回路6034は絶対値回路6038の出
力が最小の場合は減算器6031の出力を、絶対値回路
6039の出力が最小の場合は減算器6032の出力
を、絶対値回路6040の出力が最小の場合は減算器6
033の出力をそれぞれ選択する。
【0490】ここでは、注目標本点に関し、水平方向お
よび垂直方向の画像の相関を検出し、水平方向に特に相
関が強いときには、水平方向色信号抽出フィルタ604
3の出力を選択し、垂直方向に特に相関が強いときに
は、垂直方向色信号抽出フィルタ6044の出力を選択
し、他の場合は水平垂直方向色信号抽出フィルタ604
5の出力を選択するように切り換える処理が行われる。
【0491】水平方向および垂直方向の相関はフィール
ド内相関判定回路6042にて検出される。フィールド
内相関判定回路6042は、画像の水平方向および垂直
方向の相関の有無をフィールド内処理にて検出し、その
検出結果により信号選択回路6046を制御する。信号
選択回路6046の出力は、減算器6047にて2画素
遅延回路6025の出力であるV信号から減算され、フ
レーム内YC分離Y信号6212を得ることができる。
【0492】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での差分の水平低
域周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を
局所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切り換える処理を行ない、さらにフィ
ールド内の相関を局所的に検出してその検出結果により
複数のフィールド内処理を適応的に切り換えることによ
り色信号の帯域を制限する処理を行なって、フレーム内
YC分離Y信号を出力するフレーム内Y信号抽出フィル
タを設けたので、画像の動く方向が検出でき、その動き
方向に応じたフィールド間の演算を行なうことができ
る。
【0493】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように、解像度が全く劣化しな
いなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させる
ことができる。
【0494】ここで、上記水平方向色信号抽出フィルタ
6043、垂直方向色信号抽出フィルタ6044、およ
び水平垂直方向色信号抽出フィルタ6045の色出力信
号のいずれかを選択するかを判定する回路について説明
する。
【0495】図91におけるフィールド内相関判定回路
6042の一実施例の詳細ブロック図を図97に示す。
この回路の構成,動作は、図6に示す回路と同様であ
る。
【0496】図98は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6018およびフレーム内C信号
抽出フィルタ6019の第1の実施例の詳細ブロック図
である。同図において、入力端子6023には色差信号
6204が入力される。6101、6105は2画素遅
延回路、6102は262ライン遅延回路、6103は
1ライン遅延回路、6104は4画素遅延回路、610
6、6107、6108、6114は減算器、610
9、6110、6111は絶対値を出力する絶対値回
路、6112は3つの入力に対してその最小値を判断し
制御信号を出力する最小値選択回路、6113は3つの
入力のうち1つを選択し出力する信号選択回路である。
信号選択回路6113の出力は、減算器6114によ
り、2画素遅延回路6101の出力から減算され、フレ
ーム内YC分離C信号6215として出力端6024か
ら出力される。
【0497】次に図90の構成のフレーム内相関検出回
路およびフレーム内C信号抽出フィルタの動作について
説明する。本発明は、動き検出回路6080で画像が動
画であると判断したときに動画処理として、フィールド
内C信号抽出フィルタの代わりに3種類のフィールド間
演算を含んだフレーム内C信号抽出フィルタのうち最適
なものを用いることを特徴としている。
【0498】図98において、入力端6023から入力
された色差信号6204は、2画素遅延回路6101で
2画素遅延され、また262ライン遅延回路6102で
262ライン遅延される。
【0499】2画素遅延回路6101で2画素遅延され
た色差信号と、262ライン遅延回路6102の出力と
を減算器6106で減算することにより、フィールド間
C抽出Cによるフィールド間差分を得る。
【0500】2画素遅延回路6101で2画素遅延され
た色差信号と、4画素遅延回路6104の出力とを減算
器6107で減算することにより、フィールド間C抽出
Bによるフィールド間差分を得る。
【0501】2画素遅延回路6101で2画素遅延され
た色差信号と、2画素遅延回路6105の出力とを減算
器6108で減算することにより、フィールド間C抽出
Aによるフィールド間差分を得る。
【0502】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路6113に入力され、後に述べる最小値選択回路
6112の出力により選択される。
【0503】これら3種類のフィールド間C抽出を適応
的に切り換えるための相関検出は、図912における実
施例と同様にフィールド間の相関検出による。
【0504】減算器6106の出力であるフィールド間
差分はまた絶対値回路6109で絶対値化され、最小値
選択回路6112に入力されて、図103における注目
点と標本点ウとの間の相関を検出する。
【0505】減算器6107の出力であるフィールド間
差分はまた絶対値回路6110で絶対値化され、最小値
選択回路6112に入力されて、図103における注目
点と標本点イとの間の相関を検出する。
【0506】減算器6108の出力であるフィールド間
差分はまた絶対値回路6111で絶対値化され、最小値
選択回路6112に入力されて、図103における注目
点と標本点アとの間の相関を検出する。
【0507】最小値選択回路6112は上記の3種類の
絶対値出力のうちの最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路6113を制御する。すな
わち、信号選択回路6113は絶対値回路6109の出
力が最小の場合は減算器6106の出力を、絶対値回路
6110の出力が最小の場合は減算器6107の出力
を、絶対値回路6111の出力が最小の場合は減算器6
107の出力をそれぞれ選択する。
【0508】このように、上記実施例では、動き検出回
路が静止画を検出したときにフレーム間相関を利用した
分離を行なってフレーム間YC分離Y信号を出力するフ
レーム間Y信号抽出フィルタと、動き検出回路が動画を
検出したときに、フィールド間もしくはフレーム間とフ
ィールド内の相関を検出して、その相関を利用した分離
を行なってフレーム内YC分離Y信号を出力するフレー
ム内Y信号抽出フィルタと、動き検出回路の出力に基づ
きフレーム間YC分離Y信号とフレーム内YC分離Y信
号を混合して動き適応YC分離Y信号を出力するY信号
混合回路と、複合カラーテレビジョン信号から色差信号
に色復調する色復調回路と、動き検出回路が静止画を検
出したときにフレーム間相関を利用した分離を行なって
フレーム間YC分離C信号を出力するフレーム間C信号
抽出フィルタと、動き検出回路が動画を検出したとき
に、フレーム間またはフィールド間の相関を検出して、
その相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離
C信号を出力するフレーム内C信号抽出フィルタと、動
き検出回路の出力に基づきフレーム間YC分離C信号と
上記フレーム内YC分離C信号を混合し動き適応YC分
離C信号を出力する色信号混合回路とを備え、Y信号に
対応するフィルタとC信号に対応するフィルタとを別々
に設けるようにしたので、Y信号とC信号とで画像の相
関の方向が異なる場合にもそれぞれを独立に処理でき
る。
【0509】また、上記実施例では、Y信号とC信号を
独立に処理を行なうようにしたものにおいて、フィール
ド内でも相関の検出を行なうようにしたので、画像の相
関を利用してフィールド内でも画像に応じたフィルタを
切り換えることができる。
【0510】また、上記実施例では、Y信号とC信号を
独立に処理を行なうようにしたものにおいて、動き検出
回路が動画を検出したときは、フィールド間で色副搬送
波の位相が逆である点の差分の水平低域周波数成分によ
ってフィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、
その検出結果により複数のフィールド間処理を適応的に
切り換えるフレーム内処理により、色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたので、画
像の動く方向が検出でき、その動き方向に応じたフィー
ルド間の演算を行なうことができる。
【0511】また図90において、フレーム内相関検出
回路6018、フレーム内C信号抽出フィルタ601
9、フレーム間C信号抽出フィルタ6010、色信号混
合回路6015で構成される色差信号の動き適応処理は
時分割多重された2種類の色差信号6204を入力信号
としているが、フレーム内相関検出回路6018、フレ
ーム内C信号抽出フィルタ6019、フレーム間C信号
抽出フィルタ6010、色信号混合回路6015と同じ
構成をさらに並置し、2種類の色差信号をそれぞれ別に
動き適応処理するように構成してもよい。
【0512】実施例11.上記実施例10ではフレーム
内Y信号抽出フィルタ6017において、3種類のフィ
ールド間Y信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御し
ていたが、本実施例では3種類のフィールド間Y信号抽
出フィルタに加え、フィールド内Y信号抽出フィルタを
含めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用い
る。
【0513】図92は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6016およびフレーム内Y信号
フィルタ17の第2の実施例の詳細ブロック図である。
図92において、図91と同等の個所には同じ番号が付
されている。6048は4つの入力のうち1つを選択し
出力する信号選択回路、6049は2つの入力に対して
入力が各々あるしきい値を超えているか否かを判定し制
御信号を出力するしきい値判定回路、6050は3つの
入力に対してその最大値を判定し制御信号を出力する最
大値選択回路である。
【0514】図92において、図91と異なる点は信号
選択回路6048を適応制御するフレーム内相関検出回
路のみである。この図92の構成は図4の信号洗濯回路
と同様の構成である。
【0515】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように、解像度が全く劣化しな
いなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させる
ことができる。
【0516】実施例12.上記実施例10ではフレーム
内C信号抽出フィルタ6019において3種類のフィー
ルド間C信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間C信号抽出
フィルタに加え、フィールド内C信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0517】図99は、本発明の図90におけるフレー
ム間相関検出回路6018およびフレーム内C信号抽出
フィルタ6019の第2の実施例の詳細ブロック図であ
る。図99において、図98と同等の個所には同じ番号
が付されている。6115はフィールド内の演算によっ
てY信号を抽出し出力するフィールド内Y信号抽出フィ
ルタ、6116は4つの入力のうち1つを選択し出力す
る信号選択回路、6117は2つの入力に対して入力が
各々あるしきい値を越えているか否かを判定し制御信号
を出力するしきい値判定回路、6118は3つの入力に
対してその最大値を判定し制御信号を出力する最大値選
択回路である。
【0518】図99において、図98と異なる点は信号
選択回路6116を適応制御するフーム内相関検出回路
のみである。上記図99の構成のフレーム内相関検出回
路およびフレーム内C信号抽出フィルタのうち、図98
と異なるフレーム内相関検出回路のみを説明する。
【0519】2画素遅延回路6101の出力は減算器6
106、6107、6108の第1の入力端に入力され
るともに、フィールド内Y信号抽出フィルタに入力され
る。フィールド内Y信号抽出フィルタ6115の出力は
信号選択回路6116に入力される。
【0520】また絶対値回路6109の出力は最小値選
択回路6112と最大値選択回路6118に入力され
る。絶対値回路6110の出力は最小値選択回路611
2と最大値選択回路6118に入力される。絶対値回路
6111の出力は最小値選択回路6112と最大値選択
回路6118に入力される。
【0521】信号選択回路6116は、図92の実施例
の信号選択回路6048と同様の動作によって、しきい
値判定回路6117と最小値選択回路6112によって
制御される。
【0522】信号選択回路6116の出力はフレーム内
YC分離C信号6215として出力端6024から出力
される。
【0523】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での色差信号の差
分の水平低域周波数成分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があ
ると判断した場合は、その検出結果により複数のフィー
ルド間演算を適応的に切り換える処理により、またいず
れの方向にも相関がないと判断した場合には、フィール
ド内処理により色差信号の帯域を制限する処理を行なっ
て、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動きがない場合
に、フィールド間演算を行なうことによる画質の劣化を
防止できる。
【0524】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0525】実施例13.図93は、本発明である図9
0におけるフレーム内相関検出回路6016およびフレ
ーム内Y信号抽出フィルタ6017の第3の実施例の詳
細ブロック図である。図93は図3と構成,動作ともに
同様である。
【0526】図93において、図91と異なる点はフィ
ールド間の相関を検出する方法のみである。この実施例
ではV信号の相関を検出する方法として、3次元周波数
空間においてY信号のスペクトルが広がっている方向を
検出する方法を用いる。ここではnフィールドとn−1
フィールドにおけるフィールド間で色副搬送波の位相が
同じである点での差分の水平低域周波数成分、および色
副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周波数成
分を用いてフィールド間の相関を検出している。上記図
93の構成のフレーム内相関検出回路およびフレーム内
Y信号抽出フィルタのうち、図91と異なるフレーム内
相関検出回路のみを説明する。
【0527】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なえるようにしたものにお
いて、動き検出回路が動画を検出したときには、フィー
ルド間で色副搬送波の位相が同じである点での差分の水
平低域周波数成分およびフィールド間で色副搬送波の位
相が逆である点での和の水平高域周波数成分によってフ
ィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検
出結果により複数のフィールド間処理を適応的に切り換
える処理を行ない、さらにフィールド内の相関を局所的
に検出してその検出結果により複数のフィールド内処理
を適応的に切り換える処理を行なって、フレーム内YC
分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号抽出フィルタを
設けたので、画像の動く方向を検出でき、その動き方向
に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0528】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0529】実施例14.上記実施例13ではフレーム
内Y信号抽出フィルタ6017において3種類のフィー
ルド間Y信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間Y信号抽出
フィルタに加え、フィールド内Y信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0530】図94は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6016およびフレーム内Y信号
抽出フィルタ6017の第4の実施例の詳細ブロック図
である。図94において、図91、図92および図93
と同等の個所には同じ番号が付されている。6061は
2つの入力信号に対して入力が各々あるしきい値を越え
ているか否かを判定し制御信号を出力するしきい値判定
回路、6062は3つの入力信号に対してその最小値を
判定し制御信号を出力する最小値選択回路である。
【0531】図94において、図93と異なる点は信号
選択回路6048を適応制御するフレーム内相関検出回
路のみである。この図94の回路は図5の回路と同様の
構成である。
【0532】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0533】実施例15.図95は、本発明である図9
0におけるフレーム内相関検出回路6016およびフレ
ーム内Y信号抽出フィルタ6017の第5の実施例の詳
細ブロック図である。図95において図91と同等の個
所には同じ番号が付されており、図13と同様の構成を
有している。
【0534】図95において、図91と異なる点は3種
類のフィールド間処理を適応制御するための相関検出方
法のみである。この実施例ではV信号の相関を検出する
方法としてn+1フィールドとn−1フィールドにおけ
るフレーム間で色副搬送波の位相が同じである点での差
分を用いてフレーム間の相関を検出している。
【0535】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なえるようにしたものにお
いて、動き検出回路が動画を検出したときには、フレー
ム間で色副搬送波の位相が同じである点での差分によっ
てフレーム間の複数方向の相関を局所的に検出し、その
検出結果により複数のフィールド間処理を適応的に切り
換える処理を行ない、さらにフィールド内の相関を局所
的に検出してその検出結果により複数のフィールド内処
理を適応的に切り換える処理を行なって、フレーム内Y
C分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号抽出フィルタ
を設けたので、画像の動く方向を検出でき、その動き方
向に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0536】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0537】実施例16.図100は、本発明である図
90におけるフレーム内相関検出回路6018およびフ
レーム内C信号抽出フィルタ6019の第3の実施例の
詳細ブロック図である。図100において図98と同等
の個所には同じ番号が付されている。6119はその入
力信号を263ラインに相当する時間遅延する263ラ
イン遅延回路、6120、6124、6130はその入
力信号を2画素に相当する時間遅延する2画素遅延回
路、6121はその入力信号を262ラインに相当する
時間遅延する262ライン遅延回路、6122、612
9はその入力信号を2画素に相当する時間遅延する4画
素遅延回路、6123、6128はその入力信号を1ラ
インに相当する時間遅延する1ライン遅延回路、612
5、6126、6127はその2つの入力信号を加算す
る加算器、6131、6132、6133はその2つの
入力信号を減算する減算器、6134、6135、61
36はその入力信号の絶対値を出力する絶対値回路であ
る。6137はその3つの入力信号に対してその最小値
を判定し制御信号を出力する最小値選択回路、6138
はその3つの入力のうち1つを選択し出力する信号選択
回路である。
【0538】図100において、図98と異なる点はフ
ィールド間の処理を適応制御するための相関検出方法の
みである。この実施例ではV信号の相関を検出する方法
としてn+1フィールドとn−1フィールドにおけるフ
レーム間で色副搬送波の位相が同じである点での差分の
水平低域周波数成分を用いてフレーム間の相関を検出し
ている。上記図100の構成のフレーム内相関検出回路
およびフレーム内Y信号抽出フィルタのうち、図98と
異なるフレーム内相関検出回路のみを説明する。
【0539】図100において、入力端6023から入
力された色差信号6204は、263ライン遅延回路6
119で263ライン遅延され、さらに2画素遅延回路
6120で2画素遅延され、また262ライン遅延回路
6121で262ライン遅延される。
【0540】2画素遅延回路6120で2画素遅延され
た色差信号と、262ライン遅延回路6121の出力と
を加算器6125で加算することにより、フィールド間
C抽出Cによるフィールド間和を得る。
【0541】2画素遅延回路6120で2画素遅延され
た色差信号と、4画素遅延回路6012の出力とを加算
器6126で加算することにより、フィールド間C抽出
Bによるフィールド間和を得る。
【0542】2画素遅延回路6120で2画素遅延され
た色差信号と、2画素遅延回路6124の出力とを加算
器6127で加算することにより、フィールド間C抽出
Aによるフィールド間和を得る。
【0543】以上の3種類のフィールド間和は信号選択
回路6138に入力され、後に述べる最小値選択回路6
137の出力により選択される。
【0544】これら3種類のフィールド間C抽出を適応
的に切り換えるための相関検出は、図95における実施
例と同様にフィールド間の相関検出による。
【0545】図100において、入力端6023から入
力された色差信号6204は263ライン遅延回路61
19に入力されるとともに、1ライン遅延回路6128
および2画素遅延回路6130の入力端に入力される。
263ライン遅延回路6119の出力は、3種類のフィ
ールド間C抽出フィルタを構成するのに用いられる。
【0546】262ライン遅延回路6121の出力と4
画素遅延回路6129の出力は減算器6131で減算さ
れ、絶対値回路6134で絶対値化され最小値選択回路
6137に入力されて、図103、図104における標
本点ウと標本点カとの間の相関を検出する。
【0547】4画素遅延回路6122の出力と1ライン
遅延回路6128の出力は減算器6132で減算され、
絶対値回路6135で絶対値化され最小値選択回路61
37に入力されて、図103、図104における標本点
イと標本点オとの間の相関を検出する。
【0548】2画素遅延回路6124の出力と2画素遅
延回路6130の出力は減算器6133で減算され、絶
対値回路6136で絶対値化され最小値選択回路613
7に入力されて、図103、図104における標本点ア
と標本点エとの間の相関を検出する。
【0549】最小値選択回路6137は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの、すなわち注目標本点を中
心に1フレーム隔てた3方向の標本点間の相関が最大の
ものを選択し、信号選択回路6138を制御する。信号
選択回路6138は絶対値回路6134の出力が最小の
場合は加算器6125の出力を、絶対値回路6135の
出力が最小の場合は加算器6126の出力を、絶対値回
路6136の出力が最小の場合は加算器6127の出力
をそれぞれ選択する。
【0550】信号選択回路6138の出力はフレーム内
YC分離C信号6215として出力端6024から出力
される。
【0551】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フレーム
間で色副搬送波の位相が同じである点での色差信号の差
分の水平低域周波数成分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
フィールド間演算を適応的に切り換えるフレーム内処理
により、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フ
レーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽
出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出でき、
その動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうこと
ができる。
【0552】実施例17.上記実施例16ではフレーム
内Y信号抽出フィルタ6017において3種類のフィー
ルド間Y信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間Y信号抽出
フィルタに加え、フィールド内Y信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0553】図96は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6016およびフレーム内Y信号
抽出フィルタ6017の第6の実施例の詳細ブロック図
である。図96において、その構成,動作は図14の回
路と同様である。
【0554】実施例18.上記実施例16ではフレーム
内C信号抽出フィルタ6019において3種類のフィー
ルド間C信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間C信号抽出
フィルタに加え、フィールド内C信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0555】図101は、本発明である図90における
フレーム内相関検出回路6018およびフレーム内C信
号抽出フィルタ6019の第4の実施例の詳細ブロック
図である。図101において、図100と同等の個所に
は同じ番号が付されている。6139はフィールド内の
演算によってC信号を抽出し出力するフィールド内C信
号抽出フィルタ、6140は4つの入力のうち1つを選
択し出力する信号選択回路、6141は2つの入力に対
して入力が各々あるしきい値を越えているか否かを判定
し制御信号を出力するしきい値判定回路、6142は3
つの入力に対してその最大値を判定し制御信号を出力す
る最大値選択回路である。
【0556】2画素遅延回路6120の出力は加算器6
125、6126、6127の入力端に入力されるとと
もに、フィールド内C信号抽出フィルタに入力される。
フィールド内C信号抽出フィルタ6139の出力は信号
選択回路6140に入力される。
【0557】また絶対値回路6134の出力は最小値選
択回路6137と最大値選択回路6142に入力され
る。絶対値回路6135の出力は最小値選択回路613
7と最大値選択回路6142に入力される。絶対値回路
6136の出力は最小値選択回路6137と最大値選択
回路6142に入力される。
【0558】信号選択回路6140は図99の実施例の
信号選択回路6116と同様の動作によって、しきい値
判定回路6141と最小値選択回路6137によって制
御される。
【0559】信号選択回路6140の出力はフレーム内
YC分離C信号6215として出力端6024から出力
される。
【0560】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フレーム
間で色副搬送波の位相が同じである点での色差信号の差
分によってフィールド間の複数方向の相関を局所的に検
出し、いずれかの方向に相関があると判断した場合はそ
の検出結果により複数のフィールド間演算を適応的に切
り換える処理により、またいずれの方向にも相関がない
と判断した場合はフィールド内処理により色差信号の帯
域を制限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信
号を出力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたの
で、画像の動きがない場合にフィールド間演算を行なう
ことによる画質の劣化を防止できる。
【0561】このように、上記実施例10以降の各実施
例によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレ
ーム内Y信号抽出フィルタにおいて、フィールド間また
はフレーム間で相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間演算を適応的に切り換える処理
を行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出し
て、その検出結果により複数のフィールド内演算を適応
的に切り換える処理を行ってY信号を抽出するように
し、またフレーム内C信号抽出フィルタにおいて、フィ
ールド間またはフレーム間で相関を局所的に検出し、そ
の検出結果によりフィールド内演算を含んだ複数のフィ
ールド間演算を適応的に切り換える処理を行って、Y信
号あるいはC信号を抽出するように構成したので、動き
適応型YC分離フィルタにおける動画処理において、画
像の相関を利用した最適なYC分離が可能となり、動画
でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き適応型Y
C分離フィルタを構成できる効果がある。
【0562】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る動き適応型
YC分離フィルタは、動き検出回路で動画と判断した場
合に、局所的にフィールド間もしくはフレーム間とフィ
ールド内の相関を検出しその相関を利用した分離を行な
ってフレーム内YC分離Y信号とフレーム内YC分離C
信号を出力するようにしたので、動画と静止画とで局所
的に処理を変えることができ、フィルタ処理による静止
画と動画の画質の差を軽減することができる効果があ
る。
【0563】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フィールド内でも相関の検出を行なうように
したので、画像の相関を利用してフィールド内でも画像
に応じたフィルタを切り換えることができる効果があ
る。
【0564】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が逆である
点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド間
の複数方向の相関を検出することによりフィールド間の
相関検出を行なうようにしたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる効果がある。
【0565】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分の水平低域周波数成分、およびフィールド
間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周
波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を検出
することによりフィールド間の相関検出を行なうように
したので、画像の動く方向が検出でき、その動き方向に
応じたフィールド間の演算を行なうことができる効果が
ある。
【0566】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分の水平低域周波数成分、およびフィールド
間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周
波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を検出
することによりフィールド間の相関検出を行なうように
したので、画像の動く方向が検出でき、その動き方向に
応じたフィールド間の演算を行なうことができる効果が
ある。
【0567】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フレーム間で色副搬送波の位相が同じである
点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局所
的に検出することによりフレーム間の相関検出を行なう
ようにしたので、画像の動く方向が検出でき、その動き
方向に応じたフィールド間の演算を行なうことができる
効果がある。
【0568】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向の
相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があると
判断した場合はその検出結果により複数のフィールド間
演算を適応的に切り換え、いずれの方向にも相関がない
と判断した場合はフィールド間演算を行なわないように
したので、画像の動きがない場合にフィールド間演算を
行なうことによる画質の劣化を防止できる効果がある。
【0569】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向の
相関を局所的に検出し、注目標本点におけるこの検出結
果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる効果がある。
【0570】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、そのうち最
も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド間の相
関を決定するものを設けたので、注目標本点におけるこ
の検出結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点
を除去し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複
数のフレーム内処理を適応的に切り換えるようにしたの
で、孤立点を除去して相関検出が可能になる効果があ
る。
【0571】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、さらにそれ
ら検出結果にそれぞれ重み付けを行なった検出結果のう
ち最も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド間
の相関を決定するものを設けたので、注目標本点におけ
るこの検出結果が孤立点であると判断した場合にその孤
立点を除去し、その結果によりフィールド間演算を含ん
だ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるようにし
たので、孤立点を除去して相関検出が可能になる効果が
ある。
【0572】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較する
ことにより、注目標本点でのフィールド間の相関を決定
するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出結
果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる効果がある。
【0573】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれぞ
れ加算して比較することにより、注目標本点でのフィー
ルド間の相関を決定するものを設けたので、注目標本点
におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場合に
その孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演算
を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるよ
うにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能になる
効果がある。
【0574】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較し、
そのうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフィー
ルド間の相関を決定するものを設けたので、注目標本点
におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場合に
その孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演算
を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるよ
うにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能になる
効果がある。
【0575】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれぞ
れ加算して比較し、そのうち最も多い方向を選択して注
目標本点でのフィールド間の相関を決定するものを設け
たので、注目標本点におけるこの検出結果が孤立点であ
ると判断した場合にその孤立点を除去し、その結果によ
りフィールド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を適
応的に切り換えるようにしたので、孤立点を除去して相
関検出が可能になる効果がある。
【0576】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が静止画を検出したときにフレ
ーム間相関を利用した分離を行ってフレーム間YC分離
Y信号を出力するフレーム間Y信号抽出フィルタと、動
き検出回路が動画を検出したときに、フィールド間もし
くはフレーム間とフィールド内の相関を検出して、その
相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離Y信
号を出力するフレーム内Y信号抽出フィルタと、動き検
出回路の出力に基づき動きフレーム間YC分離Y信号と
フレーム内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離
Y信号を出力するY信号混合回路と、複合カラーテレビ
ジョン信号から色差信号に色復調する色復調回路と、動
き検出回路が静止画を検出したときにフレーム間相関を
利用した分離を行ってフレーム間YC分離C信号を出力
するフレーム間C信号抽出フィルタと、動き検出回路が
動画を検出したときに、フレーム間またはフィールド間
の相関を検出して、その相関を利用した分離を行なって
フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号
抽出フィルタと、動き検出回路の出力に基づきフレーム
間YC分離C信号と上記フレーム内YC分離C信号を混
合し動き適応YC分離C信号を出力する色信号混合回路
とを備え、Y信号に対応するフィルタとC信号に対応す
るフィルタとを別々に設けるようにしたので、Y信号と
C信号とで画像の相関の方向が異なる場合にもそれぞれ
を独立に処理できる効果がある。
【0577】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、フィールド内でも相関の検出を行
なうようにしたので、画像の相関を利用してフィールド
内でも画像に応じたフィルタを切り換えることができる
効果がある。
【0578】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換える処理を
行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出してそ
の検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に切
り換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる効果がある。
【0579】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出で
き、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行なう
ことができる効果がある。
【0580】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出で
き、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行なう
ことができる効果がある。
【0581】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換えるフレー
ム内処理により、色差信号の帯域を制限する処理を行な
って、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内
C信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる効果がある。
【0582】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
フィールド間処理を適応的に切換えるフレーム内処理に
より、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出でき、そ
の動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことが
できる効果がある。
【0583】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での色差進行の差分の水平低域周波数成分によって
フィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、いず
れかの方向に相関があると判断した場合は、その検出結
果により複数のフィールド間演算を適応的に切り換える
処理により、またいずれの方向にも相関がないと判断し
た場合は、フィールド内処理により色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたので、画
像の動きがない場合にフィールド間演算を行なうことに
よる画質の劣化を防止できる効果がある。
【0584】さらに、本発明に係る動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での色差信号の差分によってフィールド間の複数
方向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関が
あると判断した場合はその検出結果により複数のフィー
ルド間演算を適応的に切り換える処理により、またいず
れの方向にも相関がないと判断した場合はフィールド内
処理により色差信号の帯域を制限する処理を行なって、
フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号
抽出フィルタを設けたので、画像の動きがない場合にフ
ィールド間演算を行なうことによる画質の劣化を防止で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例1を示すブロック図である。
【図3】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例2を示すブロック図である。
【図4】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例3を示すブロック図である。
【図5】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路、フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例4を示すブロック図である。
【図6】本発明の図2,図3,図4及び図5におけるフ
ィールド内相関判定回路の実施例1を示すブロック図で
ある。
【図7】3次元時空間において色副搬送波の4倍でディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成した平
面図である。
【図8】図1のV信号のnフィールドとn−1フィール
ドの配列をx軸とy軸で構成した平面図である。
【図9】3次元周波数空間におけるV信号のスペクトル
分布を斜め方向から見た図である。
【図10】図9のスペクトル分布をf軸の負の方向から
みた図である。
【図11】図9のスペクトル分布をμ軸の正の方向から
みた図である。
【図12】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図13】本発明の図12におけるフレーム間相関検出
回路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分
離回路の実施例1を示すブロック図である。
【図14】本発明の図12におけるフレーム間相関検出
回路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分
離回路の実施例2を示すブロック図である。
【図15】本発明の図13,及び図14におけるフィー
ルド間相関検出回路の実施例1を示すブロック図であ
る。
【図16】3次元時空間において色副搬送波の4倍でデ
ィジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成した
平面図である。
【図17】図12のV信号のnフィールドとn−1フィ
ールドの配列をx軸とy軸で構成した平面図である。
【図18】図12のV信号のnフィールドとn+1フィ
ールドの配列をx軸とy軸で構成した平面図である。
【図19】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を斜め方向から見た図である。
【図20】図19のスペクトル分布をf軸の負の方向か
らみた図である。
【図21】図19のスペクトル分布をμ軸の正の方向か
らみた図である。
【図22】本発明の一実施例による動き適応型YC分離
フィルタを示すブロック図である。
【図23】図22における孤立点除去回路の第1の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図24】図22における孤立点除去回路の第2の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図25】図22における相関検出回路の第1の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図26】図22における相関検出回路の第2の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図27】図22における相関検出回路の第3の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図28】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
