JP2023102893A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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みゆき 竹下
Miyuki Takeshita
秀人 吉田
Hideto Yoshida
潤 文屋
Jun Fumiya
勇介 栗城
Yusuke Kuriki
洸駿 風間
Koshun Kazama
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Abstract

【課題】誘導加熱を行いつつ、蓄電池の充電を行うことができる誘導加熱装置を提供する。【解決手段】誘導加熱装置(100)は、電源部(9)から供給される第1の電力によって第1の被加熱物(P)を誘導加熱する第1の加熱部(10)と、電源部(9)から供給される第2の電力によって充電される蓄電池(20)と、蓄電池(20)から供給される電力によって第2の被加熱物を加熱する第2の加熱部(30)と、蓄電池(20)を充電状態又は充電停止状態にする第1の切替部(40)と、第1の電力を検出して、第1の電力を示す検出値を出力する検出部(50)と、検出値に基づいて第1の切替部(40)を制御する制御部(60)とを有する。【選択図】図3

Description

本開示は、誘導加熱装置に関する。
電磁誘導によって被加熱物を加熱する誘導加熱部を有する誘導加熱装置が普及している。例えば、特許文献1を参照。特許文献1の誘導加熱装置では、蓄電池(以下、「二次電池」とも呼ぶ。)から供給される電力によって発熱する加熱部が、誘導加熱部とは別に備えられている。
特開2020-62535号公報
しかしながら、特許文献1の誘導加熱装置では、誘導加熱部の加熱動作と蓄電池の充電動作とを同時に行うことができないという課題があった。そのため、蓄電池から加熱部に電力を供給する場合に、充電量が不足していることで所望の電力を供給することができない可能性がある。
本開示は、誘導加熱を行いつつ、蓄電池の充電を行うことができる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る誘導加熱装置は、電源部から供給される第1の電力によって第1の被加熱物を誘導加熱する第1の加熱部と、電源部から供給される第2の電力によって充電される蓄電池と、前記蓄電池から供給される電力によって第2の被加熱物を加熱する第2の加熱部と、前記蓄電池を充電状態又は充電停止状態にする第1の切替部と、前記第1の電力を検出して、前記第1の電力を示す検出値を出力する検出部と、前記検出値に基づいて前記第1の切替部を制御する制御部とを有する。
本開示によれば、誘導加熱を行いつつ、蓄電池の充電を行うことができる。
実施の形態1に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示す部分断面図である。 実施の形態1に係る誘導加熱装置の構成を示すブロック図である。 図3に示される第2の加熱部及び第2の電力供給部の構成を示すブロック図である。 図4に示される電力変換部の電力変換回路の構成の一例を示す回路図である。 第1の加熱部の動作電力及び第2の加熱部の動作電力の一例を示すグラフである。 第1の加熱部の動作電力及び蓄電池20の充電電力の一例を示すグラフである。 実施の形態1に係る誘導加熱装置の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示すブロック図である。 実施の形態3に係る誘導加熱装置の構成の一部を概略的に示すブロック図である。 実施の形態4に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図11に示される電力変換部の電力変換回路の構成の一例を示す回路図である。 図11に示される電力変換部の電力変換回路の構成の他の例を示す回路図である。 実施の形態5に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示すブロック図である。 (A)は、実施の形態6に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示す側面図である。(B)は、実施の形態6に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示す部分断面図である。 実施の形態6の変形例に係る誘導加熱装置の構成を概略的に示す部分断面図である。
以下に、本開示の実施の形態に係る誘導加熱装置を、図面を参照しながら説明する。以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」とはそれぞれ、誘導加熱装置を正面から見たときの、上、下、左、右、前、後を意味する。なお、「上」、「下」などの用語は、各部の説明の理解を容易にするための方向を表す用語である。この方向の定義によって、本開示の実施の形態に係る誘導加熱装置の各部の形状及び位置関係などは限定されない。また、以下の実施の形態は、例にすぎず、実施の形態を適宜組み合わせること及び実施の形態を本開示の範囲内で適宜変更することが可能である。
実施の形態1.
〈誘導加熱装置100の構成〉
図1から図8を用いて、実施の形態1に係る誘導加熱装置100について説明する。以下では、誘導加熱装置100の一例である誘導加熱調理器について説明する。誘導加熱装置100は、例えば、IH(Induction Heating)クッキングヒータである。
図1は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100の構成を概略的に示す斜視図である。図2は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100の構成を概略的に示す部分断面図である。図1及び2に示されるように、誘導加熱装置100は、誘導加熱装置本体としての本体ケース1と、トッププレート2と、複数(例えば、3つ)の第1の加熱部10a、10b、10cと、蓄電池20と、第2の加熱部30とを有する。
本体ケース1は、例えば、板金材料から形成されている。トッププレート2は、第1の被加熱物(以下、単に「被加熱物」とも呼ぶ。)が載置される板状の部材である。第1の被加熱物は、例えば、図2に示される鍋Pなどの金属製の調理器具である。トッププレート2は、本体ケース1の上面のほぼ全体を覆っている。トッププレート2は、例えば、ガラス材料から形成されている。なお、以下の説明では、鍋Pなどの被加熱物を、「加熱負荷」とも呼ぶ。
複数の第1の加熱部10a、10b、10cは、電源部(具体的には、後述する図3に示される入力電源9)から供給される第1の電力によって被加熱物を誘導加熱する。言い換えれば、複数の第1の加熱部10a、10b、10cは、複数のIH加熱部である。
複数の第1の加熱部10a、10b、10cは、トッププレート2上における加熱領域である。複数の第1の加熱部10a、10cは、トッププレート2の上面2aにおいて、左右方向に並んで配置されている。第1の加熱部10bは、第1の加熱部10a、10cより後方に配置されている。そのため、図1に示す例では、複数の第1の加熱部10a、10b、10cは、平面視で、三角形状に配置されている。なお、複数の第1の加熱部10a、10b、10cは、平面視で、左右方向に一列に並んで配置されていてもよい。また、以下の説明において、複数の第1の加熱部10a、10b、10cを区別する必要が無い場合には、複数の第1の加熱部10a、10b、10cをまとめて、「第1の加熱部10」と呼ぶ。また、誘導加熱装置100に備えられた第1の加熱部10の個数は3つに限られず、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。
図2に示されるように、第1の加熱部10は、加熱コイル(「磁界発生コイル」とも呼ぶ。)11と、駆動部12とを有する。
加熱コイル11は、トッププレート2の下方であって且つ本体ケース1の内部に配置されている。加熱コイル11は、平面状に巻回されている。駆動部12は、例えば、20kHzから100kHzまでの範囲内の高周波電流を加熱コイル11に供給する。これにより、加熱コイル11は、高周波磁界を発生させる。加熱コイル11から発生する高周波磁界によって、金属材料から形成された鍋Pに渦電流が発生し、渦電流と鍋Pの抵抗とによってジュール熱が生じる。これにより、鍋Pが誘導加熱される。本体ケース1の内部には、加熱コイル11及び駆動部12を冷却する冷却機構(図示せず)も収納されている。
第2の加熱部30は、蓄電池20から供給される電力によって発熱する。第2の加熱部30は、本体ケース1の前面1aに対して着脱自在に設けられている。第2の加熱部30は、例えば、発熱体などによって第2の被加熱物としての食材を加熱する加熱調理機器(「負荷」とも呼ぶ。)である。第2の加熱部30は、調理用グリルであり、例えば、魚焼き器である。第2の加熱部30は、本体ケース1の内部に収納されている。なお、第2の加熱部30の形状及び配置場所は、図1及び2に示されるものに限定されない。例えば、図1に示す例では、第1の加熱部10は本体ケース1の上部に配置され、第2の加熱部30は本体ケース1の下部に装着される構成が示されているが、この構成に限定されない。第2の加熱部30の構成の詳細については、後述する。
図1に戻って、誘導加熱装置100の他の構成について説明する。誘導加熱装置100は、操作部3と、表示部4と、吸排気窓5a、5b、5cとを更に有していてもよい。
操作部3は、例えば、上面操作部3a及び前面操作部3bによって構成されている。上面操作部3aには、第1の加熱部10及び第2の加熱部30の動作状態を示す情報が入力される。上面操作部3aは、例えば、第1の加熱部10及び第2の加熱部30を操作するためのスイッチである。また、上面操作部3aは、例えば、調理モードを選択するスイッチである。ここで、調理モードは、例えば、被加熱物を予熱するための予熱モード、及び食材を煮込むための煮込みモードを含む。前面操作部3bは、第1の加熱部10及び第2の加熱部30の火力(すなわち、出力)を調整する調整ダイヤルを有する。なお、上面操作部3aによって操作される調理モードは、焼き物、茹で物などの他の一般的な調理を示す調理モードであってもよい。また、上面操作部3aは、設定された火力の大きさを示すLED(Light Emitting Diоde)などの表示部を有していてもよい。
表示部4は、第1の加熱部10及び第2の加熱部30の制御状態又は操作ガイドなどを表示する。表示部4は、例えば、液晶表示部である。操作部3及び表示部4のそれぞれの配置場所、数及び形状は、図1に示されるものに限定されない。例えば、操作部3及び表示部4は、一体であってもよい。
図1に示す例では、吸排気窓5a、5b、5cは、トッププレート2の上面において、第1の加熱部10a、10b、10cより後面側に設けられている。
図3は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100の構成を示すブロック図である。図3に示されるように、誘導加熱装置100は、第1の加熱部10と、蓄電池20と、第2の加熱部30と、第1の切替部としての切替部40と、検出部50と、制御部としての第1の制御部60と、第1の電力供給部70と、電力変換部80と、他の制御部としての第2の制御部85とを有する。
第1の加熱部10は、加熱コイル11と、駆動部12と、共振コンデンサ13とを有する。加熱コイル11は、例えば、単一の巻線から構成されている。駆動部12は、当該単一の巻線に接続された駆動回路である。駆動部12は、例えば、インバータ回路である。共振コンデンサ13は、加熱コイル11と直列に接続されている。なお、加熱コイル11は複数の巻線から構成されていてもよい。この場合、駆動部12は、当該複数の巻線のそれぞれに接続された複数の駆動回路を有していてもよく、当該複数の巻線に接続された1つの駆動回路を有していてもよい。
