JPH0751653Y2 - 硬貨処理機のカルトン挿入検知装置 - Google Patents

硬貨処理機のカルトン挿入検知装置

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JPH0751653Y2
JPH0751653Y2 JP1988000655U JP65588U JPH0751653Y2 JP H0751653 Y2 JPH0751653 Y2 JP H0751653Y2 JP 1988000655 U JP1988000655 U JP 1988000655U JP 65588 U JP65588 U JP 65588U JP H0751653 Y2 JPH0751653 Y2 JP H0751653Y2
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英生 西田
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グローリー工業株式会社
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、硬貨投出機、硬貨入出金機等の硬貨処理機に
係り、特に、硬貨処理機本体の下部にカルトンを挿入
し、金種別に収納された硬貨を硬貨投出指令によってカ
ルトン上に放出する硬貨処理機のカルトン挿入検知装置
に関する。
(従来の技術) 従来、金種別に収納された硬貨をカルトン上に放出する
硬貨処理機としては、例えば特開昭59−20088号公報に
示された装置がある。これらの装置は、機体の前部に、
下部開口が機体の下端位置からカルトンの高さより高い
位置に離間させられ硬貨収納筒から繰出された硬貨を落
下させる硬貨シュートと、この硬貨シュートの下部開口
に連通させられカルトンが前方から挿入される窪部と、
この窪部内にカルトンが挿入されたことを検知して硬貨
収納室の繰出機構を動作可能にする受皿センサとを備え
ている。そして、窪部は特定のカルトンの形状に合った
窪部となっているために、カルトンが窪部に一定深さま
で挿入されていれば必ず硬貨を受収できる位置にセット
されていることになっていた。そのため、カルトンを検
知するための受皿センサは窪部の挿入方向両脇に投受光
の一対のセンサを設けることによって構成され、カルト
ンの挿入深さのみを検知するようになっていた。
(考案が解決しようとする課題) 一般に金融機関の窓口等で使用されるカルトンは硬貨用
の小さいカルトンと、紙幣用の大きめのカルトンがあ
り、その硬貨用のカルトンは丸形のものが多く、紙幣用
のカルトンは長方形のものが多く使用されている。この
ように大きさや形状が異なるカルトンが多数使用される
中で上述した従来の装置のように特定のカルトンしか使
用できない装置があると、硬貨を放出する前にその装置
に使用できるカルトンを捜さねばならなかった。また、
特定の1つのカルトンを常に装置にセットさせた状態に
しておく場合は、カルトン上に投出された硬貨を別のカ
ルトンに移し換えた後、そのカルトンを装置に戻すとと
もに硬貨が入れられたカルトンを次の処理あるいは顧客
に渡すといった作業をしなければならず、作業性が非常
に悪いという問題がある。
また、従来の装置のように、カルトンを検知するセンサ
がカルトンの挿入深さのみを検知するようなものでは、
その装置に使用できる特定のカルトンより小さいカルト
ンが所定深さまで挿入された時もカルトンのセット状態
を正常状態と検知してしまう。そのため、硬貨放出口の
直下位置にカルトンが無い部分が生じる状態においても
硬貨の放出がなされ、硬貨がカルトンの中に入らずに散
乱してしまうという問題がある。
本考案は、上述のような課題に鑑みなされたもので、挿
入方向先端縁が直線的で幅広なカルトンおよび挿入方向
先端縁が円弧状のカルトンを併用することができ、ま
た、カルトンが所定位置に無いのに誤って検知して硬貨
を放出してしまうのを防止できる硬貨処理機のカルトン
挿入検知装置を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本考案の硬貨処理機のカルトン挿入検知装置は、金種別
に収納された硬貨を硬貨投出指令により投出して硬貨処
理機本体の下部に開口形成された硬貨放出口から放出す
るとともに、前記硬貨放出口の下部にカルトンを挿入し
て放出される硬貨を受けるようにした硬貨処理機におい
て、前記硬貨放出口の下方位置でその硬貨放出口の奥側
の端面より少し奥側に設けられ挿入方向先端縁が直線的
でかつ幅広のカルトンの挿入方向の挿入量を規制する第
1規制部を有するとともに、前記硬貨放出口と略同じ幅
方向位置で前記第1規制部よりもさらに奥側に設けられ
挿入方向先端縁が円弧状のカルトンを前記第1規制部よ
り所定量奥へ挿入可能にするとともにそのカルトンの挿
入幅方向位置を規制する第2規制部を有し、挿入される
カルトンをそのカルトンの形状に応じた所定位置に規制
する規制部と、前記第1規制部と第2規制部の2箇所の
境界近傍においてカルトンがその形状に応じた所定位置
に位置していることを検知する少なくとも2個の検知手
段とを具備したものである。
(作用) 本考案の硬貨処理機のカルトン挿入検知装置では、第1
規制部によって挿入方向先端縁が直線的でかつ幅広のカ
ルトンの挿入量を規制し、硬貨放出口の直下位置にカル
トンを位置させる。しかも、そのカルトンの挿入量を硬
貨放出口の奥側の端面より少し奥側に規制するので、必
要以上に挿入することがなく、カルトンの挿入方向後端
縁を硬貨処理機の前面より前に突出させてカルトンの取
扱いをし易くすることが可能となる。
また、第2規制部によって挿入方向先端縁が円弧状のカ
ルトンを第1規制部より所定量奥へ挿入させて挿入幅方
向位置を規制し、硬貨放出口の直下位置にカルトンを位
置させる。
また、検知手段によって、第1規制部と第2規制部との
境界付近の2箇所において、挿入方向先端縁が直線的で
かつ幅広のカルトンおよび挿入方向先端縁が円弧状のカ
ルトンが硬貨放出口の直下位置となる所定位置に位置し
ていることを検知するとともに、所定のカルトンが所定
位置まで挿入されていなかったり斜めに挿入されていた
