JPH0585412B2 - - Google Patents

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JPH0585412B2
JPH0585412B2 JP24456488A JP24456488A JPH0585412B2 JP H0585412 B2 JPH0585412 B2 JP H0585412B2 JP 24456488 A JP24456488 A JP 24456488A JP 24456488 A JP24456488 A JP 24456488A JP H0585412 B2 JPH0585412 B2 JP H0585412B2
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JP
Japan
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container
base material
gas barrier
inner shell
film
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP24456488A
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English (en)
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JPH0298537A (ja
Inventor
Yasuzo Uchida
Junji Yotsuyanagi
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP63244564A priority Critical patent/JPH0298537A/ja
Publication of JPH0298537A publication Critical patent/JPH0298537A/ja
Publication of JPH0585412B2 publication Critical patent/JPH0585412B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はプラスチツク製缶様容器に関し、特
に、縦長で深底の缶様容器に関する。
[従来の技術] コーヒー、ジユース、ウーロン茶などの各種飲
料を充填する飲料缶やモーターオイル缶などの缶
様容器については従来から金属缶が多量に出廻つ
ている一方で、金属缶に代わるプラスチツク缶も
提案されている。
当該缶様容器は、一般に、縦長で深底の形態を
なしている。
当該缶様容器にあつては、高温殺菌を必要とす
る場合があるので、レトルト処理が可能であるこ
とやその長期保存を必要とし、酸素などの内容物
を腐敗させる不純物を遮断する所謂ガスバリヤー
性に富むことが必要であることや缶容器として輸
送時、作業時(容器の積み上げ作業等)、容器の
変形、つぶれなどのない保形性の確保などが必要
とされる。
プラスチツク缶の素材として、上記の事項など
を考慮して、Al箔を中間層としてその両面にプ
ラスチツク層を積層した構造の多層フイルムが使
用されている。
ところで、平板状の多層フイルムから3次元の
立体物である底部を有する容器を成形するには、
二次元から三次元へ変化させるための、そこには
何らかの加工を施す必要がある。そして、当該加
工に成功して初めて、平板状の一枚のフイルム
(シート)を成形してその内部に缶内容物を収納
できるような立体形状の底部を備えた缶容器(容
器本体)を形成することができる。
この平板状の多層フイルムから3次元の立体物
である容器本体を成形する従来法の一つに所謂絞
り加工(法)と称される方法がある。この方法は
上記多層フイルムの周端部を支持台に強固にクラ
ンプしておき、当該フイルムに上方向から圧を加
えフイルムを下方向に延伸(引伸)して、内容物
を収納できる深さ部分を有する容器本体を成形す
る方法であり、通常プレス冷間圧延により行われ
ている。
しかるに、この方法では多層フイルムを延伸す
ることから、Al箔の厚味が不均一となり、又ピ
ンホールやクラツキングが生じ易く、従つて薄い