1の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図29】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
2の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図30】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
3の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図31】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
4の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図32】図28,図29のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの詳細な構成を示すブロック
図である。
【図33】図28,図29のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの他の例を示すブロック図で
ある。
【図34】3次元時空間において色副搬送波の4倍ディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成する平
面図である。
【図35】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成する平
面図である。
【図36】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を、(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負
の方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図で
ある。
【図37】本発明によるフィールド間YC分離Aで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の方
向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図38】本発明によるフィールド間YC分離Bで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の方
向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図39】本発明によるフィールド間YC分離Cで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の方
向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図40】本発明によるフィールド間YC分離A′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の
方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図41】本発明によるフィールド間YC分離B′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の
方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図42】本発明によるフィールド間YC分離C′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の
方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図43】本発明の一実施例による動き適応型YC分離
フィルタを示すブロック図である。
【図44】図43における孤立点除去回路の第1の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図45】図43における孤立点除去回路の第2の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図46】図45の孤立点除去回路における絶対値加算
回路の詳細な説明を示すブロック図である。
【図47】図43における相関検出回路の第1の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図48】図43における相関検出回路の第2の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図49】図43における相関検出回路の第3の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図50】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
1の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図51】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
2の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図52】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
3の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図53】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
4の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図54】図50、図51のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの詳細な構成を示すブロック
図である。
【図55】図50、図51のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの他の例を示すブロック図で
ある。
【図56】図50〜図53のフレーム内YC分離回路に
おける信号選択回路の他の例を示すブロック図である。
【図57】3次元時空間において色副搬送波の4倍ディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成する平
面図である。
【図58】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成する平
面図である。
【図59】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図60】本発明によるフィールド間YC分離Aで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の負
の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た図
である。
【図61】本発明によるフィールド間YC分離Bで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の負
の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た図
である。
【図62】本発明によるフィールド間YC分離Cで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の負
の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た図
である。
【図63】本発明によるフィールド間YC分離A′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図64】本発明によるフィールド間YC分離B′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図65】本発明によるフィールド間YC分離C′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図66】本発明の一実施例による動き適応型YC分離
フィルタを示すブロック図である。
【図67】図66における孤立点除去回路の構成を示す
ブロック図である。
【図68】図67の孤立点除去回路の第1の実施例にお
ける絶対値加算回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図69】図67の孤立点除去回路の第1の実施例にお
ける多数決判定回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図70】図67の孤立点除去回路の第2の実施例にお
ける絶対値加算回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図71】図67の孤立点除去回路の第2の実施例にお
ける多数決判定回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図72】図66における相関検出回路の第1の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図73】図66における相関検出回路の第2の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図74】図66における相関検出回路の第3の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図75】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
1の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図76】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
2の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図77】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
3の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図78】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
4の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図79】図75、図76のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの詳細な構成を示すブロック
図である。
【図80】図75、図76のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの他の例を示すブロック図で
ある。
【図81】3次元時空間において色副搬送波の4倍ディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成する平
面図である。
【図82】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成する平
面図である。
【図83】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図84】本発明によるフィールド間YC分離A1で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図85】本発明によるフィールド間YC分離B1で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図86】本発明によるフィールド間YC分離C1で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図87】本発明によるフィールド間YC分離A2で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図88】本発明によるフィールド間YC分離B2で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図89】本発明によるフィールド間YC分離C2で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図90】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図91】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例1を
示すブロック図である。
【図92】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例2を
示すブロック図である。
【図93】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例3を
示すブロック図である。
【図94】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例4を
示すブロック図である。
【図95】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例5を
示すブロック図である。
【図96】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例6を
示すブロック図である。
【図97】本発明の図91〜図96におけるフィールド
内相関判定回路の実施例1を示すブロック図である。
【図98】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例1を
示すブロック図である。
【図99】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例2を
示すブロック図である。
【図100】本発明の図90におけるフレーム内相関検
出回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例3
を示すブロック図である。
【図101】本発明の図90におけるフレーム内相関検
出回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例4
を示すブロック図である。
【図102】3次元時空間において色副搬送波の4倍で
ディジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成し
た平面図である。
【図103】図90のV信号のnフィールドとn−1フ
ィールドの配列をx軸とy軸で構成した平面図である。
【図104】図90のV信号のnフィールドとn+1フ
ィールドの配列をx軸とy軸で構成した平面図である。
【図105】3次元周波数空間におけるV信号のスペク
トル分布を斜め方向から見た図である。
【図106】図105のスペクトル分布をf軸の負の方
向からみた図である。
【図107】図105のスペクトル分布をμ軸の正の方
向からみた図である。
【図108】ゾーンプレートチャートを一定の速さで平
行移動させたときの輝度信号出力を示す図である。
【図109】ゾーンプレートチャートを一定の速さで平
行移動させたときの輝度信号出力を示す図である。
【図110】従来の動き適応型YC分離フィルタのブロ
ック図である。
【図111】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるY信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図112】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるC信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図113】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフレーム間YC分離フィルタの詳細な構成を示す
ブロック図である。
【図114】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフィールド内YC分離フィルタの詳細な構成を示
すブロック図である。
【図115】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるC信号動き検出回路の他の実施例の詳細な構成を
示すブロック図である。
【図116】他の従来の動き適応型YC分離フィルタの
ブロック図である。
【図117】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるY信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図118】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるC信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図119】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフレーム間Y信号抽出フィルタの詳細な構成を示
すブロック図である。
【図120】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフィールド内Y信号抽出フィルタの詳細な構成を
示すブロック図である。
【図121】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフレーム間C信号抽出フィルタの詳細な構成を示
すブロック図である。
【図122】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフィールド内Y信号抽出フィルタの詳細な構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1004 フィールド内YC分離回路 1005 フレーム間YC分離回路 1006 Y信号動き転出回路 1007 C信号動き検出回路 1008 合成回路 1009 Y信号混合回路 1010 C信号混合回路 1072 フィールド間相関検出回路 1073 フィールド内相関検出回路 1074 フレーム内YC分離回路 1080 動き検出回路 2004 フィールド内YC分離回路 2005 フレーム間YC分離回路 2006 Y信号動き転出回路 2007 C信号動き検出回路 2008 合成回路 2009 Y信号混合回路 2010 C信号混合回路 2062 フィールド間相関検出回路 2063 フィールド内相関検出回路 2064 フレーム内YC分離回路 2080 動き検出回路 3005 フレーム間YC分離回路 3006 Y信号動き転出回路 3007 C信号動き検出回路 3008 合成回路 3009 Y信号混合回路 3010 C信号混合回路 3050 フレーム内YC分離回路 3060 相関検出回路 3070 孤立点除去回路 3080 動き検出回路 4005 フレーム間YC分離回路 4006 Y信号動き検出回路 4007 C信号動き検出回路 4008 合成回路 4009 Y信号混合回路 4010 C信号混合回路 4050 フレーム内YC分離回路 4060 相関検出回路 4070 孤立点除去回路 4080 動き検出回路 5005 フレーム間YC分離回路 5006 Y信号動き検出回路 5007 C信号動き検出回路 5008 合成回路 5009 Y信号混合回路 5010 C信号混合回路 5050 フレーム内YC分離回路 5060 相関検出回路 5070 孤立点除去回路 5080 動き検出回路 6004 フィールド内Y信号抽出フィルタ 6005 フレーム間Y信号抽出フィルタ 6006 色復調回路 6007 時分割多重回路 6008 LPF 6009 フィールド内C信号抽出フィルタ 6010 フレーム間C信号抽出フィルタ 6011 Y信号動き検出回路 6012 C信号動き検出回路 6013 合成回路 6014 Y信号混合回路 6015 C信号混合回路 6016,6018 フレーム内相関検出回路 6017 フレーム内Y信号抽出フィルタ 6019 フィルタ内C信号抽出フィルタ 6080 動き検出回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 動き適応型輝度信号色信号分離フィル
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色信号を輝度信号の高
域周波数領域に周波数多重した複合カラーテレビジョン
信号(以下V信号という)から輝度信号(以下Y信号ま
たは単にYという)及び色信号(以下C信号または単に
Cという)を分離するための動き適応型輝度信号色信号
分離フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】動き適応型YC分離フィルタは、画像が
静止画像であるか、動画像であるかを局所的に判断し、
その各部の画素信号に適したYC分離を行うフィルタで
ある。現行のNTSC信号方式では、C信号をY信号の
高域周波数領域に周波数多重した複合信号となってい
る。このため受像機ではYC分離が必要であり、その分
離の不完全さはクロスカラーやドットクロールなどの画
質劣化を生じさせる。従って近年大容量のディジタルメ
モリの発達に伴い、テレビジョン信号の垂直走査周波数
に等しいか、それ以上の遅延時間を有する遅延回路(以
下、単に遅延回路という)を利用した動き適応YC分離
などの画質改善のための信号処理回路が種々提案されて
いる。
【0003】図110は従来の動き適応型YC分離フィ
ルタの一例を示すブロック図である。同図において、入
力端子1001にはNTSC方式のV信号1101が入
力され、フィールド内YC分離回路1004,フレーム
間YC分離回路1005,Y信号動き検出回路1006
及びC信号動き検出回路1007の入力端にそれぞれ与
えられる。
【0004】フィールド内YC分離回路1004にて、
フィールド内フィルタ(図示せず)により、YC分離さ
れたフィールド内YC分離Y信号1102と、フィール
ド内YC分離C信号1103はそれぞれY信号混合回路
1009の第1の入力端とC信号混合回路1010の第
1の入力端に入力される。
【0005】また、フレーム間YC分離回路1005に
てフレーム間フィルタ(図示せず)により、YC分離さ
れたフレーム間YC分離Y信号1104と、フレーム間
YC分離C信号1105はそれぞれY信号混合回路10
09の第2の入力端とC信号混合回路1010の第2の
入力端に入力される。
【0006】他方、Y信号動き検出回路1006にて検
出されたY信号動き量1106は、合成回路1008の
一方の入力端に入力され、またC信号動き検出回路10
07にて検出されたC信号動き量を示す信号1107は
合成回路1008の他方の入力端に入力される。
【0007】合成回路1008にて合成された動き検出
信号1108はY信号混合回路1009の第3の入力端
及びC信号混合回路1010の第3の入力端にそれぞれ
入力され、Y信号動き検出回路1006、C信号動き検
出回路1007および合成回路1008で動き検出回路
1080を構成している。
【0008】Y信号混合回路1009の出力である動き
適応YC分離Y信号1109は出力端1002より送出
される。またC信号混合回路1010の出力である動き
適応YC分離C信号1110は出力端1003より送出
される。
【0009】次に動作について説明する。動き検出回路
1080はV信号1101をYC分離するにあたり、Y
信号動き検出回路1006およびC信号動き検出回路1
007の出力を合成回路1008で合成して、V信号1
101が静止している画像を表す信号か、動きを表す信
号かを判断する。
【0010】Y信号動き検出回路1006は例えば図1
11のように、入力端1011からV信号1101を入
力して1フレーム遅延回路1075で1フレーム遅延さ
せた信号と直接入力されたV信号1101とを減算器1
076で減算して、V信号1101のフレーム差分を求
め、低域通過フィルタ1077を通したのち、絶対値回
路1078でその絶対値を求めこの絶対値を非線形変換
回路1079でY信号の低域成分の動き量を示す信号1
106に変換して出力端1081に出力する。
【0011】また、C信号動き検出回路1007は例え
ば図112のように入力端1011から入力されるV信
1101を2フレーム遅延回路1082で2フレーム
遅延させた信号と、直接入力されたV信号1101とを
減算器1083で減算して、2フレーム差分を求め、帯
域通過フィルタ1084を通したのち絶対値回路108
5でその絶対値を求め、この絶対値を非線形変換回路1
086でC信号の動き量を示す信号1107に変換して
出力端1087より出力する。
【0012】合成回路1008は例えばY信号動き量1
106とC信号動き量1107のうち大きい方の値を選
択して出力するように構成されている。この判別結果は
動き係数k(0≦k≦1)という形で表され、例えば画
像を完全なる静止画像と判別した場合にはk=0,画像
を完全なる動画像と判別した場合にはk=1というよう
に制御信号1108として与えられる。
【0013】一般に、画像が静止画像である場合にはフ
レーム間相関を利用したフレーム間YC分離を行ってY
信号とC信号を分離する。
【0014】フレーム間YC分離回路1005は例えば
図113のように入力端1011から入力されたV信号
1101を1フレーム遅延回路1088で1フレーム遅
延させた信号と、直接入力されたV信号1101とを加
算器1089で加算して、1フレーム和を求めてYF信
号1104を抽出して出力端1091に出力するととも
に、減算器1090で入力端1011から入力されたV
信号1101からYF信号1104を減ずることによ
り、CF信号1105を抽出して出力端1092から出
力している。
【0015】また一般に画像が動画像である場合にはフ
ィールド内相関を利用したフィールド内YC分離を行っ
てY信号とC信号を分離する。
【0016】フィールド内YC分離回路1004は例え
ば図114のように入力端1011から入力したV信号
1101を1ライン遅延回路1093で1ライン遅延さ
せた信号と、直接入力したV信号1101とを加算器1
094で加算して、1ライン和を求めてYf信号110
2を抽出し、出力端1096から出力するとともに、減
算器1095で入力端1011から入力されるV信号1
101からYf信号1102を減ずることにより、Cf
信号1103を抽出して出力端1097から出力してい
る。
【0017】動き適応型YC分離フィルタでは、このよ
うなフィールド内YC分離回路1004とフレーム間Y
C分離回路1005とを並置し、合成回路1008にて
合成された動き係数kにより、Y信号混合回路1009
に以下のような演算を行わせて、動き適応YC分離Y信
号1109を出力端1002から出力する。
【0018】Y=kYf+(1−k)YF ここでYf:フィールド内YC分離Y信号出力110
2、YF:フレーム間YC分離信号出力1104であ
る。
【0019】同様に、制御信号1108により、C信号
混合回路1010に以下のような演算を行わせて、動き
適応YC分離C信号を1110を出力端1003から出
力する。
【0020】C=kCf+(1−k)CF ここで、Cf:フィールド内YC分離C信号出力110
3、CF:フレーム間YC分離C信号出力1105であ
る。
【0021】この動き適応型YC分離フィルタのうち、
C信号動き検出回路1007は図115のような構成で
も実現できる。同図において、入力端1011からV信
号1101が入力され、色復調回路1098により2種
類の色差信号R−Y,B−Yに復調される。これら2種
類の色差信号R−Y,B−Yは時分割多重回路1099
である周波数で時分割多重され、2フレーム遅延回路1
082で2フレーム遅延した後、減算器1083で2フ
レーム遅延回路1082の出力と時分割多重回路109
9の出力との減算を行って、2フレーム差分が得られ
る。この2フレーム差分に低域通過フィルタ1084を
通してY信号成分を除き、絶対値回路1085により絶
対値をとり、さらに非線形変換回路1086で非線形変
換してC信号の動き検出量1107を出力端1087か
ら送出できる。
【0022】また、図116は従来の他の動き適応型Y
C分離フィルタの一例を示すブロック図である。同図に
おいて、入力端子6001にはNTSC方式のV信号6
201が入力され、フィールド内Y信号抽出フィルタ6
004,フレーム間Y信号抽出フィルタ6005,色復
調回路6006及びY信号動き検出回路6011の入力
端にそれぞれ与えられる。
【0023】フィールド内Y信号抽出フィルタ6004
にて、YC分離されたフィールド内YC分離Y信号62
02はY信号混合回路6014の第1の入力端に入力さ
れる。また、フレーム間Y信号抽出フィルタ6005に
て、YC分離されたフレーム間YC分離Y信号6203
はY信号混合回路6014の第2の入力端に入力され
る。
【0024】また、V信号は色復調回路6006にて、
2種類の色差信号、すなわちR−Y信号とB−Y信号に
色復調される。2種類の色差信号は時分割多重回路60
07である周波数で時分割多重される。時分割多重回路
6007の出力信号は、1.5MHz以下を通過域とする低域
通過フィルタ(以下、LPFという)6008により、
帯域制限される。帯域制限された色差信号6204は、
フィールド内C信号抽出フィルタ6009、フレーム間
C信号抽出フィルタ6010およびC信号動き検出回路
6012の入力端にそれぞれ与えられる。
【0025】フィールド内C信号抽出フィルタ6009
にて、YC分離されたフィールド内YC分離C信号62
05はC信号混合回路6015の第1の入力端に入力さ
れる。また、フレーム間C信号抽出フィルタ6010に
て、YC分離されたフレーム間YC分離C信号6206
はC信号混合回路6015の第2の入力端に入力され
る。
【0026】他方、Y信号動き検出回路6011にて検
出されたY信号動き量を示す信号6207は、合成回路
6013の一方の入力端に入力され、また、C信号動き
検出回路6012にて検出されたC信号動き量を示す信
号6208は合成回路6013の他方の入力端に入力さ
れる。
【0027】合成回路6013にて合成された動き検出
信号6209はY信号混合回路6014の第3の入力端
およびC信号混合回路6015の第3の入力端にそれぞ
れ入力され、Y信号動き検出回路6011、C信号動き
検出回路6012および合成回路6013で動き検出回
路6080を構成している。
【0028】Y信号混合回路6014の出力である動き
適応YC分離Y信号6210は出力端6002より送出
され、C信号混合回路6015の出力である動き適応Y
C分離C信号6211は出力端6003より送出され
る。
【0029】次に、動作について説明する。動き検出回
路6080は、V信号6201をYC分離するに当た
り、Y信号動き検出回路6011およびC信号動き検出
回路6012の出力を合成回路6013で合成して、V
信号6201が静止している画像を表す信号か、動きを
表す信号かを判別する。
【0030】Y信号動き検出回路6011は、たとえば
図117のように、入力端6021からV信号6201
を入力して1フレーム遅延回路6151で1フレーム遅
延させた信号と、直接入力されたV信号6201とを減
算器6152で減算して、V信号6201の1フレーム
差分を求め、2.1MHz以下を通過域とするLPF6
153を通したのち、絶対値回路6154でその絶対値
を求め、この絶対値を非線形変換回路6155でY信号
の低域成分の動きを示す信号6207に変換して出力端
6156に出力する。
【0031】また、C信号動き検出回路6012は、た
とえば図118のように入力端6023から入力される
帯域制限された色差信号6204を2フレーム遅延回路
6157で2フレーム遅延させた信号と、直接入力され
た色信号6204とを減算器6158で減算して、2フ
レーム差分を求め、絶対値回路6159でその絶対値を
求め、この絶対値を非線形変換回路6160でC信号の
動き量を示す信号6208に変換して出力端6161よ
り出力する。
【0032】合成回路6013は、たとえばY信号動き
量6207とC信号動き量6208のうち、大きい方の
値を選択して出力するように構成されている。この判別
結果は、動き係数k(0≦k≦1)という形で表わさ
れ、たとえば画像を完全なる静止画像と判別した場合に
は、k=0、画像を完全なる動画像と判別した場合に
は、k=1というように制御信号6209として与えら
れる。
【0033】一般に、画像が静止画像である場合には、
フレーム間相関を利用したフレーム間Y信号抽出フィル
タ6005とフレーム間C信号抽出フィルタ6010に
よりYC分離を行って、Y信号とC信号を分離する。
【0034】フレーム間Y信号抽出フィルタ6005
は、たとえば図119のように入力端6021から入力
されたV信号6201を1フレーム遅延回路6162で
1フレーム遅延させた信号と、直接入力されたV信号6
201とを加算器6163で加算して、1フレーム和を
求めてYF信号6203を抽出して、出力端6164に
出力している。
【0035】フレーム間C信号抽出フィルタ6010
は、たとえば図121のように入力端6023から入力
された色差信号6204を1フレーム遅延回路6168
で1フレーム遅延させた信号と、直接入力された色差信
号6204とを加算器6169で加算して、1フレーム
和を求めてCF信号6206を抽出して、出力端617
0に出力している。
【0036】また、一般に画像が動画像である場合に
は、フィールド内相関を利用したフィールドY信号抽出
フィルタ6004とフィールド内C信号抽出フィルタ6
009によりYC分離を行ってY信号とC信号を分離す
る。
【0037】フィールド内Y信号抽出フィルタ6004
は、たとえば図120のように入力端6021から入力
したV信号6201を1ライン遅延させた信号と、直接
入力したV信号6201とを加算器6166で加算し
て、1ライン和を求めてYf信号6202を抽出して、
出力端6167から出力している。
【0038】フィールド内C信号抽出フィルタ6009
は、たとえば図122のように入力端6023から入力
した色差信号6204を1ライン遅延回路6171で1
ライン遅延させた信号と、直接入力した色差信号620
4とを加算器6172で加算して、1ライン和を求めて
Cf信号6205を抽出して、出力端6173から出力
している。
【0039】動き適応型YC分離フィルタでは、このよ
うなフィールド内Y信号抽出フィルタ6004とフレー
ム間Y信号抽出フィルタ6005とを並置し、合成回路
6013にて合成された動き係数kである制御信号62
09により、Y信号混合回路6014に以下のような演
算を行わせて、動き適応YC分離Y信号6210を出力
端6002から出力する。
【0040】Y=kYf+(1−k)YF ここで、Yf:フィールド内YC分離Y信号出力620
2、YF:フレーム間YC分離Y信号出力6203であ
る。
【0041】同様に、フィールド内C信号抽出フィルタ
6009とフレーム間C信号抽出フィルタ6010とを
並置し、制御信号6209によりC信号混合回路601
5に以下のような演算を行なわせて、動き適応YC分離
C信号6211を出力端6003から出力する。
【0042】C=kCf+(1−k)CF ここで、Cf:フィールド内YC分離C信号出力620
5、CF:フレーム間YC分離C信号出力6206であ
る。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】従来の動き適応型YC
分離フィルタは以上のように構成されているので、Y信
号動き検出回路1006およびC信号動き検出回路10
07によりそれぞれ検出された動き量を合成した量に基
づいて、フィールド内YC分離回路1004によるYf
信号とフレーム間YC分離回路1005によりYF信号
とを混合するようにしている。また同様に合成した動き
量に基づいてフィールド内YC分離回路1004による
Cf信号、フレーム間YC分離回路1005によるCF
信号とを混合するようにしている。
【0044】また、従来の他の動き適応型YCフィルタ
は以上のように構成されているので、Y信号動き検出回
路6011およびC信号動き検出回路6012によりそ
れぞれ検出された動き量を合成した量に基づいて、フィ
ールド内Y信号抽出フィルタ6004によるYf信号と
フレーム間Y信号抽出フィルタ6005によるYF信号
とを混合するようにしている。また同様に、合成した動
き量に基づいてフィールド内C信号抽出フィルタ600
9によるCf信号とフレーム間C信号抽出フィルタ60
10によるCF信号とを混合するようにしている。
【0045】従って、上記の2つの従来例はいずれも静
止画におけるフィルタ特性と動画におけるフィルタ特性
とが全く異なることにより、画像が静止画から動画に移
る場合、または動画から静止画に移る場合に解像度に極
端な変化があるので、動画処理時の画質劣化が目立つと
いう問題点があった。
【0046】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、上記のような処理の切り換えが
多い画像でも解像度が高く、画質劣化の少ない画像を再
生することのできる動き適応型YC分離フィルタを得る
ことを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明に係る動き適応型
YC分離フィルタは、動き検出回路が動画を検出したと
きフィールド間もしくはフレーム間の相関とフィールド
内の相関を局所的に検出して、その相関を利用した分離
を行なってフレーム内YC分離Y信号とフレーム内YC
分離C信号を出力し、動き検出回路の出力に基づいてフ
レーム間YC分離C信号とフレーム内YC分離C信号を
混合して動き適応YC分離C信号を出力し、動き検出回
路の出力に基づきフレーム間YC分離Y信号とフレーム
内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離Y信号を
出力するようにしたものである。
【0048】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が動画を検出したときに、注目
標本点における周波数成分の中から垂直方向の直流成分
と色副搬送波の成分に相当する周波数成分とを除外し、
その絶対値を求めて垂直方向非相関エネルギーを検出す
る垂直方向非相関エネルギー検出手段と、注目標本点に
おける周波数成分の中から垂直方向には低域周波数成分
であり、かつ水平方向には色副搬送波の2分の1に相当
する周波数成分を抽出し、その絶対値を求めて水平方向
高域輝度信号エネルギーを検出する水平方向高域輝度信
号エネルギー検出手段と、前記垂直方向非相関エネルギ
ーと第1の設定値との大小を比較し、前記垂直方向非相
関エネルギーが前記第1の設定値より小さく、また前記
水平方向高域輝度信号エネルギーと第2の設定値との大
小を比較し、前記水平方向高域輝度信号エネルギーが前
記第2の設定値より大きい場合、垂直方向に相関がある
と判定する垂直相関検出手段と、注目標本点における周
波数成分の中から水平方向の直流成分と色副搬送波の成
分に相当する周波数成分とを除外し、その絶対値を求め
て水平方向非相関エネルギーを検出する水平方向非相関
エネルギー検出手段と、注目標本点における周波数成分
の中から水平方向には低域周波数成分であり、かつ垂直
方向には色副搬送波周波数の2分の1に相当する周波数
成分を抽出し、その絶対値を求めて垂直方向高域輝度信
号エネルギーを検出する垂直方向高域輝度信号エネルギ
ー検出手段と、前記水平方向非相関エネルギーと第3の
設定値との大小を比較し、前記水平方向非相関エネルギ
ーが第3の設定値より小さく、また前記垂直方向高域輝
度信号エネルギーと第4の設定値との大小を比較し、前
記垂直方向高域輝度信号エネルギーが前記第4の設定値
より大きい場合、水平方向に相関があると判定する水平
相関検出手段と、前記検出結果に応じて、フィールド内
の処理を行う複数のフィルタのいずれかの出力を選択す
るための制御信号を送出する判定回路とからなるフィー
ルド内相関判定回路を設けたものである。
【0049】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フィールド間で色副搬送波の位相が逆である点での
差分の水平低域周波数成分によってフィールド間の複数
方向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数
のフィールド間処理を適応的に切換える処理を行い、さ
らにフィールド内の相関を局所的に検出してその検出結
果により複数のフィールド内処理を適応的に切り換える
処理を行って、フレーム内YC分離Y信号とフレーム内
YC分離C信号を出力するフレーム内YC分離回路を設
けたものである。
【0050】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フィールド間で色副搬送波の位相が同じである点で
の差分の水平低域周波数成分、およびフィールド間で色
副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周波数成
分によってフィールド間の複数方向の相関を局所的に検
出し、その検出結果により複数のフィールド間処理を適
応的に切換える処理を行い、さらにフィールド内の相関
を局所的に検出してその検出結果により複数のフィール
ド内処理を適応的に切り換える処理を行って、フレーム
内YC分離Y信号とフレーム内YC分離C信号を出力す
るフレーム内YC分離回路を設けたものである。
【0051】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フレーム間で色副搬送波の位相が同じである点での
差分によってフレーム間の複数の相関を局所的に検出
し、その検出結果により複数のフィールド間演算を適応
的に切り換える処理を行ない、さらにフィールド内の相
関を局所的に検出してその検出結果により複数のフィー
ルド内処理を適応的に切り換えることにより色信号の帯
域を制限する処理を行って、フレーム内YC分離Y信号
とフレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内YC
分離回路を設けたものである。
【0052】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、上記動き検出回路が動画を検出したときに
は、フレーム間またはフィールド間の複数方向の相関を
局所的に検出し、いずれかの方向に相関があると判断し
た場合はその検出結果により複数のフィールド間演算を
適応的に切り換えることにより、またいずれの方向にも
相関がないと判断した場合はフィールド間演算を行なわ
ず、さらにフィールド内の相関を局所的に検出してその
検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に切り
換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号とフレーム内YC分離C
信号を出力するフレーム内YC分離回路を設けたもので
ある。
【0053】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が動画を検出したときフィール
ド間の相関を局所的に検出して、この検出結果が孤立点
であると判断した場合、検出結果を修正する孤立点除去
回路を設け、この孤立点除去回路の結果によりフィール
ド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り
換える処理を行って、フレーム内YC分離Y信号とフレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内YC分離回
路を設けたものである。
【0054】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、相関検出結果に応じて注目標本点とその近傍
標本点との各標本点でフィールド間の相関がある方向を
それぞれ検出し、そのうち最も多い方向を選択して注目
標本点でのフィールド間の相関を決定する方向を選択し
て、注目標本点でのフィールド間の相関を決定する孤立
点除去回路を設けたものである。
【0055】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、相関検出結果に応じて注目標本点と近傍標本
点との各標本点でフィールド間の相関がある方向をそれ
ぞれ検出し、さらにそれらの検出結果にそれぞれ重み付
けを行なった検出結果のうち、最も多い方向を選択し
目標本点でのフィールド間の相関を決定する孤立点除
去回路を設けたものである。
【0056】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較する
ことにより注目標本点でのフィールド間の相関を決定す
る孤立点除去回路を設けたものである。
【0057】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、相関検出回路の出力から注目標本点とその近
傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向の相関
値に重み付けを行なってそれぞれ加算して比較すること
により、注目標本点でのフィールド間の相関を決定する
孤立点除去回路を設けたものである。
【0058】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較する
ことにより注目標本点でのフィールド間の相関を決定し
たのち、そのうち最も多い方向を選択して注目標本点で
のフィールド間の相関を決定するものを設けたものであ
る。
【0059】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれぞ
れ加算して、比較することにより注目標本点でのフィー
ルド間の相関を決定したのち、得られた結果にそれぞれ
重み付けを行って、そのうち最も多い方向を検出して注
目標本点でのフィールド間の相関を決定するものを設け
たものである。
【0060】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が静止画を検出したときにフレ
ーム間相関を利用した分離を行ってフレーム間YC分離
Y信号を出力するフレーム間Y信号抽出フィルタと、動
き検出回路が動画を検出したときに、フィールド間もし
くはフレーム間とフィールド内の相関を検出して、その
相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離Y信
号を出力するフレーム内Y信号抽出フィルタと、動き検
出回路の出力に基づきフレーム間YC分離Y信号とフレ
