JPH0584127A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JPH0584127A
JPH0584127A JP24940691A JP24940691A JPH0584127A JP H0584127 A JPH0584127 A JP H0584127A JP 24940691 A JP24940691 A JP 24940691A JP 24940691 A JP24940691 A JP 24940691A JP H0584127 A JPH0584127 A JP H0584127A
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rice
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cooking
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temperature
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Shoji Miyamae
昇治 宮前
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度ー時間関数判定による炊飯制御と、重量
判定による炊飯制御とを組み合わせることによって、異
物炊飯に対処しつつ、美味しいご飯を炊上げるようにす
る。 【構成】 炊上げ開始後、第1炊飯量演算手段61によ
り算出された第1推定炊飯量W1と第2炊飯量演算手段
62により算出された第2推定炊飯量W2とが比較さ
れ、両者が一致している場合(即ち、飯器3と炊飯ヒー
タ9とが正常に接触している正常炊飯時)には、炊上げ
工程における飯器3の加熱状態が第2推定炊飯量W2
基づいて制御され、両者が相異している場合(即ち、飯
器3と炊飯ヒータ9とが正常に接触していない異物炊飯
時)には、炊上げ工程における飯器3の加熱状態が第1
推定炊飯量W1に基づいて制御されるようにした炊飯
器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、マイクロコンピュー
タを使用して飯器の加熱状態を制御するようにした炊飯
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、炊飯ヒータへの通電をマイク
ロコンピュータにより制御し、飯器の温度が所定の炊飯
温度曲線にしたがって変化するように加熱制御するよう
にした炊飯器は広く知られている(例えば、特開昭60
ー193417号公報参照)。
【0003】上記のようなマイクロコンピュータによる
温度制御を行う炊飯器の場合、例えば、図9に示すよう
に、沸騰に至る前の加熱過程において基準となる炊飯温
度曲線L0と実際の飯器温度曲線L1とを比較し、飯器温
度曲線L1が炊飯温度曲線L0を超えた時間(即ち、炊飯
ヒータへの通電が停止しているオフ時間)t(off)と、飯
器温度曲線L1が炊飯温度曲線L0を下回った時間(即
ち、炊飯ヒータへの通電が行なわれているオン時間)t(o
n)とを所定の範囲において積算し、前記オフ時間t(off)
あるいはオン時間t(on)の積算値に基づいて炊飯量を判
定するのが一般的である。
【0004】なお、その他の炊飯量判定方法としては、
飯器温度が一定温度まで上昇するに要する時間、飯器温
度が所定温度まで上昇した後における温度上昇度(ヒー
タON)あるいは温度降下度(ヒータOFF)等に基づい
て炊飯量を判定するものがあり、いずれの場合にも飯器
の温度変化と当該温度変化に要する時間との相関関係に
より炊飯量を推定するようにされている。
【0005】ところが、上記のように飯器の温度変化と
時間との相関関係により炊飯量を推定する方法の場合、
飯器と炊飯ヒータとが正常な状態で接触している時には
問題は起こらないが、飯器と炊飯ヒータとの接触面に米
粒等の異物が挟まった状態での炊飯(即ち、異物炊飯)が
行なわれると、センタセンサーが温度上昇が早いと誤検
知してしまい、飯器温度曲線に誤差が生じて、実際には
満量炊飯であるにもかかわらず、少量炊飯と誤判定する
ことがある。このような誤判定をすると、炊き上がった
ご飯に芯が残ったりして、うまく炊飯できない場合が生
ずる。
【0006】また、上記温度曲線による炊飯量推定の場
合、飯器が所定温度以上とならなければ正確な炊飯量推
定が難しいため、炊上げ開始から飯器が所定温度に達す
るまでの間は炊飯制御ができないという不具合もある。
【0007】そこで、炊飯器全体の重量を測定して、該
全体重量から炊飯量を推定し、該推定炊飯量に応じて炊
飯ヒータの通電制御を行うことにより、上記した異物炊
飯時の不具合を解消する試みもなされている(例えば、
特開昭59ー20124号公報参照)。
【0008】上記した重量判定による炊飯制御の場合、
異物炊飯には対処できるものの、前述の飯器の温度変化
と時間との相関関係(即ち、温度ー時間関数)による炊飯
制御の場合と比べると、ご飯の炊き上がり状態が良好と
ならないという事実がある。このことは、温度ー時間関
数判定による炊飯制御が、加熱過程における飯器内容物
の状態に最も適合したものとなるのに反して、重量判定
による炊飯制御の場合、加熱過程における炊飯制御を飯
器内容物の状態に適合させるのが困難なことに起因して
いるものと思われる。つまり、美味しいご飯を炊上げる
には、温度ー時間関数判定による炊飯制御が望ましく、
異物炊飯に対処するためには重量判定による炊飯制御が
望ましいという相反する要求が存するのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、上記のよ
うな相反する要求を共に満足させることを課題としてな
されたもので、温度ー時間関数判定による炊飯制御と、
