JPH0339898B2 - - Google Patents

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JPH0339898B2
JPH0339898B2 JP20013886A JP20013886A JPH0339898B2 JP H0339898 B2 JPH0339898 B2 JP H0339898B2 JP 20013886 A JP20013886 A JP 20013886A JP 20013886 A JP20013886 A JP 20013886A JP H0339898 B2 JPH0339898 B2 JP H0339898B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は容器に関し、詳しくは、缶詰容器など
の缶様容器であつて、プラスチツク製容器に関す
る。
[従来の技術] 従来から缶様容器として金属缶(ブリキ缶)が
多量に市場に出廻つているが、近時はそれも減少
する傾向にある。これは缶を構成する金属特有の
冷たさ、公害、フアツシヨン性の欠如、食品に対
する味覚の劣化、臭気の問題などに起因するとさ
れている。
そこで、他の素材よりなり、上記欠点のない容
器が求められており、Al箔表面にプラスチツク
ス層を有する多層フイルムを使用してなる容器は
この一環をなし、平板状の一枚のフイルム(シー
ト)を成形して食品等の内容物を収納できるよう
な立体形状の容器(容器本体)を形成することが
行われている。
この平板状の多層フイルムから3次元の立体物
である容器本体を成形する従来法の一つの所謂絞
り加工(法)と称される方法がある。この方法は
上記多層フイルムの周端部を支持台にクランプし
ておき、当該フイルムに上方向から圧を加えフイ
ルムを下方向に延伸(引伸)して、内容物を収納
できる深さ部分を有する容器本体を成形する方法
であり、通常プレス冷間圧延により行われてい
る。
しかるに、この方法では多層フイルムを延伸す
りことから、Al箔の厚味が不均一となり、又ピ
ンホールやクラツキングが生じ易く、従つて薄い
Al箔を使用することは困難であり、通常60〜
100μ程度の厚いAl箔を使用せざるを得ないとい
う欠点がある。この事は缶容器の製品コストを高
いものにしている。又Al箔を延伸する方法であ
る為、底の深い容器本体を作り難く、底の浅いも
のしか作れないという難点もある。
又容器の厚肉化も難かしく保形性に難点があり
物流上も多くの制限を受ける。
一方、平板状の多層フイルムから3次元の容器
本体を作る方法として、フイルムを適宜の大きさ
に切断し、これらを接着剤等により連結する方法
もある。しかし、この方法による場合にはフイル
ム切断面すなわち金属および接着層断面が食品等
の内容物と接触することになり、食品衛生上好ま
しくないし、また、レトルト性に劣るという難点
がある。
本発明者らは、先に、上記のごとき平板状の多
層基材から、深さを有する立体形状の容器本体を
構成するコンテナを得るに、従来のごとく、絞り
加工によつたり、あるいは切断連結したりせず
に、このような二次元のものから三次元の立体形
状にするにはどうしても多層基材の余りがでてき
てしまうが、この余りをリンクル(ひだ、しわ)
として吸収してしまい、したがつて、無理に多層
基材を延伸することなくコンテナを得、さらに、
このコンテナの外面に、射出成形により、樹脂層
を形成(積層)するようにして、前記リンクルを
当該射出成形時の樹脂圧により平滑化して容器本
体を構成するようにした。
すなわち、本出願人の先の提案になる容器本体
は、中間層が金属箔層でその両面に熱溶融可能な
樹脂層を有する少なくとも3層以上の平板状多層
基材から、底部と縦方向に形成されたリンクルを
有する胴壁部とを実質的に延伸することなく成形
したコンテナ外面に、射出成形により、樹脂層を
形成せしめて成ることを特徴とし、(特願昭60−
34649号、特開昭61−203335号)このような多層
基材の余りを縦方向リンクルとして吸収し、実質
的に延伸することなくコンテナを成形する方法の
一例は、それぞれ縦方向溝がほられた雄金型と雌
金型の間に、例えば円板状の多層基材シートをセ
ツトし、当該雌金型の中空部内に当該雄金型を押
入れする方法が挙げられ、これにより、縦方向に
