JPH0588077A - 距離検出装置および方法 - Google Patents

距離検出装置および方法

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JPH0588077A
JPH0588077A JP3148888A JP14888891A JPH0588077A JP H0588077 A JPH0588077 A JP H0588077A JP 3148888 A JP3148888 A JP 3148888A JP 14888891 A JP14888891 A JP 14888891A JP H0588077 A JPH0588077 A JP H0588077A
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JP3148888A
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English (en)
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Katsuo Kawamura
佳津男 河村
Takashi Mitsuida
高 三井田
Hiroshi Iwabuchi
浩志 岩淵
Jun Hasegawa
潤 長谷川
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 相関度の極小値の左右における変化が非対称
な時にも、高い精度を与えることのできる位相差検出型
の距離検出方法を提供する。 【構成】 光学系の焦平面上にそれぞれ複数の受光素子
を有する基準光センサと参照光センサを配置し、同一の
対象物を両センサ上に結像させ、参照光信号の位相を変
化させつつ、基準光信号と比較して相関度を算出し、相
関度が極値となる位相から対象物までの距離を検出する
方法において、前記極値y0 の前後での相関度の変化が
非対称な場合、位相の単位変化に対する相関度の一方の
変化率αから他方の変化率βを減算し、定数cで除算し
た値を前記他方の変化率を有する側の極値に隣接するサ
ンプル点の相関度y1 に加算した値v1 を修正した相関
度とし、この相関度を用いて補間演算し、相関度が極値
となる位相を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、距離検出方法に関し、
特にカメラの焦点検出等に用いられる、対象物までの距
離を検出する位相差検出型の距離検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に、従来の技術によるTTL(thro
ugh the lens)型の位相差検出型距離検出装置の例を示
す。図6(A)は構成例を示し、図6(B)はその処理
回路の例を示す。カメラ用の焦点検出装置を例にとって
説明する。
【0003】被写体である対象物からの光線は、撮影レ
ンズ51によって収束され、フィルム等価面52を通過
し、コンデンサレンズ53、セパレータレンズ54に達
する。セパレータレンズ54は、入射する光を2つの光
束に分け、それぞれ基準ラインセンサ55および参照ラ
インセンサ56に投射させる。撮影レンズ51の光軸5
8上にある対象物の像は、セパレータレンズ54によっ
て2つの画像となり、ラインセンサ55、56上にそれ
ぞれ結像する。
【0004】ラインセンサ55は、p個の受光素子を有
し、基準として用いられるため基準ラインセンサと呼ば
れる。ラインセンサ56は、p個よりも多いq個の受光
素子を有し、位相を変化させつつそのp個の受光素子か
らの信号を読みだして、基準ラインセンサ55からの信
号と比較して位相差を検出するためのもので、参照ライ
ンセンサと呼ばれる。
【0005】基準ラインセンサ55および参照ラインセ
ンサ56からの検出信号は、処理回路57に供給され
る。参照ラインセンサ56からの検出信号の読み出し位
相を変化させつつ、処理回路57は後に述べる相関度の
演算を行い、相関度の極値を検出し、対象物までの距離
を検出する。
【0006】なお、撮影レンズ51を通さず、参照ライ
ンセンサ、基準ラインセンサの前に配置した同一特性の
一対のレンズによって外光を取込み、同様に対象物まで
の距離を測定する方式も提案されている。
【0007】図6(B)は、処理回路57の構成例を示
す。基準ラインセンサ55および参照ラインセンサ56
