JPH0586818B2 - - Google Patents

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JPH0586818B2
JPH0586818B2 JP19365185A JP19365185A JPH0586818B2 JP H0586818 B2 JPH0586818 B2 JP H0586818B2 JP 19365185 A JP19365185 A JP 19365185A JP 19365185 A JP19365185 A JP 19365185A JP H0586818 B2 JPH0586818 B2 JP H0586818B2
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JP
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resin
fibers
fiber
polyester
temperature
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JP19365185A
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JPS6257455A (ja
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Shiro Kumakawa
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、成形が容易であり、機械的性質や熱
的性質が向上した成型品となし得る新規な樹脂組
成物に関するものである。 (従来の技術) 従来、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂に、補強材
としてガラス繊維を添加することが一般に行なわ
れている。また、補強材として、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート繊維を含有する樹脂組成物
も知られている(特開昭50−16736号公報)。 (発明が解決しようとする問題点) 補強材としてガラス繊維を使用すると、成形品
の機械的性質や熱的性質は向上するが、その反
面、成形時に成形機や金型等を損傷させ易く、ま
た成形品の使用中にガラス繊維が表面に露出し
て、人体が接触した場合、種々の悪影響を及ぼす
という欠点がある。またガラス繊維は、剛直で脆
いため取扱性の点で劣るという欠点もある。 一方、ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊
維は、未だ商業生産されておらず、入手が困難で
あり、例え入手できたとしても非常に高価なもの
となる。 (問題点を解決するための手段) 本発明者は、このような従来技術の欠点を改善
すべく研究を重ねた結果、補強材として、汎用繊
維であるエチレンテレフタレートを主たる繰り返
し単位としたポリエステル繊維に特殊な性能を付
与したものを使用することによつて、前述した欠
点が解消されることを見出し、本発明に到達した
ものである。 即ち、本発明は、エチレンテレフタレートを主
たる繰り返し単位とし、極限粘度が0.85以上であ
り、初期モデユラスが90g/de以上で、かつ210
℃における乾熱収縮率が4%以下であるポリエス
テル繊維を含有せしめたことを特徴とする樹脂組
成物である。 本発明におけるポリエステル繊維を構成するポ
リマーは、分子鎖中にエチレンテレフタレート繰
り返し単位を90モル%以上、好ましくは95モル%
以上含むポリエステルである。かかるポリエステ
ルとしてはポリエチレンテレフタレートが好適で
あるが、10モル%未満、好ましくは5モル%未満
の割合で他の共重合成分を含んでも差しつかえな
い。このような共重合成分としては例えばイソフ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、
オキシ安息香酸、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメリツト酸、ペンタエリス
リトール等があげられる。又これらのポリエステ
ルには安定剤、着色剤等の添加剤を含んでも差し
つかえない。 本発明におけるポリエステル繊維は、25℃O−
クロロフエノール溶液から求めた極限粘度が0.85
以上であることが必要である。極限粘度が0.85未
満では、低収縮を維持しながら高強度のポリエス
テル繊維を得ることができない。極限粘度として
は、0.9〜1.3が好ましい。 また、初期モデユラスは、90g/de以上であ
ることが必要である。初期モデユラスが90g/
de未満では、十分な樹脂補強効果が得られない。 更に、本発明におけるポリエステル繊維は、
210℃における乾熱収縮率が4%以下であること
が必要である。この乾熱収縮率は、ポリエステル
繊維を含む樹脂組成物を加熱成型する際の形態安
定性に関連するものであり、乾熱収縮率が4%を
超えると、成型加工時の変形が大きくなり、安定
な成型が行なえなくなる。 本発明の樹脂組成物は、例えば以下の方法によ
つて得られる。 まず、本発明において用いられるポリエステル
繊維は、例えば次のような方法で製造することが