形成されたリンクルを有し、フランジ部と胴部と
底部とを備えたコンテナが成形される。
(1) この発明によれば、前述のように、雄雌金型
間に多層基材をセツトし、一方の金型の中空部
内に、当該多層基材をスライドさせ、従来の絞
り加工とは異なり、実質的に延伸することな
く、平板状の多層基材を立体形状のコンテナと
するので、例えば40μ未満という従来試みられ
たことのない薄いAl箔等の金属箔を有する多
層プラスチツク基材により構成された容器本体
を提供することができた。
すなわち、従来の延伸による場合、薄いAl
箔を使用するとピンホールやクラツクを生じる
が、この発明によれば、かかる問題を生せず、
薄いAl箔の使用を可能とし、Al箔の厚みを最
小のものとすることができた。
しかも、Al箔引き伸ばしによるときは、Al
箔の厚みが不均一となるが、この発明では均一
な厚みの金属箔(Al箔)を有する容器本体と
なすことができた。
これにより、多層基材を使用する場合に大き
なウエートを占める金属箔を、必要なバリヤー
性レベルでの最小厚みに規制することができ、
製造コストも安価なものとすることができた。
また、薄肉のAl箔の使用が可能な結果、完全
燃焼が可能で、缶公害の問題を解消できた。
(2) この発明によれば、平板状の多層基材から立
体形状のコンテナとする際に、どうしても余り
が出てしまうが、これをリンクル(ひだ、し
わ)としてそのまま、とうがいリンクルを有す
るコンテナを、射出成形に移す。したがつて、
実質的に多層基材を延伸しないで済むし、この
リンクルは、コンテナ内面が全型面に、射出樹
脂圧により押圧されるので、コンテナ内面の凹
凸のリンクルは平坦化され、凸部がつぶされ、
平滑化される。このような樹脂の射出により、
従来のごとくフイルムを適宜の大きさに切断
し、これらを接着剤等により連接して容器本体
を形成する場合と異なり、切断面が缶内容物と
接触せず、食品衛生上好ましいものを得ること
ができた。また、射出成形によるので、射出樹
脂がコンテナ外面と密着し、一体のものとなる
ので、容器本体として強度の高いものが得ら
れ、したがつて、容器輸送時や作業時(容器と
しての積み上げ作業等)、変形、つぶれ等を防
止でき、実用的な機能をもたせることができ
た。また、密着性が強い等からレトルト処理も
可能である。
(3) この発明容器本体を構成するコンテナの射出
樹脂が積層される反対面は、熱溶融可能(熱接
合可能)な樹脂層により構成されているので、
ヒートシール性が良く、適宜材料の蓋体をヒー
トシール等により容易に取付けることができ、
レトルト密閉容器とすることができ、レトルト
処理が可能で、ガスバリヤー性も良く、長時間
の保存に耐え得る缶様容器、スープ缶、各種飲
料缶等の広範囲の用途に使用できる。
(4) この発明によれば、多層基材表面が樹脂層で
あるので食品に対する味覚の劣化等の金属缶の
欠点を解消した缶様容器本体を提供できた。ま
た、各種樹脂およびデザインの選択により、フ
アツシヨン性に富ませることもできる。
このような、薄い均一厚の金属箔によりガスバ
リヤー性を保持させてなる、コンテナの外面に、
射出同時一体成形により、射出樹脂を積層してな
る容器本体は、射出樹脂のみからなるあるいは多
層基材を三次元化したコンテナのみからなる容器
(本体)と異なり、多層基材を三次元化したコン
テナと射出樹脂とからなるので、射出成形方法な
どを工夫することにより、コンテナのフランジ部
の周端部から突出して当該射出樹脂を積層するこ
ともでき、すなわち、容器本体蓋シール部を、多
層基材部分と当該突出した射出樹脂層部分という
二つの部分をもたせることができる(上記明細書
参照)。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、このような長期保存に耐え、かつ、レ
トルト処理が可能であるなどの各種の利点を備え
た容器本体に蓋体が極めて強固に取着されている
場合、レトルト処理時や製品を落下させた場合
に、シール強度が高いという利点がある一方で、
蓋体を剥離して容器内容物を取出ししようとする
場合に、はがしづらいいわゆるイージピール性に
劣るということになる。
他方、蓋体がコンテナに比較的弱く付着してい
る場合には、かかるイージーピール性は容易とな