からの信号は、A/D変換器59に供給され、アナログ
信号がデジタル信号に変換される。このデジタル信号
は、CPU60を介して一旦、RAM61に記憶され
る。その後、RAM61に記憶されたデジタル信号を読
み出し、CPU60が相関演算を行って相関度の極値を
検出し、対象物までの距離を表す出力信号を発生する。
【0008】図6(A)、(B)に示した焦点検出装置
においては、ホトセンサに蓄積された電荷をそのまま電
荷−電圧変換して検出信号を形成し、デジタル信号に変
換後RAM61に記憶してこの信号を読みだすことによ
り、演算を行っている。
【0009】本出願人は、光を照射することによって蓄
積した電荷を非破壊的に読み出し、アナログ量のまま直
接演算処理する焦点検出装置を提案した。図7(A)
は、このような焦点検出装置の光センサ部の構成例を示
す。図7(A)において、光検出部分は、n- 型シリコ
ン基板64の表面に、p型ウェル66を形成し、その一
部にn+ 型領域68を形成してpn接合69を形成する
ことによって構成している。このpn接合69近傍に光
が入射すると、電子・正孔対が形成され、pn接合周辺
の電位勾配にしたがって、電子と正孔は分離され、蓄積
される。
【0010】p型ウェル66は、図中pn接合69の左
側に延在し、その上に絶縁されたポリシリコンのゲート
電極71〜74、フローティングゲート電極76が形成
されている。ホトダイオードに隣接して、ゲート電極7
1を備えた障壁部81が形成されており、障壁部81の
隣には、ゲート電極72を備えた蓄積部82が形成され
ている。
【0011】すなわち、受光部に入射された光に対応す
る電荷が、pn接合69近傍から障壁部81を介して蓄
積部82に蓄積される。蓄積部82は、トランスファゲ
ート電極73下の電位障壁83を介してゲート電極74
を備えたシフトレジスタ部84に連続しており、シフト
レジスタ84部はバイアス印加用アルミニウム電極75
を上に備えたフローティングゲート電極76下の読出領
域86に連続している。
【0012】すなわち、ホトダイオード部で入射した光
に応答して電子・正孔対が形成されると、キャリアは障
壁部81を越えてゲート電極72下の蓄積部82に蓄積
され、さらにトランスファゲート電極73下の電位障壁
83を越えてゲート電極74下のシフトレジスタ部84
に転送される。シフトレジスタ部84に蓄積された電荷
は、ゲート電極75の電圧に依存してフローティングゲ
ート電極76下の読出領域86に転送される。フローテ
ィングゲート電極76には、転送された電荷に対応する
電荷が誘起され、この電荷量によって入射光量が非破壊
的に読みだされる。読み出し後、キャリアは再びシフト
レジスタ部84に戻され、シフトされる。このようにし
て、シフトレジスタ部84の電荷が順次非破壊的に読み
出される。
【0013】図7(A)に示すような光センサを用いた
場合には、スイッチトキャパシタ積分回路を用いること
により検出信号をアナログ量に保ったまま式(1)の演
算を行うことができる。
【0014】図7(B)はスイッチトキャパシタ積分回
路の例を示す。図7(B)において、基準光センサから
の電荷信号B(k)および、参照光センサからの電荷信
号R(k)は、それぞれスイッチトキャパシタ積分回路
の入力端子Pb、Prに印加され、アンプを介して差動
増幅器88の反転入力端子および非反転入力端子に印加
される。差動アンプ88は、入力信号B(k)、R
(k)の大小に応じて符号信号Sgnを発生し、チャネル
セレクト回路89に供給する。チャネルセレクト回路8
9は、符号信号Sgnに応じて相対関係が反転する一対の
セレクト信号Φ1、Φ2およびKA、KBを発生する。
【0015】入力端子Prには、セレクト信号KBで制
御されるスイッチ90を介して、キャパシタCS1が接続
され、キャパシタCS1の両端は、それぞれセレクト信号
KAおよびΦ1で制御されるスイッチ93、94を介し
て接地に接続されている。キャパシタCS1のスイッチ94
側電極は、さらにセレクト信号Φ2で制御されるスイッ
チ91を介してオペアンプ92の反転入力端子に接続さ
れている。
【0016】同様、入力端子Pbは、アンプを介しセレ
クト信号KAで制御されるスイッチ95を介して、キャ
パシタCS2に接続されている。キャパシタCS2の両電極
は、セレクト信号KBおよびΦ1で制御されるスイッチ
97、98を介してそれぞれ接地に接続されている。キ
ャパシタCS2のスイッチ98側電極は、さらにセレクト
