JP2906423B2 - 誘導加熱式アイロン - Google Patents

誘導加熱式アイロン

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JP2906423B2
JP2906423B2 JP1015438A JP1543889A JP2906423B2 JP 2906423 B2 JP2906423 B2 JP 2906423B2 JP 1015438 A JP1015438 A JP 1015438A JP 1543889 A JP1543889 A JP 1543889A JP 2906423 B2 JP2906423 B2 JP 2906423B2
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heating coil
iron
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ironing
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和彦 麻田
秀和 山下
泉生 弘田
秀之 小南
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般家庭において使用する誘導加熱式アイ
ロンに関するものである。
従来の技術 第4図は、従来の技術における誘導加熱式アイロンの
上面図である。図において、1はアイロン本体、2はア
イロン台である。アイロン台2は、アイロン作業の前お
よびアイロン作業の合間に衣類を裁くときなどにアイロ
ン本体1を置いて加熱するヒートアップ部分3を備えて
いる。ヒートアップ部分3には、楕円形の加熱コイル15
が設けられていて、アイロン本体1をアイロン作業の前
およびアイロン作業の合間に衣類を裁くときなどにこの
上に載置すると加熱する作用がある。4は、衣類を上に
置いてアイロンがけを行うためのフェルト面である。フ
ェルト面4の下方には、アイロンがけ中にアイロン本体
1を誘導加熱するための10個の円形の加熱コイル5〜14
が設けられている。実際には、10個の加熱コイル5〜14
はすべてフェルト面4の下側にとりつけられているた
め、第4図のようにアイロン台の上面からは、見ること
ができない。
第5図は、従来の誘導加熱式アイロンの回路図であ
る。図において、16は直流電源で、100ボルト60ヘルツ
の交流電源17と、4本のシリコンダイオード・ブリッジ
で構成した整流器18と、高周波の電圧リプルを抑えるた
めのチョークコイル19と平滑コンデンサ20によって構成
されている。21〜23は、加熱コイルに高周波電流を供給
するインバータで、すべて同じ構成である。実際には、
加熱コイル15と加熱コイル5〜14の分がすべて設けられ
ているので合計で11個有るのだが、図面のスペースの関
係で第5図では加熱コイル5、加熱コイル6、加熱コイ
ル15に接続した3個だけを示している。インバータ21
は、トランジスタ24とトランジスタ25の直列回路と、ト
ランジスタ24のコレクタとエミッタの間に逆並列に接続
したダイオード26、トランジスタ25のコレクタとエミッ
タの間に逆並列に接続したダイオード27と、共振コンデ
ンサ28によって構成されている。インバータ22も同様
に、トランジスタ29とトランジスタ30の直列回路と、ト
ランジスタ29のコレクタとエミッタの間に逆並列に接続
したダイオード31、トランジスタ32のコレクタとエミッ
タの間に逆並列に接続したダイオード32と、共振コンデ
ンサ33によって構成されている。インバータ23も同様
に、トランジスタ34とトランジスタ35の直列回路と、ト
ランジスタ34のコレクタとエミッタの間に逆並列に接続
したダイオード36、トランジスタ35のコレクタとエミッ
タの間に逆並列に接続したダイオード37と、共振コンデ
ンサ38によって構成されている。39は、負荷検知手段
で、装置の入力電流を検知する電流トランス40と電流ト
ランス40の出力が一定の値よりも大きい場合に、負荷無
し信号を出力するものである。41は、制御回路で、イン
バータ21〜23のうちのいずれか一つを駆動し、負荷検知
手段39からの負荷無し信号が有れば、他のインバータを
駆動し負荷検知手段39からの負荷無し信号が来なけれ
ば、そのまま加熱を継続するものである。
以上の構成において、従来の誘導加熱式アイロンの動
作を説明する。使用者が、アイロン本体1を例えば加熱
コイル15の上に置いたとすると、制御回路41は、先ずと
りあえずインバータ21を駆動する。すなわち、トランジ
スタ24とトランジスタ25に交互にベース電流を供給し、
トランジスタ24とトランジスタ25を交互にオンさせる。
