JPH0583344U - 内燃機関におけるスロットル弁の全閉位置学習装置 - Google Patents

内燃機関におけるスロットル弁の全閉位置学習装置

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JPH0583344U
JPH0583344U JP2212792U JP2212792U JPH0583344U JP H0583344 U JPH0583344 U JP H0583344U JP 2212792 U JP2212792 U JP 2212792U JP 2212792 U JP2212792 U JP 2212792U JP H0583344 U JPH0583344 U JP H0583344U
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throttle valve
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JP2212792U
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Inventor
博和 清水
Original Assignee
日本電子機器株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感温部材により冷機時にスロットル弁の全閉位
置を開方向に変化させる内燃機関において、スロットル
弁の全閉位置がエンスト放置時に誤学習されることを防
止する。 【構成】キースイッチのオフ→オン切替え時に(S1→
S2)、スロットル弁の最小開度TVOmin を初期化し
(S3)、その後、スロットルセンサで検出される実際
の開度TVOと前記最小開度TVOmin とを比較して、
最小開度TVOmin を更新する(S6)。ここで、キー
スイッチのオン状態でエンストが発生し(S4)、か
つ、そのときの冷却水温度Twが所定温度以下になった
ときに(S5)、前記最小開度TVOmin を再度初期化
する(S7)。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は内燃機関におけるスロットル弁の全閉位置学習装置に関し、詳しくは 、エンジンストール時の誤学習を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スロットル弁の開度をポテンショメータによって検出し、このポテンシ ョメータにより検出されるスロットル弁開度の最小値を、全閉位置相当と見做し て学習し、この学習された全閉位置から所定値だけ開方向に設定した開度を、ア イドル位置判定用の開度として決定し、該アイドル位置判定用開度と実際の検出 開度とを比較することで、機関のアイドル運転状態を判定するよう構成された装 置がある(特開昭63−208648号公報等参照)。
【0003】 特に、ワックスペレットやバイメタルなどの熱に感応して変位する感温部材を 用いて、スロットル弁の全閉位置を冷機時に開方向に変化させるよう構成された 機関においては、スロットル弁の全閉位置が機関温度に応じて変化するから、機 械的なスイッチによって特定開度をアイドル位置として検出することができず、 上記のような全閉位置の学習によるアイドル判定が必要となる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、機関が充分に暖機された後にエンジンストール(以下、エンストと いう)が発生し、そのときにキースイッチをオンしたまま放置してから再始動さ れることがあると、前記放置の間においてもアイドル判定用の開度が暖機状態に 対応した値に保持されるために、再始動時から暖機されるまでの間アイドル判定 が行われなくなってしまうことがあった。
【0005】 即ち、アイドル判定用開度を決定するための全閉位置学習においては、キース イッチのオフ→オン切替え時におけるイニシャライズ処理によって全閉開度を初 期値にセットし、該初期値よりも低い開度を順次学習していくことになり、キー スイッチがオンであればその学習値は保持されることになっていた。従って、エ ンストが発生しても、キースイッチがオンのままであると、エンスト前の暖機状 態における全閉位置を学習値として保持することになり、エンストにより機関温 度が徐々に低下し、これに伴って感温部材で規制される全閉位置が徐々に開方向 に変化することがあっても、全閉位置学習はこれに対応して開方向には変化せず に、暖機状態における値を保つことになる。
【0006】 このため、エンスト放置によって機関温度が低下した状態で再始動されると、 実際の全閉位置は機関温度の低下に対応した比較的高い開度になっているにも関 わらず、アイドル判定用の開度は暖機時に対応する比較的低い開度のままである から、再始動後に暖機が進んでエンスト前の温度状態に戻るまで、実際のスロッ トル弁開度がアイドル判定開度付近まで下がることがなく、結果、再始動後に暖 機が終了するまでの間は、実際にはアイドル運転状態であるのにアイドル判定が 行われなくなってしまうことがあったものである。