Al箔を使用することは困難であり、通常60〜
100μ程度の厚いAl箔を使用せざるを得ないとい
う欠点がある。この事は缶容器の製品コストを高
いものにしている。又Al箔を延伸する方法であ
る為、底の深い容器本体を作り難く、底の浅いも
のしか作れないという難点もある。
本発明者らは、先に、かかる平板状の多層フイ
ルムから三次元の容器本体を製造する方法につい
て次のような提案をした(特開昭60−90130、同
60−90131号公報)。
すなわち、第14図に示すような上記の如き一
枚の多層フイルム1を、第15A図に示すような
雌金型2の上端面の上に載置し、このフイルム1
の上に、第15B図に示すような雄金型3を載置
する。
多層フイルム1には、折込線100を設けてお
く。
第15C図に上記雌金型2と雄金型3との関係
を平面図で示すが、図示のように、当該雌金型2
と雄金型3との間には、四隅のコーナー部におい
てクリアランス4を生じさせるようにする。
このようにして、第14図展開図に示す多層フ
イルム1を、雄金型3により押圧すると、当該フ
イルム1は、雌金型2の中間部内をスライドし、
第13図に示すような容器本体5が形成される。
上記クリアランス4の存在により、二次元の多層
フイルム1が三次元の容器本体4となる際にどう
しても出てしまう歪(多層基材の余り)が各コー
ナー部に吸収され、底部を有する、内容物を収納
できる立体容器を形成できる。
従つて、当該方法によれば、多層フイルムは実
質的に延伸(引伸)されることなく容器本体を形
成することが可能で、前記した如く延伸(引伸)
による場合にはAl箔が伸び亀裂を生じ、薄いAl
箔を使用できないが、この方法では、従来試みら
れたことのない薄いAl箔の使用を可能とし、Al
箔の厚味を最小のものとすることができ、又Al
箔を引き伸ばすときにはAl箔の厚味が不均一と
なるが、これを解消して均一な厚味のものと成
し、底の深い、かつ、薄いAl箔を使用できるの
で製造コストの安い容器本体を提供することがで
き、さらに、薄肉のAl箔の使用が可能な結果、
完全燃焼が可能で、空缶処理の問題を解消できる
缶様容器を提供することができた。
上記の場合、同様の雄金型3と雌金型2を用い
同様にして、第16図に示すような容器本体6と
してもよい。すなわち、二次元の多層フイルム1
を三次元の立体容器の容器本体とする際にどうし
ても生じてしまう歪を、縦方向皺(リンクル)6
0として四隅に配した第16図に示すような容器
本体6としてもよく、この場合も、同様に薄肉で
かつ均一厚味のAl箔を有する多層フイルムを用
いた容器本体の形成が可能である。
この容器本体5,6(コンテナ)を、射出成形
金型の雄モールド部分に取り付け、ゲートを有す
る金型を、型締めし、当該金型のゲートから合成
樹脂を、キヤビテイ内に射出すると、当該射出樹
脂層がコンテナの外面に溶融密着され一体化し
た、容器本体が得られる。コンテナを楕円形状に
構成し、同様にして射出成形することにより示す
ような楕円缶容器本体を得ることができる。
この発明では、このように射出成形することも
特徴となつており、この発明では射出樹脂がコン
テナ外面と密着し、一体のものとなるので、容器
本体として強度の高いものが得られ、容器の輸送
時や作業時(容器としての積み上げ作業等)変
形、つぶれを防止でき、実用的な機能をもたせる
ことができ、また密着性が強いことなどからレト
ルト処理も可能である。
また、この射出成形によれば、コンテナ製造時
には、リンクルによりコンテナ内面に凹凸を生じ
ていても、射出成形時には、このリンクルは、コ
ンテナ内面の射出樹脂圧による金型への押圧によ
り、平坦化されることも特長となつている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来例にあつては、丸缶容器とす
る場合、多層フイルムから円板状のフイルムを打
抜きするために、当該打抜によるフイルムのロス
が生じる。
また、従来の深絞り加工に比して薄肉のAl箔
を用いて、底の深い容器本体を得ることができる
が、当該成形方法では深さに限界があり、缶詰容
器や飲料缶の如き底の浅いものにはよいとして
も、縦長で深底の飲料缶などの用途に使用される
容器本体としては改良の余地がある。