できる。 エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位
とする極限粘度が0.95〜1.5のポリエステル又は
極限粘度が0.7〜0.9のポリエステルに重合度促進
剤を反応させて常法により溶融輸送し、紡糸口金
より、延伸後の単繊維の繊度が1〜20de、全デ
ニールが500〜2000deになる如く糸条に吐出し、
吐出後直ちに急冷するか、融点以下結晶化開始温
度までの温度に保温するか、又は、融点以上の温
度の加熱雰囲気中に、ある時間さらして遅延冷却
を行う。その後、糸条を冷却固化させるが、その
際以下の条件のもとで冷却固化させることが有用
である。 400≦X×√y/Q≦1900 〔Xは紡糸口金面から冷却風(室温)の吹出し
面までの距離で450mm以下、yは冷却風の吹出し
長さで100〜500mm、 Qは冷却風の吹出量で2〜6Nm3/分、〕 次いで、上記の如く冷却固化させた後、油剤を
付与後2000m/分以上の速度で引取ることが好ま
しい。油剤付与は例えばオイリングローラー方
式、スプレー方式など、随意の方式が可能でる。
また、油剤は、必要に応じて任意の繊維用油剤を
適用することが可能である。 上述の条件を随時に選択することにより、極限
粘度が0.90以上で切断伸度が150%以下の結晶性
未延伸繊維であつて、結晶化度Xxと複屈折率Δn
がXx=2.4×102×Δn+4 (ここでXxはx線広角回折による結晶化度 Δnは複屈折率で0.06以上) の関係を満足し、複屈折率が0.06以上の未延伸繊
維が得られる。 このような未延伸繊維は、また、紡糸口金から
吐出後引取までの吐出繊維のドラフト率を300〜
7000とし、紡糸口金のオリフイス径を0.55〜2.5
mmとし、かつ引取速度を2000〜6000m/分とする
ことによつても得ることができる。ここで、ドラ
フト率はポリマーの吐出線速度(オリフイス出口
の速度)に対する繊維の引取速度の比である。 次いで、上記のようにして得た未延伸繊維を延
伸するが、この延伸は、紡糸に続いて連続して延
伸しても、一旦捲き取つた後、別工程で延伸して
もよい。紡糸に続いて連続して延伸する場合に
は、先に提案した特願昭57−88927号の方法に準
拠して行うことが出来る。また、紡糸後一旦捲き
取つてから延伸する場合には、先に提案した特願
昭57−189094号の方法に準拠して行うことが出来
る。延伸時の延伸歪みや熱処理歪みを少なくする
点では後者の延伸方法が好ましい。即ち、未延伸
繊維をTg+15〜Tg+50℃(ここでTgは該繊維
のガラス転移温度)で少くとも0.5秒予熱後全延
伸倍率の75%以下の倍率で第1段延伸して未延伸
繊維の複屈折率の1.2〜2.3倍の複屈折率とする。
次いで、1段延伸糸条を更に多段延伸熱処理す
る。この際、多段延伸後繊維の融解温度−50℃か
ら融解温度−110℃の範囲で0.4〜1.5秒間保持し
ながら10〜20%の弛緩熱処理を行なうのが好まし
い。 このようにして得たポリエステル繊維は、短く
切断して、あるいはフイラメントワインデイング
のような形で樹脂中に配合される。 一方、本発明の樹脂組成物を構成する樹脂は、
通常前記ポリエステル繊維の融点よりも15℃以上
低い軟化温度を有する熱可塑性樹脂が用いられ
る。かかる熱可塑性樹脂としては、例えばポリエ
チレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフ
タレート樹脂、ナイロン6樹脂、ナイロン66樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂な
どがあり、特にポリエチレンテレフタレート樹脂
が好ましく用いられる。 前記ポリエステル繊維の樹脂に対する配合割合
は、目的に応じて変更することができるが、通常
は、ポリエステル繊維が組成物全重量の3〜50重
量%、特に10〜40重量%を占めるようにするのが
好ましい。 前記ポリエステル繊維を樹脂に配合するには、
任意の方法を採用することができ、例えば、樹脂
原料に繊維を混合して重合する方法、樹脂粒子に
繊維を混合して溶融、混練して押出し、ペレツト
状あるいは目的とする成形物に成形する方法等を
採用することができる。樹脂を溶融する際には、
ポリエステル繊維の融点以上に加熱しないことが
重要である。 樹脂組成物の成形は、前記ポリエステル繊維の
融点よりも15℃以上低い温度で、任意の方法によ
り行うことができる。 なお、本発明における各特性は、以下の方法に
よつて測定したものである。 (イ) 初期モデユラス JIS、L1017−1963(5,7)に準拠して測定
した。 (ロ) 210℃における乾熱収縮率 JIS、L1017×1963(5,12)に準拠して測定
した。 (実施例) 以下実施例をあげて本発明を更に詳述する。な
お、実施例中の部は全て重量部を示す。また、成
形品の熱変形温度は、幅1cm、厚さ3mm、長さ4
cmの試験片を幅3cmのエツジにのせ、中央に1Kg
の荷重をかけ、油浴中で毎分2〜3℃の昇温速度
で加熱した場合、試験片が0.5mm変形したときの
温度を表わす。 実施例 1 ジメチルテレフタレートの97部、エチレングリ
コール69部、酢酸カルシウム1水塩0.034部及び
三酸化アンチモン0.025部をオートクレープに仕
