JPH0585456B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は型抜きされたブランクシートの供給装
置に係り、特に進行方向の前後両端縁が不揃いな
異形ブランクシートを真直に均一に搬送すること
ができるブランクシートの供給装置に関する。

［従来の技術］ 紙箱の製箱作業を行う装置として製箱機が知ら
れている。

このような製箱機において、積み重ねられたブ
ランクシートを一枚づつ取り出して製箱工程に搬
送する装置として、ブランクシートの供給装置が
ある。

本発明者は、先に、ブランクシートの後端縁が
不揃いな異形ブランクシートを、真直に均一に製
箱工程に送り込むことができる、ブランクシート
の供給装置を提案している（特開昭60−131231
号）。

該供給装置は、給紙ベルトに多数の吸引孔を設
け、ブランク給送制御板の前方と後方に吸引孔と
連通する吸引機を設け、積層されたブランクシー
トのうち最下層のブランクシートを給紙ベルトに
吸着させて、ブランク給送制御板の下側から１枚
づつ供給するようになつている。

［発明が解決しようとする課題］ 上記先願に係るブランクシートの供給装置にお
いては、給紙ベルトの下流側に設けられた搬送ベ
ルトが給紙ベルトより高速であるため、搬送ベル
トに先に挾持された側が、未挾持側より高速で引
き込まれ易い。

このため、吸引機の吸引力を調節して、ブラン
クシートが真直に搬送ベルト間に供給されるよう
にしていた（ブランクシート吸着方式）。

しかしながら、吸引機の吸引力の微調整をして
も、なおブランクシートが斜めになつて搬送ベル
ト間に挾持されることがあり、調整の困難性とと
もに、異形ブランクシートの供給に際しての根本
的解決課題となつていた。

本発明は、上述の事情に鑑み創案されたもの
で、その目的とするところは、前端縁、後端縁共
に不揃いな異形ブランクシートであつても、横ず
れすることなく、真直に均一に製箱工程へ供給す
ることができるとともに、後続の異形ブランクシ
ートが重なり合つて供給されることも防止するこ
とができる、接触抵抗ベルト方式によるブランク
シートの供給装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するため、本発明は、複数本の
給紙ベルトと、この給紙ベルト上に、ブランクシ
ートが１枚づつ送り出される間隙を配して設置さ
れたシヤツタと、給紙ベルトの前方に配設され、
給紙ベルトの給紙速度とほぼ等しい速度でブラン
クシートを挾持して搬送する複数組の搬送ベルト
と、前記複数本の給紙ベルト間に配設され、かつ
駆動装置により昇降自在に設けられた複数の積層
ブランクシート昇降レバーと、給紙ベルトの駆動
軸に連結された符号器と、前記シヤツタの近くに
配置された光センサと、この光センサに接続さ
れ、前進するブランクシートの前端縁を検知する
と、この検知情報を計数手段に伝達する前端縁検
知手段と、この前端縁検知手段からの前端縁検知
情報を受けると、前記符号器からの信号を初期値
から計数開始させ、同時に光センサをマスキング
する計数手段と、ブランクシートの進行方向の複
数の長さに対応する複数の数値をストアするブラ
ンク長さの設定回路と、前記光センサ、各昇降レ
バーの駆動装置、計数手段および設定回路が接続
されたコントローラとからなり、このコントロー
ラは、前記計数手段の計数値が、前記選択された
ブランクシートの複数の長さの設定回路にストア
された値に達する毎に、その値に対応する昇降レ
バーの駆動装置を各別に上昇作動させ、前記設定
回路により設定された最大値に達したとき、前記
光センサのマスキングを解除すると共に、このマ
スキング解除のとき、光センサがブランクシート
を検知しなかつた場合に、前記各昇降レバーの駆
動装置を同時に下降作動させるようにしたことを
特徴とするものである。

