JP2004067110A - スクイズボトル - Google Patents

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平 和雄
Masahiko Otsuki
大槻 雅彦
Kozaburo Sakano
坂野 弘三郎
Kenji Ariyoshi
有吉 健司
Takashi Kashiwabara
柏原 貴
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Abstract

【課題】バリアー性及び視認性を堅持しつつ薄肉化が図れ、落下強度を向上させ、且つハンドリング及びキャッピングも良好なスクイズボトルを提供する。
【解決手段】柔軟性樹脂素材のポリオレフィン系樹脂にて構成した口部2、胴部3及び底部4からなるボトル5と、このボトル5の口部2に螺着する蓋6とからなり、胴部3の外表面3aに標識7a及びそれを囲う線7bからなる刻印7を設け、この刻印7は少なくともその一部がボトル5の外表面3aに実質的に凹となるように形成されることで、刻印7及びその周辺部の強度を改善して落下強度が向上するばかりでなく、それにともない、視認性及びバリヤー性を堅持しつつもボトルの薄肉化が図れ、省資源化、ゴミ減量という社会的要請に応え得るという効果が得られる。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、焼肉のタレ等の比較的粘度の高い内容物を収容し、使用時に内容物を押し出して使用するスクイズボトルに関し、より詳しくは、落下時における衝撃に対しても優れた耐衝撃性を有するスクイズボトルに関する。
【0002】
【従来の技術】
スクイズボトルは、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、焼肉のタレ等の比較的粘度の高い内容物を収容し、これらの内容物を使用する際、蓋を取り胴部を手指にて押すことで内容物を容易に取り出せ、内容物を取り出したあと蓋をすれば容易に密封でき、その取扱が極めて容易であるため、広く使用されている。その結果、上記内容物の使用後の廃棄スクイズボトルも多く出ることになる。従って、省資源及びゴミ減量の両観点から、スクイズボトルの使用材料の削減が大命題となる。この大命題は必然的にボトル匁付けの減少、薄肉化へと進む。
【0003】
例えば、従来のマヨネーズ用のスクイズボトルは、図6に示すように、柔軟性のある樹脂素材であるポリオレフィン系樹脂にて構成した口部、胴部及び底部からなるボトルaと、このボトルaの口部に螺着する蓋bとからなり、胴部の外表面に、内容物の識別表示あるいは商品価値を高めるためのロゴマークやそれを囲う線からなる刻印cが設けられている。この刻印cは、スクイズボトルが図7に示すような金型dを使用してブロー成形されるから、ポリオレフィン系樹脂はまず金型dによりボトルaが成形され、若干のタイムラグがあって、図8に示すように、金型dの刻印成形凹部eにより形成されて、刻印cは外表面に対して凸状に成形される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図6ないし8の従来のスクイズボトルにおいて、使用材料の削減を図るにはボトル匁付けの減少、すなわち、薄肉化を進めなければならない。この薄肉化には、マヨネーズの品質保持のため十分なバリアー性を有する必要があるから、現状で使用材料の削減を図るには、バリアー層を担当する樹脂層はそのままで、落下強度を従来と同様に保持したまま他のポリオレフィン系樹脂層を減らす必要がある。また、ボトルa内にマヨネーズ等を充填したあと、口部に蓋bを確実に螺着出来なければならないから、口部及びその周辺の胴部は相応の強度(例えばキャッピング強度)を保持している必要がある。従って、このような条件下で、スクイズボトルの使用材料を削減するには、▲1▼材料自体の強度を上げること、▲2▼構造を変えて強度を上げることが考えられる。
【0005】
ところが、▲1▼に関しては、落下強度を上げるため、ポリオレフィン系樹脂の低密度ポリエチレン(LDPE)のMFRの低いもの使用すると、成形時の吐出性が悪くなり、樹脂圧及び樹脂温度が共に上昇するため、安定成形が困難になる。また、剛性(例えばオルゼン曲げ剛性等)を上げるため、LDPEの密度を上げると、落下強度が低下するし、剛性を上げつつ落下強度を高めるために、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いたり、LLDPEにLDPEを配合したり、LDPEにLLDPEやメタロセンLLDPEを配合すると、成形性が低下するという技術的問題がある。
【0006】
