JP2021051948A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱に寄与しない磁束を利用して電力に変換し、変換された電力を充電しておくことで、充電された電力を各種電気負荷の電源として活用できるようにすること。【解決手段】鍋Pを載せるトッププレートと、トッププレートの下に配置された加熱コイル110と、加熱コイル110に高周波電流を供給し、加熱コイル110に鍋Pを加熱させる駆動部111と、加熱コイル110に隣接して配置される補助コイル112と、加熱コイル110に流れる高周波電流によって発生する磁束により、補助コイル112に流れる誘導電流を直流電力に変換する直流変換機能を実行する電力変換回路120と、変換された直流電力を蓄電するバッテリユニット123とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、誘導加熱装置に関する。
誘導加熱装置の一種である、いわゆるIHクッキングヒータ等の誘導加熱調理器は、平面状に巻回された誘導加熱コイルに略20kHz〜100kHzの高周波電流を供給する。そして、誘導加熱調理器は、誘導加熱コイルに生じる高周波磁界により、金属からなる被加熱物に渦電流を形成して、渦電流によるジュール熱を発生させ調理器具自体を加熱する。
誘導加熱コイルに高周波電流が流れる際に、被加熱物の加熱に寄与しない漏洩磁束が発生する。通常、加熱コイル周辺に金属製の電磁シールド板を設けることで、金属シールド板に流れる誘導電流による磁束で、加熱コイルから発生する磁束の漏洩が抑制される。
また、特許文献1には、加熱コイルからの漏洩磁束を回収して電力に変換して、バックアップ用の電力として再利用する誘導加熱調理器が記載されている。
特開平02−094283号公報
従来の誘導加熱調理器は、加熱コイルから発生する磁気の漏れ磁気エネルギーを捕取して、放射電磁ノイズを軽減させるとともに、捕取された磁気エネルギーを制御部の電源として再利用するものである。
ただし、従来の誘導加熱調理器は、蓄電池を搭載していないため、加熱動作中にのみ磁気エネルギーを捕取できる。このため、加熱動作をしていない場合には、常時動作している制御回路に電源を供給することができない。
そこで、本発明は、加熱に寄与しない磁束を利用して電力に変換し、変換された電力を充電しておくことで、充電された電力を各種電気負荷の電源として活用できるようにすることを目的とする。
本発明の一態様に係る誘導加熱装置は、被加熱物を載せるトッププレートと、前記トッププレートの下に配置された第1のコイルと、前記第1のコイルに高周波電流を供給し、前記第1のコイルに前記被加熱物を加熱させる駆動部と、前記第1のコイルに隣接して配置される第2のコイルと、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流によって発生する磁束により、前記第2のコイルに流れる誘導電流を直流電力に変換する直流変換機能を実行する変換部と、前記変換された直流電力を蓄電するバッテリユニットと、を備えることを特徴とする。
本発明の一又は複数の態様によれば、加熱に寄与しない磁束を利用して電力に変換し、変換された電力を充電しておくことで、充電された電力を各種電気負荷の電源として活用することができる。
実施の形態1〜6に係る誘導加熱調理器の全体構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1〜6に係る誘導加熱調理器の要部構成を示すブロック図である。 バッテリユニットの着脱を説明するための斜視図である。 バッテリユニットの接続を説明するためのブロック図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱部上に鍋が載置された状態と、筐体内部の構成の一部を示したブロック図である。 実施の形態1における、加熱コイル及び補助コイルと、各部との接続状態を示す概略ブロック図である。 実施の形態1及び4における電力変換部の構成を示すブロック図である。 実施の形態1における電力変換回路の構成を示す回路図である。 ブリッジ回路を示す回路図である。 実施の形態1における加熱コイルの変形例を示す正面図である。 図6の11−11線における断面図である。 (a)及び(b)は、補助コイルに流れる誘導電流の大きさを示すグラフである。 (a)及び(b)は、加熱動作中のある瞬間における、加熱コイルに流れる高周波電流の向きと、補助コイルに流れる誘導電流の向きとの関係を示した概略図である。 実施の形態1において、蓄電池への電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。 (a)及び(b)は、主制御部及び補助制御部のハードウェア構成例を示すブロック図である。 実施の形態2における補助コイル及び加熱コイルの上面図である。 図16の17−17線における断面図である。 図16の18−18線における断面図である。 図19は、コア及び巻き線の構成を示す斜視図である。 実施の形態3における電力変換部の構成を示す回路図である。 実施の形態3において、ある瞬間における、加熱コイル及び補助コイルに流れる電流の向きを表した概略図である。 実施の形態3において、蓄電池及び補助コイルへの電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。 実施の形態4における電力変換回路の一部を示す回路図である。 実施の形態5において、蓄電池及び補助コイルへの電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。 実施の形態5における電力変換回路の一部を示す回路図である。 実施の形態5において、加熱モード時のある瞬間における、加熱コイル及び補助コイルに流れる高周波電流の向きを示した概略図である。 実施の形態6において、蓄電池及び補助コイルへの電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。 実施の形態6において、主制御部が補助コイルの動作モードを選択する処理を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、誘導加熱装置としての誘導加熱調理器100の全体構成を概略的に示す斜視図である。
誘導加熱調理器100は、筐体101と、トッププレート102と、加熱部103A、103B、103Cと、調理用グリル104とを備える。また、誘導加熱調理器100は、上面操作部105と、前面操作部106A、106Bと、表示部108と、吸排気窓109A、109B、109Cとを備えてもよい。
筐体101は、例えば、主に板金で構成される。
トッププレート102は、筐体101の上側表面のほぼ全体を覆うように、ガラス等で形成される。
加熱部103A、103B、103Cは、トッププレート102において、被加熱物を載せる部分であり、加熱部103A、103B、103Cの上面に被加熱物が載せられる。加熱部103A、103B、103Cは、水平方向に延びており、加熱部103A、103B、103Cの下方に、磁界を発生する誘導加熱コイルが配置される。
なお、加熱部103Cの下には、ラジエントヒータが配設されていてもよいが、ここでは、加熱部103Cの下にも、磁界を発生する誘導加熱コイルが配置されているものとする。
調理用グリル104は、抵抗体からなるヒータ加熱部でもよく、誘導加熱コイルを有するIH加熱部でもよい。
上面操作部105は、ユーザが誘導加熱調理器100を操作するために用いられ、予熱又は煮込み等の調理モードを選択する操作スイッチ等で構成される。
前面操作部106A、106Bは、火力若しくは出力等を調整する調整ダイヤル等で構成される。なお、調理モードは、前述した種類のものに限らず、焼き物、湯で物等、一般的に使われる調理方法が選択できるように設定されていてもよい。
表示部108は、誘導加熱調理器100の制御状態、又は、操作ガイド等を表示するための液晶等の表示装置である。
また、上面操作部105は、設定された火力の大きさを示すLED等の表示器を備えてもよい。
上面操作部105又は表示部108は、図1に示されている例に限定されず、これらが一体となったようなものでもよい。
さらに、誘導加熱調理器100は、トッププレート102上の後面側に、吸排気窓109A、109B、109Cを備える。
なお、調理用グリル104の配置は、図1の例に限定されない。
また、誘導加熱調理器100は、調理用グリル104を備えていなくてもよい。
以下では、誘導加熱調理器100は、加熱部103A、103B、103Cの下にIH加熱部が配置されているものとして説明する。なお、加熱部103A、103B、103Cの各々を特に区別する必要がない場合には、加熱部103という。
なお、加熱部103の数又は配置は、図1に示されている例に限定されず、加熱部103が1口であってもよく、又は、2口であってもよい。さらに加熱部103が4口以上であってもよい。
さらに、複数の加熱部103が、横一列又は逆三角形状に配置されていてもよい。
ここで、以下で説明する構成が、複数の加熱部103の各々の下に設けられていてもよく、複数の加熱部103の内から選択された一又は複数の加熱部103の下に設けられていてもよい。
図2は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100の要部構成を示すブロック図である。
誘導加熱調理器100の筐体101内には、加熱コイル110と、駆動部111と、補助コイル112と、電力変換部113と、電気負荷114とが収納されている。
なお、加熱コイル110は、第1のコイルともいい、補助コイル112は、第2のコイルともいう。加熱コイル110及び補助コイル112は、トッププレート102の対応する加熱部103の下に配置されているものとする。
加熱コイル110は、駆動部111に接続される。加熱コイル110は、単一の巻き線で構成されたコイルであってもよく、複数の巻き線で構成されるコイルであってもよい。
駆動部111は、使用者が、図1に示されている上面操作部105を介して設定する火力等に応じて、後述する主制御部130によって設定された高周波電流を加熱コイル110に供給することで、加熱コイル110に被加熱物を加熱させる。
加熱コイル110に高周波電流を供給することで、磁界が発生し、加熱部103を介して加熱コイル110上に載せられた被加熱物である鍋Pの金属に渦電流を発生させ、鍋Pを加熱する。
補助コイル112は、加熱コイル110が発生する磁束と磁気的に結合するように、加熱コイル110に隣接して配置されている。補助コイル112は、電力変換部113に接続される。一つの加熱コイル110と、一つの補助コイル112とで、一つのコイルユニットが構成される。
電力変換部113は、電力変換回路120と、充放電制御回路121と、蓄電池122とを備える。
電力変換回路120は、加熱コイル110に流れる高周波電流により発生する磁束によって、補助コイル112に流れる誘導電流を直流電力に変換する直流変換機能を実行する変換部である。
充放電制御回路121は、蓄電池122の充電量に基づいて、蓄電池122の充放電動作を制御する。
蓄電池122は、電力変換回路120からの直流電力を蓄電する。
図2では、電力変換部113は、筐体101の内部に収納されているが、図3に示されているように、電力変換部113のうち、充放電制御回路121及び蓄電池122は、バッテリユニット123として、使用者によって、筐体101から容易に取り外しが可能な構造となっている。
バッテリユニット123の収納場所は、使用者によって容易に着脱可能とするため、誘導加熱調理器100の前方であることが望ましい。
図4に示されているように、バッテリユニット123には、誘導加熱調理器100とは異なる外部機器ODとの接続用の端子である接続インターフェース部(以下、接続I/F部という)124を有している。
また、バッテリユニット123には、蓄電池122の充電状態(充電残量)を報知するための充電表示部125が設けられていてもよい。
使用者は、取り外したバッテリユニット123の接続I/F部124を外部機器ODに接続して、その外部機器ODの電源として利用することができる。また、外部機器ODに、接続I/F部124を介して、バッテリユニット123を接続することで、外部機器ODから蓄電池122に充電することもできる。
外部機器ODとしては、例えば、携帯用通信機器又は充電装置等を用いることができる。
