JPH1079291A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JPH1079291A
JPH1079291A JP23485296A JP23485296A JPH1079291A JP H1079291 A JPH1079291 A JP H1079291A JP 23485296 A JP23485296 A JP 23485296A JP 23485296 A JP23485296 A JP 23485296A JP H1079291 A JPH1079291 A JP H1079291A
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Hirobumi Noma
博文 野間
Kenji Hattori
憲二 服部
Toshiaki Iwai
利明 岩井
Shuji Sato
周史 佐藤
Fumitaka Ogasawara
史太佳 小笠原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷の大きさによらず所望の入力が得られる
とともに、大きな負荷での温度分布が良くかつスイッチ
ング素子の損失が小さい誘導加熱調理器を提供するこ
と。 【解決手段】 内周側加熱コイル25と外周側加熱コイ
ル26とを巻方向を同一とし、両加熱コイル25、26
の内側端子同士および外側端子同士を接続した並列接続
コイルで構成したことにより、大きな負荷での温度分布
が良く、かつ小さな負荷でも発振周波数が高くなりすぎ
ずに所望の入力が得られ、スイッチング素子27の損失
も小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱調理器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波磁界により負荷鍋底に渦電
流を誘起して加熱する誘導加熱調理器は、清潔で安全
で、高熱効率な調理手段として注目されている。
【0003】以下、図7、8を参照しながら、特許公
報、特許出願公告の平2−45313に示された従来の
誘導加熱調理器について説明する。図7、8に示すよう
に、商用電源1を直流に整流する整流器2と平滑コンデ
ンサ3、共振コンデンサ4、外周側加熱コイル5、内周
側加熱コイル6、外周側加熱コイル5を短絡できるスイ
ッチ7、スイッチング素子8、制御回路9、鍋載置台1
0で構成されている。
【0004】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作について説明する。
【0005】商用電源1を整流器2と平滑コンデンサ3
で直流に変換し、スイッチング素子8をオンオフさせる
ことで共振コンデンサ4と加熱コイル5、6に高周波電
流を流し負荷を加熱している。
【0006】また、マグネット(図示せず)等によって
負荷の大きさを検知し、負荷が大きいとスイッチ7をオ
フさせて加熱コイルを外周側加熱コイル5と内周側加熱
コイル6の直列体として負荷を加熱し、負荷が小さいと
スイッチ7をオンさせて外周側加熱コイル5を短絡して
加熱コイルを内周側加熱コイル6として負荷を加熱す
る。従って、負荷の大きさに応じて加熱コイルの大きさ
を選択でき、負荷の大きさによらず輻射ノイズを小さく
することができている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、大きな負荷で所望の入力を得るためには外
周側加熱コイル5と内周側加熱コイル6の直列体のイン
ダクタンスを所定のインダクタンス以下にしかつ、大き
な負荷の温度分布を良くするためには外周側加熱コイル
5からの出力を内周側加熱コイル6のからの出力よりも
大きくなるように外周側加熱コイル5のインダクタンス
を内周側加熱コイル6のインダクタンスよりも大きくし
なければならず、その結果内周側加熱コイル6のインダ
クタンスは小さくなって、小さい負荷を加熱するときの
発振周波数が高く、スイッチング素子8の損失が大きく
なってしまうという課題があった。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、負荷
の大きさによらず所望の入力が得られるとともに大きな
負荷での温度分布が良くかつスイッチング素子の損失が
小さい誘導加熱調理器を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、加熱コイルを内周側加熱コイルと外周側加
熱コイルとを巻方向を同一にして内側端子と内側端子お
よび外側端子と外側端子を接続した並列接続コイルで構
成することで、内周側加熱コイルと外周側加熱コイルに
流れる電流値が負荷との合成インダクタンスの違いによ
って異なってくる。負荷と内周側および外周側加熱コイ
ルとの合成インダクタンスは、負荷と内周側および外周
側加熱コイルとの結合状態によって決まり、負荷との結