信号Φ2によって制御されるスイッチ96を介してオペ
アンプ92の反転入力端子に接続されている。
【0017】オペアンプ92の非反転入力端子は接地に
接続されている。また、オペアンプ92の出力端子99
は、キャパシタCI とセレクト信号Φ2RST によって制
御されるスイッチ87の並列接続を介して反転入力端子
に帰還されている。セレクト信号KAとKBとは同時に
ハイ状態になることはなく、セレクト信号Φ1とΦ2も
同時にハイ状態になることはない。
【0018】たとえば、まずセレクト信号KBとΦ1が
ハイ状態になると、スイッチ90、94および97、9
8が閉じる。信号R(k)は、キャパシタCS1に充電さ
れる。他のキャパシタCS2は両極が接地に接続され、ク
リアされる。
【0019】次に、セレクト信号KAとΦ2がハイ状態
になると、スイッチ91、93および95、98が閉じ
る。キャパシタCS1は、図中右側電極が接地されていた
状態から、左側電極が接地され、右側電極がオペアンプ
92の反転入力端子に接続された状態に変わる。このた
め、実効的にR(k)の電位が反転したことになる。キ
ャパシタCS2は、スイッチ95、96を介して入力端子
Pbとオペアンプ92の反転入力端子間に接続される。
【0020】したがって、キャパシタCS2には信号B
(k)が充電される。このようにして、オペアンプ92
の反転入力端子には、信号R(k)とB(k)との差電
圧が印加される。
【0021】信号R(k)とB(k)との大小関係が逆
になったときは、チャネルセレクト回路89は符号信号
Sgnに基づいてセレクト信号KAとKBおよびΦ1とΦ
2の位相関係を反転させる。すると、信号B(k)が先
にキャパシタCS2に充電され、符号が反転してオペアン
プ92の反転入力端子に印加される。信号R(k)はキ
ャパシタCS1を介してオペアンプ92の反転入力端子に
印加される。
【0022】したがって、オペアンプ92の反転入力端
子には常に信号B(k)とR(k)との差の絶対値に対
応する信号が印加される。このようにして、対応する基
準信号と参照信号との差の絶対値を検出し、その和を算
出することによって相関関数Hの値を演算することによ
り、位相差を検出し、焦点を検出することができる。
【0023】ここで、相関演算による位相差検出につい
て図8を参照してより詳細に説明する。
【0024】図8(A)に示すように、基準ラインセン
サ55には、基準ラインセンサ用レンズにより被写体の
画像が結像されている。また、基準ラインセンサ55と
基線長水平方向に離された参照ラインセンサ56にも、
参照ラインセンサ用レンズを介して被写体の画像が結像
されている。
【0025】被写体が所定位置にあるときは、基準ライ
ンセンサ55と参照ラインセンサ56の対応する受光素
子には同一の画像が結像される。被写体が所定位置から
外れると、基準ラインセンサ55、参照ラインセンサ5
6上の画像は水平方向に変位する。
【0026】すなわち、被写体が近付けば画像間の距離
は広がり、被写体が遠ざかれば画像間の距離は近付く。
この画像間の距離の変動を検出するために、参照用ライ
ンセンサ56は基準用ラインセンサ55よりも素子数が
多く設定されている。
【0027】画像間の距離の変動を検出するために、相
関演算による位相差検出手法が用いられている。
【0028】相関演算による位相検出は、次式(1)に
基づく演算によりラインセンサ55、56上の一対の結
像の相関度を求め、相関度が最小となるまでのこれらの
結像の相対移動値(位相差)を求めることによって合焦
状態を識別する。
【0029】 H(m)=Σ(k=1〜n)|B(k)−R(k+m)| …(1) ただし、Σ(k=1〜n)はkが1からnまでの関数の
和を表し、kは基準となるラインセンサ55内の素子を
指定する。また、mはたとえば−6から6までの整数
で、上記の相対移動量を示す。
【0030】たとえば、B(k)は基準ラインセンサ5
5の各画素より時系列的に出力される電気信号、R(k
+m)は参照ラインセンサ56の画素より時系列的に出
力される電気信号であり、mを−6から6まで順次変化
させる毎に上記式(1)の演算を行えば、図8(B)に
示すような相関値H(−6)、H(−5)、…、H
(6)が得られる。
【0031】たとえば、相関値H(0)が最小値となる
場合に被写体までの距離が所定の値になるようにあらか
じめ設定しておく。これよりずれた位置での相関値が最
小値となれば、そのずれ量すなわちm=0までの位相差