なお、バッテリユニット123を誘導加熱調理器100に接続する場合には、誘導加熱調理器100に設けられている装置側インターフェース部(以下、装置側I/F部という)117に、接続I/F部124を接続すればよい。
バッテリユニット123は、誘導加熱調理器100の動作に影響を与えないように、誘導加熱調理器100の動作が停止している期間に取り外し可能に構成されていることが望ましい。例えば、図示されてはいないが、使用者によって上面操作部105を介して誘導加熱調理器100の電源が投入され、内部の回路に電源が供給されている場合は、バッテリユニット123を取り外しができないロック状態にするような機構を設けておくことが望ましい。そして、電源が切られ誘導加熱調理器100の内部の回路に電源が供給されていない状態のときに、バッテリユニット123のロック状態が解除されて、バッテリユニット123を取り外すことができるようにすることが望ましい。
図2に戻り、電気負荷114は、筐体101の内部に収納された予め定められた電気回路である。
例えば、図2に示されているように、電気負荷114は、後述する主制御部130の一部として搭載されているマイコン等を含む制御回路114a、誘導加熱調理器100と外部装置との通信インターフェース(以下、通信I/Fという)114b、表示部108に設けられたLED114c、駆動部111のスイッチング素子等の発熱部品を冷却するファンモータ114d等のように、駆動部111で消費される加熱電力のような大電力と比較して、数10ワット程度の小電力の回路等である。
なお、駆動部111及び電力変換部113を除く全ての電気回路を電気負荷114としてもよい。
電気負荷114の一部は、後述する主制御部130によって動作が制御されている。例えば、ファンモータ114dの回転速度又はLED114cの点消灯等は、主制御部130により制御されている。
ここで、補助制御部127及び主制御部130を、単に制御部ともいう。
また、図2では、それぞれの電気負荷114と、電力変換部113との間に、電圧を変換するための変換回路115が接続されている。但し、変換回路115は、電力変換部113から出力される電圧が、電気負荷114が必要とする電圧と異なる場合に設けられればよく、必ずしも必要なものではない。
図5は、誘導加熱調理器100の加熱部103上に鍋Pが載置された状態と、筐体101内部の構成の一部を示したブロック図である。
図5では、鍋Pをインダクタンス成分と抵抗負荷とからなる回路として示している。
電源入力部116は、電源ACから交流電圧の入力を受け付ける。
電源入力部116は、入力された交流電圧を整流及び平滑して、直流電圧として駆動部111に供給する。
駆動部111は、直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を備える。
インバータ回路は、スイッチング素子等で構成されるハーフブリッジ回路、フルブリッジ回路又は一石電圧共振回路等で構成されるのが一般的である。なお、インバータ回路を構成する具体的な回路は、加熱コイル110に高周波電流を流すインバータ機能を有する回路であれば、どのような回路でもよい。
図6は、加熱コイル110及び補助コイル112と、各部との接続状態を示す概略ブロック図である。
図6では、加熱コイル110及び補助コイル112は、リッツ線等の高周波駆動に適した線材からなる巻き線で構成されている例を示している。加熱コイル110の巻き線の巻き数又はその巻き線の大きさ等は、所望の加熱電力が得られるように、適宜設計されている。ここでは、加熱コイル110は、三つのコイルで構成された例を示している。
なお、図6では、主制御部130、上面操作部105及び表示部108が電気負荷114とは別に記載されているが、主制御部130、上面操作部105及び表示部108は電気負荷114に含まれる。
加熱コイル110は、駆動部111に接続され、第一の制御部としての主制御部130によって制御される。なお、図6では、簡易的に、加熱コイル110に一つの駆動部111が設けられている例を示しているが、加熱コイル110が複数のコイルで構成されている場合は、コイル毎に駆動部111が設けられていてもよい。
駆動部111は、検出回路111aと、駆動回路111bとを備える。
検出回路111aは、加熱コイル110の各コイルに流れる高周波電流の大きさ及び向きを検出する加熱コイル検出部として機能する。例えば、検出回路111aは、加熱コイル110に対応する加熱部103に鍋Pが置かれたか否かを検出する。なお、鍋Pを検出する手段は、駆動部111の出力のインピーダンスの変化から検出する方式等あるが、鍋Pの載置状態(例えば、有無、ずれ、材質等)が判別可能な方式であればどのような方式であってもよい。
駆動回路111bは、加熱コイル110に高周波電流を供給する。図5で説明したように、駆動回路111bは、インバータ回路で構成されればよい。なお、加熱コイル110に供給される高周波電流の大きさ又は周波数等のパラメータは、例えば、上面操作部105で使用者が設定する値に基づいて、主制御部130によって設定される。
補助コイル112は、加熱コイル110が発生する磁束による誘導電流が流れるように、加熱コイル110に隣接して設けられている。図6では、補助コイル112は、最も外側の加熱コイル110を囲み、加熱コイル110と同心円となるように配置されている。言い換えると、補助コイル112は、加熱コイル110の外径より大きい内径を有するコイルである。なお、加熱コイル110を構成する各コイルの形状及び数は、図6に限定されない。
加熱コイル110の外周部分と、補助コイル112の内周部分との間隙dは、加熱コイル110に流れる高周波電流によって発生する磁束で、補助コイル112に所望の誘導電流が流れるように設定することが望ましい。間隙dが小さいほど、加熱コイル110と、補助コイル112との磁気的結合が強くなり、補助コイル112に誘導される電流が大きくなる。補助コイル112の後段のブロックの動作に必要な大きさの誘導電流が得られるように、間隙dが設定される。
補助コイル112には、加熱コイル110と同様に、補助コイル検出部として機能する検出回路131が接続される。検出回路131は、補助コイル112に流れる高周波電流の大きさ及び向きを検出する。
電力変換部113の一部には、さらに切替部126が設けられている。
切替部126は、電気負荷114に電力を供給する供給源を切り替える供給切替部として機能する。図6では、切替部126は、電気負荷114への電力の供給源を、電源入力部116と、蓄電池122との間で切り替える。
また、電力変換部113の一部には、補助制御部127が設けられている。
補助制御部127は、電力変換部113での処理を制御する第2の制御部として機能する。例えば、補助制御部127は、切替部126を制御して、電気負荷114への電力の供給源を切り替えさせる。
図6のような構成において、使用者が、加熱部103に加熱負荷である鍋Pを載置し、上面操作部105によって加熱動作を指示すると、主制御部130は、駆動部111を制御して、加熱コイル110に高周波電流を供給することで、加熱動作を開始する。
加熱動作が開始されると、加熱コイル110の近傍に高周波電流によって発生する磁束による磁界が発生する。この磁界は、鍋Pの金属部分を加熱する一方で、加熱に寄与しない磁束は、漏れ磁束となって、誘導加熱調理器100外へ放射される。
ここで、加熱コイル110の近傍、ここでは、加熱コイル110の外周部分に隣接して補助コイル112が設けられているため、加熱に寄与しない磁束によって補助コイル112に誘導電流が流れる。
加熱に寄与しない磁束がトッププレート102を透過して外に放出されると、別の加熱部103から発生する磁束と干渉して異音(例えば、干渉音)が発生したり、場合によっては、周辺の機器にノイズを与えて誤動作を引き起こしたりする可能性がある。そこで、本実施の形態は、加熱に寄与しない磁束を補助コイル112で誘導電流に変えることで、磁束の漏れを低減する。
補助コイル112は、電力変換部113に接続されている。
ここでは、電力変換回路120は、補助制御部127からの制御により、補助コイル112に流れる誘導電流を直流電力に変換し、変換された直流電力を電力変換部113に着脱自在に設けられた蓄電池122に充電する。
また、電力変換部113には、充放電制御回路121が設けられ、補助制御部127とともに、蓄電池122の充電量を監視している。
補助制御部127は、予め定められた、蓄電池122が正常に動作する蓄電池122の充電量の値に基づいて、蓄電池122の充放電動作を制御する。例えば、補助制御部127は、蓄電池122の充電状態に応じて、電力変換回路120の出力を制御することで、蓄電池122に充電を行うか否かを制御している。
さらに、補助制御部127は、蓄電池122の充電量に応じて、電気負荷114に電力を供給するか否かを判断し、切替部126を制御することで、電気負荷114への電力の供給源を切り替える。
蓄電池122が電力変換部113に接続されているときは、加熱動作中に発生する磁界により、補助コイル112で得られる誘導電流が電力に変換され、変換された電力が蓄電池122へ充電する電力の供給源となる。このため、蓄電池122は、主に、鍋Pの加熱動作中に充電される。
一方、加熱停止中は、補助コイル112に誘導電流が発生しないため、蓄電池122への電力の供給源が得られない。
そこで、加熱停止中に、電気負荷114への放電により、蓄電池122の充電量が予め定められた所望の充電量を下回ると、補助制御部127は、電源入力部116から生成される制御電力PW1が電気負荷114へ電力供給されるように切替部126を制御して電力供給経路を切り替えてもよい。
切替部126を切り替える条件は、蓄電池122の充電量の大小に限定されず、加熱動作の有無で切り替えるようにしてもよい。誘導加熱調理器100の機能を損なわないように、切替部126の切り替えは、任意の条件に設定できるものとする。
なお、ここで電力に変換する、というのは、充電に必要な電圧に変換する、と同意である。
図7は、電力変換部113の構成を示すブロック図である。
電力変換部113は、電力変換回路120と、充放電制御回路121と、蓄電池122と、補助制御部127とを備える。
図7に示されているように、充放電制御回路121及び蓄電池122を含むバッテリユニット123には、さらに充電量検出部128が設けられている。
充電量検出部128は、蓄電池122の充電量を検出する機能を有する。充放電制御回路121及び補助制御部127は、充電量検出部128の検出値に基づいて、蓄電池122への充電量及び電気負荷114への放電量を制御する。
図8は、電力変換部113の電力変換回路120の構成を示す回路図である。
図8では、電力変換回路120として、四つのスイッチング素子140a〜140dからなるブリッジ回路140を有する例を示している。
四つのスイッチング素子140a〜140dの一例として、ここでは寄生ダイオードが内蔵された、いわゆるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用いられている。なお、スイッチング素子140a〜140dの種類は、IGBTに限定されない。スイッチング素子140a〜140dが、ダイオードを内蔵していない素子である場合には、その素子と並列にダイオードを外付けしてもよい。
四つのスイッチング素子140a〜140bは、補助制御部127から供給される制御信号A〜Dによって駆動制御される。
スイッチング素子140a及びスイッチング素子140bの直列体の中点Xには、補助コイル112の一端が接続される。スイッチング素子140c及びスイッチング素子14dの直列体の中点Yには、補助コイル112のもう一端が接続されている。
補助コイル112から電力変換回路120に供給される誘導電流は、加熱コイル110に流れる高周波電流と同じ周波数をもつ高周波電流であるため、蓄電池122に充電可能な直流の電圧及び電流に変換する必要がある。
そこで、補助制御部127は、電力変換回路120がダイオードブリッジによる整流回路を構成するように、各スイッチング素子140a〜140dに入力される制御信号A〜Dを制御する。
具体的には、制御信号A〜Dにより、各スイッチング素子140a〜140dを全てオフにすることで、スイッチング素子140a〜140dの内蔵ダイオードを利用して、図9に示すようなダイオードによるブリッジ回路140、つまり整流回路が構成される。
