JPH0539875Y2 - - Google Patents

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JPH0539875Y2
JPH0539875Y2 JP1988040104U JP4010488U JPH0539875Y2 JP H0539875 Y2 JPH0539875 Y2 JP H0539875Y2 JP 1988040104 U JP1988040104 U JP 1988040104U JP 4010488 U JP4010488 U JP 4010488U JP H0539875 Y2 JPH0539875 Y2 JP H0539875Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、防水性、耐熱性、耐屈曲疲労性の3
つの機能を同時に備えた複合シートに関する。
[従来技術] 膜構造建築物やアーケード屋根などの膜材には
合成繊維あるいはガラス繊維からなる高密度織物
に合成樹脂シートを複合した防水布帛が用いられ
ている。
[考案が解決しようとする課題] かかる従来技術の防水布帛は基布が合成繊維単
体か、またはガラス繊維単体で構成されており、
前者の場合は熱や炎に対して弱く、燃焼し易く、
燃え抜けし易く、一方後者の場合は屈曲に耐する
耐疲労性が弱く、十分な耐久性が得られないとい
う問題があつた。
本考案はかかる従来膜材の欠点を特定な織物素
材の組み合せと特定樹脂の積層体とすることによ
り、防水性、耐熱性(耐燃焼性、耐燃え抜け性)、
耐屈曲疲労性の3つの機能を同時に備え、さらに
柔軟性をも有する優れた防水性シートを提供し得
たものである。
[課題を解決するための手段] 本考案は、かかる目的を達成するために次のよ
うな構成を採用する。すなわち、 ガラス繊維織物と150℃での熱収縮率が5%以
下である合成繊維からなる織物とが、50%伸長時
の引張弾性率が200Kg/cm2以下である可撓性樹脂
層を介して一体化されてなる複合シートの少なく
とも片面に防水樹脂層を有する防水性複合シート
である。
本考案を図面により説明する。
第1図は本考案の防水性複合シートの一例を示
す断面構造図であり、ガラス繊維織物1と合成繊
維織物2を合成樹脂3により接合したものであ
り、該ガラス繊維織物1側の表面に防水樹脂4が
積層されている。
本考案の複合シートのポイントは、ガラス繊維
織物と合成繊維織物との組み合せにある。すなわ
ち、通常の膜材は合成繊維と樹脂で構成されてい
るので、耐熱、耐炎性がなく、燃焼すると燃え抜
けてしまうという欠点があつた。
これに対してガラス繊維織物は700℃程度まで
の熱に耐久する性能を有し、耐炎性にも優れた素
材であり、合成繊維の上記欠点は完全に補うこと
ができる。しかし、ガラス繊維は屈曲に対しては
弱く折れ易いので、かかる繊維を交燃、交織など
の手段により複合しても、切断されたガラス繊維
により、合成繊維が損傷を受け易く、両者の相乗
効果が得られない。
本考案は、ガラス繊維と合成繊維を可撓性樹脂
層を介在させて、両者を分離した点に特徴を有す
る。かかる構成を採用したことにより、初めて両
者の素材による相乗効果を達成したものである。
かかる樹脂層として、50%伸長時の引張弾性率
が200Kg/cm2以下、好ましくは100〜150Kg/cm2
範囲にあるものを選択したものである。
すなわち、上記範囲を越えると複合シートが硬
くなり、柔軟性に欠けるばかりではなく、耐屈曲
疲労性が低くなり、実用上品質面で問題が残る。
かかる可撓性樹脂としては、たとえば天然ゴ
ム、合成ゴム、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、フツ素系樹脂、シリコーン
系樹脂などの樹脂があげられる。
かかる樹脂は、樹脂組成や配合剤の種類、配合
量などを調整することにより、上記引張弾性率を
達成することができる。
本考案の上記樹脂において、樹脂構成成分とし
て多官能性化合物(モノマー)を含有するものは
そのまま上記要件を達成することができるので好
ましい。これらの樹脂の中でもウレタン系樹脂、
塩化ビニール系樹脂、フツ素系樹脂が柔軟性の点
から選択される。
本考案でいう防水性樹脂は、防水性を有する樹
脂であれば種類を問わないが、たとえば天然ゴ
ム、合成ゴム、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、フツ素系樹脂、シリコーン
系樹脂などの前記樹脂の内、防水性を有するもの
が適用できる。中でもフツ素系樹脂が好ましい。
たとえばポリフツ化ビニリデン樹脂、テトラフロ
ロエチレン系樹脂、これらの共重合体樹脂、たと
えば四フツ化エチレン−六フツ化プロピレン共重
合体樹脂などである。
ガラス繊維、可撓性樹脂層および合成繊維の積
層およびこれらの複合シートに防水性樹脂を積層
する場合には、各々の積層界面に接着剤を塗布す
ることが好ましい。
本考案でいう合成繊維は収縮率の低い繊維であ
ることが重要である。すなわち、150℃での熱収
縮率が5%以下、好ましくは3%以下である繊維
が選択される。熱収縮率が高い繊維は加工性に劣
り製品品位も低下するし、ガラス繊維との差異が
ありすぎるものは幅方向に湾曲し、実用性に乏し
い。
かかる熱収縮率の低い繊維は、熱可塑性合成樹
脂繊維なら熱セツトを調整することにより容易に
形成され得る。なお、熱セツトは織物にした後に
施して、該織物を構成する繊維の収縮率を調整し
てもよい。また熱収縮率の低い繊維としては熱硬
化性合成繊維があげられ、この繊維からなる織物
も本考案には適用可能である。
本考案の合成繊維として、さらに好ましくは初
期弾性率が5000Kg/mm2以上を有する繊維が選択さ
れる。すなわち、ガラス繊維の初期弾性率は略
7000Kg/mm2であり、該繊維の強力利用率を高くす
る意味でも、適用する合成繊維の初期弾性率はガ
ラス繊維のそれに近いものを選択するのが好まし
い。初期弾性率の差異の大きい繊維を選択すると
相乗効果が得られなくなり、強力低下を来たすこ
とがある。
かかる合成繊維としては、たとえばナイロン、
ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、
ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性合成樹脂からなる
繊維、全芳香族ポリアミド樹脂、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド、ポリスルホンなどの熱硬化性合
成樹脂からなる繊維があげられる。また、前記熱
可塑性合成樹脂からなる繊維において、さらに高
倍率(少なくとも8倍、好ましくは10倍以上)延
伸して得られる高強力化繊維なども好ましく適用
され得る。これらの合成繊維の中でも全芳香族ポ
リアミド系繊維が好ましく選択される。かかる合
成繊維は短繊維でも長繊維でもよい。
合成繊維が長繊維である場合には、使用する糸
の太さは約250〜2000dの範囲であり、また、紡
績糸の場合は、使用する糸の太さは綿番手で
20s/1〜20s/6の範囲のものが適用され、いず
れの場合も織密度はたて、よこ共に15〜50本/
inchの織物が好適である。
かかる繊維から構成される織物とは、通常平織
組織のものあげられるが、別に朱子織組織、綾織
組織でもさしつかえない。
本考案でいう複合シートに適用されるガラス繊
維織物は、幌やテント、カーテンなどの用途の場
合には、該ガラス繊維を500g/m2以下、好まし
くは100〜400g/m2の範囲で、また仕切り板や壁
材などの用途の場合には、さらに使用されるガラ
ス繊維の量が多く、最大1000g/m2までの範囲で
含有するものが適用される。かかるガラス繊維織
物としては、上記合成繊維織物と同じく通常平織
組織であるが、別に朱子織組織、綾織組織でもさ
しつかえない。かかる織物はたて糸、よこ糸の太
さが150番手以上、150番手の10本合糸以下の範囲
のものが適用され、織密度はたて、よこ共に5〜
40本/inchのものが好適である。
本考案はかかるガラス繊維織物と合成繊維織物
とを適宜の積層体とするものであるが、その積層
構造は如何なる形態でもよい。
たとえば、第1図のようにガラス繊維織物1枚
と、合成繊維織物1枚とを可撓性樹脂を介して積
層したもの、第2図のように中心の合成繊維織物
1枚とガラス繊維織物2枚で可撓性樹脂を挟み込
んだ形もの、第3図のように中心のガラス繊維織
物1枚と合成繊維織物2枚で可撓性樹脂を挟み込
んだ形のものなどや、これらの構造を組合せた各
種の積層体が考えられるが、柔軟性などとの関係
から構造を設計するのが好ましい。
本考案の防水性複合シートの製造方法の1例を
示す。
太さ75番手のガラス繊維を2本からなる撚数
3.4回/inchの撚糸をたて糸およびよこ糸として、
織密度たて、よこともに25本/inchの平織組織の
織物をつくつた。
一方、初期引張弾性率が6300Kg/mm2で、150℃
での熱収縮率が0.1%である400dのパラ系アラミ
ド繊維フイラメントからなる、織密度がたて、よ
こともに35本/inchの平織物をつくつた。
まず、ガラス繊維織物をシリコーン系カツプリ
ング剤で処理した後、該織物の片面に120Kg/cm2
の50%伸長時の引張弾性率を有するポリウレタン
系樹脂溶液をコーテイングして厚さ約60μの可撓
性樹脂層を形成した。
次にアラミド繊維織物をエポキシ系接着剤で処
理した後、該織物の片面にフツ素系樹脂溶液をコ
ーテイングし、乾燥して防水樹脂層を形成した。
この防水樹脂層とは反対側の面にウレタン系接
着剤を塗布した後、この面に前記ガラス繊維織物
のポリウレタン系樹脂面とをラミネートして一体
化した。
得られた複合シートはガラス繊維織物単体また
は合成繊維単体からなる防水性複合シートよりも
柔軟性、耐屈曲疲労性の優れたシートであつた。
[考案の効果] 本考案は膜構造建築物、テント、幌、カーテ
ン、仕切り板用素材などとして、防水性、耐熱性
(耐燃焼性、耐燃え抜け性)、耐屈曲疲労性の3つ
の機能を同時に備えた優れた膜材であり、さらに
本考案の膜材は柔軟性にも優れており、防水性が
要求される用途に極めて有効に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の防水性複合シートの一例を示
す。第2図、第3図は本考案の防水性複合シート
の別の積層構造例を示す。 図中、1……ガラス繊維織物、2……合成繊維
織物、3……可撓性樹脂、4……防水樹脂。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ガラス繊維織物と150℃での熱収縮率が5%以
    下である合成繊維からなる織物とが、50%伸長時
    の引張弾性率が200Kg/cm2以下である可撓性樹脂
    層を介して一体化されてなる複合シートの少なく
    とも片面に防水樹脂層を有する防水性複合シー
    ト。
JP1988040104U 1988-03-26 1988-03-26 Expired - Lifetime JPH0539875Y2 (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5145690A (ja) * 1974-10-18 1976-04-19 Kobe Steel Ltd
JPS61290045A (ja) * 1985-06-18 1986-12-20 平岡織染株式会社 難燃性膜体
JPS6257455A (ja) * 1985-09-02 1987-03-13 Teijin Ltd 樹脂組成物

Patent Citations (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPS6257455A (ja) * 1985-09-02 1987-03-13 Teijin Ltd 樹脂組成物

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JPH01148332U (ja) 1989-10-13

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