合状態が良いほど合成インダクタンスは小さくなる。従
って、小さい負荷では負荷と内周側加熱コイルとの合成
インダクタンスは小さくなるが負荷と外周側加熱コイル
との合成インダクタンスは小さくならず、内周側加熱コ
イルと外周側加熱コイルの並列接続体の合成インダクタ
ンスも所定値以上を確保できる。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、加熱コイ
ルと共振コンデンサとスイッチング素子とを備え、前記
加熱コイルを外径の小さい内周側加熱コイルと前記内周
側加熱コイルの外径よりも内径の大きい外周側加熱コイ
ルとを巻方向を同一にして内側端子と内側端子および外
側端子と外側端子を接続した並列接続コイルで構成した
ことで、小さい負荷では負荷と内周側加熱コイルとの合
成インダクタンスは小さくなるが負荷と外周側加熱コイ
ルとの合成インダクタンスは小さくならず、内周側加熱
コイルと外周側加熱コイルの並列接続体の合成インダク
タンスも所定値以上を確保できる。
【0011】請求項2記載の発明は、外周側加熱コイル
と直列にスイッチを接続したことで、スイッチをオフす
ることで内周側加熱コイルのみに切り換えることがで
き、内周側加熱コイル上面が鉄で外周側加熱コイル上が
アルミでできた特殊な負荷でも内周側加熱コイルのみで
加熱することで所望の入力を得ることができる。
【0012】請求項3記載の発明は、外周側加熱コイル
あるいは前記スイッチと並列にサージ吸収素子を接続す
る構成としたことで、外周側加熱コイルに電流が流れて
いる状態でスイッチが誤動作してオフした場合にも電圧
サージを吸収することができ、スイッチの破壊を防止す
ることができる。
【0013】請求項4記載の発明は、負荷検知手段を備
え、スイッチをオンの状態で加熱を開始して負荷検知手
段で負荷を判別する、つまり内周側加熱コイルと外周側
加熱コイルの並列接続コイルで加熱中に負荷を判別する
ことで、負荷の大きさを確実に判別でき、特定の負荷以
外では加熱を停止しスイッチをオフして再度加熱を開始
する構成としたことで負荷に最適な加熱コイルを自動で
選別することができる。
【0014】請求項5記載の発明は、内周側加熱コイル
の電流を検知する第1の電流検知手段と前記外周側加熱
コイルの電流を検知する第2の電流検知手段と入力を検
知する入力検知手段を備え、前記負荷検知手段は前記第
1の電流検知手段と前記第2の電流検知手段と前記入力
検知手段の出力によって負荷を判別する構成としたこと
で、まず、内周側加熱コイルと外周側加熱コイルの電流
値を比較することで、負荷の外周側加熱コイルへの影響
度を計ることができ、負荷の大きさを判別できる。さら
に、両加熱コイルの電流と入力値の特性を利用すること
で、負荷の材質を判別でき、誘導加熱に適正な負荷かど
うかを判別できる。
【0015】請求項6記載の発明は、入力を検知する入
力検知手段と前記スイッチング素子の両端電圧を検知す
る電圧検知手段を備え、前記負荷検知手段は前記スイッ
チング素子のオン時間あるいは動作周波数と前記入力検
知手段の出力と前記電圧検知手段の出力によって負荷を
判別する構成としたことで、スイッチング素子のオン時
間あるいは動作周波数と入力検知手段の出力の特性を利
用することで、内周側加熱コイルと外周側加熱コイルの
並列接続コイルと負荷との合成インダクタンスが概略判
別でき負荷の大きさを判別でき、入力検知手段の出力と
電圧検知手段の出力の特性を利用することで負荷の材質
による適正を判別することができる。
【0016】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図1
〜2を参照しながら説明する。
【0017】図1に示すように、商用電源21を直流に
整流する整流器22と平滑コンデンサ23、共振コンデ
ンサ24、内周側加熱コイル25、外周側加熱コイル2
6、スイッチング素子27、制御回路28で構成されて
いる。
【0018】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作について説明する。
【0019】商用電源21を整流器22と平滑コンデン
サ23で直流に変換し、スイッチング素子27をオンオ
フさせることで共振コンデンサ24と両加熱コイル2
5、26に高周波電流を流し負荷を加熱している。図2
に示すように、両加熱コイル25、26は鍋載置台29
の下面に配置し、外周側加熱コイル26の内径は内周側
加熱コイル25の外径よりも大きく、両加熱コイル2
5、26の巻方向は同一にして内側端子と内側端子およ
び外側端子と外側端子を接続している。
【0020】内周側加熱コイル25と外周側加熱コイル
26単体のインダクタンスをL1、L2とすると、本実
施例ではL1=2L2とし、外周側加熱コイル26より
も大きな鍋底面積の負荷を加熱した場合に、内周側加熱
コイル25の約2倍の電流が外周側加熱コイル26に流
れるように設定している(並列接続なので各加熱コイル
