JPH0586587B2 - - Google Patents

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JPH0586587B2
JPH0586587B2 JP8426287A JP8426287A JPH0586587B2 JP H0586587 B2 JPH0586587 B2 JP H0586587B2 JP 8426287 A JP8426287 A JP 8426287A JP 8426287 A JP8426287 A JP 8426287A JP H0586587 B2 JPH0586587 B2 JP H0586587B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野 本発明は、入金硬貨を出金硬貨に利用してなる
循環式硬貨入出金機、特に、テラー等の係員が使
用するものに関する。
(従来の技術) この種の循環式硬貨入出金機としては、例えば
特開昭61−60195号公報に示されるものがある。
この循環式硬貨入出金機は、入金硬貨が機体の受
入部へ投入されると、各金種毎に対応した選別溝
孔を有した硬貨分類通路を通じて金種別に分類
し、この硬化分類通路の下部に設けた第1保留部
に各金種硬貨別に重積状態で保留する。その第1
保留部の真下には金種別投出筒が設けられ、この
投出筒の背部にはコンベアを持つ第2保留部が設
けられている。なお、金種別投出筒の硬貨量が満
杯の金種については、硬貨分類通路で金種分類さ
れた入金硬貨を硬貨分類通路の下部位置でかつ第
1保留部の上部位置の切換片を切換えて第2保留
部へ保留する。
そして、入金硬貨の一時保留後、入金承諾操作
がなされると、第1保留部の硬貨は金種別投出筒
へ収納し、また、第2保留部の硬貨はコンベアに
より収納箱へ収納する。
また、入金承諾がなされずに入金リジエクト操
作がなされたときには、第1保留部の硬貨を第2
保留部へ放出し、その第1保留部および第2保留
部に保留された硬貨共、第2保留部のコンベアを
通じて受皿へ放出し返却する。
(発明が解決しようとする問題点) 上述のような従来の循環式硬貨入出金機では、
入金硬貨の受入部への投入時点から、硬貨収納ま
であるいは受皿への返却までに時間がかかり、テ
ラー等の係員の作業能率を低下させている。すな
わち、入金硬貨は必ず硬貨分類通路を通じて金種
分類されると共に、第1保留部へは重積状態で一
時保留されるので、時間がかかるのである。
また、従来は、硬貨分類通路の下方に第1保留
部または第2保留部への切換片、その切換片の下
部に第1保留部、その第1保留部の下部に金種別
投出筒を設けており、上下高さが大となり、金種
別投出筒の下部の投出口も非常に低くなる。その
故、受皿へはシユートによる自然落下方式がとれ
ず、出金硬貨を投出コンベア上へ投出し、コンベ
アで受皿上へ放出する構造となる。
このように、投出筒から投出される硬貨を搬送
するコンベアが必要となつてコストが高くなり、
また、上下スペースが大となる等の問題点もあつ
た。
本発明は上述のような問題点に鑑みなされたも
ので、入金硬貨の投入から収納あるいは受皿への
返却までの所要時間を短くして作業能率を向上さ
せ、また、硬貨を金種別に分類する通路面から投
出筒の下部までの高さを投出筒の硬貨収納量を充
分に確保しつつ小さくした循環式硬貨入出金機を
提供することを目的とするものである。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明は、入金硬貨を出金硬貨に利用してなる
循環式硬貨入出金機において、投入される入金硬
貨を受け入れてその硬貨を1枚ずつ分離し繰出す
硬貨受入繰出部2を設け、この硬貨受入繰出部2
から繰出される硬貨を受け入れて搬送してなり、
硬貨識別部37、入金正規硬貨分岐ゲート40お
よび入金リジエクト硬貨分岐ゲート44を有する
入金硬貨識別分岐通路部21を設け、この入金硬
貨識別分岐通路部21の入金正規硬貨分岐ゲート
40に接続されて入金正規硬貨を一時保留硬化排
出用コンベア53を有する一時保留部51を設
け、さらに、この一時保留部51から一時保留硬
貨排出用コンベア53で排出される一時保留硬貨
を受け入れ収納すると共に、前記硬貨受入繰出部
2へ硬貨を補給する補給硬貨供給手段66を有す
る入金硬貨収納部61を設け、また、前記入金硬
貨識別分岐通路部21に連設され、前記入金硬貨
収納部61から補給硬貨供給手段66により補給
される硬貨を硬貨受入繰出部2、入金硬貨識別分
岐通路部21を通じて受入れ、金種別に分類して
なる補給硬貨分類通路部91を設け、かつ、この
補給硬貨分類通路部91の下部に臨んで各金種別
硬貨収納投出部111を設け、また、前記時保留
部51から一時保留硬貨排出用コンベア53によ
り排出される一時保留硬貨を入金硬貨収納部61
または受皿122へ選択的に排出する切換部材5
7を設け、そして、前記一時保留部51から放出
される入金返却硬貨および前記各金種別硬貨収納
投出部111から投出される出金硬貨を受け入れ
る前記受皿122が挿入される受皿挿入部121
を設けると共に、前記入金硬貨識別分岐通路部2
1の入金リジエクト硬貨分岐ゲート44に接続さ
れ入金リジエクト硬貨が排出されるリジエクト硬
貨排出口132を設けたものである。
(作用) 本発明の循環式硬貨入出金機は、入金処理時に
おいて、硬貨受入繰出部2に受入れた入金硬貨を
入金硬貨識別分岐通路部21で識別および分岐し
て、入金正規硬貨を一時保留部51に一括保留
し、入金リジエクト硬貨をリジエクト排出口13
2へ排出し、そして、入金承諾時に一時保留部5
1に一時保留した入金硬貨を切換部材57を通じ
て入金硬貨収納部61に収納し、また、入金非承
諾時に切換部材57を通じて受皿122に返却す
る。
一方、出金処理時には、金種別硬貨収納投出部
111から硬貨を投出して受皿122に出金す
る。
また、入金硬貨収納部61に収納した入金硬貨
を出金硬貨として循環させる補給処理時には、入
金硬貨収納部61から補給硬貨供給手段66によ
つて送出された硬貨を硬貨受入繰出部2、入金硬