りして硬貨放出口の直下位置にカルトンが位置していな
いことを検知する。
(実施例) 以下、本考案の一実施例の構成を図面を参照して説明す
る。
第2図ないし第4図に硬貨処理機として循環式硬貨入出
金機を示し、この循環式硬貨入出金機は入金硬貨を出金
硬貨に利用してなるもので、硬貨処理機本体としての機
体1の上部に装着される図示しない上部カバーに入金硬
貨を受入れる投入口を有し、また、機体1の前面下部に
出金硬貨等(入金返却硬貨や回収硬貨等も含む)を放出
する後述する硬貨放出口130を有している。
2は硬貨受入繰出部で、機体1の上部前側中央域でかつ
前記上部カバーの投入口の下部に配設され、投入口を通
じて投入される入金硬貨を硬貨貯留部3内に一括して受
入れるようになっている。そして、この硬貨受入繰出部
2の硬貨貯留部3は、底部をコンベア4によって構成さ
れるとともに、側部を硬貨貯留枠5によって構成され、
上部が投入口に連通する開口として構成されている。
前記コンベア4は、第8図に図示するモータM1によって
正転駆動される一対のローラ6a,6bに繰出ベルト7が張
設されてなり、繰出方向(第2図および第3図右方)が
上方に位置する傾斜姿勢に配設されている。
前記硬貨貯留枠5は、ベルト幅方向の両内側を、上方へ
略垂直に立上げられた側壁部8a,8b,8cと、上方に向かう
にしたがってベルト幅方向に広がり状態で傾斜する傾斜
壁部9a,9bとが交互に組合わされて構成され、その側壁
部8a,8b間の幅(繰出ベルト7のベルト幅に相当)は処
理対象硬貨の直径より大でかつ直径の2倍より小に形成
されている。また、繰出方向と反対側の内側を、前記側
壁部8a,8bおよび傾斜壁部9aと接続しベルト幅方向に非
対称形状に形成されたガイド側壁部10と、上方へ略垂直
に立上げられた側壁部11とで構成されている。なお、ガ
イド側壁部10には、後述する硬貨収納部61から補給され
る硬貨を硬貨貯留部3内に受入れるための通口12が開口
されている。
また、前記コンベア4の繰出方向の上部に逆転ローラ13
が配設され、この逆転ローラ13は、コンベア4の上面と
の間に硬貨1枚のみが通過可能な間隔をあけ、コンベア
4を正転駆動する同一のモータM1によって逆転駆動さ
れ、コンベア4によって繰出される硬貨を硬貨厚み方向
に1層にして、コンベア4の上面に接する硬貨のみの通
過を許容する。
また、前記コンベア4の繰出側において、ベルト幅方向
の一側の硬貨誘導壁部14がコンベア4上に突出して、他
側の側壁部15との間隔を処理対称硬貨最大径硬貨が通過
できる程度に構成している。
21は硬貨識別分岐通路部で、前記硬貨受入繰出部2に対
する機体1の右側から背部方向に向けて上部域に配設さ
れ、前記硬貨受入繰出部2から繰出される硬貨を硬貨通
路22内に受入れてその硬貨通路22内を搬送するようにな
っている。そして、この硬貨通路22は、後述する硬貨分
類通路部91と共用する略L字板状に形成された通路底板
23上に、通路幅方向を通路側板24,25により構成されて
形成され、硬貨通路入口部を硬貨受入繰出部2の硬貨繰
出端部に連設させると共に硬貨通路終端部を硬貨分類通
路部91に連設させ、かつ、硬貨通路入口部に機体1の前
側から右側に沿って略直角に曲がるコーナー部26が形成
されていると共に、硬貨通路終端部に機体1の右側から
後側に沿って略直角に曲がるコーナー部27が形成されて
いる。
また、前記硬貨識別分岐通路部21における硬貨通路22の
上部には、硬貨通路22内に受入れた硬貨を搬送するため
の搬送ベルト手段28が設けられ、この搬送ベルト手段28
は、第1および第2の丸ベルト29,30を備えている。こ
の第1の丸ベルト29は、硬貨受入繰出部2のコンベア4
の硬貨繰出端部の上方に軸架したプーリ31と、コーナー
部26に水平方向に回転自在に軸架しベルト架設方向を硬
貨通路22に合わせて略直角に変えるプーリ32と、コーナ
ー部26の直後に回転自在に軸架したプーリ33との間に張
設され、そして、プーリ31が第8図に図示するモータM2
で回転駆動されて硬貨搬送方向に回転されるようになっ
ている。なお、プーリ33はこのプーリ33の側部に回転自
在に軸架されたプーリ34の支軸34aに対して回転自在に
なっている。また、第2の丸ベルト30は、前記プーリ34
と、コーナー部27に水平方向に回転自在に軸架しベルト
架設方向を硬貨通路22に合わせて略直角に変えるプーリ
35と、コーナー部27の直後に設けた溝付プーリ36とに張
設され、そして、溝付プーリ36が第8図に図示するモー
タM3で回転駆動されて硬貨搬送方向に回転されるように
なっている。なお、第1の丸ベルト29の回転速度v1と第
2の丸ベルト30の回転速度v2との関係はv1<v2にあり、
硬貨通路22内を搬送される硬貨の間隔をあけるようにな
っている。
また、前記硬貨識別分岐通路部21における硬貨通路22の
プーリ33,34の下流位置に識別部37が設けられ、この識
別部37は、材質センサ38を硬貨通路22の上下面に臨ませ
ており、硬貨通路22を搬送される硬貨の材質を検知して
正規硬貨か否かや金種を識別するようになっている。な
お、この材質センサ38の硬貨通路方向前後位置におい
て、第2の丸ベルト30の硬貨通路底面に臨むベルト部位
をプーリ39,39が硬貨通路底面方向に押え付け、硬貨の
浮上りを防止するようになっている。
この識別部37の下流位置に正規硬貨分岐ゲート40が設け
られ、この正規硬貨分岐ゲート40は、硬貨通路22面に開
口する落下孔41およびこの落下孔41内で通路幅方向に第
8図に示すソレノイドSD1の励磁によって選択的に開放
移動すると共に非励磁で閉塞移動するシャッター42を有
し、識別部37で正規硬貨と判断された入力硬貨はシャッ
ター42が入金時の定位置としての開放位置に位置してい
るので落下孔41へ落下され、また、識別部37で正規硬貨
でなく偽貨等の入力リジェクト硬貨と判断された入金硬
貨は、識別部37の信号に基づきソレノイドSD1の非励磁
によりシャッター42が通路内方に一時的に閉塞移動して
落下孔41上を通過させ、硬貨通路22のさらに下流に流す
ようになっている。なお、この落下孔41の上部位置にお
いて、第2の丸ベルト30の落下孔41に臨むベルト部位を