ユーザが第1の加熱部10に加熱負荷としての鍋P(図2参照)を載置し、且つ操作部3(図1参照)を介して第1の加熱部10における加熱動作を入力した場合、第1の制御部60は、設定された火力又は調理モードに基づいて駆動部12を制御する。駆動部12は、所望の加熱動作が実行されるように、加熱コイル11に高周波電流を供給する。これにより、上述したジュール熱が生じ、鍋Pの誘導加熱が行われる。加熱動作中は、入力電源9から駆動部12に第1の電力が供給されていて、当該第1の電力の電流値は、検出部50によって検出される。入力電源9は、例えば、誘導加熱装置100に接続された商用交流電源である。
蓄電池20は、入力電源9から供給される第2の電力(以下、「充電電力」とも呼ぶ。)によって充電される。蓄電池20は、例えば、鉛蓄電池、ニッケル水素蓄電池、リチウムイオン電池などの充放電可能な二次電池である。蓄電池20は、本体ケース1に対して着脱自在に設けられている。これにより、蓄電池20の交換が可能となる。よって、蓄電池20の寿命が尽きた場合には、ユーザは、新しい蓄電池20に取り換えることができる。また、入力電源9とは異なる他の電源である外部電源による蓄電池20の充電が可能となるため、本体ケース1内で十分な充電ができない場合であっても、蓄電池20を繰り返し使用できる。
切替部40は、蓄電池20を充電状態又は充電停止状態にする。切替部40は、例えば、リレースイッチなどの機械式スイッチである。なお、切替部40は、機械式スイッチに限らず、半導体スイッチであってもよい。これにより、切替部40に対する制御を容易に行うことができる。
検出部50は、入力電源9から第1の加熱部10に供給される第1の電力を検出し、当該第1の電力を示す検出値を出力する。実施の形態1では、検出部50は、当該検出値として入力電源9の電流値を出力する。言い換えれば、検出部50は、入力電流検出部である。検出部50は、例えば、電流センサである。なお、検出部50は、電流を検出可能な手段であれば、電流センサに限らず、他の構成であってもよい。また、検出部50は、入力電源9の電圧値及び電流値に基づいて算出された第1の電力自体を検出値として出力してもよい。
第1の制御部60は、検出部50によって検出された電流値に基づいて切替部40を制御する。具体的には、第1の制御部60は、電流値が予め定められた閾値Th以下である場合には、切替部40を充電状態に切り替えさせる。これにより、第1の加熱部10による誘導加熱を行いつつ、蓄電池20を充電できる。言い換えれば、入力電源9から第1の電力供給部70を介して駆動部12に供給される第1の電力(すなわち、第1の加熱部10における消費電力)が、入力電源9の最大許容電力Pmaxに対して余裕がある場合に、蓄電池20は充電される。一方、第1の制御部60は、電流値が閾値Thを超えている場合には、切替部40を充電停止状態に切り替えさせる。なお、蓄電池20が充電されているとき、当該蓄電池20から第2の加熱部30に電力は供給されない。
第1の電力供給部70は、入力電源9から供給された交流電力を直流電力に変換し、当該直流電力を第1の加熱部10の駆動部12に供給する。第1の電力供給部70は、交流電力を平滑して直流電力に変換する電力変換回路70aを有する。
実施の形態1では、蓄電池20、電力変換部80及び第2の制御部85によって、第2の加熱部30に電力を供給するバッテリーユニットとしての第2の電力供給部90が構成されている。電力変換部80は、切替部40に接続されている。電力変換部80は、入力された電力を、蓄電池20の充電に適正な電力に変換する。実施の形態1では、電力変換部80は、入力電源9から切替部40を介して供給された交流電力を、蓄電池20の充電に適正な直流電力に変換する。電力変換部80の構成の詳細については、後述する。
例えば、ユーザが操作部3(図1参照)を操作することによって、第2の加熱部30の動作の開始の指示が入力された場合、第2の制御部85は、第1の制御部60に対して切替部40の切替動作を要求する。第1の制御部60は、操作部3に入力された指示及び検出部50の検出結果に基づいて、切替部40を制御する。具体的には、第1の制御部60は、操作部3に第2の加熱部30の動作の開始の指示が入力されていて且つ入力電源9の電流値が閾値Thを超えている場合には、切替部40を充電停止状態にさせる。これにより、蓄電池20に対する充電動作を停止し、蓄電池20から第2の加熱部30に電力が供給される構成を実現できる。また、操作部3に第2の加熱部30の停止の指示が入力されていて且つ入力電源9の電流値が閾値Th以下である場合には、第1の制御部60は、切替部40を充電状態にさせる。これにより、第2の電力供給部90は、蓄電池20を充電するための電力を得ることができる。なお、入力電源9の電流値が閾値Th以下である場合には、蓄電池20の充電量が第2の加熱部30の加熱動作に十分な充電量である場合には、第1の制御部60は、切替部40を充電停止状態にしてもよい。
検出部50によって検出された電流値が0A近傍である場合に、切替部40は、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態を導通状態又は非導通状態に切り替える。これにより、突入電流の発生及び切替部40の接点の溶着などを防止できる。よって、切替中の過大電流等によるストレスを抑制することができ、且つ切替部40による切替を安全に行うことができる。
〈上部ユニット110及び下部ユニット120〉
第1の加熱部10、切替部40、検出部50、第1の制御部60及び第1の電力供給部70は、誘導加熱ユニットとしての上部ユニット110を構成する。第2の加熱部30及び第2の電力供給部90は、発熱ユニットとしての下部ユニット120を構成する。下部ユニット120は、上部ユニット110と物理的に分離可能に結合されていてもよい。これにより、上部ユニット110単体で調理を行うことができる。また、上部ユニット110から下部ユニット120を分離した後に、下部ユニット120と異なる調理機能を有するユニット、収納機能を有するユニット及び洗浄機能を有するユニットなどを、上部ユニット110に結合させることが可能となり、ユーザの利便性が向上する。
〈第2の加熱部30の構成と蓄電池20の充電量に基づく制御〉
次に、第2の加熱部30の構成と蓄電池20の充電量に基づく制御について説明する。図4は、図3に示される第2の加熱部30及び第2の電力供給部90の構成を示すブロック図である。図4に示されるように、第2の加熱部30は、調理部31と、調理駆動部32と、第3の制御部33とを有する。調理部31は、第2の加熱部30のうち蓄電池20から供給された電力による発熱で食材を調理する部分である。調理駆動部32は、蓄電池20から供給された電力に基づいて、調理部31を駆動させる。第3の制御部33は、操作部3(図1参照)において設定された調理部31の調理モードに基づいて、調理駆動部32を制御する。なお、第2の加熱部30は、鍋P(図2参照)と異なる第2の被加熱物(例えば、調理機器)を誘導加熱してもよい。言い換えれば、第2の加熱部30は、誘導加熱を利用して食材を調理してもよい。この場合、図4に示される調理部31は誘導加熱コイルを有し、調理駆動部32は蓄電池20に接続されたインバータ回路を有する。これにより、蓄電池20から調理駆動部32を介して調理部31に電力が供給される。また、調理部31は、誘導加熱コイルに加えて、誘導加熱される金属材料(例えば、金属板)を有していてもよい。
第2の電力供給部90の電力変換部80は、電力変換回路81と、充放電回路82と、充電量検出部83とを有する。
電力変換回路81は、入力電源9から切替部40を介して供給された電圧を、蓄電池20の充電に適正な電圧に変換する。電力変換回路81によって変換された直流電圧は、充放電回路82に供給される。充放電回路82は、蓄電池20を充電又は放電させる。本明細書において、「放電」とは、蓄電池20から第2の加熱部30に電力を供給することをいう。充電量検出部83は、蓄電池20の充電量(「充電残量」とも呼ぶ。)を検出する。
第2の制御部85は、蓄電池20の充電動作及び放電動作(以下、「充放電動作」とも呼ぶ)を制御する充放電制御部である。第2の制御部85は、電力変換回路81、充放電回路82及び充電量検出部83を制御する。具体的には、第2の制御部85は、充電量検出部83で検出された蓄電池20の充電量に基づいて充放電回路82を制御する。充放電回路82は、第2の制御部85から出力された信号に基づいて蓄電池20の充放電動作を行う。例えば、第2の制御部85は、蓄電池20の充電量が所定の基準値を満たしていると判定した場合には、蓄電池20の充電動作を停止して蓄電池20の放電動作を行う。第2の制御部85を動作させるために必要な電力は、電力変換回路81又は蓄電池20から供給される。なお、第2の制御部85は、第2の加熱部30を制御してもよい。
第2の加熱部30が本体ケース1に装着された状態で、ユーザが操作部3を介して第2の加熱部30の動作の開始を指示した場合、第2の制御部85は、充電量検出部83の検出結果に基づいて、蓄電池20の充電量が第2の加熱部30の動作に必要十分であるか否かを判定する。そして、第2の制御部85は、蓄電池20の充電量が必要十分であると判定した場合には、蓄電池20から第2の加熱部30に電力を供給する。これにより、第2の加熱部30は、ユーザが操作部3で設定した動作条件に基づいて、加熱動作を実行する。
一方、第2の制御部85は、蓄電池20の充電量が第2の加熱部30の動作に必要な充電量ではないと判定した場合には、調理駆動部32から出力される電力を抑制することで第2の加熱部30の動作を制限する。この場合、第2の制御部85は、充電が必要な旨をユーザに報知してもよい。また、第2の制御部85は、蓄電池20の充電動作を行うときに、充電中である旨を表示部4(図1参照)又は報知部(例えば、ブザーなど)を介してユーザに報知してもよい。なお、第1の制御部60は、第2の制御部85からの要求に基づいて、蓄電池20の充電が必要な旨をユーザに報知してもよい。
また、第2の制御部85は、蓄電池20の充電量が第2の加熱部30の動作に必要な充電量ではないと判定した場合には、充電量が不足していることを示す信号を第1の制御部60に出力する。第1の制御部60は、検出部50によって検出された電流値が閾値Thより小さいと判定した場合には、すなわち、第1の加熱部10の動作によって消費される電力が誘導加熱装置100の最大許容電力Pmaxより小さい場合に、切替部40を充電状態にする。具体的には、第1の制御部60は、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態が導通状態になるように切替部40を制御する。このとき、第2の制御部85は、蓄電池20の充電が実行されるように電力変換回路81及び充放電回路82を制御する。
蓄電池20の充電量が基準値以上である場合には、第2の制御部85は、充放電回路82に蓄電池20の充電動作を停止させ、第1の制御部60は、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態が非導通状態になるように切替部40を制御する。このとき、蓄電池20は、第2の加熱部30に電力を供給することができる。
蓄電池20の充電動作によって、誘導加熱装置100の最大許容電力Pmaxを超えてしまう場合、第1の制御部60は、蓄電池20に対する電力供給の停止を示す信号を第2の制御部85に出力する。また、第1の制御部60は、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態が非導通状態になるように切替部40を制御する。このとき、第2の制御部85は、充放電回路82に蓄電池20の充電動作を停止させる。