［作用］ 本発明によれば、給紙ベルト上に積層されたブ
ランクシートの最下層のブランクシートは、給紙
ベルトの摩擦でシヤツタの下から前方へ供給され
る。

このブランクシートの前端縁が、シヤツタを通
過すると、これを光センサが検知し、該情報を前
端縁検出手段を介して計数手段へ伝える。

この情報を受けた計数手段は、符号器からの信
号を、初期値から内蔵されているカウンタに計数
開始させると同時に、光センサをマスキングす
る。

カウンタの計数値が、設定回路で設定された最
初の値に達すると、その値に対応するエアーシリ
ンダ、すなわち、ブランクシートの進行方向の短
いほうの下側に配設されているブランクシート昇
降レバーが上昇作動し、次のブランクシートと給
紙ベルトとの接触を断つて、次のブランクシート
の短い方がシヤツタから前方へ供給されるのを防
ぐ。

カウンタの計数値が、設定回路で設定されたつ
ぎの値に達すると、その値に対応するエアーシリ
ンダ、すなわち、ブランクシートの進行方向の長
い方の下側に配設されているブランクシート昇降
レバーが上昇作動し、次のブランクシートと給紙
ベルトとの接触を断つて、つぎのブランクシート
の長いほうがシヤツタから前方へ供給されるのを
防ぐ。

設定回路により設定された最大値、すなわち、
供給された第１のブランクシートの進行方向の長
い方の後端縁と、これに続いて供給される第２の
ブランクシートの前端縁との、あらかじめ定めら
れた間隔に対応する数値にカウンタの計数値が達
すると、計数手段により光センサのマスキングを
解除する。このとき、光センサが第１のブランク
シートを検知しなかつた場合、すなわち、第１の
ブランクシートと第２のブランクシートが衝合、
または重量しないことが確認されると、コントロ
ーラからの指示により全エアーシリンダ、すなわ
ち、全昇降レバーは下降され、第２のブランクシ
ートが給紙ベルト上に載せられて、第１のブラン
クシートと同様に、シヤツタの下側から前方へ供
給される。

シヤツタ下側から前方へ送り出されたブランク
シートは、給紙ベルトと等速で回転している搬送
ベルトに挾持され、まつすぐに搬送方向へ給紙さ
れる。

［実施例］ 以下、本発明に係るブランクシートの供給装置
の実施例を第１図乃至第３図を参照して説明す
る。

第１図及び第２図において、フレーム（図示せ
ず）間に軸架された固定軸８には、複数個のプー
リ９が枢着されるとともに、固定軸８と所定間隔
をおいて設けられた駆動軸１０には、複数個のプ
ーリ１１が固着されている。そして、各プーリ
９，１１間に、摩擦抵抗の大きな部材で形成され
た、エンドレスベルトからなる給紙ベルト１が張
設されている。

上記固定軸８と駆動軸１０間における固定軸８
側の給紙ベルト１上には、ブランクシート２が１
枚宛通過できる間隙を配して１対のシヤツタ３，
３が配設されている。

一方、シヤツタ３，３の背面には、その進行方
向に対して長、短の差を有する異形のブランクシ
ート２が積層され、該ブランクシート２の長、短
辺の各後端縁近くの下側には、ブランクシートの
後端部を支承するブランクシート支持体１３のロ
ーラ部１３ａが当接されている。

このブランクシート支持体１３は、駆動軸１０
と平行で、かつ情報に配置された支持軸１２に、
固定具１３ｂを介して取付けられた、竿杆からな
るものが用いられている。

上記給紙ベルト１と並列に、ブランクシートの
短辺側と長辺側の前端縁を上昇および下降させる
複数の積層ブランクシート昇降レバー５ａ〜５ｄ
が配設されている。

各積層ブランクシート昇降レバー５ａ〜５ｄ
は、その前端が枢着されるとともに、その後端が
エアーシリンダ６ａ〜６ｄに接続されており、各
積層ブランクシート昇降レバー５ａ〜５ｄは、エ
アーシリンダ６ａ〜６ｄの作動により、枢着点５
ｐを中心に揺動して昇降可能になつている。