このとき制御回路41は、加熱コイル5と共振コンデンサ
28の共振周波数に近い周波数で、インバータ21を駆動す
る。しかし、加熱コイル5の上には、アイロン本体1は
存在しないため、加熱コイル5と共振コンデンサ28の共
振回路の等価直列抵抗分は、非常に小さくそのため装置
の入力電流は、アイロン本体1がある場合と比較して、
かなり大きいので、負荷検知手段39は電流トランス40に
よってそれを検知し、負荷無し信号を制御回路41に出力
する。制御回路41は、負荷検知手段39からの負荷無し信
号を受けて、インバータ21の駆動をやめる。すなわち制
御回路41は、トランジスタ24とトランジスタ25のベース
電流の供給をやめる。次に制御回路41は、インバータ22
を駆動する。すなわち、トランジスタ29とトランジスタ
30に交互にベース電流を供給し、トランジスタ29とトラ
ンジスタ30を交互にオンさせる。このとき制御回路41
は、加熱コイル6と共振コンデンサ33の共振周波数に近
い周波数で、インバータ22を駆動する。しかし、加熱コ
イル6の上にも、アイロン本体1は存在しないため、加
熱コイル6と共振コンデンサ33の共振回路の等価直列抵
抗分は、非常に小さくそのため装置の入力電流は、アイ
ロン本体1がある場合と比較して、かなり大きいため、
負荷検知手段39は電流トランス40によってそれを検知
し、負荷無し信号を制御回路41に出力する。制御回路41
は、負荷検知手段39からの負荷無し信号を受けて、イン
バータ22の駆動をやめる。すなわち制御回路41には、ト
ランジスタ29とトランジスタ30のベース電流の供給をや
める。以上のような動作を繰り返し、やがて制御回路41
はインバータ23を駆動する。すなわち、トランジスタ34
とトランジスタ35に交互にベース電流を供給し、トラン
ジスタ34とトランジスタ35を交互にオンさせる。このと
き制御回路41は、加熱コイル15と共振コンデンサ38の共
振周波数に近い周波数で、インバータ23を駆動する。今
度は、加熱コイル15の上にアイロン本体1が存在してい
るため、加熱コイル15と共振コンデンサ38の共振回路の
等価直列抵抗分は、ある程度の大きさになっており、装
置の入力電流はアイロン本体1がない場合と比較してか
なり小さく、負荷検知手段39は負荷無し信号を制御回路
41に出力しない。制御回路41は、負荷検知手段39からの
負荷無し信号がないので、インバータ23の駆動を続け
る。すなわち制御回路41は、トランジスタ34とトランジ
スタ35に交互にベース電流の供給を続ける。したがって
アイロン本体1は、加熱コイル15によって加熱される。
使用者がアイロン掛け作業を行う場合には、アイロン本
体1を加熱コイル15の上から取り上げて、フェルト面4
の上の衣類の上に移す。すると、負荷検知手段39は、負
荷無し信号を制御回路41に出力し、再びインバータ21か
ら順番に駆動していく。例えばアイロン本体1が加熱コ
イル6の上にあるならば、制御回路41は、インバータ21
を駆動したときには、負荷検知手段39から負荷無し信号
を受けてインバータ22に駆動を切り替え、そこでは負荷
検知手段39からの負荷無し信号がないためそのまま加熱
を続けるという動作を行うので、アイロン本体1の加熱
が行われる。
以上のような動作を行うことにより、従来の技術の誘
導加熱式アイロンは、ヒートアップ部分にある状態およ
びアイロン掛け作業中にもアイロン本体1を加熱するこ
とができる。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような従来の技術の誘導加熱式ア
イロンは、加熱コイルの数が多いことから、高周波電流
を発生させるインバータの数が多くなるという性質があ
る。しかるにインバータは、高価なトランジスタを備え
ているので、アイロン本体1を加熱する事が可能な面積
を増やそうとして加熱コイル数を多くすると、トランジ
スタの数も多くなり、装置が非常に高価になるという問
題が発生するものであった。また、トランジスタのコス
トを抑えるために1個の加熱コイルの大きさを大きくす
ることにより、少ない個数の加熱コイルで、同等の加熱
可能面積を得ようとした場合には、加熱コイルの面積に
比してアイロン本体1によって覆われる面積が小さいた
め、アイロン本体1によって覆われない部分からの輻射
ノイズが大きくなり、電波法の規制値をオーバーしてし
まうという問題が発生する。輻射ノイズを規制値以下に
するには、加熱パワーを非常に小さくしなければならな
いという問題があった。また、加熱コイルの面積のうち
アイロン本体1によって覆われない部分が多くなると、
使用者が指輪をはめている場合に、その指輪が加熱され
火傷を負う危険もあった。発明者による実験では、通常