貨識別分岐通路部21を通じて補給硬貨分類通路
部91へ送込み、この補給硬貨分類通路部91で
金種別に分類して各金種別硬貨収納投出部11に
補給する。
(実施例) 以下、本発明の一実施例の構成を図面を参照し
て説明する。
第1図ないし第3図のように、循環式硬貨入出
金機は、入金硬貨を出金硬貨に利用してなるもの
で、機体1の上部に装着される図示しない上部カ
バーに入金硬貨を受入れる投入口を有し、また、
機体1の前面下部に出金硬貨等(入金返却硬貨や
回収硬貨等も含む)を放出する後述する放出口1
25を有している。
2は硬貨受入繰出部で、機体1の前側上部中央
域でかつ前記上部カバーの投入口の下部に配設さ
れ、投入口を通じて投入される入金硬貨を硬貨貯
留部3内に一括して受入れるようになつている。
そして、この硬貨受入繰出部2の硬貨貯留部3
は、底部をコンベア4によつて構成されるととも
に、側部を硬貨貯留枠5によつて構成され、上部
が投入口に連通する開口として構成されている。
前記コンベア4は、第7図に図示するモータ
M1によつて正転駆動される一対のローラ6a,
6bに繰出ベルト7が架設されてなり、繰出方向
(第1図および第2図右方)が上方に位置する傾
斜姿勢に配設されている。
前記硬貨貯留枠5は、ベルト幅方向の両内側
を、上方へ略垂直に立上げられた側壁8a,8
b,8cと、上方に向かうにしたがつてベルト幅
方向に広がり状態で傾斜する傾斜壁部9a,9b
とが交互に組合わされて構成され、その側壁部8
a,8b間の幅(繰出ベルト7のベルト幅に相
当)は処理対象硬貨の直径より大でかつ直径の2
倍より小に形成されている。また、繰出方向と反
対側の内側を、前記側壁部8a,8bおよび傾斜
壁部9aと接続しベルト幅方向に非対称形状に形
成されたガイド側壁部10と、上方へ略垂直に立
上げられた側壁部11とで構成されている。な
お、ガイド側壁部10には、後述する入金硬貨収
納部61から補給される硬貨を硬貨貯留部3内へ
受入れるための通口12が開口されているが、こ
の通口12は硬貨貯留部3の方向に向かつて下が
る傾斜状に形成されており、入金硬貨収納部61
からの硬貨を硬貨貯留部3に導くとともに、硬貨
貯留部3から入金硬貨収納部61へは硬貨が行か
ないようにしている。
また、前記コンベア4の繰出方向の上部に逆転
ローラ13が配設され、この逆転ローラ13は、
コンベア4の上面との間に硬貨1枚のみが通過可
能な間隔をあけ、コンベア4を正転駆動する同一
のモータM1によつて逆転駆動され、コンベア4
によつて繰出される硬貨を硬貨厚み方向に1層に
して、コンベア4の上面に接する硬貨のみの通過
を許容する。
また、前記コンベア4の繰出側において、ベル
ト幅方向の一側の硬貨誘導壁部14がコンベア4
上に突出して、他側の側壁部15との問題を処理
対象硬貨最大径硬貨が通過できる程度に構成して
いる。
21は入金硬貨識別分岐通路部で、機体1の右
側上部域に配設され、前記硬貨受入繰出部2から
繰出される硬貨を硬貨通路22内に受入れてその
硬貨通路22内を搬送するようになつている。そ
して、この硬貨通路22は、後述する補給硬貨分
類通路部91と共用する略L字板状に形成された
通路底板23上に、通路幅方向を通路側板24,
25により構成されて形成され、硬貨通路入口部
を硬貨受入繰出部2の硬貨繰出端部に連設させる
と共に硬貨通路終端部を補給硬貨分類通路部91
に連設させ、かつ、硬貨通路入口部に機体1の前
側から右側に沿つて略直角に曲がるコーナー部2
6が形成されていると共に、硬貨通路終端部に機
体1の右側から後側に沿つて略直角に曲がるコー
ナー部27が形成されている。
また、前記硬貨通路22の上部には、硬貨通路
22内に受入れた硬貨を搬送するための搬送ベル
ト手段28が設けられ、この搬送ベルト手段28
は、第1および第2の丸ベルト29,30を備え
ている。この第1の丸ベルト29は、硬貨受入繰
出部2のコンベア4の硬貨繰出部の上方に軸架し
たプーリ31と、コーナー部26に水平方向に回
転自在に軸架しベルト架設方向を硬貨通路22に
合わせて略直角に変えるプーリ32と、コーナー
部26の直後に回転自在に軸架したプーリ33と
の間に張設され、そして、プーリ31が第7図に
図示するモータM2で回転駆動されて硬貨搬送方
向に回転されるようになつている。なお、プーリ
33はこのプーリ33の側部に回転自在に軸架さ
れたプーリ34の支軸34aに対して回転自在に
なつている。また、第2の丸ベルト30は、前記
プーリ34と、コーナー部27に水平方向に回転
自在に軸架しベルト架設方向を硬貨通路22に合
わせて略直角に変えるプーリ35と、コーナー部
27の直後に設けた溝付プーリ36とに架設さ
れ、そして、溝付プーリ36が第7図に図示する
モータM3で回転駆動されて硬貨搬送方向に回転
されるようになつている。なお、第1の丸ベルト
29の回転速度v1と第2の丸ベルト30の回転速
度v2との関係はv1<v2にあり、硬貨通路内22を
搬送される硬貨の間隔をあけるようになつてい
る。
また、前記硬貨通路22のプーリ33,34の
下流位置に硬貨識別部37が設けられ、この硬貨
識別部37は、材質センサ38を硬貨通路22の
上下面に臨ませており、硬貨通路22を搬送され
る硬貨の材質を検知して、正規硬貨か否かや金種
を識別するようになつている。なお、この材質セ
ンサ38の硬貨通路方向前後位置において、丸ベ
ルト30の硬貨通路底面に臨むベルト部位をプー
リ39,39が硬貨通路底面方向に押え付け、硬
貨の浮上りを防止するようになつている。
この硬貨識別部37の下流位置に入金正規硬貨
分岐ゲート40が設けられ、この入金正規硬貨分
岐ゲート40は、硬貨通路22面に開口する落下
孔41およびこの落下孔41内で通路幅方向に第
7図に示すソレノイドSD1の励磁によつて選択的
に開放移動すると共に非励磁で閉塞移動するシヤ
ツター42を有し、識別部37で正規硬貨と判断
された入金硬貨はシヤツター42が入金時の定位
置としての開放位置に位置しているので落下孔4
1へ落下され、また、識別部37で正規硬貨でな
く偽貨等の入金リジエクト硬貨と判断された入金