電力変換回路120は、図9に示されているような整流回路と、その後段の平滑コンデンサ141によって、補助コイル112から供給される高周波電流を直流に変換する。言い換えると、補助コイル112から供給された誘導電流は、スイッチング素子140a〜140bによって構成されたダイオードブリッジと、平滑コンデンサ141とにより整流及び平滑され直流電圧に変換される。
なお、電力変換回路120と、蓄電池122との間に、図8に示されている電圧変換回路142を設け、電気負荷114の仕様に合わせて、所望の電圧に変換してもよい。整流された電圧は、充放電制御回路121を介して、蓄電池122に充電される。
図10は、加熱コイル110の変形例を示す正面図である。
図10に示されている加熱コイル110#は、同心円となるように形成された二つのコイル110#a、110#bと、これらの二つのコイル110#a、110#bを取り囲むように配置された四つのコイル110#c〜110#fとを備える。
なお、図10に示されているように、補助コイル112は、円形状のコイル110#a、110#bと同心円となるように、複数のコイル110#a〜110#fの外側に、これらのコイル110#a〜110#fを取り囲むように配置されている。
図11は、図6の11−11線における断面図である。
図11に示されているように、加熱コイル110は、三つのコイル110a、110b、110cが同心円となるように配置されており、その最外周の近傍に補助コイル112が配置されている。
図11において、加熱コイル110と、補助コイル112との平面上(図11におけるX軸又はY軸方向)の間隙、及び、高さ方向(図11におけるZ軸方向)の位置関係は、磁束の回収量に応じて適宜設計されればよい。
また、補助コイル112に発生する誘導電流の大きさは、加熱コイル110に流れる電流の大きさに比例し、補助コイル112の巻き数に反比例するため、所望する磁束の回収量に応じて、適宜設計されればよい。ここで、磁束の回収は、加熱コイル110の磁束を補助コイル112によって誘導電流の形態に変えることを意味する。
なお、図11には図示されていないが、加熱コイル110の裏面、言い換えると、加熱コイル110の加熱部103の反対側の面には、フェライト等の磁性部品が取り付けられている。この磁性部品は、加熱コイル110の裏面への磁界の漏れを抑制し、加熱コイル110から発生する磁束のほとんどが鍋Pに鎖交するように構成されている。なお、フェライトの本数及び配置は、他の機器への磁界の影響を低減するように、あるいは、加熱の効率が向上するように任意に設定されればよい。
図12(a)及び(b)は、補助コイル112に流れる誘導電流の大きさを示すグラフである。
図12(a)は、加熱コイル110に流れる高周波電流と、ある巻き数を有する補助コイル112に流れる誘導電流との関係を示すグラフである。
図12(b)は、ある大きさの高周波電流が加熱コイル110に流れているときの、補助コイル112に流れる誘導電流の大きさを示すグラフである。
図12(a)に示されているように、補助コイル112に流れる誘導電流の大きさは、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさに比例している。
また、図12(b)に示されているように、補助コイル112に流れる誘導電流の大きさは、加熱コイル110に流れる高周波電流が一定の時、補助コイル112の巻き数に反比例している。
図13(a)及び(b)は、加熱動作中のある瞬間における、加熱コイル110に流れる高周波電流の向きと、補助コイル112に流れる誘導電流の向きとの関係を示した図である。
図13(a)及び(b)に示されているように、鍋Pの加熱動作中、加熱コイル110の最外周のコイル110cにD1の方向に高周波電流が流れているとき、補助コイル112には、コイル110cが発生する磁束を打ち消すように、D2の方向に誘導電流が流れる。
補助コイル112に流れる誘導電流の周波数は、コイル110cに流れる高周波電流の周波数と同等の周波数である。誘導電流の大きさは、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさと、コイル110cと、補助コイル112との巻き数に応じて変化するため、蓄電池122への充電に必要な電力が得られるように、補助コイル112は設計されればよい。
なお、加熱コイル110に流れる高周波電流は交流のため、高周波電流の周波数のもつ周期毎に、高周波電流の向きは逆転する。同様に、補助コイル112に発生する誘導電流の向きも、周期毎に、加熱コイル110に流れる高周波電流の向きとは逆向きになるように変化する。
なお、図13(b)に示されているバッテリユニット123は、使用者によって取り外し可能になっているが、バッテリユニット123が筐体101から取り外された状態で、誘導加熱調理器100の電源が投入された場合、バッテリユニット123から電気負荷114に電源が供給されなくなる。また、電力変換回路120の負荷が無負荷(オープン)となるため、電力変換回路120の動作が不安定になる可能性がある。
そこで、例えば、前述のロック状態を信号に変え、補助制御部127に入力することで、補助制御部127は、バッテリユニット123の有無を判別し、蓄電池122への充電の可否を判断し、充放電制御回路121を制御して蓄電池122の充電動作を制御することができる。言い換えると、補助制御部127は、充電動作を実行するか停止するかを切り替えることができる。
また、バッテリユニット123の有無を判別する別の手段として、上面操作部105の一部に、使用者がバッテリを取り出すためのスイッチ等を設け、主制御部130は、スイッチ操作の有無に応じてバッテリユニット123の有無を判別し、補助制御部127は、バッテリユニット123の有無に応じて、蓄電池122への充電の可否を判断し、蓄電池122の充電動作を制御してもよい。
あるいは、充電量検出部128によって蓄電池122の充電量を監視し、例えば、蓄電池122の残量が検出不可の場合に、補助制御部127でバッテリユニット123の有無を検出するようにしてもよい。
上記のように、本実施の形態の誘導加熱調理器100は、バッテリユニット123の着脱状態を判別し、蓄電池122への充電を制御する。
図14は、蓄電池122への電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。
図14では、簡略化するため、加熱コイル110のうち、最外周のコイル110cと、補助コイル112とにのみ、電流の流れる向きの記号を付した。また、図14に示されているように、蓄電池122の充放電経路を切り替える切替部132が電力変換部113に追加されている。
なお、図14では、充放電制御回路121を省略している。
図14では、加熱コイル110に高周波電流を供給する駆動部111及び主制御部130は、図示していないが、図6と同様に、各部は、加熱コイル110に接続されているものとする。
また、図14に示されている切替部126は、電気負荷114へ供給する電力の経路を切り替える供給切替部であり、切替部132は、蓄電池122へ充電する電力の経路を切り替える充電切替部である。
加熱部103を介して、加熱コイル110上に鍋Pが載置され、主制御部130によって加熱動作が開始されると、加熱コイル110に高周波電流が供給される。図14の破線で囲った部分は、ある瞬間の、加熱コイル110に流れる高周波電流と、これに誘導されて補助コイル112に流れる誘導電流の向きが逆向きであることを示したものである。
加熱動作が開始されると、前述のように、補助コイル112に誘導電流が流れる。蓄電池122の充電量が予め定められた値以下である場合、補助制御部127は、切替部132を制御することで、補助コイル112に発生した誘導電流が電力変換回路120を介して蓄電池122に電力が供給されるようにする。
一方、鍋の加熱動作が停止すると、加熱コイル110に流れる高周波電流も停止するため、補助コイル112に誘導電流が発生しない。蓄電池122の充電量が予め定められた値よりも大きければ、補助制御部127は、切替部126を制御することで、蓄電池122から電気負荷114へ電力を供給する。
しかしながら、加熱停止中は、蓄電池122への電力の供給源がなくなるため、蓄電池122に充電されず、電気負荷114で消費されるうちに充電量が減少してくる可能性がある。そこで、補助制御部127は、蓄電池122の充電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下となり、電気負荷114への電力供給ができないと判断した場合は、切替部126を制御して、図14には図示されていない電源入力部116から得られる制御電力PW1を電気負荷114に供給してもよい。
ここで、蓄電池122が電気負荷114への電力供給ができない場合とは、蓄電池122の充電量が電気負荷114に必要な電力を供給できない状態であり、具体的には、蓄電池122の充電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下となっている場合、又は、バッテリユニット123が取り外された場合等である。ここでの蓄電閾値は、第2の蓄電閾値ともいう。
または、図6に示されている検出回路131によって、補助コイル112に誘導電流が流れてない状態が検出されると、補助制御部127は、切替部132を制御することで、例えば、図6に示されている電源入力部116から得られる直流電力PW2を蓄電池122に供給してもよい。この場合、切替部132は、電力変換回路120と、バッテリユニット123との接続を切断する切断部として機能する。なお、補助制御部127は、鍋Pが加熱部103に載せられていない場合には、切替部132に、電力変換回路120と、バッテリユニット123との接続を切断させてもよい。
一方、蓄電池122は、バッテリユニット123として着脱自在に構成されている。そして、実施の形態1においては、誘導加熱調理器100が動作停止中、つまり電源が切られている状態で、バッテリユニット123を取り外し可能とした。使用者によって誘導加熱調理器100からバッテリユニット123が取り出されている間は、蓄電池122から電気負荷114へ電源を供給できなくなるため、補助制御部127は、切替部126を制御することで、制御電力PW1を電気負荷114に供給してもよい。
なお、蓄電池122の接続機構に連動して、切替部126の接続が機械的に切り替わるようにしてもよい。
さらに、補助制御部127は、蓄電池122の蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値より多くなった場合には、過充電を防止するため、切替部132に、電力変換回路120と、バッテリユニット123との接続を切断させてもよい。ここでの蓄電閾値は、第1の蓄電閾値ともいう。
以上に記載された主制御部130及び補助制御部127の一部又は全部は、例えば、図15(a)に示されているように、メモリ10と、メモリ10に格納されているプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ11とにより構成することができる。このようなプログラムは、ネットワークを通じて提供されてもよく、また、記録媒体に記録されて提供されてもよい。即ち、このようなプログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
また、主制御部130及び補助制御部127の一部又は全部は、例えば、図15(b)に示されているように、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路12で構成することもできる。
なお、主制御部130及び補助制御部127には、切替部126を介して、蓄電池122または電源入力部116から電力が供給される。
以上のように、実施の形態1によれば、加熱動作時に、加熱に寄与しない磁束を補助コイル112で回収し蓄電池122に蓄えるようにしたので、加熱コイル110の付近から発生する漏れ磁束の抑制ができるとともに、加熱動作を行っていない場合においても、主制御部130及び補助制御部127への電源供給が可能となる。さらに、回収した磁束を電力に変換して蓄電池122に充電し、この蓄電池122を着脱自在に構成することで、使用者が容易に蓄電池122を取り外して非常時に携帯用通信機等の外部機器ODの電源として使用できる。
実施の形態2.