プーリ43によって落下孔41の方向に押え付け、正規硬貨
を落下孔41に確実に落し込むようになっている。
この正規硬貨分岐ゲート40の下流位置のコーナー部27に
リジェクト硬貨分岐ゲート44が設けられ、このリジェク
ト硬貨分岐ゲート44は、硬貨通路22面に開口する落下孔
45およびこの落下孔45を第8図に示すソレノイドSD2
励磁で揺動閉塞すると共に非励磁で揺動開放するシャッ
ター46を有し、識別部37で入金リジェクト硬貨と判断さ
れ正規硬貨分岐ゲート40で分岐されずに搬送されて来る
硬貨は、シャッター46が開放位置を入金時の定位置とさ
れているので開放状態の落下孔45に落下される。
51は一時保留部で、前記硬貨受入繰出部2の背部位置で
かつ後述する硬貨分類通路部91の前側位置に隣接配置さ
れ、前記正規硬貨分岐ゲート40の落下孔41から落下され
る正規硬貨を一時保留するようになっている。そして、
この一時保留部51は、落下孔41の下方に配設され落下孔
41から落下する硬貨を一時保留部51に導くシュート52を
有し、底部を一時保留硬貨排出用のコンベア53で構成さ
れ、側部を一時保留枠54で構成されている。
前記コンベア53は、第8図に示すモータM4によって正転
駆動される一対のローラ55a,55bおよび補助ローラ55c
に、表面に硬貨を引っ掛けるための図示しない突起を複
数有した排出用ベルト56が張設されてなり、排出方向
(第2図および第3図左方)が上方に位置する傾斜姿勢
に配設されている。
前記一時保留枠54は、前記シュート52の導出側に連設さ
れ、コンベア53の両側にコンベア53の上面よりも上方に
突出して一時保留部51の内側壁を構成する側板54a,54a
を設け、かつ、コンベア53の硬貨排出方向と反対の下部
表面に臨ませて一時保留部51の内側壁を構成する保留部
54bを設け、また、コンベア53の硬貨排出端部に臨ませ
て硬貨の飛出しを防止する硬貨案内板54cが設けられて
いる。
57は切換排出手段で、前記コンベア53の硬貨排出端部に
臨ませて配設したシャッター58からなり、このシャッタ
ー58は、前記側板54a,54a間に第8図に示すロータリー
ソレノイドSD3で選択的に回転駆動される支軸58aによっ
て揺動可能とし、ロータリーソレノイドSD3の励磁によ
る下方揺動時に、一時保留部51から排出される硬貨をシ
ャッター58の上面と硬貨案内板54cとの間を通じて後述
する硬貨収納部61へ導出し、また、上方揺動時に、コン
ベア53の硬貨排出端部51から下方に向かって略垂直に設
けられた返却用シュート59へ導出する。
61は硬貨収納部で、機体1の前側の前記硬貨受入繰出部
2および一時保留部51の左側に隣接配置され、機体1に
設けられた上方に開口する金箱収納枠62内に着脱自在に
収納される金箱63から構成されている。
この金箱63は、第5図および第6図にも示すように、内
部に収納空間部64を有し、この収納空間部64内に、前記
シャッター58によって導出される硬貨を、金箱収納枠62
の通口62a、金箱63の受入口65を通じて受入れて収納
し、また、収納空間部64内に収納された硬貨を、硬貨供
給手段66によって金箱63の繰出口67、金箱収納枠62の通
口62b、前記硬貨受入繰出部2の通口12を通じて硬貨受
入繰出部2へ繰出す構成になっている。
そして、収納空間部64は、仕切壁部68によって第1収納
空間部69および第2収納空間部70に仕切っており、第1
収納空間部69は前記硬貨供給手段66を有している。
前記受入口65から受入れた硬貨は硬貨案内枠71を通じて
第1収納空間部69へ導くようになっている。この硬貨案
内枠71は、第1収納空間部69の方向かつ第2収納空間部
70の方向に斜めに下がる傾斜面部72を有し、この傾斜面
部72で硬貨を第1収納空間部69へ導くようになってお
り、この傾斜面部72の第2収納空間部70に臨む縁部の上
部或すなわち受入口65に対向する位置に、受入口65から
飛込む硬貨を第2収納空間部70に直接放出させずに第1
収納空間部69の方向に導くための遮蔽壁部73が設けら
れ、また、第1収納空間部69に臨む縁部の上部域すなわ
ち金箱63の受入口65および繰出口67が形成された側面近
傍域に、傾斜面部72を滑り落ちる硬貨を第1収納空間部
69の後述する逆転ローラ84の位置より下位の位置のコン
ベア75上へ導くための遮蔽突部74が設けられている。
また、前記第1収納空間部69は、底部を硬貨供給手段66
のコンベア75で構成されると共に、側部を収納枠76で構
成される。そして、コンベア75は、第8図に示すモータ
M5によって正転駆動される一対のローラ77a,77bに繰出
ベルト78が張設されてなり、繰出方向(第2図、第3図
および第6図では右方)が上位に位置する傾斜姿勢に配
設されている。一方、収納枠76は、ベルト幅方向の両内
側を、傾斜姿勢のコンベア75の上面から一定高さに立上
げられた側壁部79a,79b、側壁部79bから上方へ向かうに
したがってベルト幅方向に広がり状態に傾斜する傾斜側
壁80で構成され、その側壁部79a,79b間の幅(繰出ベル
ト78のベルト幅に相当)は処理対称硬貨の直径より大で
かつ直径の2倍より小に形成され、また、繰出方向と反
対側の内側を上方に向かうにしたがって傾斜する傾斜壁
部81で構成され、この傾斜壁部81と傾斜側壁部80とを傾
斜側壁部82が連設している。
なお、収納枠76の第2収納空間部70に臨む側壁部79aが
第1収納空間部69と第2収納空間部70を仕切る前記仕切
壁部68として構成され、また、この側壁部79aの上部空
域および傾斜面部72の第2収納空間部70に臨む縁部下部
域の上部空域が、硬貨収納量がいっぱいになり第1収納
空間部69に収納できない硬貨を第2収納空間部70に収納
するための硬貨オーバーフロー口83として構成される。
なお、第1収納空間部69における硬貨収納可能枚数は6
金種×50枚=300枚程度に設定し、この程度の収納量で
は前記コンベア75を駆動するにあたって必要とする駆動
力は小さなもので可能になっており、また、第2収納空
間部70の硬貨の収納量は500枚程度に設定している。
また、コンベア75の繰出方向の上部に逆転ローラ84が配
