JPH0589209U - 粘着テープ剥離用の紙片貼着器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】テープカッターで切断した粘着テープの一端部
に、目で見て良く分かる粘着テープ剥離用の紙片を簡単
かつ迅速に付着させることができ、しかもセット紙片が
無くなった場合の補充を容易に行うことができる粘着テ
ープ剥離用の紙片貼着器を提供することにある。 【構成】本考案の粘着テープ剥離用の紙片貼着器は、上
端が開口する凹状のカートリッジ挿入穴２を有した基台
３と、この基台３のカートリッジ挿入穴２に挿脱可能に
嵌合保持される紙片カートリッジ１０とからなり、この
紙片カートリッジ１０が多数枚の紙片７を積層状態にセ
ットし得る収納室８を有し該収納室の上端開口部８ａに
紙片係止部１２と紙片取出口を設けたカートリッジ本体
１１と、この本体セットの積層紙片７を押上げて前記係
止部１２に圧接させるバネ付勢の可動体１５とから構成
されていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はテープカッターの近くに置いて使用する粘着テープ剥離用の紙片貼着 器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、粘着面を有するセロファンテープ等の粘着テープをテープカッターで所 要長さに切断し、この粘着テープを用いて商品包装体の包装紙止めや商品収容袋 の口止め等を行うことは一般に良く知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、商品の包装紙や袋口部等に粘着面全面で貼付された粘着テープは、後 で剥がす場合（商品購入者が家で開包するような場合）に非常に剥がし難く、包 装紙や袋を破らないように剥がすことは困難であった。

【０００４】 そこで、テープカッターで切断した粘着テープ１の一端部を図７に示すように 粘着面Ｓ側に折り返し、このテープ端折返部１ａのある粘着テープ１を袋口部等 に貼り付けるという方法を実施している所（例えばサービスの良い小店舗等）も あるが、この方法ではテープ端の折返し作業に手数がかかり、客数の多い大店舗 等では利用できないし、また実施可能であったとしても前記粘着テープ１が透明 な場合にはテープ端折返部１ａの位置が一見して良く分からず、テープ剥離機能 を有するものでありながら、その機能が十分に発揮されない問題があった。

【０００５】 本考案は前記従来の問題を解消するために案出されたもので、その目的はテー プカッターで切断した粘着テープの一端部に、目で見て良く分かる粘着テープ剥 離用の紙片を簡単かつ迅速に付着させることができ、しかもセット紙片が無くな った場合の補充を容易に行うことができる粘着テープ剥離用の紙片貼着器を提供 することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成するために、本考案の粘着テープ剥離用の紙片貼着器は上端 が開口する凹状のカートリッジ挿入穴２を有した基台３と、この基台３のカート リッジ挿入穴２に挿脱可能に嵌合保持される紙片カートリッジ１０とからなり、 この紙片カートリッジ１０が多数枚の紙片７を積層状態にセットし得る収納室８ を有し該収納室の上端開口部８ａに紙片係止部１２と紙片取出口１３を設けたカ ートリッジ本体１１と、この本体セットの積層紙片７を押上げて前記係止部１２ に圧接させるバネ付勢の可動体１５とを具備し、このカートリッジ開口部８ａに 露出する最上層の紙片７ａに粘着テープ１の一端部を指で押付けて、前記紙片７ ａをテープ端粘着面Ｓに付着させることができるように構成されていることを特 徴とする。

【０００７】

【作用】

前記構成の紙片貼着器は、多数枚の紙片７を紙片カートリッジ１０内に積層状 態にセット収納し、この紙片セットのカートリッジ１０を基台３のカートリッジ 挿入穴２に嵌合保持して使用するもので、テープカッターで切断した粘着テープ １の一端部をカートリッジ開口部８ａに露出する最上層の紙片７ａに上から指で 押付けて紙片取出口１３の方向に引き出すという貼着操作を行うことにより、目 で見て良く分かる粘着テープ剥離用の紙片７（最上層の紙片７ａ）をテープ端粘 着面Ｓに簡単かつ迅速に付着させることができる。