硬貨は、識別部37の信号に基づきソレノイド
SD1の非励磁によりシヤツター42が通路内方に
一時的に閉塞移動して落下孔41上に通過させ、
硬貨通路22のさらに下流に流すようになつてい
る。なお、この落下孔41の上部位置において、
丸ベルト30の落下孔41に臨むベルト部位をプ
ーリ43によつて落下孔41方向に押え付け、正
規硬貨を落下孔41に確実に落し込むようになつ
ている。
この入金正規硬貨分岐ゲート40の下流位置の
コーナー部27に入金リジエクト硬貨分岐ゲート
44が設けられ、この入金リジエクト硬貨分岐ゲ
ート44は、硬貨通路22面に開口する落下孔4
5およびこの落下孔45を第7図に示すソレノイ
ドSD2の励磁で揺動閉塞すると共に非励磁で揺動
開放するシヤツター46を有し、識別部37で入
金リジエクト硬貨と判断され入金正規硬貨分岐ゲ
ート40で分岐されずに搬送されて来る硬貨は、
シヤツター46が開放位置を入金時の定位置とさ
れているので開放状態の落下孔45に落下され
る。
51は一時保留部で、硬貨通路22の下方から
硬貨受入繰出部2の後側に渡つて隣接配置され、
前記入金正規硬貨分岐ゲート40の落下孔41か
ら落下される正規硬貨を一時保留するようになつ
ている。そして、この一時保留部51は、落下孔
41の下方に配設され落下孔41から落下する硬
貨を一時保留部51に導くシユート52を有し、
底部を一時保留硬貨排出用コンベア53で構成さ
れ、側部を一時保留枠54で構成されている。
前記コンベア53は、第7図に示すモータM4
によつて正転駆動される一対のローラ55a,5
5bおよび補助ローラ55cに、表面に硬貨を引
掛けるための図示しない突起を複数有した排出用
ベルト56が架設されてなり、排出方向(第1図
および第2図左方)が上方に位置する傾斜姿勢に
配設されている。
前記一時保留枠54は、前記シユート52の導
出側に連設され、コンベア53の両側にコンベア
53の上面よりも上方に突出して一時保留部51
の内側壁を構成する側板54a,54aを設け、
かつ、コンベア53の硬貨排出方向と反対の下部
表面に瞭臨ませて一時保留部51の内側壁を構成
する保留部54bを設け、また、コンベア53の
硬貨排出端部に臨ませて硬貨の飛出しを防止する
硬貨案内板54cが設けられている。
57は切換部材で、前記コンベア53の硬貨排
出端部に臨ませて配設したシヤツター58からな
り、このシヤツター58は、前記側板54a,5
4a間に第7図に示すロータリーソレノイドSD3
で選択的に回転駆動される支軸58aによつて揺
動可能とし、ソレノイドSD3の励磁による下方揺
動時に、一時保留部51から排出される硬化をシ
ヤツター58の上面と硬貨案内板54cとの間を
通じて後述する入金硬貨収納部61へ導出し、ま
た、上方揺動時に、コンベア53の硬貨排出端部
から下方に向かつて略垂直に設けられた返却用シ
ユート59へ導出する。
61は入金硬貨収納部で、機体1の前側の前記
硬貨受入繰出部2および一時保留部51の左側に
配設され、機体1に接けられた上方に開口する金
箱収納枠62内に着脱自在に収納される金箱63
から構成されている。
この金箱63は、第4図および第5図にも示す
ように、内部に収納空間部64を有し、この収納
空間部64内に、前記切換部材57によつて導出
される硬貨を、金箱収納枠62の通口62a、金
箱62の受入口65を通じて受入れて収納し、ま
た、収納空間部64内に収納された硬貨を、補給
硬貨供給手段66によつて、金箱63の繰出口6
7、金箱収納枠62の通口62b、前記硬貨受入
繰出部2の通口12を通じて硬貨受入繰出部2へ
繰出す構成になつている。
そして、収納空間部64は、仕切壁部68によ
つて第1収納空間部69および第2収納空間部7
0に仕切つており、第1収納空間部69は前記補
給硬貨供給手段66を有している。
前記受入口65から受入れた硬貨は硬貨案内枠
71を通じて第1収納空間部69へ導くようにな
つている。この硬貨案内枠71は、第1収納空間
部69方向かつ第2収納空間部70方向に斜めに
下がる傾斜面部72を有し、この傾斜面部72で
硬貨を第1収納空間部69へ導くようになつてお
り、この傾斜面部72の第2収納空間部70に臨
む縁部の上部域すなわち受入口65に対向する位
置に、受入口65から飛込む硬貨を第2収納空間
部70に直接放出させずに第1収納空間部69方
向に導くための遮蔽壁部73が設けられ、また、
第1収納空間部69に臨む縁部の上部域すなわち
金箱63の受入口65および繰出口67が形成さ
れた側面近傍域に、傾斜面部72を滑り落ちる硬
貨を第1収納空間部69の後述する逆転ローラ8
4の位置より下位の位置のコンベア75上へ導く
ための遮蔽突部74が設けられている。
また、前記第1収納空間部69は、底部を補給
硬貨供給手段66のコンベア75で構成されると
共に、側部を収納枠76で構成される。そして、
コンベア75は、第7図に示すモータM5によつ
て正転駆動される一対のローラ77a,77bに
繰出ベルト78が架設されてなり、繰出方向(第
1図、第2図および第5図では右方)が上位に位
置する傾斜姿勢に配設されている。一方、収納枠
76は、ベルト幅方向の両内側を、傾斜姿勢のコ
ンベア75の上面から一定高さに立上げられた側
壁部79a,79b、側壁部79bから上方へ向
かうにしたがつてベルト幅方向に広がり状態に傾
斜する傾斜側壁80で構成され、その側壁部79
a,79b間の幅(繰出ベル78のベルト幅に相
当)は処理対象硬貨の直径より大でかつ直径の2
倍より小に形成され、また、繰出方向と反対側の
内側を上方に向かうにしたがつて傾斜する傾斜壁
部81で構成され、この傾斜壁部81と傾斜側壁
部80とを傾斜側壁部82が連設している。
なお、収納枠76の第2収納空間部70に臨む
側壁部79aが第1収納空間部69と第2収納空
間部70を仕切る前記仕切壁部68として構成さ
れ、また、この側壁部79aの上部空域および傾
斜面部72の第2収納空間部70に臨む縁部下域
部の上部空域が、硬貨収納量がいつぱいになり第
1収納空間部69に収納できない硬貨を第2収納
空間部70に収納するための硬貨オーバーフロー
