JPH058355A - 多層プラスチツク容器 - Google Patents

多層プラスチツク容器

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JPH058355A
JPH058355A JP3165592A JP16559291A JPH058355A JP H058355 A JPH058355 A JP H058355A JP 3165592 A JP3165592 A JP 3165592A JP 16559291 A JP16559291 A JP 16559291A JP H058355 A JPH058355 A JP H058355A
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JP
Japan
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layer
container
resin
plastic container
propylene homopolymer
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JP3165592A
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English (en)
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Yusuke Terauchi
裕介 寺内
Toshiaki Kakemura
敏明 掛村
Tomoaki Takasaki
智明 高崎
Katsuyuki Ono
克之 大野
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた表面光沢、衛生的特性、さらに表面の摩
擦抵抗の小さい多層プラスチック容器を提供すること。 【構成】2種以上の樹脂層が積層された構造の多層プラ
スチック容器において、最外表面層が、メルトフローレ
ートが2.5g/10分乃至10.0g/10分のプロ
ピレンホモポリマーからなり、且つ容器表面の中心線平
均粗さが0.25μm以下であることを特徴とする多層
プラスチック容器。 【効果】本発明の構成にすることにより、成形性が悪い
とされていたプロピレンホモポリマーの成形を可能と
し、且つ容器の表面光沢度を70%以上、且つ表面の静
摩擦係数が0.6以下、動摩擦係数が0.5以下のプラ
スチック容器を得ることを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層プラスチック容器
に関し、より詳細には、優れた表面光沢を有する多層プ
ラスチック容器に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック中空成形容器を、多層積層
構成とすることは周知であり、この場合、容器の内外層
としては、衛生的特性、耐湿性などの見地からポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂が使用
され、また容器のガスバリヤー性の見地から、これら両
表面層でエチレン−ビニルアルコール共重合体などのガ
スバイヤー性樹脂をサンドイッチさせる積層構成が採用
されている。
【0003】中空成形用のポリオレフィン樹脂には、通
常の成形とは異なったグレードのものが一般に使用され
ている。即ち、中空成形に際しては、溶融パリソンが自
重により垂れ下がる現象(ドローダウン)を生じやす
く、これを防止するために、メルトフローレート(以下
MFRとよぶ)が2.0g/10分以下の樹脂が使用さ
れている。
【0004】この樹脂は、上記ドローダウンの防止には
有効であるとしても、成形される器壁は表面光沢が乏し
く、内容物を充填し製品とした場合、高級感がなく、商
品価値に乏しいものとなるという欠点があり、その光沢
度は高々30%程度であった。
【0005】容器器壁に表面光沢を持たせる手段とし
て、最外表面層をエチレン−プロピレン・ランダム共重
合体からなる多層プラスチック容器とする方法(特開平
2−215529号公報)、あるいは最外表面層を低密
度ポリエチレンからなる多層プラスチック容器とする方
法、さらには最外層表面層をエチレン−ブテン共重合体
とする方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の方法で
は容器器壁の表面光沢性はよくなるものの、最外表面層
を構成する樹脂の硬度、あるいは弾性率が低いため、容
器同士が接触した際、また容器がたの物体と接触した際
に傷がつきやすい。そして低硬度と低弾性率から容器が
他の物体と接触した際に、接触面積が大きくなり、その
結果、容器と他の物体との摩擦抵抗力が大きくなる。
【0007】摩擦抵抗力が大きい場合、容器が成形後、
後加工の工程を流れるとき、または内容物を充填すると
きの工程を流れる時などの状況において、引っ掛かり、