の大きさのアイロン本体を加熱する際に。直径が12セン
チメートルの加熱コイルを用いると、アイロン本体を加
熱コイルの中心から6センチメートルずらした状態で、
使用者の指輪が加熱コイルの中心近傍に位置した最悪の
場合には、わずか10秒間で指に火傷を負うこともあると
いうことがわかった。
本発明は、アイロン本体の位置に関わらず大きな加熱
パワーが得られ、トランジスタの数が少なくて安価な、
かつ加熱コイルからの輻射ノイズを極力抑え、また指輪
を加熱することがない安全な誘導加熱式アイロンを提供
するものである。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するための構成は、アイロン本体と
アイロン台からなり、前記アイロン台は、前記アイロン
本体の位置を検知するアイロン本体位置検知手段と、前
記アイロン本体を誘導加熱する加熱コイルと、この加熱
コイルに高周波電流を供給するインバータと、アイロン
本体位置検知手段からの信号により、アイロン本体によ
って覆われていない加熱コイルの面積を最小にするよう
に、加熱コイルをアイロン本体の真下の位置に移動する
加熱コイル移動手段を有するものである。
作 用 加熱コイル移動手段により加熱コイルを常にアイロン
本体の中心位置に移動することが可能であるため、使用
する加熱コイルの数を極端に少なくすることができ、ア
イロン本体の位置に関わらず大きな加熱パワーが得ら
れ、トランジスタの数が少なくて安価なアイロンとする
ことができる。さらに、加熱コイルを、アイロン本体の
位置を検出し、常に真下からアイロン本体を誘導加熱す
るためにアイロン本体の真下に移動させ、かつアイロン
本体に覆われない面積を小さくするためアイロン本体の
ベース面積に対応した円板状の加熱コイルとし、加熱コ
イルからの輻射ノイズを極力抑え、指輪を加熱すること
がない誘導加熱式アイロンを提供することが出来るもの
である。
実施例 第1図は、本発明の一実施例における誘導加熱式アイ
ロンの断面図である。第1図において、51はアイロン本
体で、そのベース上面に強力な磁石83を設けている。52
はアイロン台で、ヒートアップ部分に設けられたセラミ
ック板53、アイロン掛け作業を行う際に衣類をその上で
裁くためのフェルト54、フェルト54とラスアミ66の間に
多数設けられたリードスイッチアレー55とリードスイッ
チアレー55に接続されたパルスモータ駆動回路56によっ
て構成されたアイロン本体位置検知手段57、アイロン本
体51を誘導加熱するための円板状の加熱コイル58、交流
電源60の電力を高周波電流に交換し加熱コイル58に供給
するインバータ59、加熱コイル58を移動するための加熱
コイル移動手段65によって構成されている。加熱コイル
移動手段65は、パルスモータ61・ワイヤー62・プーリ63
・レール64などによって構成されている。
第2図は、リードスイッチアレー55を示したものであ
る。リードスイッチは、接点を有しアイロン本体51の内
部に設けられた磁石によってその接点が閉じるものであ
る。リードスイッチアレーは、このようなリードスイッ
チを第2図に見られるように、フェルト54の下に多数に
設けることによって、またセラミック板53の下にも1個
設けることによりアイロン本体51の座標を知るためのも
のである。
第3図は、加熱コイル移動手段65の詳細な構造を示し
たものである。第3図において、71は加熱コイル58の下
に設けられアイロン本体51と加熱コイル58との磁気結合
を強くしてアイロン本体51の加熱を行いやすくすると共
に、加熱コイル58からの磁界が装置の下側に漏れるのを
防ぐためのフェライトコアである。72は加熱コイル58お
よびフェライトコア71をアイロン台52の前後方向に移動
できるように設けられたレール、73〜76はレール72に取
り付けられレール72をアイロン台52の横方向に移動でき
るようにするための車輪、82は加熱コイルに結ばれ加熱
コイル58およびフェライトコア71をアイロン台52の前後
方向に移動させるためのワイヤー、77〜80はワイヤー82
を導くためのプーリ、81はワイヤー82を手操らせるため
のパルスモータである。70はレール72をアイロン台52の
左右方向に移動させるためのレール、62はレール72に結
ばれ、左右方向に移動させるためのワイヤー、63と67と
68と69はワイヤー62を導くためのプーリ、61はワイヤー
62を手操るためのパルスモータである。
以上の構成において、本実施例の誘導加熱式アイロン
の動作を説明する。まず、使用者がアイロン本体51をセ
ラミック板53の上に置くと、セラミック板の下にあるリ
ードスイッチが、アイロン本体51の内部に設けられた磁
石に反応してオンし、アイロン本体51がセラミック板の
