JPH0585767U - パッケージ検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パッケージの糸端処理、巻形検査及び重量検
査が効率的に行えるパッケージ検査装置を提供する。 【構成】 パッケージが挿着されるトレイ５の走行経路
６，７に、トレイ５を回転させつつパッケージ表面にサ
クションエア１１，１２を作用させる糸端処理部２と、
複数の光学式パッケージ巻形検査機器３３〜４０を暗室
３１内に収納したパッケージ検査部３と、重量測定器４
３を備えた重量計部４とを順に直列配列し一体化してな
るパッケージ検査装置とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、自動ワインダで生産されたパッケージの糸端処理及び巻形検査及び 重量検査を効率的に行うパッケージ検査装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動ワインダで生産されたパッケージは出荷に先立ち、糸端処理、巻形検査及 び重量検査が行われる。これらの検査は人手に頼るところが多く、これらの検査 を自動的に行う種々の装置が提案されている。例えば、実開昭６３−１３９６５ には暗室内に巻形検査機器を収納するものが提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の装置は、糸端処理、巻形検査及び重量検査が各々独立し たものであり、自動ワインダと出荷梱包ラインとの間に組み込むためにはシステ ムの大幅な変更を伴う等の問題点があった。

【０００４】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、パッケージの糸端処理、巻形検査及び重量検査が効 率的に行えるパッケージ検査装置を提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のパッケージ検査装置は、パッケージが挿 着されるトレイの走行経路に、トレイを回転させつつパッケージ表面にサクショ ンエアを作用させる糸端処理部と、複数の光学式パッケージ巻形検査機器を暗室 内に収納したパッケージ検査部と、重量測定器を備えた重量計部とを順に直列配 列し一体化してなるものである。

【０００６】

【作用】 糸端処理、巻形検査及び重量検査がトレイの搬送と共に順に行われ、必要な処 理と検査が一つの装置内で一連の工程として行われる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。図１は本考案のパッケー ジ検査装置の横断面図である。

【０００８】 図１において、検査装置は、共通の基台１の上に、糸端処理部２と、パッケー ジ検査部３と、重量計部４とを設置してなっている。パッケージＰが挿着される トレイ５は円板５ａは軸５ｂとコーン５ｃとからなり、パッケージＰを円板５ａ から持ち上げた状態で支持している。このトレイ５が搬送されるコンベアは、糸 端処理部２とパッケージ検査部３とに共通の第１コンベア６と、重量計部４に単 独に設けられた第２コンベア７とからなっている。

【０００９】 糸端処理部２は側面用サクションマウス１１と端面用サクションマウス１２と を備えており、これらのマウス１１，１２は吸引ブロア１３に連結されている。 図２に示されるように、サクションマウス１２はパッケージ上端面に溜まった糸 屑や紙管Ｂ内に残った糸屑を吸引するものであり、シリンダ１３で昇降可能に支 持されている。二点鎖線が退避状態であり、トレイ５が所定位置で停止すると、 実線位置まで下降し吸引ブロアを介する吸引が行われる。サクションマウス１１ は巻き終わり端を正しく巻き直したり、バンチ巻の弛みをとったりするものであ る。そのため、トレイ５を回転させながら、サクションマウス１１が作動する。 最初パッケージＰが解かれる方向に回転し、巻き終わり端Ｙ１が吸い込まれる。 この巻き終わり端Ｙ１の吸い込みをセンサ１５で検出し、所定量吸い込むとパッ ケージＰが巻かれる方向に回転し、パッケージＰ外周に正しく巻き付けられる。 バンチ巻Ｙ２についても、同様にセンサ１６で検出し、巻き直しが行われる。ま た、このサクションマウス１１は円弧状のフード１７を有し、シリンダ１８で進 退自在となっている。

【００１０】 図３により、トレイ５を所定位置で回転させる機構を説明する。第１コンベア ６に沿って、ソレノイド２１で開閉するストッパー２２と、スプリング２３で付 勢される位置決めローラ２４と、モータ２５で回転する駆動ローラ２６と、案内 ローラ２７とが配設されている。位置決めローラ２４を押し開けてトレイ５が搬 送されると、実線位置のストッパー２２で止まり、位置決めローラ２４の付勢力 で所定位置となる。そして、トレイ５は駆動ローラ２６により回転させられ、パ ッケージも回転する。