あるいはつまりなどの現象を起こし、容器の光沢性は高
いが実用性に劣るという欠点があった。従って、本発明
の解決しようとする課題は、優れた表面光沢、衛生的特
性、さらに表面の摩擦抵抗の小さい多層プラスチック容
器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、2種以上の樹脂層が積層された構造の多
層プラスチック容器において、最外表面層がメルトフロ
ーレートが2.5g/10分乃至10.0g/10分の
プロピレンホモポリマーからなり、かつ容器表面の中心
線平均粗さが0.25μm以下である多層プラスチック
容器を提供し、この基本構成のプロピレンホモポリマー
が最外層となるバリエーションの以下の多層プロピレン
容器を提供する。
【0009】1つは、最外表面層プロピレンホモポリマ
ーが全体の厚みの5乃至20%の厚み比で存在する多層
プラスチック容器であり、1つは、容器壁の積層構成
が、外層から内層に向かって順に上記のプロピレンホモ
ポリマー/接着剤/ガスバリヤー性樹脂/接着剤/ポリ
プロピレンである多層プラスチック容器であり、1つ
は、容器壁の積層構成が、外層から内層に向かって順に
上記のプロピレンホモポリマー/ポリプロピレン+スク
ラップ樹脂/ポリプロピレンである多層プラスチック容
器であり、もう1つは、容器壁の積層構成が、外層から
内層に向かって順に上記のプロピレンホモポリマー/接
着剤/ガスバリヤー性樹脂/接着剤/ポリプロピレン+
スクラップ樹脂/ポリプロピレンである多層プラスチッ
ク容器である。
【0010】本発明の多層プラスチック容器の一例を示
す図1において、容器1は胴部2、胴部2の下端に連な
り、しかもパリソンのピンチオフにより形成された底部
3、胴部2の上端に肩部4を介して連なる口頸部5から
成っており、この口頸部5には蓋体(図示せず)と密封
係合される口部6及び口部6の下方のネジ、ビード、フ
ランジ或いは段肩などからなる蓋取付部7が設けられて
いる。
【0011】この多層プラスチック容器のA部の器壁断
面を拡大して示す図2において、この器壁は本発明のプ
ロピレンホモポリマーからなる外表面層10及びガスバ
リヤー性樹脂からなる中間層11、ポリオレフィン樹脂
からなる基材層12から構成されており、これらの樹脂
層が互いに接着性に乏しい場合には、各層間に接着層1
3a、13bを介在させることができる。
【0012】本発明による多層プラスチック容器におけ
る重要な特徴の一つは、最外層表面にMFRが2.5g
/10分乃至10.0g/10分のプロピレンホモポリ
マーを使用し、かつ容器表面の中心線平均粗さが0.2
5μm以下となるように成形する点にある。
【0013】従来、ポリプロピレン等のポリオレフィン
樹脂をこの種の容器に用いる場合は、MFRが2.0g
/10分以下であることが、ドローダウン防止のために
必要であった。しかし、MFRが2.0g/10分以下
の樹脂では、満足する表面光沢を得ることができなかっ
た。
【0014】本発明は、MFRが2.5g/10分乃至
10.0g/10分のプロピレンホモポリマーを使用
し、多層プラスチック容器の外層とすることでMFRが
2.5g/10分以上、特に3乃至8g/10分という
大きい値でもドローダウンを防止し、かつ容器表面の中
心線平均粗さが0.25μm以下となるように成形する
ことにより、多層プラスチック容器の表面光沢、耐汚染
性、滑り性を顕著に改善し、さらには傷の付き難さをも
顕著に改善し得るという、多層プラスチック容器に関す
る知見に基づくものである。
【0015】即ち、本発明においては、最外表面層を構
成する樹脂がプロピレンホモポリマーであることが重要
であり、プロピレン成分とエチレン、あるいはα−オレ
フィンのランダム共重合体であると、表面光沢に関して
は優れているものの、低硬度と低弾性率であることから
容器表面に傷が付き易くなり、さらに摩擦抵抗力が大き
くなる。プロピレン成分とエチレン、あるいはα−オレ
フィンのブロック共重合体であると、エチレン、あるい
はα−オレフィン成分の影響によって表面がマット状と
なり、表面光沢は悪いものになってしまう。
【0016】さらに、このプロピレンホモポリマーのM
FRは2.5g/10分以上、特に3乃至8g/10分
であることも重要である。即ち、MFRが前記範囲より
も小さいと、流動性が悪くなり溶融パリソンの表面が荒
れて、成形品の表面光沢も失われる。また、前記範囲よ
りも大きいと、多層プラスチック容器の一部として前記
厚み比の範囲で使用してもドローダウンが大きく中空成
形が一般に困難となり、溶融粘度が低くなることからブ
ローアップさせる際のエア逃げ性も悪くなり、成形品表
面に残留エアの跡が発生し外観を悪くする。
【0017】また、本発明においては、外表面の中心線
平均粗さが0.25μm以下であることも重要であり、
前記の値を達成するためには中空成形金型のキャビティ
内面の中心線平均粗さが少なくとも0.25μm以下に
研磨された金型を使用しなくてはならない。前記中心線
平均粗さの値より大きい場合には、成形された容器表面