図1に示されているように、実施の形態2に係る誘導加熱調理器200の全体構成は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100と同様である。
図2に示されているように、実施の形態2に係る誘導加熱調理器200の筐体101内には、加熱コイル110と、駆動部111と、補助コイル212と、電力変換部113と、電気負荷114とが収納されている。
実施の形態2における加熱コイル110、駆動部111、電力変換部113及び電気負荷114は、実施の形態1における加熱コイル110、駆動部111、電力変換部113及び電気負荷114と同様である。
図16は、実施の形態2における補助コイル212及び加熱コイル110の上面図である。
実施の形態2における補助コイル212は、平板状の環状導体212aと、環状導体212aで発生する磁束が通過する磁性体としてのコア212bと、コア212bを介して環状導体212aと結合する巻き線212cとを備える。
ここでは図示していないが、巻き線212cは電力変換部113に接続され、巻き線212cに流れる電流は、電力変換回路120を介して蓄電池122で充電される。
図17は、図16の17−17線における断面図である。
図18は、図16の18−18線における断面図である。
但し、図18においては、加熱コイル110を省略している。
図19は、コア212b及び巻き線212cの構成を示す斜視図である。
環状導体212aは、金属板等の導体で形成され、電気的に閉回路を構成している。
巻き線212cは、加熱コイル110と同様に、リッツ線等が使用されている。巻き線212cは、図18に示されているように、コア212bの部分で、環状導体212aの一部と対向するように巻き回されている。
環状導体212aは、1ターンの巻き線と等価であり、環状導体212aに流れる誘導電流は、加熱コイル110に流れる高周波電流と同一周波数をもつ逆向きの電流である。
また、環状導体212aに流れる誘導電流の大きさは、加熱コイル110と、環状導体212aと、巻き線212cとの結合状態、並びに、加熱コイル110と、環状導体212aと、巻き線212cとの巻き数の関係に依存して決定される。
実施の形態2では、環状導体212aに流れる誘導電流は、さらにコア212bを介して巻き線212cに誘導される。つまり、図18に示されているように、コア212bの部分は、環状導体212aと、巻き線212cとが磁気的に結合するトランス212dを構成しており、環状導体212aと、巻き線212cとの間で、非接触で電流が伝達される。
電力変換部113経由で蓄電池122に供給される電力は、上述のように、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさと、各コイル間の関係とに応じて変化するので、実施の形態1と同様に、蓄電池122への充電に必要な電力が得られるように、環状導体212a及び巻き線212cを設計すればよい。
実施の形態2のように環状導体212aを金属板等の導体で構成することによって、プレス等による打ち抜き加工又はNC(Numerical Control)加工により形成することが可能となる。このため、実施の形態1のように、線を巻き回して構成した場合と比較して、補助コイル212の形状が安定し、加熱コイル110との機械的な位置関係が安定する。言い換えると、加熱コイル110と、補助コイル212との結合状態が安定するという効果がある。
一方、電力変換部113の動作を停止し、蓄電池122への供給を停止した場合は、補助コイル212の環状導体212aは、導体の閉回路であるため、補助コイル212には、加熱コイル110の外周部に流れる高周波電流に誘導された誘導電流が流れ続ける。
補助コイル212の環状導体212aに流れる逆向きの誘導電流によって、加熱コイル110の周囲に発生する漏れ磁束の一部がキャンセルされ、漏れ磁束の発生が抑制される。つまり、補助コイル212は、磁気シールドとして機能しているのと等価の効果が得られる。
なお、実施の形態2では、補助コイル212を、環状導体212aと、コア212bと、コア212bに取り付けられた巻き線212cとで構成することで、環状導体212aに流れる誘導電流を取り出すようにしたが、環状導体212aに流れる誘導電流を取り出すことができれば、実施の形態2は、図16〜図19に示されている構成に限定されない。
以上のように、実施の形態2における補助コイル212を構成したので、トランス212dを介して、加熱コイル110から発生する磁束が電力変換部113に供給される。このため、トランス212dの二次巻き線として機能する巻き線212cによって、電力変換回路120に入力する電圧を決定でき、電力変換回路120の構成を簡易に実現できる。
さらに、電力変換回路120を動作させないときは、環状導体212aが電磁シールドとして機能するので、加熱コイル110からの漏れ磁場を抑制できるという効果も得られる。
実施の形態3.
図1に示されているように、実施の形態3に係る誘導加熱調理器300の全体構成は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100と同様である。
図2に示されているように、実施の形態3に係る誘導加熱調理器300の筐体101内には、加熱コイル110と、駆動部111と、補助コイル112と、電力変換部313と、電気負荷314とが収納されている。
実施の形態3に係る誘導加熱調理器300の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112は、実施の形態1の誘導加熱調理器100の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112と同様である。
図20は、実施の形態3における電力変換部313の構成を示す回路図である。
電力変換部313は、電力変換回路320と、蓄電池122と、補助制御部327と、切替部126と、接続切替部として機能する切替部332とを備える。
なお、図20では、主制御部330が電気負荷314とは別に記載されているが、主制御部330は、電気負荷314に含まれる。
実施の形態3における電力変換部313の蓄電池122及び切替部126は、実施の形態1における電力変換部113の蓄電池122及び切替部126と同様である。
また、図20では、省略されているが、実施の形態3における電力変換部313の充放電制御回路も、実施の形態1における充放電制御回路121と同様である。
以上の構成により、実施の形態3では、電源入力部116から得られる直流電力PW2が電力変換部313へ入力されるように構成され、補助コイル112に高周波電流を供給するように電力変換部313の電力変換回路320を双方向で動作可能としている。
具体的には、電力変換回路320は、実施の形態1で説明した直流変換機能と、電源入力部116からの直流電力PW2を交流電力に変換する交流変換機能との何れか一方を実行する。
そして、補助制御部327は、電力変換回路320に直流変換機能を実行させる場合には、電力変換回路320とバッテリユニット123とを接続するように接続切替部である切替部332を制御し、電力変換回路320に交流変換機能を実行させる場合には、電力変換回路320に直流電力PW2が入力されるように切替部332を制御する。
一方、補助制御部327は、電力変換回路320に交流変換機能を実行させる場合には、加熱コイル110に流れる高周波電流によって発生する磁束を打ち消す方向の交流電力が補助コイル112に流れるように、電力変換回路320を制御する。
補助制御部327は、バッテリユニット123の蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合に、電力変換回路320に直流変換機能を実行させ、バッテリユニット123の蓄電量がその蓄電閾値よりも多い場合に、電力変換回路320に交流変換機能を実行させてもよい。
また、補助制御部327は、バッテリユニット123の蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合、又は、加熱コイル110に流れる高周波電流が予め定められた閾値である電流閾値以下である場合に、電力変換回路320に直流変換機能を実行させ、バッテリユニット123の蓄電量がその蓄電閾値よりも多く、かつ、加熱コイル110に流れる高周波電流がその電流閾値よりも大きい場合に、電力変換回路320に交流変換機能を実行させてもよい。
以下、説明する。
まず、電力変換部313の具体的な構成を説明する前に、実施の形態3で行う第1の磁界キャンセルモードについて説明する。
図21は、ある瞬間における、加熱コイル110及び補助コイル112に流れる電流の向きを表した概略図である。
実施の形態1と同様に、加熱動作が行われると、加熱コイル110に高周波電流がD1の方向に供給され、加熱コイル110の周辺に発生する加熱に寄与しない磁束によって、補助コイル112に誘導電流がD2の方向に流れる。補助コイル112に誘導電流が流れると、補助制御部327は、まず、蓄電池122に充電する必要があるか否かを判断する。
補助制御部327は、例えば、蓄電池122の充電量を検出し、予め定められた値(即ち、蓄電閾値)よりも多く充電されていると判断した時は、蓄電池122への充電動作を停止し、補助コイル112により加熱コイル110から発生する加熱に寄与しない磁束をキャンセルするように制御する。これを第1の磁界キャンセルモードとする。
蓄電池122の充電量が予め定められた値より十分に大きく、図6に示されている検出回路111aによって検出された加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさが、予め定められた値(即ち、電流閾値)より大きい場合は、主制御部330は、電力変換回路320の構成を切り替えるように補助制御部327を制御する。
補助制御部327は、図21に示したように、加熱コイル110の最外周のコイル110cに流れる電流とは逆向きの方向に、高周波電流を補助コイル112に流し、加熱コイル110から発生する漏れ磁束による磁界を強制的にキャンセルするように電力変換回路320を動作させる。
以下、強制的に加熱コイル110が発生する磁界をキャンセルする場合の動作について説明する。加熱動作が開始されると、前述のように駆動部111によって加熱コイル110に高周波電流が供給され、これと同時に補助コイル112には、誘導電流が発生する。
補助制御部327は、検出された蓄電池122の充電量が、予め定められた値よりも多いと判断すると、電力変換回路320の整流動作を停止し、蓄電池122への充電動作が停止するように制御するとともに、主制御部330に充電動作の停止を伝達する。
次に、主制御部330は、検出回路111aによって、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさを検出し、検出された電流の大きさが予め定められた値より大きい場合は、加熱コイル110から発生する加熱に寄与しない磁束も大きいと判断し、漏れ磁束を抑制するため、加熱コイル110に流れる高周波電流の向きとは逆向きの電流を補助コイル112に流すように、補助制御部327に対し、電力変換回路320がインバータとして動作するように制御する。
図20に示されているように、電力変換回路320は、4つのスイッチング素子140a〜140dで構成されるブリッジ回路140を有している。4つのスイッチング素子140a〜140dは、補助制御部327から出力される制御信号A〜Dによって駆動制御される。
実施の形態1と同様に、補助コイル112の一方がスイッチング素子140aと、スイッチング素子140bとの接続点Xに接続され、補助コイル112の別の一方がスイッチング素子140cと、スイッチング素子140dとの接続点Yに接続されている。
以下、加熱コイル110に発生する加熱に寄与しない磁束をキャンセルするために、加熱コイル110に流れる高周波電流と同じ周波数成分をもつ逆向きの電流を補助コイル112に流すための電力変換回路320の構成について図20を用いて説明する。