【0007】 本考案は上記問題点に鑑みなさたものであり、エンスト時にキースイッチがオ ンのまま放置されるようなことがあっても、全閉位置の学習を精度良く行わせる ことができるようにし、以て、前記全閉位置の学習値を用いたアイドル判定制御 における誤判定の発生を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのため本考案にかかる内燃機関におけるスロットル弁の全閉位置学習装置は 、図1に示すように構成される。 図1において、開度検出手段は、機関吸気系に介装されたスロットル弁の開度 を検出し、全閉位置可変手段は、前記スロットル弁の全閉位置を機関温度に感応 して熱変位する感温部材によって冷機時に開方向に変化させるものである。
【0009】 また、全閉位置学習手段は、開度検出手段で検出されるスロットル弁開度の最 小開度を全閉位置として学習する。 また、開方向変化検知手段は、全閉位置可変手段により可変とされる全閉位置 の開方向への変化を検知する。 ここで、学習値リセット手段は、開方向変化検知手段により全閉位置の開方向 への変化が検知されたときに、前記全閉位置学習手段による全閉位置の学習値を 所定初期値にリセットする。
【0010】
【作用】
かかる構成によると、全閉位置可変手段により可変とされるスロットル弁の全 閉位置が開方向へ変化すると、それまでの学習結果をキャンセルして全閉位置学 習値を初期値にリセットしてしまう。従って、暖機後のエンスト時に、機関温度 が低下して感温部材で制限される全閉位置が開方向に変化すると、エンスト前の 学習値がキャンセルされ、再始動時に前記初期値から学習が開始されるようにな る。
【0011】
【実施例】
以下に本考案の実施例を説明する。 本実施例のシステム構成を示す図2において、内燃機関1の吸気系2には、図 示しないアクセルペダルと連動して開閉するスロットル弁3が介装されている。 また、このスロットル弁3をバイパスする補助空気通路4には、該補助空気通路 4を介して機関に吸引される空気量を調整することで、アイドル運転時の機関回 転数Neを目標回転数にフィードバック制御するためのアイドル制御弁5が介装 されている。
【0012】 また、前記スロットル弁3には、ポテンショメータによって該スロットル弁3 の開度TVOを検出する開度検出手段としてのスロットルセンサ6が付設されて いる。更に、前記スロットル弁3には、冷却水が周囲に導かれるワックスペレッ ト(感温部材)の熱変位によって、冷却水温度が低い冷機時にスロットル弁3の 全閉位置を開方向に変化させる全閉位置可変手段としてのファースト・アイドル ・コントロール・デバイス(FICD)7が付設されている。
【0013】 前記スロットルセンサ6の開度検出信号TVOは、前記アイドル制御弁5の開 度を制御するコントロールユニット8に入力されるようになっている。このコン トロールユニット8では、前記開度検出信号TVOに基づいてスロットル弁3の 全閉位置(アイドル位置)を検知し、かかるスロットル弁3の全閉状態を少なく とも条件として、アイドル回転数のフィードバック制御を実行する。
【0014】 また、コントロールユニット8には、機関の冷却水温度Twを検出する水温セ ンサ9及び機関回転に同期して回転する回転軸から回転信号を取り出す回転数セ ンサ10からの検出信号がそれぞれ入力されるようになっている。 更に、コントロールユニット8には、キースイッチ11のオン・オフ信号が入力 される。
【0015】 尚、図2において、12はエアクリーナ、13はエアフローメータである。 ここで、本実施例の内燃機関1においては、FICD7によってスロットル弁 3の全閉位置が機関温度(冷却水温度)に応じて変化するため、スロットル弁3 の全閉位置(アイドル位置)を機械的なスイッチによって検出することができな い。
【0016】 そこで、本実施例では、スロットルセンサ6で検出されるスロットル弁開度T VOの最小開度TVOmin を学習し、この最小開度TVOmin が全閉位置に相当 する開度であると見做す。そして、学習された最小開度TVOmin に所定微小開 度ΔTVOを加算した開度を、アイドル判定用の開度TVOIDLEとして設定し、 このアイドル判定用の開度TVOIDLEと実際の検出開度TVOとを比較すること で、スロットル弁3がアイドル位置であるか否かの判別を行わせる。
【0017】 ここで、前記最小開度TVOmin の学習の様子を図3及び図4のフローチャー トに従って詳細に説明する。尚、本実施例において、全閉位置学習手段,開方向 変化検知手段,学習値リセット手段としての機能は、前記図3及び図4のフロー チャートに示すように、コントロールユニット8がソフトウェア的に備えている 。