電流は各インダクタンスに略反比例する)。負荷との結
合状態が一定で負荷との合成抵抗も一定と仮定すると、
各加熱コイル25、26からの出力はインダクタンス×
電流の2乗に比例するから、内周側加熱コイル25の電
流をI1とすると出力はL1×(I1)2に比例し、外
周側加熱コイル26の電流をI2とすると出力はL2×
(I2)2=0.5L1×(2I1)2=2L1×(I
1)2に比例し内周側加熱コイル25からの出力の2倍
の出力となって、内周側加熱コイル上面よりも面積の広
い外周側加熱コイルの上面に2倍の出力を与えられるの
で大きな負荷での温度分布を良くすることができてい
る。
【0021】内周側加熱コイル25と同等の鍋底面積を
持つ負荷を載置した場合には、内周側加熱コイル25と
負荷が結合して内側加熱コイル25と負荷の合成インダ
クタンスL1GはL1より小さくなる(実験ではホーロ
ー鍋で約75%、非磁性ステンレスで約30%)。ま
た、外周側加熱コイル26上には負荷がないため外周側
加熱コイル26と負荷の合成インダクタンスL2Gはほ
ぼL2のままとなる。従って、特にスイッチング素子2
7に流れる電流の大きい非磁性ステンレス負荷では、上
述したように内周側加熱コイル25と負荷の合成インダ
クタンスが約30%程度まで小さくなりかつL2G=L
2=0.5L1であるから、両加熱コイル25、26の
並列接続コイルの合成インダクタンスをLGとするとL
G=1÷(1÷L1G+1÷L2G)=1÷(1÷0.
3L1+1÷0.5L1)=0.1875L1となる。
従来例の場合には内周側および外周側の加熱コイル5、
6(図7参照)のインダクタンスをL1J、L2Jとす
ると、まず大きな負荷で本実施例と同等の温度分布を得
るためには直列接続なので電流が一定であるために外周
側加熱コイル5の出力を内周側加熱コイル6の2倍とす
るためにはL2J=2L1Jとしなければならない。ま
た、本実施例と同等の合成インダクタンスを実現するに
は、L1J+L2J=1÷(1÷L1+1÷L2)とし
なければならず、以上よりL1J=1÷9L1=0.1
11L1となる。このように、大きい負荷での特性を従
来例と同等にすれば、小さい負荷で従来例に比べて加熱
コイルの合成インダクタンスを0.1875÷0.11
1=1.7倍と大きくすることができ、低い周波数で同
等の所望の入力を得ることができ、スイッチング素子2
7の損失を低減することができる。
【0022】また、両加熱コイル25、26の巻方向は
同一にして内側端子と内側端子および外側端子と外側端
子を接続したことで、両加熱コイル25、26は同一巻
方向で並列接続されるので、相互誘導によって逆巻方向
に接続するよりも同一巻回数にてインダクタンスを大き
くでき、両加熱コイル25、26の巻回数を少なくでき
る。
【0023】以上のように、本実施例によれば加熱コイ
ルを内周側加熱コイル25と外周側加熱コイル26とを
巻方向を同一にして内側端子と内側端子および外側端子
と外側端子を接続した並列接続コイルで構成したことに
よって、大きな負荷での温度分布が良くかつ小さな負荷
でも発振周波数が高くなりすぎずに所望の入力が得られ
スイッチング素子27の損失も小さくすることができ
る。
【0024】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について図3、図4を参照しながら説明する。
【0025】第1の実施例と同じ動作のものは同一番号
を付し説明を省略する。第1の実施例と異なるのは外周
側加熱コイル26と直列に接続したスイッチ29と、外
周側加熱コイル26と並列に接続したサージ吸収素子3
0(本実施例ではコンデンサ30を使用)である。
【0026】以下、その動作について説明する。外周側
加熱コイル26よりも大きな鍋底面積で鍋底の材質が単
一な負荷を加熱した場合の動作は第1の実施例と同じで
ある。スイッチ29がオンしたままで図4に示すような
内周側加熱コイル25の上面の鍋底31bが鉄で外周側
加熱コイル26の上面の鍋底31aがアルミでできてい
るような特殊な鍋31が載置された場合には、内周側加
熱コイル25は鉄の鍋底31bと結合し外周側加熱コイ
ル26はアルミの鍋底31aと結合する。実験によると
各合成インダクタンスは鉄で約75%、アルミで約30
%に小さくなる。ここで、内周側加熱コイル25と外周
側加熱コイル26単体のインダクタンスをL1、L2と
し、L1=2L2とした場合に、鍋31と内周側加熱コ
イル25および外周側加熱コイル26との合成インダク
タンスL1G、L2GはL1G=0.75L1、L2G
=0.3L2=0.3×0.5L1となって、両加熱コ
イル25、26の並列接続コイルの合成インダクタンス
LGはLG=1÷(1÷L1G+1÷L2G)=1÷
(1÷0.75L1+1÷0.15L1)=0.125
L1と小さくなってしまい発振周波数が高くなる。さら
に、外周側加熱コイル26はアルミと結合しているため
合成抵抗は小さく所望の入力を得るためには電流が過大