重量判定による炊飯制御とを組み合わせることによっ
て、異物炊飯に対処しつつ、美味しいご飯を炊上げるこ
とを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、容器本体1内にセ
ットされた飯器3を炊飯ヒータ9により加熱することに
より飯器3内に収容された内容物の炊飯を行う炊飯器に
おいて、前記容器本体Xの全体重量W0を検出する重量
検出手段32と、該重量検出手段32により検出された
全体重量W0から前記飯器3内の第1推定炊飯量W1を算
出する第1炊飯量演算手段61と、前記飯器3の温度T
を検出する温度検出手段50と、飯器3の温度変化と当
該温度変化に要する時間との相関関係から飯器3内の第
2推定炊飯量W2を演算する第2炊飯量演算手段62
と、前記第1推定炊飯量W1と第2推定炊飯量W2とを比
較する比較手段63と、該比較手段63により第1推定
炊飯量W1と第2推定炊飯量W2とが一致していると判定
された場合には前記第2推定炊飯量W2に基づいて炊上
げ工程における飯器3の加熱状態を制御し、第1推定炊
飯量W1と第2推定炊飯量W2とが相異していると判定さ
れた場合には前記第1推定炊飯量W1に基づいて炊上げ
工程における飯器3の加熱状態を制御する第1炊飯制御
手段64とを付設している。
【0011】請求項2の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、容器本体X内にセットされた飯器3
を炊飯ヒータ9により加熱することにより飯器3内に収
容された内容物の炊飯を行う炊飯器において、前記容器
本体Xの全体重量W0を検出する重量検出手段32と、
該重量検出手段32により検出された全体重量W0から
前記飯器3内の第1推定炊飯量W1を算出する第1炊飯
量演算手段61と、前記飯器3の温度Tを検出する温度
検出手段50と、予め設定された炊飯量判定のための温
度範囲内において予め設定された炊飯温度曲線L0と前
記温度検出手段50により検出される飯器温度Tとを比
較する第1判定手段65と、該第1判定手段65により
前記飯器温度Tが前記炊飯温度曲線L0より低いと判定
された場合にのみ前記炊飯ヒータ9に通電する通電制御
手段66と、該通電制御手段66による炊飯ヒータ9へ
の総通電量から飯器3内の第2推定炊飯量W2を演算す
る第2炊飯量演算手段62と、前記第1推定炊飯量W1
と第2推定炊飯量W2とを比較する比較手段63と、前
記温度検出手段50による検出温度Tが炊飯量判定のた
めに設定された温度範囲の下限値T0に達したか否かを
判定する第2判定手段67と、該第2判定手段67によ
り検出温度Tが前記下限値T0未満であると判定された
場合には前記第1推定炊飯量W1に基づいて炊上げ工程
における飯器3の加熱状態を制御する第2炊飯制御手段
68と、前記第2判定手段67により検出温度Tが前記
下限値T0以上であると判定された場合であって前記比
較手段63により第1推定炊飯量W1と第2推定炊飯量
2とが一致していると判定された場合には前記第2推
定炊飯量W2に基づいて炊上げ工程における飯器3の加
熱状態を制御し、第1推定炊飯量W1と第2推定炊飯量
2とが相異していると判定された場合には前記第1推
定炊飯量W1に基づいて炊上げ工程における飯器3の加
熱状態を制御する第1炊飯制御手段64とを付設してい
る。
【0012】請求項3の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項1あるいは2記載の炊飯
器において、前記第1推定炊飯量W1に基づいて吸水工
程における飯器3の加熱状態を制御する吸水制御手段6
9を付設している。
【0013】請求項4の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項1、2あるいは3記載の
炊飯器において、前記第1推定炊飯量W1に応じて炊上
げ温度Tsを変更する温度変更手段70を付設してい
る。
【0014】
【作用】請求項1の発明では、上記手段によって次のよ
うな作用が得られる。
【0015】即ち、炊上げ開始後、第1炊飯量演算手段
61により算出された第1推定炊飯量(即ち、容器本体
Xの全体重量W0に基づいて判定された炊飯量)W1と第
2炊飯量演算手段62により算出された第2推定炊飯量
(即ち、温度ー時間関数に基づいて判定された炊飯量)W
2とが比較され、両者が一致している場合(即ち、飯器3
と炊飯ヒータ9とが正常に接触している正常炊飯時)に
は、炊上げ工程における飯器3の加熱状態が第2推定炊
飯量W2に基づいて制御され、両者が相異している場合
(即ち、飯器3と炊飯ヒータ9とが正常に接触していな
い異物炊飯時)には、炊上げ工程における飯器3の加熱
状態が第1推定炊飯量W1に基づいて制御されることと
なる。
【0016】請求項2の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0017】即ち、炊上げ開始後飯器3の温度Tが炊飯
量判定のために設定された温度範囲の下限値T0に達す
る間での間は、第1炊飯量演算手段61により算出され
た第1推定炊飯量(即ち、容器本体Xの全体重量W0に基
づいて判定された炊飯量)W1に基づいて飯器3の加熱状
態が制御され、飯器3の温度Tが前記下限値T0以上と
なった場合においては、前記第1推定炊飯量W1と第2
炊飯量演算手段62により算出された第2推定炊飯量
(即ち、炊飯温度曲線L0に基づいて判定された炊飯量)
2とが比較され、両者が一致している場合(即ち、飯器
3と炊飯ヒータ9とが正常に接触している正常炊飯時)
には、その後の炊上げ工程における飯器3の加熱状態が
第2推定炊飯量W2に基づいて制御され、両者が相異し
ている場合(即ち、飯器3と炊飯ヒータ9とが正常に接
触していない異物炊飯時)には、その後の炊上げ工程に
おける飯器3の加熱状態が第1推定炊飯量W1に基づい
て制御されることとなる。