口83として構成される。なお、第1収納空間部
69における硬貨収納可能枚数は6金種×50枚=
300枚程度に設定し、この程度の収納量では前記
コンベア75を駆動するにあたつて必要とす駆動
力は小さなもので可能になつており、また、第2
収納空間部70の硬貨の収納量は500枚程度に設
定している。
また、コンベア75の繰出方向の上部に逆転ロ
ーラ84が配設され、この逆転ローラ84は、コ
ンベア75の上面との間に数枚の硬貨が通過可能
な間隔をあけ、コンベア75を正転駆動する同一
のモータM5によつて逆転駆動され、コンベア7
5によつて繰出される硬貨を厚み方向に数枚にす
るようになつている。そして、この逆転ローラ8
4の一端は前記遮蔽突部74の側部の側壁部79
aの孔部85内に挿入配置され、他端は側壁部7
9bの溝部86に配置されている。
なお、前記コンベア75および逆転ローラ84
の駆動にあたつては、金箱63を機体1の金箱収
納枠62に装着した際に機体1内に配設したモー
タM5に連結して駆動伝達する構造、あるいは金
箱63の内部にモータM5を配設しておき、金箱
63を機体1の金箱収納枠62に装着した際にそ
のモータM5に給電回路を電気的に接続する構造
が採られる。
また、前記第2収納空間部70は、底部を金箱
63の底板で構成され、側部を硬貨案内枠71の
側面、側壁部79a、金箱63の側板で構成され
ている。
そうして、受入口65から硬貨は硬貨案内枠7
1の傾斜面部72によつて、第1収納空間部69
へ導かれてコンベア75上に収納される。また、
コンベア75上の硬貨量がある程度いつぱいにな
ると、硬貨がコンベア75上の収納済硬貨上に導
かれても、仕切壁部68を乗越え、硬貨オーバー
フロー口83を通じて第2収納空間部70へ収納
されたり、あるいは硬貨が傾斜面部72を滑り落
ちる過程で、コンベア75上の収納済硬貨によつ
てコンベア75上には導かれずに第2収納空間部
70に直接導かれて収納される。
また、前記受入口65はシヤツター87で開閉
可能とし、金箱63の運搬時に受入口65を閉塞
し、金箱63の機体1への装着時にガイド溝88
に沿つて下方に移動させて受入口65を開放す
る。また、金箱63の上面には金箱運搬用の取手
89が取付けられている。
91は補給硬貨分類通路部で、前記入金硬貨識
別分岐通路部21の終端部に連続して機体1の後
側上部域に配設され、前記入金硬貨収納部61か
ら硬貨受入繰出部2および入金硬貨識別分岐通路
部21を通じて補給される硬貨を硬貨通路22a
内に受入れてその硬貨通路22a内を金種別に分
類するために搬送する。そして、この補給硬貨分
類通路部91の硬貨通路22aは、前記入金硬貨
識別分岐通路部21と共用する略L字板状に形成
された通路底板23上に、通路幅方向を前記通路
側板24に連設された通路側板24Aおよび前記
通路側板25に連設された選別基準レール92に
より構成されて形成されている。そして、選別基
準レール92は通路に臨ませて直線状の選別基準
側面92aを有し、この選別基準側面92aを基
準にして通路底板23上に、第6図にも示すよう
に、各金種の硬貨径に応じた選別溝孔93が硬貨
通路22aの上流側から下流側に渡つて小から大
の順に配列形成されている。
また、第1番目の選別溝孔93の基準レールと
なる選別基準側面92a部位の上流域には、硬貨
通路22aの幅方向外方に位置し通路側板25の
終端近傍に形成された側面25a(選別基準側面
92aに平行な側面)から内方の選別基準側面9
2aに向かつて傾斜面とし、入金硬貨識別分岐通
路部21から搬送ベルト手段28で搬送されて来
る硬貨を選別基準側面92aに誘導する硬貨誘導
側面94が形成されている。なお、この硬貨誘導
側面94は選別基準レール92の最上流域と前記
通路側板25の最下流域との連設箇所で選別基準
レール92の始端部分と通路側板25の終端部分
の両方にわたつて形成されている。また、通路側
板24の終端域には前記側面25aに平行な側面
24aが形成されこの側面24aは処理対象硬貨
をすべて硬貨誘導側面94または選別基準側面9
2aに当接させることを保証するもので側面24
aと選別基準側面92aの延長線との間隔が処理
対象中の最小径硬貨径寸法またはそれよりやや小
なる寸法とされる。
また、硬貨通路22aの上方には搬送ベルト手
段95が配設され、この搬送ベルト手段95は、
硬貨誘導側面94の側部に軸架された前記溝付プ
ーリ36と最下流の選別溝孔93よりも下流位置
に回転自在に軸架された溝付プーリ96との間に
張設された2本の丸ベルト97,97で構成さ
れ、丸ベルト30と同様第7図に示すモータM3
で駆動される。そして、第1番目の選別溝孔93
の上部位置において、丸ベルト97,97の選別
溝孔93に臨むベルト部位を通路幅方向の移動を
許容しつつベルト浮上りを規制し、対応硬貨を選
別溝孔93内へ落し込むガイドローラ98が回転
自在に軸架され、また、第2番目以後の各選別溝
孔93の上部位置において、丸ベルト97,97
の各選別溝孔93に臨むベルト部を通路幅方向の
移動を規制しつつ選別溝孔93方向に付勢し、対
応硬貨を各選別溝孔93内へ落し込む溝付プーリ
99がそれぞれ回転自在に軸架されており、第1
番目の選別溝孔93を通過した硬貨は選別基準側
面92aとの接触状態を保ちながら硬貨通路22
a上を移送される。なお、この各溝付プーリ99
は、第6図のように、一端を支点として揺動する
支持板100の先端に回転自在に軸架され、その
支持板100の先端に連結されたスプリング10
1によつて選別溝孔93方向に揺動付勢される。
なお、通路底面23における通路側板24Aの
通路幅方向外側の通路底板23部分には開口部1
02が形成されている。
111は金種別硬貨収納投出部で、前記補給硬
貨分類通路部91の下部域すなわち機体1の後側
下部域に配設され、各選別溝孔93の下部に対応
して硬貨を重積収納する各金種毎の投出筒112
を有し、各選別溝孔93から落下する硬貨を、各
選別溝孔93の下部に設けた図示しないシユート
を介して各投出筒112の上端開口から取込み水
平姿勢で重積収納する。
