JPH0583630U - 天吊型空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本体の据付けの際に、吊り金具に対して据付
けボルトを安定して仮止めできる構造を提供することを
目的とするものである。 【構成】 本体１の側板２の吊り金具３には側端に連な
る切欠き溝５を形成するとともに、同切欠き溝５の入り
口側にはボルト５の戻りを止めるための係止片６を突設
した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は天吊型空気調和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の天吊型空気調和機は、図５の様に、本体１１の側板１２に複数の吊り金 具１３を突設し、同吊り金具１３の据付け穴１４に対して、天井構造物に固定さ れた据付けボルト１５を裝設し、同据付けボルト１５に夫々ナット締めにして本 体１１を据付けてなるものであった。

【０００３】 上記従来型の天吊型空気調和機によると、図５の様に、上記吊り金具１３の据 付け穴１４が据付けボルト１５の座金１６を差込み可能とする丸穴ａとこれに連 なる長穴ｂを組合わせたダルマ型に形成されているので、本体１１の据付けの際 に、同本体１１を持ち上げ吊り金具１３の据付け穴１４の丸穴ａを通して、座金 とナットを裝設した据付けボルト１５を差込み、この据付けボルト１５を押し曲 げて長穴ｂ方向に移動させてナット締めする時、同ボルト１５に対する仮止め手 段がないので、同据付けボルト１５が素材の弾性等によって丸穴ａ方向に戻って しまうと、本体１１が脱落する危険性を有していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来型の欠点に鑑み考案されたものであって、本体の据付けの際 に、吊り金具に対して据付けボルトを安定して仮止めできる構造を提供すること を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するための本考案の天吊型空気調和機は下記の構造を具えて なるものである。即ち、本体の側板に吊り金具を突設し、同吊り金具に据付けボ ルトを取付けてなる天吊型空気調和機において、上記吊り金具に側端に連なる切 欠き溝を形成するとともに、同切欠き溝の入り口側にボルトの戻りを止めるため の係止片を突設してなるものである。

【０００６】

【作用】

上記の構成において、本体の側板に設けられる吊り金具は夫々側端に連なる切 欠き溝が形成され、同溝は天井構造物に固定された据付けボルトの太さよりも若 干大きな幅に形成されることによって、本体の据付け時に、上記据付けボルトに 座金とナットを取付けた状態で、同ボルトをこの吊り金具の側端から切欠き溝内 に容易に装着することができる。

【０００７】 この切欠き溝の入り口側には略直角方向に突出する係止片が突設されているの で、上記据付けボルトが一旦吊り金具の切欠き溝内に装着されると、同ボルトが 入り口方向に戻らうとしても、その座金が係止片に引掛かり戻りが止められるの で、本体を安定して仮止めすることができ、この状態で落ち着いてナット締めを 行うことができる。

【０００８】

【実施例】

以下本考案を図に示す一実施例に基づいて説明すると、図１において、１は天 吊型空気調和機の本体であって、同本体１の側板２には複数の吊り金具３が突設 されている。一方、天井構造物には複数の据付けボルト４が突設されている。 また、上記吊り金具３には図２の様に、夫々側端に連なり、上記据付けボルト ４の太さに対応する所定の幅の切欠き溝５が形成され、同切欠き溝５の入り口側 には上記ボルト３の戻りを止めるため、その板面から直角に折曲げられた係止片 ６が突設されている。

【０００９】 上記の構成により、本体１の側板２に設けられた吊り金具３には夫々側端に連 なる所定の幅の切欠き溝５が形成されているので、本体１の据付けの際に、図３ の（ａ）の様に、天井構造物に固定された据付けボルト４に、夫々上下に座金７ とナット８を取付け、その上下の座金７の間隔を広げた形で上記吊り金具３の側 部から切欠き溝５を通して据付けボルト４を簡単に装着することができる。

【００１０】 上記吊り金具３の切欠き溝５の入り口側には係止片６が突設されているので、 上記据付けボルト４が一旦吊り金具３の切欠き溝５内に装着されると、同ボルト ４が弾性で入り口方向に戻ろうとしても、図３の（ｂ）の様に、その座金７が係 止片６に引掛って戻りが止められるので、手を離しても脱落することなく、本体 １は安定して保持され、容易に仮止めすることができる。このあと、上記据付け ボルト４の上下のナット８を調節しながら落ち着いて締め付けることにより、本 体１を固定することができる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の天吊型空気調和機によると、本体の側板の吊り金具に夫々側端に連な る切欠き溝が形成されているので、本体の据付け時に据付けボルトに座金とナッ トを取付けた状態で、吊り金具の側端から切欠き溝内に容易に装着することがで きる。また、この切欠き溝の入り口側に係止片が突設されているので、上記据付 けボルトが一旦吊り金具の切欠き溝内に装着されると、同ボルトが入り口方向に 戻ろうとしても、その座金が係止片に引掛かり戻りが止められるので、本体を安 定して仮止めすることができ、この状態で落ち着いてナット締めを行うことがで きる。これによって、天吊型空気調和機の据付け工事の安全性を高め、作業性を 向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す天吊型空気調和機の据
付け状態の斜視図である。

【図２】本考案の天吊型空気調和機の吊り金具の要部斜
視図である。

【図３】本考案の天吊型空気調和機の据付け時の吊り金
具の要部側面図である。

【図４】従来型の天吊型空気調和機の据付け状態の斜視
図である。

【図５】従来型の天吊型空気調和機の吊り金具の要部斜
視図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 側板 ３ 吊り金具 ４ 据付けボルト ５ 切欠き溝 ７ 座金 ８ ナット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体の側板に吊り金具を突設し、同吊り
   金具に据付けボルトを取付けてなる天吊型空気調和機に
   おいて、上記吊り金具に側端に連なる切欠き溝を形成す
   るとともに、同切欠き溝の入り口側にボルトの戻りを止
   めるための係止片を突設してなることを特徴とする天吊
   型空気調和機。