さらに、当該成形方法では、折込みやリンクル
を成形するために、その分の余分のフイルムの幅
や大きさなどを要し、深底の容器本体としたい場
合、重ね合わさつたフイルム部分がその深さに応
じて増大することになる。
そこで、本発明は、上記に鑑み、薄いAl箔の
使用が可能で、缶公害の問題を解消でき、延伸し
ないで均一なAl箔厚味のものとし、レトルト処
理が可能で、食品衛生上も好ましく、ガスバリヤ
ー性に富み、長時間保存が可能であるとともに、
縦長でできるだけ深い底部を有する缶様容器を得
ることができ、しかも、フイルムのロスの少ない
成形が可能な技術を提供することを目的とし、併
せて、射出成形による先行発明の利点を活かした
技術を提供することを目的とする。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な
特長は、本明細書の記述および添付図面からもあ
きらかになるであろう。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、 一枚の連続した四辺形状のガスバリヤー性を
備えその両面にヒートシール可能な合成樹脂層
を有する多層基材の両側端部を接合して筒体に
形成してなるとともに、当該筒体が既に形成さ
れているときにはその底部分の周壁を、また、
未だ筒体形成前にあつては前記多層基材のその
胴の底部を形成すべき部分を、内側に折込んで
当該筒体の胴の閉鎖した底部を形成して成る内
胴と該内胴の外面に接合させた合成樹脂製外胴
とを具備してなることを特徴とする縦長ででき
るだけ深い底部を有するようになしたプラスチ
ツク製缶様容器、 ヒートシール可能な合成樹脂製フイルムまた
はシートを内胴の閉鎖した底部内面に貼着して
成る、上記に記載の缶様容器 上ヒートシール可能な合成樹脂製フイルムま
たはシートが、ガスバリヤー性を備えて成る、
上記に記載の缶様容器 内胴の閉鎖した底部内面および当該内胴の接
合部を、当該接合部の上端縁から当該底部内面
にかけて溶融流動させた合成樹脂により被覆し
て成る、上記に記載の缶様容器 上記に記載の缶様容器において、内胴の底部
を閉鎖せずに部分的に開放した床部となし、当
該底部にガスバリヤー性のフイルムまたはシー
トを貼着して閉鎖して成ることを特徴とする縦
長でできるだけ深い底部を有するようになした
プラスチツク製缶様容器に存する。
[作 用] 本発明による作用を代表例と共に説明する。
本発明では一枚の連続した、通常の飲料缶の如
き缶様容器の容器本体を形成するに充分な大きさ
の多層基材(フイルム)を用意する。例えば1m
幅のフイルムから当該大きさの多層基材を、四角
形状に打抜きしたら、従来の如く、さらに円板状
に打抜く必要はない。当該多層基材はガスバリヤ
ー性を付与するために、例えばAl箔を中間層と
し、その両表面に合成樹脂層を積層したものとす
る。当該Al箔層はできるだけ薄く、例えば40μ未
満のものとする。当該合成樹脂層は、後述する射
出樹脂層などよりなる外胴と熱接合(ヒートシー
ル)できるようにするために、ヒートシール可能
なものとする。また、当該フイルムの両側端部を
接合して、当該平板状のフイルムを筒体や角体の
三次元の立体形状のものとなすことができるよう
にヒートシール可能なものとする。
上記適宜大きさのガスバリヤー性多層基材の両
側端部を接合して筒体や角体の内胴を形成する。
当該両側端部の接合形態としては、中央合掌シー
ルとか重ね合せシールなど各種の形態が可能だ
が、食品衛生上、ガスバリヤー性多層基材の断面
が内胴の内面に露出していることは好ましくない
ので、一方の側端部を折込むなどによりその断面
が露出しないようにするか、合掌シールの場合は
端面部を外方に出すか又はフイルムもしくは射出
樹脂等でおおうようにする。
上記内胴は、当該基材の両側端部を接合しただ
けでは、上下に開放口を有する。そこで、例えば
筒体よりなる内胴の下部の当該内胴の底部を形成
できる高さの部分を内側に折込んで、底部を有す
る内胴とする。当該折込みは、例えば、四つの折
込み部分を重ね合せ、閉鎖した底部とする。
これにより、従来と同様にガスバリヤー性多層
基材を延伸(引伸)しなくて済むので、当該基材
中のAl箔が薄くても亀裂を生じたりせず、ガス