ここで、第2の加熱部30が加熱動作を開始するときに蓄電池20の充電量が基準値以上である場合、蓄電池20の充電動作は行われない。しかしながら、第2の加熱部30の動作によって蓄電池20の電力が消費されることで、充電量が基準値より小さくなった場合、第2の制御部85は、第1の制御部60に対して充電動作の要求を示す信号を出力する。第1の制御部60は、検出部50によって検出される入力電源9の電流値に基づいて、充電動作の可否を判定する。そして、第1の制御部60は、充電動作が可能であると判定した場合には、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態が導通状態になるように切替部40を制御する。なお、充電量検出部83は、検出結果を示す信号を第1の制御部60に出力してもよい。これにより、第1の制御部60は、蓄電池20の充電動作の可否を直接、判定することができる。
第2の加熱部30の動作中、第2の制御部85が、充電量検出部83の検出結果に基づいて蓄電池20の充電量が不足していると判定した場合には、第2の加熱部30によって消費される電力を抑制する。この場合、第2の制御部85は、ユーザに蓄電池20の充電量を報知することで充電動作への切替の可否を判断させてもよい。
一方、上述した通り、誘導加熱装置100は、第1の加熱部10の動作に必要な電力は、入力電源9から第1の電力供給部70を介して優先的に駆動部12に供給される。第1の加熱部10の動作中、第1の制御部60が、検出部50によって検出された電流値が閾値Th以下であると判定した場合には、第2の制御部85を介して蓄電池20の充電要否を判定する。第1の制御部60が蓄電池20の充電が必要であると判定した場合には、切替部40は、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態を導通状態に切り替える。このとき、第1の制御部60は、最大許容電力Pmaxを超えない範囲で蓄電池20の充電動作を許可する。
また、蓄電池20の充電動作の停止中又は第2の加熱部30の動作中、第1の制御部60は、最大許容電力Pmaxを超えない範囲で入力電源9から駆動部12への電力供給を許可する。これにより、第1の加熱部10は、最大許容電力Pmaxの範囲まで加熱動作を行うことができる。言い換えれば、誘導加熱装置100では、第1の加熱部10及び第2の加熱部30が同時に動作しているとき、最大許容電力Pmaxを超えて動作することができる。
第1の制御部60は、第1の電力が第1の加熱部10に供給され且つ第2の電力が蓄電池20に供給されているとき、入力電源9の電流値が閾値Th以下になるように、第1の電力供給部70及び第2の電力供給部90を制御する。これにより、例えば、第1の加熱部10における調理を第2の加熱部30における調理より優先したい場合に、第1の加熱部10に優先的に電力を供給することで、調理性能を向上させることができる。
実施の形態1では、入力電源9の電流値が閾値Thを超える場合には、第1の加熱部10の駆動部12への電力供給が優先される構成を説明した。しかしながら、第1の加熱部10への電力供給は、第1の加熱部10及び第2の加熱部30で実行される調理メニューに応じて、第2の加熱部30の調理後に実行されてもよい。具体的には、第1の加熱部10及び第2の加熱部30の各々で実行される複数の調理メニュー(例えば、湯沸かし、炒め物、焼き物及び煮物など)に予め優先順位を設定し、優先順位の高い調理メニューが調理されている場合には、駆動部12への電力供給及び蓄電池20の充電動作に優先順位が決められていてもよい。また、優先順位の低い調理メニューが調理されている加熱部への電力供給が抑制され、優先順位の高い調理メニューが調理されている加熱部に一層多くの電力供給が行われてもよい。
以上に説明したように、実施の形態1では、入力電源9から第1の加熱部10に供給される入力電源9の電流値に基づいて、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態が導通状態又は非導通状態に切り替えられる。電流値が閾値Th以下である場合には、第1の加熱部10は入力電源9から供給された第1の電力で加熱動作し且つ入力電源9と第2の電力供給部90とが導通する。これにより、誘導加熱装置100は、第1の加熱部10による誘導加熱を行いつつ、蓄電池20の充電を行うことができる。
一方、入力電源9の電流値が閾値Thを超える場合には、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態が非導通状態になり、入力電源9から第1の加熱部10への電力の供給が優先されることで、第1の加熱部10における調理に影響を与えない。よって、ユーザの利便性が向上する。一方、蓄電池20の充電が第1の加熱部10の動作より優先される場合には、第1の加熱部10を停止又は第1の加熱部10における加熱電力を抑制して、蓄電池20の充電動作が行われるように各部を制御することで、蓄電池20の充電を行うことができる。
また、実施の形態1では、第2の加熱部30の動作が、第1の加熱部10の動作と独立して行われることで、第1の加熱部10及び第2の加熱部30の各動作は相互に影響しないため、調理性能が向上する。更に、充電量検出部83が蓄電池20の充電量を監視し、第2の制御部85が充電量の過不足を把握して、蓄電池20の充放電動作を行う。これにより、第2の加熱部30の動作を安定させることができる。また、蓄電池20への過充電及び過放電が防止されるため、充放電動作が安全に行われ、蓄電池20の寿命への影響を低減できる。
第1の制御部60、第2の制御部85及び第3の制御部33は、例えば、半導体集積回路からなる制御回路である。第1の制御部60、第2の制御部85及び第3の制御部33は、メモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成されてもよい。
〈電力変換回路81の構成〉
図5は、図4に示される電力変換部80の電力変換回路81の構成の一例を示す回路図である。図5に示されるように、電力変換回路81は、整流回路81aと、整流回路81aの後段に設けられた平滑コンデンサ81bとを有する。整流回路81aは、例えば、複数(例えば、4つ)のスイッチング素子86a、86b、86c、86dからなるブリッジ回路で構成される。これにより、第2の電力供給部90から入力電源9に向けて、蓄電池20から出力された電力が逆流しないため、入力電源9(すなわち、系統電源)への影響を防止することができる。複数のスイッチング素子86a、86b、86c、86dは、第2の制御部85から供給される複数のスイッチ信号A、B、C、Dによって駆動制御される。
ここで、蓄電池20を充電するための電圧は、一般的に、直流電圧であることが好ましい。入力電源9が商用交流電源である場合、当該入力電源9から出力される電圧は交流電圧であるため、当該交流電圧を、蓄電池20を充電可能な直流電圧に変換する必要がある。また、当該交流電圧を、蓄電池20の充電に適正な直流電圧に変換することも必要である。電力変換回路81が整流回路81a及び平滑コンデンサ81bを有することにより、入力電源9から供給された高周波の交流電圧が充電に適正な直流電圧に変換される。言い換えれば、高周波の交流電圧は、スイッチング素子86a、86b、86c、86dによって構成されたブリッジ回路と平滑コンデンサ81bとによって整流及び平滑されることで直流電圧に変換される。
図5に示す例では、平滑コンデンサ81bと蓄電池20との間に、所望の電圧に変換する電圧変換回路81cが設けられている。整流及び平滑された直流電圧は、充放電回路82を介して蓄電池20に充電される。なお、整流回路81aは、図5に示されるような複数のスイッチング素子86a、86b、86c、86dによって構成されたブリッジ回路に限られず、複数のダイオードによって構成されていてもよい。
〈誘導加熱装置100の動作電力範囲〉
次に、図6及び7を用いて誘導加熱装置100の動作電力範囲について説明する。第1の加熱部10及び第2の加熱部30は、操作部3において設定された条件(例えば、火力)に応じた電力で動作する。図6は、第1の加熱部10の動作電力及び第2の加熱部30の動作電力の一例を示すグラフである。図6において、横軸は、ユーザが操作部3において設定した火力(以下、「設定火力」と呼ぶ。)を示し、縦軸は、第1の加熱部10及び第2の加熱部30のそれぞれの動作電力を示す。また、図6において、実線で示されるグラフG1は、第1の加熱部10の動作電力と設定火力との関係を示し、破線で示されるグラフG2は、第2の加熱部30の動作電力と設定火力との関係を示す。図6に示されるように、設定火力が大きくなるにつれて、第1の加熱部10の動作電力及び第2の加熱部30の動作電力は大きくなる。
誘導加熱装置100では、入力電源9に流れる入力電流の最大値(許容値)、すなわち、最大許容電力Pmaxが予め設定されている。図6において、太い実線は、誘導加熱装置100の最大許容電力Pmaxを示す。図6では、説明の便宜上、グラフG2における立ち上がりの位置は最大許容電力Pmaxであるが、実使用時は、第1の加熱部10の動作電力に応じて、グラフG2における立ち上がりの位置は変化する。例えば、第1の加熱部10の停止中には、グラフG2における立ち上がりの位置は、設定火力に応じて、原点と最大許容電力Pmaxとの間で変化する。図6では、第1の加熱部10は最大許容電力Pmaxの範囲内で動作する。図6は、第1の加熱部10が最大許容電力Pmaxで動作するとき、第1の加熱部10の動作電力と第2の加熱部30の動作電力との合計値(第1の合計値)は、最大許容電力Pmaxより大きいことを示している。
上述した通り、第1の加熱部10の動作中には、第1の電力供給部70から駆動部12に電力が供給され、第2の加熱部30の動作中には、蓄電池20から電力が供給される。蓄電池20から第2の加熱部30に電力が供給されているとき、第1の加熱部10は、第2の加熱部30の動作状態に関わらず、最大許容電力Pmaxの範囲内で動作可能である。
このように、第2の加熱部30の電源は蓄電池20であり、第1の加熱部10の電源は第1の電力供給部70であることで、第1の加熱部10及び第2の加熱部30のそれぞれの電力供給源は、独立している。これにより、第1の加熱部10及び第2の加熱部30を同時に加熱動作する場合、誘導加熱装置100の最大許容電力Pmaxを超えて動作可能となるため、利便性が向上する。また、第2の加熱部30が蓄電池20で動作することで、入力電源9の消費電力を抑制することができ、COの排出量を削減できる。
図7は、第1の加熱部10の動作電力及び蓄電池20の充電電力の一例を示すグラフである。図7において、横軸は、第1の加熱部10に対する設定火力を示す。また、縦軸は、入力電源9における消費電力、すなわち、第1の加熱部10の動作電力及び蓄電池20の充電電力を示す。図7において、実線のグラフG11は、第1の加熱部10の動作電力と設定火力との関係を示し、破線のグラフG12は、蓄電池20の充電電力と設定火力との関係を示す。また、図7において、太い実線は、図6と同様に、誘導加熱装置100の最大許容電力Pmaxを示す。図7に示されるように、設定火力が大きくなるにつれて、蓄電池20の充電電力、すなわち、入力電源9から第2の電力供給部90に供給される電力は減少している。
ここで、第1の加熱部10の動作と蓄電池20の充電動作とが同時に行われている場合には、入力電源9における消費電力、すなわち、第1の加熱部10の動作電力と蓄電池20の充電電力との合計値(第2の合計値)が予め設定された最大許容電力Pmax以下となるように、第1の制御部60は、蓄電池20の充電動作及び第1の加熱部10の動作を制御する。
例えば、図7に示されるように、設定火力が火力F1であって第1の加熱部10が電力P1によって動作中の場合、第1の制御部60は、蓄電池20の充電電力P2が下記の式(1)を満たすように、切替部40を制御する。