この各投出筒112の下部は投出ガイド板11
3に嵌合支持され、かつ、各投出筒112の下部
毎に投出手段114がそれぞれ設けられている。
この投出手段114は、各投出筒112の下部の
前後各位置に回転自在に軸架されたプーリ11
5,116間に表面に突起117を突設した投出
ベルト118を架設し、そして、プーリ115あ
るいはプーリ116が各投出筒112毎に設けら
れる第7図に示すモータM6〜M11で回転駆動さ
れ、投出ベルト118が1回転する毎に、投出ベ
ルト118の突起117が投出筒112の後側か
ら内部に進入して、投出筒112内の最下位硬貨
を前方へ押出し投出する。
なお、各投出筒112には、硬貨収納状態(筒
内硬貨の満杯または不足)を検知する検知部11
2a1〜112a6を備えている。
121は受皿挿入部で、機体1の前面下部すな
わち前記硬貨受入繰出部2、入金硬貨収納部61
および一時保留部51の下部に受皿122を挿入
配置可能とする凹部状に形成され、この受皿挿入
部121の内側中央域に、挿入される受皿122
の挿入端が当接して位置決めする位置決め面部1
23が設けられている。そして、この受皿挿入部
121の上部の機体1内に、前記返却用シユート
59の下方でかつ前記各投出筒112の下部前方
に沿つて出金用シユート124が設けられ、返却
用シユート59を通じて返却される硬貨あるいは
投出筒112から投出される硬貨を出金用シユー
ト124で受取り、出金用シユート124の下部
の放出口125を通じて受皿挿入部121内に挿
入配置された受皿122内へ放出する。
また、この受皿挿入部121内に受皿122が
挿入さされているか否かを複数の光センサ126
によつて検知するようになつている。
また、前記入金リジエクト硬貨分岐ゲート44
の落下孔45の下部に連続して、落下孔45から
分岐された硬貨を機体1の前方へ導くリジエクト
シユート131が設けられ、このリジエクトシユ
ート131を通じて機体1の前面に開口するリジ
エクト硬貨排出口132を備えたリジエクト枠1
33内へ入金リジエクト硬貨が排出される。な
お、第7図において、140は操作部141の指
令操作に基づきソレノイドSD1〜SD3、モータM1
〜M11を制御する制御部であり、この制御部14
0は材質センサ38、光センサ126、検知部1
12a1〜112a6、タイマ142と接続されてい
る。なお、操作部141はスタート釦、入金処理
指定釦、出金処理指定釦、出金データ入力キー
群、内部補給指令釦、外部補給指令釦、回収処理
指定釦、計数処理指定釦、入金承認釦等を含んで
いる。
次に、本実施例の作用を説明する。
入金取引 テラーは第7図に示す操作部141(機体1の
前面にある操作部あるいは入出金機に接続された
テラーズマシン等)の入金処理を指定釦を操作
し、顧客等から受取つた入金硬貨を投入口へ投入
し、スタート釦の操作で入金処理が開始される。
このスタート釦の操作と共にシヤツター42のソ
レノイドSD1が励磁されてシヤツター42は開放
位置に位置される。なお、シヤツター46のソレ
ノイドSD2は非励磁のままで開放位置に位置され
ている。
入金処理の開始により、モータM1,M2,M3
が回転され入金硬貨識別分岐通路部21の丸ベル
ト29,30が回転駆動されると共に、硬貨受入
繰出部2のコンベア4が正転および逆転ローラ1
3が逆転駆動される。そして、投入口を通じて硬
貨受入繰出部2の貯留部3内に投入された硬貨
は、コンベア4で繰出されると共に逆転ローラ1
3によつて1層にされて入金硬貨識別分岐通路部
21の硬貨通路22内へ1枚ずつ連続して繰出さ
れる。
硬貨通路22内に繰出された硬貨は、第1およ
び第2の丸ベルト29,30によつて通路底板2
3上を搬送され、そして、第1の丸ベルト29か
ら第2の丸ベルト330へ渡す間に回転の速い第
2の丸ベルト30によつて連続する硬貨の間隔が
あけられ、識別部37の材質センサ38によつて
識別される。
そして、識別部37で正規硬貨と判断された硬
貨は、入金正規硬貨分岐ゲート40で硬貨通路2
2上から分岐される。すなわち、シヤツター42
は開放位置にあり、落下孔41は開放されてお
り、該当の正規硬貨は落下孔41から落下させ
る。そして、落下孔41から落下された硬貨は、
落下孔41の下部のシユート52を通じて一時保
留部51のコンベア53上に一時保留される。
また、識別部37が硬貨が偽貨等の不適正硬貨
と判断されると、材質センサ38からの偽貨識別
信号に基づきソレノイドSD1を非励磁にしてシヤ
ツター42を閉塞し、その硬貨は、入金正規硬貨
分岐ゲート40の落下孔41の閉塞状態にあるシ
ヤツター42上を通過して硬貨通路22の下流に
搬送され、入金リジエクト硬貨分岐ゲート44で
硬貨通路22上から分岐される。すなわち、シヤ
ツター46は開放位置におけれたままで落下孔4
5も開放状態のままであり、該当の入金リジエク
ト硬貨を落下孔45から落下させる。そして、材
質センサ38が次に到来する正規硬貨を識別した
時点でその信号に基づきソレノイドSD1を励磁さ
せてシヤツター42を開放位置へ移動させその正
規硬貨の落下孔41への落下に備える。なお、前
記落下孔45から落下された入金リジエクト硬貨
は、落下孔45の下部のリジエクトシユート13
1を通じてリジエクト枠133へ排出される。そ
して、テラーがリジエクト枠133へ排出された
入金リジエクト硬貨をリジエクト硬貨排出口13
2を通じて取つて顧客へ返却する。
そして、投入された入金硬貨の識別が全て完了
すると、その識別結果を機体1の表示部あるいは
テラーズマシン等に表示し、入金金額の確認をと
る。
顧客により入金が承諾され、操作部141を通
じテラーによつて入金承認釦操作による金箱収納
処理が指定されると、ソレノイドSD3が励磁され
て切換部材57のシヤツター58が返却用シユー
ト59の上面を閉塞しかつ受入口65を開放する
位置へ揺動すると共に、モータM4が回転されて
一時保留部51のコンベア53が回転駆動され、
コンベア53上に一括して一時保留した硬貨がコ
ンベア53によつて繰出されて切換部材57を介
して金箱63へ排出される。