ーム内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離Y信
号を出力するY信号混合回路と、複合カラーテレビジョ
ン信号から色差信号に色復調する色復調回路と、動き検
出回路が静止画を検出したときにフレーム間相関を利用
した分離を行ってフレーム間YC分離C信号を出力する
フレーム間C信号抽出フィルタと、動き検出回路が動画
を検出したときに、フレーム間またはフィールド間の相
関を検出して、その相関を利用した分離を行なってフレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタと、動き検出回路の出力に基づきフレーム間Y
C分離C信号と上記フレーム内YC分離C信号を混合し
動き適応YC分離C信号を出力する色信号混合回路とを
備え、Y信号とC信号を独立に処理するようにしたもの
である。
【0061】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が動画を検出したときに、注目
標本点における周波数成分の中から垂直方向の直流成分
と色副搬送波の成分に相当する周波数成分とを除外し、
その絶対値を求めて垂直方向非相関エネルギーを検出す
る垂直方向非相関エネルギー検出手段と、注目標本点に
おける周波数成分の中から垂直方向には低域周波数成分
であり、かつ水平方向には色副搬送波の2分の1に相当
する周波数成分を抽出し、その絶対値を求めて水平方向
高域輝度信号エネルギーを検出する水平方向高域輝度信
号エネルギー検出手段と、前記垂直方向非相関エネルギ
ーと第1の設定値との大小を比較し、前記垂直方向非相
関エネルギーが前記第1の設定値より小さく、また前記
水平方向高域輝度信号エネルギーと第2の設定値との大
小を比較し、前記水平方向高域輝度信号エネルギーが前
記第2の設定値より大きい場合、垂直方向に相関がある
と判定する垂直相関検出手段と、注目標本点における周
波数成分の中から水平方向の直流成分と色副搬送波の成
分に相当する周波数成分とを除外し、その絶対値を求め
て水平方向非相関エネルギーを検出する水平方向非相関
エネルギー検出手段と、注目標本点における周波数成分
の中から水平方向には低域周波数成分であり、かつ垂直
方向には色副搬送波周波数の2分の1に相当する周波数
成分を抽出し、その絶対値を求めて垂直方向高域輝度信
号エネルギーを検出する垂直方向高域輝度信号エネルギ
ー検出手段と、前記水平方向非相関エネルギーと第3の
設定値との大小を比較し、前記水平方向非相関エネルギ
ーが第3の設定値より小さく、また前記垂直方向高域輝
度信号エネルギーと第4の設定値との大小を比較し、前
記垂直方向高域輝度信号エネルギーが前記第4の設定値
より大きい場合、水平方向に相関があると判定する水平
相関検出手段と、前記検出結果に応じて、フィールド内
の処理を行う複数のフィルタのいずれかの出力を選択す
るための制御信号を送出する判定回路とからなるフィー
ルド内相関判定回路を設けたものである。
【0062】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換える処理を
行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出してそ
の検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に切
り換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたものである。
【0063】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたものである。
【0064】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたものである。
【0065】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換えるフレー
ム内処理により、色差信号の帯域を制限する処理を行な
って、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内
C信号抽出フィルタを設けたものである。
【0066】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
フィールド間処理を適応的に切換えるフレーム内処理に
より、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタを設けたものである。
【0067】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での色差信号の差分の水平低域周波数成分によって
フィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、いず
れかの方向に相関があると判断した場合は、その検出結
果により複数のフィールド間演算を適応的に切り換える
処理により、またいずれの方向にも相関がないと判断し
た場合は、フィールド内処理により色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたものであ
る。
【0068】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があ
ると判断した場合はその検出結果により複数のフィール
ド間演算を適応的に切り換える処理により、またいずれ
の方向にも相関がないと判断した場合はフィールド内処
理により色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フ
レーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽
出フィルタを設けたものである。
【0069】
【作用】本発明における動き適応型YC分離フィルタ
は、動き検出回路で動画と判断した場合に、局所的にフ
ィールド間もしくはフレーム間とフィールド内の相関を
検出しその相関を利用した分離を行なってフレーム内Y
C分離Y信号とフレーム内YC分離C信号を出力するよ
うにしたので、動画において局所的に処理を変えること
ができ、フィルタ処理による静止画と動画の画質の差を
軽減することができる。
【0070】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド内でも相関の検出を行なうよう
にしたので、画像の相関を利用してフィールド内でも画
像に応じたフィルタを切り換えることができる。
【0071】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を検出することによりフィールド間
の相関検出を行なうようにしたので、画像の動く方向が
検出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を
行なうことができる。
【0072】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を検
出することによりフィールド間の相関検出を行なうよう
にしたので、画像の動く方向が検出でき、その動き方向
に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0073】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を検
出することによりフィールド間の相関検出を行なうよう
にしたので、画像の動く方向が検出でき、その動き方向
に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0074】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局
所的に検出することによりフレーム間の相関検出を行な
うようにしたので、画像の動く方向が検出でき、その動
き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことができ
る。
【0075】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向
の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関がある
と判断した場合はその検出結果により複数のフィールド
間演算を適応的に切り換え、いずれの方向にも相関がな
いと判断した場合はフィールド間演算を行なわないよう
にしたので、画像の動きがない場合にフィールド間演算
を行なうことによる画質の劣化を防止できる。
【0076】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向
の相関を局所的に検出し、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0077】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、そのうち
最も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド間の
相関を決定するものを設けたので、注目標本点における
この検出結果が孤立点であると判断した場合にその孤立
点を除去し、その結果によりフィールド間演算を含んだ
複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるようにした
ので、孤立点を除去して相関検出が可能になる。
【0078】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、さらにそ
れら検出結果にそれぞれ重み付けを行なった検出結果の
うち最も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド
間の相関を決定するものを設けたので、注目標本点にお
けるこの検出結果が孤立点であると判断した場合にその
孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演算を含
んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるように
したので、孤立点を除去して相関検出が可能になる。
【0079】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較す
ることにより、注目標本点でのフィールド間の相関を決
定するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0080】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれ
ぞれ加算して比較することにより、注目標本点でのフィ
ールド間の相関を決定するものを設けたので、注目標本
点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場合
にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演
算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換える
ようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能にな
る。
【0081】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較
し、そのうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフ
ィールド間の相関を決定するものを設けたので、注目標
本点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場
合にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間
演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換え
るようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能に
なる。
【0082】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出
力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィ
ールド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれ
ぞれ加算して比較し、そのうち最も多い方向を選択して
注目標本点でのフィールド間の相関を決定するものを設
けたので、注目標本点におけるこの検出結果が孤立点で
あると判断した場合にその孤立点を除去し、その結果に
よりフィールド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を
適応的に切り換えるようにしたので、孤立点を除去して
相関検出が可能になる。
【0083】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、動き検出回路が静止画を検出したときにフ
レーム間相関を利用した分離を行ってフレーム間YC分
離Y信号を出力するフレーム間Y信号抽出フィルタと、
動き検出回路が動画を検出したときに、フィールド間も
しくはフレーム間とフィールド内の相関を検出して、そ
の相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離Y
信号を出力するフレーム内Y信号抽出フィルタと、動き
検出回路の出力に基づきフレーム間YC分離Y信号とフ
レーム内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離Y
信号を出力するY信号混合回路と、複合カラーテレビジ
ョン信号から色差信号に色復調する色復調回路と、動き
検出回路が静止画を検出したときにフレーム間相関を利
用した分離を行ってフレーム間YC分離C信号を出力す
るフレーム間C信号抽出フィルタと、動き検出回路が動
画を検出したときに、フレーム間またはフィールド間の
相関を検出して、その相関を利用した分離を行なってフ
レーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽
出フィルタと、動き検出回路の出力に基づきフレーム間
YC分離C信号と上記フレーム内YC分離C信号を混合
し動き適応YC分離C信号を出力する色信号混合回路と
を備え、Y信号に対応するフィルタとC信号に対応する
フィルタとを別々に設けるようにしたので、Y信号とC
信号とで画像の相関の方向が異なる場合にもそれぞれを
独立に処理できる。
【0084】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、フィールド内でも相関の検出を
行なうようにしたので、画像の相関を利用してフィール
ド内でも画像に応じたフィルタを切り換えることができ
る。
【0085】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆で
ある点での差分の水平低域周波数成分によってフィール
ド間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果
により複数のフィールド間処理を適応的に切換える処理
を行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出して
その検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に
切り換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行
って、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内
Y信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる。
【0086】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フィールド間で色副搬送波の位相が同じ
である点での差分の水平低域周波数成分、およびフィー
ルド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高
域周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を
局所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィール
ド内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数
のフィールド内処理を適応的に切り換える処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を抽出するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる。
【0087】また、本発明における動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を
局所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィール
ド内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数
のフィールド内処理を適応的に切り換える処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる。
【0088】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換えるフレー
ム内処理により、色差信号の帯域を制限する処理を行な
って、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内
C信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる。
【0089】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
フィールド間処理を適応的に切換えるフレーム内処理に
より、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出でき、そ
の動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことが
できる。
【0090】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での色差信号の差分の水平低域周波数成分によって
フィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、いず
れかの方向に相関があると判断した場合は、その検出結
果により複数のフィールド間演算を適応的に切り換える
処理により、またいずれの方向にも相関がないと判断し
た場合は、フィールド内処理により色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたので、画
像の動きがない場合にフィールド間演算を行なうことに
よる画質の劣化を防止できる。
【0091】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があ
ると判断した場合はその検出結果により複数のフィール
ド間演算を適応的に切り換える処理により、またいずれ
の方向にも相関がないと判断した場合はフィールド内処
理により色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フ
レーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽
出フィルタを設けたので、画像の動きがない場合にフィ
ールド間演算を行なうことによる画質の劣化を防止でき
る。
【0092】
【実施例】実施例1 図1は本発明の一実施例による動き適応型YC分離フィ
ルタを示すブロック図である。図1は図110における
フィールド内YC分離回路1004の部分を、フィール
ド間相関検出回路1072,フィールド内相関検出回路
1073およびフレーム内YC分離回路1074に置き
換えただけであるので、その他の部分の構成,動作につ
いての説明は省く。
【0093】図1におけるフィールド間相関検出回路1
072,フィールド内相関検出回路1073およびフレ
ーム内YC分離回路1074の第1の実施例の詳細ブロ
ック図を図2に示す。同図において、入力端子1011
にはV信号1101が入力される。1014,101
7,1018,1019はその入力信号を2画素に相当
する時間遅延する2画素遅延回路、1015はその入力
信号を262ラインに相当する時間遅延する262ライ
ン遅延回路、1016はその入力信号を1ラインに相当
する時間遅延する1ライン遅延回路、1020,102
1,1022,1036はその2つの入力信号を減算す
る減算器、1023,1035はその3つの入力信号の
うち1つを選択し出力する信号選択回路、1024,1
025,1026は2.1MHz以下を通過域とする低
域通過フィルタ、1027,1028,1029はその
入力信号の絶対値を出力する絶対値回路、1030はそ
の3つの入力信号に対してその最小値を判定し制御信号
を出力する最小値選択回路、1031はフィールド内で
の相関を局所的に検出し制御信号を出力するフィールド
内相関判定回路である。1032は水平方向の演算を行
なって色信号を抽出する水平方向色信号抽出フィルタで
あり、その特性を伝達関数を用いて表すと、
【0094】Ch(z)=(−1/4)(1−z-22
【0095】と表される。また1033は垂直方向の演
算を行なって色信号を抽出する垂直方向色信号抽出フィ
ルタであり、その特性を伝達関数を用いて表すと、
【0096】Cv(z)=(−1/4)(1−z-l2
【0097】と表される。また1034は水平および垂
直方向の演算を行なって色信号を抽出する水平垂直方向
色信号抽出フィルタであり、その特性を伝達関数を用い
て表すと、
【0098】 Chv(z)=(−1/4)(1−z-22 (−1/4)(1−z-l2
【0099】と表される。ここで1サンプル(1画素)
の遅延および1ラインの遅延を表す記号として、それぞ
れz変換を用いてz-1及びz -l を用いている。V信号は
標本化周波数fs (=4・fsc(fscは色副搬送波周波
数))にて色副搬送波に同期標本化されており、
【0100】z-1=exp(−j2πf/4fsc
【0101】である。
【0102】減算器1036の出力はフレーム内YC分
離Y信号1112として出力端1012から出力され、
信号選択回路1035の出力はフレーム内YC分離C信
号1113として出力端1013から出力される。
【0103】画面の水平方向をx軸、画面の垂直方向を
y軸、上記x軸とy軸で構成される平面に垂直な方向に
時間軸である軸をとると、x軸,y軸及びt軸で構成
できる3次元時空間を考えることができる。
【0104】図7,図8は3次元時空間を表した図であ
り、図7はt軸とy軸で構成される平面、図8はx軸と
y軸で構成される平面である。図7にはインタレース走
査線も表しており破線は1つのフィールドであること
を、実線は色副搬送波が同位相であることを示してい
る。また図8の実線および破線はそれぞれnフィール
ド、n−1フィールドの走査線を示しており、走査線上
の「○」,「●」,「」,「◆」の4種類の印はV信
号を色副搬送波周波数fsc(=3・58MHz)の4倍
でディジタル化したときの色副搬送波が同位相の標本点
を示している。
【0105】いま、注目標本点を「☆」で表すと、同一
フィールドであるnフィールドでは2標本点前後と、1
ライン上下の4つの点a,b,c,dで色副搬送波位相
が180°異なっている。そこでディジタル回路による
ラインくし形フィルタや、特開昭58−242367号
公報に示された適応型YC分離フィルタなどが構成でき
る。また図7に示すように1フレーム離れた同一標本点
で色副搬送波位相が180°異なるのでフレーム間YC
分離フィルタもまた構成できる。
【0106】さらに図8からわかるように、注目標本点
から1フィールド前のn−1フィールドでは1ライン上
の標本点または1ライン下の2標本点前後で逆位相とな
るのでこれら3点ア,イ,ウのうちいずれかと注目点と
の演算によりフィールド間YC分離が可能となる。
【0107】また上記のx軸,y軸及びt軸に対応した
周波数軸として水平周波数軸であるμ軸、垂直周波数軸
であるν軸および時間周波数軸であるf軸を考え、互い
に直交するμ軸,ν軸,f軸で構成できる3次元周波数
空間を考えることができる。
【0108】図9,図10,図11は上記3次元周波数
空間の投影を表している。図9は上記3次元周波数空間
を斜め方向から見た図、図10は上記次元周波数空間
をf軸の負の方向から見た図、図11は3次元周波数空
間をμ軸の正の方向から見た図である。この図9,図1
0,図11には上記3次元周波数空間上でのV信号のス
ペクトル分布を表してある。図9,図10,図11から
わかるように、Y信号のスペクトルは3次元周波数空間
の原点を中心に広がっており、C信号のスペクトルは色
副搬送波fscでI信号,Q信号が直交2相変調されてい
るので、図9,図10,図11のようにV信号をμ軸上
でみるとC信号は第2象限と第4象限のみに存在してい
る。
【0109】これは、図8で色副搬送波の同位相を表す
実線が時間とともに上がっていることに対応している。
それにもかかわらず、従来例では、画像の動きを検出し
た場合、フィールド内での相関を利用したYC分離を行
っていたので、μ軸,ν軸方向の帯域制限は可能である
が、f軸方向の帯域制限を加えることはできなかった。
従って動画におけるY信号の帯域が狭くなっていた。
【0110】そこで、前述のようにフィールド間処理に
よりYC分離を行うことにより、動画におけるY信号の
帯域を広げることができる。
【0111】図8において、n−1フィールドの中で注
目標本点「☆」の近傍にあり、色副搬送位相が180°
異なる点は、標本点「●」ア,イ,ウがある。これら3
点のいずれかとの演算によりフィールド間YC分離が可
能である。
【0112】第1に、図8における注目標本点「☆」と
標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次元周波数
空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフィ
ールド間YC分離Aとする。これらに水平方向色信号抽
出フィルタ1032、垂直方向色信号抽出フィルタ10
33、水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させると、C信号が
得られる。
【0113】第2に、図8における注目標本点「☆」と
標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次元周波数
空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフィ
ールド間YC分離Bとする。これに水平方向色信号抽出
フィルタ1032,垂直方向色信号抽出フィルタ103
3,水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034のいずれ
かのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得ら
れる。
【0114】第3に、図8における注目標本点「☆」と
標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次元周波数
空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフィ
ールド間YC分離Cとする。これに水平方向色信号抽出
フィルタ1032,垂直方向色信号抽出フィルタ103
3,水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034のいずれ
かのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得ら
れる。
【0115】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切換制御するため、注目標本点「☆」と標本点
「●」ア,イ,ウの間での相関を検出する必要がある。
入力端1011に入力されるのはV信号であるから、相
関を検出するためにはnフィールドとn−1フィールド
における色副搬送波の位相が逆である標本点の差分の水
平低域周波数成分を用いている。
【0116】次に上記図2の構成のフィールド間相関検
出回路、フィールド内相関検出回路、及びフレーム内Y
C分離回路の動作について説明する。本発明は動き検出
回路1080で画像が動画であると判断したときに動画
処理としてフィールド内YC分離フィルタの代わりに3
種類のフィールド間演算と3種類のフィールド内演算を
含んだフレーム内YC分離フィルタのうち最適なものを
用いることを特徴としている。
【0117】図において、入力端1011から入力され
たV信号1101は2画素遅延回路1014で2画素遅
延され、また262ライン遅延回路1015で262ラ
イン遅延される。
【0118】2画素遅延回路1014で2画素遅延され
たV信号と、262ライン遅延回路1015の出力とを
減算器1020で減じることにより、フィールド間YC
分離Cのためのフィールド間差分を得る。
【0119】2画素遅延回路1014で2画素遅延され
たV信号と、2画素遅延回路1018の出力とを減算器
1021で減じることにより、フィールド間YC分離B
のためのフィールド間差分を得る。
【0120】2画素遅延回路1014で2画素遅延され
たV信号と、2画素遅延回路1019の出力とを減算器
1022で減じることにより、フィールド間YC分離A
のためのフィールド間差分を得る。
【0121】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路1023に入力され、後に述べる最小値選択回路
1030の出力により選択される。
【0122】減算器1020の出力であるフィールド間
差分はまた2.1MHz以下を通過域とするLPF10
24を通し、さらに絶対値回路1027で絶対値化さ
れ、最小値選択回路1030に入力されて図8における
注目点と標本点ウとの間の相関を検出する。
【0123】減算器1021の出力であるフィールド間
差分はまた2.1MHz以下を通過域とするLPF10
25を通し、さらに絶対値回路1028で絶対値化され
最小値選択回路1030に入力されて図8における注目
点と標本点イとの間の相関を検出する。
【0124】減算器1022の出力であるフィールド間
差分はまた2.1MHz以下を通過域とするLPF10
26を通し、さらに絶対値回路1029で絶対値化され
最小値選択回路1030に入力されて図8における注目
点と標本点アとの間の相関を検出する。
【0125】最小値選択回路1030は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路1023を制御する。即
ち、信号選択回路1023は絶対値回路1027の出力
が最小の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路1
028の出力が最小の場合は減算器1021の出力を、
絶対値回路1029の出力が最小の場合は減算器102
2の出力をそれぞれ選択する。
【0126】さらに信号選択回路1023の出力は、水
平方向色信号抽出フィルタ1032、垂直方向色信号抽
出フィルタ1033、及び水平垂直方向色信号抽出フィ
ルタ1034のいずれかにおいて、以下の伝達関数を持
つフィルタ処理にて色信号を抽出される。
【0127】水平方向色信号抽出フィルタ Ch(z)=(−1/4)(1−z-22
【0128】垂直方向色信号抽出フィルタ Cv(z)=(−1/4)(1−z-l2
【0129】水平垂直方向色信号抽出フィルタ Chv(z)=(−1/4)(1−z-22 (−1/4)(1−z-l2
【0130】ここでは注目標本点に関し、水平方向及び
垂直方向の画像の相関を検出し、水平方向に特に相関が
強いときには、水平方向色信号抽出フィルタ1032の
出力を選択し、垂直方向に特に相関が強いときには、垂
直方向色信号抽出フィルタ1033の出力を選択し、他
の場合は水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034の出
力を選択するように切り換える処理が行われる。
【0131】水平方向及び垂直方向の相関はフィールド
内相関判定回路1031にて検出される。フィールド内
相関判定回路1031は、画像の水平方向及び垂直方向
の相関の有無をフィールド内処理にて検出し、その検出
結果により信号選択回路1035を制御する。
【0132】信号選択回路1035の出力は、フレーム
内YC分離C信号1113として出力端子1013から
出力され、また減算器1036により2画素遅延回路1
014の出力であるV信号からフレーム内YC分離C信
号1113を減ずることにより、フレーム内YC分離Y
信号1112を得ることができる。
【0133】この図2に示す実施例において、信号選択
回路1035が水平垂直方向色信号抽出フィルタ103
4の出力のみを選択するように固定的に動作する場合、
フィールド間処理を適応的に切り換えた時の出力端10
12から出力される輝度信号の例を図108,図109
に示す。図108,図109はゾーンプレートチャート
を一定の速さで平行移動させたときの輝度信号出力であ
り、図108(a) は1フィールドに1画素の速さで下に
移動するゾーンプレートチャートであり、原画のままで
ある。図108(b) は1フィールドに1画素の速さで左
に移動するゾーンプレートチャートであり、画面左斜め
上隅と画面右斜め下隅に輝度信号の欠落した白い部分が
生じている。図109(a) は1フィールドに1画素の速
さで右に移動するゾーンプレートチャートであり、画面
右斜め上隅と画面左斜め下隅に輝度信号の欠落した白い
部分が生じている。図109(b) は1フィールドに1画
素の速さで上に移動するゾーンプレートチャートであ
り、画面の四隅に輝度信号の欠落した白い部分が生じて
いる。
【0134】図110の従来装置では、動き検出回路1
080が動画であると判断した場合は、輝度信号混合回
路1009、色信号混合回路1010がフィールド内Y
C分離回路1004の出力を選択するので、例えばゾー
ンプレートチャートが平行移動する場合にはその動きが
いかなる方向であっても、出力端1002から出力され
る輝度信号はほぼ図109(b) に示すように斜め方向の
解像度が劣化してしまう。
【0135】これに対し、本実施例では、フィールド間
処理を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向
によっては、図108(a) のように解像度が全く劣化し
ないなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させ
ることができる。
【0136】このように、上記実施例によれば、動き検
出回路による動画の検出時に、フレーム内YC分離フィ
ルタにおいて、フィールド間の相関を局所的に検出して
その検出結果により複数のフィールド間処理を適応的に
切り換える処理を行い、さらにフィールド内の相関を局
所的に検出してその検出結果により複数のフィールド内
処理を適応的に切り換える処理を行うように構成したの
で、動き適応型YC分離フィルタにおける動画処理にお
いて、画像の相関を利用して最適なYC分離が可能とな
り、動画でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き
適応型YC分離フィルタを構成できる。
【0137】また、上記実施例によれば、フィールド間
で色副搬送波の位相が逆である点での差分の水平低域周
波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を局所
的に検出することにより、フィールド間の相関検出を行
なうようにしたので、画像の動く方向が検出でき、その
動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことがで
きる。
【0138】ここで、上記水平方向色信号抽出フィルタ
1032,垂直方向色信号抽出フィルタ1033、及び
水平垂直方向色信号抽出フィルタ1034の色出力信号
のいずれかを選択するかを判定する回路について説明す
る。
【0139】図2におけるフィールド内相関判定回路1
031の一実施例の詳細ブロック図を図6に示す。同図
において、入力端子1053にはV信号が入力される。
1055は垂直方向の低域成分を通過する垂直方向低域
通過フィルタ、1056は垂直方向の帯域成分を通過す
る垂直方向帯域通過フィルタ、1057は垂直方向の低
域成分を通過する垂直方向低域通過フィルタ、1058
は水平方向の帯域成分を通過する水平方向帯域通過フィ
ルタ、1059は水平方向の高域成分を通過する水平方
向高域通過フィルタ、1060は水平方向の低域成分を
通過する水平方向低域通過フィルタ、1061,106
2,1063,1064はその入力信号の絶対値を出力
する絶対値回路である。1065,1066,106
7,1068は入力信号とある定数とを比較し制御信号
を出力する比較回路であり、1069は垂直方向の相関
を検出する垂直相関検出回路、1070は水平方向の相
関を検出する水平相関検出回路、1071は水平および
垂直方向の相関の検出結果に応じて信号選択回路103
5に制御信号を送る判定回路である。1054は出力端
子であり、検出相関に応じた制御信号が出力される。
【0140】次に動作について説明する。図6において
垂直方向低域通過フィルタ1055、水平方向高域通過
フィルタ1059、及び絶対値回路1061により、注
目標本点において垂直方向には低域で、かつ水平方向に
は色副搬送波周波数の1/2に相当する周波数成分を抽
出し、その絶対値を求めて水平方向高域輝度信号エネル
ギーを検出する手段が構成され、また垂直方向帯域通過
フィルタ1056、及び絶対値回路1062により注目
標本点における垂直方向の直流成分と色副搬送波の成分
に相当する周波数成分とを除去し、その絶対値を求めて
垂直方向非相関エネルギーを検出する手段を構成してい
る。
【0141】また垂直方向高域通過フィルタ1057、
水平方向低域通過フィルタ1060、及び絶対値回路1
063により、注目標本点において水平方向には低域で
かつ垂直方向には色副搬送波周波数の1/2に相当する
周波数成分を抽出し、その絶対値を求めて垂直方向高域
輝度信号エネルギーを検出する手段が構成され、水平方
向帯域通過フィルタ1058、及び絶対値回路1064
により注目標本点における水平方向の直流成分と色副搬
送波の成分に相当する周波数成分とを除去し、その絶対
値を求めて水平方向相関エネルギーを検出する手段が
構成されている。
【0142】このとき垂直方向低域通過フィルタ105
5は、
【0143】Fvl(z)=(1/4)(1+z-l2
【0144】と表わされ、また水平方向高域通過フィル
タ1059は、
【0145】Fhh(z)=1−z-4
【0146】と表わされ、即ち水平方向にて色副搬送波
の1/2に相当する周波数成分を抽出するものとして表
わされる。水平方向帯域通過フィルタ1058は、
【0147】Fdh(z)=1−z-4
【0148】と表わされ、また垂直方向高域通過フィル
タ1057は、
【0149】Fvh(z)=1−z-2l と表わされ、即ち垂直方向にて色副搬送波の1/2に相
当する周波数成分を抽出するものとして表わされる。水
平方向低域通過フィルタ1060は、
【0150】Fhl(z)=(1/4)(1+z-22
【0151】と表わされ、また垂直方向帯域通過フィル
タ1056は、
【0152】Fdv(z)=1−z-2l
【0153】と表わされるようなディジタルフィルタで
ある。垂直方向非相関エネルギーをDv(z)、水平方
向非相関エネルギーをDh(z)とし、絶対値近似を導
入し、伝達関数を用いて次のように表わすことにする。
【0154】 Dv(z)=|1−z-2l | Dh(z)=|1−z-4
【0155】前記2式は垂直方向及び水平方向に対し直
流成分と色副搬送波周波数成分とを阻止するフィルタ特
性となっており、Dv(z)は垂直方向帯域通過フィル
タ1056及び絶対値回路1062により、またDh
(z)は水平方向帯域通過フィルタ1058及び絶対値
回路1064により得られる。
【0156】また水平方向高域輝度エネルギーをDYh
(z)、垂直方向高域輝度エネルギーをDYv(z)と
し、絶対値近似を導入し、伝達関数を用いて次のように
表わすことにする。ここで、DYh(z)は垂直方向低
域通過フィルタ1055、水平方向高域通過フィルタ1
059、及び絶対値回路1061により、またDYv
(z)は垂直方向高域通過フィルタ1057、水平方向
低域通過フィルタ1060、及び絶対値回路1063に
より得られる。
【0157】 DYh(z)=|(1/4)(1+z-l2 (1−z-4)| DYv(z)=|(1/4)(1+z-22 (1−z-2l )|
【0158】絶対値回路1061の出力は比較回路10
65に入力され、絶対値回路1062出力は比較回路
1066に入力され、絶対値回路1063の出力は比較
回路1067に入力され、絶対値回路1064の出力は
比較回路1068に入力される。
【0159】比較回路1065では、入力信号とある定
数(後述するKdy1 )との比較を行い、その判定結果
に従って垂直相関検出回路1069に制御信号を送り、
比較回路1066では入力信号とある定数(後述するK
1 )との比較を行い、その判定結果に従って垂直相関
検出回路1069に制御信号を送り、比較回路1067
では入力信号とある定数(後述するKdy2 )との比較
を行い、その判定結果に従って水平相関検出回路107
0に制御信号を送り、比較回路1068では、入力信号
とある定数(後述するKd2 )との比較を行い、その判
定結果に基づいて水平相関検出回路1070に制御信号
を送る。
【0160】このとき、垂直相関検出回路1069はD
v(z)≦Kd1 (Kd1 :相関しきい係数)かつDY
h(z)≧Kdy1 (Kdy1 :高域信号エネルギーし
きい定数)のとき、垂直方向に相関があると判断し、そ
れに従って、判定回路71に制御信号を送る。また、D
v(z)>Kd1 またはDYh(z)<Kdy1 のと
き、垂直方向に相関がないと判断し、それに従って、判
定回路1071に制御信号を送る。
【0161】一方、水平相関検出回路1070は、Dh
(z)≦Kd2 (Kd2 :相関しきい係数)かつDYv
(z)≦Kdy2 (Kdy2 :高域信号エネルギーしき
い定数)のとき、水平方向に相関があると判断し、それ
に従って、判定回路1071に制御信号を送る。またD
h(z)>Kd2 またはDYh(z)<Kdy2 のと
き、水平方向に相関がないと判断し、それに従って判定
回路1071に制御信号を送る。
【0162】判定回路1071では、垂直相関検出回路
1069の検出結果が「相関あり」かつ水平相関検出回
路1070の検出結果が「相関なし」の場合は、図2に
おける信号選択回路1035が垂直方向色信号抽出フィ
ルタ1033の出力を選択するように制御信号を出力す
る。
【0163】また判定回路1071では、垂直相関検出
回路1069の検出結果が「相関なし」かつ水平相関検
出回路1070の検出結果から「相関あり」の場合は、
図2における信号選択回路1035が水平方向色信号抽
出フィルタ1032の出力を選択するように制御信号を
出力する。
【0164】また判定回路1071では、垂直相関検出
回路1069の検出結果が「相関なし」かつ水平相関検
出回路1070の検出結果が「相関なし」または垂直相
関検出回路1069の検出結果が「相関あり」かつ水平
相関検出回路1070の検出結果が「相関あり」の場合
は、図2における信号選択回路1035が水平垂直方向
色信号抽出フィルタ1034の出力を選択するような制
御信号を出力する。
【0165】判定回路1071の出力は出力端1045
から出力され、水平方向及び垂直方向の相関検出結果が
出力される。
【0166】このように、上記実施例によれば、フィー
ルド内でも相関の検出を行なうようにしたので、画像の
相関を利用してフィールド内でも画像に応じたフィルタ
を切り換えることができる。
【0167】実施例2 図3は本発明である図1におけるフィールド間相関検出
回路1072,フィールド内相関検出回路1073及び
フレーム内YC分離回路1074の第2の実施例の詳細
ブロック図である。図3において図2と同等の箇所には
同じ番号が付されている。図3において、1037,1
038はその2つの入力信号の加算を行なう加算器、1
039はその2つの入力信号の減算を行なう減算器、1
040,1041は2.1MHz以上を通過域とする帯
域通過フィルタ、1042は2.1MHz以下を通過域
とする低域通過フィルタ、1043,1044,104
5はその入力信号の絶対値を出力する絶対値回路、10
46は3つの入力信号に対してその最大値を判定し制御
信号を出力する最大値選択回路である。
【0168】図3において、図2と異なる点はフィール
ド間の相関を検出する方法のみである。この実施例では
V信号の相関を検出する方法として、3次元周波数空間
においてY信号のスペクトルが広がっている方向を検出
する方法を用いている。ここではnフィールドとn−1
フィールドにおけるフィールド間で色副搬送波の位相が
同じである点での差分の水平低域周波数成分、及び色副
搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周波数成分
を用いてフィールド間の相関を検出している。上記図3
の構成のフィールド間相関検出回路,フィールド内相関
検出回路及びフレーム内YC分離回路のうち、図2と異
なるフィールド間相関検出回路のみを説明する。
【0169】図3において、フィールド間YC分離Aを
選択するために、図8における注目標本点「☆」と標本
点「●」アの1ライン下にある標本点「○」エとの差に
LPFを通過させることにより相関を検出することがで
きる。
【0170】また、フィールド間YC分離Bを選択する
ために、図8における注目標本点「☆」と標本点「●」
イとの和にBPFを通過させることにより相関を検出す
ることができる。
【0171】また、フィールド間YC分離Cを選択する
ために、図8における注目標本点「☆」と標本点「●」
ウとの和にBPFを通過させることにより相関を検出す
ることができる。
【0172】次に動作について説明する。262ライン
遅延回路1015の出力と2画素遅延回路1014の出
力は加算器1037で加算され、その結果は2.1MH
z以上を通過域とするBPF1040を通し、さらに絶
対値回路1043で絶対値化され、最大値選択回路10
46に入力されて、図8における注目点と標本点ウとの
間の相関を検出する。
【0173】262ライン遅延回路1015の出力は2
画素遅延回路1017,1018で4画素遅延される。
2画素遅延回路1018の出力と2画素遅延回路101
4の出力は加算器1038で加算され、その結果は2.