となってスイッチング素子27の損失が大きくなる。本
実施例では、以上のような不具合を防止するために、鍋
31のような負荷が載置された場合にはスイッチ29を
オフして内周側加熱コイル25のみで加熱することによ
って、加熱コイル(スイッチ29をオフしているのでこ
の場合内周側加熱コイル25)と鍋31との合成インダ
クタンスを大きくでき、アルミの影響もなくして発振周
波数を低くして所望の入力が得られ、スイッチング素子
27の損失が大きくならない。いいかえれば、スイッチ
29をオフすることでスイッチング素子27の損失を大
きくすることなく所望の入力を得ることができる。
【0027】次に、コンデンサ30の動作について説明
する。静電気等のノイズによって制御回路28が誤動作
して外周側加熱コイル26に電流が流れている状態でス
イッチ29をオフさせてしまった場合は、外周側加熱コ
イル26に流れていた電流のエネルギーをコンデンサ3
0で吸収して、スイッチ29の両端に過電圧が印加され
るのを防止している。また、コンデンサ30の容量は共
振コンデンサ24の容量の20分の1と小さくしている
ので、両加熱コイル25、26の並列接続体と共振コン
デンサ24の共振動作への影響は無視できる。
【0028】以上のように、本実施例によれば外周側加
熱コイル26と直列にスイッチ29を接続したことによ
って、外周側加熱コイル26の接続を選択でき、鍋31
のような負荷の場合にスイッチ29をオフすることでス
イッチング素子27の損失が大きくならずに所望の入力
を得ることができる。また、当然第1の実施例と同様の
効果も得ることができる。
【0029】さらに、外周側加熱コイル26と並列にコ
ンデンサ30を接続したことで、制御回路28が誤動作
してスイッチ29がオフした場合でも、スイッチ29に
過電圧が発生するのを防止することができる。
【0030】尚、本実施例では外周側加熱コイル26と
並列にサージ吸収素子であるコンデンサ30を接続した
が、スイッチ29と並列でもよく、また、サージを吸収
できる素子であればコンデンサでなくともよい。
【0031】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
について図5を参照しながら説明する。
【0032】第2の実施例と同じ動作のものは同一番号
を付し説明を省略する。第2の実施例と異なるのは、入
力を検知する入力検知手段32、内周側加熱コイル25
の電流を検知する第1の電流検知手段33、外周側加熱
コイル26の電流を検知する第2の電流検知手段34、
入力検知手段32の出力と第1の電流検知手段33の出
力と第2の電流検知手段34の出力によって負荷を判別
する負荷検知手段35の負荷検知に関する構成要素が追
加されていることである。
【0033】以下、その動作について説明する。まず、
制御回路36がスイッチ29をオンさせて内周側加熱コ
イル25と外周側加熱コイル26の並列接続体の加熱コ
イルで負荷を加熱する。次に、負荷検知手段35にて第
1の電流検知手段33の出力と第2の電流検知手段34
の出力を比較し、第2の電流検知手段34の出力つまり
外周側加熱コイル26の電流が第1の電流検知手段33
の出力つまり内周側加熱コイル25の電流の1.8倍以
下であれば外周側加熱コイル26と結合の弱い小さな負
荷であると判断して加熱を停止し、スイッチ29をオフ
した後に加熱を再開している。さらに、負荷検知手段3
5にて第2の電流検知手段34の出力と入力検知手段3
2の出力を比較し、第2の電流検知手段34の出力が所
定値に達したときに入力検知手段32の出力が所定値以
下であれば、外周側加熱コイル26に流れる電流が大き
いにもかかわらず入力が小さい特性となる第2の実施例
で示した図4に示すような特殊な構造の負荷であると判
別して加熱を停止し、スイッチ29をオフした後に加熱
を再開している。つまり、負荷底の材質が一定で大きな
負荷のみスイッチ29をオンして内周側加熱コイル25
と外周側加熱コイル26の並列接続体の加熱コイルにて
加熱し、それ以外の負荷はスイッチ29をオフして内周
側加熱コイル25のみで加熱している。従って、負荷の
大きさ等に依らず最適の加熱コイルを選択でき、スイッ
チ27の損失が大きくなることなく所望の入力が得ら
れ、大きな負荷での温度分布も良くすることができる。
さらに、小さな負荷ではスイッチ29をオフするように
しているので、輻射ノイズも低減できている。
【0034】また、第1の電流検知手段33の出力と第
2の電流検知手段34の出力を所定値以下に制限して、
両加熱コイル25、26およびスイッチング素子27に
過大な電流が流れることを防止している。
【0035】以上のように、本実施例によれば入力検知
手段32と第1の電流検知手段33と第2の電流検知手
段34と負荷検知手段35を備え、スイッチ29がオン
の状態で負荷を判別することで、負荷の大きさ等を確実
に判別でき負荷に最適な加熱コイルを電気信号にて自動
で選択することができるとともに、両加熱コイル25、