P2≦Pmax-P1 (1)
ここで、P1=Pmaxを満たす場合、第1の制御部60は、入力電源9から蓄電池20に電力が供給されないように、すなわち、P2=0となるように、切替部40を制御する。言い換えれば、P2=0のとき、第1の加熱部10は、最大許容電力Pmaxで加熱動作を行うことができる。
P1≦Pmaxであるとき、すなわち、第1の加熱部10の電力P1が最大許容電力Pmax以下であるときは、入力電源9から第2の電力供給部90への電力の供給が可能なときである。このとき、第2の制御部85から第1の制御部60に充電要求を示す信号が出力された場合、第1の制御部60は、切替部40を充電状態にさせる。なお、第1の加熱部10が停止中、すなわち、電力P1=0の場合、蓄電池20の充電に使用可能な最大電力は、最大許容電力Pmaxである。
ここで、第1の加熱部10の動作より蓄電池20の充電動作を優先して行う場合には、第1の制御部60は、第1の加熱部10の動作電力を抑制し、入力電源9から第2の電力供給部90に電力を供給するように、切替部40を制御してもよい。一方、蓄電池20の充電動作より第1の加熱部10の動作を優先して行う場合、例えば、湯沸かしなどの大きな電力を必要とする加熱動作を行う場合、第1の制御部60は、入力電源9から第2の電力供給部90への電力の供給を停止する又は電力の供給が抑制されるように、切替部40及び第2の制御部85を制御してもよい。また、第1の制御部60は、第1の加熱部10の動作内容(すなわち、調理内容)又は蓄電池20が必要とする充電量に応じて、第1の加熱部10の消費電力と蓄電池20の充電電力との割合を決定してもよい。
このように、第1の制御部60は、最大許容電力Pmaxに対する入力電源9の消費電力、すなわち、検出部50の電流値に基づいて算出された第1の加熱部10の動作電力及び蓄電池20の充電電力に基づいて、切替部40を制御する。これにより、誘導加熱装置100全体の消費電力を、許容範囲内に抑制できる。また、第1の制御部60は、第1の加熱部10及び第2の加熱部30のそれぞれの動作内容に応じて優先度を判断して供給する電力の割合を制御しつつ、切替部40を制御する。これにより、第1の加熱部10の動作を優先する場合には調理性能を損なわずに調理の継続を行うことができ、第2の加熱部30の動作を優先する場合には蓄電池20の充電を行うことができる。
〈誘導加熱装置100の動作〉
次に、図8を用いて、実施の形態1に係る誘導加熱装置100の動作について説明する。図8は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100の動作を示すフローチャートである。まず、ステップST1において、第1の制御部60は、第2の加熱部30の操作要求があるか否かを判定し、第2の加熱部30の操作要求があると判定した場合(すなわち、ステップST1において、判定がYesである場合)には、処理をステップST2へ進める。一方、第1の制御部60は、第2の加熱部30の操作要求がないと判定した場合(すなわち、ステップST1において、判定がNoである場合)には、処理をステップST5へ進める。
ステップST2において、第1の制御部60は、入力電源9と第2の電力供給部90とが非導通状態になるように切替部40を制御することで、入力電源9と第2の電力供給部90とを切り離す。
ステップST3において、第2の制御部85は、蓄電池20を放電するように充放電回路82を制御する。
ステップST4において、蓄電池20は、第2の加熱部30に電力を供給する。ステップST2からステップST4は、蓄電池20を放電させる第1のモード(「放電モード」と呼ぶ。)である。そのため、第2の電力供給部90は、入力電源9と第2の電力供給部90とが非導通状態であるときには放電モードで動作する。放電モードの処理を経て、ステップST1の処理に戻る。
ステップST5において、第1の制御部60は、検出部50によって検出された入力電源9の電流値が閾値Th以下であるか否かを判定し、電流値が閾値Th以下であると判定した場合(すなわち、ステップST5において、判定がYesである場合)には、処理をステップST6へ進める。一方、第1の制御部60は、電流値が閾値Thを超えていると判定した場合(すなわち、ステップST5において、判定がNoである場合)には、処理をステップST9へ進める。
ステップST6において、第1の制御部60は、入力電源9と第2の電力供給部90とが導通状態になるように切替部40を制御することで、入力電源9と第2の電力供給部90とを接続させる。
ステップST7において、第2の制御部85は、蓄電池20を充電するように充放電回路82を制御する。
ステップST8において、蓄電池20を充電する。ステップST6からステップST8までの処理は、蓄電池20を充電させる第2のモード(「充電モード」と呼ぶ。)である。そのため、第2の電力供給部90は、入力電源9と第2の電力供給部90とが導通状態であるときには充電モードで動作する。充電モードの処理を経て、ステップST1の処理に戻る。
ステップST9において、第1の制御部60は、入力電源9と第2の電力供給部90とが非導通状態になるように切替部40を制御することで、入力電源9と第2の電力供給部90とを切り離す。
ステップST10において、第2の制御部85は、蓄電池20の充電動作及び放電動作が行われないように充放電回路82を制御する。
ステップST11において、蓄電池20の充放電動作を停止する。これにより、第2の加熱部30に対する操作要求がなく、且つ入力電源9から第2の電力供給部90に電力供給が行われない場合には、蓄電池20の充放電動作を停止することができる。ステップST9からステップST11の処理を経て、ステップST1の処理に戻る。
上述したステップST9及びステップST10の処理は省略されてもよい。また、ステップST9において、入力電源9と第2の電力供給部90とが切り離されることで、ステップST11の処理後に第2の加熱部30の操作要求があった場合に、すなわち、後述するステップST11の処理の後に戻ったステップST1において、判定がYesであった場合に、ステップST2及びステップST3の処理が不要となるため、処理時間を短縮できる。また、蓄電池20の不要な充電動作を回避できる。
〈誘導加熱装置100の他の例〉
また、実施の形態1では、誘導加熱装置100の一例として、トッププレート2を有するIHクッキングヒータを示したが、誘導加熱装置100は、他の誘導加熱調理器であってもよい。例えば、誘導加熱装置100は、磁性材料から形成された容器を加熱する炊飯器であってもよい。例えば、容器を加熱する複数の加熱コイルが備えられた炊飯器において、当該複数の加熱コイルのうちの一部のコイルを蓄電池から供給された電力で駆動することで、電源容量以上の加熱電力を得ることができる。これにより、一層高火力で炊飯が行われるため、短時間で調理工程を完了することができ且つ炊飯性能を向上させることもできる。
また、実施の形態1では、第1の加熱部10及び第2の加熱部30のうち第2の加熱部30に対して、蓄電池20から電力を供給する構成を説明したが、この構成に限られない。例えば、第1の加熱部10及び第2の加熱部30の一方が、複数の加熱コイルで構成されたマルチコイルを有していてもよい。この場合、複数の加熱コイルのうちの一部の加熱コイルに対して蓄電池20から電力を供給することで、火力を増大することができる。
〈実施の形態1の効果〉
以上に説明した実施の形態1によれば、切替部40は、蓄電池20を充電状態又は充電停止状態に切り替え、検出部50は、入力電源9から第1の加熱部10に供給される第1の電力を示す電流値を出力する。第1の制御部60は、検出部50によって検出された電流値に基づいて切替部40を制御する。これにより、誘導加熱装置100は、検出部50の検出結果、すなわち、第1の加熱部10で消費される第1の電力の値に基づいて、蓄電池20を充電状態又は充電停止状態に切り替えることができる。よって、誘導加熱装置100は、第1の加熱部10による誘導加熱を行いつつ、蓄電池20を充電できる。
また、実施の形態1によれば、第1の制御部60は、入力電源9の電流値が閾値Th以下である場合には、切替部40を充電状態にさせる。これにより、入力電源9の最大許容電力Pmaxに対して余裕がある場合に、第1の加熱部10による誘導加熱を行いつつ、蓄電池20を充電できる。
また、実施の形態1によれば、第1の制御部60は、入力電源9の電流値が閾値Thを超える場合には、切替部40を充電停止状態にさせる。これにより、第1の加熱部10の動作を蓄電池20の充電より優先させることができる。よって、第1の加熱部10の調理性能が損なわれることを抑制でき、ユーザの利便性が向上する。
また、実施の形態1によれば、第1の制御部60は、操作部3に第2の加熱部30の停止の指示が入力され且つ入力電源9の電流値が閾値Th以下である場合、切替部40を充電状態にさせる。これにより、第2の加熱部30の停止中に、蓄電池20を充電することができる。
また、実施の形態1によれば、第1の制御部60は、検出部50における電流値が閾値Thを超えている場合に第2の加熱部30の動作の開始の指示が入力されたとしても、切替部40を充電停止状態に維持させる。これにより、ユーザが第2の加熱部30の動作を要求しているときには、蓄電池20から第2の加熱部30に電力を供給することができる。
また、実施の形態1によれば、検出部50によって検出された電流値が0A近傍である場合に、切替部40は、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態を導通状態に切り替える。これにより、突入電流の発生及び切替部40の接点の溶着などを防止できる。よって、切替中の過大電流等によるストレスを抑制することができ、且つ切替部40による切替を安全に行うことができる。
また、実施の形態1によれば、第2の制御部85は、充電量検出部83によって検出された充電量に基づいて充放電回路82を制御する。これにより、充電量検出部83が蓄電池20の充電量を監視し、第2の制御部85が充電量の過不足を把握して、蓄電池20の充放電動作を行う。よって、第2の加熱部30の動作を安定させることができる。また、蓄電池20への過充電及び過放電が防止されるため、充放電動作が安全に行われ、蓄電池20の寿命への影響を低減できる。
また、実施の形態1によれば、蓄電池20、電力変換部80及び第2の制御部85が第2の電力供給部90を構成する。これにより、第1の加熱部10の動作と独立して、蓄電池20から供給された電力によって、第2の加熱部30を動作させることができる。よって、第1の加熱部10の動作と第2の加熱部30の動作は相互に影響しないため、調理性能を向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、第1の制御部60は、充電量検出部83によって検出された蓄電池20の充電量に基づいて、切替部40を制御する。例えば、充電量が基準値より小さい場合には、第1の制御部60は、切替部40を充電状態にさせ、充電量が基準値以上である場合、第1の制御部60は、切替部40を充電停止状態にさせる。これにより、蓄電池20における過充電を防止できる。よって、蓄電池20の充電量を適正な値に保ちつつ、第2の加熱部30に電力を安定して供給することができる。また、蓄電池20を安全に動作させつつ、蓄電池20の寿命の低下を防止できる。
また、実施の形態1によれば、蓄電池20が充電停止状態であるとき、第1の加熱部10で消費される電力と第2の加熱部30で消費される電力との合計値は、入力電源9の最大許容電力Pmaxより大きい。これにより、最大許容電力Pmaxの範囲内で第1の加熱部10の電力を消費でき、第1の加熱部10と第2の加熱部30を同時に動作させても、第1の加熱部10の電力が低下しない。よって、調理性能を向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、蓄電池20が充電状態であるとき、第1の加熱部10で消費される電力と蓄電池20で消費される充電電力との合計値は、最大許容電力Pmax以下である。これにより、入力電源9の消費電力を上限値以下に抑制できる。