1MHz以上を通過域とするBPF1041を通し、さ
らに絶対値回路1044で絶対値化され、最大値選択回
路1046に入力されて、図8における注目点と標本点
イとの間の相関を検出する。
【0174】2画素遅延回路1017の出力と2画素遅
延回路1014の出力は減算器1039で減算され、そ
の結果は2.1MHz以下を通過域とするLPF104
2を通し、さらに絶対値回路1045で絶対値化され、
最大値選択回路1046に入力されて、図8における注
目点と標本点アとの間の相関を検出する。
【0175】最大値選択回路1046は上記の3種類の
絶対値出力のうち最大のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路1023を制御する。即ち
信号選択回路1023は絶対値回路1043の出力が最
大の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路104
4の出力が最大の場合は減算器1021の出力を、絶対
値回路1045の出力が最大の場合は減算器1022の
出力をそれぞれ選択する。これ以降の動作は図2の回路
と同様である。
【0176】この実施例によれば、フィールド間で色副
搬送波の位相が同じである点での差分の水平低域周波数
成分およびフィールド間で色副搬送波の位相が逆である
点での和の水平高域周波数成分によってフィールド間の
複数方向の相関を検出することによりフィールド間の相
関検出を行なうようにしたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる。
【0177】そして、この実施例においても、フィール
ド間処理を適応的に切り換えることにより、画像の動く
方向によっては、図108(a) のように解像度が全く劣
化しないなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減
させることができる。
【0178】実施例3 上記実施例1ではフレーム内YC分離回路1074にお
いて、3種類のフィールド間YC分離フィルタを適応的
に切り換え制御していたが、本実施例では3種類のフィ
ールド間YC分離フィルタに加え、フィールド内のみの
処理によるYC分離を含めた4種類のフィルタからのう
ち最適のものを用いる。
【0179】図4は本発明の図1におけるフィールド間
相関検出回路1072,フィールド内相関検出回路10
73及びフレーム内YC分離回路1074の第3の実施
例の詳細ブロック図である。図4において図2と同等の
箇所には同じ番号が付されている。1047は4つの入
力のうち1つを選択し出力する信号選択回路、1048
は2つの入力に対して入力が各々あるしきい値を超えて
いるか否かを判定し制御信号を出力するしきい値判定回
路、1049は3つの入力に対してその最大値を判定し
制御信号を出力する最大値選択回路である。
【0180】図4において、図2と異なる点は信号選択
回路1047を適応制御するフィールド間相関検出回路
のみである。上記図4の構成のフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路のうち、図2異なるフィールド間相関検出回路の
みを説明する。
【0181】2画素遅延回路1014の出力は減算器1
020,1021,1022の第1の入力端に入力され
るともに、信号選択回路1047に入力される。この入
力はフィールド間の演算を行わない入力であり、信号選
択回路1047においてこの入力が選択されるとフィー
ルド内YC分離の処理となる。
【0182】絶対値回路27の出力は最小値選択回路1
030と最大値選択回路1049に入力される。絶対値
回路1028の出力は最小値選択回路1030と最大値
選択回路1049に入力される。絶対値回路1029の
出力は最小値選択回路1030と最大値選択回路104
9に入力される。
【0183】最大値選択回路1049の出力はしきい値
判定回路1048の第1の入力端に入力される。最小値
選択回路1030の出力はしきい値判定回路1048の
第2の入力端と信号選択回路1047の第5の入力端に
入力される。しきい値判定回路1048の出力は信号選
択回路1047の第6の入力端に入力される。しきい値
判定回路1048は3種類のフィールド間相関の最大値
が第1のしきい値αより小さい場合、または3種類のフ
ィールド間相関の最小値が第2のしきい値βより大きい
場合に、信号選択回路1047が2画素遅延回路101
4の出力を選択するように制御する。一方、しきい値判
定回路1048にて3種類のフィールド間相関の最大値
が第1のしきい値αより大きい、または3種類のフィー
ルド間相関の最小値が第2のしきい値βより小さいと判
定された場合には最小値選択回路1030の出力によ
り、信号選択回路1047は絶対値回路1027の出力
が最小の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路1
028の出力が最小の場合は減算器1021の出力を、
絶対値回路1029の出力が最小の場合は減算器102
2の出力を、それぞれ選択するように制御される。但
し、α<βの関係があるものとする。これ以降の動作は
図2の回路と同様である。
【0184】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0185】実施例4 上記実施例2ではフレーム内YC分離回路1074にお
いて、3種類のフィールド間YC分離フィルタを適応的
に切り換え制御していたが、本実施例では3種類のフィ
ールド間YC分離フィルタに加え、フィールド内のみの
処理によるYC分離を含めた4種類のフィルタからのう
ち最適のものを用いる。
【0186】図5は本発明である図1におけるフィール
ド間相関検出回路1072,フィールド内相関検出回路
1073,及びフレーム内YC分離回路1074の第4
の実施例の詳細ブロック図である。図5において、図2
及び図3と同等の箇所には同じ番号が付されている。1
050は4つの入力のうち1つを選択し出力する信号選
択回路、1051は2つの入力に対して入力が各々ある
しきい値を越えているか否かを判定し制御信号を出力す
るしきい値判定回路、1052は3つの入力に対してそ
の最小値を判定し制御信号を出力する最小値選択回路で
ある。
【0187】図5において、図3と異なる点は信号選択
回路1050を適応制御するフィールド間相関検出回路
のみである。上記図5の構成のフィールド間相関検出回
路、フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路のうち、図3と異なるフィールド間相関検出回路の
みを説明する。
【0188】2画素遅延回路1014の出力は減算器1
020,1021,1022の第1の入力端に入力され
るとともに、信号選択回路1050に入力される。この
入力はフィールド間の演算を行わない入力であり、信号
選択回路1050においてこの入力が選択されるとフィ
ールド内YC分離の処理となる。
【0189】絶対値回路1043の出力は最小値選択回
路1052と最大値選択回路1046に入力される。絶
対値回路1044の出力は最小値選択回路1052と最
大値選択回路1046に入力される。絶対値回路104
5の出力は最小値選択回路1052と最大値選択回路1
046に入力される。
【0190】最小値選択回路1052の出力はしきい値
判定回路1051の第1の入力端に入力される。最大値
選択回路1046の出力はしきい値判定回路1051の
第2の入力端と信号選択回路1050の第5の入力端に
入力される。しきい値判定回路1051の出力は信号選
択回路1050の第6の入力端に入力される。しきい値
判定回路1051は3種類のフィールド間相関の最大値
が第1のしきい値αより小さい場合、または3種類のフ
ィールド間相関の最小値が第2のしきい値βより大きい
場合に、信号選択回路1050が2画素遅延回路101
4の出力を選択するように制御する。一方、しきい値判
定回路1051にて、3種類のフィールド間相関の最大
値が第1のしきい値αより大きい、または3種類のフィ
ールド間相関の最小値が第2のしきい値βより小さいと
判定された場合には、最大値選択回路1046の出力に
より信号選択回路1050は絶対値回路1043の出力
が最大の場合は減算器1020の出力を、絶対値回路1
044の出力が最大の場合は減算器1021の出力を、
絶対値回路1045の出力が最大の場合は減算器102
2の出力をそれぞれ選択するように制御される。但しα
<βの関係があるものとする。これ以降の動作は図2の
回路と同様である。
【0191】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0192】このように、上記実施例1以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離フィルタにおいて、フィールド間の相関を
局所的に検出して、その検出結果により複数のフィール
ド間処理を適応的に切り換える処理を行ない、さらにフ
ィールド内の相関を局所的に検出して、その検出結果に
より複数のフィールド内処理を適応的に切り換える処理
を行なうように構成したので、動き適応型YC分離フィ
ルタにおける動画処理において、画像の相関を利用して
最適なYC分離が可能となり、動画でも解像度の劣化が
少ないYC分離を行なう動き適応型YC分離フィルタを
構成できる効果がある。
【0193】実施例5 図12は本発明の一実施例による動き適応型YC分離フ
ィルタを示すブロック図である。図12は図110にお
けるフィールド内YC分離回路1004の部分を、フレ
ーム間相関検出回路2062,フィールド内相関検出回
路2063およびフレーム内YC分離回路2064に置
き換えただけであるので、その他の部分の構成,動作に
ついての説明は省く。
【0194】図12におけるフレーム間相関検出回路2
062,フィールド内相関検出回路2063およびフレ
ーム内YC分離回路2064の第1の実施例の詳細ブロ
ック図を図13に示す。同図において、入力端子201
1にはV信号2101が入力される。2014はその入
力信号を263ラインに相当する時間遅延する263ラ
イン遅延回路、2015,2019,2025はその入
力信号を2画素に相当する時間遅延する2画素遅延回
路、2016はその入力信号を262ラインに相当する
時間遅延する262ライン遅延回路、2017,202
4はその入力信号を4画素に相当する時間遅延する4画
素遅延回路、2018,2023はその入力信号を1ラ
インに相当する時間遅延する1ライン遅延回路、202
0,2021,2022,2026,2027,202
8,2039はその2つの入力信号を減算する減算器、
2029,2030,2031はその入力信号の絶対値
を出力する絶対値回路、2032はその3つの入力信号
に対してその最小値を判定し制御信号を出力する最小値
選択回路、2033はフィールド内での相関を局所的に
検出し制御信号を出力するフィールド内相関判定回路、
2034,2038はその3つの入力信号のうち1つを
選択し出力する信号選択回路である。2035は水平方
向の演算を行なって色信号を抽出する水平方向色信号抽
出フィルタであり、その特性を伝達関数を用いて表す
と、
【0195】Ch(z)=(−1/4)(1−z-22
【0196】と表される。また2036は垂直方向の演
算を行なって色信号を抽出する垂直方向色信号抽出フィ
ルタであり、その特性を伝達関数を用いて表すと、
【0197】Cv(z)=(−1/4)(1−z-l2
【0198】と表される。また2037は水平および垂
直方向の演算を行なって色信号を抽出する水平垂直方向
色信号抽出フィルタであり、その特性を伝達関数を用い
て表すと、
【0199】 Chv(z)=(−1/4)(1−z-22 (−1/4)(1−z-l2
【0200】と表される。ここで1サンプルの遅延およ
び1ラインの遅延を表す記号として、それぞれz変換を
用いてz-1及びz-lを用いている。V信号は標本化周波
数fs(=4・fsc(fscは色副搬送波周波数))にて
色副搬送波に同期標本化されており、
【0201】z-1=exp(−j2πf/4fsc
【0202】である。
【0203】減算器2039の出力はフレーム内YC分
離Y信号2112として出力端2012から出力され、
信号選択回路2038の出力はフレーム内YC分離C信
号2113として出力端2013から出力される。
【0204】この実施例においても、画面の水平方向を
x軸、画面の垂直方向をy軸、上記x軸とy軸で構成さ
れる平面に垂直な方向に時間軸である軸をとると、x
軸,y軸及びt軸で構成できる3次元時空間を考えるこ
とができる。
【0205】図16,図17,図18は3次元時空間を
表した図であり、図16はt軸とy軸で構成される平
面、図17,図18はx軸とy軸で構成される平面であ
る。図16にはインタレース走査線も表しており、破線
は1つのフィールドであることを、実線は色副搬送波が
同位相であることを示している。また図17の実線およ
び破線はそれぞれnフィールド、n−1フィールドの走
査線を示しており、図18の実線および破線はそれぞれ
n+1フィールド,nフィールドの走査線を示してい
る。走査線上の「○」,「●」,「」,「◆」の4種
類の印はV信号を色副搬送波周波数fsc(=3.58M
Hz)の4倍でディジタル化したときの色副搬送波が同
位相の標本点を示している。
【0206】いま、注目標本点を「☆」で表すと、同一
フィールドであるnフィールドでは2標本点前後と、1
ライン上下の4つの点a,b,c,dで色副搬送波位相
が180°異なっている。そこでディジタル回路による
ラインくし形フィルタや、特開昭58−242367号
公報に示された適応型YC分離フィルタなどが構成でき
る。また図16に示すように1フレーム離れた同一標本
点で色副搬送波位相が180°異なるのでフレーム間Y
C分離フィルタもまた構成できる。
【0207】さらに図17からわかるように、注目標本
点から1フィールド前のn−1フィールドでは1ライン
上の標本点または1ライン下の2標本点前後で逆位相と
なるのでこれら3点ア,イ,ウのうちいずれかと注目点
との演算によりフィールド間YC分離が可能となる。
【0208】また上記のx軸,y軸及びt軸に対応した
周波数軸として水平周波数軸であるμ軸、垂直周波数軸
であるν軸および時間周波数軸であるf軸を考え、互い
に直交するμ軸,ν軸,f軸で構成できる3次元周波数
空間を考えることができる。
【0209】図19,図20,図21は図9,図10,
図11と同様、上記3次元周波数空間の投影を表してい
る。
【0210】ここで、実施例1でも述べたように、フィ
ールド間処理によるYC分離を行うことにより、動画に
おけるY信号の帯域を広げることができる。
【0211】図17において、n−1フィールドの中で
注目標本点「☆」の近傍にあり、色副搬送位相が180
°異なる点は、標本点「●」ア,イ,ウがある。これら
3点のいずれかとの演算によりフィールド間YC分離が
可能である。
【0212】第1に、図17における注目標本点「☆」
と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次元周波
数空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフ
ィールド間YC分離Aとする。これに水平方向色信号抽
出フィルタ2035、垂直方向色信号抽出フィルタ20
36、水平垂直方向色信号抽出フィルタ2037のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させると、C信号が
得られる。
【0213】第2に、図17における注目標本点「☆」
と標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次元周波
数空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフ
ィールド間YC分離Bとする。これに水平方向色信号抽
出フィルタ2035,垂直方向色信号抽出フィルタ20
36,水平垂直方向色信号抽出フィルタ2037のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得
られる。
【0214】第3に、図17における注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次元周波
数空間上の高域成分を取り出すことができる。これをフ
ィールド間YC分離Cとする。これに水平方向色信号抽
出フィルタ2035,垂直方向色信号抽出フィルタ20
36,水平垂直方向色信号抽出フィルタ2037のいず
れかのフィールド内フィルタを通過させるとC信号が得
られる。
【0215】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切換制御するため、注目標本点「☆」と標本点
「●」ア,イ,ウの間での相関を検出する必要がある。
入力端2011に入力されるのはV信号であるから、相
関を検出するためにはn−1フィールドとn+1フィー
ルドにおける色副搬送波の位相が逆である標本点の差分
の水平低域周波数成分を用いている。
【0216】次に上記図12の構成のフレーム間相関検
出回路2062、フィールド内相関検出回路2063、
及びフレーム内YC分離回路2064の動作について説
明する。本発明は動き検出回路2080で画像が動画で
あると判断したときに動画処理としてフィールド内YC
分離フィルタのかわりに複数のフィールド間演算と3種
類のフィールド内演算を含んだフレーム内YC分離フィ
ルタのうち最適なものを用いることを特徴としている。
【0217】図13において、入力端2011から入力
されたV信号2101は263ライン遅延回路2014
で26ライン遅延された後、2画素遅延回路2015
で2画素遅延され、また262ライン遅延回路2016
で262ライン遅延される。
【0218】2画素遅延回路2015で2画素遅延され
たV信号と、262ライン遅延回路2016の出力とを
減算器2020で減じることによりフィールド間YC分
離Cのためのフィールド間差分を得る。
【0219】2画素遅延回路2015で2画素遅延され
たV信号と、4画素遅延回路2017の出力とを減算器
2021で減じることによりフィールド間YC分離Bの
ためのフィールド間差分を得る。
【0220】2画素遅延回路2015で2画素遅延され
たV信号と、2画素遅延回路2019の出力とを減算器
2022で減じることにより、フィールド間YC分離A
のためのフィールド間差分を得る。
【0221】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路2034に入力され、後に述べる最小値選択回路
2032の出力により選択される。
【0222】まず第1にフィールド間YC分離Aを選択
するためには、図17におけるn−1フィールドの標本
点アと図18におけるn+1フィールドの標本点エとの
差分絶対値を得る必要がある。
【0223】次に、フィールド間YC分離Bを選択する
ためには、図17におけるn−1フィールドの標本点イ
と図18におけるn+1フィールドの標本点オとの差分
絶対値を得る必要がある。
【0224】さらに、フィールド間YC分離Cを選択す
るためには、図17におけるn−1フィールドの標本点
ウと図18におけるn+1フィールドの標本点カとの差
分絶対値を得る必要がある。
【0225】上記の結果、得られた3種類のフレーム間
相関検出量を比較して、3種類のフィールド間YC分離
フィルタを選択制御する。
【0226】図13において、入力端2011から入力
されたV信号2101は263ライン遅延回路2014
に入力されるとともに、1ライン遅延回路2023およ
び2画素遅延回路2025の入力端に入力される。26
3ライン遅延回路2014の出力は、3種類のフィール
ド間YC分離フィルタを構成するのに用いられる。
【0227】262ライン遅延回路2016の出力と4
画素遅延回路2024の出力は減算器2026で減算さ
れ、絶対値回路2029で絶対値化され最小値選択回路
2032に入力されて、図17,図18における標本点
ウとカとの間の相関を検出する。
【0228】4画素遅延回路2017と1ライン遅延回
路2023の出力は減算器2027で減算され、絶対値
回路2030で絶対値化され最小値選択回路2032
に入力されて、図17,図18における標本点イとオと
の間の相関を検出する。
【0229】2画素遅延回路2019の出力と2画素遅
延回路2025の出力は減算器2028で減算され、絶
対値回路2031で絶対値化され最小値選択回路203
2に入力されて、図17,図18における標本点アとエ
との間の相関を検出する。
【0230】最小値選択回路2032は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの、即ち注目標本点を中心に
1フレーム隔てた3方向の標本点間の相関が最大のもの
を選択し、信号選択回路2034を制御する。信号選択
回路2034は絶対値回路2029の出力が最小の場合
は減算器2020の出力を、絶対値回路2030の出力
が最小の場合は減算器2021の出力を、絶対値回路2
031の出力が最小の場合は減算器2022の出力をそ
れぞれ選択する。これ以降の動作は図2の回路と同様で
あるので、説明を省略する。
【0231】このように、上記実施例によれば、フレー
ム間で色副搬送波の位相が同じである点での差分によっ
てフレーム間の複数方向の相関を局所的に検出すること
により、フレーム間の相関検出を行なうようにしたの
で、画像の動く方向が検出でき、その動く方向に応じた
フィールド間の演算を行なうことができる。
【0232】また、この実施例においても、フィールド
間処理を適応的に切り換えることにより、図108(a)
のように、画像の動く方向によっては解像度が劣化しな
いなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させる
ことができる。
【0233】次に、上記水平方向色信号抽出フィルタ2
035、垂直方向色信号抽出フィルタ2036、及び水
平垂直方向色信号抽出フィルタ2037の色出力信号の
いずれかを選択するかを判定する回路について説明す
る。
【0234】図13におけるフィールド内相関判定回路
2033の一実施例の詳細ブロック図を図15に示す。
この回路は図6に示すフィールド内相関判定回路103
1と構成,動作ともに同様のものである。
【0235】実施例6 上記実施例5ではフレーム内YC分離回路2064にお
いて3種類のフィールド間YC分離フィルタを適応的に
切換え制御していたが、本実施例では3種類のフィール
ド間YC分離フィルタに加え、フィールド内のみの処理
によるYC分離を含めた4種類のフィルタからのうち最
適なものを用いる。
【0236】図14は本発明である図12におけるフレ
ーム間相関検出回路2062、フィールド内相関検出回
路2063及びフレーム内YC分離回路2064の第2
の実施例の詳細ブロック図である。図14において図1
3と同等の箇所には同じ番号が付されている。2040
は4つの入力のうち1つを選択し出力する信号選択回
路、2041は2つの入力に対して入力が各々あるしき
い値を越えている否かを判定して制御信号を出力する
しきい値判定回路、2042は3つの入力に対してその
最大値を判定し制御信号を出力する最大値選択回路であ
る。
【0237】図14において、図13と異なる点は信号
選択回路2040を適応制御するフレーム間相関検出回
路のみである。上記図14の構成のフレーム間相関検出
回路、フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分
離回路のうち図13と異なるフレーム間相関検出回路の
みを説明する。
【0238】2画素遅延回路2015の出力は減算器2
020,2021,2022の第1の入力端に入力され
るとともに、信号選択回路2040に入力される。この
入力はフィールド間の演算を行わない入力であり、信号
選択回路2040においてこの入力が選択されるとフィ
ールド内YC分離のみの処理となる。
【0239】絶対値回路2029の出力は最小値選択回
路2032と最大値選択回路2042に入力される。絶
対値回路2030の出力は最小値選択回路2032と最
大値選択回路2042に入力される。絶対値回路203
1の出力は最小値選択回路2032と最大値選択回路2
042に入力される。
【0240】最大値選択回路2042の出力はしきい値
判定回路2041の第1の入力端に入力される。最小値
選択回路2032の出力はしきい値判定回路2041の
第2の入力端と信号選択回路2040の第5の入力端に
入力される。しきい値判定回路2041の出力は信号選
択回路2040の第6の入力端に入力される。しきい値
判定回路2041は3種類のフレーム間相関の最大値が
第1のしきい値αより小さい場合、または3種類のフレ
ーム間相関の最小値が第2のしきい値βより大きい場合
に信号選択回路2040が2画素遅延回路2015の出
力を選択するように制御する。一方、しきい値判定回路
2041にて、3種類のフレーム間相関の最大値が第1
のしきい値αより大きいまたは、3種類のフレーム間相
関の最小値が第2のしきい値βより小さいと判定された
場合には、最小値選択回路2032の出力により、信号
選択回路2040は絶対値回路2029の出力が最小の
場合は減算器2020の出力を、絶対値回路2030の
出力は最小の場合は減算器2021の出力を、絶対値回
路2031の出力が最小の場合は減算器2022の出力
をそれぞれ選択するように制御される。但し、α<βの
関係があるものとする。
【0241】信号選択回路2040の出力は、水平方向
色信号抽出フィルタ2035、垂直方向色信号抽出フィ
ルタ2036、及び水平垂直方向色信号抽出フィルタ2
037のいずれのフィルタにおいて、色信号が抽出され
る。水平方向色信号抽出フィルタ2035、垂直方向色
信号抽出フィルタ2036、および水平垂直方向色信号
抽出フィルタ2037は図13の実施例と同様のフィル
タであり、それぞれの出力は信号選択回路2038に入
力される。フィールド内相関判定回路2033は、図1
3の実施例と同様の動作を行い、信号選択回路2038
を制御する。
【0242】信号選択回路2038の出力は、フレーム
内YC分離C信号2113として出力端子2013から
出力され、また減算器2039により、2画素遅延回路
2015の出力であるV信号から、フレーム内YC分離
C信号2113を減ずることにより、フレーム内YC分
信号2112を得ることができる。
【0243】このように、上記実施例によれば、フレー
ム間の複数方向の相関を局所的に検出し、いずれかの方
向に相関があると判断した場合はその検出結果により複
数のフィールド間演算を適応的に切り換え、いずれの方
向にも相関がないと判断した場合はフィールド間演算を
行なわないようにしたので、画像の動きがない場合にフ
ィールド間演算を行なうことによる画質の劣化を防止で
きる。
【0244】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、図108(a) のよう
に、画像の動く方向によっては解像度が劣化しないな
ど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させること
ができる。
【0245】このように、上記実施例5以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離フィルタにおいて、フレーム間の相関を局
所的に検出して、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切り換える処理を行ない、さらにフィ
ールド内の相関を局所的に検出して、その検出結果によ
り複数のフィールド内処理を適応的に切り換える処理を
行なうように構成したので、動き適応型YC分離フィル
タにおける動画処理において、画像の相関を利用して最
適なYC分離が可能となり、動画でも解像度の劣化が少
ないYC分離を行なう動き適応型YC分離フィルタを構
成できる効果がある。
【0246】実施例7 図22は本発明の一実施例による動き適応型YC分離フ
ィルタを示すブロック図である。この図22において
は、図110におけるフィールド内YC分離回路100
4の部分を、フレーム内YC分離回路3050、相関検
出回路3060、孤立点除去回路3070に置き換えた
だけであるので、その他の部分の構成,動作についての
説明は省く。
【0247】この図22において、V信号3101はフ
レーム内YC分離回路3050の第1の入力端と相関検
出回路3060の入力端に入力される。相関検出回路3
060の出力3114は孤立点除去回路3070の入力
端に入力される。孤立点除去回路3070の出力311
5はフレーム内YC分離回路3050の第2の入力端に
入力される。フレーム内YC分離回路3050の出力は
フレーム内YC分離Y信号3112、フレーム内YC分
離C信号3113としてそれぞれ出力される。
【0248】この実施例によれば、フレーム間またはフ
ィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、注目標
本点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場
合にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間
演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換え
るようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能に
なる。
【0249】図22における孤立点除去回路3070の
第1実施例の詳細ブロック図を図23に示す。図23に
おいて、入力端子3014には信号3114が入力され
る。信号3114は1ライン遅延回路3012a、1画
素遅延回路3020aの入力端と計数回路3035aの
第3の入力端に入力される。1画素遅延回路3020a
の出力は1画素遅延回路3021aの入力端と計数回路
3035aの第2の入力端に入力される。1画素遅延回
路3021aの出力は計数回路3035aの第1の入力
端に入力される。
【0250】1ライン遅延回路3012aの出力は1ラ
イン遅延回路3013a、1画素遅延回路3024aの
入力端と計数回路3035aの第6の入力端に入力され
る。1画素遅延回路3024aの出力は1画素遅延回路
3025aの入力端と計数回路3035aの第5の入力
端に入力される。1画素遅延回路3025aの出力は計
数回路3035aの第4の入力端に入力される。
【0251】1ライン遅延回路3013aの出力は1画
素遅延回路3028aの入力端と計数回路3035aの
第9の入力端に入力される。1画素遅延回路3028a
の出力は1画素遅延回路3029aの入力端と計数回路
3035aの第8の入力端に入力される。1画素遅延回
路3029aの出力は計数回路3035aの第7の入力
端に入力される。
【0252】計数回路3035aの第1の出力は多数決
回路3046aの第1の入力端に入力され、計数回路3
035aの第2の出力は多数決回路3046aの第2
入力端に入力され、計数回路3035aの第3の出力は
多数決回路3046aの第3の入力端にそれぞれ入力さ
れる。多数決回路3046aの出力は選択信号3115
として出力端3015から出力される。
【0253】また、図22における相関検出回路306
0の第1実施例の詳細ブロック図を図25に示す。図2
5において、入力端3019から入力されたV信号31
01は525ライン遅延回路3011b、1ライン遅延
回路3015b及び2画素遅延回路3017bの入力端
に入力される。
【0254】1ライン遅延回路3015bの出力は4画
素遅延回路3016bの入力端と減算器3019bの入
力端に入力される。4画素遅延回路3016bの出力は
減算器3018bの第1の入力端に入力される。2画素
遅延回路3017bの出力は減算器3020bの第1の
入力端に入力される。
【0255】525ライン遅延回路3011bの出力は
減算器3018bの第2の入力端と4画素遅延回路30
12b、1ライン遅延回路3013bの入力端に入力さ
れる。1ライン遅延回路3013bの出力は2画素遅延
回路3014bの入力端に入力される。4画素遅延回路
3012bの出力は減算器3019bの第2の入力端
に、2画素遅延回路3014bの出力は減算器3020
bの第2の入力端にそれぞれ入力される。
【0256】減算器3018bの出力は絶対値回路30
21bの入力端に、減算器3019bの出力は絶対値回
路3022bの入力端に、減算器3020bの出力は絶
対回路3023bの入力端にそれぞれ入力される。絶対
値回路3021bの出力は最小値選択回路3024bの
第1の入力端に、絶対値回路3022bの出力は最小値
選択回路3024bの第2の入力端に、絶対値回路30
23bの出力は最小値選択回路3024bの第3の入力
端にそれぞれ入力される。最小値選択回路3024bの
出力は相関信号3114として出力端3020から出力
される。
【0257】図22におけるフレーム内YC分離回路3
050の第1実施例の詳細ブロック図を図28に示す。
図28において、入力端3021から入力されたV信号
3101は2画素遅延回路3011cと262ライン遅
延回路3012cの入力端にそれぞれ入力される。
【0258】2画素遅延回路3011cの出力は減算器
3021c,3016c,3017c及び3018cの
第1の入力端にそれぞれ入力される。262ライン遅延
回路3012cの出力は減算器3016cの第2の入力
端と4画素遅延回路3013cと1ライン遅延回路30
14cの入力端にそれぞれ入力される。
【0259】4画素遅延回路3013cの出力は減算器
3017cの第2の入力端に入力される。1ライン遅延
回路3014cの出力は2画素遅延回路3015cの入
力端に入力される。2画素遅延回路3015cの出力は
減算器3018cの入力端に入力される。
【0260】減算器3016cの出力は信号選択回路3
019cの第1の入力端に、減算器3017cの出力は
信号選択回路3019cの第2の入力端に、減算器30
18cの出力は信号選択回路3019cの第3の入力端
にそれぞれ入力される。入力端3022から入力された
選択信号3115は信号選択回路3019cの第4の入
力端に入力され、これにより信号選択回路3019cの
第1から第3の入力を選択制御する。
【0261】信号選択回路3019cの出力3116は
フィールド内BPF3020cに入力される。フィール
ド内BPF3020cの出力3117は減算器3021
cの第2の入力端に入力され、またフレーム内YC分離
C信号3113として出力端3013から出力される。
減算器3021cの出力はフレーム内YC分離Y信号3
112として出力端3012から出力される。
【0262】図28におけるフィールド内BPF302
0cの詳細ブロック図を図32に示す。図32におい
て、入力端子3016から入力された入力信号3116
は減算器3012dの第1の入力端と1ライン遅延回路
3011dの入力端に入力される。
【0263】1ライン遅延回路3011dの出力は減算
器3012dの第2の入力端に入力される。減算器30
12dの出力はBPF3013dの入力端に入力され、
BPF3013dの出力3117は出力端3017から
出力される。
【0264】次に動作について説明する。
【0265】図34,図35は図7,図8と同様の3次
元時空間を表した図である。
【0266】図36は上記3次元周波数空間の投影図で
あり、図9,図10,図11と同様の図である。
【0267】第1に図35(a) における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離A1
とする。図37(a) 〜(c)は図36(a) 〜(c) と同じく
3次元周波数空間を表しており、フィールド間YC分離
により得られたY信号とC信号の存在する周波数空
間を示している。
【0268】第2に図35(a) における注目標本点
「☆」と標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上高域成分を取り出すことができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離B
とする。
【0269】図38(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
C分離Bにより得られたY信号とC信号の存在する周
波数空間を示している。図38(a) 〜(c) をみると、分
離されたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、
Y信号とC信号は相互に相関が強いことからY信号にC
信号が含まれることは極めて少ない。
【0270】第3に図35(a) における注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すとこができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離C
とする。
【0271】図39(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
C分離C1により得られたY信号とC信号の存在する周
波数空間を示している。図39(a) 〜(c) をみると、分
離されたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、
図38と同様の理由からY信号にC信号が含まれること
は極めて少ない。
【0272】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切り換え制御するため、注目標本点「☆」と標本
点「●」ア,イ,ウとを結ぶ方向での標本点の演算によ
り画像の相関を検出し、さらに注目標本点の相関と近傍
標本点の相関より孤立点を除去して制御信号とすればよ
い。
【0273】次に上記図22におけるフレーム内YC分
離回路3050,相関検出回路3060,孤立点除去回
路3070の動作について説明する。本発明は動き検出
回路3080で画像が動画であると判断したときに動画
処理として、フィールド内YC分離の代わりに画像の相
関を検出して注目標本点と近傍標本点の相関のうち最も
多い結果により、3種類のフィールド間演算を含んだフ
レーム内YC分離のうち最適なものを用いることを特徴
としている。
【0274】図22において、入力端3001から入力
されたV信号3101は相関検出回路3060で画像の
相関が検出され、さらに孤立点除去回路3070で検出
結果が孤立点である場合に注目標本点とその近傍標本点
の相関検出結果のうち最も多い結果を注目標本点の相関
として最終決定する。フレーム内YC分離回路3050
に入力されたV信号3101は孤立点除去回路3070
により決定された相関結果によりフィールド間演算を含
んだ3種類のフレーム内YC分離のうちいずれかが選択
され、フレーム内YC分離Y信号3112,フレーム内
YC分離C信号3113が出力する。
【0275】次に図22のフレーム内YC分離回路30
50の動作について説明する。図28において、入力端
3021から入力されたV信号3101は2画素遅延回
路3011cで2画素遅延され、また262ライン遅延
回路3012cで262ライン遅延される。
【0276】2画素遅延回路3011cの出力と262
ライン遅延回路3012cの出力とを減算器3016c
で減じることにより、フィールド間YC分離Cのため
のフィールド間差分を得る。
【0277】2画素遅延回路3011cの出力と4画素
遅延回路3013cで4画素遅延された出力とを減算器
3017cで減じることにより、フィールド間YC分離
のためのフィールド間差分を得る。
【0278】2画素遅延回路3011cの出力と1ライ
ン遅延回路3014cと2画素遅延回路3015cで1
ラインと2画素分遅延された出力とを減算器3018c
で減じることにより、フィールド間YC分離Aのため
のフィールド間差分を得る。
【0279】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路3019cで、後に述べる孤立点除去回路307
0の出力である選択信号3115により選択される。
【0280】さらに信号選択回路3019cの出力31
16は後に述べるフィールド内BPF3020cに通さ
れることにより2次元の帯域制限をしてフレーム内YC
分離C信号3113とする。
【0281】減算器3021cにより2画素遅延回路3
011cの出力3118から、フレーム内YC分離C信
号3113を減ずることよりフレーム内YC分離Y信号
3112を得ることができる。
【0282】このように、上記実施例においては、孤立
点除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点
とその近傍標本点との各標本点でフィールド間の相関が
ある方向をそれぞれ検出し、そのうち最も多い方向を選
択して注目標本点でのフィールド間の相関を検出するも
のを設けたので、注目標本点におけるこの検出結果が孤
立点であると判断した場合にその孤立点を除去し、その
結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフレーム内
処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤立点を除
去して相関検出が可能になる。
【0283】また、この実施例においても、フィールド
間処理を適応的に切り換えることにより、画像の動く方
向によっては図108(a) のように、解像度が全く劣化
しないなど輝度信号と色信号のクロストークの低減を図
ることができる。
【0284】図29は、本発明である図22におけるフ
レーム内YC分離回路3050の第2の実施例の詳細ブ
ロック図である。図29において、図28と異なる点は
フィールド内帯域制限の方法のみである。図29の構成
のフレーム内YC分離回路のうち、図28と異なるフィ
ールド内帯域制限のみを説明する。図29において図2
8と同等の個所には同じ番号が付されている。
【0285】信号選択回路3019cの出力は3種類の
フィールド間演算のいずれかによる3次元周波数空間高
域成分である。それで信号選択回路3019cの出力は
減算器3022cで2画素遅延回路3011cの出力3
118から減算され、相関が検出された方向の3次元周
波数空間低域成分が得られる。得られた3次元周波数空
間低域成分は加算器3023cの第1の入力端に入力さ
れる。
【0286】また信号選択回路3019cの出力はフィ
ールド内BPF3020cにより2次元の帯域制限をし
て減算器3024cで信号選択回路3019cの出力か
ら減算される。減算器3024cの出力は3次元周波数
空間高域成分からC信号を取り除い信号となる。加算
器3023cで3次元周波数空間低域成分と加算され、
フレーム内YC分離Y信号3112を得ることができ
る。減算器3025cにより2画素遅延回路3011c
の出力3118からフレーム内YC分離Y信号3112
を減ずることにより、フレーム内YC分離C信号311
3を得ることができる。
【0287】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など輝度信号と色信号のクロストークの低減を図ること
ができる。
【0288】図28,図29におけるフィールド内BP
F3020cの動作について説明する。図32におい
て、入力端3016から入力された信号選択回路301
9cの出力3116は1ライン遅延回路3011dと減
算器3012dで垂直高域成分のみを通過され、BPF
3013dにより水平高域成分のみを通過され、2次元
の帯域制限がなされる。
【0289】また図28,図29におけるフィールド内
BPF3020cは図32の構成の回路の代わりに図3
3に示す構成の回路を用いることも可能である。図33
において、信号選択回路3019cの出力3116は、
信号選択回路3014dの第1の入力端に入力され、ま
た1ライン遅延回路3011dと減算器3012dで垂
直高域成分のみを通過され、信号選択回路3014dの
第2の入力端に入力される。信号選択回路3014dは
後に述べる垂直エッジ検出回路3018dの出力により
2種類の信号を選択する。信号選択回路3014dの出
力はBPF3013dにより水平高域成分のみを通過さ
れ、帯域制限がなされる。
【0290】図33における垂直エッジ検出回路301
8dについて説明する。入力端3018から入力された
図28,図29における2画素遅延回路3011cの出
力3118は、1ライン遅延回路3015dと減算器3
016dで垂直高域成分を通過させ、さらに2.1MH
z以下を通過域とするLPF3017dによりC信号を
除くことによりY信号の垂直エッジを検出して信号選択
回路3014dを制御する。