によって被写体の所定位置からのずれ、すなわち被写体
までの距離を検出することができる。
【0032】ところで、基準ラインセンサ55、参照ラ
インセンサ56の受光素子は、たとえば20μmのピッ
チで配置されている。相関度は画像面において20μm
を単位とした距離毎に演算される。被写体までの距離
が、受光素子のピッチの中間位置に相当するときは、図
8(B)の破線で示すように相関度の極値の右側の相関
度と左側の相関度の値が異なるようになる。このような
場合、補間演算を行うことによってピッチ間隔以上の解
像度を得ることができる。
【0033】図8(C)は、3点補間の方法を説明する
ための概略図である。極小の相関度の得られた位置をx
2とし、その両側のサンプル位置をx1、x3とする。
実際に演算で得られた相関度を黒丸で示す。
【0034】図で示すように、x3における相関度y3
がx1における相関度y1より低い場合、真の極小値は
x2からx3に幾分進んだところに存在すると考えられ
る。もし、極小値が正確にx2の位置にある場合、相関
度曲線は破線f1で示すようにx2で折れ曲がり、左右
対称に立ち上がるとすればx3における相関度y3aは
x1における相関度y1と等しくなる。
【0035】一方、x2とx3の中点が真の最小相関度
の位置であるとすれば、相関度曲線は破線f2で示すよ
うにx2とx3の中点で折れ曲がり、x2における相関
度y2とx3における相関度y3bは等しくなる。図に
示すように、これら2つの場合における相関度の差(y
3a−y3b)はx1とx2の間の相関度の差(y1−
y2)に等しい。
【0036】すなわち、半ピッチ進むことによって1単
位の相関度が変化する。そこで、実際に演算で得られた
相関度が上に述べた2つの場合のどの中間位置にあるか
を調べることにより、真の相関度最小の位置を得ること
ができる。x2からのずれ量dは、 d=(y1−y3)/2(y1−y2) で与えられる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】ところで、参照ライン
センサでサンプリングする画像範囲は、基準ラインセン
サでサンプリングする画像範囲と必ずしも一致しない。
参照ラインセンサのみがサンプリングする画像範囲内に
著しい光量変化を示す領域があると、相関度の変化の対
応は極小値の左右で変化してしまう。このような場合、
極小値の左右で相関度が対照的に変化することを前提と
した3点補間は、高い精度を与えることができなくな
る。
【0038】本発明の目的は、相関度の極小値の左右に
おける変化が非対称な時にも、高い精度を与えることの
できる位相差検出の型距離検出装置または方法を提供す
ることである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明の距離検出装置
は、同一の対象物の画像を基準光センサと参照光センサ
に各々結像させ、基準光センサから得られる基準光信号
に対して参照光センサから得られる参照光信号の位相を
変化させつつ比較して相関度を検出し、相関度が極値を
取る位相から対象物までの距離を検出する距離検出装置
において、基準光センサと参照光センサの画像検出領域
が異なることによる相関度のずれを補正する補正手段を
有することを特徴とする。
【0040】また、本発明の距離検出方法は、同等の特
性を有する一対の光学系を光軸と垂直な方向に基線長離
して配置し、光学系の焦点面上にそれぞれ複数の受光素
子を有する基準光センサと参照光センサを配置し、同一
の対象物を両センサ上に結像させ、基準光センサから得
られる基準光信号に対して参照光センサから得られる参
照光信号の位相を変化させつつ、比較して相関度を算出
し、相関度が極値となる位相から対象物までの距離を検
出する距離検出方法において、前記極値の前後での位相
の単位変化に対する相関度の一方の変化率から他方の変
化率を減算し、1.2以上8以下の定数で除算した値を
前記他方の変化率を有する側の極値に隣接するサンプル
点の相関度に加算した値を修正した相関度とし、この修
正した相関度を用いて補間演算し、相関度が極値となる
位相を求めることを特徴とする。
【0041】
【作用】基準光センサと参照光センサの画像検出領域が
一部異なるため、参照光センサのみに表れる画像によっ
て検出情報が劣化することがある。相関度のずれを補正
手段で補正することにより検出精度を改善できる。
【0042】相関度の変化が極値の前後で非対称な場
