JP3031547B1 - 円弧型アクアナイフ構造 - Google Patents
円弧型アクアナイフ構造Info
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Abstract
計で、上述の不安を解消し、薬液を均一且つ速やかに基
板表面全体に塗布することが可能な円弧型アクアナイフ
構造を提供する。 【解決手段】 開口縁が円弧型になっているスリットノ
ズルで構成されており、その開口縁から吐出する薬液の
吐出パターンが吐出方向に伸びる流線と、前記円弧型の
曲面に沿った等速度線とで構成され、その薬液の吐出パ
ターンが被塗布物の表面で均等に展開される流線パター
ンとなることを特徴とする。
Description
構成されたアクアナイフ構造に関し、特に、その開口縁
の形状を円弧型にしたアクアナイフ構造に関するもので
ある。
に示すように、その開口縁が直線状のスリットノズルで
構成されている。即ち、従来型のアクアナイフ構造で
は、符号8、9で示す上下のアクアナイフ本体Aおよび
アクアナイフ本体Bが、その開口縁が直線的であるた
め、そこから吐出される薬液の吐出パターンが、図6に
示すように平面形状で、真直ぐに伸びた流線15と、直
線形状となる等速度線16とで構成される。
布物である液晶などの基板が通過する場合、基板表面で
の流線パターンは、図7に示すような形状となり、その
流線15は直線であるが、各流線15が基板のセンター
に向かって収束するので、基板の進行方向の後側で、基
板全体を薬液で瞬間的に覆い尽くすことができなかっ
た。この流線15の収束現象には、薬液の表面張力、基
板表面の濡れ性、基板の反りなど、様々な要因がかかわ
っているのである。
抑えるためのパラメーターであるスリットのギャップ、
薬液の供給量、供給圧力、あるいは、アクアナイフ取り
付け角度、取り付け高さなどを工夫するが、この場合、
設計マージン、使用条件が極めて狭くなる。
い場合、一旦、条件を決定した後に、許容範囲外の工程
変動や、経時変化により、この流線パターンが収束して
しまうこともある。そして、このチェックを怠ると、処
理ムラの発生した基板を、下流工程に大量に流出させて
しまうことになる。
重工)や特開昭63−229186号公報(日立化成)
に所載のように、その開口縁が、V字形に曲げられたス
リットノズルを、アクアナイフに応用する方法も考えら
れた。
1の下を通過する瞬間は、図8に示すように、薬液2の
流れに二つ割れが生じ、薬液の塗布が遅れてしまうエリ
アが中央に発生する。このエリアは、基板の進行と共に
狭くなり、薬液は徐々に基板表面全体を覆って行くこと
になるが、薬液を基板全体に速く且つ均一に塗布すると
いう、アクアナイフ本来の目的に適した処理プロセスと
は云えない。
て、特開平7−64091号公報(大日本スクリーン製
造)に所載のものもある。ここでは、図9に示すよう
に、基板3の両端に側板17を配置している。この方法
でも、薬液で基板表面を均一且つ速やかに覆うことが可
能であるが、しかし、側板17を設置することにより、
基板3と側板17とが互いに接触し、基板表面にダメー
ジを与えるという不安を回避することができない。ま
た、側板17に付着した異物を、基板表面に持ち込んで
しまうという不安もある。
ので、その目的とするところは、開口縁の形状を工夫す
るだけのシンプルな設計で、上述の不安を解消し、薬液
を均一且つ速やかに基板表面全体に塗布することが可能
な円弧型アクアナイフ構造を提供するにある。
スリットが、基板の進行方向と直交する方向に対して、
正面から見て上下に湾曲する円弧型に成形され、このス
リットを有するスリットノズルから薬液を吐出するアク
アナイフ構造であって、前記の円弧型のスリットを含む
アクアナイフ全体も、基板方向と直交する方向に対し
て、正面から見て上下に湾曲する円弧型であり、該円弧
型アクアナイフ全体は、基板表面に対するスリットノズ
ルの突出方向の下向き傾斜角度およびスリットの高さで
配設され、この円弧型のノズルから吐出された薬液が放
射状に拡がると共に、等速度線が円弧型になって流れる
吐出パターンに合わせて設定していることを特徴とす
る。
記スリットノズルは、接合面が湾曲した上側アクアナイ
フ本体および下側アクアナイフ本体から構成され、両者
の間に設けたスペーサによって、スリット幅が設定され
ていること、前記下側アクアナイフ本体には、前記開口