設され、この逆転ローラ84は、コンベア75の上面との間
に数枚の硬貨が通過可能な間隔をあけ、コンベア75を正
転駆動する同一のモータM5によって逆転駆動され、コン
ベア75によって繰出される硬貨を厚み方向に数枚にする
ようになっている。そして、この逆転ローラ84の一端は
前記遮蔽突部74の側部の側壁部79aの孔部85内に挿入配
置され、他端は側壁部79bの溝部86に配置されている。
なお、前記コンベア75および逆転ローラ84の駆動にあた
っては、金箱63を機体1の金箱収納枠62に装着した際に
機体1内に配設したモータM5に連結して駆動伝達する構
造、あるいは金箱63の内部にモータM5を配設しておき、
金箱63を機体1の金箱収納枠62に装着した際にそのモー
タM5に給電回路を電気的に接続する構造が採られる。
また、前記第2収納空間部70は、底部を金箱63の底板で
構成され、側部を硬貨案内枠71の側面、側壁部79a、金
箱63の側板で構成されている。
そうして、受入口65から硬貨は硬貨案内枠71の傾斜面部
72によって、第1収納空間部69で導かれてコンベア75上
に収納される。また、コンベア75上の硬貨量がある程度
いっぱいになると、硬貨がコンベア75上の収納済硬貨上
に導かれても、仕切壁部68を乗越え、硬貨オーバーフロ
ー口83を通じて第2収納空間部70へ収納されたり、ある
いは硬貨が傾斜面部72を滑り落ちる過程で、コンベア75
上の収納済硬貨によってコンベア75上には導かれずに第
2収納空間部70に直接導かれて収納される。
また、前記受入口65はシャッター87で開閉可能とし、金
箱63の運搬時に受入口65を閉塞し、金箱63の機体1への
装着時にガイド溝88に沿って下方に移動させて受入口65
を開放する。また、金箱63の上面には金箱運搬用の取手
89が取付けられている。
91は硬貨分類通路部で、前記硬貨識別分岐通路部21の終
端部に連続して機体1の背部上部域に横方向に沿って配
設され、前記硬貨収納部61から硬貨受入繰出部2および
硬貨識別分岐通路部21を通じて補給される硬貨を硬貨通
路22内に受入れてその硬貨通路22内を金種別に分類する
ために搬送する。そして、この硬貨分類通路部91の通過
通路22は、前記硬貨識別分岐通路部91と共用する略L字
板状に形成された通路底板23上に、通路幅方向を前記通
路側板24に連設された通路側板24Aおよび前記通路側板2
5に連設された選別基準レール92により構成されて形成
されている。そして、選別基準レール92は通路に臨ませ
て直線状の選別基準側面92aを有し、この選別基準側面9
2aを基準にして通路底板23上に、第7図にも示すよう
に、各金種の硬貨径に応じた選別溝孔93が硬貨通路92の
上流側から下流側に渡って小から大の順に配列形成され
ている。
また、第1番目の選別溝孔93の基準レールとなる選別基
準側面92a部位の上流域には、硬貨通路22の幅方向外方
に位置し通路側板25の終端近傍に形成された側面25a
(選別基準側面92aに平行な側面)から内方の選別基準
側面92aに向かって傾斜面とし、硬貨識別分岐通路部21
から搬送ベルト手段28で搬送されて来る硬貨を選別基準
側面92aに誘導する硬貨誘導側面94が形成されている。
なお、この硬貨誘導側面94は選別基準レール92の最上流
域と前記通路側板25の最下流域との連設箇所で選別基準
レール92の始端部分と通路側板25の終端部分の両方にわ
たって形成されている。また、通路側板24の終端域には
前記側面25aに平行な側面24aが形成され、この側面24a
は処理対象硬貨をすべて硬貨誘導側面94または選別基準
側面92aに当接させることを保証するもので、側面24aと
選別基準側面92aの延長線との対向間隔が処理対象中の
最小硬貨径寸法またはそれよりやや小なる寸法とされ
る。
また、硬貨分類通路部91における硬貨通路22の上方には
搬送ベルト手段95が配設され、この搬送ベルト手段95
は、硬貨誘導側面94の側部に軸架された前記溝付プーリ
36と最下流の選別溝孔93よりも下流位置に回転自在に軸
架された溝付プーリ96との間に張設された2本の丸ベル
ト97,97で構成され、前記第2の丸ベルト39と同様第8
図に示すモータM3で駆動される。そして、第1番目の選
別溝孔93の上部位置において、丸ベルト97,97の選別溝
孔93に臨むベルト部位を通路幅方向の移動を許容しつつ
ベルト浮上りを規制し、対応硬貨を選別溝孔93内へ落し
込むガイドローラ98が回転自在に軸架され、また、第2
番目以後の各選別溝孔93の上部位置において、丸ベルト
97,97の各選別溝孔93に臨むベルト部位を通路幅方向の
移動を規制しつつ選別溝孔93の方向に付勢し、対応硬貨
を各選別溝孔93内へ落し込む溝付プーリ99がそれぞれ回
転自在に軸架されており、第1番目の選別溝孔93を通過
した硬貨は選別基準側面92aとの接触状態を保ちながら
硬貨通路22a上を移送される。なお、この各溝付プーリ9
9は、第7図のように、一端を支点として揺動する支持
板100の先端に回転自在に軸架され、その支持板100の先
端に連結されたスプリング101によって選別溝孔93に向
かって揺動付勢される。
なお、通路底板23における通路側板24Aの通路幅方向外
側の通路底板23の部分には開口部102が形成されてい
る。
111は金種別硬貨収納投出部で、前記硬貨分類通路部91
の下部域すなわち機体1の後部下部域に配設され、各選
別溝孔93の下部に対応して硬貨を重積収納する各金種毎
の投出筒112を有し、各選別溝孔93から落下する硬貨
を、各選別溝孔93の下部に設けた図示しないシュートを
介して各投出筒112の上端開口から取込み水平姿勢で重
積収納する。
この各投出筒112の下部は投出ガイド板113に嵌合支持さ
れ、かつ、各投出筒112の下部毎に投出手段114がそれぞ
れ設けられている。この投出手段114は、各投出筒112の
下部の前後各位置に回転自在に軸架されたプーリ115,11
6の間に表面に突起117を突出した投出ベルト118を張設
し、そして、プーリ115あるいはプーリ116が各投出筒11
2毎に設けられる第8図に示すモータM6〜M13で回転駆動
され、投出ベルト118が1回転する毎に、投出ベルト118