つても、レトルト時や落下時などに蓋体が剥離す
るという難点がでてくる。
本発明は、長時間保存性やレトルト性に優れる
など各種の利点を備えた容器(本体)において、
さらに、上記した相反する性格である、強いシー
ル強度を持ち、しかも、イージーピールが容易な
容器を提供することを目的とする。
本発明は、また、先の提案になる、蓋シール部
において、多層基材部分と射出樹脂層部分とを有
するという容器において、当該利点を活かしつ
つ、さらに、改良を施した容器を提供することを
目的とする。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な
特徴は、本明細書の記述および添付図面からあき
らかになるであろう。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、中間層が金属箔層でその両面に熱接
合可能な樹脂層を有する少なくとも3層以上の平
板状多層基材から、フランジ部と底部と胴壁部と
を有し、少なくとも当該胴壁部に縦方向に形成さ
れたリンクルを有し、かつ、実質的に延伸するこ
となく成形したコンテナの外面に、射出成形によ
り、当該コンテナの前記フランジ部周端縁より外
方に突出させて樹脂層を積層して成り、かつ、当
該コンテナの当該フランジ部と当該突出した樹脂
層部分を蓋シール部として当該コンテナに蓋体を
熱接合により取着して成る缶様容器において、当
該蓋体が熱接合されるコンテナのフランジ部の周
端縁が、突出した樹脂層部分の周端縁よりも1mm
以上内側にあり、かつ、フランジ部の蓋体とのシ
ール強度が、突出した樹脂層部分の蓋体とのシー
ル強度よりも大となるように構成されて成ること
を特徴とする缶様容器に存する。
[作用] 本発明容器においては、蓋シール部において、
突出した射出樹脂層部分における蓋体とのシール
強度よりも、コンテナのフランジ部における蓋体
とのシール強度が大となつている。すなわち、蓋
シール部の外側のシール強度が小で、その内側の
シール強度が大となつている。
これにより、蓋体を容器本体から剥離するに、
はがれ始めの強さは比較的小さくて済む。本発明
者の鋭異検討によれば、かかる蓋体のイージーピ
ール性のポイントは、はがれ始めの強度が小さい
事であり、その後、その勢いで、ピールできるこ
とが判つた。
したがつて、蓋シール部において外側のシール
強度を比較的小としておくことにより、たとえ内
側のシール強度が比較的大であつても、その勢い
で、イージーピールを容易にすることができる。
一方、内側のシール強度を大にしておくことに
より、レトルト処理時や製品落下時に有利に働
く。すなわち、レトルト処理により内圧がかかつ
たときには、外側よりも内側において圧がかかる
ので、内側のシール強度を大にしておくことは有
利である。
かかるイージーピールが容易で、強いシール強
度を持つ容器は、本発明のごとく、その蓋シール
部において、上記のごとき樹脂層(射出樹脂層)
部分と多層基材部分(コンテナのフランジ部)と
を持たせるようにしてはじめて可能である。
本発明では、その際に、蓋体が熱接合されるコ
ンテナのフランジ部(シール強度大)の周端縁
が、突出した樹脂層部分(シール強度小)の周端
縁よりも1mm以上内側にあるようにしている。
これは、蓋シール部において、前記のように、
シール強度が大なるように構成したフランジ部の
占める面積が極端に多くて、突出した樹脂層部分
が極端に少ないときには、シール強度は大でレト
ルト処理特性や落下強度特性は良好になるとして
も、ピールの付勢性に欠け蓋のイージーピール性
は劣ることとなる。
かかる兼ねあいから、コンテナのフランジ部の
周端縁が、突出した樹脂層部分の周端縁の内側に
あつて、かつ、それが1mm以上内側にあることが
必要であることが判つた。
[実施例] 次に、本発明を、実施例を示す図面に基づいて
説明する。
第2図は本発明容器本体(丸缶容器本体)の一
例斜視図を示す。
この容器本体の製法例を説明するに、先ず、第
4図に断面を示すような多層基材1を、必要な大
きさに打抜き、第5図に示すような円板2を得
る。
当該多層基材1は、中間層3が例えば40μ未満
の金属箔層で、その片面(上面)に熱溶融(接
合)可能な樹脂層4が積層され、さらに、その片
面(下面)にも熱溶融(接合)可能な樹脂層5を
