JPH0588664U - 硬基板塗布装置 - Google Patents

硬基板塗布装置

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JPH0588664U
JPH0588664U JP3704692U JP3704692U JPH0588664U JP H0588664 U JPH0588664 U JP H0588664U JP 3704692 U JP3704692 U JP 3704692U JP 3704692 U JP3704692 U JP 3704692U JP H0588664 U JPH0588664 U JP H0588664U
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信哉 山崎
寛 松岡
広文 熊谷
正文 尾崎
辰弥 江本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上下のローラ間に硬基板を挟んで送りながら
基板の下面に塗布液を塗布する場合に、塗布の厚さを均
一にして製品の歩留まりを向上させる。 【構成】 塗布液槽に上部を残して水平に浸漬され塗布
域の両側に小径部が形成されたバーと、前記塗布域との
間に硬基板を挾持して送る押圧ロ−ルと、前記塗布域の
周面に下方から摺接するバ−支持部材とを備える硬基板
塗布装置において、一方の前記小径部にこの小径部下方
の塗布液の流動を制限するブロック部材を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ガラス基板を用いた液晶表示板などの製造に用いられ、フォトレジ ストなどの塗布液を硬基板に薄く均一に塗布するための硬基板塗布装置に関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶板の製造工程の中には、ガラス基板などの硬基板にフォトレジストやカラ ーモザイク液などの塗布液を薄く均一な厚さに塗布する工程がある。従来はこの 塗布のためにスピンコータが用いられていた。このスピンコータは回転させた基 板の回転中心付近に塗布液を滴下し、この液を遠心力を利用して飛散させること により塗布するものである。
【0003】 しかしこのスピンコータを用いる方法では基板の交換に手間取り作業能率が悪 くなるばかりでなく、飛散して捨てられる液の量が増えることになる。このため コストアップになるという問題があった。そこで水平に配設された上下一対のロ ーラ間に基板を挟んで塗布する装置を用いることが考えられている。
【0004】 この装置は下のローラとなるバーの下部を塗布液に浸漬し、このバーとこの上 方に位置する押圧ロ−ルとの間に基板を挟んで送りながら、バーにより基板の下 面に塗布するものである。ここにバーのたわみを防止するために、バーの塗布域 の下周面にバ−支持部材を摺接させている。
【0005】
【従来技術の問題点】
この場合、バーで塗布液槽の液面は2つの領域に仕切られる。そしてバーの回 転方向側の領域(以下一次側という)の液がバー表面に付着して基板下面に運び 出されるため、この一次側の領域の液面が他方(二次側)の領域の液面より塗布 中に下がることになる。
【0006】 一方塗布液はバーの回転によりバ−支持部材との摺接面間を通ったり、バ−支 持部材の無い部分すなわちバーの塗布域以外の部分の下方などを通って二次側か ら一次側へ流れる。ここにバーには、塗布域の両側に小径部が形成され、余分な 液が基板の端縁や押圧ロ−ルに付着しないようにしている。このためこれらの小 径部の下方を通って二次側から一次側へ流れる液の量が多くなる。
【0007】 しかしこのように塗布域の両側の小径部から一次側に液が多く流れ込むと、両 小径部からの流れが一次側の中央付近で衝突する。この衝突した液流は一次側の 液面に乱れを発生させ、基板の塗布面に筋模様を発生させる。このため均一性に 優れた塗布ができなくなる。このため製品の歩留まりが悪くなるという問題があ った。
【0008】
【考案の目的】
本考案はこのような事情に鑑みなされたものであり、上下のローラ間に硬基板 を挟んで送りながら基板の下面に塗布液を塗布する場合に、塗布の厚さを均一に して製品の歩留まりを向上させることができる硬基板塗布装置を提供することを 目的とする。
【0009】
【考案の構成】
本考案によればこの目的は、塗布液槽に上部を残して水平に浸漬され塗布域の 両側に小径部が形成されたバーと、前記塗布域との間に硬基板を挾持して送る押 圧ロ−ルと、前記塗布域の周面に下方から摺接するバ−支持部材とを備える硬基 板塗布装置において、一方の前記小径部にこの小径部下方の塗布液の流動を制限 するブロック部材を設けたことを特徴とする硬基板塗布装置、により達成される 。