の突起117が投出筒112の後側から内部に進入して、投出
筒112内の最下位硬貨を前方へ押出し投出する。
なお、各投出筒112には、硬貨収納状態(筒内硬貨の満
杯または不足)を検知する検知部112a1〜112a6を備えて
いる。
121はカルトン挿入部で、機体1の前面下部すなわち前
記硬貨受入繰出部2、硬貨収納部61および一時保留部51
の下部にカルトン122(なお、カルトン122は丸形および
長方形を含む表現とする)を挿入配置可能とする凹部状
に形成され、このカルトン挿入部121の奥側にはカルト
ン122の挿入を規制する規制部123が設けられている。こ
の規制部123は、挿入されるカルトン122の挿入方向の挿
入量を規制する第1規制部124と、第9図に示すような
挿入方向先端縁が円弧状の丸形のカルトン122aの円弧部
を前記第1規制部124より所定量奥へ挿入可能とすると
ともにそのカルトン122aの挿入幅方向位置を規制する第
2規制部125とを有している。そして、この第1規制部1
24は第2規制部125の両側において機体1の前面に平行
に設けられ、この第1規制部124の機体1の両側に対応
する外端部の前方に向かって拡開傾斜する幅方向規制面
126が設けられ、一方、第2規制部125は、第1規制部12
4よりも奥側に機体1の前面と平行に設けられた挿入方
向規制面127と、この挿入方向規制面127の両端から前方
に向かって拡開傾斜し第1規制部124の内側端に連設す
る幅方向規制面128とを有している。なお、第1規制部1
24および第2規制部125の各規制面127,128は上部側がさ
らに奥に窪んで設けられている。
また、前記カルトン挿入部121の上方には、前記返却用
シュート59の下方でかつ前記各投出筒112の下部前方に
沿ってシュート129が設けられ、前記返却用シュート59
を通じて返却される硬貨あるいは投出筒112から投出さ
れる硬貨をシュート129で受取るとともに、このシュー
ト129の下部に開口された硬貨放出口130を通じてカルト
ン挿入部121内に挿入配置されたカルトン122へ硬貨を放
出する。
また、前記カルトン挿入部121にはカルトン122が挿入さ
れているか否かを検知する検知手段131が設けられ、こ
の検知手段131は、第1規制部124および第2規制部125
の間と機体1の前部とにそれぞれ配設され硬貨放出口13
0を通じて対向する投受光の一対の光センサ132を2組有
し、この光センサ132により第1規制部124および第2規
制部125との境界近傍の検知域A(第9図ないし第11図
に示す)にカルトン122の縁部があるか否かを検知す
る。
そうして、第9図のように、カルトン挿入部121に丸形
のカルトン122aを挿入すると、第1規制部124および第
2規制部125の幅方向規制面128の角部との当接により挿
入方向位置および幅方向位置が同時に規制され、あるい
は第2規制部125の挿入方向規制面127との当接により挿
入量が規制されるとともに両幅方向規制面126の間で横
方向位置が規制され、これによって、カルトン122aは硬
貨放出口130の下部の所定位置に位置され、光センサ132
は各検知域Aにカルトン122aの縁部が位置することを検
知する。また、第10図のように、カルトン挿入部121に
挿入方向先端縁が直線的でかつ幅広の長方形のカルトン
122bを挿入すると、第1規制部124との当接により挿入
量が規制されるとともに、両幅方向規制面126の間で幅
方向位置が規制され、これによって、カルトン122bは硬
貨放出口130の下部の所定位置に位置され、光センサ132
は各検知域Aにカルトン122bの縁部が位置することを検
知する。なお、第11図のように、カルトン挿入部121に
前記カルトン122aよりも小径で硬貨放出口130から放出
される硬貨を全て確実に受収できないカルトン122cを挿
入すると、第2規制部125の挿入方向規制面127との当接
で挿入量は規制されるが、幅方向位置は第2規制部125
の両幅方向規制面128の間で大きく動くことによって規
制されず、カルトン122cが硬貨放出口130の下部の硬貨
受取位置にないため、光センサ132のいずれか一方の検
知域Aからカルトン122cの縁部が外れ、これを受けて入
出金機の全ての処理時における硬貨放出動作を規制す
る。
また、前記リジェクト硬貨分岐ゲート44の落下孔45の下
部に連続して、落下孔45から分岐された硬貨を機体1の
前方へ導くリジェクトシュート135が設けられ、このリ
ジェクトシュート135を通じて機体1の前面に開口する
リジェクト硬貨排出口136を備えたリジェクト枠137内へ
リジェクト硬貨が排出される。
なお、第8図において、140は操作部141の指令操作に基
づきソレノイドSD1〜SD3、モータM1〜M13を制御する制
御部であり、この制御部140は材質センサ38、光センサ1
32、検知部122a1〜112a6、タイマ142と接続されてい
る。なお、操作部141はスタート釦、入金処理指定釦、
出金処理指定釦、出金データ入力キー群、内部補給指令
釦、外部補給指令釦、回収処理指定釦、計数処理指定
釦、入金承認釦等を含んでいる。
次に、本実施例の作用を説明する。
入金取引 テラーは第8図に示す操作部141(機体1の前面にある
操作部あるいは入出金機に接続されたテラーズマシン
等)の入金処理を指定釦を操作し、顧客等から受取った
入金硬貨を投入口へ投入し、スタート釦の操作で入金処
理が開始される。
このスタート釦の操作と共にシャッター42のソレノイド
SD1が励磁されてシャッター42は開放位置に移動され
る。なお、シャッター46のソレノイドSD2は非励磁のま
まで開放位置に位置されている。
入金処理の開始により、モータM1,M2,M3が回転され硬
貨識別分岐通路部21の第1および第2の丸ベルト29,30
が回転駆動されると共に、硬貨受入繰出部2のコンベア
4が正転および逆転ローラ13が逆転駆動される。そし
て、投入口を通じて硬貨受入繰出部2の硬貨貯留部3内
に投入された硬貨は、コンベア4で繰出されると共に逆
転ローラ13によって1層にされて硬貨識別分岐通路部21
の硬貨通路22内へ1枚ずつ連続して繰出される。