【0018】請求項3の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0019】即ち、吸水工程における飯器3の加熱状態
が、第1炊飯量演算手段61により算出された第1推定
炊飯量W1に基づいて制御されることとなる。
【0020】請求項4の発明では、上記手段によって次
のような作用が得られる。
【0021】即ち、ご飯の炊上げ温度Tsが、第1炊飯
量演算手段61により算出された第1推定炊飯量W1
応じて変更補正されることとなる。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、炊上げ開始
後、第1炊飯量演算手段61により算出された第1推定
炊飯量(即ち、容器本体Xの全体重量W0に基づいて判定
された炊飯量)W1と第2炊飯量演算手段62により算出
された第2推定炊飯量(即ち、温度ー時間関数に基づい
て判定された炊飯量)W2とが比較され、両者が一致して
いる場合(即ち、飯器3と炊飯ヒータ9とが正常に接触
している正常炊飯時)には、炊上げ工程における飯器3
の加熱状態を第2推定炊飯量W2に基づいて制御し、両
者が相異している場合(即ち、飯器3と炊飯ヒータ9と
が正常に接触していない異物炊飯時)には、炊上げ工程
における飯器3の加熱状態を第1推定炊飯量W1に基づ
いて制御するようにしているので、正常炊飯時には、温
度ー時間関数に基づいて判定された第2推定炊飯量W2
に応じた炊飯制御により美味しいご飯が炊け、異物炊飯
時には、容器本体Xの全体重量W0に基づいて決定され
る第1推定炊飯量W1に基づく炊飯制御により誤判定に
よる不良炊飯を防止できるという優れた効果がある。
【0023】請求項2の発明によれば、炊上げ開始後飯
器3の温度Tが炊飯量判定のために設定された温度範囲
の下限値T0に達する間での間は、第1炊飯量演算手段
61により算出された第1推定炊飯量(即ち、容器本体
Xの全体重量W0に基づいて判定された炊飯量)W1に基
づいて飯器3の加熱状態を制御するようにしているの
で、飯器3の温度Tが炊飯量判定のために設定される温
度範囲の下限値T0に達するまでの間においても炊飯量
に応じた適正な加熱制御が行えることとなり、炊飯時間
の短縮および省電力化を図ることができるという優れた
効果がある。
【0024】また、請求項2の発明によれば、飯器3の
温度Tが前記下限値T0以上となった場合においては、
前記第1炊飯量演算手段61により算出された第1推定
炊飯量(即ち、容器本体Xの全体重量W0に基づいて判定
された炊飯量)W1と第2炊飯量演算手段62により算出
された第2推定炊飯量(即ち、炊飯温度曲線L0に基づい
て判定された炊飯量)W2とを比較し、両者が一致してい
る場合(即ち、飯器3と炊飯ヒータ9とが正常に接触し
ている正常炊飯時)には、その後の炊上げ工程における
飯器3の加熱状態を第2推定炊飯量W2に基づいて制御
し、両者が相異している場合(即ち、飯器3と炊飯ヒー
タ9とが正常に接触していない異物炊飯時)には、その
後の炊上げ工程における飯器3の加熱状態を第1推定炊
飯量W1に基づいて制御するようにしているので、正常
炊飯時には、炊飯温度曲線L0に基づいて判定された第
2推定炊飯量W2に応じた炊飯制御により美味しいご飯
が炊け、異物炊飯時には、容器本体Xの全体重量W0
基づいて決定される第1推定炊飯量W1に基づく炊飯制
御により誤判定による不良炊飯を防止できるという優れ
た効果がある。
【0025】請求項3の発明によれば、吸水工程におけ
る飯器3の加熱状態を、第1炊飯量演算手段61により
算出された第1推定炊飯量W1に基づいて制御するよう
にしたので、炊飯量に応じた吸水が行なわれることとな
り、理想的な吸水状態が得られるという優れた効果があ
る。
【0026】請求項4の発明によれば、ご飯の炊上げ温
度Tsを、第1炊飯量演算手段61により算出された第
1推定炊飯量W1に応じて変更し得るようにしたので、
炊飯量に応じた炊上げ温度での炊上げができることとな
り、少量炊飯時のコゲ付防止、多量炊飯時の早切れ防止
が図れるという優れた効果がある。
【0027】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾
つかの好適な実施例を説明する。
【0028】実施例1 図1ないし図4には、本願発明の実施例1にかかる炊飯
器が示されている。本実施例は、請求項1、2、3およ
び4の発明に対応するものである。
【0029】本実施例の炊飯器は、炊飯と保温とを兼用
するものとされており、図2に示すように、内部に飯器
3をセットし得るように構成された有底筒状の外ケース
1と、該外ケース1の上部を覆蓋する蓋ユニット2とか
らなる容器本体Xを備えている。
【0030】前記外ケース1は、薄い金属板で形成され
た筒状のカバー部材4と、該カバー部材4の上下端部に
それぞれ結合された合成樹脂製の肩部材5および底部材
6とによって構成されており、その内部には、前記飯器
3を取り出し可能にセットするための有底筒状の内容器
7が設けられている。
【0031】前記内容器7の底面中央部には、飯器3の
底面に天面が接触するセンタセンサ8が設けられてお
り、該センタセンサ8を包囲するように環状の炊飯ヒー
タ9が熱盤10内に埋設された状態で配設されている。
前記センタセンサ8内には、後述する飯器3の温度を検
出するサーミスタ、飯器3がセットされているか否かを
検知するセンサ等が内蔵されている。
【0032】前記蓋ユニット2は、外周面を構成する合
成樹脂製の外カバー11と、内周面を構成する合成樹脂
製の内カバー12とによって中空構造に形成されてお
り、前記外カバー11と内カバー12とは、高周波溶着
等によって気密性良好に接合されている。この蓋ユニッ
ト2は、前記肩部材5の一側に対してヒンジ機構13を
介して回動自在に取り付けられており、その開放端側に