縁に沿って平行に伸びる液溜まりが内側上面に形成され
ていること、前記液溜まりは、前記開口縁に対して、後
側の一次液溜まりと、前側の二次液溜まりとで構成さ
れ、前者の容積を大きく構成していること、前記液溜ま
りの各縁は、R面取りがなされていること、更には、前
記スリットノズルのスリット幅は、上下のアクアナイフ
本体に亘って螺合する調整ネジの締め付けで、調整可能
であることなどが、好ましい。
明の実施の形態を、図1〜図4を参照して、具体的に説
明する。なお、図1はアクアナイフの全体構造を示す
図、図2はアクアナイフの使用態様を示す図、図3はア
クアナイフの全体の外形を示す図、図4はそれを分解し
た図である。
るように、スリットノズルで構成され、液晶パネル製造
装置の中で、特に、塗布、現像あるいは洗浄工程などの
ウエット処理装置において、被処理物である基板3表面
上に、フォトレジスト、現像液、シンナー、純水などの
薬液を、スリットノズルから吐出するものである。
は、そのスリット(開口縁)6を基板3の進行方向と直
交する方向に対して、正面から見て、上下に湾曲する円
弧型に形成しているスリットノズルを、アクアナイフ1
として、採用するのである。
フ1では、そのスリット6より吐出される薬液の吐出パ
ターンが、図1に示すように、真直ぐに伸びる流線15
と円弧型の等速度線16とで構成される。そして、この
吐出パターンの薬液2中を基板3が通過した場合、薬液
2の、基板表面における流線パターンは、図2に示すよ
うに、流線15が若干、放射状に拡がると共に、等速度
線16が円弧型となるのである。従って、アクアナイフ
1から吐出された薬液2は、放射状に拡がって流れるの
で、基板表面全体を、速くかつ均一に覆うことができ
る。
ナイフ1は、接合面が円弧状に湾曲した上側アクアナイ
フ本体Aおよび下側アクアナイフ本体Bを貼り合わせた
ものであって、両者の間にスペーサ10を設けること
で、ノズルのスリット幅を設定している(例えば、スリ
ット幅=1mmとする際には、スペーサ10の厚さを、
これと同等の1mm厚さとする)。そして、このスリッ
ト6からの薬液2の吐出パターンは、図1に示すよう
に、円弧面のカーテン形状となる。なお、スペーサ10
はコ字形であって、アクアナイフ1は、そのスリット6
以外、スペーサ10で密閉されているので、アクアナイ
フ本体相互の合わせ目に隙間がなく、無用な漏液が発生
しない。
ット6に沿って平行に伸びる液溜まりが内側上面に、例
えば、彫り込みによって、形成されている。特に、この
実施の形態では、液溜まりは、スリット6に対して、後
側の一次液溜まり12と、前側の二次液溜まり13とで
構成され、アクアナイフの圧力損失を小さく抑えるた
め、前者の容積を大きく構成している。更に、液溜まり
の各縁は、R面取りがなされ、アクアナイフ内部で薬液
の乱流が発生しない工夫がなされている。
本体8、9の相互は、締結ネジ11で連結されるが、更
に、アクアナイフのスリット幅は、上下のアクアナイフ
本体8、9に亘って螺合する別の調整ネジ14の締め付
けで、調整可能である(ここでは、スペーサ6の材料
に、厚さ方向に若干の弾力性、可撓性を有するものが選
択され、これにより、調整ネジ14の締め付け調整で、
スリット全長に亘って、均一スリット幅となるような調
整がなされる)。
液の供給管であり、符号7は供給管5を上側アクアナイ
フ本体8に装着するための接続口である。また、符号4
は基板3を搬送するロール式などのコンベアである。ま
た、このような構成において、本発明では、基板表面に
対するスリットノズル1の吐出方向の下向き傾斜角度お
よびスリット6の高さを、基板表面での薬液の所要の流
線パターンに合わせて設定することになる。
た薬液2は、アクアナイフ1内の液溜まり12(1次側)
から、更に、液溜まり13(2次側)へと、順次、吐出さ
れる過程で、整流される。そして、スリット6に到達し
た薬液は、アクアナイフ1の全幅方向で均一な圧力およ
び均一な速度で吐出される。
直ぐに伸びる流線15と円弧型の等速度線16とで構成
される吐出パターンを形成するから、コンベア4によっ
て搬送された被塗布物である基板4がアクアナイフ1の
下を通過する際、図2に示すような流線パターンで、基
板表面に塗布される。そして、この流線パターンによっ
て、薬液2は、従来に比べて、速くかつ均一に基板表面
全体を覆うことができる。
第2の実施の形態が示されている。ここでは、前述の実