有する。
円板2を、それぞれ縦方向溝6及び7がほられ
た雄金型8であつて上面に鍔状平板(図示せず)
を有するものと、雌金型9との間にセツトし、雌
金型9の中空部内に雄金型8を押入し、多層基材
の余り部分を縦方向にリンクル10として吸収す
ることにより実質的に多層基材を延伸することな
くフランジ部11と胴壁部12と底部13とを有
するコンテナ14を成形する(第6図及び第7
図)。この場合雄金型8と雌金型9のそれぞれの
溝は、互いに噛み合う形で配置されることが望ま
しい。
当該コンテナ14を、第8図に示すように、射
出成形金型15の雄モールド部分に取り付け、ゲ
ート16を有する金型17を第9図に示すように
型締めし、当該金型17のゲート16から樹脂1
8を射出すると、当該射出樹脂より成る樹脂層1
8とコンテナ14の相対する面が全面にわたつて
溶着され、第10図イに示すような一体化した、
リジツトな、容器本体19が形成される。この容
器本体19の外観全体図は第2図に示す通りであ
る。
上記において、射出時、コンテナ14内面が射
出成形時の樹脂圧により、金型15に押し付けら
れ、その内面リンクル10が平滑化される。
第7図ではリンクル10を太線で示し、第2図
では細線でリンクル10を示し、かかる平滑化の
様子を模式的に示してある。
この容器本体19に、第10図ロに断面図を、
又第11図に全体観図を示すように、蓋体20
を、ヒートシール等の熱接合により取り付けし
て、密閉容器21として使用できる。
次に、第1図により、本発明の実施例の詳細を
説明する。
第1図は本発明の実施例を示す要部断面図であ
る。
第1図に示すように、コンテナ14の熱接合可
能な樹脂層5に密着させて、射出樹脂層18を積
層し、さらに、コンテナ14のフランジ部11の
周端部110より突出させて、当該射出樹脂18
よりなる同様のフランジ部を形成する。当該突出
した射出樹脂層180とフランジ部11との面
で、蓋シール部Yを構成する。当該蓋シール部Y
を封止代として、蓋体20を、熱接合により取り
付けする。
フランジ部11の周端縁110は、突出した射
出樹脂層180の周端縁1800よりも内側に位
置させてある。
当該フランジ部周端縁110は、当該突出した
射出樹脂層180の周端縁1800より1mm以上
内側にある。したがつて、当該周端縁1800と
周端縁11との間の距離Xは、1mm以上に構成さ
れている。
また、本発明では、フランジ部11の蓋体20
とのシール強度を、突出した射出樹脂層180の
蓋体20とのシール強度よりも大としてある。換
言すれば、突出した射出樹脂層18の蓋体20と
のシール強度を、その内側に位置するコンテナ1
4のフランジ部11の蓋体20とのシール強度よ
りも小さく構成してある。
このような、蓋シール部Yにおいて、シール強
度に差異を設ける方法の例としては、例えば、コ
ンテナ14のフランジ部11における熱溶融(接
合)可能な樹脂層4を構成する合成樹脂と、射出
樹脂層18を構成する合成樹脂とを異なつたもの
とし、例えば、前者に、融点(M.P)が140℃の
合成樹脂を使用し、一方、後者にM.Pが160℃の
合成樹脂を使用する。
そして、蓋体20とのヒートシールを例えば
180℃で行なうと、先に前者が溶融してヒートシ
ールされ、160℃で後者がやつと溶融してヒート
シールされる。その結果、コンテナ14のフラン
ジ部11におけるシール強度に比して、突出した
射出樹脂層180におけるシール強度は小さいも
のとなり、第1図に示すように、蓋体20を矢標
方向に持上げしたばあい、当該部位では、やつと
付着した状態にあるのでそのピールが容易とな
る。一旦、ピールされると蓋体20では、その勢
いで、フランジ部11部位でも、蓋体20をピー
ルすることができる。
容器21内部に、内容物(図示せず)を充填
し、レトルト殺菌を行なう場合、シール部を引は
がそうとする力は主として、内容物の膨張又は外
圧による圧縮により発生するため、コンテナ14
のフランジ部11でシール強度が確保されてさえ
おれば、充分レトルト処理に耐えることができ
る、また、レトルト時、容器21内部の内圧がか
かつても、フラジ部11のシール強度を大として
いるので、充分レトルト処理に耐え得、同様のこ
とが製品落下時でもいえる。
距離Xを1mm以上としたのは、上記のようなレ