は、蓋ユニット2の所定位置に係合して、蓋ユニット2
の閉塞状態を維持するロック機構14が設けられてい
る。
【0033】また、前記蓋ユニット2の略中央部には、
蒸気排出口15が設けられており、該蒸気排出口15の
下部には、ワンタッチピン取付孔16が形成されてい
る。該ワンタッチピン取付孔16には、ゴム製のワンタ
ッチパッキン17が取り付けられている。
【0034】さらに、前記蓋ユニット2の下方には、前
述の飯器3の上部開口を閉塞するための内蓋18が設け
られており、該内蓋18の中央部には、内蓋18の適所
に形成された蒸気口19を介して内蓋18の上方の空間
20に導かれた蒸気を外部へ逃がすための調圧装置21
を内蔵したワンタッチピン22が固定されている。該ワ
ンタッチピン22は、前記ワンタッチパッキン17に対
して抜き取り可能に取り付けられている。つまり、この
内蓋18は、ワンタッチピン22を介して蓋ユニット2
に着脱自在に取り付けられることとなっているのであ
る。なお、蓋ユニット2と内蓋18との間は、内カバー
12の周縁部に取り付けられたシールパッキン23によ
って密閉されており、蒸気が調圧装置21以外から外部
へ洩れるのを防止している。
【0035】前記内容器7の側周部外面には、保温ヒー
タ24が配設され、また前記肩部材5において前記内蓋
18が接合される部位には、肩ヒータ25が配設されて
いる。前記保温ヒータ24は、主として炊飯後の米飯を
保温して腐敗を防ぐために用いられ、前記肩ヒータ25
は、内蓋18を熱伝導により加熱してその表面に生じた
水滴を蒸発させ、飯器3内への水滴の落下を防ぐために
用いられる。
【0036】しかして、本実施例の炊飯器においては、
前記底部材6の適所には、容器本体Xを支持する複数
(例えば、4個)の支持脚26,26・・が上下方向に相
対移動可能に設けられている。該各支持脚26は、前記
底部材6の上面に突設された一対の突起27,27上に
架設された支持板28に対してスプリング29を介して
上下動自在に支持されている。また、この支持脚26の
中央部には、前記支持板28に形成された通孔28aを
貫通して上方に延びる作動杆30が一体に立設されてい
る。さらに、該作動杆30の上端と対向する位置には、
前記支持板28に固定されたブラケット31を介して圧
電素子タイプの重量検出手段32が設けられている。該
重量検出手段32は、飯器3内に収容されている米飯
(あるいは、米および水)を含む容器本体Xの全体重量を
検出し、該検出量を電気信号として出力する。なお、重
量検出手段32としては、圧電素子タイプのものの他、
歪ゲージタイプあるいは静電容量タイプのものを採用す
ることもできる。本実施例の場合、重量検出手段32が
各支持脚26に対応させて設けられているが、支持脚2
6,26・・のうち対角に位置する一対に対応させて設
ける場合もある。
【0037】一方、前記内容器7と外ケース1との間に
は、炊飯ヒータ9、保温ヒータ24および肩ヒータ25
への給電制御を行うためのマイクロコンピュータ33が
収容されている。また、前記肩部材5には、通常の炊飯
の他にいわゆる吸水工程を省いた早炊き動作やおかゆの
調理などのような調理メニューを選択したり、タイマを
設定したりするためのスイッチ類35、タイマ設定用表
示器36および飯器3内の内容量を表示する表示手段3
7(図3参照)を有する操作部34が設けられている。
【0038】ついで、図4に示す電気回路図に基づい
て、本実施例の炊飯器における電気的構成を説明する。
なお、図2に示された各部に対応する部分には同一の参
照符号を付して示す。
【0039】商用交流電源38からの電力は、飯器3の
異常加熱を検知して溶断する温度ヒューズ39(図2に
は図示が省略されている)を介して炊飯ヒータ9、保温
ヒータ24および肩ヒータ25に供給されるとともに、
降圧トランス40で降圧され且つ整流器41で整流され
て前記マイクロコンピュータ33に対してその電源電力
として供給されることとなっている。
【0040】前記炊飯ヒータ9と保温ヒータ24とは直
列に接続されており、これらの炊飯ヒータ9および保温
ヒータ24は、肩ヒータ25に対して並列に接続されて
いる。また、保温ヒータ24と炊飯ヒータ9とにそれぞ
れ並列となるようにリレー42の常開接点42aが接続
されている。該リレー42のリレーコイル42bは、前
記マイクロコンピュータ33からの指令によりON/O
FF制御されるNPNトランジスタ43により励磁/消
磁が制御されることとなっている。符号44はリレーコ
イル42bを消磁した際に生じる逆起電力を熱消費して
吸収するためのダイオードである。
【0041】前記保温ヒータ24と商用交流電源38と
の間および肩ヒータ25と商用交流電源38との間に
は、それぞれトライアック45,46が接続されてい
る。これらのトライアック45,46のゲートには、マ
イクロコンピュータ33からの指令によりON/OFF
制御されるPNPトランジスタ47,48からの制御信
号が与えられることとなっている。
【0042】前記マイクロコンピュータ33は、基準周
波数発生回路(OSC)49からのクロック信号に基づい
て動作し、所定のプログラムに従ってトランジスタ4
3、47,48の制御を行い、これにより炊飯ヒータ
9、保温ヒータ24および肩ヒータ25への給電を制御
する。この給電制御は、前記センタセンサ8内に内蔵さ
れ、温度検出手段として作用するサーミスタ50からの
出力信号および前記重量検出手段32からの出力信号に
基づいて行なわれる。符号51は飯器3がセットされて
いるか否かを検知するためのセンサ、52はサーモスタ
ットである。
【0043】また、前記マイクロコンピュータ33に
は、前記スイッチ類35、液晶表示素子等で構成された
タイマ設定用表示器36および表示手段37が接続され
ている。該表示手段37は、発光ダイオードからなって
おり、大量、中量、小量の3段階程度の表示機能を有し
