JPH0587490U - 自動通風分散ダンパーを設けた乾燥装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 温風吹出口の直下に揺動するダンパーを設け
て、乾燥風の吹出方向を連続的に変え、長尺の被乾燥物
を揺動して付着を防止するものである。 【構成】 天井板２と天井板２の間に挟持した弾性材１
０にダンパー１２を支持し、このダンパー１２をモータ
１６に接続する連接棒１７で連接した構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、昆布や干瓢などの長尺物の乾燥装置、更に詳述すると、乾燥室に均 等に通風するだけでなく、被乾燥物どうしの付着を防ぐため、天井板の温風吹出 口の直下に自動通風分散ダンパーを設けた乾燥装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、干瓢の乾燥装置として懸架枠に干瓢をつり下げ、下方に設けた送風ダク トの噴風孔から温風を噴出する構造のものがある（例えば、実公平３―３９０８ 号公報参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記干瓢の乾燥装置に於いては、送風ダクトの噴風孔から均一な温風を噴出す るが、噴出方向が一定であるため、空気の攪拌作用は起こらず、干瓢の付着を防 止することができないという問題点があった。

【０００４】 本考案は、従来の技術のかかる問題点に鑑み考案されたものであって、その目 的とするところは、乾燥室に均一な乾燥風を供給でき、しかも、自動的に通風方 向を変えられるようにすることによって、乾燥風に活動を起こし、昆布、干瓢な どの長尺の被乾燥物を揺り動かして付着を防止できる乾燥装置を提供しようとす るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案に係る自動通風分散ダンパーを設けた乾燥装 置は、乾燥室の上部を天井板により空調室に画成し、該空調室と温風発生機を連 通すると共に、上記天井板と天井板の間に弾性材を設けて複数条の縦長の温風吹 出口を設け、該温風吹出口の直下に上記弾性材で支持垂下した複数のダンパーを 設け、該ダンパーを一端がモータに接続した連接棒で連接した自動通風分散ダン パーを設けてなるものである。

【０００６】

【作用】

本考案に係る自動通風分散ダンパーを設けた乾燥装置は、前記のように構成さ れているので、温風発生機で発生した温風はダクトを介して空調室に入り、天井 板と天井板の間に設けたスリット状の温風吹出口から均等な風速に調整されて分 散噴出する。温風吹出口の直下に設けたダンパーは弾性材によって支持され、連 接棒によってモータに接続しているため、モータの回動によって連接棒も回動さ れ、左右方向の動きをするので、ダンパーも左右に揺動される。その揺動角度は 中心から左右に約４５度前後ずつ振られるから、噴出する温風は約９０度の範囲 で方向を変え、乾燥風に活動を与え、空気を攪拌し、被乾燥物を揺り動かす。し たがって、乾燥風は、被乾燥物の表面を通過するのみでなく、被乾燥物を揺り動 かして付着を防止し、表裏に均等の乾燥風を浴びせることなく、ムラのない均一 な乾燥ができる。

【０００７】 また、弾性材を天井板と天井板の間に挟持し、下部にダンパーを取付けた構成 になっているため、弾性材は天井板と天井板の間に所望の隙間を与える間隔材と して使われるだけでなく、ダンパーを支持し、揺動を与える作用も持っている。

【０００８】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。

【０００９】 １は本考案の乾燥装置であって、周囲、上下を適当な壁材、屋根材、床材で囲 み、内部に空間部を形成してなる。この空間部の上部を複数の天井板２を水平方 向に並設して、空調室３と乾燥室４を画成する。乾燥室４の一隅には上部にファ ン５を搭載し、内部にバーナ装置を内蔵した温風発生機６を設ける。この温風発 生機６は内側下部に循環口７、外側下部に吸気口８を有し、ファン５の吐出口に は空調室３に導通開口するダクト９を設ける。上記複数の天井板２は所望の厚さ を有するゴム片などの弾性材１０で隔置し、天井板２と天井板２間にスリット状 の温風吹出口１１に設ける。この弾性材１０の下方に、２枚の板状のダンパー１ ２を弾性材１０を挟持するように対向させてボルト１３で固定し、温風吹出口１ １から吹き出される温風の通風路１４を形成する。上記各ダンパー１２の一端は 、連杆１５を介してモータ１６に接続する連接棒１７に取付金具１８で取付けて ある。１９は乾燥装置１の側壁下部に設けた排湿用の排気扇、２０は昆布などの 長尺の被乾燥物である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は、以上のように構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００１１】 一定の厚さ、大きさの弾性材を天井板と天井板の間に挟持し、この弾性材の下 方にダンパーを取付け、これをモータに接続する連接棒によって連接した構成に なっているので、温風発生機から導出された乾燥風は、天井板と天井板の間に設 けた温風吹出口から均等な風速で分散噴出し、モータの回転によって揺動するダ ンパーにより、噴出方向を連続的、かつ広範囲に変えるため、乾燥風に活動を与 え、被乾燥物を揺り動かし、付着を防止し、表裏全面に均等の乾燥風を浴びせる 。この結果、長尺の被乾燥物をムラなく急速に乾燥することができ、品質を損な わず、燃費を大幅に節減する効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の実施状態を示す縦断側面図であ
る。

【図２】本考案装置の要部を示す斜視図である。

【図３】本考案装置のダンパーの揺動方向を示す説明図
である。

【符号の説明】

１ 乾燥装置 ２ 天井板 ３ 空調室 ４ 乾燥室 ６ 温風発生機 １０ 弾性材 １１ 温風吹出口 １２ ダンパー １６ モータ １７ 連接棒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 乾燥室の上部を天井板により空調室に画
   成し、該空調室と温風発生機を連通すると共に、上記天
   井板と天井板の間に弾性材を設けて複数条の縦長の温風
   吹出口を設け、該温風吹出口の直下に上記弾性材で支持
   垂下した複数のダンパーを設け、該ダンパーを一端がモ
   ータに接続した連接棒で連接した自動通風分散ダンパー
   を設けた乾燥装置。