バリヤー性に支障を生じない範囲で最小厚のAl
箔とすることができ、薄肉のAl箔の使用が可能
な結果、完全燃焼が可能で、空缶処理の問題を解
消でき、製造コストも安くでき、また、Al箔を
引き伸ばすときにはAl箔の厚が不均一となるが
これを解消して均一な厚とすることができ、か
つ、当該基材は紙製のものと異なりレトルト処理
が可能で、また、上記両側端部のシール方法を工
夫することにより缶内面に当該基材が露出して缶
内容物と触れることが防止され食品衛生上好まし
いものとすることができるし、さらに、閉鎖した
底部の形成に際しても同様に工夫することにより
食品衛生上好ましいものとすることができる。
本発明では、上記に際し、閉鎖した底部内面
に、別製したヒートシール可能な合成樹脂製フイ
ルムまたはシートを貼着することにより、当該底
部の強度を補強できるし、また、内側に折込んだ
当該基材の切断面が缶内容物と接触する場合があ
つても、上記フイルムまたはシートの貼着によ
り、当該接触を回避でき、食品衛生上より一層好
ましいものとすることができる。そして、当該フ
イルムまたはシートには、ガスバリヤー性を備え
て成るものを使用することにより、ガスバリヤー
性をより一層良好にすることができる。
さらに、当該フイルムまたはシートにヒートシ
ール可能なものを使用することにより、食品衛生
上好ましくない接着剤などの接合材料を使用しな
くて済み、またヒートシールによれば製造工程上
も有利となる。
本発明では上記の如き内胴とすることにより、
縦長で深底の内胴とすることができる。すなわ
ち、当該基材を適宜大きさのものとし、その一部
を内側に折込みすることにより底部を形成できる
ので、その内胴の高さ方向の長さを調節して縦長
のものとすることができるし、また、底部の位置
も適宜のものとして深底のものとすることができ
る。
そして、当該基材は従来のごとく、丸缶とする
場合にあつても、四角形状のままで、さらに円板
状に打抜く必要がなくなり、当該打抜きによるフ
イルムロスを回避することができる。
さらに、重ね合せる部分は内胴の底部だけで足
り、従来のごとく、周の縦方向にリンクルを設け
る場合に比して、当該基材の使用歩留りが増大す
る。
本発明では、この内胴の外面に合成樹脂製の外
胴を接合させる。
この場合、別製した合成樹脂製の外胴の内部に
内胴を入れ、これらを熱接着させてもよいが、先
の発明の如く、内胴を射出成形金型内に装着して
おき、外胴を形成できる樹脂などよりなる射出成
形材料を射出して、当該射出成形により一体化さ
れた容器(容器本体)とすることが好ましい。
別製した外胴を内胴に上記の如くヒートシール
して容器(容器本体)としても、薄いAl箔など
からなる内胴の保形性を外胴により確保して、缶
容器の変形、つぶれ等を防止できるが、射出成形
により、溶融した射出成形材料を内胴の外面に積
層する方式によれば、内胴との密着性が強くな
り、従つて、容器として強度の高いものが得ら
れ、容器の輸送時などにおける保形性を向上さ
せ、薄い当該基材を用いた場合にあつても缶とし
ての実用的な機能をもたせることができ、また、
密着性が強いことから高温でのレトルト殺菌でも
当該内胴と外胴との剥離などを生じることを回避
できる。さらに、缶としての落缶強度も大とな
る。
本発明では、当該射出成形に際し、当該基材の
両側端部のシール部分の上端から、内胴の底部上
面全体にかけて、当該射出成形材料を溶融流動さ
せ、当該内胴の内面シール部分および底部上面全
体を被覆するようにするとよい。
これにより、缶容器の強度が補強されるととも
に、シール部において、当該基材の断面が缶内面
に露出していても、これにより被覆して食品衛生
性を向上させることができ、また、底部において
同様に食品衛生性を向上させることができる。
さらに、本発明では、内胴の底部を閉鎖せずに
部分的に開放したものとしておいてもよい。これ
は、できるだけ縦長としたいが底部を形成する必
要上、当該基材の内胴を形成する縦方向の長さが
不足する場合に有利で、部分的に開放したままと
しておき、これにガスバリヤー性のフイルムやシ
ートを貼着して底部を閉鎖する。
[実施例] 次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。
