JPH0584399A - 電磁誘導加熱式アイロン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の加熱コイルと電磁誘導加熱される１つ
の加熱板を有するプレス台と、プレス上板でアイロン掛
を行い、加熱板の温度が設定温度以上にならないよう抑
制し、良好なアイロン掛を行うものである。 【構成】 複数のインバータ回路９ａ、９ｂと、インバ
ータ制御回路13と、複数の加熱コイル10ａ、10ｂと、こ
れら複数のどの加熱コイルからも誘導加熱される１つの
加熱板４とからなるプレス台と、プレス台の上部からプ
レスするプレス上板とから構成し、インバータ制御回路
13はこの加熱板４に近接して設けられた温度センサー14
の検知温度が設定温度以下となった場合は複数の加熱コ
イルのすべてに高周波電流が供給され、温度センサー14
の検知温度が設定温度以上となった場合は複数の加熱コ
イル10ａ、10ｂの個々の加熱コイルが同時に加熱される
ことがないよう出力制御を行う構成としてある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電磁誘導加熱を利用した
プレス式の電磁誘導加熱式アイロンに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の複数の加熱コイルを有する電磁誘
導加熱式アイロンは、例えば、図３に示す（特開平３ー
１００号公報）のように複数の加熱コイル10ａ、10ｂ、
及びインバータ制御回路13等からなる電磁誘導加熱装置
を備えたアイロン台24と磁性体を有する可動式アイロン
本体25でなり、アイロン台24上を可動式アイロン本体25
を移動することによりアイロン掛を行うものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合、使用者は磁性体であるため重量のある可動式アイロ
ン本体25を頻繁に移動させるために、アイロン掛けの作
業性が悪いという問題があるとともに、複数の加熱コイ
ル10ａ、10ｂの通電をその都度可動式アイロン本体25の
位置に合った可熱コイルが通電するよう電気的に切り替
える必要があり、複数の加熱コイル10ａ、10ｂの中間の
位置に可動式アイロン本体25を停止させた場合は、加熱
コイルの通電の制御が困難であるという問題があった。

【０００４】本発明は、このような従来の課題を解決し
複数の加熱コイル10ａ、10ｂを有する電磁誘導加熱式ア
イロンにおいて磁性体を移動することなくするととも
に、アイロン本体の位置により加熱コイルの通電を切り
替える必要がなく、しかも、良好な加熱温度が得られる
アイロン装置を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたものであり、複数のインバータ回路
と、インバータ制御回路と、複数の加熱コイルと、これ
ら複数のどの加熱コイルからも誘導加熱される１つの加
熱板とからなるプレス台と、プレス台の上部からプレス
するプレス上板とから構成し、インバータ制御回路はこ
の加熱板に近接して設けられた温度センサーの検知温度
が設定温度以下となった場合は複数の加熱コイルのすべ
てに高周波電流が供給され、温度センサーの検知温度が
設定温度以上となった場合は複数の加熱コイルの個々の
加熱コイルが同時に加熱されることがないよう出力制御
を行う構成としてある。

【０００６】

【作用】本発明の複数の加熱コイルを有する電磁誘導加
熱式アイロンは、プレス台に設けられた加熱コイルによ
りプレス台に設けられた加熱板を電磁誘導加熱し、プレ
ス台に置かれたアイロン掛け物の上部からプレス上板で
プレスしアイロン掛けを行うことができ、加熱板の温度
が設定温度以上に高くなった場合は、加熱板に近接して
設けらけた温度センサーによって温度を検知し、複数の
加熱コイルの交互運転を行うことにより加熱板の温度上
昇を抑制する作用をする。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面に基づ
き説明する。

【０００８】図１において、商用電源１には電源スイッ
チ２を介して直流電源用の整流器３が接続されており、
整流器３の出力端子には、磁性体からなる加熱板４を電
磁誘導加熱するためにプレス上板（図２において21で図
示）を下方にプレスした時にＯＮとなるプレススイッチ
５を介して、フィルターコンデンサー６が接続されてお
り、プレススイッチ５とフィルターコンデンサー６の交
点にチョークコイル７が接続されている。このチョーク
コイル７に出力制御スイッチ18ａを介して平滑コンデン
サー８ａおよび出力制御スイッチ18ｂを介して平滑コン
デンサー８ｂがそれぞれ並列に接続されており、また、
平滑コンデンサー８ａおよび８ｂにはインバータ回路９
ａおよび９ｂがそれぞれ並列に接続されている。

【０００９】インバータ回路９ａおよび９ｂには、それ
ぞれ加熱コイル10ａおよび10ｂが転流用コンデンサー11
ａおよび11ｂとの並列回路にスイッチング素子12ａおよ
び12ｂとの直列回路が構成され、13はインバータ制御回
路でスイッチング素子12ａおよび12ｂのＯＮ−ＯＦＦを
制御している。また、前記加熱板４に近接して設けられ
た温度センサー14からの信号は温度制御回路15で制御さ
れインバータ制御回路13に入力され、加熱板４の温度が
設定温度より高くなった場合は、冷却風を送風すべく商
用電源１側に接続された冷却用ファンモータ16を駆動す
る。また同様に前記温度センサー14からの信号により温
度制御回路15を介して、前記インバータ制御回路13に信
号を送り出力制御回路17により出力制御スイッチ18ａお
よび18ｂはインバータ回路９ａおよび９ｂの動作をＯＮ
−ＯＦＦする。