合、位相の単位変化に対する相関度の変化を極小値の前
後においてそれぞれ検出し、一方の変化率から他方の変
化率を減算し、1.2以上8以下の定数で除算した値を
求めることによって、極小値に隣接する相関度に対する
補正値を求めることができる。演算で得た相関度にこの
補正値を加算することにより、極値の前後での相関度の
変化が対照的であった場合の相関度に近い値を得ること
ができる。
【0043】このような補正した相関度を用いることに
より、補間演算により、より精度の高い補間を行うこと
ができる。
【0044】
【実施例】図1を参照して本発明の実施例を説明する。
参照ラインセンサ、基準ラインセンサからの信号を用い
て行った相関演算の結果、図1(A)に示すような相関
曲線が得られたとする。すなわち、相関度最小の点周辺
において、得られた相関度はy-2、y-1、y0 、y1
2 のように変化する。これらのサンプル点における相
関度においては、y0 が最小値である。
【0045】図において、最小値の左側においては、単
位位相の変化に対してy-2−y-1=αの相関度変化があ
り、最小値の右側においては、y2 −y1 =βの相関度
変化がある。ここで、α>βである。一様な照度を有す
る画像の位相がずれた場合には、相関度の変化は左側に
示すように直線的に変化する。最小値の右側においても
同様の変化が得られるならば、破線で示すような値が得
られるものとする。
【0046】しかしながら、基準ラインセンサでは撮像
しない画像が参照用ラインセンサによって撮像されるこ
と等により、実際に得られた値は図示のようになる。単
位位相の変化に対して期待される相関度の変化αと、実
際に得られた相関度の変化βを用い、相関度y1 を補償
する方法を以下説明する。
【0047】参照用ラインセンサのみによって撮像され
るノイズ成分が、x方向位置(位相)の変化に対して2
次関数的な変化を示すとする。x0 の位置からこのノイ
ズ成分が表れる場合、ノイズ成分は図1(B)に示すよ
うな値を有する。
【0048】すなわち、ノイズ成分がx1 の位置でsあ
るとすれば、x2 の位置では4sの量となる。これらの
ノイズ成分が、期待される相関度v1 、v2 に加算(減
算)されることにより、実際に得られる相関度はy1
2 のようになっている。ノイズがないときの相関度の
変化αから実際に得られた相関度の変化βを減算する
と、得られる差は、x1 とx2 におけるノイズ成分の差
3sになる。
【0049】したがって、s1 の位置におけるノイズ成
分sは、 s=(α−β)/3 となる。
【0050】しかしながら、ノイズ成分が必ずしもサン
プル点中の最小の相関度に対応する位置から挿入される
とは限らない。ノイズ成分が最小の相関度に対応するサ
ンプル位置x0 と隣接するサンプル位置x1 との中点か
ら開始した場合は、図1(C)に示すようなノイズ成分
が関与する。
【0051】すなわち、x1 の位置においてtのノイズ
成分が発生する場合、x2 の位置においては9tのノイ
ズ成分が発生する。
【0052】したがって、単位位相の差に対して期待さ
れる相関度の変化αと、実際に得られる相関度の差βの
間には、α−β=8tの関係が生じる。すなわち、x1
の位置におけるノイズ成分tは、 t=(α−β)/8 となる。
【0053】ノイズ成分が相関度曲線のどの点から関係
するかを知ることはできない。そこで、種々の場合を想
定し、平均的にノイズ成分を補償するにはどのようにす
ればよいかを以下のようにシミュレーションによって考
察した。
【0054】図2はシミュレーションに用いた光量分布
の波形を示す。基準部センサが中央部に山状の分布を有
する画像のみを撮像するのに対し、参照部センサはそれ
より広い範囲を撮像し、撮像領域右側には急峻な立ち上
がりを有するノイズ画像成分が存在する。
【0055】ノイズ画像成分の分布として、DATA1
〜DATA6の6通りの場合を考える。DATA1(D
ATA2)、DATA3(DATA4)、DATA5
(DATA6)の間隔がセンサのピッチに相当し、これ
らの立ち上がりの点が基準部センサの中央に対応する。
参照部センサ上の画像に対して−12/25から+12
/25まで25段階変化させた。また、ノイズ成分の寄
与を補償するため、単位位相の変化に対する相関度の変
化率の差を除算する除数として、上述の3、8を含んだ
さらに広い領域〔1、8〕を考え、1ずつ変化させた8
通りを考察する。