第5A図に示すような、一枚の連続した長方形
のガスバリヤー性多層基材14を用意する。
第5B図に当該基材14の一例構成断面図を示
す。当該基材14の一例は、中間層15が金属箔
層でその両面が熱接合可能な樹脂層16,17を
有する三層構造の多層基材よりなる。
中間層15は、金属箔に代えてフイルムやシー
トなどに置き換えることができるが、酸素、水等
不透過性の所謂ガスバリヤー性を有することが必
要である。
金属箔の代表例としては、Al箔が挙げられ、
本発明は特にこのAl箔をガスバリヤー性付与の
中間層15となしている缶様容器に係る。上記ガ
スバリヤー性のフイルムやシートの例としては、
エチレン酢酸ビニル共重合体のケン化物;ポリ塩
化ビニリデンなどが挙げられる。
金属箔15の厚は40μ未満であり、本発明では
延伸過程を経ないので終始多層基材14特に金属
箔15の厚が均一であり、極薄肉のものの使用も
可能で、7μ厚のものでも容器本体を構成するこ
とができる。
多層基材14の熱により溶融し、熱接合(ヒー
トシール)可能な樹脂層16,17を構成する樹
脂には各種のものが使用できるが、合成樹脂例え
ば高温、高圧でレトルト殺菌する場合に要求され
る耐熱性、耐油性、ヒートシール性に優れ、か
つ、樹脂から缶内容物中への可塑性、安定剤の移
行がない、エチレンプロピレン共重合体等のポリ
オレフイン形合成樹脂が例示される。
樹脂層16,17の厚は20μ以上好ましくは30
〜100μである。
当該長方形のガスバリヤー性多層基材14の横
方向両側端部を接合して筒体とする。
第6A図に示すように両側端部を重ね合せて、
ヒートシールし、筒体18としてもよいが、上記
ガスバリヤー性多層基材14の断面が筒体18の
内面に露出することは食品衛生上好ましくない場
合もあるので、当該筒体18の形成に際しては当
該基材14の断面(切断面)がその内面に露出し
ないようにすることが望ましい。
当該接合に際しては、第6C図に示すような中
央合掌シール形など各種の形態が可能であるが、
当該中央合掌シール形ではそのシール部が後述す
る外胴に対し盛り上るので、第6B図断面に示す
ように、当該基材14の一側端部のシールに必要
な幅部分を図示のように外側に折曲げ、当該部分
に当該基材14の多側端部を重ね合せてヒートシ
ールするようにするとよい。
筒体18は、次いで、その底部分の周壁を、内
側に折込み閉鎖した底部を有する内胴を形成す
る。
第6A図には、当該底部を形成すべき折込み線
19を一点鎖線で示してあり、当該折込み部20
を筒体18の内側に折込む。
第7A図、第7B図および第7C図に、当該折
込みにより筒体18に当該底部を形成する工程の
一例を模式的に示してある。
先ず、第7A図に示すように、筒体18の中心
線21を中心として、その上側周半分およびその
下側周半分をそれぞれ矢標に示すように内側に折
込みし、次いで、第7B図に示すように、図示折
込線に従い左右の立上り部をそれぞれ内側に折込
みし、第7C図に示すように閉鎖した底部22を
形成する。
第7D図に当該閉鎖した底部22を有する内胴
23の斜視図を示す。
本発明では、ガスバリヤー性多層基材14の両
側端部を軽くクリツプしておき、第7C図に例を
示すような閉鎖した底部22を形成後に、その両
側端部をヒートシールして、内胴を形成してもよ
い。
上記実施例では、円筒体の場合について例を示
したが、本発明では、第7F図に例示するような
角筒体であつてもよい。
また、当該閉鎖した底部の形成に際して、適宜
その折込部にカツト部分を設けてもよい。
第7E図には、第7F図に示すような、角筒体
24の下部に閉鎖した底部25を有する内胴26
を形成するにその折込部20に複数筒所のカツト
部分27を設けてなる例を示す。
その他、当該閉鎖した底部の形成に際し、切断
線を入れるなど紙製のカートン(箱)などを作る
際の技術を適用することができ、また、第7A図
〜第7C図などに示すような形態でなくして、ラ
ンダムな重ね合せであつてもよい。
本発明では、第8A図および第8B図に示すよ
うに、内胴23の底部上面に、円形の合成樹脂製
フイルムまたはシート28を、ヒートシールする
とよい。これにより、閉鎖した底部22におい
て、ガスバリヤー性多層基材14の断面が内胴2