26およびスイッチング素子27に過大な電流が流れる
ことを防止することができる。
【0036】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
について図6を参照しながら説明する。
【0037】第2の実施例と同じ動作のものは同一番号
を付し説明を省略する。第2の実施例と異なるのは、入
力を検知する入力検知手段32、スイッチング素子27
のオン時間を設定するオン時間設定回路36a、スイッ
チング素子27の両端電圧を検知する電圧検知手段3
7、入力検知手段32の出力とオン時間設定回路36a
の出力と電圧検知手段37の出力によって負荷を判別す
る負荷検知手段38の負荷検知に関する構成要素が追加
されていることである。
【0038】以下、その動作について説明する。まず、
制御回路36がスイッチ29をオンさせて内周側加熱コ
イル25と外周側加熱コイル26の並列接続コイルで負
荷を加熱する。次に、負荷検知手段38にてオン時間設
定回路36aの出力と入力検知回路32の出力を比較
し、所定のオン時間のときに所定の入力値以下であれば
負荷と内周側加熱コイル25と外周側加熱コイル26の
並列接続コイルとの合成インダクタンスが大きい負荷つ
まり外周側加熱コイル26と結合の弱い小さな負荷であ
ると判断して加熱を停止し、スイッチ29をオフした後
に加熱を再開している。さらに、負荷検知手段38にて
電圧検知手段37の出力と入力検知手段32の出力を比
較し、電圧検知手段37の出力が所定値に達したときに
入力検知手段32の出力が所定値以下であれば、アルミ
等の抵抗値の小さい材質の鍋底を有する第2の実施例で
示した図4に示すような特殊な構造の負荷であると判別
して加熱を停止し、スイッチ29をオフした後に加熱を
再開している。つまり、負荷底の材質が一定で大きな負
荷のみスイッチ29をオンして内周側加熱コイル25と
外周側加熱コイル26の並列接続コイルにて加熱し、そ
れ以外の負荷はスイッチ29をオフして内周側加熱コイ
ル25のみで加熱している。従って、負荷の大きさ等に
よらず最適の加熱コイルを選択でき、スイッチ27の損
失が大きくなることなく所望の入力が得られ、大きな負
荷での温度分布も良くすることができる。さらに、小さ
な負荷ではスイッチ29をオフするようにしているの
で、輻射ノイズも低減できている。入力検知手段32、
オン時間設定回路36a、電圧検知手段37等は一般的
な誘導加熱調理器に有している構成要素であるので、負
荷検知手段38をマイクロコンピュータで構成すればコ
ストアップなしに本発明を実現できる。
【0039】以上のように、本実施例によれば一般的な
誘導加熱調理器に有している入力検知手段32とオン時
間設定回路36aと電圧検知手段37の出力を用いて負
荷検知手段38にてスイッチ29がオンの状態で負荷を
判別することで、負荷の大きさ等を確実に判別でき負荷
に最適な加熱コイルを電気信号にて自動で選択すること
がコストアップなしに実現できる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、加熱コイルを内周側加熱コイルと外周側加熱コイ
ルとを巻方向を同一にして内側端子と内側端子および外
側端子と外側端子を接続した並列接続コイルで構成した
ことによって、大きな負荷での温度分布が良くかつ小さ
な負荷でも発振周波数が高くなりすぎずに所望の入力が
得られスイッチング素子の損失も小さくすることができ
る。
【0041】また、請求項2記載の発明のよれば、外周
側加熱コイルと直列にスイッチを接続したことによっ
て、外周側加熱コイルの接続を選択でき、特殊な構造の
負荷の場合にスイッチをオフすることでスイッチング素
子の損失が大きくならずに所望の入力を得ることができ
る。
【0042】また、請求項3記載の発明によれば、外周
側加熱コイルあるいはスイッチと並列にサージ吸収素子
を接続したことで、制御回路が誤動作してスイッチがオ
フした場合でも、スイッチに過電圧が発生するのを防止
でき機器の信頼性を向上することができる。
【0043】また、請求項4記載の発明によれば、負荷
検知手段を備え、スイッチをオンの状態で加熱を開始し
て負荷検知手段で負荷を判別することで負荷の大きさを
確実に判別でき、特定の負荷以外では加熱を停止しスイ
ッチをオフして再度加熱を開始する構成としたことで負
荷に最適な加熱コイルを自動で選別することができる。
【0044】また、請求項5記載の発明によれば、入力
検知手段と第1の電流検知手段と第2の電流検知手段と
負荷検知手段を備え、負荷検知手段にて第1の電流検知
手段と第2の電流検知手段と入力検知手段の出力によっ
て負荷を判別することで、負荷の大きさ等を確実に判別
でき負荷に最適な加熱コイルを自動で選択することがで
きるとともに、両加熱コイルおよびスイッチング素子に
過大な電流が流れることを防止することができる。
【0045】さらに、請求項6記載の発明によれば、入