図20に示されているように、実施の形態3における電力変換回路320は、補助コイル112と、スイッチング素子140a〜140dの接続点との間に直列に、高周波電流を流すための共振コンデンサ343が接続されている。
また、電力変換回路320には、共振コンデンサ343と並列にスイッチ344が設けられている。
スイッチ344は、補助制御部327により制御される。
補助制御部327は、補助コイル112に高周波電流を供給する場合は、スイッチ344を開放することで、電力変換回路320の負荷として、加熱コイル110と、共振コンデンサ343との直列共振回路を形成し、電力変換回路320を駆動回路であるインバータ回路として動作させる。これにより、補助コイル112に高周波電流を供給することができる。
なお、図20では、電力変換回路320はフルブリッジでブリッジ回路140を構成した例を示しているが、補助コイル112に高周波電流を供給できる回路構成であれば、図20に記載の回路に限定されない。
補助制御部327から出力される制御信号A〜Dによって、スイッチング素子140a〜140dのON及びOFFが制御され、電力変換回路320をインバータとして駆動させると、補助コイル112に高周波電流が供給される。
補助制御部327は、キャンセルする磁束の量に応じて、補助コイル112に流す高周波電流の大きさが得られるように、制御信号A〜D周波数及びON及びOFFのタイミングを制御する。
制御信号A〜Dの周波数は、加熱コイル110に流れる高周波電流の周波数と同一の周波数に設定するのが望ましい。補助コイル112に供給する高周波電流の大きさは、ここでは図示しない検出回路111aによって検出された加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさ、言い換えると、加熱コイル110が発生する磁束の量に応じて、主制御部330によって決定されてもよい。
補助制御部327は、主制御部330で決定された値に基づいて、加熱コイル110に流れる高周波電流とは逆向きに流れるように、電力変換回路320を制御し、補助コイル112に高周波電流を供給する。なお、補助コイル112に供給する高周波電流の大きさは、補助制御部327で決定してもよい。
図22は、蓄電池122及び補助コイル112への電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。
図22では、簡略化するため、加熱コイル110のうち、最外周のコイル110cと、補助コイル112にのみ、電流の流れる向きの記号を付した。なお、図22でも、充放電制御回路121を省略している。
図22の一点鎖線で囲まれた部分には、コイル110cに流れる高周波電流の向きと、補助コイル112に流れる高周波電流の向きが逆向きであることを示している。
図22を用いて、主に、切替部126及び切替部332の動作について説明する。
電力変換回路320を補助コイル112に高周波電流を供給するための駆動回路として動作させる場合、補助制御部327は、電源入力部116から得られる直流電力PW2を電力変換回路320に供給するように、切替部332を切り替える。この場合、補助制御部327は、電力変換回路320を、蓄電池122から切り離す。直流電力PW2は、補助コイル112に必要な大きさの高周波電流を供給できる電力を有しているものとする。
一方、蓄電池122には電力変換回路320からの電力供給がないため、補助制御部327は、必要に応じて切替部126を制御して、制御電力PW1を電気負荷314に供給してもよい。
または、補助制御部327は、蓄電池122の充電量に応じて、補助コイル112へ高周波電流を供給するインバータ回路動作か、補助コイル112から蓄電池122へ充電する整流回路動作か、一定時間毎に電力変換回路320の動作を切り替えてもよい。
さらに、補助コイル112が第1の磁界キャンセルモードで動作する場合の電力変換回路320の電源として、蓄電池122が十分に電力を供給できる容量がある場合は、直流電力PW2ではなく、蓄電池122から電力変換回路320に電力を供給してもよい。これによって、電気負荷114に対して蓄電池122からの電力供給がなくなる場合は、制御電力PW1から電気負荷314に電力を供給すればよい。
なお、上記では、蓄電池122が十分に充電されている状態、及び、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさによって、第1の磁界キャンセルモードで動作する構成について説明したが、蓄電池122の充電量のみによって、又は、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさのみによって、第1の磁界キャンセルモードで動作するか否かが判断されてもよい。また、実施の形態3は、蓄電池122の充電量又は加熱コイル110の高周波電流の大きさによらず、磁束の漏れが一要因である干渉音の発生有無を検知して、干渉音を低減するために第1の磁界キャンセルモードで動作するようにしてもよい。
以上のように、蓄電池122への充電量が十分にある場合は、加熱コイル110からの漏れ磁束を補助コイル112で回収して蓄電池122に充電する必要がないため、電力変換回路320を切り離すことで、蓄電池122が過剰に充電されることを防止できる。
一方で、加熱コイル110に大きな電流が流れると、加熱に寄与しない漏れ磁束も増加するおそれがあるため、補助コイル112に加熱コイル110とは逆向きの高周波電流を供給し、強制的に加熱コイル110から発生する磁界をキャンセルするように補助コイルを動作させる。このように補助コイル112に高周波電流を流すことによって強制的に漏れ磁束を抑制する動作を第1の磁界キャンセルモードとする。
以上のように、実施の形態3に係る電力変換回路320によれば、加熱コイル110から発生する加熱に寄与しない磁束を強制的に抑制することができる。
なお、補助コイル112の形状は、実施の形態2で示した環状導体であっても同様の動作と効果が得られることは言うまでもない。
以上のように、実施の形態3によれば、蓄電池122が過剰に充電されることを防ぐことができる。
また、加熱コイル110に流れる高周波電流が大きいほど、加熱動作中に加熱コイル110から発生する、加熱に寄与しない漏れ磁束も増加するため、加熱コイル110から発生する磁束を打ち消すように、加熱コイル110の外周部に流れる高周波電流とは逆向きに、補助コイル112に高周波電流を流すことによって、加熱コイル110から発生する磁界をキャンセルすることができる。
さらに、補助コイル112に供給する高周波電流の大きさを任意に制御することによって、加熱コイル110から発生する磁束をキャンセルする強さを任意に変えられるという効果が得られる。
実施の形態4.
図1に示されているように、実施の形態4に係る誘導加熱調理器400の全体構成は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100と同様である。
図2に示されているように、実施の形態4に係る誘導加熱調理器400の筐体101内には、加熱コイル110と、駆動部111と、補助コイル112と、電力変換部413と、電気負荷414とが収納されている。
実施の形態4に係る誘導加熱調理器400の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112は、実施の形態1の誘導加熱調理器100の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112と同様である。
なお、実施の形態4における電気負荷414は、主制御部430の処理を除いて、実施の形態1における電気負荷114と同様である。
図7に示されているように、実施の形態4に係る電力変換部413は、電力変換回路420と、充放電制御回路121と、蓄電池122と、補助制御部427とを備える。
実施の形態4における電力変換部413の充放電制御回路121及び蓄電池122は、実施の形態1における電力変換部113の充放電制御回路121及び蓄電池122と同様である。
実施の形態4では、電力変換回路420は、実施の形態1で説明した直流変換機能と、補助コイル112との間で閉回路を形成するショートリング機能とを実行する。
そして、補助制御部427は、電力変換回路420に直流変換機能を実行させる場合には、切替部132に、電力変換回路420と、バッテリユニット123との間を接続させ、電力変換回路420にショートリング機能を実行させる場合には、切替部132に、電力変換回路420と、バッテリユニット123との間の接続を切断させる。なお、実施の形態4においても、切替部132は、電力変換回路420と、バッテリユニット123との間の接続を切断する切断部として機能する。
補助制御部427は、バッテリユニット123の蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合に、電力変換回路420に直流変換機能を実行させ、バッテリユニット123の蓄電量がその蓄電閾値よりも多い場合に、電力変換回路420にショートリング機能を実行させてもよい。
また、補助制御部427は、バッテリユニット123の蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合、又は、加熱コイル110に流れる高周波電流が予め定められた閾値である電流閾値以下である場合に、電力変換回路420に直流変換機能を実行させ、バッテリユニット123の蓄電量がその蓄電閾値よりも多く、かつ、加熱コイル110に流れる高周波電流がその電流閾値よりも大きい場合に、電力変換回路420にショートリング機能を実行させてもよい。
以下、説明する。
図23は、実施の形態4における電力変換回路420の一部を示す回路図である。
図23に示されているように、実施の形態4における電力変換回路420は、ブリッジ回路140と、補助コイル112との間に、共振コンデンサ443及びスイッチ444を備えていることを除いて、実施の形態1における電力変換回路120と同様である。
実施の形態1で説明したように、加熱動作が行われると、加熱コイル110に高周波電流が供給され、加熱コイル110の周辺に発生する加熱に寄与しない磁束によって、補助コイル112に誘導電流が流れる。補助コイル112に誘導電流が流れると、補助制御部427は、まず、誘導電流を電力に変換し、蓄電池122に充電する必要があるかを判断する。
例えば、補助制御部427は、蓄電池122の充電量を検出し、予め定められた値よりも充電されていると判断した時は、蓄電池122への充電動作を停止し、加熱コイル110から発生する加熱に寄与しない磁束を補助コイル112でキャンセルするようなモードに移行する。
実施の形態4では、蓄電池122への充電動作が不要で、さらに加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさが、予め定められた値より小さい場合は、補助制御部427は、補助コイル112が閉回路を構成するように電力変換回路420の制御信号A〜Dを制御する。
補助コイル112が電気的に閉回路、いわゆるショートリングを構成したとき、加熱コイル110の最外周のコイル110cに流れる高周波電流の向きとは逆向きに、補助コイル112に誘導電流が流れる。この場合、補助コイル112は、加熱コイル110から発生する漏れ磁束を相殺する、いわゆる一般的な磁気シールドリングとして機能する。以上のように、補助コイル112を磁気シールドリングとして機能させるモードを、第2の磁界キャンセルモードとする。
補助コイル112に、加熱コイル110とは逆方向に電流が流れるように、補助制御部427によって電力変換部413の電力変換回路420のスイッチング素子140a〜140dのON及びOFFを制御する点では、実施の形態3と同様である。但し、第2の磁界キャンセルモードでは、補助コイル112に強制的に高周波電流を供給する動作はしない。