金箱63に排出される硬貨は、受入口65を通
じて金箱63の内部に入り、傾斜面部72によつ
て第1収納空間部69のコンベア75上へ導かれ
て収納されていく。この入金硬貨の収納途中で、
コンベア75上の硬貨量がある程度いつぱいにな
ると、硬貨がコンベア75上の収納済硬貨上に導
かれても、仕切壁部68を乗越え、硬貨オーバー
フロー口83を通じて第2収納空間部70へ収納
されるか、あるいは硬貨が傾斜面部72を滑り落
ちる過程で、コンベア75上の収納済硬貨によつ
てコンベア75上には導かれずに第2収納空間部
70に直接導かれて収納される。
そして、一時保留部51に保留した全ての硬貨
を金箱63内に収納完了することで入金処理を終
了する。
一方、一時保留部51に入金硬貨を保留後、入
金承諾がなされず、操作部141を通じテラーに
よつて入金非承認釦操作による返却処理が指定さ
れると、ソレノイドSD3は非励磁のままであるの
で切換部材57のシヤツター58は返却用シユー
ト59の上面を開放しかつ受入口65を閉塞する
位置に位置された状態が維持されており、一方、
モータM4が回転されて、一時保留部51のコン
ベア53が回転駆動され、コンベア53上に一括
して一時保留部した硬貨がコンベア53によつて
繰出されて、返却用シユート59へ排出される。
返却用シユート59に排出された返却硬貨は、出
金用シユート124、排出口125を通じて受皿
挿入部121に挿入配置されている受皿122内
に放出されて返却される。なお、この入金硬貨の
返却処理は、光センサ126が受皿挿入部121
内に挿入配置された受皿122を検知しているこ
とを条件に開始される。
そして、一時保留部51に保留した全ての硬貨
を受皿122内に放出完了することで入金処理に
おける入金硬貨の返却処理を終了する。
以上のように、この入金処理は、入金硬貨を受
入れてから金箱63への収納あるいは受皿122
への返却までの時間が短く、すなわち、受入れた
硬貨を識別しその識別結果による正規硬貨は一括
して保留し、その保留硬貨を一括収納あるいは返
却するので、時間がかからず作業能率がよい。
出金取引 テラーは操作部141(機体1の前面にある操
作部あるいは入出金機に接続されたテラーズマシ
ン等)の出金処理指定釦を操作し、出金データ入
力群で出金データを入力すると共にスタート釦の
操作で出金処理が開始される。なお、この出金処
理は、光センサ126が受皿挿入部121内に挿
入配置された受皿122を検知していることを条
件に開始される。
出金処理が開始されると、投出予定の各投出筒
112に対応するモータM6〜M11が回転され出
金データに対応する金種硬貨を収納した各投出筒
112の投出手段114がそれぞれ動作される。
すなわち、金種毎の出金枚数に応じた回数だけモ
ータM6〜M11および対応する投出ベルト1181
〜1186が回転駆動され、そして、その投出ベ
ルト118が1回転する毎に、投出ベルト118
の突起117が投出筒112の後側から内部に進
入して、投出筒112内の最下位硬貨を前方へ押
出し投出する。
各投出筒112から投出された出金硬貨は、出
金用シユート124、放出口125を通じて受皿
挿入部121に挿入配置された受皿122内に放
出されて出金される。
そして、各投出筒112から出金データに対応
する全ての硬貨が投出され、受皿122内に出金
完了することで出金処理を終了する。
内部補給処理 出金処理により投出筒112内の硬貨収納量が
少なくなつた場合あるいは無くなつた場合、他の
処理を行なつていないことを条件に検知部112
a1〜112a6を通じて自動的に内部補給処理が開
始されるか、あるいはテラーによる操作部141
の内部補給指令釦およびスタート釦の操作で内部
補給処理が開始される。
この内部補給処理の開始により、モータM1
M2,M3,M4,M5が回転され硬貨受入繰出部2
のコンベア4および逆転ローラ13、入金硬貨識
別分岐通路部21の搬送ベルト手段28(丸ベル
ト29,30)、補給硬貨分類通路部91の搬送
ベルト手段95(丸ベルト97,97)、一時保
留部51のコンベア53がそれぞれ回転駆動され
ると共に、ソレノイドSD3が励磁されて切換部材
57のシヤツター58が返却用シユート59を閉
塞し受入口65を開放する位置に切換えられ、さ
らに、金箱63のコンベア75および逆転ローラ
84が回転駆動される。一方、ソレノイドSD1
非励磁によりシヤツター42は閉塞位置に位置さ
れると共にソレノイドSD2の励磁によりシヤツタ
ー46も閉塞位置に位置される。
そして、金箱63内のコンベア75上の硬貨が
繰出口67を通じて硬貨受入繰出部2内へ所定量
ずつ繰出され、この硬貨受入繰出部2、入金硬貨
識別分岐通路部21を通じて補給硬貨分類通路部
91へ送り込まれる。なお、金箱63内のコンベ
ア75上には入金処理毎に入金硬貨が供給収納さ
れるので、補給硬貨としてはコンベア75上の収
納硬貨で充分におぎなえる。
この補給硬貨分類通路部91へ送り込まれる硬
貨は、溝付プーリ36に架設された丸ベルト30
によつてその周縁が硬貨誘導側面94に押付けら
れながらその硬貨誘導側面94に沿つて硬貨通路
22a内部方向に移動し、選別基準側面92aに
導かれる。このとき、硬貨の硬貨通路22aの内
部方向への移動によつて、丸ベルト97,97の
ガイドローラ98で通路幅方向への移動を許容さ
れかつ幅方向の移動を規制する両溝付プーリ3
6,99間のベルト部位が選別基準側面92aか
ら離反する方向に彎曲状に変位し、このベルト部
位の変位の弾力(ベルト部位の彎曲状の変位状態
から直線状態に複元しようとする復元力)で硬貨
を選別基準側面92aに押付けるようになつてい
る。さらに、この選別基準側面92aに押付けら
れた硬貨は、ガイドローラ98より下流側の溝付
プーリ99が丸ベルト97,97のベルト幅方向
の移動を規制するので、選別基準側面92aに接
触状態で搬送される。
このように、丸ベルト97,97の変位を利用
しただけの簡単で安価な構成によつて、硬貨を選
別基準側面92aに沿つて確実に搬送させること
ができ、そして、この接触選別基準側面92aに
沿つて搬送される硬貨は、対応する金種の選別溝