【０００８】 また、前記カートリッジ１０のセット紙片７が無くなった場合には、このカー トリッジ１０を基台３のカートリッジ挿入穴２から抜き外し、バネ付勢の可動体 １５を押し下げて、前記カートリッジ１０に対する紙片７の補充を容易に行うこ とができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に従い具体的に説明する。

【００１０】 図中３は上端が開口する凹状のカートリッジ挿入穴２を有した山形台形状をな す合成樹脂製の基台で、この基台３の下端開口部にはゴム盤４を接着固定した底 蓋５がビス６で図２の如く止着され、前記カートリッジ挿入穴２には紙片カート リッジ１０が小突起の凹部掛合手段（図示せず）等を用いて挿脱可能に嵌合保持 されるようになっている。

【００１１】 前記紙片カートリッジ１０は多数枚の紙片７を積層状態にセットし得る収納室 ８を有し該収納室の上端開口部８ａにコ形縁部で形成される紙片係止部１２とコ 形縁部の前端開口部で形成される紙片取出口１３とを設けた合成樹脂製のカート リッジ本体１１と、このカートリッジ本体１１の前面開口部を閉塞する着脱可能 な蓋板１４と、本体セットの積層紙片７を上方へ押上げて前記係止部１２に圧接 させるバネ付勢の可動体１５とを具備し、このカートリッジ開口部８ａに露出す る最上層の紙片７ａにテープカッターで切断した粘着テープ１の一端部を指（テ ープ端を把持する親指）で図３，図４の想像線で示すように押付けて、前記紙片 ７ａをテープ端粘着面Ｓに図５の如く付着させることができるように構成されて いる。

【００１２】 更に詳述すると、前記カートリッジ本体１１は両側壁の中央位置と後側壁の中 央位置にスリット状の縦長ガイド溝１１ａ，１１ｂ，１１ｃを設けた上端面及び 前面が開口する合成樹脂製の方形ボックスであって、その上端両側部には基台３ の上端両側凹溝３ａ，３ｂに嵌合されて基台両側方へ図２の如く一部突出するカ ートリッジ挿脱用のフランジ突片１６ａ，１６ｂが一体的に設けられ、内底部に は短筒状のバネ受部１７が突設され、前記ボックスの内部空間が前記紙片７及び 可動体１５のセット収納室８とされている。

【００１３】 そして、このカートリッジ本体１１の前面開口部が着脱可能な蓋板１４で閉塞 されるようになっているが、この蓋板１４のカートリッジ本体１１に対する取付 けは蓋板両側突片（図示せず）を前記本体１１の図１に示す前面両側孔１８ａ， １８ｂに差込むことにより行われる。なお、この蓋板１４の上端部と前記基台３ の前壁上端部には、図１想像線で示すような円弧切欠部からなる指押逃げ溝１９ が凹設されている。

【００１４】 前記可動体１５は紙片押上げ用の台板２１と、可動体押下げ用の指掛け凹部２ ２と、短筒状のバネ受部２３と、前記本体１１の縦長ガイド溝１１ａ，１１ｂ， １１ｃに摺動可能に係合する摺動突起２４ａ，２４ｂ，２４ｃとを有する合成樹 脂の方形部品であって、前記バネ受部１７，２３の間に介在されるコイルスプリ ング２０のバネ力によって本体セットの積層紙片７を上方へ押上げることができ るように前記本体１１内に図１〜図３の如く組込まれている。この可動体１５の 本体組込みに際し、その両側摺動突起２４ａ，２４ｂはカートリッジ本体１１の 縦長ガイド溝１１ａ，１１ｂに連通する前面両側孔１８ａ，１８ｂ（蓋板取付用 の孔）を介して前記縦長ガイド溝１１ａ，１１ｂに係合される。