また、実施の形態1によれば、第1の制御部60は、第1の電力が第1の加熱部10に供給され且つ第2の電力が蓄電池20に供給されているとき、入力電源9の電流値が閾値Th以下になるように、第1の電力供給部70及び第2の電力供給部90を制御する。これにより、例えば、第1の加熱部10における調理を第2の加熱部30における調理より優先したい場合に、第1の加熱部10に優先的に電力を供給することで、調理性能を向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、第2の電力供給部90は、入力電源9と第2の電力供給部90とが導通状態であるときに、第2の電力で蓄電池20を充電する充電モードで動作する。また、第2の電力供給部90は、入力電源9と第2の電力供給部90とが非導通状態であるときに、蓄電池20の電力を第2の加熱部30に供給する放電モードで動作する。これにより、入力電源9と第2の電力供給部90とが接続されたときに、蓄電池20の充電が可能となり、入力電源9と第2の電力供給部90とが切り離されたときに、蓄電池20から第2の加熱部30への放電が可能となる。
また、実施の形態1によれば、第1の加熱部10は入力電源9から供給された第1の電力によって動作し、第2の加熱部30は蓄電池20に充電された電力によって動作する。これにより、第1の加熱部10及び第2の加熱部30が、それぞれ独立した電源で動作するため、第1の加熱部10及び第2の加熱部30の消費電力の調整及び抑制が不要となる。よって、第1の加熱部10における調理と第2の加熱部30における調理とが相互に影響せず、調理性能が向上する。また、第2の加熱部30の動作にあたっては、入力電源9の消費電力を使用しないため、COの排出量を削減できる。
また、実施の形態1によれば、切替部40は、機械式スイッチである。これにより、入力電源9と第2の電力供給部90との接続状態を安価な構成によって切り替えることができる。また、切替部40の他の例は、半導体スイッチである。これにより、切替部40に対する制御を容易に行うことができる。
また、実施の形態1によれば、蓄電池20は、本体ケース1に対して着脱自在に設けられている。これにより、蓄電池20を容易に交換でき、且つ蓄電池20を入力電源9と異なる他の外部電源によって充電することができる。また、入力電源9を使用せずに蓄電池20の充電が可能となることで、入力電源9から蓄電池20に供給される第2の電力を削減し、入力電源9から第1の加熱部10への第1の電力の供給が優先されるため、調理性能が向上する。
実施の形態2.
図9は、実施の形態2に係る誘導加熱装置200の構成を概略的に示すブロック図である。図9において、図3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図3に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態2に係る誘導加熱装置200は、蓄電池20を充電するための第2の電力が第1の電力供給部70の出力端から供給される点で、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と相違する。これ以外の点については、実施の形態2に係る誘導加熱装置200は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と同じである。
図9に示されるように、誘導加熱装置200は、第1の加熱部10と、蓄電池20と、第2の加熱部30と、切替部240と、検出部50と、第1の制御部60と、第1の電力供給部70と、電力変換部280と、第2の制御部85とを有する。蓄電池20、電力変換部280及び第2の制御部85は、第2の電力供給部90を構成する。
切替部240は、第1の電力供給部70と第2の電力供給部90との間に設けられている。具体的には、切替部240は、第1の電力供給部70の出力端と電力変換部280との間に接続されている。これにより、第1の電力供給部70の電力変換回路70aは、変換した直流電力を、第1の加熱部10の駆動部12及び蓄電池20に供給する。よって、実施の形態2では、蓄電池20を充電するための第2の電力が、第1の電力供給部70の出力端から切替部240を介して第2の電力供給部90に供給される。
上述した実施の形態1では、第1の電力供給部70は、入力電源9から入力された交流電圧を直流電圧に変換して、当該直流電圧を第1の加熱部10の駆動部12に供給する(図3参照)。また、実施の形態1の電力変換部80は、入力電源9から入力された交流電圧を直流電圧に変換する整流回路81aを有する(図5参照)。
一方、実施の形態2では、第2の電力供給部90に入力される第2の電力は、電力変換回路70aの出力端から供給される。電力変換回路70aの出力端では、既に直流電力に変換されている。そのため、実施の形態2の電力変換部280では、図5に示される整流回路81aが不要となり、電力変換部280は、電力変換回路70aから供給された直流電力を蓄電池20の充電に適正な電圧に変換するだけでよい。よって、誘導加熱装置200における部品点数を削減することができ、且つ回路を小型化できる。また、誘導加熱装置200における制御内容を簡略化できる。
〈実施の形態2の効果〉
以上に説明した実施の形態2によれば、第1の電力供給部70は、駆動部12及び蓄電池20に直流電力を出力する。これにより、実施の形態2の第2の電力供給部90では、図5に示される整流回路81aが不要となる。言い換えれば、第2の電力供給部90において、交流電圧を直流電圧に変換する必要が無く、供給された直流電圧を蓄電池20の充電に適正な電圧に変換するだけでよい。よって、誘導加熱装置200における部品点数を削減することができ、且つ回路を小型化できる。また、誘導加熱装置200における制御内容を簡略化できる。
また、実施の形態2によれば、電力変換回路70aが、第2の電力供給部90に直流電力を出力するため、第2の加熱部30が停止中の場合には、蓄電池20から第1の加熱部10に電力を供給する構成を実現することができる。これにより、第1の加熱部10は、第1の電力供給部70及び蓄電池20から供給される電力によって、被加熱物を誘導加熱する。よって、第1の加熱部10の出力が増大するため、第1の加熱部10の調理時間を短縮させることができ且つ第1の加熱部10の火力が大きくなることで調理性能を向上させることができる。また、第1の加熱部10は、蓄電池20から供給される電力によって被加熱物を誘導加熱することで、電力変換回路70aの消費電力を抑制することができ、COの排出量を削減できる。
実施の形態3.
図10は、実施の形態3に係る誘導加熱装置300の構成の一部を概略的に示すブロック図である。図10において、図3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図3に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態3に係る誘導加熱装置300は、切替部40に代えて、第1の切替部341及び第2の切替部342を有する点で、実施の形態1又は2に係る誘導加熱装置100、200と相違する。これ以外の点については、実施の形態3に係る誘導加熱装置300は、実施の形態1又は2に係る誘導加熱装置100、200と同じである。そのため、以下の説明では、図1及び3を参照する。
図10に示されるように、誘導加熱装置300は、第1の加熱部10(図3参照)と、蓄電池20と、第2の加熱部30と、第1の切替部341と、第2の切替部342と、検出部50(図3参照)と、第1の電力供給部70(図3参照)と、電力変換部80と、制御部385とを有する。
第1の切替部341は、電力変換部80と蓄電池20との間に設けられている。第1の切替部341は、蓄電池20を充電状態又は充電停止状態にする。言い換えれば、第1の切替部341は、第2の電力供給部90と蓄電池20との間を開状態又は閉状態にする。
第2の切替部342は、蓄電池20と第2の加熱部30との間に設けられている。第2の切替部342は、蓄電池20と第2の加熱部30との間を開状態又は閉状態にする。第1の切替部341及び第2の切替部342は、機械式スイッチ又は半導体スイッチである。
第1の切替部341及び第2の切替部342は、電力変換部80より後段に設けられている。これにより、入力電源9と第2の電力供給部90との接続の切り替えを行う必要が無い。そのため、実施の形態3では、入力電源9は、第2の電力供給部90と常時接続されている状態である。このように、実施の形態3では、一次側で接続の切り替えを行う必要が無いため、第1の切替部341及び第2の切替部342として、二次側で使用が可能な安価な部品を選定することができる。
制御部385は、実施の形態1の第1の制御部60(図3参照)に相当する。具体的には、制御部385は、検出部50によって検出された入力電源9の電流値に基づいて第1の切替部341及び第2の切替部342を制御する。
電流値が閾値Th以下である場合、すなわち、蓄電池20の動作モードが充電モードに移行する場合には、制御部385は、第1の切替部341を閉状態にさせ、第2の切替部342を開状態にさせる。このように、制御部385は、蓄電池20が充電状態であるときには、蓄電池20と第2の加熱部30との間を開状態にする。これにより、充電状態では、蓄電池20から第2の加熱部30に電力の供給は行われず、入力電源9から供給される電力は蓄電池20の充電電力として消費される。
一方、操作部3(図1参照)を介して第2の加熱部30の動作の開始が指示されたことで蓄電池20の動作モードが放電モードに移行する場合、制御部385は、第1の切替部341を開状態にさせ、第2の切替部342を閉状態にさせる。言い換えれば、第2の切替部342の閉状態は、蓄電池20が放電状態であるときに行われる。
実施の形態3において、蓄電池20の充電量が基準値以下である場合及び第2の加熱部30の停止中に行われる蓄電池20の充放電制御及び検出部50の検出値と閾値Thとの比較結果に基づいて行われる蓄電池20の動作モードの遷移については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。また、実施の形態3において、第1の加熱部10の制御方法についても、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
〈実施の形態3の効果〉
以上に説明した実施の形態3によれば、誘導加熱装置300は、蓄電池20と第2の加熱部30との間を開状態又は閉状態にする第2の切替部342を更に有し、制御部385は、蓄電池20が充電状態であるときに、第2の切替部342を開状態にさせる。また、第2の切替部342の閉状態は、蓄電池20が放電状態であるときに行われる。これにより、蓄電池20が充電状態であるときには、蓄電池20と第2の加熱部30とが切り離され、蓄電池20が放電状態であるときには、蓄電池20と第2の加熱部30とが接続される。よって、蓄電池20の充放電動作の切り替えの精度を高めることができる。また、蓄電池20を安全に使用することができる。
また、実施の形態3によれば、第1の切替部341及び第2の切替部342は、電力変換部80より後段に設けられている。これにより、一次側の電源である入力電源9と第2の電力供給部90との接続の切り替えを行う必要が無いため、第1の切替部341及び第2の切替部342として、二次側で使用が可能な安価な部品を選定することができる。
実施の形態4.