なお、最外側の給紙ベルト１の外側には、ブラ
ンクシート２の左右両側端部を案内するためのガ
イド板１４，１５が配設されている。

給紙ベルト１の前方には、エンドレスベルトか
らなる複数組の上下に対向配置された搬送ベルト
４ａ，４ｂが配設されており、この搬送ベルト４
ａ，４ｂは給紙ベルト１の給紙速度とほぼ等しい
速度の搬送速度を有しており、給紙ベルト１によ
り給紙されたブランクシート２を上下から挟持し
て搬送するようになつている。

前記シヤツタ３，３の側方には、光センサ７が
配設されており、この光センサ７によりブランク
シート２の前端縁を検知するとともにブランクシ
ート２の有無を検知するようになつている。

つぎに、ブランクシートの供給装置の制御装置
を第３図を参照して説明する。

給紙ベルト１の駆動軸１０の軸端には符合器１
６が設けられ、この符合器１６は計数手段１７に
接続され、そして、カウンタが内蔵されている計
数手段１７はコントローラ１８に接続されてい
る。

前記光センサ７はコントローラ１８に接続され
るとともに前端縁検知手段１９に接続され、この
前端縁検知手段１９は計数手段１７に接続されて
いる。

また、設定回路２０はコントローラ１８に接続
され、このコントローラ１８の出力側は昇降レバ
ー用のエアシリンダ６ａ〜６ｄに接続されてい
る。

つぎに前述のように構成された制御装置の動作
を説明する。

まず、第１図に示されるようにブランクシート
２の前端縁２ａより短辺側の後端縁２ｂまでの長
さL₁と、前端縁２ａより長辺側の後端縁２ｃま
での長さL₂と、先行のブランクシート２の長辺
側の後端縁２ｃと後続のブランクシート２の前端
縁２ａまでの任意の距離をあらかじめ設定回路２
０へ入力しておく。

ついで、給紙ベルト１が、図示されていない電
動機により駆動軸１０、プーリ１１を介して回動
され、同時に搬送ベルト４ａ，４ｂも図示されて
いない電動機により給紙ベルト１とほぼ等しい速
度で回動される。

このように各装置が作動されると、シヤツタ３
背面に積層されたブランクシート２の最下層のブ
ランクシート２が、給紙ベルト１との接触抵抗で
給紙ベルト１上に落下供給される。

このとき、各昇降レバー５ａ〜５ｄは下降位置
にある。給紙ベルト１上に供給されたブランクシ
ート２は、給紙ベルト１との接触抵抗によつて給
紙ベルト１の給紙速度でシヤツタ３下面から前方
へ送り出される。

そして、ブランクシート２が、光センサ７と、
これに接続された前端縁検知手段１９によりその
前端縁２ａが検出される。

この前端縁２ａの検出が計数手段１７に伝えら
れると、計数手段１７は、駆動軸１０に設けられ
た符合器１６からの信号を、０から計数開始し、
同時に光センサ７をマスキングする。

計数手段１７のカウンタが設定回路２０に入力
された長さL₁に対応する数値をカウントアツプ
すると、コントローラ１８のコマンドによりエア
シリンダ６ａ，６ｂ，６ｃが作動され、昇降レバ
ー５ａ，５ｂ，５ｃが上昇する。この昇降レバー
５ａ，５ｂ，５ｃの上昇により、搬送されるブラ
ンクシート２の短辺側後端縁２ｂの上方にある、
後続のブランクシート２の排出をとめる。

さらにブランクシート２が搬送されて、計数手
段１７のカウンタが設定回路２０に入力された長
さL₂に対応する数値をカウントアツプすると、
コントローラ１８のコマンドにより、エアシリン
ダ６ｄが作動され、昇降レバー５ｄが上昇する。
この昇降レバー５ｄの上昇により搬送されるブラ
ンクシート２の後端縁２ｃの上方にある後続のブ
ランクシート２の排出をとめる。

一方、設定回路２０には、長さL₂に対応する
数値をカウントアツプした後、あらかじめ定めら
れたつぎのブランクシート２との間隔に対応する
数値（最大値）が入力されているが、計数手段１
７のカウンタが、この最大値をカウントアツプす
ると同時に、光センサ７のマスキング解除され
る。