ている。
【0044】本実施例のマイクロコンピュータ33は、
図1に示すように、容器本体Xの全体重量W0を検出す
る重量検出手段32と、該重量検出手段32により検出
された全体重量W0から前記飯器3内の第1推定炊飯量
1を算出する第1炊飯量演算手段61と、前記飯器3
の温度Tを検出する温度検出手段50と、予め設定され
た炊飯量判定のための温度範囲内において予め設定され
た炊飯温度曲線L0と前記温度検出手段50により検出
される飯器温度Tとを比較する第1判定手段65と、該
第1判定手段65により前記飯器温度Tが前記炊飯温度
曲線L0より低いと判定された場合にのみ前記炊飯ヒー
タ9に通電する通電制御手段66と、該通電制御手段6
6による炊飯ヒータ9への総通電量から飯器3内の第2
推定炊飯量W2を演算する第2炊飯量演算手段62と、
前記第1推定炊飯量W1と第2推定炊飯量W2とを比較す
る比較手段63と、前記温度検出手段50による検出温
度Tが炊飯量判定のために設定された温度範囲の下限値
0に達したか否かを判定する第2判定手段67と、該
第2判定手段67により検出温度Tが前記下限値T0
満であると判定された場合には前記第1推定炊飯量W1
に基づいて炊上げ工程における飯器3の加熱状態を制御
する第2炊飯制御手段68と、前記第2判定手段67に
より検出温度Tが前記下限値T0以上であると判定され
た場合であって前記比較手段63により第1推定炊飯量
1と第2推定炊飯量W2とが一致していると判定された
場合には前記第2推定炊飯量W2に基づいて炊上げ工程
における飯器3の加熱状態を制御し、第1推定炊飯量W
1と第2推定炊飯量W2とが相異していると判定された場
合には前記第1推定炊飯量W1に基づいて炊上げ工程に
おける飯器3の加熱状態を制御する第1炊飯制御手段6
4と、前記第1推定炊飯量W1に基づいて吸水工程にお
ける飯器3の加熱状態を制御する吸水制御手段69と、
前記第1推定炊飯量W1に応じて炊上げ温度Tsを変更す
る温度変更手段70とからなる機能手段を備えている。
【0045】本実施例の場合、前記炊飯温度曲線L0
炊飯量判定のために設定される温度範囲の下限値T0
よび炊上げ温度Tsは、マイクロコンピュータ33に内
蔵されているROMから読み出される。
【0046】次に、本実施例の炊飯器における炊飯時の
作用を説明する。
【0047】図5には、炊飯動作時における飯器3の理
想的な温度変化が示されている。
【0048】これによれば、炊飯動作は、所定温度で米
に水を吸収させる吸水工程(I)と、沸騰状態まで加熱す
る炊上げ工程(II)と、沸騰状態を保持させる沸騰工程
(III)と、炊上がったご飯を蒸らす蒸らし工程(IV)
とを含んでいる。
【0049】飯器3の理想的な加熱状況は、炊飯量によ
り異なり、例えば沸騰工程(III)の長さや、沸騰工程
(III)における炊飯ヒータ9への供給電力を炊飯量に
対応させて設定することによって美味しいご飯が炊ける
ことが知られている。その一方で、炊上げ工程(II)に
ついては、炊飯量によらずにほぼ一定の温度変化を行わ
せることによってご飯が美味しく炊けることも経験的に
判っている。
【0050】本実施例では、炊上げ工程(II)の途中の
所定時間Δts(例えば、飯器3の温度Tが炊飯量判定の
ために設定される温度範囲の下限値T0=71℃に達し
た後4分の間)において炊飯量の判定が行なわれ、その
後の沸騰工程(III)での加熱制御は、判定された炊飯
量に対応して行なわれる。即ち、本実施例では、上記の
期間Δtsにおける図5の曲線が基準となる炊飯温度曲線
0となり、該炊飯温度曲線L0を拡大したものが図9と
なっている。
【0051】ついで、図6ないし図8に示すフローチャ
ートを参照して、吸水工程(I)ないし炊上げ工程(II
I)における制御について説明する。
【0052】吸水工程(I)は、図6に示すフローチャー
トにしたがって行なわれる。
【0053】飯器3が容器本体X内にセットされると、
ステップS1において重量検出手段32およびサーミス
タ50からの情報(即ち、容器本体Xの全体重量W0およ
び飯器温度T)がマイクロコンピュータ33に入力さ
れ、ステップS2において全体重量W0から第1推定炊飯
量W1が算出される。該制御は、第1炊飯量演算手段6
1により行なわれる。
【0054】そして、ステップS3およびステップS4
おいてステップS2で算出された第1推定炊飯量W1の判
定がなされる。
【0055】ステップS3において第1推定炊飯量W1
所定値M1(例えば、6合)以上と判定された場合には、
飯器温度Tが60℃以上となるまで炊飯ヒータ9および
保温ヒータ24が所定の給電デューティ比10/14お
よび4/14でONされ、T≧60℃となった時点で炊
飯ヒータ9および保温ヒータ24が共にOFFされた
後、15分放置されて吸水工程(I)が完了し(ステップ
5〜S8)、次の炊上げ工程(II)に進む。ここで、炊
飯ヒータ9および保温ヒータ24への通電は、マイクロ
コンピュータ33からの指令によるトランジスタ43の
導通によってリレー42が導通されることにより行なわ
れる。なお、給電デューティ比とは、炊飯ヒータ9ある
いは保温ヒータ24への通電時間を意味し、例えばトラ
ンジスタ43を14秒周期のうち何秒間ONさせたかを
示す。
【0056】ステップS3において第1推定炊飯量W1
所定値M1未満と判定され、ステップS4において第1推
定炊飯量W1が所定値M2(例えば、3合)以上と判定され
た場合には、飯器温度Tが50℃以上となるまで炊飯ヒ
ータ9および保温ヒータ24が所定の給電デューティ比
7/14および7/14でONされ、T≧50℃となっ
た時点で炊飯ヒータ9および保温ヒータ24が共にOF
Fされた後、12分放置されて吸水工程(I)が完了し
(ステップS9〜S12)、次の炊上げ工程(II)に進む。
【0057】ステップS4において第1推定炊飯量W1