図11は、実施の形態4に係る誘導加熱装置400の構成の一部を概略的に示すブロック図である。図11において、図3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図3に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態4に係る誘導加熱装置400は、入力電源9から第2の電力供給部90への電力の供給が非接触で行われる点で、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と相違する。これ以外の点については、実施の形態4に係る誘導加熱装置400は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と同じである。
図11に示されるように、誘導加熱装置400は、第1の加熱部10と、蓄電池20と、第2の加熱部30と、第1の切替部としての切替部440と、検出部50と、第1の制御部60とを有する。
実施の形態4では、蓄電池20の充電電力は、切替部440を介して入力電源9から非接触で給電される。切替部440は、送電部441と、受電部442とを有する。
送電部441は共振回路であり、第1の制御部60によって制御される。送電部441は、電力変換部441aと、送電コイル441bと、共振コンデンサ441cとを有する。電力変換部441aは、入力電源9から供給された電力を、数十kHzの高周波電力に変換する。電力変換部441aは、例えば、インバータ回路である。送電コイル441bは、電力変換部441aから供給された高周波電力によって高周波磁界を発生させる。共振コンデンサ441cは、送電コイル441bと直列に接続されている。
受電部442は、送電部441と対向するように、下部ユニット420に配置されている。受電部442は、受電コイル442aと、共振コンデンサ442bとを有する共振回路である。受電コイル442aは、送電コイル441bから発生した高周波磁界を受電する。共振コンデンサ442bは、受電コイル442aと直列に接続されている。受電部442は、第2の電力供給部90の電力変換部80(後述する図12参照)に接続されている。電力変換部80は、切替部440を介して入力された充電電力を蓄電池20の充放電動作に適切な電圧に変換する。
このように、入力電源9から第2の電力供給部90への電力供給が非接触で行われることにより、下部ユニット420と上部ユニット410とを繋ぐ配線などが不要で、上部ユニット410に対する下部ユニット420の着脱が容易となる。また、上部ユニット410と下部ユニット420との間に機械的な接続がないため、電極の摩耗などを生じず、誘導加熱装置400の信頼性を向上させることができる。
上部ユニット410と下部ユニット420を容易に分離可能な構成にすることで、ユーザの使用状況、例えば、キッチンの使用状況に応じて、上部ユニット410のみをキッチンに設置することができる。この場合、上部ユニット410単体で構成された薄型の誘導加熱装置400を実現できる。また、下部ユニット420を取り外した空間に、収納家具又は食器洗浄機などの他の機能を有する機器を配置することで、ユーザの利便性が向上する。
ここで、上部ユニット410と下部ユニット420を着脱自在な構成とした場合、送電部441から受電部442への電力供給中、例えば、蓄電池20への充電動作中に、下部ユニット420が上部ユニット410から取り外されるおそれがある。この場合、送電部441の負荷(すなわち、受電部442)が存在しない状態である。この場合、電力の送電を停止することが好ましい。そのため、上部ユニット410と下部ユニット420との間に、下部ユニット420の着脱の有無(言い換えれば、送電部441の負荷の有無)を検出する着脱検出部が備えられていてもよい。第1の制御部60は、着脱検出部の検出結果に基づいて送電部441を制御する。具体的には、第1の制御部60は、着脱検出部によって下部ユニット420が取り外しされていることが検出されたとき、送電部441を停止させる。これにより、下部ユニット420が取り外されている状態における給電動作を停止させることができ、不要な電力の消費を抑制できる。また、下部ユニット420を安全に取り外すことができる。
上述した着脱検出部は、例えば、下部ユニット420の着脱の有無を電気的又は機械的に検出可能な機構である。なお、着脱検出部は、検出部50によって検出された検出値(電流値)の変化に基づいて、下部ユニット420の着脱の有無を検出してもよい。これにより、新たな検出部の追加が不要となるため、誘導加熱装置400における回路構成を簡素化できる。また、送電部441から受電部442に電力を非接触で給電中、図1に示される表示部4に給電中である旨が表示されてもよい。これにより、下部ユニット420の取り外しを禁止するようにユーザに報知できる。また、送電部441から受電部442に電力を非接触で供給中、第1の制御部60は、上部ユニット410に対して下部ユニット420を物理的又は電気的にロックしてもよい。これにより、本体ケース1(図1参照)の電源がオフのときにのみ、すなわち、誘導加熱装置400の停止中のときにのみ、下部ユニット420の着脱が可能となるため、下部ユニット420の着脱を安全に行うことができる。
入力電源9から第2の電力供給部90への充電電力が供給される場合、第1の制御部60は、当該充電電力が受電部442に非接触で供給されるように送電部441を駆動する。一方、入力電源9から第2の電力供給部90への充電電力の供給が停止される場合、第1の制御部60は、送電部441の駆動を停止させる。
送電部441と受電部442との間の送受電状態は、実施の形態1の切替部40の接続状態に対応する。具体的には、送電部441から受電部442に非接触で送電(「給電」ともいう。)されている状態は、切替部40を介して入力電源9と第2の電力供給部90とが接続された状態に相当する。また、送電部441から受電部442への送電が停止している状態は、切替部40を介して入力電源9と第2の電力供給部90とが開放された状態に相当する。
送電部441から受電部442に非接触で電力を伝送するための高周波磁界の周波数の値は、誘導加熱装置400の動作に影響せず且つ所望の電力を効率良く伝送可能であれば、上述した数十kHzに限られず、他の値であってもよい。また、図11に示す例では、入力電源9から送電部441に電力を供給する構成を示したが、第1の電力供給部70の出力端から送電部441に電力が供給されてもよい。第1の電力供給部70から送電部441への電力の供給の切替制御方法は、実施の形態1で説明した切替部40の制御と同様であるため、説明を省略する。例えば、送電部441から受電部442への電力の供給の切り替えは、検出部50の検出値と閾値Thとの比較結果に基づいて行われる。
図12は、図11に示される電力変換部80の電力変換回路81の構成の一例を示す回路図である。図12において、図5に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図5に示される符号と同じ符号が示される。受電部442は、電力変換部80の整流回路81aに接続されている。
受電部442から整流回路81aに供給された電力には高周波成分が含まれているため、整流回路81aは、受電コイル442aで受信した電力を、蓄電池20を充電可能な直流電力に変換する。図12に示す例では、第2の制御部85は、整流回路81aの複数のスイッチング素子86a、86b、86c、86dのそれぞれのスイッチ信号A、B、C、Dを制御して、整流回路81aの後段に設けられた平滑コンデンサ81bによって受電部442において受電した交流電圧を直流電圧に変換する。なお、整流回路81aは、複数のスイッチング素子86a、86b、86c、86dの代わりに、一般的なダイオードによって構成されていてもよい。
図13は、図11に示される電力変換部80の電力変換回路81の構成の他の例を示す回路図である。受電部442と整流回路81aとの間にスイッチ39が設けられている。また、図13に示す例では、整流回路81aの前段に金属配線によって接続された電源接続部450が設けられている。
ここで、下部ユニット420を上部ユニット410から取り外した場合であっても、第2の加熱部30は蓄電池20から供給される電力で発熱する。しかしながら、蓄電池20の充電量が消費された場合、第2の加熱部30を用いた調理を継続できないおそれがある。図13に示されるように、スイッチ39に加えて、外部電源が接続される電源接続部450が下部ユニット420に設けられていることにより、外部電源によって蓄電池20を充電できる。具体的には、スイッチ39をオフにすることで受電部442と整流回路81aとの間を開状態にし、電源接続部450を外部電源に接続することで蓄電池20を充電できる。これにより、下部ユニット420を取り外した状態であっても、第2の加熱部30を用いた調理を継続できる。
〈実施の形態4の効果〉
以上に説明した実施の形態4によれば、切替部440は、入力電源9から供給された第2の電力を第2の電力供給部90(すなわち、蓄電池20)に非接触で給電する。これにより、本体ケース1と第2の電力供給部90との着脱を容易に行うことができる。また、本体ケース1と第2の電力供給部90との間にコネクタなどの機械的な接続部が無いため、電極の摩耗などを生じず、誘導加熱装置400の信頼性を向上させることができる。
また、実施の形態4によれば、入力電源9から第2の電力供給部90に非接触給電が行われている。これにより、第2の電力供給部90と第2の加熱部30を含む下部ユニット420を上部ユニット410に対して着脱自在に構成した場合、上部ユニット410と下部ユニット420との間には機械的な接続構造が存在しない。そのため、下部ユニット420を容易に且つ安全に着脱できる。また、上部ユニット410と下部ユニット420との接続部分に電極が存在しないため、当該電極の摩耗などが生じず、誘導加熱装置400の信頼性を向上させることができる。また、下部ユニット420を上部ユニット410から取り外したときに、電極などが露出しないため、感電を防止できる。
また、実施の形態4によれば、下部ユニット420は、外部電源と接続可能な電源接続部450を有する。これにより、下部ユニット420を単独の調理器として使用することができ、ユーザの利便性が向上する。また、下部ユニット420が取り外された状態であても、蓄電池20に充電された電力で第2の加熱部30を動作することができ、下部ユニット420を任意の場所に移動させて調理を行うことができる。
実施の形態5.