施の形態でのアクアナイフ1の傾斜角によっては(図2
のように、ほぼ90度の場合は問題ないが、図5の左側
のように、例えば、45度の場合には)、基板3とスリ
ット6との間隔が、中央でh2、左右でh1、h3とする
と、h1=h3<h2となるという問題を解決する。
に、スリット(開口縁)6を、薬液の吐出方向に関して
も、円弧状に形成していて、h1'=h3'=h2'とするこ
とにより、上述の問題を解消している。これは、アクア
ナイフ1の設置(傾斜)角度θを、設計に際して予め決
定すれば、自ずと定まる値の円弧となる。
は、第1の実施の形態と同様なので、その説明は省略す
る。
リットが、基板の進行方向と直交する方向に対して、正
面から見て上下に湾曲する円弧型に成形され、このスリ
ットを有するスリットノズルから薬液を吐出するアクア
ナイフ構造であって、前記の円弧型のスリットを含むア
クアナイフ全体も、基板方向と直交する方向に対して、
正面から見て上下に湾曲する円弧型であり、該円弧型ア
クアナイフ全体は、基板表面に対するスリットノズルの
突出方向の下向き傾斜角度およびスリットの高さで配設
され、この円弧型のノズルから吐出された薬液が放射状
に拡がると共に、等速度線が円弧型になって流れる吐出
パターンに合わせて設定していることを特徴とする。
が収束する薬液の性質を、予め、考慮した形状であり、
この流線パターンによって、薬液を速く且つ均一に被塗
布物表面全体に行き届かせることができ、アクアナイフ
にとって、理想的な処理プロセスが得られる。その結
果、被塗布物表面での薬液吐出ムラの発生が抑制され、
ひいては、薬液吐出ムラに起因する表示ムラ、洗浄ムラ
による不良品の発生が低減できることになる。
の機能説明の図である。
の機能説明の図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 スリットが、基板の進行方向と直交する
方向に対して、正面から見て上下に湾曲する円弧型に成
形され、このスリットを有するスリットノズルから薬液
を吐出するアクアナイフ構造であって、前記の円弧型の
スリットを含むアクアナイフ全体も、基板方向と直交す
る方向に対して、正面から見て上下に湾曲する円弧型で
あり、該円弧型アクアナイフ全体は、被塗布物(基板)
表面に対するスリットノズルの突出方向の下向き傾斜角
度およびスリットの高さで配設され、この円弧型のノズ
ルから吐出された薬液が放射状に拡がると共に、等速度
線が円弧型になって流れるような吐出パターンに合わせ
て設定していることを特徴とする円弧型アクアナイフ構
造。 - 【請求項2】 前記スリットノズルは、接合面が湾曲し
た上側アクアナイフ本体および下側アクアナイフ本体か
ら構成され、両者の間に設けたスペーサによって、スリ
ット幅が設定されていることを特徴とする請求項1に記
載の円弧型アクアナイフ構造。 - 【請求項3】 前記下側アクアナイフ本体には、前記開
口縁に沿って平行に伸びる液溜まりが内側上面に形成さ
れていることを特徴とする請求項2に記載の円弧型アク
アナイフ構造。 - 【請求項4】 前記液溜まりは、前記開口縁に対して、
後側の一次液溜まりと、前側の二次液溜まりとで構成さ
れ、前者の容積を大きく構成していることを特徴とする
請求項3に記載の円弧型アクアナイフ構造。 - 【請求項5】 前記液溜まりの各縁は、R面取りがなさ
れていることを特徴とする請求項3あるいは4に記載の
円弧型アクアナイフ構造。 - 【請求項6】 前記スリットノズルのスリット幅は、上
下のアクアナイフ本体に亘って螺合する調整ネジの締め
付けで、調整可能であることを特徴とする請求項2ない
し5の何れかに記載の円弧型アクアナイフ構造。
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-
1998
- 1998-12-17 JP JP10359112A patent/JP3031547B1/ja not_active Expired - Fee Related
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CN109865633B (zh) * | 2017-12-05 | 2024-02-09 | 湖南纳昇电子科技有限公司 | 一种适用于流体涂布的狭缝涂布头的腔体结构 |
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