所定値M2未満と判定された場合には、飯器温度Tが4
0℃以上となるまで炊飯ヒータ9および保温ヒータ24
が所定の給電デューティ比4/14および10/14で
ONされ、T≧40℃となった時点で炊飯ヒータ9およ
び保温ヒータ24が共にOFFされた後、9分放置され
て吸水工程(I)が完了し(ステップS13〜S16)、次の炊
上げ工程(II)に進む。
【0058】上記したように、本実施例においては、第
1推定炊飯量W1(換言すれば、実際の炊飯量)に対応さ
せて、吸水工程(I)における飯器3の加熱状態(換言す
れば、炊飯ヒータ9および保温ヒータ24の出力制御、
保持温度、保持時間)が制御されることとなっているた
め、炊飯量に応じた理想的な吸水状態が得られる。
【0059】次に炊上げ工程(II)について図7および
図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0060】吸水工程(I)の後炊上げ工程(II)に進む
と、ステップS17およびステップS18においてステップ
2で算出された第1推定炊飯量W1の判定がなされる。
【0061】ステップS17において第1推定炊飯量W1
が所定値M1(例えば、6合)以上と判定された場合に
は、炊飯ヒータ9が給電デューティ比14/14でON
され(ステップS19)、ステップS17においてW1<M1
判定され、ステップS18においてW1≧M2(例えば、3
合)と判定された場合には、炊飯ヒータ9および保温ヒ
ータ24がそれぞれ給電デューティ比12/14および
2/14でONされ(ステップS20)、ステップS18にお
いてW1<M2と判定された場合には、炊飯ヒータ9およ
び保温ヒータ24はそれぞれ給電デューティ比10/1
4および4/14でONされる(ステップS21)。
【0062】つまり、炊上げ工程の初期から炊飯量に応
じた飯器3の加熱制御が行なわれるのである。このこと
により、加熱時間の短縮および省電力化を図っている。
【0063】上記のような加熱制御は、ステップS22
おいてT≧T0と判定されるまで(即ち、飯器3の温度T
が炊飯量判定のために設定される温度範囲の下限値T0
に達するまで)行なわれる。上記判定は、第2判定手段
67により行なわれる。
【0064】そして、ステップS22においてT≧T0
判定されると、炊飯温度曲線L0に基づく第2推定炊飯
量W2の判定が次のようにしてなされる。
【0065】ステップS23においては、第1判定手段6
5により飯器温度Tとその時の炊飯温度曲線L0(図9参
照)上の点との比較がなされる。マイクロコンピュータ
33に内蔵されたメモリ(図示省略)には、所定時間tn
(例えば10秒)毎の前記炊飯温度曲線L0の各点を示す
基準温度Tm(m=1,2,3・・)がテーブルとして記憶さ
れており、上記の所定時間tn毎の飯器温度Tと前記基準
温度TmとがステップS23で比較される。
【0066】この比較の結果、T>Tmと判定された場
合には、ステップS24に進んで、トランジスタ43を遮
断して炊飯ヒータ9および保温ヒータ24への給電が停
止され、さらに、ステップS25において炊飯ヒータ9へ
の給電停止時間の累積時間Σt(off)が積算される。
【0067】ステップS23においてT≦Tmと判定され
た場合には、ステップS26に進んで、炊飯ヒータ9およ
び保温ヒータ24がステップS19〜S21において設定さ
れた給電デューティ比でONされ、さらにステップS27
において炊飯ヒータ9および保温ヒータ24への給電時
間の累積時間Σt(on)が積算される。該制御は、通電制
御手段66により行なわれる。
【0068】次に、ステップS28においては、上記の所
定時間tnの経過が待機され、該所定時間tnの経過の後に
はステップS29においてパラメータmが所定の値nに達し
ているか否かの判定がなされ、パラメータmの値が所定
値nに達してない場合には、ステップS30においてパラ
メータmがインクリメントされて、新たなmに対して前記
と同様な処理が行なわれる。
【0069】ところで、炊飯量によらずに一定の炊飯温
度曲線L0(図9参照)に沿うように加熱制御を行うため
には、炊飯量が多い程炊飯ヒータ9への給電時間を長く
する必要があるところから、上記のステップS23〜S30
における処理によって得られたオン状態累積時間Σt(o
n)は、飯器3内の炊飯量に比例することとなる。なお、
オフ状態累積時間Σt(off)は、炊飯量に反比例すること
となる。従って、オン状態累積時間Σt(on)を設定値と
比較することにより、第2推定炊飯量W2の判定が行え
るのである。上記制御は、第2炊飯量演算手段62によ
り行なわれる。
【0070】そこで、ステップS31においてΣt(on)=
2と置き換え、ステップS32において第1推定炊飯量
1と第2推定炊飯量W2とが一致しているか否かの判定
がなされる。該判定は、比較手段63により行なわれ
る。
【0071】ステップS32においてW1=W2と判定され
た場合には、ステップS33において第2推定炊飯量W2
が所定値M1(例えば、6合)以上であるか否かの判定が
なされ、W2≧M1と判定された場合には、ステップS34
に進み、炊飯ヒータ9が給電デューティ比14/14で
ONされる。この時保温ヒータ24はOFF状態とされ
ている。
【0072】そして、ステップS35において飯器温度T
が炊上げ温度Ts(=140℃)となっているか否かの判
定がなされ、飯器温度Tが炊上げ温度Ts(=140℃)
に達すると、炊飯ヒータ9への通電が停止され(ステッ
プS36)、蒸らし工程(IV)に移行する。
【0073】ステップS33においてW2<M1と判定され
た場合には、ステップS37において第2推定炊飯量W2
が所定値M2(例えば、3合)以上であるか否かの判定が
なされ、W2≧M2と判定された場合には、ステップS38
に進み、炊飯ヒータ9が給電デューティ比11/14で
ONされ、保温ヒータ24が給電デューティ比3/14