は光沢性が失われたものになる。
【0018】本発明において、これらの条件を満足する
ようなプラスチックホモポリマーと金型を使用すること
により、得られる多層プラスチック容器は、優れた表面
光沢性を有し、光沢度(JIS K 7105に準拠、
入射角60°)が70%以上、且つ表面の静摩擦係数
(JIS K 7125に準拠、滑片重量200g、摩
擦速度100mm/分、容器同士)が0.5以下と、ポ
リビニルクロライドで得られる光沢度と同程度でエチレ
ン−プロピレン・ランダム共重合体で得られる摩擦係数
より2割以上低く、低密度ポリエチレンで得られる摩擦
係数の半分以下、エチレン−ブテン共重合体で得られる
摩擦係数の4割以下の特性を有している。
【0019】
【発明の好適態様】本発明に用いるプロピレンホモポリ
マーは、それ自体中空成形が悪く、この樹脂と成形性に
優れた基材樹脂とを組み合わせることが必要である。こ
の基材樹脂としては、オレフィン樹脂が好適であり、中
でもポリプロピレンや高密度ポリエチレンなどオレフィ
ン用いることができる。
【0020】ポリプロピレンとしては、プロピレンのホ
モポリマーであってもよく、またプロピレンとエチレン
あるいは他のα−オレフィン、例えば、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン等とのランダム共重合体、ま
たはブロック共重合体であってもよく、さらにこれらの
樹脂のブレンド物であってもよい。これらの樹脂は、M
FRが2.0g/10分以下であるべきである。
【0021】また、ポリオレフィン樹脂の他の例として
は、MFR1.0g/10分以下の高密度ポリエチレン
を用いることができる。この場合接着剤樹脂層が必要で
あり、接着剤樹脂層としては、プロピレンとエチレンあ
るいは他のα−オレフィン、例えば、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン等とのブロック共重合体、リニ
ア低密度ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エステル
コポリマーなどが適当である。これら接着剤層に用いる
樹脂もドローダウンを防止する点で、MFR0.5g/
10分以下のものを使用すべきである。
【0022】本発明に用いるポリオレフィン樹脂は、そ
の主体となる樹脂が前記したポリプロピレン及び/また
は、高密度ポリエチレンである範囲内で、他の樹脂例え
ば他のポリオレフィン樹脂などを含んでいても何ら差し
支えない。また、スクラップ樹脂などをポリオレフィン
樹脂に配合することもでき、スクラップ樹脂を単独層と
して介在させることも可能である。
【0023】本発明において、ガスバリヤー性の樹脂と
しては、エチレン含有量が20乃至50モル%で、且つ
未ケン化ビニルエステル残基の含有量が5モル%以下の
エチレン−ビニルアルコール共重合体や、炭素数100
個当たりのアミド基の数が3乃至30個、特に4乃至2
5個の範囲で含有されるホモポリアミド、コポリアミ
ド、またはそのブレンド体が好適に使用される。
【0024】もちろん、前記のエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体とポリアミドはブレンド物の形で使用する
ことも可能であるし、ガスバリヤー性を損なわない範囲
内で、例えば20重量%以下の範囲内で、他の熱可塑性
樹脂、例えばポリオレフィン樹脂やポリオレフィンとの
接着性を付与する樹脂などをブレンドして用いることも
できる。
【0025】ガスバリヤー性樹脂と、内外層との接着性
が乏しい場合には、両樹脂間に、酸変性ポリオレフィン
樹脂、例えば無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、無水イタコン酸などのエチレン系不飽和カルボン酸
乃至はその無水物でグラフト変性されたポリエチレン、
ポリプロピレンなどの接着性樹脂層を介在させることが
好ましい。
【0026】本発明の多層プラスチック容器の層構成
は、外層から内層に向かって順に前述のプロピレンホモ
ポリマー/基材樹脂、また、ガスバリヤー性を向上させ
る場合には、外層からプロピレンホモポリマー/接着剤
/ガスバリヤー性樹脂/接着剤/基材樹脂、また、スク
ラップ樹脂を利用する場合には、前述のプロピレンホモ
ポリマー/ポリプロピレン+スクラップ樹脂/基材樹
脂、さらに、ガスバリヤー性を向上させ且つスクラップ
を利用する場合には、外層から前述のプロピレンホモポ
リマー/接着剤/ガスバリヤー性樹脂/接着剤/ポリプ
ロピレン+スクラップ樹脂/基材樹脂、以上の層構成と
することによって、それぞれ表面光沢性に優れた多層プ
ラスチック容器を得ることが可能となる。これらの樹脂
の積層構成は前述のものに限定されず、種々の変更が可
能である。
【0027】この最外層表面は全体の厚みの5乃至20
%、特に10乃至15%の厚みであることも重要であ
る。即ち、前記範囲よりも厚み比が大きいと成形性が悪
くなり、また、前記範囲よりも小さいと溶融パリソンを