力検知手段と電圧検知手段を備え、負荷検知手段にてス
イッチング素子のオン時間あるいは動作周波数と入力検
知手段の出力と電圧検知手段の出力によって負荷を判別
することで、負荷の大きさ等を確実に判別でき負荷に最
適な加熱コイルを自動で選択することが安価に実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図2】同誘導加熱調理器の加熱コイルの配置図
【図3】本発明の第2の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図4】同誘導加熱調理器の特殊鍋の構造図
【図5】本発明の第3の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図6】本発明の第4の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図7】従来例の誘導加熱調理器の回路ブロック図
【図8】同誘導加熱調理器の加熱コイルの配置図
【符号の説明】
24 共振コンデンサ 25 内周側加熱コイル 26 外周側加熱コイル 27 スイッチング素子 29 スイッチ 30 コンデンサ 32 入力検知手段 33 第1の電流検知手段 34 第2の電流検知手段 35、38 負荷検知手段 37 電圧検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 周史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小笠原 史太佳 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外径の小さい内周側加熱コイルと前記内
    周側加熱コイルの外径よりも内径の大きい外周側加熱コ
    イルと、共振コンデンサと、スイッチング素子とを備
    え、前記両加熱コイルは、その巻方向を同一とし、内側
    端子と内側端子および外側端子と外側端子を接続した並
    列接続としてなる誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 スイッチを外周側加熱コイルと直列接続
    してなる請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】 サージ吸収素子を外周側加熱コイルまた
    はスイッチと並列接続してなる請求項2記載の誘導加熱
    調理器。
  4. 【請求項4】 負荷を検知する負荷検知手段を備え、前
    記負荷検知手段で検知された負荷が特定の負荷以外では
    加熱を停止するとともにスイッチをオフした後再度加熱
    を開始してなる請求項2または3記載の誘導加熱調理
    器。
  5. 【請求項5】 内周側加熱コイルの電流を検知する第1
    の電流検知手段と、外周側加熱コイルの電流を検知する
    第2の電流検知手段と、商用電源の入力を検知する入力
    検知手段とを備え、負荷検知手段は、前記第1の電流検
    知手段、前記第2の電流検知手段、及び前記入力検知手
    段の出力によって負荷を判別してなる請求項4記載の誘
    導加熱調理器。
  6. 【請求項6】 商用電源の入力を検知する入力検知手段
    と、スイッチング素子の両端電圧を検知する電圧検知手
    段とを備え、負荷検知手段は前記スイッチング素子のオ
    ン時間または動作周波数、前記入力検知手段の出力、及
    び前記電圧検知手段の出力によって負荷を判別してなる
    請求項4記載の誘導加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004164881A (ja) * 2002-11-11 2004-06-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱装置
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JP2010267635A (ja) * 2006-03-30 2010-11-25 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
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JP2011070873A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Corp 誘導加熱装置ならびにそれを用いた誘導加熱調理器
JP2012178372A (ja) * 2012-06-21 2012-09-13 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器

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