でONされる。
【0074】そして、ステップS39において飯器温度T
が炊上げ温度Ts(=136℃)となっているか否かの判
定がなされ、飯器温度Tが炊上げ温度Ts(=136℃)
に達すると、炊飯ヒータ9および保温ヒータ24への通
電が停止され(ステップS40)、蒸らし工程(IV)に移行
する。
【0075】ステップS37においてW2<M2と判定され
た場合には、ステップS41に進み、炊飯ヒータ9が給電
デューティ比7/14でONされ、保温ヒータ24が給
電デューティ比7/14でONされる。
【0076】そして、ステップS42において飯器温度T
が炊上げ温度Ts(=132℃)となっているか否かの判
定がなされ、飯器温度Tが炊上げ温度Ts(=132℃)
に達すると、炊飯ヒータ9および保温ヒータ24への通
電が停止され(ステップS43)、蒸らし工程(IV)に移行
する。
【0077】一方、ステップS32においてW1≠W2と判
定された場合には、ステップS44において第1推定炊飯
量W1が所定値M1(例えば、6合)以上であるか否かの判
定がなされ、W1≧M1と判定された場合には、ステップ
34に進み、以下前述と同様な加熱制御が行なわれる。
【0078】そして、ステップS44においてW1<M1
判定された場合には、ステップS45において第1推定炊
飯量W1が所定値M2(例えば、3合)以上であるか否かの
判定がなされ、W1≧M2と判定された場合には、ステッ
プS38に進み、以下前述と同様な加熱制御が行なわれ
る。
【0079】さらに、ステップS45においてW1<M2
判定された場合には、ステップS41に進み、以下前述と
同様な加熱制御が行なわれる。
【0080】上記したように、本実施例の場合、第1炊
飯量演算手段61により算出された第1推定炊飯量W1
と第2炊飯量演算手段62により算出された第2推定炊
飯量W2とが一致している時には、第2推定炊飯量W2
基づいて飯器3の加熱状態が制御され、第1炊飯量演算
手段61により算出された第1推定炊飯量W1と第2炊
飯量演算手段62により算出された第2推定炊飯量W2
とが相異している時には、第1推定炊飯量W1に基づい
て飯器3の加熱状態が制御されることとなっているた
め、正常炊飯時には、炊飯温度曲線L0にしたがった加
熱制御によって美味しいご飯を炊上げることができると
ともに、異物炊飯時には、重量判定に基づく加熱制御に
よって不良炊飯を防止できるのである。
【0081】また、本実施例の場合、炊上げ開始後飯器
3の温度Tが炊飯量判定のために設定された温度範囲の
下限値T0に達する間での間は、第1炊飯量演算手段6
1により算出された第1推定炊飯量(即ち、容器本体X
の全体重量W0に基づいて判定された炊飯量)W1に基づ
いて飯器3の加熱状態を制御するようにしているため、
飯器3の温度Tが炊飯量判定のために設定される温度範
囲の下限値T0に達するまでの間においても炊飯量に応
じた適正な加熱制御が行えることとなり、炊飯時間の短
縮および省電力化を図ることができるのである。
【0082】なお、本実施例の場合、飯器3内の炊飯量
に応じて炊上げ温度Tsが変更されることとなっている
ため、小量炊飯時におけるオーバーランによるコゲ防
止、あるいは大量炊飯時における早切れによる炊上げ不
良が防止される。
【0083】上記実施例では、飯器3の温度変化と該温
度変化に要する時間との相関関係(即ち、温度ー時間関
数)に基づいて炊飯量を判定する方法として、飯器温度
曲線L1と炊飯温度曲線L0とを比較する方法を採用して
いるが、この他、飯器温度が一定温度まで上昇するに要
する時間、飯器温度が所定温度まで上昇した後における
温度上昇度(ヒータON)あるいは温度降下度(ヒータO
FF)等に基づいて炊飯量を判定する方法を採用する場
合もある。この場合、第2炊飯量演算手段62は、温度
検出手段50からの情報により得られる温度ー時間関数
に基づいて炊飯量を演算することとなる。
【0084】実施例2 図10には、本願発明の実施例2にかかる炊飯器におけ
る重量検出手段設置部分が示されている。本実施例は、
請求項1、2、3および4の発明に対応するものであ
る。
【0085】本実施例の場合、重量検出手段32は、3
接点式のスイッチにより構成されている。
【0086】即ち、本実施例の重量検出手段32は、支
持脚26から立設された作動杆30の上端と対向する位
置に、所定間隔で上下に並んで配置された3個の板バネ
接点32a,32b,32cによって構成されている。この
ように構成したことにより、作動杆30の上動に伴っ
て、板バネ接点32a,32bが接触した後、板バネ接点
32a,32b,32cが共に接触することとなる。従っ
て、板バネ接点32a,32b,32cが共に接触状態にあ
る時には、容器本体Aの全体重量が最大重量(換言すれ
ば、炊飯量W1が大量)を示し、板バネ接点32a,32b
のみが接触状態にある時には、容器本体Aの全体重量が
中量(換言すれば、炊飯量W1が中量)を示し、板バネ接
点32a,32b,32cが共に開放状態にある時には、容
器本体Aの全体重量が小量(換言すれば、炊飯量W1が小
量)を示すようにスプリング29の付勢力を設定するこ
とにより、重量検出手段32としての機能が発揮できる
こととなっているのである。
【0087】その他の構成および作用効果は、実施例1
と同様なので説明を省略する。
【0088】本願発明は、上記各実施例の構成に限定さ
れるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て適宜設計変更可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の炊飯器における炊飯時の制御機能を
示す機能対応図である。
【図2】本願発明の実施例1にかかる炊飯器の縦断面図
である。
【図3】本願発明の実施例1にかかる炊飯器における操
作部部分を示す正面図である。