【0291】V信号は一般にY信号とC信号との相関が
強いので、Y信号の垂直エッジが検出されるときにはC
信号も垂直方向に変化している場合が多い。従って図3
3に示すフィールド内BPF3020cはY信号の垂直
エッジが検出されたときには信号選択回路3014dが
入力信号3116を選択して垂直方向の帯域制限を含ま
ない1次元BPFにより帯域制限を、Y信号の垂直エッ
ジが検出されないときには信号選択回路3014dが減
算器3012dの出力を選択して垂直方向の帯域制限を
含んだ2次元BPFにより帯域制限をする。
【0292】また、図33において、信号選択回路30
14dを信号混合回路(図示せず)に置き換えて垂直エ
ッジ検出回路3018dの出力に基づき、1次元BPF
の出力と2次元BPFの出力を混合することにより帯域
制限を行うことも可能である。すなわち信号混合回路は
Y信号の垂直エッジ検出量が多いときには入力信号31
16が多く混合されるように、Y信号の垂直エッジ検出
量が少ないときには減算器3012dの出力が多く混合
されるように信号の混合を行う。
【0293】なお、図32,図33において、垂直高域
成分のみを通過させるために1ライン遅延回路3011
dと減算器3012dを用いたが、これを複数個の1ラ
イン遅延回路を用いた演算によっても同様の効果が得ら
れる。
【0294】本発明である図22におけるフレーム内Y
C分離回路3050の第3,第4の実施例について述べ
る。
【0295】第1に図35(a) における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れにBPFを通過させるとC信号が得られる。またV信
号からC信号を減算することによりY信号が得られる。
これをフィールド間YC分離Aとする。
【0296】図40(a) 〜(c) は図36(a) 〜(c) と同
じく3次元周波数空間を表しており、フィールド間YC
分離Aにより得られたY信号とC信号の存在する周波
数空間を示している。
【0297】第2に図35(a) ,(b) における標本点
「●」オに対して注目標本点「☆」と標本点「●」アと
の位置関係と同じである標本点「○」クを含めて、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点「●」オ
と標本点「○」クとの差とを減算することによりC信号
を得ることができる。またV信号からC信号を減算する
ことによりY信号が得られる。これをフィールド間YC
分離Bとする。
【0298】図41(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
C分離Bにより得られたY信号とC信号の存在する周
波数空間を示している。図41(a) 〜(c) をみると、分
離されたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、
図38と同様の理由からY信号にC信号が含まれること
は極めて少ない。
【0299】第3に図35(a) ,(b) における標本点
「●」カに対して注目標本点「☆」と標本点「●」アと
の位置関係と同じである標本点「○」ケを含めて、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点「●」カ
と標本点「○」ケとの差とを減算することによりC信号
を得ることができる。またV信号からC信号を減算する
ことによりY信号が得られる。これをフィールド間YC
分離Cとする。
【0300】図42(a) 〜(c) も同じくフィールド間Y
分離Cにより得られたY信号とC信号の存在する周波
数空間を示している。図42(a) 〜(c) をみると、分離
されたY信号に一部C信号が含まれるようであるが、図
38と同様の理由からY信号にC信号が含まれることは
極めて少ない。
【0301】図30は本発明である図22におけるフレ
ーム内YC分回路3050の第3の実施例の詳細ブロッ
ク図である。図30において、図28と異なる点はフィ
ールド間YC分離A,B,Cの代わりに上記のフィール
ド間YC分離A′,B′,C′を用いる点である。図3
0の構成のフレーム内YC分離回路について説明する。
図30において、図28と同等の箇所には同じ番号が付
されている。
【0302】入力端3021から入力された入力信号3
101は263ライン遅延回路3026cで263ライ
ン遅延されたV信号と減算器3027cで減算され、さ
らに1ライン遅延回路3031cと4画素遅延回路30
32cで1ラインと4画素分遅延される。263ライン
遅延回路3026cの出力は2画素遅延回路3028c
で2画素遅延され、さらに263ライン遅延回路302
9cで263ライン遅延されたV信号と減算器3030
cで減算される。
【0303】減算器3030cの出力と4画素遅延回路
3032cの出力とを減算器3033cで減ずることに
より、フィールド間YC分離C′のC信号成分を得る。
【0304】また、減算器3030cの出力と1ライン
遅延回路3031cの出力とを減算器3034cで減ず
ることによりフィールド間YC分離B′のC信号を得
る。
【0305】また、減算器3030cの出力はBPF3
035cに通され、フィールド間YC分離A′の信号成
分を得る。
【0306】以上の3種類のフィールド間YC分離C信
号は信号選択回路3019cで後に述べる孤立点除去回
路3007の出力3115により選択され、フレーム内
YC分離C信号3113を得る。
【0307】減算器3036cにより2画素遅延回路3
028cの出力であるV信号からフレーム内YC分離C
信号3013を減ずることによりフレーム内YC分離Y
信号3112を得ることができる。
【0308】図31は本発明である図22におけるフレ
ーム内YC分離回路3050の第4の実施例の詳細ブロ
ック図である。図31において、図28と異なる点は図
30と同様にフィールド間YC分離A,B,C
代わりに上記のフィールド間YC分離A,B,C
を用いる点である。また図31において、図30と異な
る点はC信号の帯域制限を行う代わりにY信号の帯域制
限を行う点である。図31の構成のフレーム内YC分離
回路のうち図30と異なる部分のみを説明する。図31
において図30と同等の個所には同じ番号が付されてい
る。
【0309】減算器3030cの出力と4画素遅延回路
3032cの出力とを加算器3038cで加算すること
により、フィールド間YC分離CのためのC信号を取
り除いた3次元周波数空間の高域成分を得る。
【0310】また、減算器3030cの出力と1ライン
遅延回路3031cの出力とを加算器3039cで加算
することにより、フィールド間YC分離Bのため
信号を取り除いた3次元周波数空間上の高域成分を得
る。
【0311】また、減算器3030cの出力はLPF3
040cに通され、フィールド間YC分離Aのための
C信号を取り除いた3次元周波数空間上の高域成分を得
る。
【0312】以上の3種類のフィールド間YC分離のた
めのC信号を取り除いた3次元周波数空間の高域成分は
信号選択回路3019cで後に述べる孤立点除去回路3
070の出力3115により選択される。
【0313】また2画素遅延回路3028cの出力は2
63ライン遅延回路3029cの出力と加算器3037
cで加算され、3次元周波数空間上の低域成分を得る。
加算器3037cの出力と信号選択回路3019cの出
力を加算器3041cで加えてフレーム内YC分離Y信
号3112を得る。
【0314】減算器3042cにより2画素遅延回路3
028cの出力であるV信号からフレーム内YC分離Y
信号3112を減ずることにより、フレーム内YC分離
C信号3113を得ることができる。
【0315】図25の相関検出回路3060の動作につ
いて説明する。図25において、入力端3019から入
力されたV信号は3101は525ライン遅延回路30
11bで525ライン遅延され、さらに4画素遅延回路
3012bで4画素遅延され、また1ライン遅延回路3
013bで1ライン遅延される。1ライン遅延回路30
13bの出力は2画素遅延回路3014bで2画素遅延
される。
【0316】525ライン遅延回路3011bの出力と
1ライン遅延回路3015bと4画素遅延回路3016
bで1ラインと4画素遅延された出力とは減算器301
8bで減算され、さらに絶対値回路3021bにより絶
対値化されて図35(a) ,(b) における標本点「●」ウ
とカとの間の相関を検出する。
【0317】4画素遅延回路3012bの出力と1ライ
ン遅延回路3015bの出力とは減算器3019bで減
算され、さらに絶対値回路3022bにより絶対値化さ
れて図35(a) ,(b) における標本点「●」イとオとの
間の相関を検出する。
【0318】2画素遅延回路3014bの出力と2画素
遅延回路3017bで2画素遅延された出力とは減算器
3020bで減算され、さらに絶対値回路3023bに
より絶対値化されて図35(a) ,(b) における標本点
「●」アとのエとの間の相関を検出する。
【0319】最小値選択回路3024bは上記の3種類
の絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、出力端3020から相関信号3114を
出力する。
【0320】図26は本発明である図22における相関
検出回路3060の第2の実施例の詳細ブロック図であ
る。図26において、図25と異なる点は注目標本点と
その1フィールド前にある標本点との演算により相関を
局所的に検出する点である。図26における相関検出回
路は注目標本点とその1フィールド前にある色副搬送波
の位相が逆である点での差分の水平低域周波数成分によ
って相関を局所的に検出する。図26の構成の相関検出
回路の動作について説明する。図26において、図25
と同等の個所には同じ番号が付されている。
【0321】この回路は減算器3030b,3031
b,3032bの出力を2.1MHz以下を通過域とす
るLPF3033b,3034b,3035bを通し、
さらに絶対値回路3036b,3037b,3038b
により絶対値化する点のみが図25における回路と異な
る。
【0322】図27は本発明である図22における相関
検出回路3060の第3の実施例の詳細ブロック図であ
る。図27において、図25と異なる点は図26と同様
に注目標本点とその1フィールド前にある点によって相
関を局所的に検出する点である。また図27において、
図26と異なる点は信号の相関を検出する方法として、
3次元周波数空間においてY信号のスペクトルが広がっ
ている方向を検出する点である。図27の構成の相関検
出回路のうち、図26と同等の箇所には同じ番号が付さ
れている。
【0323】262ライン遅延回路3025bの出力は
2画素遅延回路3029bの出力と加算器3041bで
加算され、その結果は2.1MHz以上を通過域とする
BPF3044bを通し、さらに絶対値回路3047b
で絶対値化されて図35(a)における注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとの間の相関を検出する。
【0324】262ライン遅延回路3025bの出力は
2画素遅延回路3039b,3040bで4画素遅延さ
れる。2画素延回路3040bの出力は2画素遅延回
路3029bの出力と加算器3042bで加算され、そ
の結果は2.1MHz以上を通過域とするBPF304
5bを通し、さらに絶対値回路3048bで絶対値化さ
れて図35(a) における注目標本点「☆」と「●」イと
の間の相関を検出する。
【0325】2画素遅延回路3039bの出力は2画素
遅延回路3029bの出力から減算器3043bで減算
され、その結果は2.1MHz以下を通過域とするLP
F3046bを通し、さらに絶対値回路3049bで絶
対値化されて図35(a) における注目標本点「☆」と標
本点「○」キとの間の相関を検出する。
【0326】最大値選択回路3050bは上記の3種類
の絶対値出力のうち最大のもの(相関検出量も最大のも
の)を選択し、相関信号3114を出力する。
【0327】次に図22の孤立点除去回路3070の動
作について説明する。図23において、入力端3014
から入力された相関信号3114は1画素遅延回路30
20aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路302
1aで1画素遅延される。相関信号3114と1画素遅
延回路3020aの出力と1画素遅延回路3021aの
出力はそれぞれ図35(a) における標本点「◆」ナと標
本点「●」bと標本点「◇」トの相関結果として、計数
回路3035aに入力される。
【0328】また相関信号3114は1ライン遅延回路
3012aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回路
3024aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路3
025aで1画素遅延される。1ライン遅延回路301
2aの出力と1画素遅延回路3024aの出力と1画素
遅延回路3025aの出力はそれぞれ図35(a) におけ
る標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チ
の相関結果として、計数回路3035aに入力される。
【0329】1ライン遅延回路3012aの出力は1ラ
イン遅延回路3013aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路3028aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路3029aで1画素遅延される。1ライン遅
延回路3013aの出力と1画素遅延回路3028aの
出力と1画素遅延回路3029aの出力はそれぞれ図3
5(a) における標本点「◆」タと標本点「●」aと標本
点「◇」ソの相関結果として、計数回路3035aに入
力される。
【0330】計数回路3035aは入力された9個の相
関結果を判別し、図35(a) における注目標本点「☆」
と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の
数、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の
相関が強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標本点
「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数をそれ
ぞれ計数し、第1の出力端から注目標本点「☆」と標本
点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出
力し、第2の出力端から注目標本点「☆」と標本点
「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力
し、第3の出力端から注目標本点「☆」と標本点「●」
ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力する。
【0331】多数決回路3046aは3つの入力のうち
最も多い数を選択して、注目標本点「☆」の相関を最終
決定する。
【0332】すなわち、多数決回路3046aは図35
(a) における注目標本点「☆」とその近傍標本点「◇」
ソ、「●」a,「◆」タ,「◆」チ,「◇」ツ、「◇」
ト,「●」b,「◆」ナのうち注目標本点「☆」と標本
点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い標本点の数が最多
の場合にはフィールド間YC分離AまたはAによる
処理を、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方
向の相関が強い標本点の数が最多の場合にはフィールド
間YC分離BまたはBによる処理を、注目標本点
「☆」と「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い標本点の数
が最多の場合にはフィールド間YC分離CまたはC
による処理をフレーム内YC分離回路3050において
選択するための選択信号3115を出力する。
【0333】なお図23において、注目標本点を中心と
する同一フィールド内の水平方向に3画素、垂直方向に
3ラインの合計9個の近傍標本点より相関の最終判定を
行うような構成の回路を示したが、近傍標本点の数を水
平方向,垂直方向に多くした構成の回路でも同様の効果
が得られる。
【0334】図24は本発明である図22における孤立
点除去回路3070の第2の実施例の詳細ブロック図で
ある。図24において、図23と異なる点は注目標本点
との距離により近傍標本点の信号の重み付けを変える点
である。図24の構成の孤立点除去回路のうち図23と
異なる部分のみを説明する。図24において、図23と
同等の箇所には同じ番号が付されている。
【0335】相関信号3114は画素遅延回路301
5aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路3016
aと1画素遅延回路3017aと1画素遅延回路301
8aで1画素ずつ遅延される。相関信号3111と1画
素遅延回路3015aの出力と1画素遅延回路3016
aの出力と1画素遅延回路3017aの出力と1画素遅
延回路3018aの出力はそれぞれ図35(a) における
標本点「●」ヒと標本点「◇」ハと標本点「○」ノと標
本点「◆」ネと標本点「●」ヌの相関結果として、計数
回路3035aに入力される。
【0336】また相関信号3114は1ライン遅延回路
3011aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回路
3019aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路3
020aと1画素遅延回路3021aと1画素遅延回路
3022aで1画素ずつ遅延される。1ライン遅延回路
3011aの出力と1画素遅延回路3022aの出力は
それぞれ図35(a) における標本点「○」ニと標本点
「○」テの相関結果として、計数回路3035aに入力
される。1画素遅延回路3019aの出力と1画素遅延
回路3020aの出力と1画素遅延回路3021aの出
力は、図35(a)における標本点「◆」ナと標本点
「●」bと標本点「◇」との相関結果として計数回路3
036aに入力される。
【0337】また1ライン遅延回路3011aの出力は
1ライン遅延回路3012aで1ライン遅延され、さら
に1画素遅延回路3023aで1画素遅延され、さらに
1画素遅延回路3024aと1画素遅延回路3025a
1画素遅延回路3026aで1画素ずつ遅延される。
1ライン遅延回路3012aの出力と1画素遅延回路3
026aの出力はそれぞれ図35(a) における標本点
「●」dと標本点「●」cの相関結果として計数回路3
035aに入力される。1画素遅延回路3023aの出
力と1画素遅延回路3024aの出力と1画素遅延回路
3025aの出力はそれぞれ図35(a) における標本点
「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チの相関結
果として計数回路3036aに入力される。
【0338】また、1ライン遅延回路3012aの出力
は1ライン遅延回路3013aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路3027aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路3028aと1画素遅延回路3029
aと1画素遅延回路3030aで1画素ずつ遅延され
る。1ライン遅延回路3013aの出力と1画素遅延回
路3030aの出力はそれぞれ図35(a) における標本
点「○」クと標本点「○」ケの相関結果として計数回路
3035aに入力される。1画素遅延回路3027aの
出力と1画素遅延回路3028aの出力と1画素遅延回
路3029aの出力は図35(a) における標本点「◆」
タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関結果として
計数回路3036aに入力される。
【0339】1ライン遅延回路3013aの出力は1ラ
イン遅延回路3014aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路3031aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路3032aと1画素遅延回路3033aと1
画素遅延回路3034aで1画素ずつ遅延される。1ラ
イン遅延回路3014aの出力と1画素遅延回路303
1aの出力と1画素遅延回路3032aの出力と1画素
遅延回路3033aの出力と1画素遅延回路3034a
の出力はそれぞれ図35(a) における標本点「●」セの
標本点「◇」スと標本点「○」シと標本点「◆」サと標
本点「●」コの相関結果として計数回路3035aに入
力される。
【0340】計数回路3035a,3036aはそれぞ
れ入力される相関結果を判別し、図35(a) における注
目標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が
強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標本点「●」イ
とを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数、注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数とをそれぞれ計数し、第1の出力端から注目標
本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い
入力信号の数を出力し、第2の出力端から注目標本点
「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数を出力し、第3の出力端から注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の
数を検出する。
【0341】計数回路3035aで計数された結果はさ
らに係数乗算器3037a,3038a,3039aで
係数αによりそれぞれ乗算され、また計数回路3036
aで計数された結果はさらに係数信号乗算器3040
a,3041a,3042aで係数βによりそれぞれ乗
算され重み付けが行われる。
【0342】係数乗算器3037aの出力と係数乗算器
3040aの出力は加算器3043aで加算され、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強
い入力信号の数を出力する。但し計数乗算器3037
a,3040aの計数において、α<βの関係があるも
のとする。すなわち注目標本点「☆」とその近傍標本点
のうち注目標本点との距離の小さい標本点「◇」ソ,
「●」a,「◆」タ,「◆」チ,「◇」ツ、「◇」ト、
「●」b,「◆」ナの相関結果が注目標本点と距離の大
きい標本点「●」コ、「◆」サ、「○」シ,「◇」ス、
「●」セ,「○」ケ,「○」ク,「●」c,「●」d,
「○」テ,「○」ニ,「●」ヌ,「◆」ネ,「○」ノ,
「◇」ハ,「●」ヒの相関結果より大きな重み付けで計
数される。同様に係数乗算器3038aの出力と係数乗
算器3041aの出力は加算器3044aで加算され、
注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関
が強い入力信号の数を出力し、係数乗算器3039aの
出力と係数乗算器3042aの出力は加算器3045a
で加算され、注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結
ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力する。
【0343】多数決回路3046aは3つの入力のうち
最も大きい数を選択して注目標本点「☆」の相関を最終
決定する。
【0344】このように、上記実施例においては、孤立
点除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点
とその近傍標本点との各標本点でフィールド間の相関が
ある方向をそれぞれ検出し、さらにそれら検出結果にそ
れぞれ重み付けを行なった検出結果のうち最も多い方向
を選択して注目標本点でのフィールド間の相関を検出す
るものを設けたので、注目標本点におけるこの検出結果
が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去し、
その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフレー
ム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤立点
を除去して相関検出が可能になる。
【0345】なお図24において注目標本点を中心とす
る同一フィールド内の水平方向に5画素、垂直方向の5
ラインの合計25個の近傍標本点より相関の最終判定を
行うような構成の回路を示したが、近傍標本点の数を水
平方向,垂直方向に増やした構成の回路でも同様の効果
が得られる。
【0346】このように、上記実施例7以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離回路において、フレーム間またはフィール
ド間の相関を局所的に検出して、この検出結果が孤立点
であると判断した場合に注目標本点とその近傍標本点の
検出結果から孤立点除去を行なった結果により、フィー
ルド間演算を含んだ複数のフレーム内でのYC分離を行
なうように構成したので、動き適応型YC分離フィルタ
における動画処理において、画像の相関を利用して最適
なYC分離が可能となり、動画でも解像度の劣化が少な
いYC分離を行なう動き適応型YC分離フィルタを構成
できる効果がある。
【0347】実施例8.以下、本発明の動き適応型YC
分離フィルタの実施例を図について示す。図43はその
一実施例を示すブロック図であり、この図43において
は図10におけるフィールド内YC分離回路1004
の部分を、フレーム内YC分離回路4050、相関検出
回路4060、孤立点除去回路4070に置き換えただ
けであるので、その他の部分の構成、動作についての説
明は省く。
【0348】この図43において、V信号4101はフ
レーム内YC分離回路4050の第1の入力端と相関検
出回路4060の第1の入力端に入力される。相関検出
回路4060の第1の出力4114は孤立点除去回路4
070の入力端に入力される。孤立点除去回路4070
の出力4115は相関検出回路4060の第2の入力端
に入力される。
【0349】相関検出回路4060の第2の出力411
6はフレーム内YC分離回路4050の第2の入力端に
入力される。フレーム内YC分離回路4050の出力は
フレーム内YC分離Y信号4112、フレーム内YC分
離C信号4113としてそれぞれ出力される。
【0350】図43における孤立点除去回路4070の
第1実施例の詳細なブロック図を図44に示す。図44
の回路は、入力端4017には信号4117が入力され
る。信号4117は1ライン遅延回路4011a、1画
素遅延回路4013aの入力端と加算回路4035aの
第3の入力端に入力される。1画素遅延回路4013a
の出力は1画素遅延回路4014aの入力端と加算回
035aの第2の入力端に入力される。1画素遅延回
路4014aの出力は加算回路4035aの第1の入力
端に入力される。
【0351】1ライン遅延回路4011aの出力は遅延
回路4012a、1画素遅延回路4015aの入力端と
加算回路4035aの第6の入力端に入力される。1画
素遅延回路4015aの出力は1画素遅延回路4016
aの入力端と加算回路4035aの第5の入力端に入力
される。1画素遅延回路4016aの出力は加算回路4
035aの第4の入力端に入力される。
【0352】1ライン遅延回路4012aの出力は1画
素遅延回路4017aの入力端と加算回路4035aの
第9の入力端に入力される。1画素遅延回路4017a
の出力は1画素遅延回路4018aの入力端と加算回路
4035aの第8の入力端に入力される。1画素遅延回
路4018aの出力は加算回路4035aの第7の入力
端に入力される。加算回路4035aの出力4120は
出力端4020から出力される。
【0353】また、入力端4018に入力された信号4
118は上記と同様の処理により、出力4121となっ
て出力端4021から出力される。
【0354】また、入力端4019に入力された信号4
119は上記と同様の処理により、出力4122となっ
て出力端4022から出力される。
【0355】また図43における相関検出回路4060
の第1実施例の詳細なブロック図を図47に示す。この
図47の回路は、絶対値回路4021bの出力4117
は出力端4028から出力され、絶対値回路4022b
の出力4118は出力端4027から出力され、絶対値
回路4023bの出力4119は出力端4026から出
力され、それぞれ孤立点除去回路4070に入力され、
また、入力端4029、4030、4031からはそれ
ぞれ孤立点除去回路4070の出力4120、412
1、4122が入力される点以外は図25の相関検出回
路3060と同様の構成により相関検出を行なう。
【0356】図43におけるフレーム内YC分離回路4
050の第一実施例の詳細なブロック図を図50に示
す。この図50の構成,動作は図28のフレーム内YC
分離回路3050と同様の構成によりフレーム内YC分
離を行なうものである。
【0357】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など輝度信号と色信号のクロストークを低減させること
ができる。
【0358】図50におけるフィールド内BPF402
0cの詳細ブロック図を図54に示す。この図54は図
32のフィールド内BPF3020cと同様の構成によ
りフィールド内の帯域ろ波を行なうものである。
【0359】次に動作について説明する。図57,図5
8は図34,図35と同様に、3次元時空間を表わした
図である。
【0360】図59は図36と同様、上記3次元周波数
空間の投影図を表わしている。図60(a)〜(c)は
フィールド間YC分離A1により得られたY信号とC信
号の存在する周波数空間を表わしており、図37と同様
の図である。
【0361】図61(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Bにより得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示しており、図38と同様の図である。
【0362】図62(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Cにより得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示しており、図39と同様の図である。
【0363】次に上記図43の構成のフレーム内YC分
離回路4050、相関検出回路4060、孤立点除去回
路4070の動作について説明する。本発明は、動き検
出回路4080で画像が動画であると判断したときに動
画処理として、フィールド内YC分離の代わりに、画像
の相関を検出して注目標本点と近傍標本点の相関を加算
した結果により、3種類のフィールド間演算を含んだフ
レーム内YC分離のうち最適なものを用いることを特徴
としている。
【0364】図43において、入力端4001から入力
されたV信号4101は相関検出回路4060で画像の
相関が検出され、さらに孤立点除去回路4070で注目
標本点とその近傍標本点の相関量を加算し、注目標本点
の検出結果が孤立点である場合に近傍標本点から注目標
本点の相関を最終決定する。フレーム内YC分離回路4
050に入力されたV信号4101は相関検出回路40
60により決定された相関結果によりフィールド間演算
を含んだ3種類のフレーム内YC分離のうちいずれかが
選択され、フレーム内YC分離Y信号4112、フレー
ム内YC分離C信号4113が出力される。
【0365】次に図43のフレーム内YC分離回路40
50の動作について説明する。図50において、入力端
4032から入力されたV信号4101は2画素遅延回
路4011cで2画素遅延され、また262ライン遅延
回路4012cで262ライン遅延される。
【0366】2画素遅延回路4011cの出力4123
と、262ライン遅延回路4012cの出力とを減算器
4016cで減じることにより、フィールド間YC分離
のためのフィールド間差分を得る。
【0367】2画素遅延回路4011cの出力4123
と、4画素遅延回路4013cで4画素遅延された出力
とを減算器4017cで減じることにより、フィールド
間YC分離Bのためのフィールド間分離差分を得る。
【0368】2画素遅延回路4011cの出力4123
と、1ライン遅延回路4014cと2画素遅延回路40
15cで1ラインと2画素遅延された出力とを減算器4
018cで減じることにより、フィールド間YC分離A
のためのフィールド間差分を得る。
【0369】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路4019cで、後に述べる相関検出回路4060
の出力である選択信号4116により選択される。
【0370】さらに信号選択回路4019cの出力41
24は後に述べるフィールド内BPF4020cに通さ
れることにより2次元の帯域制限をしてフレーム内YC
分離C信号4113とする。
【0371】減算器4021cにより、2画素遅延回路
4011cの出力4123から、フレーム内YC分離C
信号4113を減ずることにより、フレーム内YC分離
Y信号4112を得ることができる。
【0372】図51は、本発明である図43におけるフ
レーム内YC分離回路4050の第2の実施例の詳細ブ
ロック図である。図51において、図50と異なる点は
フィールド内帯域制限の方法のみである。この図51の
回路は図29のフレーム内YC分離回路3050と同様
の構成である。
【0373】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など輝度信号と色信号のクロストークを低減させること
ができる。
【0374】図50、図51におけるフィールド内BP
F4020cの動作について説明する。図54におい
て、入力端4034から入力された信号選択回路401
9cの出力4124は1ライン遅延回路4011dと減
算器4012dで垂直高域成分のみを通過され、BPF
4013dにより水平高域成分のみを通過され、2次元
の帯域制限がなされる。
【0375】また図50、図51におけるフィールド内
BPF4020cは図54の構成の回路の代わりに図5
5に示す構成の回路を用いることも可能である。この図
55は図32のフィールド内BPF3020cと同様の
構成を持つものである。
【0376】なお、図54、図55において、垂直高域
成分のみを通過させるために1ライン遅延回路4011
dと減算器4012dを用いたが、これを複数個の1ラ
イン遅延回路を用いた演算によっても同様の効果が得ら
れる。
【0377】本発明である図43におけるフレーム内Y
C分離回路4050の第3、第4の実施例について述べ
る。
【0378】図63(a)〜(c)は図40(a)〜
(c)と同じく3次元周波数空間を表わしており、フィ
ールド間YC分離Aにより得られたY信号とC信号の
存在する周波数空間を示している。
【0379】図64(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Bにより得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図64(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図61と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0380】図65(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Cにより得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図65(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図61と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0381】図52は、本発明である図43におけるフ
レーム内YC分離回路4050の第3の実施例の詳細ブ
ロック図である。図52において、図50と異なる点は
フィールド間YC分離A、B、Cの代わりに上記
のフィールド間YC分離A、B、Cを用いる点で
ある。この点は図30のフレーム内YC分離回路305
0と同様であり、従って、この回路は図30のフレーム
内YC分離回路3050と同様の構成を有する。
【0382】図53は、本発明である図43におけるフ
レーム内YC分離回路4050の第4の実施例の詳細ブ
ロック図である。図53において、図50と異なる点は
図52と同様に、フィールド間YC分離A、B、C
の代わりに上記のフィールド間YC分離A、B
を用いる点である。また図53において、図52と
異なる点は、C信号の帯域制限を行う代わりにY信号の
帯域制限を行う点である。この点は図31のフレーム内
YC分離回路3050と同様であり、従って、この図5
3の回路は図31のフレーム内YC分離回路3050と
同様の構成を有する。
【0383】また図50〜図53における信号選択回路
4019cの代わりに図56に示す構成の回路を用いる
ことも可能である。図56において、入力端4037に
はフィールド間YC分離CまたはCによる処理を行
った結果が入力される。また、入力端4038にはフィ
ールド間YC分離BまたはBによる処理を行った結
果が入力され、入力端4039にはフィールド間YC分
離AまたはA′による処理を行った結果が入力される。
【0384】また、入力端4040には図58(a)に
おける注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向
の相関結果4120が、入力端4041には注目標本点
「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関結果412
1が、入力端4042には注目標本点「☆」と標本点
「●」アとを結ぶ方向の相関結果4122がそれぞれ相
関検出回路4060より入力される。
【0385】入力端4037から入力された信号は係数
乗算器4011eで係数k1 と乗算され、入力端403
8から入力された信号は係数乗算器4012eで係数k
2 と乗算され、入力端4039から入力された信号は係
数乗算器4013eで係数k3 と乗算され、加算器40
14eで加算されて出力端4043より出力される。
【0386】相関結果4120、4121、4122の
強さにより係数乗算器4011e、4012e、401
3eの係数k1 、k2 、k3 は0≦k1 、k2 、k3
1の値で、しかもk1 +k2 +k3 =1を満たすように
設定されるので、図56に示す回路により3種類のフィ
ールド間YC分離を混合した結果を得ることができる。
【0387】図47の相関検出回路4060は図25の
相関検出回路2050と同様の動作により、図58
(a),(b)における標本点「●」ウとカとの間の相
関、標本点「●」イとオとの間の相関、標本点「●」ア
とエとの間の相関を検出する。
【0388】これら3種類の相関信号4117、411
8、4119はそれぞれ後に述べる孤立点除去回路40
70により孤立点を除去されて最小値選択回路4024
bに入力される。
【0389】最小値選択回路4024bは上記の3種類
の絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、出力端4016から選択信号4116を
出力する。この選択信号4116はフレーム内YC分離
回路4050の信号選択回路4019cを制御する。
【0390】図48は、本発明である図43における相
関検出回路4060の第2の実施例の詳細ブロック図で
ある。図48において、図47と異なる点は注目標本点
とその1フィールド前にある標本点との演算により相関
を局所的に検出する点である。図48における相関検出
回路は注目標本点とその1フィールド前にある色副搬送
波の位相が逆である点での差分の水平低域周波数成分に
よって相関を局所的に検出する。図48の構成の相関検
出回路の動作について図47と異なる部分の回路のみを
説明する。図48において図47と同等の個所は同じ番
号が付されている。
【0391】図48において、図26の相関検出回路と
同様の動作により、図58(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとの間の相関、注目標本点
「☆」と標本点「●」イとの間の相関、注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの間の相関を検出する。
【0392】図49は、本発明である図43における相
関検出回路4060の第3の実施例の詳細ブロック図で
ある。図49において、図47と異なる点は図48と同
様に注目標本点とその1フィールド前にある点によって
相関を局所的に検出する点である。また図49におい
て、図48と異なる点は信号の相関を検出する方法とし
て、3次元周波数空間においてY信号のスペクトルが広
がっている方向を検出する点である。図49の構成の相
関検出回路のうち、先に述べた図48と異なる部分の回
路のみを説明する。図49において図48と同等の個所
には同じ番号が付されている。
【0393】図27に示す相関検出回路3060と同様
の動作により、注目標本点「☆」と標本点「●」ウとの
間の相関を検出し、注目標本点「☆」と標本点「●」イ
との間の相関を検出し、さらに、注目標本点「☆」と標
本点「●」キとの間の相関を検出する。
【0394】これら3種類の相関信号はそれぞれ後に述
べる孤立点除去回路4070により孤立点を除去されて
最大値選択回路4050bに入力される。
【0395】次に図43の孤立点除去回路4070の動
作について説明する。図44において、入力端4017
には注目標本点「☆」と標本点「●」ウを結ぶ方向の相
関を検出する相関信号4117が入力され、入力端40
18には注目標本点「☆」と標本点「●」イを結ぶ方向
の相関を検出する相関信号4118が入力され、入力端
4019には注目標本点「☆」と標本点「●」アを結ぶ
方向の相関を検出する相関信号4119が入力される。
【0396】相関信号4117は1画素遅延回路401
3aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路4014
aで1画素遅延される。絶対値出力4117と1画素遅
延回路4013aの出力と1画素遅延回路4014aの
出力はそれぞれ図58(a)における標本点「◆」ナと
標本点「●」bと標本点「◇」トの注目標本点「☆」と
標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関結果として、加算回
路4035aに入力される。
【0397】また、相関信号4117は1ライン遅延回
路4011aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回
路4015aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路
4016aで1画素遅延される。1ライン遅延回路40
11aの出力と1画素遅延回路4015aの出力と1画
素遅延回路4016aの出力はそれぞれ図58(a)に
おける標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点
「◆」チの注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ
方向の相関結果として、加算回路4035aに入力され
る。
【0398】1ライン遅延回路4011aの出力は1ラ
イン遅延回路4012aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路4017aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路4018aで1画素遅延される。1ライン遅
延回路4012aの出力と1画素遅延回路4017aの
出力と1画素遅延回路4018aの出力はそれぞれ図5
8(a)における標本点「◆」タと標本点「●」aと標