【0010】
【作用】
バーの回転により、塗布液槽の一次側すなわち基板の進入側の塗布液がバーの 表面に付着して引き揚げられ、基板下面に付着する。このためこの一次側の塗布 液が減る。バーによって二次側の塗布液の一部はバ−支持部材との摺動面間を通 って二次側に運ばれる。また一部の塗布液はバーの塗布域以外の部分の下を通っ て一次側に流入する。この時一方の小径部にはブロック部材が装着され、ここを 通る液の流動が制限される。このため他方の小径部の下方を通る液量が増え、一 次側にはこの小径部側からブロック部材を装着した小径部方向へ向う流れが生じ 流れの乱れが無くなる。
【0011】
【実施例】
図1は本考案の一実施例の全体図、図2はその塗布部の平面図、図3はその正 面断面図、図4と図5は図3におけるIV−IV線端面図とV−V線端面図、図6は 塗布部の分解斜視図、図7はその一部拡大図、図8はブレード部材付近の断面図 、図9はブロック部材付近を示す図3におけるIX−IX線断面図である。
【0012】 図1において符号10はガラス基板、12はパスロ−ルであり、ガラス基板1 0はその下面の左右の縁をパスロ−ル12のローラに載せた状態で図上左から右 へ送られる。パスロ−ル12の途中には塗布部14が配設されている。この塗布 部14は小径で断面円形なバー16と、その上方に対向する大径の押圧ロ−ル1 8と、バー16の上部を残してほぼ全体が入る塗布液槽20とを有する。
【0013】 塗布液槽20は、図2ないし図6に示すように、基板10の送り方向に直交す る方向に長く浅い液溜め部22を持ち、この液溜め部22には給液パイプ24( 図3、5)から新しい液が供給される一方、排液口26(図2、3)から塗布液 が排出される。給液パイプ24は液溜め部22の一端寄りの内壁に設けた凹部2 8(図2、5、6)の上方に望み、排液口26は他端寄りの底に開口する。この ため塗布液が液溜め部22をその長手方向に流れて液を均質化するのに適する。 なおこの塗布液の深さは図示しない液面センサにより監視され、常に一定に管理 される。
【0014】 バー16はその上部が液から露出するように水平に保持されている。すなわち 液溜め部22の両端には上方に半円弧状に開いた凹部を有する軸受部30、32 が設けられ、この軸受部30、32とここに上方から被されるキャップ34、3 6との間にバー16を回転自在に保持している。
【0015】 バー16には一対の小径部16A、16Aが形成され、これらに挾まれる範囲 が塗布域16B(図6、7)となっている。すなわちこの塗布域16Bは基板1 0の幅とほぼ等しい(図3参照)。この塗布域16Bの下周面は、バ−支持部材 38により下方から支持されている。ここにバ−支持部材38は塗布域16Bよ り僅かに短かく、塗布域16Bの両端はこのバ−支持部材38の両端より僅かに 突出している。
【0016】 このバ−支持部材38は、摺動性に優れた硬質の合成樹脂で作られ、その上面 に長手方向に沿って形成された半円形の溝がバー16に下方から当接してバー1 6のたわみを防止するものである。なおこのバ−支持部材38の高さは、この下 方に配列された多数の調整ねじ40により塗布液槽20の下面から微調整可能と なっている。
【0017】 バー16の一端(図6における奥側の端)は塗布液槽20により後方へ突出し 、この突出端は着脱自在な継手42によって電動モータ44に接続されている。 この電動モータ44はガラス基板10の送り速度がパスロ−ル12と等速になる ようにその回転が管理されている。
【0018】 46、46は一対のブレード部材である。このブレード部材46は図6、7に 示すようにバ−支持部材38の両端に側方から挿入され、このバ−支持部材38 と液留め部22内壁との間に保持される(図8参照)。すなわちバ−支持部材3 8側には水平な溝38Aが形成される一方、ブレード部材46側にはこの溝38 Aに係合する凸条46Aが形成され、両者の係合によりブレード部材46の上下 移動が規制される。
【0019】 このブレード部材46は摺動性に優れる硬質の合成樹脂で作られ、そのバー1 6に対向する面は、バ−支持部材38の上面の円弧に連続する円弧状の断面形状 を持つ。ブレード部材46は上部が液面Hより上に位置し、下部は液留め部22 の底面より高くこの底面との間に液路48を形成する。
【0020】 このためブレード部材46、46は液面を2つの領域、すなわちブレード部材 46、46とバー16と液留め部22内壁とで囲まれる一次側の領域50と、他 の二次側の領域52(図2、4、5参照)とに仕切ることになる。バー16は一 次側の液面から液を引き上げて基板12に塗布する。