【0056】したがって、各DATAの設定に対して2
5×8=200通りの演算を行った。これらを6つのD
ATAについて繰り返し200×6=1200点のデー
タを得た。これらの結果から、シミュレーションによっ
て得られる誤差を求めた。
【0057】これらの誤差の積算誤差と最大誤差を、図
3、図4に示す。設定した位相差と演算で得た位相差の
差を誤差とし、25通りの設定に対して積算した値が、
図3の各積算誤差である。この積算誤差をなるべく小さ
くすることが重要である。
【0058】図4は、参考までに発生した際だ誤差を任
意目盛りで比較して示す。図3、図4からも明らかなよ
うに、DATA5とDATA6は誤差自体が小さいので
影響は小さい。また、除数が無限大の場合は補償なしの
場合に相当する。したがって、除数が無限大の場合と比
較してどの程度誤差が減少するかが重要である。
【0059】DATA1とDATA2は補償しないとか
なりの積算誤差を生じている。除数を約1.2以上、約
8以下とすれば明らかに補償の効果が認められる。さら
に、除数を約2.0から8.0の間で選択すればより良
い結果が得られる。除数が2.5以上5.0以下であれ
ばより良好な結果が得られる。そこで、除数として1.
2以上8以下の定数を選択することが好ましい。より好
ましくは、2.0から8の範囲で、さらに好ましくは
2.5以上5.0以下の範囲で除数を選択する。
【0060】図1(D)は、補間演算を示すフローチャ
ートである。まず、ステップS1において、最小値の一
方の側において最小値に隣接する単位位相差によって生
じる相関度の変化αを求める。次にステップS2におい
て、最小値の他方の側において最小値に隣接する単位位
相差によって生じる相関度の変化βを求める。
【0061】次にステップS3において、このように求
めた両相関度の変化α、βの差を求める。続いてステッ
プS4において、このように求めた差を定数cで除算す
る。
【0062】ステップS5において、除算によって得た
商を相関度y1 に加算する。このようにして、補償した
相関度v1 を求め、他の相関度y-1、y0 と共に用い、
3点補間を行い、相関度最小の位相を求める(ステップ
S6)。
【0063】DATA3〜DATA6に関しては、補償
演算を行わないほうが良い結果が得られる。
【0064】この対策としては、サンプル点の数を5と
せず、7点とし、7点のデータから判断して補間を行う
ことが可能である。
【0065】別の方法として、予め何らかの検出手段を
設けて補償演算をやめることもできる。たとえば、基準
部センサの領域に隣接した画素データの光変化量が大き
いときのみ補償演算を行う。
【0066】または、たとえば、まずα−βの値を検出
し、閾値Th と比較してα−β>Th の時のみ補償演算
を行い、α−β≦Th の時は補償演算を行わず、通常の
3点補間のみを行う。このようにすれば結果はさらに改
善される。
【0067】図5は、このような補間演算を行う焦点検
出装置の回路図である。基準受光部5、参照受光部6か
らの画像信号B(i)、R(j)は、相関演算回路8に
供給され、相関演算を行う。
【0068】このようにして、各位相における相関度H
(k)が得られる。相関演算の結果は、A/D変換器7
でデジタル信号に変換され、補間演算回路9に供給され
る。補間演算回路9は、相関度曲線が最小値の前後で対
照的な場合は、そのまま補間演算を行う。相関度曲線が
最小値の前後で非対称な場合は、上述の相関度の補正を
行った後、補間演算を行う。
【0069】このようにして、得られた相関度最小位相
が合焦判別回路10に供給され、合焦状態が判別され
る。合焦状態を示す信号が合焦判別回路10から駆動回
路11に供給され、カメラレンズ駆動モータへ制御され
た電流を供給する。
【0070】このようにして、カメラの焦点距離が被写
体に合わせて調整される。なお、受光部5、6、相関演
算回路8、A/D変換器7は単一の半導体チップ12に
集積化される。
【0071】なお、上述の実施例においては、相関度曲
線は一方で直線的に変化し、他方で2次関数的変化が加
算されたように変化する場合を想定した。この場合、非
線型に相関度が変化する方を補正の対象としたが、非線
型に変化する方の変化率が線型に変化する方の変化率よ
りも大きい場合は、線型に変化する方の変化率を補正
し、左右対象の相関度曲線を設定することもできる。こ
の場合にも、実際に行う補間演算は上述のものと同等で
ある。実験的に相関度変化の小さいほうを補正するほう