3の内部に露出しているときに、当該フイルムま
たはシート28により被覆することができ、食品
衛生上一層好ましいものとなる。
当該フイルムまたはシート28は、例えばヒー
トシール可能なポリオレフイン形合成樹脂により
構成される。
当該フイルムまたはシート28は、ガスバリヤ
ー性を備えていることが好ましい。
従つて、ガスバリヤー性多層基材14と同様の
材質により構成されているとよい。
本発明による上記内胴23,26は、薄肉のガ
スバリヤー性多層基材14より成るので、容器の
変形、つぶれなどを防止し、保形性を付与するた
めに、第10図に示すように、内胴23を、外胴
29すなわち底部を有し上部が開放された合成樹
脂製筒状中空体よりなる外胴29の当該中空部内
に嵌合し、当該内胴23の外面と当該外胴29の
内面とを熱接着させる。当該熱接着には、例えば
高周波溶着による方法を用いることができ、内胴
23の金属箔層15に高周波を誘導して、熱接着
可能な樹脂層16を熱溶融させることにより行う
ことができる。
本発明では上記のごとく外胴29を別製し、当
該外胴29中に内胴23を熱接着して、これら内
胴29とよりなる二重構造の容器(容器本体)と
してもよいが、好ましくは第9図に示すように、
一方の射出成形金型30の雄モールド部分に内胴
23を取り付けておき、ゲート31を有する他方
の射出成形金型32を型締し、当該金型32のゲ
ート31から射出成形材料33を、キヤビテイ内
に射出して、内胴23の外面に、溶融した射出成
形材料3が積層されることにより、構成される外
胴29を一体に密着させる方法を採用することが
好ましい。このような射出成形によれば、外胴2
9が内胴23の外面と良好に密着し、一体化され
るので、容器(容器本体)として強度の高いもの
が得られ、したがつて、容器の変形、つぶれ防止
効果も同上するし、また、密着性が強いことなど
からレトルト処理に対しても一層有利となる。
そして、当該射出成形によれば、第11図に示
すように、当該外胴29の形成の際に、内胴23
のシール部分の上端から下端にかけて、さらに、
内胴23の閉鎖した底部22の上面全体にかけ
て、当該溶融した射出成形材料33を流動させる
ことにより、閉鎖した底部22において内胴23
を構成するガスバリヤー性多層基材14の断面が
内胴23内部に露出していてもその断面を被覆し
て、内胴23に充填する缶内容物との接触を防止
することができるし、また、前述した合成樹脂製
フイルムまたはシート28により閉鎖した底部2
2上面を被覆することが省略され、さらには、重
ね合せのシール部分において第6A図に示すよう
にガスバリヤー性多層基材14の断面が筒体18
内部で露出していても、その断面を被覆すること
ができ、そのシール方法に幅をもたせることがで
きる。
上記射出成形材料33には、合成樹脂例えばレ
トルト殺菌時の高温に対し秀れた耐熱性を有する
ポリプロピレン、エチレンポリプロピレン共重合
体等のポリオレフイン形合成樹脂が例示される。
本発明においては、上記射出樹脂に無機質充填
剤を混合してもよい。無機質充填剤を混合するこ
とにより、次のごとき利点がある。
缶様容器(缶様容器本体)の寸法安定性が向
上し、収縮率が低下し有利となる。
耐熱性が向上し、熱変形温度が上昇し、レト
ルト上有利となる。
構成をもたせることができ、商品の流通上有
利となる。
熱伝導が良好となり、レトルト上有利とな
る。
コストを低減できる。
無機質充填剤としては、一般に合成樹脂および
ゴムの分野において広く使われているものであれ
ばよい。これらの無機質充填剤としては、食品衛
生性が良く、酸素および水と反応しない無機質化
合物であり、混練時および成形時において分解し
ないものが好んで用いられる。該無機質充填剤の
例としては、金属の酸化物、その水和物(水酸化
物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩のごとき化合物、
これらの複塩ならびにこれらの混合物に大別され
る。該無機質充填剤の代表例としては、酸化アル
ミニウム(アルミナ)、その水和物、水酸化カル
シウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸
化マグネシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹およ
び鉛白のごとき鉛の酸化物、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ホワ
イトカーボン、アスベストト、マイカ、タルク、
ガラス繊維、ガラス粉末、ガラスビーズ、クレ
ー、ケイソウ土、シリカ、ワラストナイト、酸化
物、酸化アンチモン、酸化トタン(チタニア)、
リトポン、軽石粉、硫酸アルミニウム(石膏な
ど)、ケイサンジルコニウム、酸化ジルコニウム、
炭酸バリウム、ドロマイト、二硫化モリブデンお
よび砂鉄があげられる。これらの無機質充填剤の
うち、粉末状のものはその径が20ミクロン以下
(好適には10ミクロン以下)のものが好ましい。
また繊維状のものでは、径が1〜500ミクロン
(好適には1〜300ミクロン)であり、長さが0.1
〜6mm(好適には0.1〜5mm)のものが望ましい。
さらに、平板状のものは径が30ミクロン以下(好
適には10ミクロン以下)のものが好ましい。これ
らの無機質充填剤のうち、特に平板状(フレーク
状)のものおよび粉末状のものが好適である。
その他射出樹脂に顔料等各種添加剤を添加して
もよい。
本発明において、外胴29を別製する場合上記
と同様の材質により成つておればよい。
尚本発明において、ガスバリヤー性多層基剤1
4を構成する樹脂層16,17やヒートシール可
能な合成樹脂製フイルム(シート)28にも顔料
や無機質充填剤などの各種の添加剤を添加しても
よい。
第1図に、上記のようにして製造された本発明
による内胴23と外胴29とを有してなる容器本
体30の外観図を示す。本発明ではテーパー状
の、例えば、第2図に示すように、下部に行くに
従い細くなつたテーパー状の容器本体30であつ
てもよい。
第3図には、同様の構成になる角形の容器本体
30の一例を示す。
本発明ではこの容器本体30単独で容器として
使用することができるが、第4図に示すように当
該容器本体30に底蓋31を取り付けるととも
に、上蓋32を取り付けるとよい。上蓋32に
は、図示のように、タブ33を取り付け、該タブ
33の端部を持上げすることにより、当該缶様容
器34の開缶を可能とするようにしておくとよ
い。
以上本発明者のよつてなされた発明を実施例に
もとづき具体的に説明したが、本発明は上記実施
例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでも
ない。
例えば、以上では閉鎖した底部を形成する場合
について述べたが、第12A図および第12B図
に示すように、内胴23の底部を閉鎖せずに部分
的に開放した底部となし、当該底部にガスバリヤ
ー性の合成樹脂製フイルムまたはシート28を貼
着して閉鎖した底部としてもよい。
[発明の効果] (1) 本発明では、閉鎖した底部を有する内胴が、
ガスバリヤー性多層基材の両側端部を接合し、
その底部を形成すべき部分を内側に折込むこと
により得ることができるので、当該基材の大き
さを調節することにより縦長の缶様容器であつ
てもその形成が可能で、しかも、深底の缶様容
器とすることができた。
(2) 本発明によれば、上記(1)から上記基材は、従
来のごとく丸缶とする場合にあつても、四角形
状のままで、さらに円板状に打抜く必要がなく
なり、当該打抜きによる当該基材のロスを少な
くすることができた。
(3) 本発明によれば、重ね合せる部分は内胴の底
部だけで足り、従来のごとく、全周の縦方向に
リンクルを設ける場合に比して、当該基材の重
ね合せによるロスを軽減することができた。
(4) 本発明によれば、上記(1)の如き内胴の形成方
法によるので、従来と同様にガスバリヤー性多
層基材を延伸(引伸)しなくて済み、当該基材
中のAl箔が薄くても亀裂を生じたりせず、ガ
スバリヤー性に支障を生じない範囲で最小厚の
Al箔とすることができ、薄肉のAl箔の使用が
可能な結果、完全燃焼が可能で、空缶処理の問
題を解消でき、製造コストも安くでき、また、
当該基材を引き伸ばすときには当該基材の厚が
不均一となり易いがこれを回避して均一な厚と
することができ、かつ、当該基材は紙製のもの
などと異なりレトルト処理が可能である。
(5) 本発明では、内胴のシール部分を工夫した