更に、LLDPEを配合すると、パリソンに光沢を生じ、金型dの刻印成形凹部eからのエアー抜けが悪くなり、外表面に対して凸となる刻印cの冷却が遅れ脆くなり、また、刻印cの両側から引っ張れその部分が薄くなる傾向にある。この傾向はボトルaを薄肉化するほど顕著になる。
また、▲2▼に関しては、刻印cの部分が薄くなり落下強度が低下するのを防ぐため、金型dの刻印成形凹部eを浅くして凸の刻印cを低くすると(図5参照)、刻印cの視認性が低下するという問題がある。
【0007】
以上のように、従来のスクイズボトルの使用材料削減のために考えられる、▲1▼、▲2▼の方法は、いずれも事実上困難であり、加えて、スクイズボトルの薄肉化を図るにつれて、肉厚の変動が顕著となり、落下強度のバラツキが促進し、品質管理が極めて困難になる。
【0008】
そこで、本発明の目的は、視認性及びバリアー性を堅持しつつも薄肉化が図れ、落下強度を従来以上に保持し、且つ内容物の充填前後に関わらず、ハンドリングもキャッピングも容易なスクイズボトルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、ボトル外表面に形成された刻印の少なくとも一部が実質的に凹となるようにされていることを特徴とするスクイズボトルが提供される。
【0010】
また、本発明によれば、前記刻印の深さは0.15mm以上である上記スクイズボトルが提供される。
【0011】
また、本発明によれば、前記ボトルを構成する主たる層に密度0.935g/cm 以下のエチレン系共重合体を用いた上記スクイズボトルが提供される。
【0012】
また、本発明によれば、前記エチレン系共重合体は、密度0.935g/cm 以下の低密度ポリエチレン(LDPE)もしくは密度0.935g/cm 以下の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)又はこれらの配合物である上記スクイズボトルが提供される。
【0013】
また、本発明によれば、前記ボトルを構成する主材料の前記エチレン系共重合体に、分子量分布(Mw/Mn)が4未満の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)又はメタロセン線状低密度ポリエチレン(MLLDPE)を配合した上記スクイズボトルが提供される。
【0014】
また、本発明によれば、前記エチレン系共重合体は曲げ剛性(オルゼン)が2500kgf/cm 以上である上記スクイズボトルが提供される。
【0015】
また、本発明によれば、前記ボトルを構成する主たる層にプロピレンとこれ以外のα−オレフィン、エチレンからなるプロピレン系共重合体を用いた上記スクイズボトルが提供される。
【0016】
また、本発明によれば、前記ボトルを構成する層にエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物を含む上記スクイズボトルが提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態を示すスクイズボトルの側面図、図2、3は本発明の実施の形態を示すスクイズボトルのブロー成形状態の刻印部分を模式的に拡大して示した断面図である。図面において、スクイズボトル1は、柔軟性のある樹脂素材であるポリオレフィン系樹脂にて構成した口部2、胴部3及び底部4からなるボトル5と、このボトル5の口部2に螺着する蓋6とからなり、胴部3の外表面3aにロゴマークを示す標識7a及びそれを囲う線7bからなる刻印7を設け、この刻印7は少なくともその一部がボトル5の外表面3aに実質的に凹となるように形成されている。
【0018】
前記ボトル5は、手指で主に胴部3を押圧することにより容易に変形出来て、内容液を口部2から押し出すことが出来るようになっている。そして、内容液は、ドレッシング、マヨネーズ、ケチャップ、焼肉のタレ等の調味料で比較的粘度が高いものが最適であるが、特に限定がなく、またグリース等の食品以外のものにも適用できる。このボトル5内に内容液を充填したあと、直ちに口部2に蓋6を螺着して密封し、外部からの汚染と外力による内容液のこぼれを防止する。
【0019】
このボトル5は、図2に示すような金型10を使用してブロー成形される。この金型10にはボトル5の外表面3aに実質的に凹の刻印7を形成するための凸部11が設けられている。従って、この金型10を用いてポリオレフィン系樹脂のパリソン12をブローすると、まず図2に示す凸部11に当たり、次いで若干のタイムラグがあって、図3に示すようにボトル5を成形して、ボトル5の外表面3aに対し実質的に凹の刻印7を形成することになる。
【0020】