第2の磁界キャンセルモードで誘導加熱調理器400を動作させる場合について説明する。具体的には、主制御部430は、補助コイル112が電気的に閉回路を構成するように、図23に示されている4つのスイッチング素子140a〜140dのON及びOFFを制御し、電力変換回路420の構成を切り替えるように補助制御部427を制御する。また、補助コイル112の両端が、スイッチング素子140a〜140dの接続点X及び接続点Yに接続されている点では、実施の形態4においても同様である。
第2の磁界キャンセルモードでは、補助制御部427は、スイッチ444を短絡する。前述のように、補助コイル112の両端は、電力変換回路420の接続点Xと接続点Yとにそれぞれ接続されている。補助コイル112が電気的に閉回路を構成するために、補助制御部427は、4つのスイッチング素子140a〜140dのうち、図23に示すように、スイッチング素子140a及びスイッチング素子140cを同時に導通(ON)し、スイッチング素子140b及びスイッチング素子140dを切断(OFF)するように、制御信号A〜Dを制御する。
または、補助制御部427は、スイッチング素子140b及びスイッチング素子140dを同時に導通(ON)し、スイッチング素子140a及びスイッチング素子140cを同時に切断(OFF)するように、制御信号A〜Dを制御してもよい。
ここでは、スイッチング素子140a〜140dを導通させて、電力変換回路420及び補助コイル112が閉回路となるような構成を示したが、スイッチング素子140a〜140dに並列に接続されているダイオード140e〜140hを利用して閉回路を構成してもよい。
なお、第2の磁界キャンセルモードでは、電力変換回路420は、補助コイル112とともに閉回路を構成するのみであり、補助コイル112に強制的に高周波電流を供給する必要はないため、第1の磁界キャンセルモードのように、電力変換回路420に電源入力部116から得られる直流電力PW2を供給する必要はない。
また、ここでは、制御信号A及び制御信号Cの状態、又は、制御信号B及び制御信号Dの状態が、ON又はOFFの一定の状態である例を示したが、補助制御部427は、補助コイル112の誘導電流の流れる向きに応じて、スイッチング素子140a〜140dがON又はOFFとなるように、高周波電流の周期毎に、制御信号A〜Dを制御してもよい。
このように補助コイル112とブリッジ回路140で閉回路が構成されるように電力変換回路420を制御することによって、補助コイル112に発生した誘導電流は、電気的に閉じたループを流れる。補助コイル112が閉ループを構成するようにしたので、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさ及び向きに応じて、加熱コイル110から発生する磁界を打ち消すように、補助コイル112には逆向きの誘導電流が流れる。
なお、図23では、電力変換回路420はフルブリッジのブリッジ回路140を有する例を示しているが、実施の形態4は、補助コイル112を電気的に閉回路にすることができる回路構成であれば、このような例に限定されない。
以上のように、蓄電池122の充電量が十分あり、加熱コイル110から発生する磁束を電力に変換して蓄電池122に充電する必要がないと判断し、さらに加熱コイル110の外周部に流れる高周波電流の大きさが予め定められた値より小さい場合は、主制御部430及び補助制御部427は、補助コイル112が電気的に閉回路を構成するように、電力変換回路420のスイッチング素子140a〜140dの駆動を制御する。電気的に閉回路を構成した補助コイル112には、加熱コイル110に流れる高周波電流によって、誘導電流が流れ続け、加熱コイル110から発生する漏れ磁界をキャンセルするように機能する。
なお、上記では、蓄電池122が十分に充電されている状態、又は、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさによって、第2の磁界キャンセルモードで動作する構成について説明したが、実施の形態4は、このような例に限定されない。例えば、主制御部430及び補助制御部427は、第2の磁界キャンセルモードを通常動作として、蓄電池122の充電量又は加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさによって、第2の磁界キャンセルモードから蓄電池122への充電モードに移行するようにしてもよい。
また、主制御部430及び補助制御部427は、蓄電池122の充電量のみに基づいて、第2の磁界キャンセルモードに移行するか否かを判断してもよい。
また、補助コイル112の形状は、実施の形態2で示した環状導体であっても同様の動作と効果が得られる。
以上のように、実施の形態4によれば、蓄電池122が過剰に充電されるのを防ぐことができる。
また、補助コイル112が電気的に閉回路を構成することで環状導体となり、補助コイル112には、加熱コイル110の周辺部から発生する磁束を打ち消すように、加熱コイル110の外周部に流れる高周波電流に誘導された誘導電流が流れ続ける。これによって、補助コイル112に流れる逆向きの誘導電流によって、加熱動作時に加熱コイル110の周囲に発生する漏れ磁束の一部がキャンセルされ、漏れ磁束の発生が抑制される。つまり、補助コイル112が磁気シールドとして機能しているのと等価の効果が得られる。
さらに、補助コイル112に流れる誘導電流の大きさは、加熱コイル110に流れる電流の大きさに応じて変化するので、加熱コイル110の周辺に発生する磁束の量に応じたキャンセルが可能となる。
実施の形態5.
図1に示されているように、実施の形態5に係る誘導加熱調理器500の全体構成は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100と同様である。
図2に示されているように、実施の形態5に係る誘導加熱調理器500の筐体101内には、加熱コイル110と、駆動部111と、補助コイル112と、電力変換部513と、電気負荷514とが収納されている。
実施の形態5に係る誘導加熱調理器500の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112は、実施の形態1の誘導加熱調理器100の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112と同様である。
なお、実施の形態5における電気負荷514は、主制御部530の処理を除いて、実施の形態1における電気負荷114と同様である。
図24は、蓄電池122及び補助コイル112への電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。
なお、図24では、充放電制御回路121を省略している。
実施の形態5では、電力変換回路520は、実施の形態1で説明した直流変換機能と、電源入力部116からの直流電力PW2を交流電力に変換する交流変換機能との何れか一方を実行する。
そして、補助制御部527は、電力変換回路520に直流変換機能を実行させる場合には、電力変換回路520とバッテリユニット123とを接続するように、接続切替部である切替部532を制御し、電力変換回路520に交流変換機能を実行させる場合には、電力変換回路520と電源入力部116とを接続するように、切替部532を制御する。
さらに、補助制御部527は、電力変換回路520に交流変換機能を実行させる場合には、加熱コイル110に流れる高周波電流によって発生する磁束と同じ方向に磁束が発生する方向の交流電力が補助コイル112に流れるように、電力変換回路520を制御する。これにより、補助コイル112により鍋Pを加熱することができる。
ここで、補助制御部527は、加熱部103に載せられた鍋Pが加熱コイル110及び補助コイル112の上に載せられている場合に、電力変換回路520に交流変換機能を実行させ、加熱部103に載せられた鍋Pが加熱コイル110の上には載せられているが、補助コイル112の上には載せられていない場合に、電力変換回路520に直流変換機能を実行させればよい。
なお、加熱コイル110は、対応する加熱部103の上面における予め定められた範囲の下に配置されており、補助コイル112は、その上面に対して、加熱コイル110が配置されている位置よりも外側の下に配置されている。
言い換えると、加熱コイル110は、対応する加熱部103の水平方向における予め定められた範囲の下に配置されており、補助コイル112は、加熱コイル110が配置されている位置の水平方向における外側に配置されているものとする。
まず、図24に示すように、加熱部103を介して、加熱コイル110及び補助コイル112上に、各々のコイルと対向するように、加熱負荷である鍋Pが載置されたときの動作について説明する。
主制御部530は、図6に示されている検出回路131によって、補助コイル112上にも鍋Pが載置されていると判断したとき、補助コイル112が加熱コイルとして動作するように、補助制御部527を制御する。つまり、補助制御部527は、補助コイル112が、加熱に必要な高周波電流を供給できるように、電力変換回路520の構成を切り替える。補助コイル112が加熱コイルとして動作するモードを加熱モードとする。
具体的には、主制御部530は、加熱動作を開始する前に、図6に示されている検出回路111aによって、加熱部103に加熱負荷である鍋Pが載置されているかどうかを判断する。例えば、鍋検出用の信号、いわゆる加熱には適さないが、図6に示されている駆動回路111bのインピーダンスの変化を検知できる程度の微小な高周波電流を加熱コイル110に供給する。そして、検出回路111aによって、駆動回路111bの出力、例えば加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさに基づきインピーダンス等の電気特性の変化を検出し、主制御部530が、予め定められた値と比較して、鍋Pが加熱コイル110上に載置されていないと判断した場合は、主制御部130は加熱動作を停止するように、駆動回路111bを制御する。この時点では、補助コイル112にも電流は流れない。
一方、主制御部130は、検出回路111aによって検出された電気特性に基づき、加熱コイル110上に鍋Pが載置されていると判断した場合、補助制御部527は、図6に示されている検出回路131を用いて、主制御部530と同様の手順で、補助コイル112上の鍋Pの載置の有無を検出する。補助コイル112上の鍋Pの有無の判定結果は、補助制御部527から、主制御部530に伝達される。なお、補助コイル112上の鍋Pの有無の判定は、主制御部530と補助制御部527のいずれで行ってもよい。
鍋Pが、加熱コイル110と補助コイル112との上に載置されていると判断された場合、主制御部530は、加熱コイル110と補助コイル112とで、協働して鍋Pを加熱するように誘導加熱調理器500を動作させる。加熱コイル110の大きさを超えて鍋Pが載置されると、加熱コイル110単体では加熱が不足する可能性がある。補助コイル112は、加熱コイル110の外側に配置されているため、補助コイル112を同時に駆動することで、径の大きな鍋Pも加熱できる。
具体的には、加熱コイル110及び補助コイル112上に鍋Pが載置されていると判断されると、主制御部530は、使用者の設定する火力に基づいて、駆動回路111bを制御し、所望の電力を出力するように、加熱コイル110に高周波電流を供給する。同時に、主制御部530は、電力変換部513の電力変換回路520が、補助コイル112に高周波電流を供給するのに適した回路構成となるよう、補助制御部527を制御する。
補助制御部527は、主制御部530の指示に基づき、蓄電池122に充電する蓄電モードを停止し、補助コイル112を加熱コイルとして動作させるため、電力変換回路520から蓄電池122を切り離し、電力変換回路520に電源入力部116から得られる直流電力PW2が供給されるように切替部532を制御する。これによって、電力変換回路520には、直流電力が供給される状態となる。
図25は、実施の形態5における電力変換回路520の一部を示す回路図である。
図25に示されているように、実施の形態5における電力変換回路520は、ブリッジ回路140と、補助コイル112との間に、共振コンデンサ543及びスイッチ544を備えていることを除いて、実施の形態1における電力変換回路120と同様である。