【図4】本願発明の実施例1にかかる炊飯器の電気的構
成を示す電気回路図である。
【図5】一般の炊飯器の炊飯時における温度変化を示す
特性図である。
【図6】本願発明の実施例1にかかる炊飯器の吸水工程
における制御を示すフローチャートである。
【図7】本願発明の実施例1にかかる炊飯器の炊飯時に
おける制御の前半部を示すフローチャートである。
【図8】本願発明の実施例1にかかる炊飯器の炊飯時に
おける制御の後半部を示すフローチャートである。
【図9】図5における炊飯量判定部分の拡大図である。
【図10】本願発明の実施例2にかかる炊飯器における
重量検出手段設置部分の断面図である。
【符号の説明】
3は飯器、9は炊飯ヒータ、32は重量検出手段、33
はマイクロコンピュータ、50は温度検出手段(サーミ
スタ)、52はサーモスタット、61は第1炊飯量演算
手段、62は第2炊飯量演算手段、63は比較手段、6
4は第1炊飯制御手段、65は第1判定手段、66は通
電制御手段、67は第2判定手段、68は第2炊飯制御
手段、69は吸水制御手段、70は温度変更手段、Aは
容器本体、Tは飯器温度、T0は下限値、Tsは炊上げ温
度、L0は炊飯温度曲線、W0は全体重量、W1は第1推
定炊飯量、W2は第2推定炊飯量。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体(1)内にセットされた飯器(3)
    を炊飯ヒータ(9)により加熱することにより飯器(3)内
    に収容された内容物の炊飯を行う炊飯器において、前記
    容器本体(X)の全体重量(W0)を検出する重量検出手段
    (32)と、該重量検出手段(32)により検出された全体
    重量(W0)から前記飯器(3)内の第1推定炊飯量(W1)を
    算出する第1炊飯量演算手段(61)と、前記飯器(3)の
    温度(T)を検出する温度検出手段(50)と、飯器(3)の
    温度変化と当該温度変化に要する時間との相関関係から
    飯器(3)内の第2推定炊飯量(W2)を演算する第2炊飯
    量演算手段(62)と、前記第1推定炊飯量(W1)と第2
    推定炊飯量(W2)とを比較する比較手段(63)と、該比
    較手段(63)により第1推定炊飯量(W1)と第2推定炊
    飯量(W2)とが一致していると判定された場合には前記
    第2推定炊飯量(W2)に基づいて炊上げ工程における飯
    器(3)の加熱状態を制御し、第1推定炊飯量(W1)と第
    2推定炊飯量(W2)とが相異していると判定された場合
    には前記第1推定炊飯量(W1)に基づいて炊上げ工程に
    おける飯器(3)の加熱状態を制御する第1炊飯制御手段
    (64)とを付設したことを特徴とする炊飯器。
  2. 【請求項2】 容器本体(X)内にセットされた飯器(3)
    を炊飯ヒータ(9)により加熱することにより飯器(3)内
    に収容された内容物の炊飯を行う炊飯器において、前記
    容器本体(X)の全体重量(W0)を検出する重量検出手段
    (32)と、該重量検出手段(32)により検出された全体
    重量(W0)から前記飯器(3)内の第1推定炊飯量(W1)を
    算出する第1炊飯量演算手段(61)と、前記飯器(3)の
    温度(T)を検出する温度検出手段(50)と、予め設定さ
    れた炊飯量判定のための温度範囲内において予め設定さ
    れた炊飯温度曲線(L0)と前記温度検出手段(50)によ
    り検出される飯器温度(T)とを比較する第1判定手段
    (65)と、該第1判定手段(65)により前記飯器温度
    (T)が前記炊飯温度曲線(L0)より低いと判定された場
    合にのみ前記炊飯ヒータ(9)に通電する通電制御手段
    (66)と、該通電制御手段(66)による炊飯ヒータ(9)
    への総通電量から飯器(3)内の第2推定炊飯量(W2)を
    演算する第2炊飯量演算手段(62)と、前記第1推定炊
    飯量(W1)と第2推定炊飯量(W2)とを比較する比較手段
    (63)と、前記温度検出手段(50)による検出温度(T)
    が炊飯量判定のために設定された温度範囲の下限値
    (T0)に達したか否かを判定する第2判定手段(67)
    と、該第2判定手段(67)により検出温度(T)が前記下
    限値(T0)未満であると判定された場合には前記第1推
    定炊飯量(W1)に基づいて炊上げ工程における飯器(3)
    の加熱状態を制御する第2炊飯制御手段(68)と、前記
    第2判定手段(67)により検出温度(T)が前記下限値
    (T0)以上であると判定された場合であって前記比較手
    段(63)により第1推定炊飯量(W1)と第2推定炊飯量
    (W2)とが一致していると判定された場合には前記第2
    推定炊飯量(W2)に基づいて炊上げ工程における飯器
    (3)の加熱状態を制御し、第1推定炊飯量(W1)と第2
    推定炊飯量(W2)とが相異していると判定された場合に
    は前記第1推定炊飯量(W1)に基づいて炊上げ工程にお
    ける飯器(3)の加熱状態を制御する第1炊飯制御手段
    (64)とを付設したことを特徴とする炊飯器。
  3. 【請求項3】 前記第1推定炊飯量(W1)に基づいて吸
    水工程における飯器(3)の加熱状態を制御する吸水制御
    手段(69)を付設したことを特徴とする前記請求項1あ
    るいは2記載の炊飯器。
  4. 【請求項4】 前記第1推定炊飯量(W1)に応じて炊上
    げ温度(Ts)を変更する温度変更手段(70)を付設した
    ことを特徴とする前記請求項1、2あるいは3記載の炊
    飯器。
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