本点「◇」ソの注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを
結ぶ方向の相関結果として、加算回路4035aに入力
される。
【0399】加算回路4035aは入力された相関結果
を加算して、注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結
ぶ方向の相関を最終決定する。
【0400】また、相関信号4118は相関信号411
7と同様に1ライン遅延回路4019a、4020aと
1画素遅延回路4021a〜4026aで遅延され、加
算回路4036aにより図58(a)における標本点
「◆」ナと標本点「●」bと標本点「◇」トと標本点
「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チと標本点
「◆」タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関結果
を加算されて、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを
結ぶ方向の相関を最終決定する。
【0401】また、相関信号4119は相関信号411
7と同様に1ライン遅延回路4027a、4028aと
1画素遅延回路4029a〜4034aで遅延され、加
算回路4037aにより図58(a)における標本点
「◆」ナと標本点「●」bと標本点「◇」トと標本点
「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チと標本点
「◆」タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関結果
を加算されて、注目標本点「☆」と標本点「●」アとを
結ぶ方向の相関を最終決定する。
【0402】加算回路4035aの出力4120は相関
検出回路4070の入力端4029に入力され、加算回
路4036aの出力4121は相関検出回路4070の
入力端4030に入力され、加算回路4037aの出力
4122は相関検出回路4070の入力端4031に入
力されて、選択信号を出力する。
【0403】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値をそれぞれ加算して比較することにより、注目
標本点でのフィールド間の相関を決定するものを設けた
ので、注目標本点におけるこの検出結果が孤立点である
と判断した場合にその孤立点を除去し、その結果により
フィールド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応
的に切り換えるようにしたので、孤立点を除去して相関
検出が可能になる。
【0404】なお図44において、注目標本点を中心と
する同一フィールド内の水平方向に3画素、垂直方向に
3ラインの合計9個の近傍標本点より相関の最終決定を
行うような構成の回路を示したが、近傍標本点の数を水
平方向、垂直方向に多くした構成の回路でも同様の効果
が得られる。
【0405】図45、図46は、本発明である図43に
おける孤立点除去回路4070の第2の実施例の詳細ブ
ロック図である。図45、図46において、図44と異
なる点は近傍標本点のうち注目標本点との距離により信
号の重みづけを変える点である。図45、図46の構成
の孤立点除去回路のうち、図44と異なる部分のみを説
明する。図45、図46において図44と同等の個所に
は同じ番号が付されている。
【0406】図45において、相関信号4117、41
18、4119は同じ構成の絶対値加算回路4038
a、4039a、4040aにて加算されて、注目標本
点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関、注目標
本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関をそ
れぞれ決定する。絶対値加算回路4038aの出力41
20は出力端4020から出力され、絶対値加算回路4
039aの出力4121は出力端4021から出力さ
れ、絶対値加算回路4040aの出力4122は出力端
4022から出力される。
【0407】絶対値加算回路4038a、4039a、
4040aの詳細なブロック図を図46に示す。入力端
4023から入力された絶対値出力4123は1画素遅
延回路4045aで1画素遅延され、さらに1画素遅延
回路4046aと1画素遅延回路4047aと1画素遅
延回路4048aで1画素ずつ遅延される。絶対値出力
4123と1画素遅延回路4045aの出力と1画素遅
延回路4046aの出力と1画素遅延回路4047aの
出力と1画素遅延回路4048aの出力はそれぞれ図5
8(a)における標本点「●」ヒと標本点「◇」ハと標
本点「○」ノと標本点「◆」ネと標本点「●」ヌの相関
結果として、さらに係数乗算器4069a、4068
a、4067a、4066a、4065aで係数αによ
り乗算されて、加算回路4090aに入力される。
【0408】また、絶対値出力4123は1ライン遅延
回路4041aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延
回路4049aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回
路4050aと1画素遅延回路4051aと1画素遅延
回路4052aでそれぞれ1画素ずつ遅延される。1ラ
イン遅延回路4041aの出力と1画素遅延回路405
2aの出力はそれぞれ図58(a)における標本点
「○」ニと標本点「○」テの相関結果として、さらに係
数乗算器4074a、4070aで係数αにより乗算さ
れて、加算回路4090aに入力される。1画素遅延回
路4049aの出力と1画素遅延回路4050aの出力
と1画素遅延回路4051aの出力はそれぞれ図58
(a)における標本点「◆」ナと標本点「●」bと標本
点「◇」トの相関結果として、さらに係数乗算器407
3a、4072a、4071aで係数βにより乗算され
て、加算回路4090aに入力される。
【0409】また、1ライン遅延回路4041aの出力
は1ライン遅延回路4042aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路4053aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路4054aと1画素遅延回路4055
aと1画素遅延回路4056aでそれぞれ1画素ずつ遅
延される。1ライン遅延回路4042aの出力と1画素
遅延回路4056aの出力はそれぞれ図58(a)にお
ける標本点「●」dと標本点「●」cの相関結果とし
て、さらに係数乗算器4079a、4075aで係数α
により乗算されて、加算回路4090aに入力される。
1画素遅延回路4053aの出力と1画素遅延回路40
54aの出力と1画素遅延回路4055aの出力はそれ
ぞれ図58(a)における標本点「◇」ツと注目標本点
「☆」と標本点「◆」チの相関結果として、さらに係数
乗算器4078a、4077a、4076aで係数βに
より乗算されて、加算回路4090aに入力される。
【0410】また、1ライン遅延回路4042aの出力
は1ライン遅延回路4043aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路4057aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路4058aと1画素遅延回路4059
aと1画素遅延回路4060aでそれぞれ1画素ずつ遅
延される。1ライン遅延回路4043aの出力と1画素
遅延回路4060aの出力はそれぞれ図58(a)にお
ける標本点「○」クと標本点「○」ケの相関結果とし
て、さらに係数乗算器4084a、4080aで係数α
により乗算されて、加算回路4090aに入力される。
1画素遅延回路4057aの出力と1画素遅延回路40
58aの出力と1画素遅延回路4059aの出力はそれ
ぞれ図58(a)における標本点「◆」タと標本点
「●」aと標本点「◇」ソの相関結果として、さらに係
数乗算器4083a、4082a、4081aで係数β
により乗算されて、加算回路4090aに入力される。
【0411】1ライン遅延回路4043aの出力は1ラ
イン遅延回路4044aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路4061aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路4062aと1画素遅延回路4063aと1
画素遅延回路4064aでそれぞれ1画素ずつ遅延され
る。1ライン遅延回路4044aの出力と1画素遅延回
路4061aの出力と1画素遅延回路4062aの出力
と1画素遅延回路4063aの出力と1画素遅延回路4
064aの出力はそれぞれ図58(a)における標本点
「●」セと標本点「◇」スと標本点「○」シと標本点
「◆」サと標本点「●」コの相関結果として、さらに係
数乗算器4089a、4088a、4087a、408
6a、4085aで係数αにより乗算されて、加算回路
4090aに入力される。
【0412】加算回路4090aは入力された相関結果
を加算して、注目標本点「☆」と標本点「●」ア、イ、
ウとを結ぶ方向の相関を最終決定する。
【0413】但し、係数乗算器4065a〜4089a
の係数において、α<βの関係があるものとする。すな
わち、注目標本点との距離の小さい標本点の相関結果が
注目標本点との距離の大きい標本点の相関結果より大き
な重み付けで加算され、注目標本点「☆」の相関を最終
決定する。
【0414】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値に重み付けを行なってそれぞれ加算して比較す
ることにより、注目標本点でのフィールド間の相関を決
定するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0415】なお、図45、図46において、注目標本
点を中心とする同一フィールド内の水平方向に5画素、
垂直方向に5ラインの合計25個の近傍標本点より相関
の最終決定を行うような構成の回路を示したが、近傍標
本点の数を水平方向、垂直方向に多くした構成の回路で
も同様の効果が得られる。
【0416】このように、上記実施例8以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離回路において、フレーム間またはフィール
ド間の相関を局所的に検出して、さらに注目標本点とそ
の近傍標本点の検出結果を加算する、またはそれぞれ重
み付けを行った検出結果を加算することによって孤立点
を除去した結果によりフィールド間演算を含んだ3種類
のフレーム内でのYC分離を行うように構成したので、
動き適応型YC分離フィルタにおける動画処理におい
て、画像の相関を利用して最適なYC分離が可能とな
り、動画でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き
適応型YC分離フィルタを構成できる効果がある。
【0417】実施例9.以下、本発明の動き適応型YC
分離フィルタの実施例を図について示す。図66はその
一実施例を示すブロック図であり、この図66において
は図10におけるフィールド内YC分離回路1004
の部分を、フレーム内YC分離回路5050、相関検出
回路5060、孤立点除去回路5070に置き換えただ
けであるので、その他の部分の構成、動作についての説
明は省く。
【0418】この図66において、V信号5101はフ
レーム内YC分離回路5050の第1の入力端と相関検
出回路5060の第1の入力端に入力される。相関検出
回路5060の第1の出力5114は孤立点除去回路5
070の入力端に入力される。孤立点除去回路5070
の第1の出力5115は相関検出回路5060の第2の
入力端に入力される。
【0419】相関検出回路5060の第2の出力511
6は孤立点除去回路5070の第2の入力端に入力され
る。孤立点除去回路5070の第2の出力5117はフ
レーム内YC分離回路5050の第2の入力端に入力さ
れる。フレーム内YC分離回路5050の出力はフレー
ム内YC分離Y信号5112、フレーム内YC分離C信
号5113としてそれぞれ出力される。
【0420】図66における孤立点除去回路5070の
ブロック図を図67に示す。図67において、入力端5
018から入力された信号5118は絶対値加算回路5
001aに入力される。また、入力端5019から入力
された信号5119は絶対値加算回路5001aと同じ
構成である絶対値加算回路5002aに入力され、入力
端5020から入力された信号5120は絶対値加算回
路5001aと同じ構成である絶対値加算回路5003
aにそれぞれ入力される。絶対値加算回路5001aの
出力5151は出力端5021から出力され、絶対値加
算回路5002aの出力5122は出力端5022から
出力され、絶対値加算回路5003aの出力5123は
出力端5023から出力され、それぞれ相関検出回路5
060に入力される。
【0421】また、入力端5016からは相関検出回路
5060の出力5116が入力される。この信号511
6は多数決判定回路5004aに入力される。多数決判
定回路5004aの出力は選択信号5117として出力
端5017から出力される。
【0422】図67における絶対値加算回路5001
a、5002a、5003aの詳細ブロック図を図68
に示す。
【0423】図68の回路は図44の孤立点除去回路4
070の1つ分と同様の構成である。また、図67にお
ける多数決判定回路5004aの詳細ブロック図を図6
9に示す。この回路は図22に示す孤立点除去回路30
70と同様の構成である。
【0424】次に、図66における相関検出回路506
0の第1実施例の詳細ブロック図を図72に示す。この
回路は図47の相関検出回路と同様の構成である。
【0425】図75は図66におけるフレーム内YC分
離回路5050の第1実施例の詳細ブロック図である。
この回路は図50のフレーム内YC分離回路と同様に構
成されている。
【0426】図75におけるフィールド内BPF502
0cの詳細ブロック図を図79に示す。この回路は図5
4に示すフィールド内BPF4020cと同様に構成さ
れている。
【0427】次に動作について説明する。図81、図8
2は図57,図58と同様に、3次元時空間を表わした
図である。
【0428】図83は図59と同様上記3次元周波数空
間の投影図を表わしている。
【0429】第1に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れに図75におけるフィールド内BPF5020cを通
過させると、C信号が得られる。またV信号からC信号
を減算することによりY信号が得られる。これをフィー
ルド間YC分離A1とする。
【0430】図84(a)〜(c)は図83(a)〜
(c)と同じく3次元周波数空間を表わしており、フィ
ールド間YC分離A1により得られたY信号とC信号の
存在する周波数空間を示している。
【0431】第2に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」イとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離B1
とする。
【0432】図85(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離Bにより得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図85(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、Y信号とC信号は相互に相関が強いことから、
Y信号にC信号が含まれることは極めて少ない。
【0433】第3に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れに上記のフィールド内BPFを通過させると、C信号
が得られる。またV信号からC信号を減算することによ
りY信号が得られる。これをフィールド間YC分離C1
とする。
【0434】図86(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離C1により得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図86(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図85と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0435】これら3種類のフィールド間YC分離を適
応的に切り換え制御するため、注目標本点「☆」と標本
点「●」ア、イ、ウとを結ぶ方向での標本点の演算によ
り画像の相関を検出し、さらに注目標本点の相関と近傍
標本点の相関より孤立点を除去して制御信号とすればよ
い。
【0436】次に上記図66の構成のフレーム内YC分
離回路5050、相関検出回路5060、孤立点除去回
路5070の動作について説明する。本発明は、動き検
出回路5080で画像が動画であると判断したときに動
画処理として、フィールド内YC分離の代わりに、画像
の相関を検出し、注目標本点と近傍標本点の相関を加算
して得られた結果のうちさらに最も多い検出結果によ
り、3種類のフィールド間演算を含んだフレーム内YC
分離のうち最適なものを用いることを特徴としている。
【0437】図66において、入力端5001から入力
されたV信号5101は相関検出回路5060で画像の
相関が検出される。この検出結果5114を孤立点除去
回路5070で注目標本点とその近傍標本点の相関量を
加算する、または重み付けを行った注目標本点とその近
傍標本点の相関量を加算することにより、第1の孤立点
除去が行われる。この出力5115は再び相関検出回路
5060に入力され、大小比較が行われる。
【0438】相関検出回路5060の出力5116は再
び孤立点除去回路5070に入力され、注目標本点とそ
の近傍標本点のうち最も多い結果を選択する、または重
み付けを行った注目標本点とその近傍標本点の結果のう
ち最も多い結果を選択することにより、第2の孤立点除
去が行われる。これらの動作により注目標本点の検出結
果が孤立点である場合に近傍標本点から注目標本点の相
関を最終決定して、選択信号5117を出力する。
【0439】フレーム内YC分離回路5050に入力さ
れたV信号5101は選択信号5117によりフィール
ド間演算を含んだ3種類のフレーム内YC分離のうちい
ずれかが選択され、フレーム内YC分離Y信号511
2、フレーム内YC分離C信号5113が出力される。
【0440】次に図66のフレーム内YC分離回路50
50の動作について説明する。図75の回路は図50の
回路と同様の動作であるので、その説明は省略する。
【0441】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0442】図76は、本発明である図66におけるフ
レーム内YC分離回路5050の第2の実施例の詳細ブ
ロック図である。図76において、図75と異なる点は
フィールド内帯域制限の方法のみである。図76の構成
のフレーム内YC分離回路のうち、図75と異なるフィ
ールド内帯域制限のみを説明する。図76において図7
5と同等の個所には同じ番号が付されている。
【0443】この図76の回路の動作は図51の回路の
動作と同様であるので、説明を省略する。
【0444】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては図108(a) のように、解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0445】図75、図76におけるフィールド内BP
F5020cの動作について説明する。図79におい
て、入力端5036から入力された信号選択回路501
9cの出力5125は1ライン遅延回路5011dと減
算器5012dで垂直高域成分のみを通過され、BPF
5013dにより水平高域成分のみを通過され、2次元
の帯域制限がなされる。
【0446】また図75、図76におけるフィールド内
BPF5020cは図79の構成の回路の代わりに図8
0に示す構成の回路を用いることも可能である。図80
の回路は図55の回路と同様に構成されている。
【0447】本発明である図66におけるフレーム内Y
C分離回路5050の第3、第4の実施例について述べ
る。
【0448】第1に、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとの差によりC信号を含む3次
元周波数空間上の高域成分を取り出すことができる。こ
れにBPFを通過させるとC信号が得られる。またV信
号からC信号を減算することによりY信号が得られる。
これをフィールド間YC分離A2とする。
【0449】図87(a)〜(c)は図83(a)〜
(c)と同じく3次元周波数空間を表わしており、フィ
ールド間YC分離A2により得られたY信号とC信号の
存在する周波数空間を示している。
【0450】第2に、図82(a),(b)における標
本点「●」オに対して注目標本点「☆」と標本点「●」
アとの位置関係と同じである標本点「○」クを含めて、
注目標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点
「●」オと標本点「○」クとの差とを減算することによ
りC信号を得ることができる。またV信号からC信号を
減算することによりY信号が得られる。これをフィール
ド間YC分離B2とする。
【0451】図88(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離B2により得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図88(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図85と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0452】第3に、図82(a),(b)における標
本点「●」カに対して注目標本点「☆」と標本点「●」
アとの位置関係と同じである標本点「○」ケを含めて、
注目標本点「☆」と標本点「●」アとの差と標本点
「●」カと標本点「○」ケとの差とを減算することによ
りC信号を得ることができる。またV信号からC信号を
減算することによりY信号が得られる。これをフィール
ド間YC分離C2とする。
【0453】図89(a)〜(c)も同じくフィールド
間YC分離C2により得られたY信号とC信号の存在す
る周波数空間を示している。図89(a)〜(c)を見
ると、分離されたY信号に一部C信号が含まれるようで
あるが、図85と同様の理由から、Y信号にC信号が含
まれることは極めて少ない。
【0454】図77は、本発明である図66におけるフ
レーム内YC分離回路5050の第3の実施例の詳細ブ
ロック図である。図77の回路は図52の回路と同様に
構成されており、図75と異なる点はフィールドYC分
離A1、B1、C1の代わりに上記のフィールド間YC
分離A2、B2、C2を用いる点である。
【0455】図78は、本発明である図66におけるフ
レーム内YC分離回路5050の第4の実施例の詳細ブ
ロック図である。図78において、図75と異なる点は
図77の場合と同様に、フィールド間YC分離A1、B
1、C1の代わりに上記のフィールド間YC分離A2、
B2、C2を用いる点である。また図78において、図
77と異なる点は、C信号の帯域制限を行う代わりにY
信号の帯域制限を行う点である。図78の構成のフィー
ルド内YC分離回路のうち、図77と異なる部分につい
てのみ説明する。図78において、図77と同等の個所
には同じ番号を付している。
【0456】この図75の回路は図53の回路と同様の
動作を行なう。
【0457】図66の相関検出回路5060の動作は図
47の相関検出回路と同様の動作を行なうので、その説
明は省略する。
【0458】図73は、本発明である図66における相
関検出回路5060の第2の実施例の詳細ブロック図で
ある。図73において、図72と異なる点は注目標本点
とその1フィールド前にある標本点との演算により相関
を局所的に検出する点である。図73における相関検出
回路は注目標本点とその1フィールド前にある色副搬送
波の位相が逆である点での差分の水平低域周波数成分に
よって相関を局所的に検出する。図73の構成の相関検
出回路の動作について図72と異なる部分の回路のみを
説明する。図73において図72と同等の個所は同じ番
号が付されている。
【0459】この図73の回路は図48の相関検出回路
と同様の動作を行なう。
【0460】また、図69の多数決判定回路において、
入力端5016から入力された相関信号5116は1画
素遅延回路5070aで1画素遅延され、さらに1画素
遅延回路5071aで1画素遅延される。相関信号51
16と1画素遅延回路5070aの出力と1画素遅延回
路5071aの出力はそれぞれ図82(a)における標
本点「◆」ナと標本点「●」bと標本点「◇」トの相関
結果として、計数回路5085aに入力される。
【0461】また、相関信号5116は1ライン遅延回
路5062aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回
路5074aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路
5075aで1画素遅延される。1ライン遅延回路50
62aの出力と1画素遅延回路5074aの出力と1画
素遅延回路5075aの出力はそれぞれ図82(a)に
おける標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点
「◆」チの相関結果として、計数回路5085aに入力
される。
【0462】1ライン遅延回路5062aの出力は1ラ
イン遅延回路5063aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路5078aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路5079aで1画素遅延される。1ライン遅
延回路5063aの出力と1画素遅延回路5078aの
出力と1画素遅延回路5079aの出力はそれぞれ図8
2(a)における標本点「◆」タと標本点「●」aと標
本点「◇」ソの相関結果として、計数回路5085aに
入力される。
【0463】計数回路5085aは入力された9個の相
関結果を判別し、図82(a)における注目標本点
「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ
方向の相関が強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標
本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を
それぞれ計数し、第1の出力端から注目標本点「☆」と
標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数
を入力し、第2の出力端から注目標本点「☆」と標本点
「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力
し、第3の出力端から注目標本点「☆」と標本点「●」
ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力する。
【0464】多数決回路5096aは3つの入力のうち
最も大きい数を選択して、注目標本点「☆」の相関を最
終決定する。
【0465】すなわち、多数決回路5096aは図82
(a)における注目標本点「☆」とその近傍標本点
「◇」ソ、「●」a、「◆」タ、「◆」チ、「◇」ツ、
「◇」ト、「●」b、「◆」ナのうち、注目標本点
「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い標本
点の数が最多の場合にはフィールド間YC分離A1また
はA2による処理を、注目標本点「☆」と標本点「●」
イとを結ぶ方向の相関が強い標本点の数が最多の場合に
はフィールド間YC分離B1またはB2による処理を、
注目標本点「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関
が強い標本点の数が最多の場合にはフィールド間YC分
離C1またはC2による処理をフレーム内YC分離回路
5050において選択するための選択信号5117を出
力する。
【0466】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値をそれぞれ加算して比較し、そのうち最も多い
方向を選択して注目標本点でのフィールド間の相関を決
定するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出
結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる。
【0467】なお図68、図69において、注目標本点
を中心とする同一フィールド内の水平方向に3画素、垂
直方向に3ラインの合計9個の近傍標本点より相関の孤
立点除去を行うような構成の回路を示したが、近傍標本
点の数を水平方向、垂直方向に多くした構成の回路でも
同様の効果が得られる。
【0468】図70、図71は、図67の孤立点除去回
路5070の第2の実施例における絶対値加算回路50
01a、5002a、5003aと多数決判定回路50
04aのそれぞれの詳細ブロック図である。図70、図
71において、図68、図69と異なる点は、注目標本
点と近傍標本点の相関結果を加算する第1の孤立点除去
を行う際と、さらに得られた結果のうち最も多い結果を
選択する第2の孤立点除去を行う際に、近傍標本点のう
ち注目標本点との距離により信号の重みづけを変える点
である。この図70の回路の構成は図46の孤立点除去
回路と同様である。
【0469】また、図71の多数決判定回路において、
相関信号5116は1画素遅延回路5065aで1画素
遅延され、さらに1画素遅延回路5066aと1画素遅
延回路5067aと1画素遅延回路5068aで1画素
ずつ遅延される。相関信号5116と1画素遅延回路5
065aの出力と1画素遅延回路5066aの出力と1
画素遅延回路5067aの出力と1画素遅延回路506
8aの出力はそれぞれ図82(a)における標本点
「●」ヒと標本点「◇」ハと標本点「○」ノと標本点
「◆」ネと標本点「●」ヌの相関結果として、計数回路
5085aに入力される。
【0470】また、相関信号5116は1ライン遅延回
路5061aで1ライン遅延され、さらに1画素遅延回
路5069aで1画素遅延され、さらに1画素遅延回路
5070aと1画素遅延回路5071aと1画素遅延回
路5072aで1画素ずつ遅延される。1ライン遅延回
路5061aの出力と1画素遅延回路5072aの出力
はそれぞれ図82(a)における標本点「○」ニと標本
点「○」テの相関結果として、計数回路5085aに入
力される。1画素遅延回路5069aの出力と1画素遅
延回路5070aの出力と1画素遅延回路5071aの
出力は図82(a)における標本点「◆」ナと標本点
「●」bと標本点「◇」トの相関結果として、計数回路
5086aに入力される。
【0471】また、1ライン遅延回路5061aの出力
は1ライン遅延回路5062aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路5073aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路5074aと1画素遅延回路5075
aと1画素遅延回路5076aで1画素ずつ遅延され
る。1ライン遅延回路5062aの出力と1画素遅延回
路5076aの出力はそれぞれ図82(a)における標
本点「●」dと標本点「●」cの相関結果として、計数
回路5085aに入力される。1画素遅延回路5073
aの出力と1画素遅延回路5074aの出力と1画素遅
延回路5075aの出力はそれぞれ図82(a)におけ
る標本点「◇」ツと注目標本点「☆」と標本点「◆」チ
の相関結果として、計数回路5086aに入力される。
【0472】また、1ライン遅延回路5062aの出力
は1ライン遅延回路5063aで1ライン遅延され、さ
らに1画素遅延回路5077aで1画素遅延され、さら
に1画素遅延回路5078aと1画素遅延回路5079
aと1画素遅延回路5080aで1画素ずつ遅延され
る。1ライン遅延回路5063aの出力と1画素遅延回
路5080aの出力はそれぞれ図82(a)における標
本点「○」クと標本点「○」ケの相関結果として、計数
回路5085aに入力される。1画素遅延回路5077
aの出力と1画素遅延回路5078aの出力と1画素遅
延回路5079aの出力は図82(a)における標本点
「◆」タと標本点「●」aと標本点「◇」ソの相関結果
として、計数回路5086aに入力される。
【0473】1ライン遅延回路5063aの出力は1ラ
イン遅延回路5064aで1ライン遅延され、さらに1
画素遅延回路5081aで1画素遅延され、さらに1画
素遅延回路5082aと1画素遅延回路5083aと1
画素遅延回路5084aで1画素ずつ遅延される。1ラ
イン遅延回路5064aの出力と1画素遅延回路508
1aの出力と1画素遅延回路5082aの出力と1画素
遅延回路5083aの出力と1画素遅延回路5084a
の出力はそれぞれ図82(a)における標本点「●」セ
と標本点「◇」スと標本点「○」シと標本点「◆」サと
標本点「●」コの相関結果として、計数回路5085a
に入力される。
【0474】計数回路5085a、5086aはそれぞ
れ入力された相関結果を判別し、図82(a)における
注目標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関
が強い入力信号の数、注目標本点「☆」と標本点「●」
イとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の数、注目標本点
「☆」と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数をそれぞれ計数し、第1の出力端から注目標本
点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強い入
力信号の数を出力し、第2の出力端から注目標本点
「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の相関が強い入力
信号の数を出力し、第3の出力端から注目標本点「☆」
と標本点「●」ウとを結ぶ方向の相関が強い入力信号の
数を出力する。
【0475】計数回路5085aで計数された結果はさ
らに係数乗算器5087a、5088a、5089aで
係数γによりそれぞれ乗算され、また計数回路5086
aで計数された結果はさらに係数乗算器5090a、5
091a、5092aで係数δによりそれぞれ乗算され
重み付けが行われる。
【0476】係数乗算器5087aの出力と係数乗算器
5090aの出力は加算器5093aで加算され、注目
標本点「☆」と標本点「●」アとを結ぶ方向の相関が強
い入力信号の数を出力する。ただし、係数乗算器508
7a、5090aの係数において、γ<δの関係がある
ものとする。すなわち、注目標本点「☆」とその近傍標
本点のうち注目標本点との距離の小さい標本点「◇」
ソ、「●」a、「◆」タ、「◆」チ、「◇」ツ、「◇」
ト、「●」b、「◆」ナの相関結果が注目標本点との距
離の大きい標本点「●」コ、「◆」サ、「○」シ、
「◇」ス、「●」セ、「○」ケ、「○」ク、「●」c、
「●」d、「○」テ、「○」ニ、「●」ヌ、「◆」ネ、
「○」ノ、「◇」ハ、「●」ヒの相関結果より大きな重
み付けで計数される。
【0477】同様に、係数乗算器5088aの出力と係
数乗算器5091aの出力は加算器5094aで加算さ
れ、注目標本点「☆」と標本点「●」イとを結ぶ方向の
相関が強い入力信号の数を出力し、係数乗算器5089
aの出力と係数乗算器5092aの出力は加算器509
5aで加算され、注目標本点「☆」と標本点「●」ウと
を結ぶ方向の相関が強い入力信号の数を出力する。
【0478】多数決回路5096aは3つの入力のうち
最も大きい数を選択して、注目標本点「☆」の相関を最
終決定する。
【0479】このように、上記実施例によれば、孤立点
除去回路として、相関検出回路の出力から注目標本点と
その近傍標本点との各標本点でフィールド間の複数方向
の相関値に重み付けを行なってそれぞれ加算して比較
し、そのうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフ
ィールド間の相関を決定するものを設けたので、注目標
本点におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場
合にその孤立点を除去し、その結果によりフィールド間
演算を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換え
るようにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能に
なる。
【0480】なお図70、図71において、注目標本点
を中心とする同一フィールド内の水平方向に5画素、垂
直方向に5ラインの合計25個の近傍標本点より相関の
孤立点除去を行うような構成の回路を示したが、近傍標
本点の数を水平方向、垂直方向に増やした構成の回路で
も同様の効果が得られる。
【0481】このように、上記実施例9以降の各実施例
によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレー
ム内YC分離回路において、フレーム間またはフィール
ド間の相関を局所的に検出して、注目標本点とその近傍
標本点の検出結果を加算してさらに注目標本点とその近
傍標本点のうち最も多い結果を選択する、またはそれぞ
れ重み付けを行った検出結果を加算してさらに得られた
注目標本点とその近傍標本点の結果に重み付けを行った
そのうち最も多いものを選択することによって孤立点を
除去した結果により、フィールド間演算を含んだ3種類
のフレーム内でのYC分離を行うように構成したので、
動き適応型YC分離フィルタにおける動画処理におい
て、画像の相関を利用して最適なYC分離が可能とな
り、動画でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き
適応型YC分離フィルタを構成できる効果がある。
【0482】実施例10.図90は本発明の一実施例に
よる動き適応型YC分離フィルタを示すブロック図であ
る。図90は図110におけるフィールド内Y信号抽出
フィルタ1004の部分を、フレーム内相関検出回路6
016とフレーム内Y信号抽出フィルタ6017に、ま
たフィールド内C信号抽出フィルタ1009の部分を、
フレーム内相関検出回路6018とフレーム内C信号抽
出フィルタ6019に置き換えただけであるので、その
他の部分の構成、動作についての説明は省く。
【0483】図90におけるフレーム内相関検出回路6
016およびフレーム内Y信号抽出フィルタ6017の
第1の実施例の詳細ブロック図を図91に示す。この回
路は図2の回路と同様の構成である。
【0484】画面の水平方向をx軸、画面の垂直方向を
y軸、上記x軸とy軸で構成される平面に垂直な方向に
時間軸であるt軸をとると、x軸、y軸およびt軸で構
成できる3次元時空間を考えることができる。
【0485】図102、図103、図104は3次元時
空間を表した図である。
【0486】図105、図106、図107は上記3次
元周波数空間の投影図を表している。
【0487】次に上記図91の構成のフレーム内相関検
出回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの動作につ
いて説明する。本発明は、動き検出回路6080で画像
が動画であると判断したときに動画処理として、フィー
ルド内Y信号抽出フィルタの代わりに3種類のフィール
ド間演算と3種類のフィールド内演算を含んだフレーム
内Y信号抽出フィルタのうち最適なものを用いることを
特徴としている。
【0488】この回路では、図2の回路と同様の処理に
より、図103における注目標本点「☆」と標本点
「●」ウとの間の相関、注目標本点「☆」と標本点
「●」イとの間の相関、注目標本点「☆」と標本点
「●」アとの間の相関を検出する。
【0489】最小値選択回路6041は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路6034を制御する。すな
わち、信号選択回路6034は絶対値回路6038の出
力が最小の場合は減算器6031の出力を、絶対値回路
6039の出力が最小の場合は減算器6032の出力
を、絶対値回路6040の出力が最小の場合は減算器6
033の出力をそれぞれ選択する。
【0490】ここでは、注目標本点に関し、水平方向お
よび垂直方向の画像の相関を検出し、水平方向に特に相
関が強いときには、水平方向色信号抽出フィルタ604
3の出力を選択し、垂直方向に特に相関が強いときに
は、垂直方向色信号抽出フィルタ6044の出力を選択
し、他の場合は水平垂直方向色信号抽出フィルタ604
5の出力を選択するように切り換える処理が行われる。
【0491】水平方向および垂直方向の相関はフィール
ド内相関判定回路6042にて検出される。フィールド
内相関判定回路6042は、画像の水平方向および垂直
方向の相関の有無をフィールド内処理にて検出し、その
検出結果により信号選択回路6046を制御する。信号
選択回路6046の出力は、減算器6047にて2画素
遅延回路6025の出力であるV信号から減算され、フ
レーム内YC分離Y信号6212を得ることができる。
【0492】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での差分の水平低
域周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を
局所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド
間処理を適応的に切り換える処理を行ない、さらにフィ
ールド内の相関を局所的に検出してその検出結果により
複数のフィールド内処理を適応的に切り換えることによ
り色信号の帯域を制限する処理を行なって、フレーム内
YC分離Y信号を出力するフレーム内Y信号抽出フィル
タを設けたので、画像の動く方向が検出でき、その動き
方向に応じたフィールド間の演算を行なうことができ
る。
【0493】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように、解像度が全く劣化しな
いなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させる
ことができる。
【0494】ここで、上記水平方向色信号抽出フィルタ
6043、垂直方向色信号抽出フィルタ6044、およ
び水平垂直方向色信号抽出フィルタ6045の色出力信
号のいずれかを選択するかを判定する回路について説明
する。
【0495】図91におけるフィールド内相関判定回路
6042の一実施例の詳細ブロック図を図97に示す。
この回路の構成,動作は、図6に示す回路と同様であ
る。
【0496】図98は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6018およびフレーム内C信号
抽出フィルタ6019の第1の実施例の詳細ブロック図
である。同図において、入力端子6023には色差信号
6204が入力される。6101、6105は2画素遅
延回路、6102は262ライン遅延回路、6103は
1ライン遅延回路、6104は4画素遅延回路、610
6、6107、6108、6114は減算器、610
9、6110、6111は絶対値を出力する絶対値回
路、6112は3つの入力に対してその最小値を判断し
制御信号を出力する最小値選択回路、6113は3つの
入力のうち1つを選択し出力する信号選択回路である。
信号選択回路6113の出力は、減算器6114によ
り、2画素遅延回路6101の出力から減算され、フレ
ーム内YC分離C信号6215として出力端6024か
ら出力される。
【0497】次に図90の構成のフレーム内相関検出回
路およびフレーム内C信号抽出フィルタの動作について
説明する。本発明は、動き検出回路6080で画像が動
画であると判断したときに動画処理として、フィールド
内C信号抽出フィルタの代わりに3種類のフィールド間
演算を含んだフレーム内C信号抽出フィルタのうち最適