が得られる結果が良好であった。
【0072】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
相関度曲線が最小値の前後で非対象に変化する場合も、
相関度を補正することにより高精度の距離検出を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す。図1(A)は相関度曲
線の形状を示すグラフ、図1(B)、(C)は、基準部
に含まれない画像によって加入するノイズ成分を示すグ
ラフ、図1(D)はノイズ成分を補償して行う補間演算
のフローチャートである。
【図2】シミュレーションに用いたセンサ信号の波形を
示すグラフである。
【図3】シミュレーションにおいて得た積算誤差を示す
グラフである。
【図4】シミュレーションにおいて得た最大誤差を示す
グラフである。
【図5】本発明の実施例による焦点検出装置の回路図で
ある。
【図6】従来の技術を示す。図6(A)は構成例を示す
概略図、図6(B)は処理回路の回路図である。
【図7】従来の技術を示す。図7(A)は光センサの概
略断面図、図7(B)はスイッチトキャパシタ積分回路
の概略回路図である。
【図8】相関演算による位相差検出を説明するための図
である。図7(A)は基準部と参照部に得られる画像信
号を示すグラフ、図8(B)は得られる相関度曲線を示
すグラフ、図8(C)は3点補間の方法を説明するため
の概略図である。
【符号の説明】
5 基準受光部 6 参照受光部 8 相関演算回路 9 補間演算回路 10 合焦判別回路 11 駆動回路
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月21日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】次に、セレクト信号KAとΦ2がハイ状態
になると、スイッチ91、93および95、96が閉じ
る。キャパシタCS1は、図中右側電極が接地されていた
状態から、左側電極が接地され、右側電極がオペアンプ
92の反転入力端子に接続された状態に変わる。このた
め、実効的にR(k)の電位が反転したことになる。キ
ャパシタCS2は、スイッチ95、96を介して入力端子
Pbとオペアンプ92の反転入力端子間に接続される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 潤 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の対象物の画像を基準光センサと参
    照光センサに各々結像させ、基準光センサから得られる
    基準光信号に対して参照光センサから得られる参照光信
    号の位相を変化させつつ比較して相関度を検出し、相関
    度が極値を取る位相から対象物までの距離を検出する距
    離検出装置において、 基準光センサと参照光センサの画像検出領域が異なるこ
    とによる相関度のずれを補正する補正手段を有すること
    を特徴とする距離検出装置。
  2. 【請求項2】 同等の特性を有する一対の光学系を光軸
    と垂直な方向に基線長離して配置し、光学系の焦点面上
    にそれぞれ複数の受光素子を有する基準光センサと参照
    光センサを配置し、同一の対象物を両センサ上に結像さ
    せ、基準光センサから得られる基準光信号に対して参照
    光センサから得られる参照光信号の位相を変化させつ
    つ、比較して相関度を算出し、相関度が極値となる位相
    から対象物までの距離を検出する距離検出方法におい
    て、 前記極値の前後での位相の単位変化に対する相関度の一
    方の変化率から他方の変化率を減算し、1.2以上8以
    下の定数で除算した値を前記他方の変化率を有する側の
    極値に隣接するサンプル点の相関度に加算した値を修正
    した相関度とし、この修正した相関度を用いて補間演算
    し、相関度が極値となる位相を求めることを特徴とする
    距離検出方法。
  3. 【請求項3】 前記一方を算出した相関度中の極値が含
    まれる方とする請求項1記載の距離検出方法。
  4. 【請求項4】 前記一方を変化率の絶対値が大きい方と
    する請求項1記載の距離検出方法。
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