【００１１】 図１に戻り、パッケージ検査部３を説明する。第１コンベア６そのものを覆う 暗室３１が形成され、暗室３１の入出口３１ａ，３１ｂには開閉扉３２が取り付 けられている。そして、暗室３１内の第１コンベア６に進行方向に、第１ポジシ ョンＰ１、第２ポジションＰ２及び第３ポジションＰ３が設けられている。第１ ポジションＰ１は予備であり、客先要求仕様等に応じて必要な光学式パッケージ 巻形検査機器が追加できるようになっている。また、第２及び第３ポジションＰ ２，Ｐ３のトレイ５は図３と同様の回転機構によって回転可能となっており、パ ッケージ全体にわたる巻形検査が行われる。このように第２及び第３ポジション Ｐ２，Ｐ３と区分して検査するのは多くの光学式パッケージ巻形検査機器を一箇 所に集中することによる互いの干渉を避けるためである。

【００１２】 第２ポジションＰ２のパッケージ上端面側には、菊巻の有無を検査する菊巻検 査機器３３、綾落ちの有無を検査する綾落ち検査機器３４、段巻の有無を検査す る段巻検査機器３５が配設され、パッケージ下端面側には、外周側綾落ち検査機 器３６及び内周側綾落ち検査機器３７が配設されている。特に、大径側の綾落ち は糸切れに直結するので、外周側と内周側に区分して確実に検出している。第３ ポジションＰ３のパッケージ上端面側には、異品種検査機器３８が配設されてい る。異品種を色の違い即ち反射率の違いで検出するので、他との干渉を避けるた め、単独設置となっている。パッケージ下端面側には、段巻検査機器３９及びバ ンチ巻の有無を検査するバンチ巻検査機器４０が配設されている。これらの検査 機器３３〜４０はいずれもハロゲンランプ等の光源４１と、ＣＣＤカメラ等のセ ンサ４２で構成され、綾落ち等による反射光を信号処理してその有無を検査する ものである。

【００１３】 重量計部３はトレイ５が乗る第２コンベア７の下方にロードセル４３が配設さ れており、可撓性のコンベアを介してトレイ５全体の重量がロードセル４３にか かるようになっている。すなわち、トレイ５の重量を減算するとパッケージ自体 の重量が測定できるようになっている。予定外の大きなパッケージであると、梱 包工程でトラブルが発生するので、予め検出するものである。

【００１４】 上述したパッケージ検査装置では、トレイ５に挿着されたパッケージＰが第１ 及び第２コンベア６，７で運ばれるうちに、必要な検査が完了する。このような パッケージ検査装置が組み込まれた検査システムの一例を図４により説明する。 図４において、５１はパッケージ検査装置、５２はトレイ循環コンベア、５３〜 ５６はストッパー、５７〜６０は移載装置、６１〜６４はコンベアである。スト ッパー５６で止められたトレイ５に移載装置６０によってコンベア６４の検査前 のパッケージが挿着される。そして、パッケージ検査装置５１により必要な検査 の全てが完了する。不良品が出るとその検査結果は制御部５１ａからストッパー ５３に入力され、移載装置５７でコンベア６１に移載される。正常なパッケージ はストッパー５４，５５で止められ、移載装置５８，５９でコンベア６２，６３ へ移載される。なお、トレイ５自体は循環使用される。このように、パッケージ 検査装置５１を一体的に構成すると、種々のシステムに簡単に組み込むことが可 能となる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案のパッケージ検査装置は、パッケージが挿着されるトレイの走行経路に 、トレイを回転させつつパッケージ表面にサクションエアを作用させる糸端処理 部と、複数の光学式パッケージ巻形検査機器を暗室内に収納したパッケージ検査 部と、重量測定器を備えた重量計部とを順に直列配列し一体化してなるものであ り、必要な処理と検査が一つの装置内で一連の工程として行われるので、効率的 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のパッケージ検査装置の横断面図であ
る。

【図２】糸端処理部の縦断面図である。

【図３】トレイ回転機構を示す上面図である。

【図４】本考案の検査装置を用いた検査システムを示す
図である。

【符号の説明】

２ 糸端処理部 ３ パッケージ検査部 ４ 重量計部 ５ トレイ ６ 第１コンベア ７ 第２コンベア

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パッケージが挿着されるトレイの走行経
   路に、トレイを回転させつつパッケージ表面にサクショ
   ンエアを作用させる糸端処理部と、複数の光学式パッケ
   ージ巻形検査機器を暗室内に収納したパッケージ検査部
   と、重量測定器を備えた重量計部とを順に直列配列し一
   体化してなるパッケージ検査装置。