孔93から確実に落下して正確に分類され、各金
種毎の投出筒112内に収納されていく。なお、
通常の硬貨は硬貨誘導側面94に接触しえる通路
幅方向位置上を丸ベルト30で移動されて硬貨通
路22aへ送り込まれる。ところが最小径硬貨の
中には側面25aから通路幅方向に大きく離れて
丸ベルト30で移動される硬貨があり、こうした
硬貨も確実に選別基準側面25aに接触させる為
に通路側面24の側面24aが機能する。
そして、この補給動作中にある金種の投出筒1
12が満杯になると、あるいは最初から満杯の投
出筒112があると、検知部11a1〜112a6
制御部140を通じそれ以後にその投出筒112
に対応する金種硬貨が入金硬貨識別分岐通路部2
1の識別部37で識別された場合には、該当金種
硬貨を入金正規硬貨分岐ゲート40のシヤツター
42を対応するソレノイドSD1の一時的な励磁動
作で開放させ落下孔41から落下させることによ
り硬貨通路22から分岐して、一時保留部51を
通じて金箱63内に戻す。
そして、硬貨補給処理を開始してから所定時間
後にタイマ142および制御部140を通じある
いは全ての投出筒112が満杯になると、検知部
112a1〜112a6および制御部140を通じ、
モータM5が停止されて金箱63のコンベア75
および逆転ローラ84の回転駆動が停止され、そ
の後、硬貨受入繰出部2、硬貨通路22,22a
上の補給硬貨が全て投出筒112に収納あるいは
金箱63内に戻し終る所定時間が経過してからモ
ータM1,M2,M3,M4が停止されてコンベア4
および逆転ベルト13、搬送ベルト手段28,9
5、排出用コンベア53が停止され、その後ソレ
ノイドSD1(非励磁状態の時はそのまま)、SD2
SD3が非励磁となり内部補給処理を終了する。
外部補給処理 機体1内に硬貨が収納されていない初期補給の
場合、あるいは出金処理により投出筒112内に
硬貨が少なくまたは無くなると共に金箱63内の
第1収納空間部69にも無くなつた場合(特定の
金種のみが無くなる場合も含む)には、テラーに
よつて外部から硬貨を補給する。
テラーによつて操作部141の外部補給指令釦
の操作がなされ、補給硬貨(全ての金種について
補給を行なう場合には各金種混在状態、また、特
定の金種のみの補給を行なう場合にはその金種の
みでも各金種混在状態でもよい)を投入口に投入
した後のスタート釦操作で外部補給処理が開始さ
れる。
外部補給処理の開始により、M1,M2,M3
M4が回転されて入金硬貨識別分岐通路部21の
搬送ベルト手段28、補給硬貨分類通路部91の
搬送ベルト手段95、一時保留部51のコンベア
53がそれぞれ回転駆動されると共に、ソレノイ
ドSD3は非励磁のままに保持され切換部材57の
シヤツター58が返却用シユート59を開放し受
入口65を閉塞する位置に切換えられ、さらに、
硬貨受入繰出部2のコンベア4および逆転ローラ
13が回転駆動される。一方、ソレノイドSD2
励磁されてシヤツター46も閉塞位置に位置され
る。また、ソレノイドSD1は非励磁のままでシヤ
ツター42は閉塞位置に位置される。
そして、硬貨受入繰出部2内に投入された補給
硬貨が1枚ずつ繰出されて入金硬貨識別分岐通路
部21を通じて補給硬貨分類通路91へ搬送さ
れ、前記の内部補給処理時と同様にして各選別溝
孔93で分類されて投出筒112内に補給収納さ
れる。
そして、この補給動作中にある金種の投出筒1
12が満杯になると、あるいは最初から満杯の投
出筒112があると、検知部112a1〜112
a6、制御部140を通じそれ以後にその投出筒1
12に対応する金種硬貨が入金硬貨識別分岐通路
部21の識別部37で識別された場合には、ソレ
ノイドSD1を一時的に励磁させ該当金種硬貨を入
金正規硬貨分岐ゲート40で硬貨通路22から分
岐して、一時保留部51および返却用シユート5
9を通じて受皿挿入部121の受皿122内に返
却する。
そして、全ての補給硬貨が投出筒112に収納
あるいは受皿122に返却され識別部37で所定
時間硬貨を検知しなくなると、各駆動部が停止さ
れ、外部補給処理を終了する。
回収処理 機体1内から硬貨を回収する場合、投出筒11
2内の硬貨については、テラーによる操作部14
1の回収処理指定釦操作とスタート釦操作によつ
て、モータM6〜M11が回転され各投出筒112
の投出手段114が所定時間駆動されて各投出筒
112内の全ての硬貨を投出し、受皿挿入部12
1の受皿122内に回収する。
一方、金箱63内の硬貨については、金箱63
を機体1内から取出して金箱63ごと回収する。
計数処理 この計数処理は、複数金種混在状態硬貨の合計
金額や金種別枚数、単金種硬貨の合計金額や枚数
を確認するためのもので、前記一時保留までの入
金処理および返却処理を連続させたものとなつて
いる。
すなわち、操作部141の計数処理指定釦の操
作、計数希望硬貨の投入口への投入、スタート釦
操作によりモータM1,M2,M3が回転され、ま
たソレノイドSD1は励磁され投入した硬貨を硬貨
受入繰出部2から入金硬貨識別分岐通路部21に
送つて識別部37で識別し、正規硬貨は入金正規
硬貨分岐ゲート40で分岐して一時保留部51お
よび返却用シユート59を通じて受皿挿入部12
1の受皿122内に放出し、また、入金リジエク
ト硬貨はソレノイドSD1の一時的な励磁により前
記入金正規硬貨分岐ゲート40は通過させ入金リ
ジエクト硬貨分岐ゲート44で分岐してリジエク
トシユート131を通じてリジエクト枠133内
へ放出する。
そして、全ての計数硬貨の識別終了後、識別結
果を表示する。
なお、前記の実施例のような機体1内での各機
構の配置によつて機体1内部の使用しない空間を
少なくし、機体1を小型にできる。すなわち、硬
貨受入繰出部2を機体1の前側上部中央域に設
け、入金硬貨識別分岐通路部21を硬貨受入繰出
部2の右側から機体1の右側面に沿つた上部域の
背部方向に設け、入金硬貨収納部61を硬貨受入
繰出部2の左側の機体1の前側上部かつ左側域に
設け、一時保留部51を硬貨受入繰出部2の後側
の機体1の中央部域に設け、補給硬貨分類通路部