図14は、実施の形態5に係る誘導加熱装置500の構成を概略的に示すブロック図である。図14において、図3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図3に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態5に係る誘導加熱装置500は、第2の加熱部530が本体ケース1に対して着脱自在であり、第2の加熱部30が他の機器と交換可能である点で、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と相違する。これ以外の点については、実施の形態5に係る誘導加熱装置500は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と同じである。
図14に示されるように、誘導加熱装置500は、第1の加熱部10と、蓄電池20と、第2の加熱部530と、切替部40と、検出部50と、第1の制御部60と、第1の電力供給部70と、第2の電力供給部90とを有する。
第2の加熱部530は、本体ケース1に対して着脱自在に設けられている。図14は、第2の加熱部530が本体ケース1から取り外されて、第2の電力供給部90は、本体ケース1に収納された構成を示している。実施の形態5の第2の加熱部530の構成は、図3に示される第2の加熱部30の構成と同じである。
第2の電力供給部90は、第2の加熱部530と電気的に結合する第1の接続部591を有する。第2の加熱部530は、第2の電力供給部90の蓄電池20から第1の接続部591を介して供給される電力によって発熱する。第1の接続部591は、例えば、第2の加熱部530と機械的に着脱可能なコネクタである。第2の加熱部530は、第1の接続部591と結合する第2の接続部534を有する。
第1の接続部591及び第2の接続部534は、第2の加熱部530の装着の有無を検出する着脱検出部(図示せず)を有していてもよい。着脱検出部は、例えば、光センサである。具体的には、着脱検出部は、第2の電力供給部90と第2の加熱部530との間で光信号の送受信を行う赤外線センサによって構成されていてもよい。この場合、着脱検出部は、例えば、第1の接続部591に備えられた受光部と、第2の接続部534に備えられた発光部とによって構成される。第2の電力供給部90に第2の加熱部530が装着されているときには、第2の接続部534に備えられた発光部に電力が供給されることで、第1の接続部591に備えられた受光部は発光部から出力された信号を受信することができる。また、第2の加熱部530が取り外されているときには、発光部への電力の供給が停止されるため、受光部は信号を受信することができない。これにより、第2の加熱部30の着脱の有無を検出することができる。
第2の制御部85は、着脱検出部の検出結果に基づいて第2の加熱部530が装着されていると判定したとき、第1の制御部60に、蓄電池20の充放電動作が可能であることを示す信号を出力する。一方、第2の制御部85は、着脱検出部の検出結果に基づいて第2の加熱部530が取り外されていると判定したとき、第1の制御部60に、蓄電池20の充放電動作を停止することを示す信号を出力する。
第1の制御部60は、第2の制御部85から出力された信号に基づいて、第2の加熱部530の着脱の有無及び蓄電池20の充電動作の可否を判定する。例えば、第2の加熱部530が第2の電力供給部90から取り外されているとき、第1の制御部60は、第2の制御部85から出力された蓄電池20の充電要求を示す信号に基づいて、第2の電力供給部90に第2の電力を供給する(例えば、上述した図8に示されるステップST5からST8を参照)。これにより、蓄電池20を充電することができる。一方、第2の加熱部530が本体ケース1から取り外され且つユーザによって第2の加熱部530に対する操作が実行された場合、第1の制御部60は、蓄電池20から第2の加熱部30への電力の供給(すなわち、蓄電池20の放電動作)を停止する。なお、実施の形態5において、蓄電池20から第2の電力供給部90への電力の供給及び蓄電池20の動作モードの切替の制御方法については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
着脱検出部は、光センサに限られず、機械的スイッチでもあってもよい。例えば、第2の電力供給部90に第2の加熱部530が装着されているときには、機械的スイッチをオンにして電気的に閉回路を構成し、第2の加熱部530が取り外されている状態では、機械的スイッチをオフにして電気的に開回路を構成する。これにより、第2の加熱部530の着脱の有無を検出してもよい。また、第1の接続部591と第2の接続部534との間が、非接触給電が可能な構成であれば、上述したコネクタの取り外しを行うなどの物理的な着脱作業が不要となるため、第2の加熱部530の着脱作業を容易化することができる。また、第1の接続部591及び第2の接続部534に電極が備えられていないため、電極の摩耗などが発生せず、信頼性を向上させることができる。
また、第2の加熱部530が着脱自在であることによって、下部ユニット120を取り外した空間に、第2の加熱部530と異なる他の機器(図示せず)を配置することができる。これにより、ユーザの利便性を向上させることができる。他の機器は、第2の加熱部530と同等の形状サイズの電気機器又は収納家具(例えば、引き出し)である。他の機器が電気機器である場合、当該電気機器に第1の接続部591と接続可能な接続部が備えられていて、蓄電池20から供給された電力で動作する電気機器であることが好ましい。当該電気機器は、例えば、トースタである。
〈実施の形態5の効果〉
以上に説明した実施の形態5によれば、第2の加熱部530は、本体ケース1に対して着脱自在に設けられている。これにより、第2の加熱部530を、第2の加熱部530の機能と異なる機能を有する他の機器と交換することができる。よって、ユーザの生活様式に合う他の機器を誘導加熱装置500に組み付けることで、誘導加熱装置500の機能が拡張するため、ユーザの利便性が向上する。また、第2の加熱部530の清掃を容易に行うことができる。
実施の形態6.
図15(A)は、実施の形態6に係る誘導加熱装置600の構成を概略的に示す側面図である。図15(B)は、実施の形態6に係る誘導加熱装置600の構成を概略的に示す部分断面図である。図15(A)及び(B)において、図3に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図3に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態6に係る誘導加熱装置600は、IHクッキングヒータとは異なる装置、具体的には、被加熱物としての金属管Qを誘導加熱して金属管Qを流れる液体Lを加熱する装置である点で、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と相違する。これ以外の点については、実施の形態6に係る誘導加熱装置600は、実施の形態1に係る誘導加熱装置100と同じである。そのため、以下の説明では、図3を参照する。
図15(A)及び(B)に示されるように、誘導加熱装置600は、第1の加熱部610と、蓄電池20と、第2の加熱部630と、切替部40(図3参照)と、検出部50(図3参照)と、第1の制御部60(図3参照)とを有する。なお、図15(A)では、第2の加熱部630の図示が省略されている。
第1の加熱部610は、入力電源9から供給される第1の電力によって被加熱物としての金属管Qを誘導加熱する。金属管Qは円筒状であり、液体Lを通過させる案内路Sを有する。金属管Qは、例えば、磁性材料から形成されている。なお、案内路Sは、液体Lに限らず、金属片を通過させてもよい。すなわち、案内路Sを通過する通過物は、液体L及び金属片のうちの少なくとも1つを含んでいればよい。また、誘導加熱装置600は、案内路Sを液体L及び金属片が同時に通過する装置、例えば、金属片の洗浄装置であってもよい。
第1の加熱部610は、第1の誘導加熱コイル611と、駆動部12とを有する。第1の誘導加熱コイル611は、金属管Qの外周に巻き付けられている。図15(B)に示す例では、第1の誘導加熱コイル611は、複数組(ここでは、5組)のコイル611a、611b、611c、611d、611eによって構成されている。第1の誘導加熱コイル611は、駆動部12に接続されている。駆動部12は、第1の誘導加熱コイル611に高周波電流を供給する。駆動部12は、第1の制御部60から出力された信号に基づいて液体Lの加熱に適切な高周波電流を供給することで、金属管Qを誘導加熱させる。なお、駆動部12は、5組のコイル611a、611b、611c、611d、611eの各コイルに高周波電流をそれぞれ供給する複数の駆動回路を有していてもよい。また、後述する図16では、第1の誘導加熱コイル611を、「誘導加熱コイル611」とも呼ぶ。
第2の加熱部630は、第2の誘導加熱コイル631と、第2の誘導加熱コイル631に高周波電流を供給する駆動部(図示せず)とを有する。第2の誘導加熱コイル631は、第1の誘導加熱コイル611の外周に巻き付けられている。ここで、図15(B)において、記号Mは、紙面手前側から紙面奥側に流れる電流の向きを示し、記号Nは、紙面奥側から紙面手前側に流れる電流の向きを示す。なお、第1の誘導加熱コイル611及び第2の誘導加熱コイル631を流れる電流の向きは、図15(B)に示される向きに限られない。また、実施の形態6において、蓄電池20の充放電動作を行うにあたっては、上述した図3に示される第2の電力供給部90と同等の構成が設けられる。更に、切替部40の動作については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
第2の誘導加熱コイル631は、第1の誘導加熱コイル611による金属管Qの誘導加熱を補助する機能を有する。言い換えれば、実施の形態6では、第1の誘導加熱コイル611及び第2の誘導加熱コイル631は、同一の被加熱物である金属管Qの案内路Sを誘導加熱する。第2の加熱部630を駆動させる条件は、例えば、案内路Sを流れる液体Lの流量が予め定められた基準量より多い場合である。また、設定された液体Lの加熱温度に応じて、第2の加熱部630が駆動されてもよい。
このように、誘導加熱装置600は、金属管Qの外周に設けられた第1の誘導加熱コイル611と、第1の誘導加熱コイル611による誘導加熱を補助する第2の誘導加熱コイル631とを有する。これにより、入力電源9の最大許容電力Pmaxより大きな電力によって、金属管Qの案内路Sを誘導加熱することができる。よって、誘導加熱装置600は、第1の誘導加熱コイル611のみが備えられている装置と比較して、大量の液体Lを加熱することができる。また、誘導加熱装置600は、液体Lを短時間で所望の加熱温度まで上昇させることができる。なお、第2の誘導加熱コイル631、駆動部及び延長用金属管によって、金属管Qに対して着脱自在な延長ユニットが構成されていてもよい。これにより、電源容量を増大させることなく、金属管Qを延長することができる。
〈実施の形態6の効果〉
以上に説明した実施の形態6によれば、誘導加熱装置600は、金属管Qの案内路Sを誘導加熱する第1の加熱部610と、蓄電池20から供給される電力によって駆動して案内路Sを誘導加熱する第2の加熱部630とを有する。これにより、入力電源9の最大許容電力Pmaxより大きな電力によって案内路Sを誘導加熱することができる。よって、誘導加熱装置600は、第1の加熱部610のみが備えられている装置と比較して、大量の液体Lを加熱することができる。また、誘導加熱装置600は、液体Lを所望の加熱温度まで短時間で上昇させることができる。
なお、案内路Sを通過する通過物が金属片を含む場合、第1の誘導加熱コイル611及び第2の誘導加熱コイル631の少なくとも一方が、金属管Qに加えて、案内路Sを通過する金属片を誘導加熱してもよい。この場合においても、第1の加熱部610のみが備えられている装置と比較して、案内路Sを通過する通過物を効率良く加熱することができる。
また、金属管Qの代わりに非金属材料(例えば、樹脂材料)からなる非金属管が用いられてもよい。非金属管が用いられた場合、第1の誘導加熱コイル611及び第2の誘導加熱コイル631の両方が、非金属管に備えられた案内路Sを通過する金属片を誘導加熱してもよい。この場合においても、第1の加熱部610のみが備えられている装置と比較して、案内路Sを通過する通過物を効率良く加熱することができる。
実施の形態6の変形例.