トルト特性とイージーピール性とのバランスをと
ることの他に、上記のごとく、不用意な蓋体20
の突出した射出樹脂層180からの持上りを防止
する意図もある。
本発明における上記のごとき、シール強度に差
異を設ける方法としては、上記のごとくM.Pに差
異を設ける他、ヒートシール開始温度を調節する
ことなどによつても可能である。
次に、本発明容器本体を構成する材料について
説明するに、多層基材1を構成する金属箔3とし
ては各種の金属素材より成るものが使用できる
が、本発明の前記目的等から特にAl箔が代表例
として例示される。
金属箔3の厚みは100μ未満であればよい。但
し、本発明では延伸過程を経ないので、終始多層
基材特に金属箔の厚みが均一であり、薄肉のもの
の使用も可能な為、主として経済的理由及び易燃
焼性の点から50μ以下が好ましい。
例えば7μ厚の極薄のものでも容器本体を構成
できる。
多層基材1の熱接合可能な樹脂層4,5を構成
する樹脂には各種のものが使用できるが、合成樹
脂例えば高温、高圧でレトルト殺菌する場合に要
求される耐熱性、耐油性、ヒートシール性に優
れ、かつ、樹脂から食品中への可塑剤、安定剤の
移行がない、エチレンプロピレン共重合体等のポ
リオレフイン系合成樹脂が例示される。
射出樹脂18には各種のものが使用できるが、
合成樹脂例えばレトルト殺菌時の高温に対し、優
れた耐熱性を有するポリプロピレン、エチレンポ
リプロピレン共重合体等のポリオレフイン系合成
樹脂が例示される。
本発明において、蓋シール部のおけるシール強
度に差異を設けるに際し、例えば、多層基剤1の
熱接合可能な樹脂層4を構成する材料と、射出樹
脂層18を構成する材料とを異なつたものとして
差異を設ける好ましい具体例の一例は、樹脂層4
を構成する合成樹脂を、M.P140℃エチレンプロ
ピレンランダムコポリマーとし、一方、射出樹脂
を、M.P160℃のエチレンプロピレンブロツクポ
リマーとする。
本発明においては、射出樹脂に無機質充填剤を
混合してもよい。無機質充填剤を混合することに
より、次のごとき利点がある。
缶様容器の寸法安定性が向上し、収縮率が低
下し有利となる。
耐熱性が向上し、熱変形温度が上昇し、レト
ルト上有利となる。
燃焼カロリーが低下し、燃焼炉などをいため
ず、公害防止上有利となる。
剛性をもたせることができ、商品の流通上有
利となる。
熱伝導が良好となり、レトルト上有利とな
る。
コストを低減できる。
無機質充填剤としては、一般に剛性樹脂および
ゴムの分野において広く使われているものであれ
ばよい。これらの無機質充填剤としては、食品衛
生性が良く、酸素および水と反応しない無機化合
物であり、混練時および成形時において分解しな
いものが好んで用いられる。該無機質充填剤の例
としては、金属の酸化物、その水和物(水酸化
物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩のごとき化合物、
これらの複塩ならびにこれらの混合物に大別され
る。該無機質充填材の代表例としては、酸化アル
ミニウム(アルミナ)、その水和物、水酸化カル
シウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸
化マグネシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹およ
び鉛白のごとき鉛の酸化物、炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ホワ
イトカーボン、アスベスト、マイカ、タルク、ガ
ラス繊維、ガラス粉末、ガラスビーズ、クレー、
ケイソウ土、シリカ、ワラストナイト、酸化鉄、
酸化アンチモン、酸化チタン(チタニア)、リト
ボン、軽石粉、硫酸アルミニウム(石膏など)ケ
イサンジルコニウム、酸化ジルコニウム、炭酸バ
リウム、ドロマイト、二硫化モリブデンおよび砂
鉄があげられる。これらの無機質充填剤のうち、
粉末状のものはその径が20ミクロン以下(好適に
は10ミクロン以下)のものが好ましい。繊維状の
ものでは径が1〜500ミクロン(好適には1〜300
ミクロン)であり、長さが0.1〜6mm(好適には
0.1〜5mm)のものが望ましい。さらに、平板状
のものは径が30ミクロン以下(好適には10ミクロ