押出した際に、最外表面が外表面を均一に且つ十分に覆
うことが困難になる。
【0028】また、基材樹脂層は全体の厚みの50乃至
90%、特に70乃至90%、ガスバリヤー性樹脂層は
2乃至15%、特に3乃至10%の厚み比であることが
好ましい。また、最終容器として、基壁の厚みが0.3
乃至1.5mm、特に0.5乃至1.2mmの範囲とな
るように定めるのがよい。
【0029】本発明の多層プラスチック容器は、前述の
研磨した金型を使用することをのぞけば、従来の多層押
出中空成形機により成形することが可能であり、本発明
による最外表面層のプロピレンホモポリマーは、周知の
ポリオレフィン樹脂用の押出機によって、通常のポリプ
ロピレンとなんら変わりなく押出すことができる。
【0030】また、本発明においては、ダイスから押出
されたパリソンを直接割金型でピンチしてブロー成形す
る代わりに、押出されたパリソンを冷風との接触や冷却
金型との接触によってパリソンの表面が融点よりも低い
が、パリソンの壁部中心が融点以上の温度にあるように
冷却し、ついでこのパリソンをブロー成形することも可
能である。この場合には、成形されるボトル表面にはブ
ローによる膨張で若干の分子配向が付与されることにな
る。
【0031】
【作用】本発明は、最外層にMFRが2.5g/10分
〜10.0g/10分のプロピレンホモポリマーを用
い、容器として成形したときに、容器表面の中心線平均
粗さが0.25μm以下にすることにより、表面光沢、
耐汚染性、滑り性を顕著に改善し、傷も付きにくくする
ことを可能にする。また、上記最外層のプロピレンホモ
ポリマーの厚み比を5〜20%とすることにより、成形
性を良くして外表面を均一に覆うことを可能にする。そ
の他、最外層に上記のポリプロピレンホモポリマーを用
いて、層構成を変更することにより、ガスバリヤー性を
良好にしたり、スクラップ樹脂を用いて、前記の表面光
沢、耐汚染性、滑り性を顕著に改善し、傷も付きにくく
することを可能にするものである。
【0032】
【実施例】本発明を次の実施例で説明する。 (実施例1)外層としてMFR(JIS K 675
8)5.0g/10分、曲げ弾性率(JIS K 67
58)12000kg/cm2 、硬度(JIS K 6
758ロックウェルR)100のプロピレンホモポリマ
ーを外層用押出機に供給し、内層としてMFR0.5g
/10分のエチレン−プロピレンブロック共重合体を内
層用押出機に供給して、2層溶融パリソンを押出し、こ
のパリソンをブロー金型内でブロー成形して胴部平均肉
厚700μm、内容積220ccのボトルを得た。この
ボトルの各層の厚みは、外層が100μm、内層が60
0μmであった。
【0033】(実施例2)外層としてMFR(JIS
K 6758)8.0g/10分、曲げ弾性率(JIS
K 6758)13000kg/cm2、硬度(JI
S K 6758ロックウェルR)104のプロピレン
ホモポリマーを使用した以外は実施例1と同様にして、
胴部平均肉厚700μm、内容積220ccのボトルを
得た。このボトルの各層の厚みは、外層が100μm、
内層が600μmであった。
【0034】(実施例3)実施例2の外層と内層の間に
スクラップ樹脂層を設けた以外は実施例2と同様にし
て、胴部平均肉厚700μm、内容積220ccのボト
ルを得た。このボトルの各層の厚みは、外層が70μ
m、スクラップ層が460μm、内層が170μmであ
った。
【0035】(実施例4)外層として実施例2のプロピ
レンホモポリマーを外層用押出機、内層としてMFR
0.5g/10分のエチレン−プロピレンブロック共重
合体を内層押出機、中間層としてエチレン含有量3モル
%のエチレン−ビニルアルコール共重合体からなるバリ
ヤー層を中間用押出機及び内、外層と中間層との間に介
在する接着剤層として無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ンを接着剤層用押出機にそれぞれ供給して、多層溶融パ
リソンを押出し、このパリソンをブロー金型内でブロー
成形して胴部平均肉厚1000μm、内容積220cc
のボトルを得た。このボトルの各層の厚みは、外層から
内層に向かって150μm/15μm/35μm/15
μm/735μmであった。
【0036】(比較例1)外層としてMFR(JIS
K 6758)2.0g/10分、曲げ弾性率(JIS
K 6758)11500kg/cm2、硬度(JI
S K 6758ロックウェルR)101のプロピレン
ホモポリマーを使用した以外は実施例1と同様にして、
胴部平均肉厚700μm、内容積220ccのボトルを
得た。このボトルの各層の厚みは、外層が100μm、
内層が600μmであった。
【0037】(比較例2)外層としてMFR(JIS
K 6758)12.0g/10分、曲げ弾性率(JI
S K 6758)13500kg/cm2 、硬度(J
IS K 6758 ロックウェルR)105のプロピ
レンホモポリマーを使用した以外は実施例1と同様にし
て、胴部平均肉厚700μm、内容積220ccのボト