凹の刻印7が形成される過程で金型10の凸部11に先に当たり速やかに冷却されるため、高い材料強度が達成されること、落下時に従来例の凸の刻印cでは真っ先に衝撃を受けるのに対して、本発明の凹の刻印7ではそのようなことがない。したがって、このように凹の刻印7は、後に実施例で実証するように、視認性は従来例の凸の刻印cより若干低下するが、落下強度が大きく向上し、その分ボトル5の薄肉化を可能とし軽量化を確保出来るというメリットを享受できる。
【0021】
この刻印7の深さDは、図4に示す測定方法で0.15mm以上とする。この刻印7の深さは、第一義的に視認性であり、第二義的に視認性を確保した上でどこまで浅く出来るか、で決定する。すなわち、この刻印7の深さが0.15mm未満では視認性が十分なものとは言いがたく、逆に0.15mmを越えた場合は、視認性は高まるものの、刻印の深さに応じて落下強度が低下する傾向がある。従って、この刻印7の深さは、0.15mm以上ではあるが、上限値は以下に述べる樹脂素材により多少の違いがあるものの、3倍程度、つまり、0.5mm程度の値とするのが金型作製の上で妥当である。
【0022】
前記ボトル5を構成する主たる層のポリオレフィン系樹脂は、スクイズ性と透明性を確保する上で、密度0.935g/cm 以下のエチレン系共重合体を用いるのが良い。
すなわち、このエチレン系共重合体は、密度が0.935g/cm 以下の高 圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、密度0.935g/cm 以下の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)あるいはメタロセン触媒による線状低密度ポリエチレン(MLLDPE)またはこれらの配合物であるポリエチレン系樹脂である。
さらに、前記ボトルを構成する主たる層に、プロピレンとこれ以外のα−オレフィン、エチレンからなる柔軟性の高いプロピレン系共重合体を用いても良い。
【0023】
前記高圧法低密度ポリエチレンは、密度0.912ないし0.935g/cm 、MFR0.2ないし1.0g/10min程度のものが用いられ、剛性を確保する場合は、密度0.925g/cm 以上のものが用いられる。また、前記線状低密度ポリエチレンは、密度0.910ないし0.935g/cm 、MFR0.8ないし2.2g/10min、分子量分布(Mw/Mn)が3.0以上のものが望ましく、透明性及び成形性を確保する上で、50重量%まで上記した高圧法低密度ポリエチレンを配合しても良い。また、高圧法低密度ポリエチレンに若干の酢酸ビニルを共重合して、落下強度を向上させても良い。
なお、上記MFRは、JIS K 6922−2に準拠した荷重2160g、温度190℃での値である。
【0024】
また、ボトルの落下強度を高めるために、前記エチレン系共重合体に、分子量分布(Mw/Mn)が4未満の線状低密度ポリエチレン:エチレン−αオレフィン共重合体(LLDPE)又はメタロセン触媒による線状低密度ポリエチレン(MLLDPE)を配合しても良い。
このメタロセン線状低密度ポリエチレンは、成形性から分子量分布の広いものが良く、Mw/Mnが3以下の場合は、高圧法低密度ポリエチレンに5ないし30重量%を配合し、剛性を確保する意味でやや密度の高い0.925ないし0.930g/cm のものを配合するのが良い。或いは、このメタロセン線状低密度ポリエチレンに代えて、やや密度の高い線状低密度ポリエチレン(0.920ないし0.35g/cm )を配合するのも、剛性確保から有利である。しかし、より少ない量のメタロセン線状低密度ポリエチレンで落下強度を向上させるには、低密度のものが効果的である。
【0025】
また、前記エチレン系共重合体は曲げ剛性(オルゼン)が2500kgf/cm 以上である必要がある。この曲げ剛性が2500kgf/cm 未満であると、ボトル5の口部2及びその周辺の胴部3に相応の強度を確保出来ず、蓋6を螺着する際スムーズに出来ない虞がある。なお、上記曲げ剛性(オルゼン)は、JIS K7106に準拠して測定した値である。
【0026】
前記ボトル5の主たる層を構成する前記プロピレン系共重合体は、エチレン含量が18モル%以下のMFR1.0ないし4.0g/10min、融点130ないし150℃のプロピレン−エチレン共重合体等であり、その引張弾性率は7000kgf/cm 以下であることが望ましい。なお、この際、ボトルの外部ヘイズを低減し、透明性を向上させるために他のエチレン系共重合体を内外層に用いることもできる。
【0027】
