JP2501800B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

誘導加熱装置

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JP2501800B2
JP2501800B2 JP61225617A JP22561786A JP2501800B2 JP 2501800 B2 JP2501800 B2 JP 2501800B2 JP 61225617 A JP61225617 A JP 61225617A JP 22561786 A JP22561786 A JP 22561786A JP 2501800 B2 JP2501800 B2 JP 2501800B2
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【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 この発明は、共振周波数が異なる複数の誘導コイルを
用いて被加熱物体を誘導加熱する装置に関する。
〔従来技術とその問題点〕
交番磁界内に金属物体を置くと、電磁誘導作用により
この金属物体に渦電流が流れ、渦電流損失を発生する。
この渦電流損失により生じる発熱により当該金属物体を
加熱するようにした装置が誘導加熱装置であつて、その
原理は周知である。
交番磁界を発生させるためには、一般に誘導コイルを
設け、この誘導コイルに交流電流を流すのであるが、被
加熱物体である上記金属物体に生じる渦電流は、表皮効
果によりこの金属物体の表面に近いほど電流密度が高く
なる。また渦電流が浸透する深さは、誘導コイルに流す
交流電流の値が大であるほど、また交流の周波数が高く
なるほど浅くなることが知られており、さらにこの誘導
コイルに流す交流電流の値が大になるほど、また交流の
周波数が高くなるほど前述の渦電流損失が増大すること
もよく知られている。
そこで被加熱物体である金属物体の表面部と内部との
加熱状態を変えたいような場合、たとえば棒状の鋼材を
全体的に加熱するとともに表面部を特に高温にして焼入
れをしたいような場合には、複数の誘導加熱装置を設け
て表面部と内部とを別個に誘導加熱するようにしてい
た。
第3図は被加熱物体の表面部と内部とを別個に誘導加
熱する従来例を示す主回路接続図である。この第3図に
おいて、交流電源2から供給される交流電力は、第1整
流器13により直流電力に変換され、第1平滑コンデンサ
14を介して第1インバータ15に与えられ、この第1イン
バータ15からは所望の周波数と電圧の単相交流電力が出
力される。この交流電力は第1コンデンサ16と第1誘導
コイル17とで構成された直列回路に供給され、第1誘導
コイル17の中にある被加熱物体としての棒鋼9を誘導加
熱するようになつている。
第2整流器23も交流電源2からの交流電力を直流電力
に変換し、この直流電力が第2平滑コンデンサ24を介し
て第2インバータ25へ入力される。よつてこの第2イン
バータ25から出力される交流電力が第2コンデンサ26と
第2誘導コイル27との直列回路へ与えられることによ
り、上記と同様に、第2誘導コイル27により棒鋼9が誘
導加熱される。
このとき、棒鋼9を矢印方向へ移動させるようにして
おき、第1インバータ15が相対的に周波数の交流を出力
するようにしておくならば、第1誘導コイル17により棒
鋼9の深部が加熱されることになる。次いでこの棒鋼9
が第2誘導コイル27の位置へ来ると、第2インバータ25
が比較的高い周波数の交流を出力することから、当該棒
鋼9の表面部が高温になつて焼入れがなされることとな
る。
第3図に示す従来例からあきらかなように、棒鋼9を
加熱する部位に対応した周波数の交流を出力させるため
に、それぞれ異つたインバータと誘導コイルを用意しな
ければならないことから、設備に大きな費用を必要とす
るばかりでなく、棒鋼が第1誘導コイル17から第2誘導
コイル27へ移動するまでに温度が低下するので、加熱に
余分のエネルギーを必要とするなど、各種の欠点を有す
る。
〔発明の目的〕
この発明は、被加熱物体の表面あるいは内部などの加
熱部位を低コストで任意に加熱できるとともに、加熱部
位の切換えを素早く行うことで加熱エネルギーの損失を
防止できる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
この発明は、誘導コイルと、この誘導コイルに直列接
続される力率改善用のコンデンサとで構成される直列回
路に、直列共振を起させる周波数、またはその付近の周
波数の交流を与えるならば、この直列回路は大きな電力
を吸収するが、周波数が直列共振を起す値から外れる
と、吸収電力が急激に減少する現象に着目したものであ
つて、直列共振周波数が相互に異つている複数の直列回
路を並列に接続し、これらの直列回路に共通に接続され
たインバータから出力される交流の周波数を切換えるこ
とにより、電力吸収度の大なる直列回路を選択し、従つ
て被加熱物体の加熱部位が表面部なのか内部なのかを選
択できるようにして設備コストの低下と、加熱部位切換
え時の温度低下を防止しようとするものである。
即ち、本発明は、被加熱物体を誘導加熱するための誘
導コイルと、これに直列接続されたコンデンサとで構成
された直列回路に、所望周波数の交流を出力する電力変
換器を接続して構成された誘導加熱装置において、2つ
の直流回路を相互に並列接続し、その2つの直列回路の
内、一方の直列回路の共振周波数を被加熱物体の内部を
加熱するのに最適な値に設定し、他方の直列回路の共振
周波数を被加熱物体の表面を加熱するのに最適な値に設
定し、電力変換器の出力周波数を一方の直列回路の共振
周波数又は他方の直列回路の共振周波数へ切換えて、被
加熱物体の内部加熱及び表面加熱を行うことを特徴とす
る。
〔発明の実施例〕