スイッチ544は、リレー等の機械的スイッチ又は半導体スイッチを活用すればよい。
鍋Pが補助コイル112上にも載置されている場合、主制御部530は、補助コイル112を加熱コイルとして動作させるよう、補助制御部527を制御する。加熱モードで動作させる場合、第2の磁界キャンセルモードと同様、補助制御部527は、補助コイル112とブリッジ回路140との間に、補助コイル112と直列に共振コンデンサ543が挿入されるように、スイッチ544を開放(OFF)するように制御する。共振コンデンサ543を補助コイル112に直列に挿入することで、電力変換回路520の負荷として、共振回路が構成される。
主制御部530は、使用者が設定した火力を得られるように、加熱コイル110及び補助コイル112で出力する電力を決定する。補助制御部527は、主制御部530より与えられた条件で、電力変換回路520のスイッチング素子140a〜140dの各々に供給する制御信号A〜Dを制御する。主制御部530より与えられる条件は、補助コイル112に供給する高周波電流の大きさ、高周波電流の向き又は高周波電流の周波数等である。
なお、補助コイル112に流れる高周波電流の周波数は、主制御部530の指令に基づき、加熱コイル110に流れる高周波電流と同一、又は、可聴周波数以上乖離した周波数となるように、補助制御部527で制御される。
このように周波数を設定する理由は、隣接したコイル同士に、異なる周波数成分を持つ高周波電流が流れると、その差分の周波数によって発生する干渉音を抑制するためである。また、高周波電流の周波数が異なると互いに干渉し合い、効率が低下する可能性があるため、隣接するコイルに流れる周波数成分は、同一もしくは、可聴領域以上乖離した周波数に設定するのが好ましい。
図26は、加熱モード時のある瞬間における、加熱コイル110及び補助コイル112に流れる高周波電流の向きを示した図である。
図26に示すように、加熱モードにおける加熱コイル110に流れる高周波電流の向きD3と、補助コイル112に供給する高周波電流の向きD4とは、同一となるように制御される。
なお、補助コイル112の形状は、実施の形態2で示した環状導体であっても同様の動作と効果が得られることは言うまでもない。
補助コイル112で鍋Pを加熱させる加熱モード時は、最外周に位置する補助コイル112から、加熱に寄与しない磁束が発生する可能性がある。その場合は、補助コイル112のさらに外周に、補助コイル112を取り囲むように、閉磁路を構成する導電性の金属、いわゆる磁界キャンセルリングを設けてもよい。このリングが磁気シールドとして機能し、補助コイル112が加熱コイルとして動作するときに発生する加熱に寄与しない磁束を、リングに流れる誘導電流によって発生する磁束によって相殺し、漏れ磁束が抑制できる。
以上のように、実施の形態5によれば、補助コイル112を加熱用にも使用できるように、電力変換部513の構成を切り替えることで、加熱コイル110と補助コイル112で協働して鍋Pを加熱することができる。これによって、加熱コイル110の外径をこえてなべ底径の大きな鍋Pを加熱することが可能となる。あるいは、補助コイル112を加熱用のコイルとして動作させることで、加熱補助ができ、調理性能又は加熱の効率が向上するという効果が得られる。
また、加熱コイル110と補助コイル112とに供給する高周波電流の大きさを任意に制御することで、鍋Pの加熱分布を自在に変化させることができるという効果も得られる。
さらに、補助コイル112の高周波電流の周波数を加熱コイル110に流れる高周波電流の周波数よりさらに高周波に設定することで、補助コイル112上の鍋Pの金属が低磁性又は非磁性であっても、見かけ上の抵抗値を上げることができる。これによって、高周波電流の増大を抑制し、低磁性又は非磁性金属の加熱が可能となる。
実施の形態6.
図1に示されているように、実施の形態6に係る誘導加熱調理器600の全体構成は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100と同様である。
図2に示されているように、実施の形態6に係る誘導加熱調理器600の筐体101内には、加熱コイル110と、駆動部111と、補助コイル112と、電力変換部613と、電気負荷614とが収納されている。
実施の形態6に係る誘導加熱調理器600の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112は、実施の形態1の誘導加熱調理器100の加熱コイル110、駆動部111及び補助コイル112と同様である。
なお、実施の形態6における電気負荷614は、主制御部630の処理を除いて、実施の形態1における電気負荷114と同様である。
図27は、蓄電池122及び補助コイル112への電力の供給の切り替えを説明するための概略図である。
なお、図27では、充放電制御回路121を省略している。
図27に示されている補助制御部627は、主制御部630からの指示に応じて、切替部632及び電力変換回路620を制御することで、切替部632及び電力変換回路620を、実施の形態3における切替部332及び電力変換回路320、実施の形態4における切替部132及び電力変換回路420、並びに、実施の形態5における切替部532及び電力変換回路520の何れかと同様に機能させる。言い換えると、実施の形態6における主制御部630は、実施の形態1における蓄電モード、実施の形態3における第1の磁界キャンセルモード、実施の形態4における第2の磁界キャンセルモード及び実施の形態5における加熱モードの何れかのモードを選択して、選択されたモードで補助コイル112を動作させることができる。
なお、実施の形態6における電力変換回路620の具体的な構成は、図20に示されている実施の形態3における電力変換回路320と同様であるものとする。
具体的には、実施の形態6では、切替部632は、電力変換回路620の接続先を、バッテリユニット123及び電源入力部116から得られる直流電力PW2の間で切り替える機能と、電力変換回路620とバッテリユニット123及び直流電力PW2との接続を切断する機能とを備える。
そして、電力変換回路620は、実施の形態1で説明した直流変換機能と、実施の形態3で説明した交流変換機能である第1の交流変換機能と、実施の形態4で説明したショートリング機能と、実施の形態5で説明した第2の交流変換機能と、の何れか一つを実行する。
そして、補助制御部627は、電力変換回路620に、直流変換機能を実行させる場合には、電力変換回路620とバッテリユニット123とを接続するように切替部632を制御する。
また、補助制御部627は、電力変換回路620に第1の交流変換機能を実行させる場合には、電力変換回路620に直流電力PW2が入力されるように切替部632を制御するとともに、加熱コイル110に流れる高周波電流によって発生する磁束を打ち消す方向の交流電力が補助コイル112に流れるように、電力変換回路620を制御する。
さらに、補助制御部627は、電力変換回路620にショートリング機能を実行させる場合には、切替部632に、電力変換回路620と、バッテリユニット123及び直流電力PW2との間の接続を切断させる。
加えて、補助制御部627は、電力変換回路620に第2の交流変換機能を実行させる場合には、電力変換回路620に直流電力PW2が入力されるように切替部632を制御するとともに、加熱コイル110に流れる高周波電流によって発生する磁束と同じ方向に磁束が発生する方向の交流電力が補助コイル112に流れるように、電力変換回路620を制御する。
例えば、補助制御部627は、補助コイル112で鍋Pを加熱する必要がある場合には、電力変換回路620に第2の交流変換機能を実行させる。
また、補助制御部627は、補助コイル112で鍋Pを加熱する必要がなく、バッテリユニット123の充電量が予め定められた閾値である充電閾値以下である場合には、電力変換回路620に直流変換機能を実行させる。
さらに、補助制御部627は、補助コイル112で鍋Pを加熱する必要がなく、バッテリユニット123の充電量がその充電閾値よりも多く、加熱コイル110に流れる高周波電流が予め定められた閾値である電流閾値よりも大きい場合には、電力変換回路620に第1の交流変換機能を実行させる。
加えて、補助制御部627は、補助コイル112で鍋Pを加熱する必要がなく、バッテリユニット123の充電量がその充電閾値よりも多く、加熱コイル110に流れる高周波電流がその電流閾値以下である場合には、電力変換回路620にショートリング機能を実行させる。
以下、説明する。
図28は、主制御部630が補助コイル112の動作モードを選択する処理を示すフローチャートである。
例えば、上面操作部105を介して使用者によって加熱開始の要求が出されると、主制御部630は、図28に示されているフローチャートを開始する。
まず、主制御部630は、加熱コイル110上に鍋Pがあるか否かを判断する(S10)。加熱コイル110上に鍋Pがない場合(S10でNo)には、処理はステップS11に進み、加熱コイル110上に鍋Pがある場合(S10でYes)には、処理はステップS12に進む。
ステップS11では、主制御部630は、駆動部111の駆動を停止して、加熱コイル110への加熱を停止する。
ステップS12では、主制御部630は、補助コイル112上に鍋Pがあるか否かを判断する。補助コイル112上に鍋Pがある場合(S12でYes)には、処理はステップS13に進み、補助コイル112上に鍋Pがない場合(S12でNo)には、処理はステップS14に進む。
ステップS13では、主制御部630は、加熱モードを選択して、補助コイル112を加熱コイルとして動作させる。
ステップS14では、主制御部630は、蓄電池122の充電量が予め定められた閾値ThVよりも多いか否かを判断する。充電量が予め定められた閾値ThV以下である場合(S14でNo)には、処理はステップS15に進み、充電量が予め定められた閾値ThVよりも多い場合(S14でYes)には、処理はステップS16に進む。
ステップS15では、主制御部630は、蓄電モードを選択して、加熱コイル110の漏れ磁束を補助コイル112で回収して蓄電池122に充電する蓄電モードで動作するように各部を制御する。
ステップS16では、主制御部630は、加熱コイル110に流れる高周波電流の大きさが予め定められた閾値ThIよりも大きいか否かを判断する。高周波電流の大きさが予め定められた閾値ThI以下である場合(S16でNo)には、処理はステップS17に進み、高周波電流の大きさが予め定められた閾値ThIよりも大きい場合(S16でYes)には、処理はステップS18へ進む。
ステップS17では、主制御部630は、第1の磁界キャンセルモードを選択し、第1の磁界キャンセルモードで動作するように各部を制御する。
ステップS18では、主制御部630は、第2の磁界キャンセルモードを選択し、第2の磁界キャンセルモードで動作するように各部を制御する。
以上のように、実施の形態6によれば、補助コイル112の動作モードを決定し、目的に応じた機能を実現するようにしたので、誘導加熱調理器600を効率よく動作させることができる。
100〜600 誘導加熱調理器、 101 筐体、 102 トッププレート、 103 加熱部、 104 調理用グリル、 105 上面操作部、 106 前面操作部、 108 表示部、 109 吸排気窓、 110 加熱コイル、 111 駆動部、 112、212 補助コイル、 212a 環状導体、 212b コア、 212c 巻き線、 113、313〜613 電力変換部、 114、314、414、514、614 電気負荷、 115 変換回路、 116 電源入力部、 117 装置側I/F部、 120、320〜620 電力変換回路、 121 充放電制御回路、 122 蓄電池、 124 接続I/F部、 125 充電表示部、 126 切替部、 127、327〜627 補助制御部、 130、330〜630 主制御部、 131 検出回路、 132、332、532、632 切替部、 140 ブリッジ回路。

Claims (18)