硬貨識別分岐通路部21に繰出された硬貨は、第1および
第2の丸ベルト29,30によって通路底板23上を搬送さ
れ、そして、第1の丸ベルト29から第2の丸ベルト30へ
渡す間に回転の速い第2の丸ベルト30によって連続する
硬貨の間隔があけられ、識別部37の材質センサ38によっ
て識別される。
そして、識別部37で正規硬貨と判断された硬貨は、正規
硬貨分岐ゲート40で硬貨通路22上から分岐される。すな
わち、シャッター42は開放位置にあり、落下孔41は開放
されており、該当の正規硬貨は落下孔41から落下する。
そして、落下孔41から落下された硬貨は、落下孔41の下
部のシュート52を通じて一時保留部51のコンベア53上に
一時保留される。
また、識別部37で硬貨が偽貨等の不適正硬貨と判断され
ると、材質センサ38からの偽貨識別信号に基づきソレノ
イドSD1を非励磁にしてシャッター42を閉塞し、その硬
貨は、正規硬貨分岐ゲート40の落下孔41の閉塞状態にあ
るシャッター42上を通過して硬貨通路22の下流に搬送さ
れ、リジェクト硬貨分岐ゲート44で硬貨通路22上から分
岐される。すなわち、シャッター46は開放位置におかれ
たままで落下孔45も開放状態のままであり、該当の入金
リジェクト硬貨は落下孔45から落下する。そして、材質
センサ38が次に到来する正規硬貨を識別した時点でその
信号に基づきソレノイドSD1を励磁させてシャッター42
を開放位置へ移動させその正規硬貨の落下孔41への落下
に備える。なお、前記落下孔45から落下された入金リジ
ェクト硬貨は、落下孔45の下部のリジェクトシュート13
5を通じてリジェクト枠137へ排出される。そして、テラ
ーがリジェクト枠137へ排出された入金リジェクト硬貨
をリジェクト硬貨排出口136を通じて取って顧客へ返却
する。
そして、投入された入金硬貨の識別が全て完了すると、
その識別結果を機体1の表示部あるいはテラーズマシン
等に表示し、入金金額の確認をとる。
顧客により入金が承諾され、操作部141を通じテラーに
よって入金承認釦操作による金箱収納処理が指定される
と、ソレノイドSD3が励磁されて切換排出手段57のシャ
ッター58が返却用シュート59の上面を閉塞しかつ受入口
65を開放する位置へ揺動すると共に、モータM4が回転さ
れて一時保留部51のコンベア53が回転駆動され、コンベ
ア53上に一括して一時保留した硬貨がコンベア53によっ
て繰出されてシャッター58を介して金箱63へ排出され
る。
金箱63に排出される硬貨は、受入口65を通じて金箱63の
内部に入り、傾斜面部72によって第1収納空間部69のコ
ンベア75上へ導かれて収納されていく。この入金硬貨の
収納途中で、コンベア75上の硬貨量がある程度いっぱい
になると、硬貨がコンベア75上の収納済硬貨上に導かれ
ても、仕切壁部68を乗越え、硬貨オーバーフロー口83を
通じて第2収納空間部70へ収納されるか、あるいは硬貨
が傾斜面部72を滑り落ちる過程で、コンベア75上の収納
済硬貨によってコンベア75上には導かれずに第2収納空
間部70に直接導かれて収納される。
そして、一時保留部51に保留した全ての硬貨を金箱63内
に収納完了することで入金処理を終了する。
一方、一時保留部51に入金硬貨を保留後、入金承諾がな
されず、操作部141を通じテラーによって入金非承認釦
操作による返却処理が指定されると、ソレノイドSD3
非励磁のままであるので切換排出手段57のシャッター58
は返却用シュート59の上面を開放しかつ受入口65を閉塞
する位置に位置された状態が維持されており、一方、モ
ータM4が回転されて、一時保留部51のコンベア53が回転
駆動され、コンベア55上に一括して一時保留した硬貨が
コンベア53によって繰出されて、返却用シュート59へ排
出される。返却用シュート59に排出された返却硬貨は、
シュート129、硬貨放出口130を通じてカルトン挿入部12
1に挿入配置されているカルトン122内に放出されて返却
される。なお、この入金硬貨の返却処理は、光センサ13
2がカルトン挿入部121内の所定位置に挿入配置されたカ
ルトン122を検知していることを条件に開始される。
そして、一時保留部51に保留した全ての硬貨をカルトン
122内に放出完了することで入金処理における入金硬貨
の返却処理を終了する。
以上のように、この入金処理は、入金硬貨を受入れてか
ら金箱63への収納あるいはカルトン122への返却までの
時間が短く、すなわち、受入れた硬貨を識別しその識別
結果による正規硬貨は一括して保留し、その保留硬貨を
一括収納あるいは返却するので、時間がかからず作業能
率がよい。
出金取引 テラーは操作部141(機体1の前面にある操作部あるい
は入出金機に接続されたテラーズマシン等)の出金処理
指定釦を操作し、出金データ入力群で出金データを入力
すると共にスタート釦の操作で出金処理が開始される。
なお、この出金処理は、光センサ132がカルトン挿入部1
21内の所定位置に挿入配置されたカルトン122を検知し
ていることを条件に開始される。
出金処理が開始されると、投出予定の各投出筒112に対
応するモータM6〜M13が回転され、出金データに対応す
る金種硬貨を収納した各投出筒112の投出手段114がそれ
ぞれ動作される。すなわち、金種毎の出金枚数に応じた
回数だけモータM6〜M13および対応する投出ベルト1181
〜1186が回転駆動され、そして、その投出ベルト118が
1回転する毎に、投出ベルト118の突起117が投出筒112
の後側から内部に進入して、投出筒112内の最下位硬貨
を前方へ押出し投出する。
各投出筒112から投出された出金硬貨は、シュート129、
硬貨放出口130を通じてカルトン挿入部121に挿入配置さ
れたカルトン122内に放出されて出金される。
そして、各投出筒112から出金データに対応する全ての
硬貨が投出され、カルトン122内に出金完了することで
出金処理を終了する。
内部補給処理 出金処理により投出筒112内の硬貨収納量が少なくなっ
た場合あるいは無くなった場合、他の処理を行なってい
ないことを条件に検知部112a1〜112a6を通じて自動的に
内部補給処理が開始されるか、あるいはテラーによる操
作部141の内部補給指令釦およびスタート釦の操作で内