【0018】 図3のフローチャートにおいて、まず、ステップ1(図中ではS1としてある 。以下同様)では、キースイッチ11のオン・オフを判別し、キースイッチ11のオ ン時には、ステップ2へ進み、かかるオン判別が初回であるか否か、換言すれば 、キースイッチ11がオフ→オン切替えされた状態であるかを判別する。 そして、初回であるときには、ステップ3へ進み、前記最小開度TVOmin を 比較的高い開度である初期値TVOINT に初期化し、次回からはこのステップ3 をジャンプしてステップ4へ進む。
【0019】 ステップ4では、エンストがあったか否かの判定を、回転数センサ10からの検 出信号に基づいて行う。ここで通常に機関1が回転しているときには、ステップ 6へ進み、図4のフローチャートに示すようにして最小開度TVOmin の更新制 御を行う。 図4のフローチャートにおいては、まず、ステップ11でスタートスイッチのオ ン・オフを判別し、オフ時であるときに次のステップ12へ進む。
【0020】 ステップ12では、バッテリ電圧VB が所定電圧(例えば8V)以下であるか否 かを判別し、バッテリ電圧VB が前記所定電圧を超える正常電圧であるときにの み、次のステップ13へ進む。 ステップ13では、機関回転数Neが所定回転数(例えば4000rpm)以上であるか 否かを判別し、前記所定回転数未満である低回転数のときに、次のステップ14へ 進む。
【0021】 即ち、クランキング中、バッテリ電圧が低いとき、及び、高回転時には、最小 開度TVOmin の更新を行わないようになっている。 そして、前記更新を行わない条件がいずれも成立しないときには、ステップ14 へ進み、前回までに学習されている最小開度TVOmin と最新の検出開度TVO とを比較する。
【0022】 ここで、最新の検出開度TVOがそれまでに学習された最小開度TVOmin よ りも小さいときには、ステップ15へ進み、かかる最小開度TVOmin を下回る状 態が所定時間以上継続することを確認してから、ステップ16で前記最新に検出さ れた開度TVOを最小開度TVOmin に新たにセットして、最小開度TVOmin を更新する。尚、前記継続時間の確認は、ノイズによる誤学習を防止するために 行われる。
【0023】 再び、図3のフローチャートに戻って説明すると、通常の機関回転中は前述の ようにして、最小開度TVOmin が更新され、冷機スタート時でFICD7によ ってスロットル弁3の全閉位置が開方向に規制されるときには、スタート直後は 最小開度TVOmin は比較的大きな開度として学習されることになるが、暖機の 進行によってFICD7で決定される全閉開度が徐々に閉方向に変化すると、こ れに応じてスロットルセンサ6で検出される開度TVOの最小値も徐々に閉方向 に変化し、以て、FICD7によって決定される全閉位置に対応する開度を最小 開度TVOmin として学習することになる。
【0024】 ところで、上記のようにして暖機が進行した状態でエンストが発生し、その状 態で放置すると、機関が冷えて冷却水温度Twが徐々に低下する。従って、この とき、FICD7によって決定される全閉位置も前記冷却水温度Twの低下に伴 って徐々に開方向に変化することになる。 しかしながら、前記エンスト後の放置状態で、キースイッチ11をオンのままに しておくと、前記ステップ3における最小開度TVOmin の初期化の処理が行わ れないから、図4のフローチャートに示すステップ14における判別では、エンス ト前の暖機が進んだ状態において学習された最小開度TVOmin と、エンスト放 置によって全閉位置がエンスト前よりも開方向に変化した状態での検出開度TV Oとが比較されることになり、エンストによって実際の最小開度は開方向に変化 するから、結果、エンストによる最小開度の開方向変化があっても、エンスト前 の最小開度TVOmin が保持されることになってしまう。
【0025】 従って、上記の状態では、エンスト後の再始動によって暖機が再度行われ、冷 却水温度が上昇してエンスト前の温度状態になり、FICD7で決定される全閉 位置がエンスト前の位置に近づくまでは、実際の開度TVOが最小開度TVOmi n 付近のアイドル判定用開度TVOIDLE以下にならず、アイドル判定が行われな くなってしまう。
【0026】 そこで、本実施例では、ステップ4でエンスト(機関回転の停止)が検出され 、然も、次のステップ5で冷却水温度Twが所定水温(例えば60℃)を下回って いるときには、エンストに伴う機関温度の低下によって、エンスト前に学習され た最小開度TVOmin は、信頼できないデータであると判断する。そして、この ときには、ステップ7へ進んで、キースイッチ11のオフ→オン切替え時と同様に して、最小開度TVOmin を初期値TVOINT にリセットしてしまう。