第1図は本発明の実施例を示す主回路接続図であり、
この第1図により、本発明の詳細を以下に記述する。
第1図において、交流電源2からの交流電力は整流器
3により直流電力に変換されるが、この直流電力は平滑
コンデンサ4を介してインバータ5へ入力される。この
インバータ5は、たとえばパルス幅変調制御により、入
力直流電力を所望の電圧と周波数の交流電力に変換でき
るので、この交流電力を複数の(第1図においては2組
の)直列回路へ供給するようにしている。すなわち第1
の直列回路は第1コンデンサ16と第1誘導コイル17とで
構成され、第2の直列回路は第2コンデンサ26と第2誘
導コイル27とで構成され、これら第1誘導コイル17と第
2誘導コイル27との中に置かれた被加熱物体としての棒
鋼9を誘導加熱するようになつている。
第1コンデンサ16の静電容量をC1、第1誘導コイル17
のインダクタンスをL1とするとき、第1直列回路に流れ
る電流I1は(1)式で示される。ただしEは電圧、ω
は角周波数、R1は第1直列回路の抵抗である。
この(1)式で示される電流I1が最大になるのは、右
辺の分母が最小になる条件、すなわち(2)式が成立す
るときである。
▲ω2 1▼・L1・C1=1 ……(2) このときの周波数をF1とすると、ω=2π・F1なる
関係から下記の(3)式が得られる。
この(3)式で示される周波数F1が第1直列回路の共
振周波数であつて、インバータ5から出力される交流の
周波数がF1のときに第1直列回路は最大電力を吸収して
棒鋼9を加熱することになる。
第2直列回路を構成している第2コンデンサ26の静電
容量をC2、第2誘導コイル27のインダクタンスをL2
し、この第2直列回路が直列共振する周波数をF2とする
ならば、前述の(3)式と同様に、これらの間には
(4)式で示す関係が成立する。
第2図は第1図に示す実施例回路における周波数と吸
収電力との関係をあらわしたグラフであつて、横軸が周
波数、縦軸が吸収電力をあらわしている。この第2図か
らあきらかなように、インバータ5がF1なる周波数の交
流を出力している場合、第1直列回路は直列共振状態に
あつて大きな電力を吸収しているので、第1誘導コイル
17により棒鋼9を誘導加熱するのであるが、このF1なる
周波数は第2直列回路に対しては直列共振しておらず、
その吸収電力はごく僅かであり、無視することができる 次にインバータ5が出力する交流の周波数をF1からF2
に上昇させると、第1直列回路の吸収電力はごく僅かと
なるが、第2直列回路が直列共振状態になつて大きな電
力を吸収し、従つて第2誘導コイル27が棒鋼9を誘導加
熱する。
ここでF1なる周波数として棒鋼9の内部を加熱するの
に最適な値を選定し、F2なる周波数として表面焼入れ加
熱に最適な値を選定し、インバータ5の出力周波数を切
換えることにより、棒鋼9を内部加熱したのちに表面加
熱を、あるいはその逆に表面加熱後に内部加熱に切換え
るのが短時間内に、かつ容易に行うことができる。ただ
しインバータ5の運転周波数として、それぞれの共振周
波数であるF1あるいはF2なる値を用いると、直列回路の
インピーダンスが最小となつて、インバータ5が過電流
になるおそれがあるで、上記の共振周波数から適宜にず
れた値を選定して吸収電力を調整するような配慮が必要
なことは勿論である。
〔発明の効果〕 この発明によれば、被加熱物体の表面部あるいは内部
を誘導加熱するのに最適な周波数で直列共振を生じるよ
うに、誘導コイルと力率改善用コンデンサとの定数を選
定した直列回路を複数組設置し、これらの直列回路を相
互に並列接続して所望の周波数の交流を出力するインバ
ータから電力を供給して前記被加熱物体を誘導加熱する
ように装置を構成するならば、被加熱物体の表面部ある
いは内部の加熱いずれかの選択はインバータの出力周波
数の切換えで容易に、かつ素早く達成できるので、この
加熱部位切換え時における被加熱物体の温度低下は無視
できるほど僅かとなる。さらに直列共振を利用すること
から、切換えスイツチを使用することなく、1組のイン
バータからの出力周波数を変更するのみで任意の誘導コ
イルを選定でき、当該加熱装置の設備コストを大幅に低
減できる効果もあわせて有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す主回路接続図であり、第
2図は第1図に示す実施例回路における周波数と吸収電
力との関係をあらわしたグラフである。第3図は被加熱
物体の表面部と内部とを別個に誘導加熱する従来例を示
す主回路接続図である。 2……交流電源、3……整流器、4……平滑コンデン
サ、5……インバータ、9……被加熱物体としての棒
鋼、13,23……第1または第2整流器、14,24……第1ま
たは第2平滑コンデンサ、15,25……第1または第2イ
ンバータ、16,26……第1または第2コンデンサ、17,27
……第1または第2誘導コイル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物体を誘導加熱するための誘導コイ
    ルと、これに直列接続されたコンデンサとで構成された
    直列回路に、所望周波数の交流を出力する電力変換器を
    接続して構成された誘導加熱装置において、2つの前記
    直流回路を相互に並列接続し、その2つの直列回路の
    内、一方の直列回路の共振周波数を前記被加熱物体の内
    部を加熱するのに最適な値に設定し、他方の直列回路の
    共振周波数を前記被加熱物体の表面を加熱するのに最適
    な値に設定し、前記電力変換器の出力周波数を前記一方
    の直列回路の共振周波数又は他方の直列回路の共振周波
    数へ切換えて、前記被加熱物体の内部加熱及び表面加熱
    を行うことを特徴とする誘導加熱装置。
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