ルを得た。このボトルの各層の厚みは、外層が100μ
m、内層が600μmであった。
【0038】(比較例3)外層としてMFR(JIS
K 6758)8。0g/10分、曲げ弾性率(JIS
K6758)8000kg/cm2 、硬度(JIS
K 6758 ロックウェルR)89のエチレン−プロ
ピレンランダム共重合体を使用した以外は実施例1と同
様にして、胴部平均肉厚700μm、内容積220cc
のボトルを得た。このボトルの各層の厚みは、外層が1
00μm、内層が600μmであった。
【0039】(比較例4)外層としてMFR(JIS
K 6758)7.0g/10分、曲げ弾性率(JIS
K 6758)11000kg/cm2、硬度(JI
S K 6758ロックウェルR)95のエチレン−プ
ロピレンブロック共重合体を使用した以外は実施例1と
同様にして、胴部平均肉厚700μm、内容積220c
cのボトルを得た。このボトルの各層の厚みは、外層が
100μm、内層が600μmであった。これらの結果
を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1における、光沢度はJIS K 71
05に準拠,入射角60°、静摩擦係数はJIS K
7125に準拠,滑片重量200g,摩擦速度100m
m/分,容器同士、動摩擦係数はJIS K 7125
に準拠,滑片重量200g,摩擦速度100mm/分,
容器同士で測定した。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、2種以上の樹脂層が積
層される構造の多層プラスチック容器において、最外表
面層が、MFRが2.5g/10分乃至10.0g/1
0分のポリプロピレンホモポリマーを用いることによ
り、成形性が悪いとされていた前記樹脂の成形を可能に
し、且つ容器の表面光沢度(JIS K 7105に準
拠、入射角60°)を70%以上、且つ表面の静摩擦係
数(JIS K 7125に準拠、滑片重量200g、
摩擦速度100mm/分、容器同士)が0.6以下、動
摩擦係数(JIS K 7125に準拠、滑片重量20
0g、摩擦速度100mm/分、容器同士)が0.5以
下の多層プラスチック容器を得ることが可能となる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層プラスチック容器の一実施例の断
面図である。
【図2】本発明の多層プラスチック容器の一実施例であ
る図1のAの部分の拡大説明図である。
【符号の説明】
1…容器 2…胴部 3…底部 4…肩部 5…口頸部
6…口部 7…蓋取付部 10…外表面層 11…中
間層 12…基材層 13a、13b…接着性樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00 4F 22:00 4F (72)発明者 大野 克之 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2種以上の樹脂層が積層された構造の多層
    プラスチック容器において、最外表面層がメルトフロー
    レートが2.5g/10分乃至10.0g/10分のプ
    ロピレンホモポリマーからなり、かつ容器表面の中心線
    平均粗さが0.25μm以下であることを特徴とする多
    層プラスチック容器。
  2. 【請求項2】最外表面層が全体の厚みの5乃至20%の
    厚み比で存在する請求項1記載の多層プラスチック容
    器。
  3. 【請求項3】容器壁の積層構成が、外層から内層に向か
    って順に請求項1記載のプロピレンホモポリマー/接着
    剤/ガスバリヤー性樹脂/接着剤/ポリプロピレンであ
    る多層プラスチック容器。
  4. 【請求項4】容器壁の積層構成が、外層から内層に向か
    って順に請求項1記載のプロピレンホモポリマー/ポリ
    プロピレン+スクラップ樹脂/ポリプロピレンである多
    層プラスチック容器。
  5. 【請求項5】容器壁の積層構成が、外層から内層に向か
    って順に請求項1記載のプロピレンホモポリマー/接着
    剤/ガスバリヤー性樹脂/接着剤/ポリプロピレン+ス
    クラップ樹脂/ポリプロピレンである多層プラスチック
    容器。
JP3165592A 1991-07-05 1991-07-05 多層プラスチツク容器 Pending JPH058355A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998031528A1 (fr) * 1997-01-21 1998-07-23 Nippon Steel Chemical Co., Ltd. Corps multicouche moule par soufflage presentant une excellente resistance a l'abrasion
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