【００１５】 なお、前記可動体１５を縦長ガイド溝１１ａ，１１ｂ，１１ｃに対する摺動突 起２４ａ，２４ｂ，２４ｃの係合でカートリッジ本体１１内に図示の如く摺動案 内させれば、前記可動体１５のカートリッジ本体１１からの離脱を防止できるの で、このカートリッジ本体１１の前面開口部を蓋板１４で閉塞しなくても、即ち 前記蓋板１４がなくても実施可能であり、従って前記蓋板１４の構成は本考案の 必須要件として限定されるものではない。

【００１６】 図５は本考案の紙片貼着器を用いてテープ端粘着面Ｓに紙片７ａを付着させた 粘着テープ１を示し、この紙片付きの粘着テープ１を商品包装体２５の包装紙止 め部に図６の如く貼付すれば、包装紙止め部に貼り付けられた粘着テープ１を後 で剥がす場合（商品購入者が商品包装体２５を家で開包するような場合）に非接 着の紙片７ａを持って簡単に剥がすことができる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案の粘着テープ剥離用の紙片貼着器は、前記のような構成の基台３と紙片 カートリッジ１０とを具備するものであるから、テープカッターで切断した粘着 テープ１の一端部をカートリッジ開口部８ａに露出する最上層の紙片７ａに上か ら指で押付けて紙片取出口１３の方向に引き出すという貼着操作を行うことによ り、目で見て良く分かる粘着テープ剥離用の紙片７（カートリッジ最上層の紙片 ７ａ）をテープ端粘着面Ｓに簡単かつ迅速に付着させることができる。

【００１８】 また、前記カートリッジ１０のセット紙片７が無くなった場合には、このカー トリッジ１０を基台３のカートリッジ挿入穴２から抜き外し、バネ付勢の可動体 １５を押し下げて、前記カートリッジ１０に対する紙片７の補充を容易に行うこ とができる等の優れた実用上の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による粘着テープ剥離用の紙
片貼着器を基台と紙片カートリッジの分離状態で示した
中央縦断面図。

【図２】前記紙片貼着器を基台に対する紙片カートリッ
ジの嵌合保持状態で示した中央縦断面図。

【図３】図２のＡ−Ａ線に沿う断面図。

【図４】図３を上から見た紙片貼着器の平面図。

【図５】テープ端粘着面に紙片を付着させた状態の粘着
テープを示す斜視図。

【図６】前記粘着テープを商品包装体の包装紙止め部に
貼付した状態の平面図。

【図７】粘着テープの一端部を粘着面側に折り返して貼
り付ける従来技術の説明図。

【符号の説明】

１…粘着テープ、Ｓ…同テープ粘着面、２…カートリッ
ジ挿入穴、３…基台、４…ゴム盤、７…積層紙片、７ａ
…最上層の紙片、８…収納室、８ａ…収納室上端開口部
（カートリッジ開口部）、１０…紙片カートリッジ、１
１…カットリッジ本体、１２…紙片係止部、１３…紙片
取出口、１５…可動体、２０…可動体付勢用のコイルス
プリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端が開口する凹状のカートリッジ挿入
   穴を有した基台と、この基台のカートリッジ挿入穴に挿
   脱可能に嵌合保持される紙片カートリッジとからなり、
   この紙片カートリッジが多数枚の紙片を積層状態にセッ
   トし得る収納室を有し該収納室の上端開口部に紙片係止
   部と紙片取出口を設けたカートリッジ本体と、この本体
   セットの積層紙片を押上げて前記係止部に圧接させるバ
   ネ付勢の可動体とを具備し、このカートリッジ開口部に
   露出する最上層の紙片に粘着テープの一端部を指で押付
   けて、前記紙片をテープ端粘着面に付着させることがで
   きるように構成されていることを特徴とする粘着テープ
   剥離用の紙片貼着器。