なものを用いることを特徴としている。
【0498】図98において、入力端6023から入力
された色差信号6204は、2画素遅延回路6101で
2画素遅延され、また262ライン遅延回路6102で
262ライン遅延される。
【0499】2画素遅延回路6101で2画素遅延され
た色差信号と、262ライン遅延回路6102の出力と
を減算器6106で減算することにより、フィールド間
C抽出Cによるフィールド間差分を得る。
【0500】2画素遅延回路6101で2画素遅延され
た色差信号と、4画素遅延回路6104の出力とを減算
器6107で減算することにより、フィールド間C抽出
Bによるフィールド間差分を得る。
【0501】2画素遅延回路6101で2画素遅延され
た色差信号と、2画素遅延回路6105の出力とを減算
器6108で減算することにより、フィールド間C抽出
Aによるフィールド間差分を得る。
【0502】以上の3種類のフィールド間差分は信号選
択回路6113に入力され、後に述べる最小値選択回路
6112の出力により選択される。
【0503】これら3種類のフィールド間C抽出を適応
的に切り換えるための相関検出は、図91における実施
例と同様にフィールド間の相関検出による。
【0504】減算器6106の出力であるフィールド間
差分はまた絶対値回路6109で絶対値化され、最小値
選択回路6112に入力されて、図103における注目
点と標本点ウとの間の相関を検出する。
【0505】減算器6107の出力であるフィールド間
差分はまた絶対値回路6110で絶対値化され、最小値
選択回路6112に入力されて、図103における注目
点と標本点イとの間の相関を検出する。
【0506】減算器6108の出力であるフィールド間
差分はまた絶対値回路6111で絶対値化され、最小値
選択回路6112に入力されて、図103における注目
点と標本点アとの間の相関を検出する。
【0507】最小値選択回路6112は上記の3種類の
絶対値出力のうちの最小のもの(相関検出量は最大のも
の)を選択し、信号選択回路6113を制御する。すな
わち、信号選択回路6113は絶対値回路6109の出
力が最小の場合は減算器6106の出力を、絶対値回路
6110の出力が最小の場合は減算器6107の出力
を、絶対値回路6111の出力が最小の場合は減算器
108の出力をそれぞれ選択する。
【0508】このように、上記実施例では、動き検出回
路が静止画を検出したときにフレーム間相関を利用した
分離を行なってフレーム間YC分離Y信号を出力するフ
レーム間Y信号抽出フィルタと、動き検出回路が動画を
検出したときに、フィールド間もしくはフレーム間とフ
ィールド内の相関を検出して、その相関を利用した分離
を行なってフレーム内YC分離Y信号を出力するフレー
ム内Y信号抽出フィルタと、動き検出回路の出力に基づ
きフレーム間YC分離Y信号とフレーム内YC分離Y信
号を混合して動き適応YC分離Y信号を出力するY信号
混合回路と、複合カラーテレビジョン信号から色差信号
に色復調する色復調回路と、動き検出回路が静止画を検
出したときにフレーム間相関を利用した分離を行なって
フレーム間YC分離C信号を出力するフレーム間C信号
抽出フィルタと、動き検出回路が動画を検出したとき
に、フレーム間またはフィールド間の相関を検出して、
その相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離
C信号を出力するフレーム内C信号抽出フィルタと、動
き検出回路の出力に基づきフレーム間YC分離C信号と
上記フレーム内YC分離C信号を混合し動き適応YC分
離C信号を出力する色信号混合回路とを備え、Y信号に
対応するフィルタとC信号に対応するフィルタとを別々
に設けるようにしたので、Y信号とC信号とで画像の相
関の方向が異なる場合にもそれぞれを独立に処理でき
る。
【0509】また、上記実施例では、Y信号とC信号を
独立に処理を行なうようにしたものにおいて、フィール
ド内でも相関の検出を行なうようにしたので、画像の相
関を利用してフィールド内でも画像に応じたフィルタを
切り換えることができる。
【0510】また、上記実施例では、Y信号とC信号を
独立に処理を行なうようにしたものにおいて、動き検出
回路が動画を検出したときは、フィールド間で色副搬送
波の位相が逆である点の差分の水平低域周波数成分によ
ってフィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、
その検出結果により複数のフィールド間処理を適応的に
切り換えるフレーム内処理により、色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたので、画
像の動く方向が検出でき、その動き方向に応じたフィー
ルド間の演算を行なうことができる。
【0511】また図90において、フレーム内相関検出
回路6018、フレーム内C信号抽出フィルタ601
9、フレーム間C信号抽出フィルタ6010、色信号混
合回路6015で構成される色差信号の動き適応処理は
時分割多重された2種類の色差信号6204を入力信号
としているが、フレーム内相関検出回路6018、フレ
ーム内C信号抽出フィルタ6019、フレーム間C信号
抽出フィルタ6010、色信号混合回路6015と同じ
構成をさらに並置し、2種類の色差信号をそれぞれ別に
動き適応処理するように構成してもよい。
【0512】実施例11.上記実施例10ではフレーム
内Y信号抽出フィルタ6017において、3種類のフィ
ールド間Y信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御し
ていたが、本実施例では3種類のフィールド間Y信号抽
出フィルタに加え、フィールド内Y信号抽出フィルタを
含めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用い
る。
【0513】図92は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6016およびフレーム内Y信号
抽出フィルタ6017の第2の実施例の詳細ブロック図
である。図92において、図91と同等の個所には同じ
番号が付されている。6048は4つの入力のうち1つ
を選択し出力する信号選択回路、6049は2つの入力
に対して入力が各々あるしきい値を超えているか否かを
判定し制御信号を出力するしきい値判定回路、6050
は3つの入力に対してその最大値を判定し制御信号を出
力する最大値選択回路である。
【0514】図92において、図91と異なる点は信号
選択回路6048を適応制御するフレーム内相関検出回
路のみである。この図92の構成は図4の信号選択回路
と同様の構成である。
【0515】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように、解像度が全く劣化しな
いなど、輝度信号と色信号のクロストークを低減させる
ことができる。
【0516】実施例12.上記実施例10ではフレーム
内C信号抽出フィルタ6019において3種類のフィー
ルド間C信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間C信号抽出
フィルタに加え、フィールド内C信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0517】図99は、本発明の図90におけるフレー
ム間相関検出回路6018およびフレーム内C信号抽出
フィルタ6019の第2の実施例の詳細ブロック図であ
る。図99において、図98と同等の個所には同じ番号
が付されている。6115はフィールド内の演算によっ
てY信号を抽出し出力するフィールド内Y信号抽出フィ
ルタ、6116は4つの入力のうち1つを選択し出力す
る信号選択回路、6117は2つの入力に対して入力が
各々あるしきい値を越えているか否かを判定し制御信号
を出力するしきい値判定回路、6118は3つの入力に
対してその最大値を判定し制御信号を出力する最大値選
択回路である。
【0518】図99において、図98と異なる点は信号
選択回路6116を適応制御するフーム内相関検出回路
のみである。上記図99の構成のフレーム内相関検出回
路およびフレーム内C信号抽出フィルタのうち、図98
と異なるフレーム内相関検出回路のみを説明する。
【0519】2画素遅延回路6101の出力は減算器6
106、6107、6108の第1の入力端に入力され
るともに、フィールド内Y信号抽出フィルタに入力され
る。フィールド内Y信号抽出フィルタ6115の出力は
信号選択回路6116に入力される。
【0520】また絶対値回路6109の出力は最小値選
択回路6112と最大値選択回路6118に入力され
る。絶対値回路6110の出力は最小値選択回路611
2と最大値選択回路6118に入力される。絶対値回路
6111の出力は最小値選択回路6112と最大値選択
回路6118に入力される。
【0521】信号選択回路6116は、図92の実施例
の信号選択回路6048と同様の動作によって、しきい
値判定回路6117と最小値選択回路6112によって
制御される。
【0522】信号選択回路6116の出力はフレーム内
YC分離C信号6215として出力端6024から出力
される。
【0523】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での色差信号の差
分の水平低域周波数成分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があ
ると判断した場合は、その検出結果により複数のフィー
ルド間演算を適応的に切り換える処理により、またいず
れの方向にも相関がないと判断した場合には、フィール
ド内処理により色差信号の帯域を制限する処理を行なっ
て、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動きがない場合
に、フィールド間演算を行なうことによる画質の劣化を
防止できる。
【0524】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0525】実施例13.図93は、本発明である図9
0におけるフレーム内相関検出回路6016およびフレ
ーム内Y信号抽出フィルタ6017の第3の実施例の詳
細ブロック図である。図93は図3と構成,動作ともに
同様である。
【0526】図93において、図91と異なる点はフィ
ールド間の相関を検出する方法のみである。この実施例
ではV信号の相関を検出する方法として、3次元周波数
空間においてY信号のスペクトルが広がっている方向を
検出する方法を用いる。ここではnフィールドとn−1
フィールドにおけるフィールド間で色副搬送波の位相が
同じである点での差分の水平低域周波数成分および色副
搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周波数成分
を用いてフィールド間の相関を検出している。上記図9
3の構成のフレーム内相関検出回路およびフレーム内Y
信号抽出フィルタのうち、図91と異なるフレーム内相
関検出回路のみを説明する。
【0527】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なえるようにしたものにお
いて、動き検出回路が動画を検出したときには、フィー
ルド間で色副搬送波の位相が同じである点での差分の水
平低域周波数成分およびフィールド間で色副搬送波の位
相が逆である点での和の水平高域周波数成分によってフ
ィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検
出結果により複数のフィールド間処理を適応的に切り換
える処理を行ない、さらにフィールド内の相関を局所的
に検出してその検出結果により複数のフィールド内処理
を適応的に切り換える処理を行なって、フレーム内YC
分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号抽出フィルタを
設けたので、画像の動く方向を検出でき、その動き方向
に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0528】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0529】実施例14.上記実施例13ではフレーム
内Y信号抽出フィルタ6017において3種類のフィー
ルド間Y信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間Y信号抽出
フィルタに加え、フィールド内Y信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0530】図94は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6016およびフレーム内Y信号
抽出フィルタ6017の第4の実施例の詳細ブロック図
である。図94において、図91、図92および図93
と同等の個所には同じ番号が付されている。6061は
2つの入力信号に対して入力が各々あるしきい値を越え
ているか否かを判定し制御信号を出力するしきい値判定
回路、6062は3つの入力信号に対してその最小値を
判定し制御信号を出力する最小値選択回路である。
【0531】図94において、図93と異なる点は信号
選択回路6048を適応制御するフレーム内相関検出回
路のみである。この図94の回路は図5の回路と同様の
構成である。
【0532】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0533】実施例15.図95は、本発明である図9
0におけるフレーム内相関検出回路6016およびフレ
ーム内Y信号抽出フィルタ6017の第5の実施例の詳
細ブロック図である。図95において図91と同等の個
所には同じ番号が付されており、図13と同様の構成を
有している。
【0534】図95において、図91と異なる点は3種
類のフィールド間処理を適応制御するための相関検出方
法のみである。この実施例ではV信号の相関を検出する
方法としてn+1フィールドとn−1フィールドにおけ
るフレーム間で色副搬送波の位相が同じである点での差
分を用いてフレーム間の相関を検出している。
【0535】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なえるようにしたものにお
いて、動き検出回路が動画を検出したときには、フレー
ム間で色副搬送波の位相が同じである点での差分によっ
てフレーム間の複数方向の相関を局所的に検出し、その
検出結果により複数のフィールド間処理を適応的に切り
換える処理を行ない、さらにフィールド内の相関を局所
的に検出してその検出結果により複数のフィールド内処
理を適応的に切り換える処理を行なって、フレーム内Y
C分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号抽出フィルタ
を設けたので、画像の動く方向を検出でき、その動き方
向に応じたフィールド間の演算を行なうことができる。
【0536】この実施例においても、フィールド間処理
を適応的に切り換えることにより、画像の動く方向によ
っては、図108(a) のように解像度が全く劣化しない
など、輝度信号と色信号のクロストークを低減させるこ
とができる。
【0537】実施例16.図100は、本発明である図
90におけるフレーム内相関検出回路6018およびフ
レーム内C信号抽出フィルタ6019の第3の実施例の
詳細ブロック図である。図100において図98と同等
の個所には同じ番号が付されている。6119はその入
力信号を263ラインに相当する時間遅延する263ラ
イン遅延回路、6120、6124、6130はその入
力信号を2画素に相当する時間遅延する2画素遅延回
路、6121はその入力信号を262ラインに相当する
時間遅延する262ライン遅延回路、6122、612
9はその入力信号を画素に相当する時間遅延する4画
素遅延回路、6123、6128はその入力信号を1ラ
インに相当する時間遅延する1ライン遅延回路、612
5、6126、6127はその2つの入力信号を加算す
る加算器、6131、6132、6133はその2つの
入力信号を減算する減算器、6134、6135、61
36はその入力信号の絶対値を出力する絶対値回路であ
る。6137はその3つの入力信号に対してその最小値
を判定し制御信号を出力する最小値選択回路、6138
はその3つの入力のうち1つを選択し出力する信号選択
回路である。
【0538】図100において、図98と異なる点はフ
ィールド間の処理を適応制御するための相関検出方法の
みである。この実施例ではV信号の相関を検出する方法
としてn+1フィールドとn−1フィールドにおけるフ
レーム間で色副搬送波の位相が同じである点での差分の
水平低域周波数成分を用いてフレーム間の相関を検出し
ている。上記図100の構成のフレーム内相関検出回路
およびフレーム内Y信号抽出フィルタのうち、図98と
異なるフレーム内相関検出回路のみを説明する。
【0539】図100において、入力端6023から入
力された色差信号6204は、263ライン遅延回路6
119で263ライン遅延され、さらに2画素遅延回路
6120で2画素遅延され、また262ライン遅延回路
6121で262ライン遅延される。
【0540】2画素遅延回路6120で2画素遅延され
た色差信号と、262ライン遅延回路6121の出力と
を加算器6125で加算することにより、フィールド間
C抽出Cによるフィールド間和を得る。
【0541】2画素遅延回路6120で2画素遅延され
た色差信号と、4画素遅延回路6012の出力とを加算
器6126で加算することにより、フィールド間C抽出
Bによるフィールド間和を得る。
【0542】2画素遅延回路6120で2画素遅延され
た色差信号と、2画素遅延回路6124の出力とを加算
器6127で加算することにより、フィールド間C抽出
Aによるフィールド間和を得る。
【0543】以上の3種類のフィールド間和は信号選択
回路6138に入力され、後に述べる最小値選択回路6
137の出力により選択される。
【0544】これら3種類のフィールド間C抽出を適応
的に切り換えるための相関検出は、図95における実施
例と同様にフィールド間の相関検出による。
【0545】図100において、入力端6023から入
力された色差信号6204は263ライン遅延回路61
19に入力されるとともに、1ライン遅延回路6128
および2画素遅延回路6130の入力端に入力される。
263ライン遅延回路6119の出力は、3種類のフィ
ールド間C抽出フィルタを構成するのに用いられる。
【0546】262ライン遅延回路6121の出力と4
画素遅延回路6129の出力は減算器6131で減算さ
れ、絶対値回路6134で絶対値化され最小値選択回路
6137に入力されて、図103、図104における標
本点ウと標本点カとの間の相関を検出する。
【0547】4画素遅延回路6122の出力と1ライン
遅延回路6128の出力は減算器6132で減算され、
絶対値回路6135で絶対値化され最小値選択回路61
37に入力されて、図103、図104における標本点
イと標本点オとの間の相関を検出する。
【0548】2画素遅延回路6124の出力と2画素遅
延回路6130の出力は減算器6133で減算され、絶
対値回路6136で絶対値化され最小値選択回路613
7に入力されて、図103、図104における標本点ア
と標本点エとの間の相関を検出する。
【0549】最小値選択回路6137は上記の3種類の
絶対値出力のうち最小のもの、すなわち注目標本点を中
心に1フレーム隔てた3方向の標本点間の相関が最大の
ものを選択し、信号選択回路6138を制御する。信号
選択回路6138は絶対値回路6134の出力が最小の
場合は加算器6125の出力を、絶対値回路6135の
出力が最小の場合は加算器6126の出力を、絶対値回
路6136の出力が最小の場合は加算器6127の出力
をそれぞれ選択する。
【0550】信号選択回路6138の出力はフレーム内
YC分離C信号6215として出力端6024から出力
される。
【0551】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フレーム
間で色副搬送波の位相が同じである点での色差信号の差
分の水平低域周波数成分によってフレーム間の複数方向
の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数のフ
ィールド間演算を適応的に切り換えるフレーム内処理に
より、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出でき、そ
の動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことが
できる。
【0552】実施例17.上記実施例1ではフレーム
内Y信号抽出フィルタ6017において3種類のフィー
ルド間Y信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間Y信号抽出
フィルタに加え、フィールド内Y信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0553】図96は、本発明である図90におけるフ
レーム内相関検出回路6016およびフレーム内Y信号
抽出フィルタ6017の第6の実施例の詳細ブロック図
である。図96において、その構成,動作は図14の回
路と同様である。
【0554】実施例18.上記実施例16ではフレーム
内C信号抽出フィルタ6019において3種類のフィー
ルド間C信号抽出フィルタを適応的に切り換え制御して
いたが、本実施例では3種類のフィールド間C信号抽出
フィルタに加え、フィールド内C信号抽出フィルタを含
めた4種類のフィルタからのうち最適のものを用いる。
【0555】図101は、本発明である図90における
フレーム内相関検出回路6018およびフレーム内C信
号抽出フィルタ6019の第4の実施例の詳細ブロック
図である。図101において、図100と同等の個所に
は同じ番号が付されている。6139はフィールド内の
演算によってC信号を抽出し出力するフィールド内C信
号抽出フィルタ、6140は4つの入力のうち1つを選
択し出力する信号選択回路、6141は2つの入力に対
して入力が各々あるしきい値を越えているか否かを判定
し制御信号を出力するしきい値判定回路、6142は3
つの入力に対してその最大値を判定し制御信号を出力す
る最大値選択回路である。
【0556】2画素遅延回路6120の出力は加算器6
125、6126、6127の入力端に入力されるとと
もに、フィールド内C信号抽出フィルタ6139に入力
される。フィールド内C信号抽出フィルタ6139の出
力は信号選択回路6140に入力される。
【0557】また絶対値回路6134の出力は最小値選
択回路6137と最大値選択回路6142に入力され
る。絶対値回路6135の出力は最小値選択回路613
7と最大値選択回路6142に入力される。絶対値回路
6136の出力は最小値選択回路6137と最大値選択
回路6142に入力される。
【0558】信号選択回路6140は図99の実施例の
信号選択回路6116と同様の動作によって、しきい値
判定回路6141と最小値選択回路6137によって制
御される。
【0559】信号選択回路6140の出力はフレーム内
YC分離C信号6215として出力端6024から出力
される。
【0560】このように、上記実施例によれば、Y信号
とC信号とを独立に処理を行なうようにしたものにおい
て、動き検出回路が動画を検出したときには、フレーム
間で色副搬送波の位相が同じである点での色差信号の差
分によってフレーム間の複数方向の相関を局所的に検出
し、いずれかの方向に相関があると判断した場合はその
検出結果により複数のフィールド間演算を適応的に切り
換える処理により、またいずれの方向にも相関がないと
判断した場合はフィールド内処理により色差信号の帯域
を制限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号
を出力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたの
で、画像の動きがない場合にフィールド間演算を行なう
ことによる画質の劣化を防止できる。
【0561】このように、上記実施例10以降の各実施
例によれば、動き検出回路による動画の検出時に、フレ
ーム内Y信号抽出フィルタにおいて、フィールド間また
はフレーム間で相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間演算を適応的に切り換える処理
を行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出し
て、その検出結果により複数のフィールド内演算を適応
的に切り換える処理を行ってY信号を抽出するように
し、またフレーム内C信号抽出フィルタにおいて、フィ
ールド間またはフレーム間で相関を局所的に検出し、そ
の検出結果によりフィールド内演算を含んだ複数のフィ
ールド間演算を適応的に切り換える処理を行って、Y信
号あるいはC信号を抽出するように構成したので、動き
適応型YC分離フィルタにおける動画処理において、画
像の相関を利用した最適なYC分離が可能となり、動画
でも解像度の劣化が少ないYC分離を行う動き適応型Y
C分離フィルタを構成できる効果がある。
【0562】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る動き適応型
YC分離フィルタは、動き検出回路で動画と判断した場
合に、局所的にフィールド間もしくはフレーム間とフィ
ールド内の相関を検出しその相関を利用した分離を行な
ってフレーム内YC分離Y信号とフレーム内YC分離C
信号を出力するようにしたので、動画と静止画とで局所
的に処理を変えることができ、フィルタ処理による静止
画と動画の画質の差を軽減することができる効果があ
る。
【0563】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フィールド内でも相関の検出を行なうように
したので、画像の相関を利用してフィールド内でも画像
に応じたフィルタを切り換えることができる効果があ
る。
【0564】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が逆である
点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド間
の複数方向の相関を検出することによりフィールド間の
相関検出を行なうようにしたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる効果がある。
【0565】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フィールド間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分の水平低域周波数成分、およびフィールド
間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域周
波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を検出
することによりフィールド間の相関検出を行なうように
したので、画像の動く方向が検出でき、その動き方向に
応じたフィールド間の演算を行なうことができる効果が
ある。
【0566】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フレーム間で色副搬送波の位相が同じである
点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局所
的に検出することによりフレーム間の相関検出を行なう
ようにしたので、画像の動く方向が検出でき、その動き
方向に応じたフィールド間の演算を行なうことができる
効果がある。
【0567】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向の
相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関があると
判断した場合はその検出結果により複数のフィールド間
演算を適応的に切り換え、いずれの方向にも相関がない
と判断した場合はフィールド間演算を行なわないように
したので、画像の動きがない場合にフィールド間演算を
行なうことによる画質の劣化を防止できる効果がある。
【0568】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、フレーム間またはフィールド間の複数方向の
相関を局所的に検出し、注目標本点におけるこの検出結
果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる効果がある。
【0569】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、そのうち最
も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド間の相
関を決定するものを設けたので、注目標本点におけるこ
の検出結果が孤立点であると判断した場合にその孤立点
を除去し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複
数のフレーム内処理を適応的に切り換えるようにしたの
で、孤立点を除去して相関検出が可能になる効果があ
る。
【0570】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、さらにそれ
ら検出結果にそれぞれ重み付けを行なった検出結果のう
ち最も多い方向を選択して注目標本点でのフィールド間
の相関を決定するものを設けたので、注目標本点におけ
るこの検出結果が孤立点であると判断した場合にその孤
立点を除去し、その結果によりフィールド間演算を含ん
だ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるようにし
たので、孤立点を除去して相関検出が可能になる効果が
ある。
【0571】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較する
ことにより、注目標本点でのフィールド間の相関を決定
するものを設けたので、注目標本点におけるこの検出結
果が孤立点であると判断した場合にその孤立点を除去
し、その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフ
レーム内処理を適応的に切り換えるようにしたので、孤
立点を除去して相関検出が可能になる効果がある。
【0572】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれぞ
れ加算して比較することにより、注目標本点でのフィー
ルド間の相関を決定するものを設けたので、注目標本点
におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場合に
その孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演算
を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるよ
うにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能になる
効果がある。
【0573】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算して比較し、
そのうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフィー
ルド間の相関を決定するものを設けたので、注目標本点
におけるこの検出結果が孤立点であると判断した場合に
その孤立点を除去し、その結果によりフィールド間演算
を含んだ複数のフレーム内処理を適応的に切り換えるよ
うにしたので、孤立点を除去して相関検出が可能になる
効果がある。
【0574】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、孤立点除去回路として、相関検出回路の出力
から注目標本点とその近傍標本点との各標本点でフィー
ルド間の複数方向の相関値に重み付けを行なってそれぞ
れ加算して比較し、そのうち最も多い方向を選択して注
目標本点でのフィールド間の相関を決定するものを設け
たので、注目標本点におけるこの検出結果が孤立点であ
ると判断した場合にその孤立点を除去し、その結果によ
りフィールド間演算を含んだ複数のフレーム内処理を適
応的に切り換えるようにしたので、孤立点を除去して相
関検出が可能になる効果がある。
【0575】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、動き検出回路が静止画を検出したときにフレ
ーム間相関を利用した分離を行ってフレーム間YC分離
Y信号を出力するフレーム間Y信号抽出フィルタと、動
き検出回路が動画を検出したときに、フィールド間もし
くはフレーム間とフィールド内の相関を検出して、その
相関を利用した分離を行なってフレーム内YC分離Y信
号を出力するフレーム内Y信号抽出フィルタと、動き検
出回路の出力に基づき動きフレーム間YC分離Y信号と
フレーム内YC分離Y信号を混合して動き適応YC分離
Y信号を出力するY信号混合回路と、複合カラーテレビ
ジョン信号から色差信号に色復調する色復調回路と、動
き検出回路が静止画を検出したときにフレーム間相関を
利用した分離を行ってフレーム間YC分離C信号を出力
するフレーム間C信号抽出フィルタと、動き検出回路が
動画を検出したときに、フレーム間またはフィールド間
の相関を検出して、その相関を利用した分離を行なって
フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号
抽出フィルタと、動き検出回路の出力に基づきフレーム
間YC分離C信号と上記フレーム内YC分離C信号を混
合し動き適応YC分離C信号を出力する色信号混合回路
とを備え、Y信号に対応するフィルタとC信号に対応す
るフィルタとを別々に設けるようにしたので、Y信号と
C信号とで画像の相関の方向が異なる場合にもそれぞれ
を独立に処理できる効果がある。
【0576】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、フィールド内でも相関の検出を行
なうようにしたので、画像の相関を利用してフィールド
内でも画像に応じたフィルタを切り換えることができる
効果がある。
【0577】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換える処理を
行い、さらにフィールド内の相関を局所的に検出してそ
の検出結果により複数のフィールド内処理を適応的に切
り換えることにより色信号の帯域を制限する処理を行っ
て、フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y
信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出
でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行な
うことができる効果がある。
【0578】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での差分の水平低域周波数成分、およびフィール
ド間で色副搬送波の位相が逆である点での和の水平高域
周波数成分によってフィールド間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を抽出するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出で
き、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行なう
ことができる効果がある。
【0579】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での差分によってフレーム間の複数方向の相関を局
所的に検出し、その検出結果により複数のフィールド間
処理を適応的に切換える処理を行い、さらにフィールド
内の相関を局所的に検出してその検出結果により複数の
フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行って、
フレーム内YC分離Y信号を出力するフレーム内Y信号
抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出で
き、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行なう
ことができる効果がある。
【0580】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での差分の水平低域周波数成分によってフィールド
間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果に
より複数のフィールド間処理を適応的に切換えるフレー
ム内処理により、色差信号の帯域を制限する処理を行な
って、フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内
C信号抽出フィルタを設けたので、画像の動く方向が検
出でき、その動き方向に応じたフィールド間の演算を行
なうことができる効果がある。
【0581】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じであ
る点での色差信号の差分によってフィールド間の複数方
向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
フィールド間処理を適応的に切換えるフレーム内処理に
より、色差信号の帯域を制限する処理を行なって、フレ
ーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号抽出
フィルタを設けたので、画像の動く方向が検出でき、そ
の動き方向に応じたフィールド間の演算を行なうことが
できる効果がある。
【0582】また、本発明に係る動き適応型YC分離フ
ィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよう
にしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出し
たときには、フィールド間で色副搬送波の位相が逆であ
る点での色差進行の差分の水平低域周波数成分によって
フィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、いず
れかの方向に相関があると判断した場合は、その検出結
果により複数のフィールド間演算を適応的に切り換える
処理により、またいずれの方向にも相関がないと判断し
た場合は、フィールド内処理により色差信号の帯域を制
限する処理を行なって、フレーム内YC分離C信号を出
力するフレーム内C信号抽出フィルタを設けたので、画
像の動きがない場合にフィールド間演算を行なうことに
よる画質の劣化を防止できる効果がある。
【0583】さらに、本発明に係る動き適応型YC分離
フィルタは、Y信号とC信号とを独立に処理を行なうよ
うにしたものにおいて、上記動き検出回路が動画を検出
したときには、フレーム間で色副搬送波の位相が同じで
ある点での色差信号の差分によってフィールド間の複数
方向の相関を局所的に検出し、いずれかの方向に相関が
あると判断した場合はその検出結果により複数のフィー
ルド間演算を適応的に切り換える処理により、またいず
れの方向にも相関がないと判断した場合はフィールド内
処理により色差信号の帯域を制限する処理を行なって、
フレーム内YC分離C信号を出力するフレーム内C信号
抽出フィルタを設けたので、画像の動きがない場合にフ
ィールド間演算を行なうことによる画質の劣化を防止で
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例1を示すブロック図である。
【図3】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例2を示すブロック図である。
【図4】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例3を示すブロック図である。
【図5】本発明の図1におけるフィールド間相関検出回
路、フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分離
回路の実施例4を示すブロック図である。
【図6】本発明の図2,図3,図4及び図5におけるフ
ィールド内相関判定回路の実施例1を示すブロック図で
ある。
【図7】3次元時空間において色副搬送波の4倍でディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成した平
面図である。
【図8】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成した平面
図である。
【図9】3次元周波数空間におけるV信号のスペクトル
分布を斜め方向から見た図である。
【図10】図9のスペクトル分布をf軸の負の方向から
みた図である。
【図11】図9のスペクトル分布をμ軸の正の方向から
みた図である。
【図12】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図13】本発明の図12におけるフレーム間相関検出
回路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分
離回路の実施例1を示すブロック図である。
【図14】本発明の図12におけるフレーム間相関検出
回路,フィールド内相関検出回路及びフレーム内YC分
離回路の実施例2を示すブロック図である。
【図15】本発明の図13,及び図14におけるフィー
ルド間相関検出回路の実施例1を示すブロック図であ
る。
【図16】3次元時空間において色副搬送波の4倍でデ
ィジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成した
平面図である。
【図17】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成した平
面図である。
【図18】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成した平
面図である。
【図19】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を斜め方向から見た図である。
【図20】図19のスペクトル分布をf軸の負の方向か
らみた図である。
【図21】図19のスペクトル分布をμ軸の正の方向か
らみた図である。
【図22】本発明の一実施例による動き適応型YC分離
フィルタを示すブロック図である。
【図23】図22における孤立点除去回路の第1の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図24】図22における孤立点除去回路の第2の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図25】図22における相関検出回路の第1の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図26】図22における相関検出回路の第2の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図27】図22における相関検出回路の第3の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図28】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
1の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図29】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
2の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図30】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