部補給処理が開始される。
この内部補給処理の開始により、モータM1,M2,M3
M4,M5が回転され硬貨受入繰出部2のコンベア4および
逆転ローラ13、硬貨識別分岐通路部21の搬送ベルト手段
28(丸ベルト29,30)、硬貨分類通路部91の搬送ベルト
手段95(丸ベルト97,97)、一時保留部51のコンベア53
がそれぞれ回転駆動されると共に、ソレノイドSD3が励
磁されて切換排出手段57のシャッター58が返却用シュー
ト59を閉塞しかつ受入口65を開放する位置に切換えら
れ、さらに、金箱63のコンベア75および逆転ローラ84が
回転駆動される。一方、ソレノイドSD1の非励磁により
シャッター42は閉塞位置に位置されるとともにソレノイ
ドSD2の励磁によりシャッター46も閉塞位置に位置され
る。
そして、金箱63内のコンベア75上の硬貨が繰出口67を通
じて硬貨受入繰出部2内へ所定量ずつ繰出され、この硬
貨受入繰出部2、硬貨識別分岐通路部21を通じて硬貨分
類通路部91へ送り込まれる。なお、金箱63内のコンベア
75上には入金処理毎に入金硬貨が供給収納されるので、
補給硬貨としてはコンベア75上の収納硬貨で充分におぎ
なえる。
この硬貨分岐通路部91へ送り込まれる硬貨は、溝付プー
リ36に架設された第2の丸ベルト30によってその周縁が
硬貨誘導側面94に押付けられながらその硬貨誘導側面94
に沿って硬貨通路22の内部方向に移動し、選別基準側面
92aに導かれる。このとき、硬貨の硬貨通路22の内部方
向への移動によって、丸ベルト97,97のガイドローラ98
で通路幅方向への移動を許容されかつ幅方向の移動を規
制する両溝付プーリ36,99間のベルト部位が選別基準側
面92aから離反する方向に彎曲状に変位し、このベルト
部位の変位の弾力(ベルト部位の彎曲状の変位状態から
直線状態に復元しようとする復元力)で硬貨を選別基準
側面92aに押付けるようになっている。さらに、この選
別基準側面92aに押付けられた硬貨は、ガイドローラ98
より下流側の溝付プーリ99が丸ベルト97,97のベルト幅
方向の移動を規制するので、選別基準側面92aに接触状
態で搬送される。
このように、丸ベルト97,97の変位を利用しただけの簡
単で安価な構成によって、硬貨を選別基準側面92aに沿
って確実に搬送させることができ、そして、この接触選
別基準側面92aに沿って搬送される硬貨は、対応する金
種の選別溝孔93から確実に落下して正確に分類され、各
金種毎の投出筒112内に収納されていく。なお、通常の
硬貨は硬貨誘導側面94に接触しえる通路幅方向位置上を
第2の丸ベルト30で移動されて硬貨通路22へ送り込まれ
る。ところが最小径硬貨の中には側面25aから通路幅方
向に大きく離れて第2の丸ベルト30で移動される硬貨が
あり、こうした硬貨も確実に選別基準側面25aに接触さ
せる為に通路側面24の側面24aが機能する。
そして、この補給動作中にある金種の投出筒112が満杯
になると、あるいは最初から満杯の投出筒112がある
と、検知部112a1〜112a6と制御部140を通じそれ以後に
その投出筒112に対応する金種硬貨が硬貨識別分岐通路
部21の識別部37で識別された場合には、該当金種硬貨を
正規硬貨分岐ゲート40のシャッター42を対応するソレノ
イドSD1の一時的な励磁動作で開放させ落下孔41から落
下させることにより硬貨通路22から分岐して、一時保留
部51を通じて金箱63内に戻す。
そして、硬貨補給処理を開始してから所定時間後にタイ
マ142および制御部140を通じあるいは全ての投出筒112
が満杯になると、検知部112a1〜112a6および制御部140
を通じ、モータM5が停止されて金箱63のコンベア75およ
び逆転ローラ84の回転駆動が停止され、その後、硬貨受
入繰出部2、硬貨通路22上の補給硬貨が全て投出筒112
に収納あるいは金箱63内に戻し終る所定時間が経過して
からモータM1,M2,M3,M4が停止されコンベア4および
逆転ベルト13、搬送ベルト手段28,95、コンベア53が停
止され、その後ソレノイドSD1(非励磁状態の時はその
まま)、SD2,SD3が非励磁となり内部補給処理を終了す
る。
外部補給処理 機体1内に硬貨が収納されていない初期補給の場合、あ
るいは出金処理により投出筒112内に硬貨が少なくまた
は無くなると共に金箱63内の第1収納空間部69にも無く
なった場合(特定の金種のみが無くなる場合も含む)に
は、テラーによって外部から硬貨を補給する。
テラーによって操作部141の外部補給指令釦の操作がな
され、補給硬貨(全ての金種について補給を行なう場合
には各金種混在状態、また、特定の金種のみの補給を行
なう場合にはその金種のみでも各金種混在状態でもよ
い)を投入口に投入した後のスタート釦操作で外部補給
処理が開始される。なお、この外部補給処理は、光セン
サ132がカルトン挿入部121内の所定位置に挿入配置され
たカルトン122を検知していることを条件に開始され
る。
外部補給処理の開始により、M1,M2,M3,M4が回転され
て硬貨識別分岐通路部21の搬送ベルト手段28、硬貨分類
通路部91の搬送ベルト手段95、一時保留部51のコンベア
53がそれぞれ回転駆動されると共に、ソレノイドSD3
非励磁のままに保持され切換排出手段57のシャッター58
が返却用シュート59を開放しかつ受入口65を閉塞する位
置に切換えられ、さらに、硬貨受入繰出部2のコンベア
4および逆転ローラ13が回転駆動される。一方、ソレノ
イドSD2が励磁されてシャッター46も閉塞位置に位置さ
れる。また、ソレノイドSD1は非励磁のままでシャッタ
ー42は閉塞位置に位置される。
そして、硬貨受入繰出部2内に投入された補給硬貨が1
枚ずつ繰出されて硬貨識別分岐通路部21を通じて硬貨分
類通路部91へ搬送され、前記の内部補給処理時と同様に
して各選別溝孔93で分類されて投出筒112内に補給収納
される。
そして、この補給動作中にある金種の投出筒112が満杯
になると、あるいは最初から満杯の投出筒112がある
と、検知部112a1〜112a6、制御部140を通じそれ以後に
その投出筒112に対応する金種硬貨が硬貨識別分岐通路