ン以下)のものが好ましい。これらの無機質充填
材のうち、特に平板状(フレーク状)のものおよ
び粉末状のものが好適である。
その他射出樹脂に顔料など各種添加剤を添加し
てもよい。
次に、密閉容器を構成する蓋体20の例として
は、中間層を金属箔とし、この金属箔の一面(容
器本体側)に容器本体19の射出樹脂18や多層
基材1の一方の樹脂層4とヒートシール等が可能
で容器本体から使用時、剥離できるような樹脂層
を有する少なくとも2層の多層基材が挙げられ
る。
該金属箔には前記金属箔3と同様のものが使用
でき、Al箔が例示される。また、当該樹脂層を
構成する樹脂には、例えば前記のレトルト殺菌時
に優れた耐熱性を有するエチレンプロピレン共重
合体等のオレフイン系合成樹脂を使用するとよ
い。
当該合成樹脂の好ましい例としては、エチレン
プロピレンランダムコポリー60%に低密度ポリエ
チレン40%のブレンド物があげられる。
上記蓋体20の好ましい例としては、中間層を
金属箔とし、その片面(容器本体取付側)に上記
ポリオレフイン系合成樹脂層を有し、他方の面
(外面)に例えばポリエステルより成る樹脂層を
有するサンドウイツチ構造のものがあげられる。
ところで、上記例では、丸缶容器について例示
したが、本発明は、上記丸缶容器と同様に本体の
コンテナを成形し、第3図に示すような角缶容器
本体19等に適用してもよい。
当該角缶容器本体19は第3図では四角形状の
ものを例示したが、四角以外の例えば五角、六角
形状のものであつてもよい。
また、本発明においては、第12図に示すよう
に、多層基材1の余り部分32をコーナー部のみ
に折り込んで、角缶容器本体コンテナとしてもよ
い。
[発明の効果] (1) 本発明によれば、容器の蓋シール部におい
て、蓋体が熱接合されるコンテナのフランジ部
の周端縁を、突出した射出樹脂増部分の周端縁
よりも1mm以上内側とし、かつ、フランジ部の
蓋体とのシール強度を、突出した射出樹脂層部
分の蓋体とのシール強度よりも大として構成し
たことにより、強いシール強度を持つとともに
イージーピールが容易な容器を得ることができ
た。
本発明の容器における蓋シール部にあつて
は、その外側のシール強度がその内側のシール
強度よりも比較的小さくなつており、その為、
蓋体を容器本体から引続いて、ピールするに、
その勢いで、その内側のシール強度の比較的大
なる部分も容易にピールすることができた。
一方、蓋体は当該内側部分で、強固にシール
されているので、製品落下時やレトルト処理時
に有利に働く。
このような、強いシール強度を持つとともイ
ージーピールが容易な容器は、同一材料のみか
らなる一体成形品容器や前述の多層基材のみか
らなる容器では得難く、本発明のごとく、蓋シ
ール部について、多層基材部分と射出樹脂層部
分という別異のヒートシールを同時に行なえる
ようにしてはじめて可能となる。
(2) 本発明によれば、第6図にも示すように、雄
雌金型間に多層基材をセツトし、一方の金型の
中空部内に、当該多層基材をスライドさせ、従
来の絞り加工とは異なり、実質的に延伸するこ
となく、平板状の多層基材を立体形状のコンテ
ナとするので、例えば40μ未満という従来試み
られたことのないAl箔等の金属箔を有する多
層プラスチツク基材により構成された容器本体
を提供することができた。
すなわち、従来の延伸による場合、薄いAl
箔を使用するとピンホールやクラツクを生じる
が、本発明によれば、かかる問題を生せず、薄
いAl箔の使用を可能とし、Al箔の厚みを最小
のものとすることができた。
しかも、Al箔引き伸ばしによるときは、Al
箔の厚みが不均一となるが、本発明では均一な
厚みの金属箔(Al箔)を有する容器本体とな
すことができた。
これにより、多層基材を使用する場合に大き
なウエートを占める金属箔を、必要なバリヤー
性レベルでの最小厚みに規制することができ、
製造コストも安価なものとすることができた。
また、薄肉のAl箔の使用が可能な結果、完全
燃焼が可能で、缶公害の問題を解消できた。
(3) 本発明によれば、平板状の多層基材から立体
形状のコンテナとする際に、どうしても余りが
出てしまうが、これをリンクル(ひだ、しわ)
としてそのまま、とうがいリンクルを有するコ
ンテナを、射出成形に移す。したがつて、実質
的に多層基材を延伸しないで済むし、このリン