り、内胴の底部上面に合成樹脂製フイルム(シ
ート)を貼着したり、外胴の射出成形の際に当
該シール部分および当該底部上面に樹脂を流動
させたりして、上記基材の断面が缶様容器内面
に露出して缶内容物と接触しないようにした。
これにより、食品衛生上、より好ましい缶様容
器を得ることができた。
(6) 本発明によれば、薄肉の上記基材による内胴
の保形性を確保する為に、外胴を当該内胴に密
着させるようにした。これにより、缶様容器と
しての実用的な機能を充分確保でき、缶の輸送
時などに際し缶の変形などを防止でき、その際
に、外胴を射出成形により構成するようにし、
かつ、内胴と一体化密着されたものとすること
により、高温でのレトルト時においても当該内
胴と外胴との間の剥離強度を向上させ、また、
缶の落缶強度も向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す缶様容器(容器
本体)の斜視図、第2図は同他の例を示す斜視
図、第3図は同さらに他の例を示す斜視図、第4
図は本発明の実施例を示す缶様容器の斜視図、第
5A図は本発明に使用されるガスバリヤー性多層
基材の実施例を示す斜視図、第5B図は胴基材の
一例構成断面図、第6A図は本発明の実施例を示
す円筒体の斜視図、第6B図は同他の実施例を示
す円筒体要部の断面図、第6C図は本発明のさら
に他の実施例を示す円筒体の斜視図、第7A図〜
第7C図はそれぞれ本発明における内胴の閉鎖し
た底部形成工程の一例説明図、第7D図は本発明
の実施例を示す内胴の斜視図、第7E図は本発明
の実施例を示す展開図、第7F図は本発明の実施
例示す角形内胴の要部斜視図、第8A図および第
8B図はそれぞれ本発明の実施例工程の説明図、
第9図は本発明の実施例工程の断面図、第10図
は本発明の実施例工程を説明するための正面図、
第11図は本発明の実施例工程の一部を断面で示
す説明図、第12A図および第12B図はそれぞ
れ本発明の他の実施例工程の説明図、第13図は
従来例を示す斜視図、第14図は従来例を示す展
開図、第15A図、第15B図および第15C図
はそれぞれ従来例の金型の説明図、第16図は従
来例を示す斜視図である。 14…ガスバリヤー性多層基材、18…円筒
体、20…折込部、22…閉鎖した底部、23…
内胴、24…角筒体、25…閉鎖した底部、26
…内胴、28…合成樹脂製フイルム、シート、2
9…外胴、30…射出成形金型、32…射出成形
金型、33…射出成形材料。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一枚の連続した四辺形状のガスバリヤー性を
    備えその両面にヒートシール可能な合成樹脂層を
    有する多層基材の両側端部を接合して筒体に形成
    してなるとともに、当該筒体が既に形成されてい
    るときにはその底部分の周壁を、また、未だ筒体
    形成前にあつては前記多層基材のその胴の底部を
    形成すべき部分を、内側に折込んで当該筒体の胴
    の閉鎖した底部を形成して成る内胴と該内胴の外
    面に接合させた合成樹脂製外胴とを具備して成る
    ことを特徴とする縦長でできるだけ深い底部を有
    するようになしたプラスチツク製缶様容器。 2 ヒートシール可能な合成樹脂製フイルムまた
    はシートを内胴の閉鎖した底部内面に貼着して成
    る、請求項1に記載の缶様容器。 3 ヒートシール可能な合成樹脂製フイルムまた
    はシートが、ガスバリヤー性を備えて成る、請求
    項2に記載の缶様容器。 4 内胴の閉鎖した底部内面および当該内胴の接
    合部を、当該接合部の上端縁から当該底部内面に
    かけて溶融流動させた合成樹脂により被覆して成
    る、請求項1に記載の缶様容器。 5 請求項1に記載の缶様容器において、内胴の
    底部を閉鎖せずに部分的に開放した底部となし、
    当該底部にガスバリヤー性のフイルムまたはシー
    トを貼着して閉鎖して成ることを特徴とする縦長
    でできるだけ深い底部を有するようになしたプラ
    スチツク製缶様容器。
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