図16は、実施の形態6の変形例に係る誘導加熱装置600Aの構成を概略的に示す部分断面図である。図16において、図15(B)に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図15(B)に示される符号と同じ符号が付される。実施の形態6の変形例に係る誘導加熱装置600Aは、蓄電池20から供給された電力によって発熱する第2の加熱部(加熱コイル630A)を有する点で、実施の形態6に係る誘導加熱装置600と相違する。これ以外の点については、実施の形態6の変形例に係る誘導加熱装置600Aは、実施の形態6に係る誘導加熱装置600と同じである。そのため、以下の説明では、図3を参照する。
図16に示されるように、誘導加熱装置600Aは、第1の加熱部610と、蓄電池20と、第2の加熱部としての加熱コイル630Aと、切替部40(図3参照)と、検出部50(図3参照)と、第1の制御部60(図3参照)とを有する。
加熱コイル630Aは、金属管Qの外周に巻き付けられている。加熱コイル630Aは、金属管Qの長さ方向において、誘導加熱コイル611と交互に並んで配列されている。加熱コイル630Aは、蓄電池20から供給される電力によって発熱することで、案内路Sを加熱する。これにより、案内路Sを通過する液体Lを加熱することができる。図16に示す例では、加熱コイル630Aは、複数組(ここでは、4組)のコイル631a、631b、631c、631dによって構成されている。
加熱コイル630Aを駆動させる条件は、実施の形態6と同様であり、例えば、案内路Sを流れる液体Lの流量が予め定められた基準量より多い場合である。また、設定された液体Lの加熱温度に応じて、加熱コイル630Aが駆動されてもよい。
このように、誘導加熱装置600Aは、金属管Qの案内路Sを誘導加熱する第1の加熱部610と、補助電源としての蓄電池20から供給された電力によって発熱する加熱コイル630Aとを有する。これにより、誘導加熱装置600Aは、第1の加熱部610のみが備えられている装置と比較して、大量の液体Lを加熱することができる。また、誘導加熱装置600Aは、液体Lを短時間で所望の加熱温度まで上昇させることができる。なお、誘導加熱装置600Aは、例えば、上述した金属片の洗浄装置に適用することもできる。この場合、誘導加熱コイル611が案内路Sを通過する金属片を直接、誘導加熱し、加熱コイル630Aが案内路Sを通過する液体Lを加熱してもよい。
〈実施の形態6の変形例の効果〉
以上に説明した実施の形態6の変形例によれば、誘導加熱装置600Aは、金属管Qの案内路Sを誘導加熱する第1の加熱部610と、蓄電池20から供給される電力によって発熱する加熱コイル630Aとを有する。これにより、入力電源9の最大許容電力Pmaxより大きな電力によって金属管Qを加熱することができる。よって、誘導加熱装置600Aは、第1の加熱部610のみが備えられている装置と比較して、大量の液体Lを加熱することができる。また、誘導加熱装置600Aは、液体Lを所望の加熱温度まで短時間で上昇させることができる。
なお、実施の形態6及び実施の形態6の変形例の説明で用いた図15(A)、(B)及び図16に示される各コイルの数及び配置などの構成は図示された構成に限定されず、案内路Sを通過する液体Lを加熱可能な構成であれば、他の構成であってもよい。例えば、図15(B)及び図16において、誘導加熱コイル611が案内路Sにおける液体Lの流入側に配置され、第2の加熱部630(図16では、加熱コイル630A)が案内路Sにおける液体Lの流出側に配置されていてもよい。
1 本体ケース(誘導加熱装置本体)、 1a 前面、 2 トッププレート、 2a 上面、 3 操作部、 3a 上面操作部、 3b 前面操作部、 4 表示部、 5a、5b、5c 吸排気窓、 9 入力電源(電源部)、 10、10a、10b、10c、610 第1の加熱部、 11 加熱コイル、 12 駆動部、 13、441c、442b 共振コンデンサ、 20 蓄電池、 30、530、630、630A 第2の加熱部、 31 調理部、 32 調理駆動部、 33 第3の制御部、 39 スイッチ、 40、240、341、440 切替部(第1の切替部)、 50 検出部、 60 第1の制御部、 70 第1の電力供給部、 70a、81 電力変換回路、 80、280 電力変換部、 81a 整流回路、 81b 平滑コンデンサ、 81c 電圧変換回路、 82 充放電回路、 83 充電量検出部、 85 第2の制御部、 86a、86b、86c、86d スイッチング素子、 90 第2の電力供給部、 100、200、300、400、500、600、600A 誘導加熱装置、 110、410 上部ユニット、 120、420 下部ユニット、 342 第2の切替部、 385 制御部、 441 送電部、 441a 電力変換部、 441b 送電コイル、 442 受電部、 442a 受電コイル、 450 電源接続部、 534 第2の接続部、 591 第1の接続部、 611 第1の誘導加熱コイル、 611a、611b、611c、611d、611e、631a、631b、631c、631d コイル、 631 第2の誘導加熱コイル、 A、B、C、D スイッチ信号、 L 液体(通過物)、 P 鍋(第1の被加熱物)、 Q 金属管(被加熱物)、 S 案内路。

Claims (23)

  1. 電源部から供給される第1の電力によって第1の被加熱物を誘導加熱する第1の加熱部と、
    前記電源部から供給される第2の電力によって充電される蓄電池と、
    前記蓄電池から供給される電力によって第2の被加熱物を加熱する第2の加熱部と、
    前記蓄電池を充電状態又は充電停止状態にする第1の切替部と、
    前記第1の電力を検出して、前記第1の電力を示す検出値を出力する検出部と、
    前記検出値に基づいて前記第1の切替部を制御する制御部と
    を有する
    誘導加熱装置。
  2. 前記制御部は、前記検出値が予め定められた閾値以下である場合、前記第1の切替部を前記充電状態にさせる
    請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記制御部は、前記検出値が前記閾値を超えている場合、前記第1の切替部を前記充電停止状態にさせる
    請求項2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記制御部は、前記検出値が予め定められた閾値を超えている場合、前記第1の切替部を前記充電停止状態にさせる
    請求項1に記載の誘導加熱装置。
  5. 操作部を更に有し、
    前記制御部は、前記操作部に前記第2の加熱部の停止の指示が入力され且つ前記検出値が予め定められた閾値以下である場合、前記第1の切替部を前記充電状態にさせる
    請求項1に記載の誘導加熱装置。
  6. 前記蓄電池が前記充電停止状態であるとき、前記第1の加熱部で消費される電力と前記第2の加熱部で消費される電力との合計値である第1の合計値は、前記誘導加熱装置において予め定められた最大許容電力より大きい
    請求項1から5のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  7. 前記蓄電池が前記充電状態であるとき、前記第1の加熱部で消費される電力と前記蓄電池に供給される前記第2の電力との合計値である第2の合計値は、前記最大許容電力以下である
    請求項6に記載の誘導加熱装置。
  8. 前記電源部から供給される前記第1の電力としての交流電力を直流電力に変換する電力変換回路を含む第1の電力供給部を更に有し、
    前記第1の加熱部は、加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給する駆動部とを有し、
    前記電力変換回路は、前記駆動部に前記直流電力を出力する
    請求項1に記載の誘導加熱装置。
  9. 入力された電力を前記第2の電力に変換する電力変換部と、前記蓄電池の充電量を検出する充電量検出部と、前記蓄電池を充電又は放電させる充放電回路と、前記充電量検出部によって検出された前記充電量に基づいて前記充放電回路を制御する他の制御部である充放電制御部とを含む第2の電力供給部を更に有し、
    前記電力変換部には、前記電源部から供給された前記交流電力が前記第1の切替部を介して入力される
    請求項8に記載の誘導加熱装置。
  10. 入力された電力を前記第2の電力に変換する電力変換部と、前記蓄電池の充電量を検出する充電量検出部と、前記蓄電池を充電又は放電させる充放電回路と、前記充電量検出部によって検出された前記充電量に基づいて前記充放電回路を制御する他の制御部である充放電制御部とを含む第2の電力供給部を更に有し、
    前記電力変換部には、前記第1の電力供給部の前記電力変換回路から出力された前記直流電力が入力される
    請求項8に記載の誘導加熱装置。
  11. 前記制御部は、前記充電量検出部によって検出された前記充電量に基づいて前記切替部を制御する
    請求項9又は10に記載の誘導加熱装置。
  12. 前記制御部は、前記第1の電力が前記第1の加熱部に供給され且つ前記第2の電力が前記蓄電池に供給されているとき、前記検出値が予め定められた閾値以下になるように、前記第1の電力供給部及び前記第2の電力供給部を制御する
    請求項9から11のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  13. 前記第2の電力供給部は、
    前記電源部と前記第2の電力供給部とが導通状態であるときに、前記第2の電力によって前記蓄電池を充電させる第1のモードで動作し、
    前記電源部と前記第2の電力供給部とが非導通状態であるときに、前記蓄電池を放電させる第2のモードで動作する
    請求項9から12のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  14. 前記蓄電池と前記第2の加熱部との間を開状態又は閉状態にする第2の切替部を更に有し、
    前記制御部は、前記蓄電池が前記充電状態であるときに、前記第2の切替部を前記開状態にさせ、
    前記第2の切替部の前記閉状態は、前記蓄電池が放電状態であるときに行われる
    請求項1から13のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  15. 前記第1の切替部は、機械式スイッチ又は半導体スイッチを有する
    請求項1から14のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  16. 前記第1の切替部は、前記電源部から供給された前記第2の電力を前記蓄電池に非接触で給電する
    請求項1から14のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  17. 前記第2の加熱部は、前記蓄電池から供給される電力によって発熱することで食材を調理する調理部と前記調理部を駆動する調理駆動部とを含む加熱調理機器を有する
    請求項1から16のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  18. 前記加熱調理機器は、誘導加熱装置本体に対して着脱自在に設けられている
    請求項17に記載の誘導加熱装置。
  19. 前記蓄電池は、誘導加熱装置本体に対して着脱自在に設けられている
    請求項1から18のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  20. 前記第1の被加熱物が載置されるトッププレートを更に有し、
    前記トッププレートによって覆われた前記第1の加熱部は、誘導加熱ユニットを構成し、
    前記蓄電池及び前記第2の加熱部は、発熱ユニットを構成し、
    前記発熱ユニットは、前記誘導加熱ユニットに対して着脱自在に設けられている
    請求項1から19のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  21. 前記第1の被加熱物及び前記第2の被加熱物は、同一の被加熱物であり、
    前記被加熱物は、液体及び金属片のうちの少なくとも1つを通過させる案内路を有し、
    前記第1の加熱部及び前記第2の加熱部は、前記案内路を誘導加熱する
    請求項1から20のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  22. 前記第1の被加熱物及び前記第2の被加熱物は、同一の被加熱物であり、
    前記被加熱物は、非金属管に備えられた案内路を通過する金属片を有し、
    前記第1の加熱部及び前記第2の加熱部は、前記金属片を誘導加熱する
    請求項1から20のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  23. 前記第1の被加熱物は、液体及び金属片のうちの少なくとも1つを含む通過物を通過させる案内路を有し、
    前記第1の加熱部は、前記案内路を誘導加熱し、
    前記第2の加熱部は、前記蓄電池から供給される電力によって発熱することで、前記案内路を通過する前記通過物を加熱する
    請求項1から20のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
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