そして、このマスキングが解除されたとき、光
センサ７がブランクシート２を検出しなければ、
すなわち、ブランクシート２の長辺部分がスリツ
プその他の理由で、光センサ７の位置を未だ完全
に通過していないような場合を除き、コントロー
ラ１８のコマンドにより、すべてのエアシリンダ
６ａ〜６ｄが下降作動され、各積層ブランクシー
ト昇降レバー５ａ〜５ｄも下降して旧に復し、前
述の作動が繰返される。

［発明の効果］ 以上、実施例の説明から明らかなように本発明
によれば、給紙ベルトと搬送ベルトがほぼ等速で
あるため、ブランクシートは真直に搬送ベルト間
に送り込まれ、搬送ベルトが給紙ベルトより高速
であるために生ずるブランクシートの傾きは防止
できる。

また、本発明によれば、先行のブランクシート
の後端縁が完全にシヤツタから出たことを確認し
て後続のブランクシートを給紙ベルト上に供給す
るため、異形のブランクシートであつても、これ
らが重なり合うことを完全に防止できる。

したがつて、ブランクシートの一部が重なり合
うことをによる摩擦抵抗で横ずれするという、従
来の装置の問題点が解消される。

さらに、本発明によれば、前端縁から複数の後
端縁を有する異形ブランクシートの各端縁を、格
別に昇降レバーにより上昇させて、シヤツタから
の排出を止められるので、ブランクシートを確実
に重なり合う事なく、１枚づつ任意の間隔で送り
出すことができる。

また、本発明によれば、先行ブランクシートと
後続ブランクシートの間隔を設定回路であらかじ
め設定することができるため、搬送ベルトを給紙
ベルトより高速として両シートの間隔を広げる従
来の装置よりも間隔の調整が容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るブランクシートの供給装
置の実施例を示す平面図、第２図は同ブランクシ
ートの供給装置の側面図、第３図はブランクシー
トの供給装置の制御装置を示す説明図である。 １……給紙ベルト、２……ブランクシート、３
……シヤツタ、４……搬送ベルト、５……積層ブ
ランクシート昇降レバー、６……エアシリンダ、
７……光センサ、１０……駆動軸、１６……符合
器、１７……カウンタ、１８……コントローラ、
１９……前端縁検知手段、２０……設定回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数本の給紙ベルトと、この給紙ベルト上
   に、ブランクシートが１枚づつ送り出される間隙
   を配して設置されたシヤツタと、給紙ベルトの前
   方に配設され、給紙ベルトの給紙速度とほぼ等し
   い速度でブランクシートを挾持して搬送する複数
   組の搬送ベルトと、前記複数本の給紙ベルト間に
   配設され、かつ駆動装置により昇降自在に設けら
   れた複数の積層ブランクシート昇降レバーと、給
   紙ベルトの駆動軸に連結された符号器と、前記シ
   ヤツタの近くに配置された光センサと、この光セ
   ンサに接続され、前進するブランクシートの前端
   縁を検知すると、この検知情報を計数手段に伝達
   する前端縁検知手段と、この前端縁検知手段から
   の前端縁検知情報を受けると、前記符号器からの
   信号を初期値から計数開始させ、同時に光センサ
   をマスキングする計数手段と、ブランクシートの
   進行方向の複数の長さに対応する複数の数値をス
   トアするブランク長さの設定回路と、前記光セン
   サ、各昇降レバーの駆動装置、計数手段および設
   定回路が接続されたコントローラとからなり、こ
   のコントローラは、前記計数手段の計数値が、前
   記選択されたブランクシートの複数の長さの設定
   回路にストアされた値に達する毎に、その値に対
   応する昇降レバーの駆動装置を各別に上昇作動さ
   せ、前記設定回路により設定された最大値に達し
   たとき、前記光センサのマスキングを解除すると
   共に、このマスキング解除のとき、光センサがブ
   ランクシートを検知しなかつた場合に、前記各昇
   降レバーの駆動装置を同時に下降作動させるよう
   にしたことを特徴とするブランクシートの供給装
   置。 ２ 昇降レバーの駆動装置がエアーシリンダであ
   る請求項１記載のブランクシートの供給装置。