上にあることを検知する。すると、パルスモータ駆動回
路56からパルスモータ61およびパルスモータ81にパルス
電流が送られ、パルスモータ61およびパルスモータ81は
アイロン本体51の真下に加熱コイル58が来るように作用
する。一方インバータ59からは高周波電流が供給され、
アイロン本体51は、加熱コイル58によって誘導加熱され
る。次に使用者がアイロン本体51を持ち上げフェルト54
の上に置くと、置いた部分のリードスイッチが反応し、
パルスモータ駆動回路56はリードスイッチアレーの反応
があった位置すなわちアイロン本体51がある位置に加熱
コイル58が移動するようにパルスモータ61およびパルス
モータ81にパルス電流を供給し、パルスモータ61および
パルスモータ81は、ワイヤー62およびワイヤー82を手繰
る。その結果、加熱コイル58はアイロン本体51の真下に
位置するためインバータ59からの高周波電流によって効
率よく誘導加熱されるものである。使用者がアイロン本
体51をフェルト54上で移動させた場合にも、常にアイロ
ン本体位置検知手段57によってアイロン本体51の位置が
検知され、パルスモータ61とパルスモータ81はワイヤー
62とワイヤー82を手繰るので、加熱コイル58はいつもほ
ぼアイロン本体51の真下からアイロン本体51を誘導加熱
することができる。
したがって、本実施例の構成とすれば1個の加熱コイ
ル58ですべての加熱が行われるので、インバータ59が1
個ですみトランジスタの数が少なく、かつ従来の技術に
比べアイロン本体51によって覆われていない加熱コイル
58の面積を最小にする事が可能となり、従って加熱コイ
ル58からの輻射ノイズを最小にする事ができ、また使用
者が指輪をしている場合でも加熱されることがほとんど
ない。
なお本実施例においては、ヒートアップも含めすべて
の加熱を1個の加熱コイルで行う構成としたが、ヒート
アップ部分に専用の加熱コイルを設け、もう1つの加熱
コイルを移動する加熱コイルとして、フェルトの下を移
動するようにしてもよく、この場合においても、従来の
技術に比べて、かなりの加熱コイルおよびインバータの
数の低減を行うことができる。また本実施例において
は、アイロン本体位置検知手段57は、リードスイッチア
レーを用いているが、特にこれに限るものではなく、要
するにアイロン本体の位置がわかるものであればどんな
物でもよい。
発明の効果 以上の実施例からも明らかなように、本発明の誘導加
熱式アイロンは、特に加熱コイルを移動することによ
り、インバータの数およびトランジスタの数を減少させ
て低価格とし、かつ従来の技術に比べアイロン本体によ
って覆われていない加熱コイルの面積を最小にする事が
可能となるため、加熱コイルからの輻射ノイズが小で、
また使用者が指輪をしている場合でも加熱されることが
ほとんどなく安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における誘導加熱式アイロン
の断面図、第2図はそのリードスイッチアレーを示す
図、第3図は第1図に示した誘導加熱式アイロンの加熱
コイル移動手段の詳細を示す斜視図、第4図は従来の技
術の誘導加熱式アイロンの上面図、第5図は同回路図で
ある。 51……アイロン本体、52……アイロン台、57……アイロ
ン本体位置検知手段、58……加熱コイル、59……インバ
ータ、65……加熱コイル移動手段。
フロントページの続き (72)発明者 小南 秀之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−190600(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06F 75/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイロン本体とアイロン台からなり、前記
    アイロン台は、前記アイロン本体の位置を検知するアイ
    ロン本体位置検知手段と、前記アイロン本体を誘導加熱
    する加熱コイルと、この加熱コイルに高周波電流を供給
    するインバータと、アイロン本体位置検知手段からの信
    号により、アイロン本体によって覆われていない加熱コ
    イルの面積を最小にするように、加熱コイルをアイロン
    本体の真下の位置に移動する加熱コイル移動手段を有す
    る誘導加熱式アイロン。
JP1015438A 1989-01-25 1989-01-25 誘導加熱式アイロン Expired - Lifetime JP2906423B2 (ja)

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