また、前記ボトル5を構成する層には、酸素バリアー性を付与するため、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物の層が含まれている。このバリアー材としてのエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物は、エチレン含量が26ないし48モル%のエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物で、ケン化度が98%以上、210℃のMFRが2.5ないし6.0g/10minの範囲のEVOHが主に用いられる。また、このEVOHの改質を目的として、必要に応じて、ナイロン、アイオノマー樹脂、無水マレイン酸変性樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を含有させても良く、熱安定性の面からナトリウム、ホウ酸由来のホウ素等の元素を公知量含有させることも出来る。なお、EVOH以外の酸素バリアー材として、MXナイロン、ポリグリコール酸共重合体、また、水分バリアー材としては環状ポリオレフィンなどの公知の材料が用いられる。
【0028】
前記ボトル5を構成する層に使用される接着剤としては、無水マレイン酸等の酸無水物により変性された低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン及びポリプロピレン系共重合体又はこれらの混合物からなる樹脂が好適に用いられる。これらの樹脂は、各層の偏肉やリプロ(ブロー成形時に発生するバリや調整時に発生するボトルを粉砕したもの)の回収性から、主たる樹脂やバリヤー材のMFRよりもやや高いものが使用される。
【0029】
前記ボトル5の層構成は、単層でも多層でも良いが、比較的柔軟性が高くスクイズ性を有し、ブロー成形に有効適用されるものでなければならない。
バリアー材として前記EVOHを含む多層構成とした場合に、落下強度の改善に著効があり、本発明の多大なメリットを享受出来る。
以下にボトル5の代表的な層構成を具体的に示すが、本発明のボトルがこれに限定されるものではない。
【0030】
3種5層からなる例
▲1▼LDPE*/Tie/EVOH/Tie/LDPE*
▲2▼LDPE*+R/Tie/EVOH/Tie/LDPE*
4種6層からなる例
▲3▼LDPE*/Tie/EVOH/Tie/LDPE*+R/LDPE*
4種7層からなる例
▲4▼LDPE*/LDPE*+R/Tie/EVOH/Tie/LDPE*
+R/LDPE*。
バリアー層を2層設けた4種9層からなる例
▲5▼LDPE*/LDPE*+R/Tie/EVOH/Tie/EVOH/
Tie/LDPE*+R/LDPE*
ここで、LDPE*はポリエチレン系樹脂層であり、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、メタロセン線状低密度ポリエチレン或いはこれらの配合物を示し、更に内外層を異なる樹脂層として、上記層構成を4種5層、5種6層、5種7層とする場合もある。
Rはブロー成形時に発生するバリや調整時に発生するボトルを一旦粉砕したリプロを、そのまま用いるか或いは再ペレタイズして用いることを示し、リプロのみ用いる最大100%から、リプロとLDPE系樹脂との任意の配合まで使用可能である。
Tieは接着樹脂層を示す。
EVOHはバリヤー層を示す。
【0031】
金型としては、通常公知の鋳鉄、軟鋼、アルミニウムなどの素材からなる割型が用いられる。刻印部の加工は通常の機械加工、放電加工などの公知の手段が用いられる。刻印形成後には、通常、エアートラップなどを防止し、ボトル表面の外観を向上させるため、サンドブラスト、エアーブラスト、ショットブラストなどのブラスト加工が施される。この際、投射材としては公知の所定の粒子径の鉄粒、砥粒、ガラス粒などの微細粒子が用いられる。
【0032】
上記のように層構成したボトル5の肉厚は、内容物量、形状、透明性、スクイズ性、落下強度、充填適性等ハンドリング性を考慮して適宜決定するが、胴部3の壁面の最もブロー比の高い部分の肉厚で、0.2ないし1.0mm、最低肉厚として0.2mmを確保する必要がある。
【0033】
【実施例】次に、実施例に基づいて上記構成になるスクイズボトルの有効性を実証する。
<実施例1>
表1に示すポリエチレン系樹脂Aを内外層及びメイン層に用い、バリヤー材としてエチレン含有量32モル%のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVOH)を用い、接着剤として無水マレイン酸グラフト率約0.7%のLLDPE系接着剤(AD)を用いて、層構成を外層/メイン層/AD/EVOH/AD/メイン層/内層(層比:10/10/3/4/3/55/15重量%)の4種7層とし、バリ等の余剰樹脂は粉砕後約30重量%の割合でメイン層に用い、ボトルの胴部にその外表面に凹となる刻印を配置して、内容液量1100ml、匁付け27g、24g、21gのそれぞれの多層薄肉ボトルを60本/分の速度にてロータリーブロー成形した。