3の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図31】図22におけるフレーム内YC分離回路の第
4の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図32】図28,図29のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの詳細な構成を示すブロック
図である。
【図33】図28,図29のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの他の例を示すブロック図で
ある。
【図34】3次元時空間において色副搬送波の4倍ディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成する平
面図である。
【図35】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成する平
面図である。
【図36】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を、(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負
の方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図で
ある。
【図37】本発明によるフィールド間YC分離Aで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の方
向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図38】本発明によるフィールド間YC分離Bで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の方
向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図39】本発明によるフィールド間YC分離Cで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の方
向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図40】本発明によるフィールド間YC分離A′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の
方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図41】本発明によるフィールド間YC分離B′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の
方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図42】本発明によるフィールド間YC分離C′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a) は斜め方向からみた図、(b) はf軸の負の
方向から見た図、(c) はμ軸の正の方向からみた図であ
る。
【図43】本発明の一実施例による動き適応型YC分離
フィルタを示すブロック図である。
【図44】図43における孤立点除去回路の第1の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図45】図43における孤立点除去回路の第2の実施
例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図46】図45の孤立点除去回路における絶対値加算
回路の詳細な説明を示すブロック図である。
【図47】図43における相関検出回路の第1の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図48】図43における相関検出回路の第2の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図49】図43における相関検出回路の第3の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図50】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
1の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図51】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
2の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図52】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
3の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図53】図43におけるフレーム内YC分離回路の第
4の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図54】図50、図51のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの詳細な構成を示すブロック
図である。
【図55】図50、図51のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの他の例を示すブロック図で
ある。
【図56】図50〜図53のフレーム内YC分離回路に
おける信号選択回路の他の例を示すブロック図である。
【図57】3次元時空間において色副搬送波の4倍ディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成する平
面図である。
【図58】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成する平
面図である。
【図59】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図60】本発明によるフィールド間YC分離Aで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の負
の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た図
である。
【図61】本発明によるフィールド間YC分離Bで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の負
の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た図
である。
【図62】本発明によるフィールド間YC分離Cで得ら
れたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数空
間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の負
の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た図
である。
【図63】本発明によるフィールド間YC分離A′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図64】本発明によるフィールド間YC分離B′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図65】本発明によるフィールド間YC分離C′で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図66】本発明の一実施例による動き適応型YC分離
フィルタを示すブロック図である。
【図67】図66における孤立点除去回路の構成を示す
ブロック図である。
【図68】図67の孤立点除去回路の第1の実施例にお
ける絶対値加算回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図69】図67の孤立点除去回路の第1の実施例にお
ける多数決判定回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図70】図67の孤立点除去回路の第2の実施例にお
ける絶対値加算回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図71】図67の孤立点除去回路の第2の実施例にお
ける多数決判定回路の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図72】図66における相関検出回路の第1の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図73】図66における相関検出回路の第2の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図74】図66における相関検出回路の第3の実施例
の詳細な構成を示すブロック図である。
【図75】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
1の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図76】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
2の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図77】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
3の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図78】図66におけるフレーム内YC分離回路の第
4の実施例の詳細な構成を示すブロック図である。
【図79】図75、図76のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの詳細な構成を示すブロック
図である。
【図80】図75、図76のフレーム内YC分離回路に
おけるフィールド内BPFの他の例を示すブロック図で
ある。
【図81】3次元時空間において色副搬送波の4倍ディ
ジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成する平
面図である。
【図82】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成する平
面図である。
【図83】3次元周波数空間におけるV信号のスペクト
ル分布を(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸の
負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見た
図である。
【図84】本発明によるフィールド間YC分離A1で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図85】本発明によるフィールド間YC分離B1で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図86】本発明によるフィールド間YC分離C1で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図87】本発明によるフィールド間YC分離A2で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図88】本発明によるフィールド間YC分離B2で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図89】本発明によるフィールド間YC分離C2で得
られたY信号とC信号のスペクトル分布を3次元周波数
空間上で、(a)は斜め方向から見た図、(b)はf軸
の負の方向から見た図、(c)はμ軸の正の方向から見
た図である。
【図90】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図91】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例1を
示すブロック図である。
【図92】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例2を
示すブロック図である。
【図93】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例3を
示すブロック図である。
【図94】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例4を
示すブロック図である。
【図95】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例5を
示すブロック図である。
【図96】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内Y信号抽出フィルタの実施例6を
示すブロック図である。
【図97】本発明の図91〜図96におけるフィールド
内相関判定回路の実施例1を示すブロック図である。
【図98】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例1を
示すブロック図である。
【図99】本発明の図90におけるフレーム内相関検出
回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例2を
示すブロック図である。
【図100】本発明の図90におけるフレーム内相関検
出回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例3
を示すブロック図である。
【図101】本発明の図90におけるフレーム内相関検
出回路およびフレーム内C信号抽出フィルタの実施例4
を示すブロック図である。
【図102】3次元時空間において色副搬送波の4倍で
ディジタル化されたV信号の配列をt軸とy軸で構成し
た平面図である。
【図103】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成した
平面図である。
【図104】同上V信号の配列をx軸とy軸で構成した
平面図である。
【図105】3次元周波数空間におけるV信号のスペク
トル分布を斜め方向から見た図である。
【図106】図105のスペクトル分布をf軸の負の方
向からみた図である。
【図107】図105のスペクトル分布をμ軸の正の方
向からみた図である。
【図108】ゾーンプレートチャートを一定の速さで平
行移動させたときの輝度信号出力を示す図である。
【図109】ゾーンプレートチャートを一定の速さで平
行移動させたときの輝度信号出力を示す図である。
【図110】従来の動き適応型YC分離フィルタのブロ
ック図である。
【図111】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるY信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図112】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるC信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図113】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフレーム間YC分離フィルタの詳細な構成を示す
ブロック図である。
【図114】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフィールド内YC分離フィルタの詳細な構成を示
すブロック図である。
【図115】図110の動き適応型YC分離フィルタに
おけるC信号動き検出回路の他の実施例の詳細な構成を
示すブロック図である。
【図116】他の従来の動き適応型YC分離フィルタの
ブロック図である。
【図117】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるY信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図118】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるC信号動き検出回路の詳細な構成を示すブロック
図である。
【図119】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフレーム間Y信号抽出フィルタの詳細な構成を示
すブロック図である。
【図120】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフィールド内Y信号抽出フィルタの詳細な構成を
示すブロック図である。
【図121】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフレーム間C信号抽出フィルタの詳細な構成を示
すブロック図である。
【図122】図116の動き適応型YC分離フィルタに
おけるフィールド内信号抽出フィルタの詳細な構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】 1004 フィールド内YC分離回路 1005 フレーム間YC分離回路 1006 Y信号動き出回路 1007 C信号動き検出回路 1008 合成回路 1009 Y信号混合回路 1010 C信号混合回路 1072 フィールド間相関検出回路 1073 フィールド内相関検出回路 1074 フレーム内YC分離回路 1080 動き検出回路 2004 フィールド内YC分離回路 2005 フレーム間YC分離回路 2006 Y信号動き出回路 2007 C信号動き検出回路 2008 合成回路 2009 Y信号混合回路 2010 C信号混合回路 2062 フィールド間相関検出回路 2063 フィールド内相関検出回路 2064 フレーム内YC分離回路 2080 動き検出回路 3005 フレーム間YC分離回路 3006 Y信号動き出回路 3007 C信号動き検出回路 3008 合成回路 3009 Y信号混合回路 3010 C信号混合回路 3050 フレーム内YC分離回路 3060 相関検出回路 3070 孤立点除去回路 3080 動き検出回路 4005 フレーム間YC分離回路 4006 Y信号動き検出回路 4007 C信号動き検出回路 4008 合成回路 4009 Y信号混合回路 4010 C信号混合回路 4050 フレーム内YC分離回路 4060 相関検出回路 4070 孤立点除去回路 4080 動き検出回路 5005 フレーム間YC分離回路 5006 Y信号動き検出回路 5007 C信号動き検出回路 5008 合成回路 5009 Y信号混合回路 5010 C信号混合回路 5050 フレーム内YC分離回路 5060 相関検出回路 5070 孤立点除去回路 5080 動き検出回路 6004 フィールド内Y信号抽出フィルタ 6005 フレーム間Y信号抽出フィルタ 6006 色復調回路 6007 時分割多重回路 6008 LPF 6009 フィールド内C信号抽出フィルタ 6010 フレーム間C信号抽出フィルタ 6011 Y信号動き検出回路 6012 C信号動き検出回路 6013 合成回路 6014 Y信号混合回路 6015 C信号混合回路 6016,6018 フレーム内相関検出回路 6017 フレーム内Y信号抽出フィルタ 6019 フレーム内C信号抽出フィルタ 6080 動き検出回路
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図78
【補正方法】変更
【補正内容】
【図78】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平3−52285 (32)優先日 平3(1991)3月18日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−79604 (32)優先日 平3(1991)4月12日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−79603 (32)優先日 平3(1991)4月12日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 石塚 充 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社電子商品開発研究所内 (72)発明者 八尾 政治 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社電子商品開発研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色信号を輝度信号の高域周波数領域に周
    波数多重した複合カラーテレビジョン信号から輝度信号
    と色信号を分離する回路において、 フレーム間の相関を利用して局所的に画像の動きを検出
    する動き検出回路と、 該動き検出回路が静止画を検出したときにフレーム間相
    関を利用した分離を行ってフレーム間輝度信号色信号分
    離色信号とフレーム間輝度信号色信号分離輝度信号を出
    力するフレーム間輝度信号色信号分離回路と、 上記動き検出回路が動画を検出したときに局所的にフィ
    ールド間もしくはフレーム間の相関とフィールド内の相
    関を検出し、その相関を利用した分離を行ってフレーム
    内輝度信号色信号分離色信号とフレーム内輝度信号色信
    号分離輝度信号を出力するフレーム内輝度信号色信号分
    離回路と、 上記動き検出回路の出力に基づき上記フレーム間輝度信
    号色信号分離色信号と上記フレーム内輝度信号色信号分
    離色信号を混合して動き適応輝度信号色信号分離色信号
    を出力する色信号混合回路と、 上記動き検出回路の出力に基づき上記フレーム間輝度信
    号色信号分離輝度信号と上記フレーム内輝度信号色信号
    分離輝度信号を混合して動き適応輝度信号色信号分離輝
    度信号を出力する輝度信号混合回路とを備えたことを特
    徴とする動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  2. 【請求項2】 上記動き検出回路が動画を検出したとき
    に、注目標本点における周波数成分の中から垂直方向の
    直流成分と色副搬送波の成分に相当する周波数成分とを
    除外し、その絶対値を求めて垂直方向非相関エネルギー
    を検出する垂直方向非相関エネルギー検出手段と、 注目標本点における周波数成分の中から垂直方向には低
    域周波数成分であり、かつ水平方向には色副搬送波の2
    分の1に相当する周波数成分を抽出し、その絶対値を求
    めて水平方向高域輝度信号エネルギーを検出する水平方
    向高域輝度信号エネルギー検出手段と、 前記垂直方向非相関エネルギーと第1の設定値との大小
    を比較し、前記垂直方向非相関エネルギーが前記第1の
    設定値より小さく、また前記水平方向高域輝度信号エネ
    ルギーと第2の設定値との大小を比較し、前記水平方向
    高域輝度信号エネルギーが前記第2の設定値より大きい
    場合、垂直方向に相関があると判定する垂直相関検出手
    段と、 注目標本点における周波数成分の中から水平方向の直流
    成分と色副搬送波の成分に相当する周波数成分とを除外
    し、その絶対値を求めて水平方向非相関エネルギーを検
    出する水平方向非相関エネルギー検出手段と、 注目標本点における周波数成分の中から水平方向には低
    域周波数成分であり、かつ垂直方向には色副搬送波周波
    数の2分の1に相当する周波数成分を抽出し、その絶対
    値を求めて垂直方向高域輝度信号エネルギーを検出する
    垂直方向高域輝度信号エネルギー検出手段と、 前記水平方向非相関エネルギーと第3の設定値との大小
    を比較し、前記水平方向非相関エネルギーが第3の設定
    値より小さく、また前記垂直方向高域輝度信号エネルギ
    ーと第4の設定値との大小を比較し、前記垂直方向高域
    輝度信号エネルギーが前記第4の設定値より大きい場
    合、水平方向に相関があると判定する水平相関検出手段
    と、 前記検出結果に応じて、フィールド内の処理を行う複数
    のフィルタのいずれかの出力を選択するための制御信号
    を送出する判定手段とを有するフィールド内相関判定回
    路を備えたことを特徴とする請求項1記載の動き適応型
    輝度信号色信号分離フィルタ。
  3. 【請求項3】 上記フレーム内輝度信号色信号分離回路
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フィ
    ールド間で色副搬送波の位相が逆である点での差分の水
    平低域周波数成分によってフィールド間の複数方向の相
    関を局所的に検出し、その検出結果により複数のフィー
    ルド間演算を適応的に切り換える処理を行い、さらに上
    記フィールド内相関判定回路の制御信号により3種類の
    フィールド内処理を適応的に切り換える処理を行い色信
    号の帯域を制限する処理を行って、フレーム内輝度信号
    色信号分離色信号とフレーム内輝度信号色信号分離輝度
    信号を出力するものであることを特徴とする請求項1記
    載の動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  4. 【請求項4】 上記フレーム内輝度信号色信号分離回路
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フィ
    ールド間で色副搬送波の位相が同じである点での差分の
    水平低域周波数成分、およびフィールド間で色副搬送波
    の位相が逆である点での和の水平高域周波数成分によっ
    てフィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、そ
    の検出結果により複数のフィールド間演算を適応的に切
    り換える処理を行い、さらに上記フィールド内相関判定
    回路の制御信号により3種類のフィールド内処理を適応
    的に切り換えることにより色信号の帯域を制限する処理
    を行って、フレーム内輝度信号色信号分離色信号とフレ
    ーム内輝度信号色信号分離輝度信号を出力するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の動き適応型輝度信号
    色信号分離フィルタ。
  5. 【請求項5】 上記フレーム内輝度信号色信号分離回路
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フレ
    ーム間で色副搬送波の位相が同じである点での差分によ
    ってフレーム間の複数方向の相関を局所的に検出し、そ
    の検出結果により複数のフィールド間演算を適応的に切
    り換える処理を行い、さらに上記フィールド内相関判定
    回路の制御信号により3種類のフィールド内処理を適応
    的に切り換えることにより色信号の帯域を制限する処理
    を行って、フレーム内輝度信号色信号分離色信号とフレ
    ーム内輝度信号色信号分離輝度信号を出力するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の動き適応型輝度信号
    色信号分離フィルタ。
  6. 【請求項6】 上記フレーム内輝度信号色信号分離回路
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フレ
    ーム間またはフィールド間の複数方向の相関を局所的に
    検出し、いずれかの方向に相関があると判断した場合は
    その検出結果により複数のフィールド間演算を適応的に
    切り換えることにより、またいずれの方向にも相関がな
    いと判断した場合はフィールド間演算を行なわず、さら
    に上記フィールド内相関判定回路の制御信号により3種
    類のフィールド内処理を適応的に切り換えることにより
    色信号の帯域を制限する処理を行って、フレーム内輝度
    信号色信号分離色信号とフレーム内輝度信号色信号分離
    輝度信号を出力するものであることを特徴とする請求項
    1記載の動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  7. 【請求項7】 色信号を輝度信号の高域周波数領域に周
    波数多重した複合カラーテレビジョン信号から輝度信号
    と色信号を分離する回路において、 フレーム間の相関を利用して局所的に画像の動きを検出
    する動き検出回路と、 この動き検出回路が静止画を検出したときにフレーム間
    相関を利用した分離を行ってフレーム間輝度信号色信号
    分離輝度信号およびフレーム間輝度信号色信号分離色信
    号を出力するフレーム間輝度信号色信号分離回路と、 上記動き検出回路が動画を検出したときには、フレーム
    間またはフィールド間の相関を局所的に検出する相関検
    出回路と、 注目標本点におけるこの検出結果が孤立点であると判断
    した場合に注目標本点とその近傍標本点の検出結果から
    相関を決定する孤立点除去回路と、 その結果によりフィールド間演算を含んだ複数のフレー
    ム内処理を適応的に切り換える処理を行って、フレーム
    内輝度信号色信号分離色信号およびフレーム内輝度信号
    色信号分離輝度信号を出力するフレーム内輝度信号色信
    号分離回路と、 上記動き検出回路の出力に基づき上記フレーム間輝度信
    号色信号分離輝度信号と上記フレーム内輝度信号色信号
    分離輝度信号を混合して動き適応輝度信号色信号分離輝
    度信号を出力する輝度信号混合回路と、 上記動き検出回路の出力に基づき上記フレーム間輝度信
    号色信号分離色信号と上記フレーム内輝度信号色信号分
    離色信号を混合して動き適応輝度信号色信号分離色信号
    を出力する色信号混合回路とを備えたことを特徴とする
    動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  8. 【請求項8】 上記孤立点除去回路は、上記相関検出回
    路の出力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点
    でフィールド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、そ
    のうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフィール
    ド間の相関を決定するものであることを特徴とする請求
    項7記載の動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  9. 【請求項9】 上記孤立点除去回路は、上記相関検出回
    路の出力から注目標本点とその近傍標本点との各標本点
    でフィールド間の相関がある方向をそれぞれ検出し、さ
    らにそれらの検出結果にそれぞれ重み付けを行なった検
    出結果のうち最も多い方向を選択して注目標本点でのフ
    ィールド間の相関を決定するものであることを特徴とす
    る請求項7記載の動き適応型輝度信号色信号分離フィル
    タ。
  10. 【請求項10】 上記孤立点除去回路は、上記相関検出
    回路の出力から注目標本点とその近傍標本点との各標本
    点でフィールド間の複数方向の相関値をそれぞれ加算し
    て比較することにより注目標本点でのフィールド間の相
    関を決定するものであることを特徴とする請求項7記載
    の動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  11. 【請求項11】 上記孤立点除去回路は、上記相関検出
    回路の出力から注目標本点とその近傍標本点との各標本
    点でフィールド間の複数方向の相関値に重み付けを行な
    ってそれぞれ加算して、比較することにより注目標本点
    でのフィールド間の相関を決定するものであることを特
    徴とする請求項第7項記載の動き適応型輝度信号色信号
    分離フィルタ。
  12. 【請求項12】 上記孤立点除去回路は、注目標本点の
    検出結果が孤立点である場合に注目標本点とその近傍標
    本点の検出結果を用いて、これらの検出結果を加算した
    のち得られた結果のうち最も多い検出結果を選択して注
    目標本点の相関を決定するものであることを特徴とする
    請求項7記載の動き適応型輝度信号色信号分離フィル
    タ。
  13. 【請求項13】 上記孤立点除去回路は、注目標本点の
    検出結果が孤立点である場合に注目標本点とその近傍標
    本点の検出結果を用いて、これらの検出結果をそれぞれ
    重み付けを行って加算したのち得られた結果にそれぞれ
    重み付けを行って最も多い検出結果を選択して注目標本
    点の相関を決定するものであることを特徴とする請求項
    第7項記載の動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  14. 【請求項14】 色信号を輝度信号の高域周波数領域に
    周波数多重した複合カラーテレビジョン信号から輝度信
    号と色信号を分離する回路において、 フレーム間の相関を利用して局所的に画像の動きを検出
    する動き検出回路と、 上記動き検出回路が静止画を検出したときにフレーム間
    相関を利用した分離を行ってフレーム間輝度信号色信号
    分離色信号とフレーム間輝度信号色信号分離輝度信号を
    出力するフレーム間輝度信号抽出フィルタと、 上記動き検出回路が動画を検出したときにフィールド間
    もしくはフレーム間の相関とフィールド内の相関を検出
    し、その相関を利用した分離を行なってフレーム内輝度
    信号色信号分離輝度信号を出力するフレーム内輝度信号
    抽出フィルタと、 上記動き検出回路の出力に基づき上記フレーム間輝度信
    号色信号分離輝度信号と上記フレーム内輝度信号色信号
    分離輝度信号を混合して動き適応輝度信号色信号分離輝
    度信号を出力する輝度信号混合回路と、 複合カラーテレビジョン信号から色差信号に色復調する
    色復調回路と、 上記動き検出回路が静止画を検出したときにフレーム間
    相関を利用した分離を行ってフレーム間輝度信号色信号
    分離色信号を出力するフレーム間色信号抽出フィルタ
    と、 上記動き検出回路が動画を検出したときに、フィールド
    間もしくは フレーム間の相関とフィールド内の相関を
    検出し、その相関を利用した分離を行ってフレーム内輝
    度信号色信号分離色信号を出力するフレーム内色信号抽
    出フィルタと、 上記動き検出回路の出力に基づき上記フレーム間輝度信
    号色信号分離色信号と上記フレーム内輝度信号色信号分
    離色信号を混合して動き適応輝度信号色信号分離色信号
    を出力する色信号混合回路とを備えたことを特徴とする
    動き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  15. 【請求項15】 上記動き検出回路が動画を検出したと
    きに、注目標本点における周波数成分の中から垂直方向
    の直流成分と色副搬送波の成分に相当する周波数成分と
    を除外し、その絶対値を求めて垂直方向非相関エネルギ
    ーを検出する垂直方向非相関エネルギー検出手段と、 注目標本点における周波数成分の中から垂直方向には低
    域周波数成分であり、かつ水平方向には色副搬送波の2
    分の1に相当する周波数成分を抽出し、その絶対値を求
    めて水平方向高域輝度信号エネルギーを検出する水平方
    向高域輝度信号エネルギー検出手段と、 前記垂直方向非相関エネルギーと第1の設定値との大小
    を比較し、前記垂直方向非相関エネルギーが前記第1の
    設定値より小さく、また前記水平方向高域輝度信号エネ
    ルギーと第2の設定値との大小を比較し、前記水平方向
    高域輝度信号エネルギーが前記第2の設定値より大きい
    場合、垂直方向に相関があると判定する垂直相関検出手
    段と、 注目標本点における周波数成分の中から水平方向の直流
    成分と色副搬送波の成分に相当する周波数成分とを除外
    し、その絶対値を求めて水平方向非相関エネルギーを検
    出する水平方向非相関エネルギー検出手段と、 注目標本点における周波数成分の中から水平方向には低
    域周波数成分であり、かつ垂直方向には色副搬送波周波
    数の2分の1に相当する周波数成分を抽出し、その絶対
    値を求めて垂直方向高域輝度信号エネルギーを検出する
    垂直方向高域輝度信号エネルギー検出手段と、 前記水平方向非相関エネルギーと第3の設定値との大小
    を比較し、前記水平方向非相関エネルギーが第3の設定
    値より小さく、また前記垂直方向高域輝度信号エネルギ
    ーと第4の設定値との大小を比較し、前記垂直方向高域
    輝度信号エネルギーが前記第4の設定値より大きい場
    合、水平方向に相関があると判定する水平相関検出手
    段、前記検出結果に応じて、フィールド内の処理を行う
    複数のフィルタのいずれかの出力を選択するための制御
    信号を送出する判定手段とを有するフィールド内相関判
    定回路を備えたことを特徴とする請求項14記載の動き
    適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  16. 【請求項16】 上記フレーム内輝度信号抽出フィルタ
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フィ
    ールド間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬送波の
    位相が逆である点での差分の水平低域周波数成分によっ
    てフィールド間の複数方向の相関を局所的に検出し、そ
    の検出結果により複数のフィールド間演算を適応的に切
    り換える処理を行い、さらに上記フィールド内相関判定
    回路の制御信号により3種類のフィールド内処理を適応
    的に切り換える処理を行い色信号の帯域を制限する処理
    を行って、フレーム内輝度信号色信号分離輝度信号を出
    力するものであることを特徴とする請求項14記載の動
    き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
  17. 【請求項17】 上記フレーム内輝度信号抽出フィルタ
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フィ
    ールド間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬送波の
    位相が同じである点での差分の水平低域周波数成分、及
    びフィールド間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬
    送波の位相が逆である点での和の水平高域周波数成分に
    よってフィールド間の複数方向の相関を局所的に検出
    し、その検出結果により複数のフィールド間演算を適応
    的に切り換える処理を行い、さらに上記判定回路の制御
    信号により3種類のフィールド内処理を適応的に切り換
    える処理を行い、色信号の帯域を制限する処理を行って
    フレーム内輝度信号色信号分離輝度信号を出力すること
    を特徴とする請求項14記載の動き適応型輝度信号色信
    号分離フィルタ。
  18. 【請求項18】 上記フレーム内輝度信号抽出フィルタ
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フレ
    ーム間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬送波の位
    相が同じである点での差分によってフレーム間の複数方
    向の相関を局所的に検出し、その検出結果により複数の
    フィールド間演算を適応的に切り換える処理を行い、さ
    らに上記フィールド内相関判定回路の制御信号により3
    種類のフィールド内処理を適応的に切り換える処理を行
    い色信号の帯域を制限する処理を行って、フレーム内輝
    度信号色信号分離輝度信号を出力するものであることを
    特徴とする請求項14記載の動き適応型輝度信号色信号
    分離フィルタ。
  19. 【請求項19】 上記フレーム内色信号抽出フィルタ
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フィ
    ールド間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬送波の
    位相が逆である点での色差信号の差分の水平低域周波数
    成分によってフィールド間の複数方向の相関を局所的に
    検出し、その検出結果により、複数のフィールド間演算
    を適応的に切り換えるフレーム内処理により色差信号の
    帯域を制限する処理を行って、フレーム内輝度信号色信
    号分離色信号を出力するものであることを特徴とする請
    求項14記載の動き適応型輝度信号色信号分離フィル
    タ。
  20. 【請求項20】 上記フレーム内色信号抽出フィルタ
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フレ
    ーム間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬送波の位
    相が同じである点での色差信号の差分によってフィール
    ド間の複数方向の相関を局所的に検出し、その検出結果
    により複数のフィールド間演算を適応的に切り換えるフ
    レーム内処理により色差信号の帯域を制限する処理を行
    って、フレーム内輝度信号色信号分離色信号を出力する
    ものであることを特徴とする請求項14記載の動き適応
    型輝度信号色信号分離フィルタ。
  21. 【請求項21】 上記フレーム内色信号抽出フィルタ
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フィ
    ールド間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬送波の
    位相が逆である点での色差信号の差分の水平低域周波数
    成分によってフィールド間の複数方向の相関を局所的に
    検出し、いずれかの方向に相関があると判断した場合は
    その検出結果により複数のフィールド間演算を適応的に
    切り換える処理により、またいずれの方向にも相関が無
    いと判断した場合はフィールド内処理により色差信号の
    帯域を制限する処理を行なって、フレーム内輝度信号色
    信号分離色信号を出力するものであることを特徴とする
    請求項14記載の動き適応型輝度信号色信号分離フィル
    タ。
  22. 【請求項22】 上記フレーム内色信号抽出フィルタ
    は、上記動き検出回路が動画を検出したときには、フレ
    ーム間で複合カラーテレビジョン信号の色副搬送波の位
    相が同じである点での色差信号の差分によってフィール
    ド間の複数方向の相関を局所的に検出し、いずれかの方
    向に相関があると判断した場合はその検出結果により複
    数のフィールド間演算を適応的に切り換える処理によ
    り、またいずれの方向にも相関が無いと判断した場合は
    フィールド内処理により色差信号の帯域を制限する処理
    を行なって、フレーム内輝度信号色信号分離色信号を出
    力するものであることを特徴とする請求項14記載の動
    き適応型輝度信号色信号分離フィルタ。
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