クルは、コンテナ内面が金型面に、射出樹脂圧
により押圧されるので、コンテナ内面の凹凸の
リンクルは平坦化され、凸部がつぶされ、平滑
化される。このような樹脂の射出により、従来
のごとくフイルムを適宜の大きさに切断し、こ
れらを接着剤等により連接して容器本体を形成
する場合と異なり、切断面が缶内容物と接触せ
ず、食品衛生上好ましいものを得ることができ
た。また、射出成形によるので、射出樹脂がコ
ンテナ外面と密着し、一体のものとなるので、
容器本体として強度の高いものが得られ、した
がつて、容器輸送時や作業時(容器としての積
み上げ作業等)、変形、つぶれ等を防止でき、
実用的な機能をもたせることができた。また、
密着性が強い等からレトルト処理も可能であ
る。
(4) 本発明容器本体は、ポリオレフイン系樹脂が
外面に存在するのでヒートシール性等が良く、
適宜材料の蓋体をヒートシール等により容易に
取付けることができ、密閉容器とすることがで
き、レトルト処理が可能で、ガスバリヤー性も
良く、長時間の保存に耐え得る缶様容器として
缶詰容器、スープ缶、各種飲料缶等の広範囲の
用途に使用できる。
(5) 本発明によれば、多層基材表面が樹脂層であ
るので食品に対する味覚の劣化等の金属缶の欠
点を解消した缶様容器本体を提供できた。ま
た、各種樹脂およびデザインの選択により、フ
アツシヨン性に富ませることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を説明する要部断面
図、第2図は本発明の実施例を示す容器本体の斜
視図、第3図は本発明の他の実施例を示す容器本
体の斜視図、第4図は本発明に使用される多層基
材の構成例を示す断面図、第5図は同多層基材
(円板)の斜視図、第6図は本発明に係るコンテ
ナ形成工程説明図、第7図は本発明に係るリンク
ルを有するコンテナの斜視図、第8図は当該コン
テナの金型への取付図、第9図は射出工程の説明
図、第10図イは本発明実施例を示すコンテナの
断面図、第10図ロは本発明実施例を示す容器の
断面図、第11図は本発明の実施例を示す容器の
斜視図、第12図は本発明の変形をすコンテナの
斜視図である。 1……多層基材、3……金属箔層、4……樹脂
層、5……樹脂層、10……リンクル、11……
フランジ部、110……フランジ部周端縁、12
……胴壁部、13……底部、14……コンテナ、
18……射出樹脂、180……突出した樹脂層部
分、1800……周端縁、19……容器本体、2
0……蓋体、X……距離、Y……蓋シール部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 中間層が金属箔層でその両面に熱接合可能な
    樹脂層を有する少なくとも3層以上の平板状多層
    基材から、フランジ部と底部と胴壁部とを有し、
    少なくとも当該胴壁部に縦方向に形成されたリン
    クルを有し、かつ、実質的に延伸することなく成
    形したコンテナの外面に、射出成形により、当該
    コンテナの前記フランジ部周端縁より外方に突出
    させて樹脂層を積層して成り、かつ、当該コンテ
    ナの当該フランジ部と当該突出した樹脂層部分を
    蓋シール部として当該コンテナに蓋体を熱接合に
    より取着して成る缶様容器において、当該蓋体が
    熱接合されるコンテナのフランジ部の周端縁が、
    突出した樹脂層部分の周端縁よりも1mm以上内側
    にあり、かつ、フランジ部の蓋体とのシール強度
    が、突出した樹脂層部分の蓋体とのシール強度よ
    りも大となるように構成されて成ることを特徴と
    する缶様容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7079969B2 (ja) * 2018-06-19 2022-06-03 中澤函株式会社 紙絞りトレーの製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5856217U (ja) * 1981-10-12 1983-04-16 三菱重工業株式会社 ボルトの回り止め装置

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