【0021】 ここにブレード部材46、46には、液面Hにかかる高さに水平な液路54、 54が形成しておいてもよい。この液路54は図8に示すような円形の貫通孔で あってもよいし、溝形の液路等であってもよい。このためこの液路54により一 次側および二次側の液面が互いに連続し一次側の領域50への液の供給が円滑に なる。
【0022】 56は一方の小径部16Aに装着されるブロック部材である。この実施例では このブロック部材56は図7、9に示すように略U字状に合成樹脂で作られ、そ の外径は塗布域16Bと略同径に、その内径は小径部16Aと略同径に作られて いる。その長さは小径部16Aと略同じである。
【0023】 このブロック部材56は小径部16Aに下方から嵌め込まれるが、その回転を 規制するためブレード部材46に係合する突条58が形成されている。この突条 58はブロック部材56全長に亘って形成する必要はなく、ブレード部材46と 係合する位置に適宜設ければ足りる。
【0024】 前記押圧ロ−ル18の表面は導電性ゴムで作られ、バー16との間にガラス基 板10を挟んだ状態でガラス基板10に所定の挟圧力を付与するように保持され ている。
【0025】 従ってパスロ−ル12により図1で左側から右側へ送られるガラス基板10は 、バー16と押圧ロ−ル18との間に進入する。バー16の表面にはその回転に より液溜め部22の塗布液が付着しているから、このバー16の回転に伴いガラ ス基板10の下面にこの塗布液が塗布されて行く。
【0026】 ここにバー16の塗布域16Bの両端付近にはブレード部材46、46が摺接 しているから、この両端付近に付着した余分な塗布液がこのブレード部材46で かき落される。このため基板10の両縁付近で塗布が厚くなることがなく、全体 が均一な厚さになる。
【0027】 また塗布中には二次側52の塗布液はバー16に付着してバ−支持部材38と の摺接面間を通り一次側に入る。またブレード部材46の下の液路48を通って も一次側50へ入る。さらにブレード部材46に液路54を形成した場合には、 この液路54を通って液面の塗布液が一次側50へ入る。
【0028】 ここに一方の小径部16Aにはブロック部材56が装着されているから、この ブロック部材56の下方を通る液量よりもこのブロック部材56の無い他方の小 径部16Aの下方を通る液量の方が多くなる。このためブロック部材56の無い 小径部16Aを通る液が液路48や54を通って多く一次側50へ流れ、この一 次側50には一方向へ向う流れができる。この結果一次側の液面が安定するから 、基板10の塗布面に筋模様ができず基板10の下面に塗布される液の厚さは十 分に薄くかつ高精度に管理され得る。
【0029】 以上の実施例ではブレード部材46を設けているので一次側液面の平滑化が一 層向上するが、本考案はこれを省いたものも包含する。
【0030】
【考案の効果】 本考案は以上のように、バーの塗布域の両端に設けた小径部の一方にブロック 部材を装着し、この下方の液の流れを制限したから、塗布中における一次側の液 の流れが一方向に安定する。このため一次側の液面に乱れが無くなり、基板の塗 布面に筋模様等ができず塗布面の厚さを高精度かつ均一に管理することができる 。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の全体図
【図2】その塗布部の平面図
【図3】同じく正面断面図
【図4】図3におけるIV−IV線端面図
【図5】図3におけるV−V線端面図
【図6】塗布部の分解斜視図
【図7】その一部拡大図
【図8】ブレード部付近の断面図
【図9】図3におけるIX−IX線断面図
【符号の説明】
10 ガラス基板 14 塗布部 16 バー 16B 塗布域 18 押圧ロ−ル 20 塗布液槽 22 液留め部 38 バ−支持部材 46 ブレード部材 50 一次側領域 52 二次側領域 56 ブロック部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 尾崎 正文 神奈川県綾瀬市小園1005番地 富士マイク ログラフイックス株式会社内 (72)考案者 江本 辰弥 神奈川県綾瀬市小園1005番地 富士マイク ログラフイックス株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布液槽に上部を残して水平に浸漬され
    塗布域の両側に小径部が形成されたバーと、前記塗布域
    との間に硬基板を挾持して送る押圧ロ−ルと、前記塗布
    域の周面に下方から摺接するバ−支持部材とを備える硬
    基板塗布装置において、一方の前記小径部にこの小径部
    下方の塗布液の流動を制限するブロック部材を設けたこ
    とを特徴とする硬基板塗布装置。
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