部21の識別部37で識別された場合には、ソレノイドSD1
を一時的に励磁させ該当金種硬貨を正規硬貨分岐ゲート
40で硬貨通路22から分岐して、一時保留部51および返却
用シュート59を通じてカルトン挿入部121のカルトン122
内に返却する。
そして、全ての補給硬貨が投出筒121に収納あるいはカ
ルトン122に返却され識別部37で所定時間硬貨を検知し
なくなると、各駆動部が停止され、外部補給処理を終了
する。
回収処理 機体1内から硬貨を回収する場合、投出筒112内の硬貨
については、テラーによる操作部141の回収処理指定釦
操作とスタート釦操作によって、モータM6〜M13が回転
され各投出筒112の投出手段114が所定時間駆動されて各
投出筒112内の全ての硬貨を投出し、カルトン挿入部121
のカルトン122内に回収する。なお、この回収処理も光
センサ132がカルトン122を検知していることを条件に開
始される。
一方、金箱63内の硬貨については、金箱63を機体1内か
ら取出して金箱63ごと回収する。
計数処理 この計数処理は、複数金種混在状態硬貨の合計金額や金
種別枚数、単金種硬貨の合計金額や枚数を確認するため
のもので、前記一時保留までの入金処理および返却処理
を連続させたものとなっている。
すなわち、操作部141の計数処理指定釦の操作、計数希
望硬貨の投入口への投入、スタート釦操作によりモータ
M1,M2,M3が回転され、また、ソレノイドSD1は励磁さ
れ投入した硬貨を硬貨受入繰出部2から硬貨識別分岐通
路部21に送って識別部37で識別し、正規硬貨は正規硬貨
分岐ゲート40で分岐して一時保留部51および返却用シュ
ート59を通じてカルトン挿入部121のカルトン122内に放
出し、また、リジェクト硬貨はソレノイドSD1の一時的
な励磁により前記正規硬貨分岐ゲート40を通過させてリ
ジェクト硬貨分岐ゲート44で分岐し、リジェクトシュー
ト135を通じてリジェクト枠137内へ放出する。なお、こ
の計数処理も光センサ132がカルトン122を検知している
ことを条件に開始される。
そして、全ての計数硬貨の識別終了後、識別結果を表示
する。
前記のような各処理モードにおいて、硬貨放出口130を
通じて硬貨を投出する際には必ず光センサ132がカルト
ン122を検知していることを条件に行なわれ、しかも、
その光センサ132は第1規制部124と第2規制部125との
境界付近の2箇所においてカルトン122が所定位置に位
置しているか否かを検知するため、カルトン122の挿入
方向の位置のみならず幅方向の位置も同時に検知でき、
硬貨放出口130の下部の所定位置にカルトン122が確実に
位置している場合のみに硬貨放出が許容される。
また、カルトン122は、第9図のような丸形のカルトン1
22aや、第10図のような長方形のカルトン122bを使用す
ることができ、形状や大きさ(第11図のように、硬貨放
出口130よりも小さく放出硬貨を確実に受収できない大
きさの場合を除く)の異なるものを併用することができ
る。
(考案の効果) 本考案の硬貨処理機のカルトン挿入検知装置によれば、
第1規制部によって挿入方向先端縁が直線的でかつ幅広
のカルトンの挿入量を規制して、硬貨放出口の直下位置
にカルトンを位置させることができ、さらに、第2規制
部によって挿入方向先端縁が円弧状のカルトンを第1規
制部より所定量奥へ挿入させて挿入幅方向位置を規制し
て、硬貨放出口の直下位置にカルトンを位置させること
ができ、したがって、挿入方向先端縁が直線的で幅広な
カルトンおよび挿入方向先端縁が円弧状のカルトンを併
用することができる。また、検知手段によって、第1規
制部と第2規制部との境界付近の2箇所において、挿入
方向先端縁が直線的でかつ幅広のカルトンおよび挿入方
向先端縁が円弧状のカルトンが硬貨放出口の直下位置と
なる所定位置に位置していることを検知できるととも
に、所定のカルトンが所定位置まで挿入されていなかっ
たり斜めに挿入されていたりして硬貨放出口の直下位置
にカルトンが位置していないことを検知でき、硬貨がカ
ルトンに入らずに散乱してしまうのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の硬貨処理機のカルトン挿入検知装置の
一実施例を示す断面図、第2図は硬貨処理機の平面図、
第3図はその一部を切り欠いた正面図、第4図はその断
面図、第5図は金箱の断面図、第6図はその金箱の斜視
図、第7図は硬貨分類通路部の断面図、第8図は制御ブ
ロック図、第9図ないし第11図はそれぞれ各種のカルト
ンの挿入状態の説明図である。 1……硬貨処理機本体としての機体、122……カルト
ン、123……規制部、124……第1規制部、125……第2
規制部、130……硬貨放出口、131……検知手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】金種別に収納された硬貨を硬貨投出指令に
    より投出して硬貨処理機本体の下部に開口形成された硬
    貨放出口から放出するとともに、前記硬貨放出口の下部
    にカルトンを挿入して放出される硬貨を受けるようにし
    た硬貨処理機において、 前記硬貨放出口の下方位置でその硬貨放出口の奥側の端
    面より少し奥側に設けられ挿入方向先端縁が直線的でか
    つ幅広のカルトンの挿入方向の挿入量を規制する第1規
    制部を有するとともに、前記硬貨放出口と略同じ幅方向
    位置で前記第1規制部よりもさらに奥側に設けられ挿入
    方向先端縁が円弧状のカルトンを前記第1規制部より所
    定量奥へ挿入可能にするとともにそのカルトンの挿入幅
    方向位置を規制する第2規制部を有し、挿入されるカル
    トンをそのカルトンの形状に応じた所定位置に規制する
    規制部と、 前記第1規制部と第2規制部の2箇所の境界近傍におい
    てカルトンがその形状に応じた所定位置に位置している
    ことを検知する少なくとも2個の検知手段と を具備したことを特徴とする硬貨処理機のカルトン挿入
    検知装置。
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