【0027】 これにより、エンスト放置がなされても、再始動時に初期値TVOINT を比較 対象として最小開度TVOmin の更新をやり直すことになるから、実際の全閉位 置に対応する最小開度TVOmin を逐次更新設定することができ、以て、この最 小開度TVOmin に基づき設定されるアイドル判定用開度TVOIDLEで確実にア イドル判定を行わせることができる。
【0028】 図5のフローチャートは、前述のようにして学習される最小開度TVOmin を 用いて行われるアイドル判定の様子を示すものであり、まず、ステップ21では学 習された最小開度TVOmin に所定微小開度ΔTVOを加算して、アイドル判定 用開度TVOIDLEを設定し、次のステップ22では、スロットルセンサ6で検出さ れた開度TVOと前記アイドル判定用開度TVOIDLEとを比較する。
【0029】 そして、アイドル判定用開度TVOIDLE以下の開度であるときには、ステップ 24へ進んでアイドル判定を行い、アイドル判定用開度TVOIDLEを越える開度で あるときにはステップ23へ進んで非アイドル判定を行う。 尚、上記実施例では、エンストの判定と冷却水温度Twとに基づいて、FIC D7により可変とされる全閉位置の開方向への変化を検知し、キースイッチ11の オン状態における最小開度TVOmin の初期化を行わせるようにしたが、エンス ト判定のみを条件として初期化を行わせるようにしても良い。但し、この場合に は、エンスト後直ちに再始動される場合であっても、最小開度TVOmin が初期 化されることになってしまう。また、キースイッチ11のオン状態における冷却水 温度Twの減少変化を条件として初期化を行わせても良い。更には、FICD7 の変位方向を直接的に検出して、全閉位置が開方向へ変化するときに、最小開度 TVOmin の初期化を行わせるようにしても良い。
【0030】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によると、エンスト後に、キースイッチがオン状態 のまま放置され、その後再始動されるようなことがあっても、スロットル弁開度 の全閉位置を精度良く学習することができ、以て、前記全閉位置の学習値を用い たアイドル判定の精度を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の構成を示すブロック図。
【図2】本考案の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】スロットル弁の最小開度の学習を示すフローチ
ャート。
【図4】スロットル弁の最小開度の更新を示すフローチ
ャート。
【図5】最小開度を用いたアイドル判定を示すフローチ
ャート。
【符号の説明】
1 内燃機関 3 スロットル弁 6 スロットルセンサ 7 FICD 8 コントロールユニット 9 水温センサ 10 回転数センサ 11 キースイッチ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関吸気系に介装されたスロットル弁の開
    度を検出する開度検出手段と、 前記スロットル弁の全閉位置を、機関温度に感応して熱
    変位する感温部材によって冷機時に開方向に変化させる
    全閉位置可変手段と、 前記開度検出手段で検出されるスロットル弁開度の最小
    開度を全閉位置として学習する全閉位置学習手段と、 前記全閉位置可変手段により可変とされる全閉位置の開
    方向への変化を検知する開方向変化検知手段と、 該開方向変化検知手段により全閉位置の開方向への変化
    が検知されたときに、前記全閉位置学習手段による全閉
    位置の学習値を所定初期値にリセットする学習値リセッ
    ト手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関における
    スロットル弁の全閉位置学習装置。
JP2212792U 1992-04-09 1992-04-09 内燃機関におけるスロットル弁の全閉位置学習装置 Pending JPH0583344U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168900A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Nissan Motor Co Ltd エンジンの制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010168900A (ja) * 2009-01-20 2010-08-05 Nissan Motor Co Ltd エンジンの制御装置

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