【００１０】また、図２において19は前記加熱コイル10
ａおよび10ｂ、加熱板４、インバータ回路９ａおよび９
ｂ、各制御回路等を内臓した本体であり、20は操作を行
う操作パネルであり、21はプレス上板であり、本体19の
上部のプレス台22の上部に置かれたアイロン掛け物のプ
レスアイロンを行うものである。また、23は冷却用ファ
ンモータ16の駆動により吹き出される冷却風の吹き出し
孔である。

【００１１】次に本実施例の動作について説明する。

【００１２】上記構成において、電源スイッチ２をＯＮ
しプレススイッチ５がＯＮすると加熱板４が設定温度以
下の場合は出力制御スイッチ18ａおよび18ｂはＯＮ状態
であるのでインバータ制御回路13はスイッチング素子12
ａおよび12ｂを駆動しインバータ回路９ａおよび９ｂを
発振させる。インバータ回路９ａおよび９ｂが発振する
と、プレス台22の下部に設けた加熱コイル10ａおよび10
ｂに高周波電流が供給され、加熱板４が加熱され加熱板
４の温度を急速に立ち上がらせるが加熱板４の温度が設
定温度以上となった時には、加熱板４の近傍に設けられ
た温度センサー13が検知し温度制御回路15、インバータ
制御回路13、出力制御回路17を介して出力制御部スイツ
チ18ａおよび18ｂのＯＮ−ＯＦＦを行う。

【００１３】すなわち、インバータ回路９ａおよび９ｂ
が同時に動作することがないよう出力制御スイッチ18ａ
および18ｂを交互にＯＮ−ＯＦＦを行うとともに加熱板
４の温度によつては、必要に応じて冷却用のファンモー
タ16を駆動し、冷却風吹き出し孔23から吹き出された冷
却風により加熱板４が設けられたプレス台22を空冷する
ものである。

【００１４】このように本発明の実施例のプレス式の電
磁誘導加熱式アイロンによれば、プレス台22に設けられ
た複数の加熱コイル10ａ、10ｂによりプレス台22に設け
られた加熱板４を電磁誘導加熱し、プレス台22に置かれ
たアイロン掛け物のアイロン掛けを行うことができ、加
熱板４の温度が設定温度以上に高くなった場合は、加熱
板４に近接して設けらけた温度センサー14によって温度
を検知し、複数の加熱コイル10ａ、10ｂの交互運転を行
うことにより加熱板４の温度上昇を抑制するとともに温
度センサー14で検知した温度によっては冷却用ファンモ
ータ16を駆動し、冷却風を冷却風吹き出し孔23より吹き
出してプレス上板21およびプレス台22を冷却するもので
あり、複数の加熱コイル10ａ、10ｂを収納しその加熱コ
イルによって電磁誘導加熱される１つの加熱板４でアイ
ロン掛をし、加熱コイルに近接して設けられた温度セン
サー14により加熱板４の温度が設定温度以上とならない
ようにすることができるものである。

【００１５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、重量のあ
る磁性体の加熱板がプレス台に収納してあり、プレス上
板をプレスすることによりアイロン掛を行うことにより
アイロン掛の作業性が良好であるとともに、複数の加熱
コイルを有したアイロン台と複数のどの加熱コイルから
も電磁誘導加熱される磁性体からなる１つの加熱板と、
この加熱板の温度を検知し加熱板の温度が設定温度以上
となった場合は複数の加熱コイルの個々の加熱コイルが
同時に加熱されることがないよう出力制御を行うことに
より加熱板の温度が設定温度より高くならないようにす
ることができ、作業性が良好で、安全性のすぐれた電磁
誘導加熱式アイロンを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における電磁誘導加熱式アイ
ロンの回路図である。

【図２】同外観斜視図である。

【図３】従来の電磁誘導加熱式アイロンの要部説明図で
ある。

【符号の説明】

４ 加熱板 ９ａ、９ｂ インバータ回路 10ａ、10ｂ 加熱コイル 13 インバータ制御回路 14 温度センサー 21 プレス上板 22 プレス台

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 力久 勝利 福岡県福岡市南区塩原２丁目１番47号 九 州電力株式会社総合研究所内 (72)発明者 吉田 泰憲 福岡県福岡市南区塩原２丁目１番47号 九 州電力株式会社総合研究所内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のインバータ回路(９ａ)、(９ｂ)
   と、これら複数のインバータ回路(９ａ)、(９ｂ)を制御
   するインバータ制御回路(13)と、前記複数のインバータ
   回路(９ａ)、(９ｂ)が発振し高周波電流が供給される複
   数の加熱コイル(10ａ)、(10ｂ)と、これら複数のどの加
   熱コイル(10ａ)、(10ｂ)からも誘導加熱される磁性体か
   らなる１つの加熱板(４)を有するプレス台(22)と、この
   プレス台(22)の上部からプレスするプレス上板(21)とか
   ら構成したことを特徴とする電磁誘導加熱式アイロン。
2. 【請求項２】 加熱板(４)の温度を検知する温度センサ
   ー(14)を加熱板(４)に近接して設け、インバータ制御回
   路(13)はこの温度センサー(14)の検知温度が設定温度以
   下の時は、複数の加熱コイル(10ａ)、(10ｂ)の全てに高
   周波電流が供給され、温度センサー(14)の検知温度が設
   定温度以上の時は、複数の加熱コイル(10ａ)、(10ｂ)の
   個々の加熱コイルが同時に加熱されることがないよう出
   力制御を行う構成とした請求項１記載の電磁誘導加熱式
   アイロン。