なお、外表面に凹となる刻印による線は深さ0.20mm×巾0.80mmと、深さ0.40mm×巾0.80mmとの2種類の金型を用い、所定のブラストを用いた。
【0034】
このようにして作製した多層薄肉ボトルについて、下記の方法によって(1)刻印の視認性、(2)落下強度、(3)キャッピングトルクの評価を行った。
(1)刻印視認性
多層薄肉ボトルにマヨネーズを充填し、刻印を20W蛍光灯下で次の基準で評価した。
◎:100cm離れて容易に視認出来る。
○:手に取り30cm離して容易に視認できる。
△:ある一定の光線角度で視認出来る。
×:いろいろ光線角度を変えても視認が困難である。
(2)落下強度
同一試験レベルの多層薄肉ボトル12本について、内容液量の90%の水1000mlを充填し、5℃に24時間放置後、落下高さ1.5mにて多層薄肉ボトルを垂直及び水平にして交互に各5回落下させ、破損数をカウントする。
(3)キャッピングトルク
同一試験レベルの多層薄肉ボトル5本(但し、外表面に凹となる刻印による線は、深さ0.4mm×巾0.8mmの1種類のみ)について、内容液量の90%の水1000mlを充填し、蓋を市販のトルクメーターにて測定しながらキャッピングを行い、キャッピングトルクが10kgf/cm を上限とし、それ以下で多層薄肉ボトルが大変形を起こす時点のトルクを測定し、5本の算術平均値を求めた。なお、キャッピングトルクは、一般的に、10kgf/cm 以上あれば良いとされる。
【0035】
<実施例2>
表1に示すポリエチレン系樹脂Bを内外層及びメイン層に用い、匁付け27gの多層薄肉ボトルを除いたこと以外、実施例1と同様にして匁付け24g、21gの多層薄肉ボトルを作製し、得られた多層薄肉ボトルについて、実施例1と同様にして評価した。
【0036】
<実施例3>
表1に示すポリエチレン系樹脂Cを内外層及びメイン層に用い、匁付け27gの多層薄肉ボトルを除いたこと以外、実施例1と同様にして匁付け24g、21gの多層薄肉ボトルを作製し、得られた多層薄肉ボトルについて、実施例1と同様にして評価した。
【0037】
<実施例4>
表1に示すポリエチレン系樹脂Dを内外層及びメイン層に用い、匁付け27gの多層薄肉ボトルを除いたこと以外、実施例1と同様にして匁付け24g、21gの多層薄肉ボトルを作製し、得られた多層薄肉ボトルについて、実施例1と同様にして評価した。
表1に上記した内外層及びメイン層に用いた樹脂種類を示し、実施例1ないし4で得られた結果を表2及び3に示した。
【0038】
【表1】
Figure 2004067110
【0039】
【表2】
Figure 2004067110
【0040】
【表3】
Figure 2004067110
【0041】
<比較例1>
多層薄肉ボトルの胴部にその外表面に凸となる刻印を配置し、凸の刻印による線は深さ0.05mm(深さの定義は図5のHによる、以下同じ)×巾0.80mmと、深さ0.10mm×巾0.80mmの2種類を加えたこと以外、実施例1と同様にして匁付け24g、21gの多層薄肉ボトルを作製し、得られた多層薄肉ボトルについて、キャッピングトルクの測定を除くこと以外、実施例1と同様にして評価した。
【0042】
<比較例2>
表1に示すポリエチレン系樹脂Bを内外層及びメイン層に用い、匁付け27gの多層薄肉ボトルを除いたこと以外、比較例1と同様にして匁付け24g、21gの多層薄肉ボトルを作製し、得られた多層薄肉ボトルについて、比較例1と同様にして評価した。
【0043】
<比較例3>
表1に示すポリエチレン系樹脂Cを内外層及びメイン層に用い、匁付け27gの多層薄肉ボトルを除いたこと以外、比較例1と同様にして匁付け24g、21gの多層薄肉ボトルを作製し、得られた多層薄肉ボトルについて、比較例1と同様にして評価した。
【0044】
<比較例4>
表1に示すポリエチレン系樹脂Dを内外層及びメイン層に用い、匁付け27gの多層薄肉ボトルを除いたこと以外、比較例1と同様にして匁付け24g、21gの多層薄肉ボトルを作製し、得られた多層薄肉ボトルについて、比較例1と同様にして評価した。
比較例1ないし4で得られた結果を表4に示した。
【0045】
【表4】
Figure 2004067110
【0046】
実施例1ないし4及び比較例1ないし4の多層薄肉ボトルは、いずれも口部の肉厚を確保した上で、胴部を薄肉化し、メイン層の樹脂吐出量を調整することで、匁付け量を減少させたものとなり、いずれも成形性が良好であった。
表2によれば、実施例1ないし4はいずれも軽量化されているのに、刻印の深さに影響されずに落下強度が改善されていることがわかる。一方、視認性は刻印が凸から凹に逆転しているので、反射光線が散乱し低下するが、透明性が高く薄肉のため刻印深さを若干深くすることで、従来例とほぼ同じ視認性が確保された。また、実施例3及び4のLLDPE及びLDPE+メタロセンLLDPEである場合は、光沢性が高いため逆に視認性が向上した。