  1. 被加熱物を載せるトッププレートと、
    前記トッププレートの下に配置された第1のコイルと、
    前記第1のコイルに高周波電流を供給し、前記第1のコイルに前記被加熱物を加熱させる駆動部と、
    前記第1のコイルに隣接して配置される第2のコイルと、
    前記第1のコイルに流れる前記高周波電流によって発生する磁束により、前記第2のコイルに流れる誘導電流を直流電力に変換する直流変換機能を実行する変換部と、
    前記変換された直流電力を蓄電するバッテリユニットと、を備えること
    を特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記バッテリユニットを着脱するための装置側インターフェース部をさらに備え、
    前記バッテリユニットは、前記装置側インターフェース部に着脱するための接続インターフェース部を備えること
    を特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記バッテリユニットは、前記接続インターフェース部に外部機器を接続することで、前記外部機器に電力を供給すること
    を特徴とする請求項2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記変換部と、前記バッテリユニットとの間の接続を切断する切断部と、
    前記トッププレートに前記被加熱物が載せられていない場合に、前記切断部に、前記変換部と、前記バッテリユニットとの間の接続を切断させる制御部と、をさらに備えること
    を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記制御部は、前記バッテリユニットの蓄電量が予め定められた閾値である第1の蓄電閾値よりも多くなった場合には、前記切断部に、前記変換部と、前記バッテリユニットとの間の接続を切断させること
    を特徴とする請求項4に記載の誘導加熱装置。
  6. 電源の入力を受け付ける電源入力部と、
    前記誘導加熱装置内の予め定められた電気負荷への電力の供給源を、前記バッテリユニット及び前記電源入力部の間で切り替える供給切替部と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記バッテリユニットが接続されていない場合、又は、前記バッテリユニットの蓄電量が予め定められた閾値である第2の蓄電閾値以下となった場合には、前記供給切替部に、前記電気負荷への電力の供給源を前記電源入力部に切り替えさせ、前記バッテリユニットの蓄電量が前記第2の蓄電閾値よりも多い場合には、前記供給切替部に、前記供給源を前記バッテリユニットに切り替えさせること
    を特徴とする請求項4又は5に記載の誘導加熱装置。
  7. 電源の入力を受け付ける電源入力部と、
    前記変換部の接続先を、前記バッテリユニット及び前記電源入力部の間で切り替える接続切替部と、
    前記変換部及び前記接続切替部を制御する制御部と、をさらに備え、
    前記変換部は、前記直流変換機能と、前記電源入力部からの直流電力を交流電力に変換する交流変換機能との何れか一方を実行し、
    前記制御部は、前記変換部に前記直流変換機能を実行させる場合には、前記接続切替部に、前記変換部の接続先を前記バッテリユニットにさせ、前記変換部に前記交流変換機能を実行させる場合には、前記接続切替部に、前記変換部の接続先を前記電源入力部にさせ、
    前記制御部は、前記変換部に前記交流変換機能を実行させる場合には、前記磁束を打ち消す方向の交流電力が前記第2のコイルに流れるように、前記変換部を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  8. 前記制御部は、前記バッテリユニットの蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合に、前記変換部に前記直流変換機能を実行させ、前記バッテリユニットの蓄電量が前記蓄電閾値よりも多い場合に、前記変換部に前記交流変換機能を実行させること
    を特徴とする請求項7に記載の誘導加熱装置。
  9. 前記制御部は、前記バッテリユニットの蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合、又は、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流が予め定められた閾値である電流閾値以下である場合に、前記変換部に前記直流変換機能を実行させ、前記バッテリユニットの蓄電量が前記蓄電閾値よりも多く、かつ、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流が前記電流閾値よりも大きい場合に、前記変換部に前記交流変換機能を実行させること
    を特徴とする請求項7に記載の誘導加熱装置。
  10. 前記変換部と、前記バッテリユニットとの間の接続を切断する切断部と、
    前記変換部及び前記切断部を制御する制御部と、をさらに備え、
    前記変換部は、前記直流変換機能と、前記第2のコイルとの間で閉回路を形成するショートリング機能とを実行し、
    前記制御部は、前記変換部に前記直流変換機能を実行させる場合には、前記切断部に、前記変換部と、前記バッテリユニットとの間を接続させ、前記変換部に前記ショートリング機能を実行させる場合には、前記切断部に、前記変換部と、前記バッテリユニットとの間の接続を切断させること
    を特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  11. 前記制御部は、前記バッテリユニットの蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合に、前記変換部に前記直流変換機能を実行させ、前記バッテリユニットの蓄電量が前記蓄電閾値よりも多い場合に、前記変換部に前記ショートリング機能を実行させること
    を特徴とする請求項10に記載の誘導加熱装置。
  12. 前記制御部は、前記バッテリユニットの蓄電量が予め定められた閾値である蓄電閾値以下である場合、又は、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流が予め定められた閾値である電流閾値以下である場合に、前記変換部に前記直流変換機能を実行させ、前記バッテリユニットの蓄電量が前記蓄電閾値よりも多く、かつ、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流が前記電流閾値よりも大きい場合に、前記変換部に前記ショートリング機能を実行させること
    を特徴とする請求項10に記載の誘導加熱装置。
  13. 電源の入力を受け付ける電源入力部と、
    前記変換部の接続先を、前記バッテリユニット及び前記電源入力部の間で切り替える接続切替部と、
    前記変換部及び前記接続切替部を制御する制御部と、をさらに備え、
    前記変換部は、前記直流変換機能と、前記電源入力部からの直流電力を交流電力に変換する交流変換機能との何れか一方を実行し、
    前記制御部は、前記変換部に前記直流変換機能を実行させる場合には、前記接続切替部に、前記変換部の接続先を前記バッテリユニットにさせ、前記変換部に前記交流変換機能を実行させる場合には、前記接続切替部に、前記変換部の接続先を前記電源入力部にさせ、
    前記制御部は、前記変換部に前記交流変換機能を実行させる場合には、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流によって発生する磁束と同じ方向に磁束が発生する方向の交流電力が前記第2のコイルに流れるように、前記変換部を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  14. 前記第1のコイルは、前記トッププレートにおいて前記被加熱物が載せられる上面における予め定められた範囲の下に配置されており、
    前記第2のコイルは、前記上面に対して、前記予め定められた範囲よりも外側の下に配置されており、
    前記制御部は、前記トッププレートに載せられた前記被加熱物が前記第1のコイル及び前記第2のコイルの上に載せられている場合に、前記変換部に前記交流変換機能を実行させ、前記トッププレートに載せられた前記被加熱物が前記第2のコイルの上には載せられていない場合に、前記変換部に前記直流変換機能を実行させること
    を特徴とする請求項13に記載の誘導加熱装置。
  15. 電源の入力を受け付ける電源入力部と、
    前記変換部の接続先を、前記バッテリユニット及び前記電源入力部の間で切り替える機能と、前記変換部と前記バッテリユニット及び前記電源入力部との接続を切断する機能とを備える切替部と、
    前記変換部及び前記切替部を制御する制御部と、をさらに備え、
    前記変換部は、前記直流変換機能と、前記電源入力部からの直流電力を交流電力に変換する第1の交流変換機能と、前記第2のコイルとの間で閉回路を形成するショートリング機能と、前記電源入力部からの直流電力を交流電力に変換する第2の交流変換機能と、の何れか一つを実行し、
    前記制御部は、
    前記変換部に前記直流変換機能を実行させる場合には、前記切替部に、前記変換部の接続先を前記バッテリユニットにさせ、
    前記変換部に前記第1の交流変換機能を実行させる場合には、前記切替部に、前記変換部の接続先を前記電源入力部にさせるとともに、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流によって発生する磁束を打ち消す方向の交流電力が前記第2のコイルに流れるように、前記変換部を制御し、
    前記変換部に前記ショートリング機能を実行させる場合には、前記切替部に、前記変換部と、前記バッテリユニット及び前記電源入力部との間の接続を切断させ、
    前記変換部に前記第2の交流変換機能を実行させる場合には、前記切替部に、前記変換部の接続先を前記電源入力部にさせるとともに、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流によって発生する磁束と同じ方向に磁束が発生する方向の交流電力が前記第2のコイルに流れるように、前記変換部を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  16. 前記制御部は、
    前記第2のコイルで前記被加熱物を加熱する必要がある場合には、前記変換部に前記第2の交流変換機能を実行させ、
    前記第2のコイルで前記被加熱物を加熱する必要がなく、前記バッテリユニットの充電量が予め定められた閾値である充電閾値以下である場合には、前記変換部に前記直流変換機能を実行させ、
    前記第2のコイルで前記被加熱物を加熱する必要がなく、前記バッテリユニットの充電量が前記充電閾値よりも多く、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流が予め定められた閾値である電流閾値よりも大きい場合には、前記変換部に前記第1の交流変換機能を実行させ、
    前記第2のコイルで前記被加熱物を加熱する必要がなく、前記バッテリユニットの充電量が前記充電閾値よりも多く、前記第1のコイルに流れる前記高周波電流が前記電流閾値以下である場合には、前記変換部に前記ショートリング機能を実行させること
    を特徴とする請求項15に記載の誘導加熱装置。
  17. 前記第2のコイルは、リッツ線を用いた少なくとも一つの巻き線であること
    を特徴とする請求項1から16の何れか一項に記載の誘導加熱装置。
  18. 前記第2のコイルは、平板状の環状導体と、前記環状導体の一部を覆うコアと、前記コアに巻き回された巻き線とを備えること
    を特徴とする請求項1から16の何れか一項に記載の誘導加熱装置。
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