込み、窒素をゆるやかに通じながら180〜230℃で
エステル交換の結果生成するメタノールを除去し
たのち、H3PO4の50%水溶液を0.05部加えて加熱
温度を280℃まで上昇させると共に徐々に減圧に
移行し、約1時間を要して反応系の圧力を0.2mm
Hgにして1時間50分重合反応を続けて固有粘度
0.80、末端カルボキシル基量28当量/106グラム
ポリマーの重合体を得た。 この重合体チツプ100部に2,2′−ビス(2−
オキサゾリン)(CE)を第1表に示す量ドライブ
レンドした後、約300℃で溶融輸送し、孔径0.6
mm、孔数250個を有する紡糸口金より吐出後、吐
出糸条を第1表記載の冷却条件に保持し、その後
25℃の冷却風を300mmに亘つて4.0Nm3/分吹きつ
けながら冷却固化せしめた後オイリングローラー
で油剤を付与後、第1表記載の引取速度で捲き取
つた。得られた未延伸繊維の特性を第1表に示し
た。 この未延伸繊維を85℃に加熱されたロールに供
給し、引取ロールとの間で第2表記載の倍率
(DR1)で第1段延伸後325℃に加熱された気体浴
を介して第2表記載の倍率(DR2)で第2段延伸
した。その後130℃の加熱ローラ、330℃の気体浴
を使用して表記載の倍率(DR3)で弛緩熱処理し
た。得られた延伸糸の性能を第2表に併記した。 この延伸糸を約5mmの長さに切断したもの15
部、ポリエチレンテレフタレート樹脂(極限粘度
0.90、軟化温度250℃)85部を混合し、エクスト
ルーダーにより265℃でリボン状に押出し、水で
急冷後、長さ約3mm、直径約2mmの円柱状のチツ
プとした。このチツプを再溶融して180℃の金型
に注入して成形品とした。得られた成形品の熱変
形温度は第2表に示す通りであつた。
【表】 #は比較例を示す
【表】 #は比較例を示す
*は性能範囲外を示す
第1,2表からも明らかなように、極限粘度が
0.85未満の場合(実験No.1)、初期モデユラスが
90g/de未満の場合(実験No.3)、及び210℃に
おける乾熱収縮率が4%越える場合(実験No.4)
は成形品の熱変形温度が低く、樹脂組成物として
不適当であるが、本発明の樹脂組成物(実験No.
2,5〜10)は、成形品の熱変形温度が高く、極
めて有用である。 実施例 2 実施例1、No.7の繊維を10本収束し、ナイロ6
樹脂(極限粘度1.3、軟化温度210℃)のフエノー
ル溶液に含浸して樹脂含浸量170%とした後、金
型に捲きつけ、その後炉内で150℃に加熱してフ
エノールを蒸発させ硬化後金型より離型した。こ
の成形品の熱変形温度は、230℃と高く有用であ
つた。一方、実施例1、No.1の繊維を使用した場
合は、成形品の熱変形温度が217℃と低かつた。 (発明の効果) 本発明によれば、補強材として使用されるポリ
エステル繊維が可撓性に富んでいるため、ガラス
繊維のように成形機が金型を損傷させることがな
く、またガラス繊維のように脆くないので取扱性
が良好である。更に成形品を使用中に組織が表面
に露出しても、人体等に何等悪影響を及ぼさな
い。また、汎用繊維であるエチレンテレフタレー
トを主たる繰り返し単位としたポリエステル繊維
を用いているため、安価で大量に提供することが
可能である。しかもガラス繊維に勝るとも劣らな
い良好な補強効果を有しており、建材、家具、レ
ジヤー用品、装身具、各種容器等の成形材料とし
て好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 エチレンテレフタレートを主たる繰り返し単
    位とし、極限粘度が0.85以上であり、初期モデユ
    ラスが90g/de以上で、かつ210℃における乾熱
    収縮率が4%以下であるポリエステル繊維を含有
    せしめたことを特徴とする樹脂組成物。
JP19365185A 1985-09-02 1985-09-02 樹脂組成物 Granted JPS6257455A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19365185A JPS6257455A (ja) 1985-09-02 1985-09-02 樹脂組成物

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JP19365185A JPS6257455A (ja) 1985-09-02 1985-09-02 樹脂組成物

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JPS6257455A JPS6257455A (ja) 1987-03-13
JPH0586818B2 true JPH0586818B2 (ja) 1993-12-14

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JP19365185A Granted JPS6257455A (ja) 1985-09-02 1985-09-02 樹脂組成物

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JPH0539875Y2 (ja) * 1988-03-26 1993-10-08

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