表3によれば、実施例1ないし4は落下強度が著しく改善されているので、剛性の高い材料を選択可能となり、実施例2の高密度のEDPE、実施例3及び4のLLDPE及びLDPE+メタロセンLLDPEを選択出来て、多層薄肉ボトルのハンドリングが増すと共に、キャッピングトルクも増して、多層薄肉ボトルに内容液を充填後の口部に蓋を支障なく螺着出来ることがわかる。
表4によれば、比較例1ないし4は材料に多少の差はあるものの、凸の刻印の視認性が無くなるまで低くしないと、落下強度が改善されず、視認性と落下強度とが両立する条件を見いだすことが出来なかった。従って、キャッピングトルクの測定まで行かなかった。
【0047】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更や組み合わせは適宜なし得るものと理解すべきである。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、視認性及びバリアー性を堅持しつつも薄肉化が図れ、省資源化、ゴミ減量の大命題に沿い、落下強度も従来の厚肉のものと同等以上に保持して、材料選択の幅が広くなり、剛性の高い材料も選択可能となって、ボトル生産時の搬送や内容物の充填時はもちろんのこと、キャッピングも極めて良好であり、充填後のハンドリングも良好で、内容物入りのボトル最終形態時の取扱も極めて良好となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すスクイズボトルの側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すスクイズボトルのブロー成形状態の刻印部分を拡大した模式的断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示すスクイズボトルのブロー成形状態の刻印部分を拡大した模式的面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示すスクイズボトルの刻印寸法の拡大断面図である。
【図5】従来例のスクイズボトルの刻印寸法の拡大断面図である。
【図6】従来例のスクイズボトルの側面図である。
【図7】従来例のスクイズボトルのブロー成形状態の刻印部分を拡大した模式的断面図である。
【図8】従来例のスクイズボトルのブロー成形状態の刻印部分を拡大した模式的断面図である。
【符号の説明】
1            スクイズボトル
2            口部
3            胴部
3a           外表面
4            底部
5,a          ボトル
6,b          蓋
7,c          刻印
7a           標識
7b           線
10,d         金型
11           凸部
12           パリソン
e            刻印成形凹部

Claims (8)

  1. ボトル外表面に形成された刻印の少なくとも一部が実質的に凹となるようにされていることを特徴とするスクイズボトル。
  2. 前記刻印の深さは0.15mm以上である請求項1記載のスクイズボトル。
  3. 前記ボトルを構成する主たる層に密度0.935g/cm 以下のエチレン系共重合体を用いた請求項1又は2記載のスクイズボトル。
  4. 前記エチレン系共重合体は、密度0.935g/cm 以下の低密度ポリエチレン(LDPE)もしくは密度0.935g/cm 以下の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)又はこれらの配合物である請求項3記載のスクイズボトル。
  5. 前記ボトルを構成する主材料の前記エチレン系共重合体に、分子量分布(Mw/Mn)が4未満の線状低密度ポリエチレン(LLDPE)又はメタロセン線状低密度ポリエチレン(MLLDPE)を配合した請求項3又は4記載のスクイズボトル。
  6. 前記エチレン系共重合体は曲げ剛性(オルゼン)が2500kgf/cm 以上である請求項3ないし5のいずれか1項記載のスクイズボトル。
  7. 前記ボトルを構成する主たる層にプロピレンとこれ以外のα−オレフィン、エチレンからなるプロピレン系共重合体を用いた請求項1又は2記載のスクイズボトル。
  8. 前記ボトルを構成する層にエチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物を含む請求項3ないし7のいずれか1項記載のスクイズボトル。
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