91を入金硬貨収納部61および一時保留部51
の後側の機体1の後側に沿つた上部域に設け、金
種別硬貨収納投出部11を補給硬貨分類通路部9
1の下部域に設け、受皿挿入部121を硬貨受入
繰出部2および一時保留部51等の下部に設ける
ことで、機体1の内部空間を効率よく使用でき、
小型化できる。
しかも、補給硬貨分類通路部91の硬貨通路2
2a面と投出筒112の上端との間に、前記従来
の技術で述べた一時保留部等を設けていないの
で、投出筒112の硬貨収納量を十分に確保して
も機体1の上下方向の高さ寸法を小型にできる。
また、入金硬貨識別分岐通路部21において、
入金正規硬貨分岐ゲート40を上流側に設け、入
金リジエクト硬貨分岐ゲート44を下流側に設け
たので、入金処理時に入金正規硬貨分岐ゲート4
0は入金正規硬貨を分岐し入金リジエクト硬貨を
通過させるため応答性を必要とするが、入金リジ
エクト硬貨分岐ゲート44は入金リジエクト硬貨
のみの分岐で開放状態を維持すればよいため応答
性を必要とせず、しかも、補給処理時に入金正規
硬貨分岐ゲート40は硬貨補給が完了した投出筒
112に対応する金種のオバーフロー硬貨を分岐
するため応答性を必要とするが、入金リジエクト
硬貨分岐ゲート44は補給硬貨を通過させるのみ
で閉塞状態を維持すればよいため応答性を必要と
せず、従つて、入金リジエクト硬貨分岐ゲート4
4の応答性が必要なくなり、入金リジエクト硬貨
分岐ゲート44のシヤツター46を開閉駆動する
駆動源として応答性が悪くても安価なものを用い
ることができると共に、開閉制御が容易にできる
ようになる。また、仮に、入金リジエクト硬貨分
岐ゲート44を上流側に設け、入金正規硬貨分岐
ゲート40を下流側に設けた前記構造とは逆の場
合には、入金処理時に入金リジエクト硬貨分岐ゲ
ート44は入金正規硬貨を通過させ入金リジエク
ト硬貨を分岐するため応答性が必要となり、か
つ、補給処理時に入金正規硬貨分岐ゲート40は
オーバーフロー硬貨を分岐するため応答性が必要
となり、従つて、両ゲート40,44とも応答性
を必要とするようになつてしまう。
〔発明の効果〕
保留部によれば、硬貨受入繰出部に受入れた入
金硬貨を入金硬貨識別分岐通路部で識別および分
岐して、入金正規硬貨のみを一時保留部に一括保
留し、そして、入金承諾時に一時保留部に一括保
留した入金硬貨を入金硬貨収納部に一括して収納
し、かつ、入金非承諾時に入金硬貨を受皿に返却
するので、入金硬貨を受入れてから収納あるいは
受皿への返却までの所要時間が短くなり、作業能
率の向上を図れる。
また、補給硬貨分類通路部の下部に、従来のよ
うに一時保留部等を設けずに各金種別硬貨収納投
出部を直接臨ませて設けた配置構造を採ることが
できるので、金種別硬貨収納投出部の出金用硬貨
の収納量を充分に確保した上で高さ寸法を小さく
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の循環式硬貨入出金機の一実施
例を示す平面図、第2図はその一部を切り欠いた
正面図、第3図はその断面図、第4図はその金箱
の断面図、第5図はその金箱の斜視図、第6図は
その補給硬貨分類通路部の断面図、第7図はその
制御ブロツク図である。 2…硬貨受入繰出部、21…入金別硬貨識別分
岐通路部、37…識別部、40…入金正規硬貨分
岐ゲート、44…入金リジエクト硬貨分岐ゲー
ト、53…一時保留硬貨排出用コンベア、57…
切換部材、61…入金硬貨収納部、66…補給硬
貨供給手段、91…補給硬貨分類通路部、111
…金種硬貨収納投出部、121…受皿挿入部、1
22…受皿、132…リジエクト硬貨排出口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 入金硬貨を出金硬貨に利用してなる循環式硬
    貨入出金機において、 投入される入金硬貨を受け入れてその硬貨を1
    枚ずつ分離し繰出す硬貨受入繰出部と、 この硬貨受入繰出部から繰出される硬貨を受け
    入れて搬送してなり、硬貨識別部、入金正規硬貨
    分岐ゲートおよび入金リジエクト硬貨分岐ゲート
    を有する入金硬貨識別分岐通路部と、 この入金硬貨識別分岐通路部の入金正規硬貨分
    岐ゲートに接続されて入金正規硬貨を一時保留す
    ると共に一時保留硬貨排出用コンベアを有する一
    時保留部と、 この一時保留部から一時保留硬貨排出用コンベ
    アで排出される一時保留硬貨を受け入れ収納する
    と共に、前記硬貨受入繰出部へ硬貨を補給する補
    給硬貨供給手段を有する入金硬貨収納部と、 前記入金硬貨識別分岐通路部に連設され、前記
    入金硬貨収納部から補給硬貨供給手段により補給
    される硬貨を硬化受入繰出部、入金硬貨識別分岐
    通路部を通じて受入れ、金種別に分類してなる補
    給硬貨分類通路部と、 この補給硬貨分類通路部の下部に臨む各金種別
    硬貨収納投出部と、 前記一時保留部から一時保留硬貨排出用コンベ
    アにより排出される一時保留硬貨を入金硬貨収納
    部または受皿へ選択的に排出する切換部材と、 前記一時保留部から放出される入金返却硬貨お
    よび前記各金種別硬貨収納投出部から投出される
    出金硬貨を受け入れる前記受皿が挿入される受皿
    挿入部と、 前記入金硬貨識別分岐通路部の入金リジエクト
    硬貨分岐ゲートに接続され入金リジエクト硬貨が
    排出されるリジエクト硬貨排出口と、 を具備したことを特徴とする循環式硬貨入出金
    機。 2 入金硬貨識別分岐通路部は、入金正規硬貨分
    岐ゲートの下流位置に入金リジエクト硬貨分岐ゲ
    ートを位置させたことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の循環式硬貨入出金機。
JP62084262A 1987-04-06 1987-04-06 循環式硬貨入出金機 Granted JPS63249289A (ja)

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