JPH0588717B2 - - Google Patents

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JPH0588717B2
JPH0588717B2 JP3548189A JP3548189A JPH0588717B2 JP H0588717 B2 JPH0588717 B2 JP H0588717B2 JP 3548189 A JP3548189 A JP 3548189A JP 3548189 A JP3548189 A JP 3548189A JP H0588717 B2 JPH0588717 B2 JP H0588717B2
Authority
JP
Japan
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hexamethyldisiloxane
ethyl acetate
present
compound
aqueous
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP3548189A
Other languages
English (en)
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JPH02215790A (ja
Inventor
Norio Shinohara
Masahiko Ogawa
Masatoshi Hayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP3548189A priority Critical patent/JPH02215790A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はヘキサメチルジシロキサンの回収方法
に関するものである。
(従来の技術) 近年、医薬の合成、特にβ−ラクタム系抗生物
質の合成用試剤として、即ちその化合物の構造中
に含まれるカルボキシル基やアミノ基の活性水素
の保護試薬として、トリメチルクロロシランが多
用されている。
このトリメチルクロロシランのような試薬でト
リメチルシリル化された化合物は、この種の化合
物に対して溶解性能に優れた溶媒である酢酸エチ
ルエステルにより反応混合物から抽出された後、
加水分解されるのであるが、この際に、溶媒の酢
酸エチルエステルの中には、シリル化物の加水分
解副生成物であるヘキサメチルジシロキサンが多
量に含まれてくる。
このヘキサメチルジシロキサンは、シリコーン
工業の分野ではシリコーンオイルの基礎原料とな
るものであつて、高価かつ有用な化合物とされて
おり、従つてこれが上記酢酸エチルエステルから
分離、回収されることが望ましい。
本発明者らは、このヘキサメチルジシロキサン
の分離回収方法に関して鋭意研究を重ねた結果、 (1) 蒸溜法によつて酢酸エチルエステルとヘキサ
メチルジシロキサンの分離を行なおうとする
と、両者が共沸混合物を形成し(その重量組成
比は酢酸エチルエステル対ヘキサメチルジシロ
キサン=84対16)、分離が不可能である。
(2) 一種の化学処理方法として、酢酸エチルエス
テルとヘキサメチルジシロキサンとの混合物に
苛性ソーダ水溶液を加え、加熱して反応させ、
酢酸エチルエステルを鹸化させた後、ヘキサメ
チルジシロキサンのみを水層から分離し、目的
のヘキサメチルジシロキサンを極めて効率よく
回収することが出来る。然しながらこの方法
は、酢酸エチルエステルを価値の低い酢酸ソー
ダ水溶液に変化させる結果となり全く経済的に
不利である。
という点があることがわかつた。
(発明が解決しようとする課題) 上記、(1)及び(2)のような欠点のない方法によつ
て、経済的にヘキサメチルジシロキサンを回収す
ることに関し、本発明者らは更に研究を進めた結
果、(2)と同様の化学処理方法であるが、酢酸エチ
ルエステルを医薬中間体や特殊シリル化剤である
N,O−ビストリメチルシリルアセトアミドの原
料となり得る極めて価値のある化合物である処の
アセトアミドに変換し、同時にヘキサメチルジシ
ロキサンを得るという着想に至り本発明を完成さ
せた。
すなわち本発明は、前記(1)及び(2)のような欠点
を改良したヘキサメチルジシロキサンの回収方法
を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 化学式を用いて本発明の方法を説明すると次の
通りである。
CH3COOC2H5NH3H2O ―――→ CH3CONH2
C2H5OH (CH33SiOSi(CH33+NH3H2O ―――→ 未反応 具体的に本発明を説明すると、酢酸エチルエス
テルとヘキサメチルジシロキサンを主たる成分と
する有機混合溶液にアンモニア水溶液を加えて25
℃付近の室温にて、撹拌させながら反応させる
と、前述の反応式に従い、酢酸エチルエステルは
アセトアミドとエチルアルコールとなる。この2
つの化合物は水溶性であるために水層に移動す
る。反応が進行すると共に有機混合液から次第に
酢酸エチルエステルが減少して行き、これに反し
てヘキサメチルジシロキサンはこの反応では不活
性なので、唯一の有機層を形成する。こうして高
純度のヘキサメチルジシロキサンを得ることがで
きる。
この方法により、通常は蒸溜することなしに純
度の高いヘキサメチルジシロキサンが得られる
が、シリコーン工業に於いて何のトラブルを生ず
ることもなく再利用できるヘキサメチルジシロキ
サンを得るには、更に蒸溜方法を用いて精製して
もよい。
本発明の回収方法においては、特に加熱をする
必要もなく室温付近の反応温度(10℃〜40℃)で
充分である。
用いるアンモニア水溶液は通常の市販の28%ア
ンモニア水或はそれを水で希釈したものでよい。
含まれる酢酸エチルエステルに対して有効なアン
モニア濃度は当モルでよいが、それ以上の濃度の
モル比で処理してもよい。
以下、具体的に実施例に基づいて本発明を説明
する。
実施例 1 100mlフラスコにヘキサメチルジシロキサン30
重量%を含む酢酸エチルエステル25gに市販の28
%アンモニア水30mlを加え、25℃にて、撹拌下に
反応させた。40時間後に有機層には、酢酸エチル
エステルがなくなつたのをガスクロマトグラフイ
ーを用いて確めた。生成物を静置し、分液ロート
を用いて水層と有機層を分離した。
この方法によつて純度99.5%のヘキサメチルジ
シロキサンを7g得た(回収率93%)。
また水層を濃縮することによつてアセトアミド
11gを得た(回収率約100%)。
実施例 2 14%アンモニア水70mlを用いる他は、実施例1
と同様の反応を行つた処、24時間後に有機層から
酢酸エチルエステルは消失した。
実施例1と同じ後処理を行つた処、純度99.0%
のヘキサメチルジシロキサン7g(回収率93%)、
及びアセトアミド11gを得た(回収率約100%)。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、ヘキサメチルジシロキ
サンを高純度かつ高収率にて回収することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 酢酸エチルエステルとヘキサメチルジシロキ
    サンとの混合溶液にアンモニア水を反応させた
    後、有機層と水層とに分離し、該有機層からヘキ
    サメチルジシロキサンを得ることを特徴とするヘ
    キサメチルジシロキサンの回収方法。
JP3548189A 1989-02-15 1989-02-15 ヘキサメチルジシロキサンの回収方法 Granted JPH02215790A (ja)

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US9073816B2 (en) 2011-04-26 2015-07-07 Celanese International Corporation Reducing ethyl acetate concentration in recycle streams for ethanol production processes
US8895786B2 (en) 2011-08-03 2014-11-25 Celanese International Corporation Processes for increasing alcohol production
US8927790B2 (en) 2011-12-15 2015-01-06 Celanese International Corporation Multiple vapor feeds for hydrogenation process to produce alcohol
US8975451B2 (en) 2013-03-15 2015-03-10 Celanese International Corporation Single phase ester feed for hydrogenolysis

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