JPH0582987U - 高所作業車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業台に搭乗した作業者にとって便利な収納
手段を備えた高所作業車を提供する。 【構成】 高所作業車１０は、少なくともブーム１３が
格納状態（Ｂ）にあるときに作業台１６に搭乗した作業
者Ｍ′による作業用補助具２３の取出しが可能となる位
置に、その作業用補助具２３を収納する収納手段２５を
備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、高所における電設工事等に用いられる高所作業車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

高所作業車の車体上には、起伏・伸縮作動等が自在であるとともに車体に対し て格納が自在なブーム（メインブーム）が取り付けられており、このメインブー ムの先端には、作業者搭乗用の作業台が取り付けられている。作業台に搭乗した 作業者は、ブームの各作動を通じて任意の高所に移動して作業を行うことができ る。 また、ブームの先端または作業台には、ウインチとこのウインチから繰り出さ れたワイヤをそのウインチから水平方向遠方において垂下するクレーンアーム（ 作業用補助具）からなる小型のクレーン装置が備えられており、高所作業中に、 地上から器具等を引き上げたり、逆に高所から降ろしたりすることができる。 なお、クレーンアームはブームの先端等から取り外すことができ、クレーン装 置を使用しないときには、車体に設けられた収納庫に収納しておく。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の高所作業車では、クレーンアームを収納するための収納 庫は、ブームや作業台が車体に対して格納された状態にあるときに、その作業台 の位置から遠く離れた位置に設けられていた。このため、作業者が作業台に搭乗 した後に、クレーン装置を使用することに気付いたときは、一旦作業台から降り て（高所作業中であったときはブームを格納した後、作業台から降りて）収納庫 までクレーンアームを取りに行き、再び作業台に乗り込まなければならず不便で あった。

【０００４】 本考案は、このような事情に鑑みてなされたものであり、作業台に搭乗した作 業者にとって便利な収納手段を備えた高所作業車を提供することを目的としてい る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案の高所作業車は、少なくともブームが格 納状態にあるときに作業台に搭乗した作業者による作業用補助具の取出しが可能 な位置に、その作業用補助具を収納する収納手段を備えている。

【０００６】

【作用】

このような高所作業車では、作業者が作業台に搭乗した後に作業用補助具が必 要であることに気付いた場合でも、少なくともブームが格納状態にあれば、作業 台に搭乗したまま収納手段から作業用補助具を取り出し、ブームの先端等にセッ トすることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。 図１には、本考案に係る高所作業車１０を示している。この高所作業車１０の 車体１１の前部には、車体１１に対して水平旋回が自在な旋回台１２が取り付け られている。そして、この旋回台１２の上部には、ブーム１３が取り付けられて いる。このブーム１３は、図中Ａに示すように、旋回台１２に起伏自在に枢着さ れた基端ブーム１３ａと、この基端ブーム１３ａに伸縮自在に挿入された中間ブ ーム１３ｂと、この中間ブーム１３ｂに伸縮自在に挿入された先端ブーム１３ｃ とからテレスコープ状に構成されている。先端ブーム１３ｃの先端には、垂直ポ スト１４がブーム１３の起伏状態にかかわらず垂直に維持されるよう取り付けら れており、この垂直ポスト１４には、水平方向遠方に延びる支持アーム１５が水 平旋回自在に取り付けられており、さらに、この支持アーム１５の先端には、作 業台１６が水平首振自在に取り付けられている。この作業台１６には、図に示す ように作業者Ｍが搭乗し、旋回台１２の旋回作動やブーム１３の起伏・伸縮作動 を通じて任意の高所に移動し、所望の高所作業を行うことができる。

【０００８】 また、垂直ポスト１４の上部には、小型クレーン装置２０が取り付けられてい る。このクレーン装置２０は、ウインチブラケット２１により支持されたウイン チ２２と、ウインチブラケット２１に取り付けられ、ウインチ２２から繰り出さ れたワイヤ２２ｗをそのウインチ２２から水平方向遠方（例えば、作業台１６の 正面）において垂下するクレーンアーム（作業用補助具）２３とから構成されて いる。なお、クレーンアーム２３はウインチブラケット２１に対して着脱が自在 であり、装着時にはそのアーム長さを任意に設定することができる。このように 構成されたクレーン装置２０を用いれば、高所作業中に作業台１６と地上との間 で重量物の上げ降ろしを容易に行うことができる。

【０００９】 ところで、この高所作業車１０において、ブーム１３を車体１１に対して格納 するときは、ブーム１３を全縮状態にするとともに、図２に示すように、旋回台 １２をブーム１３が斜め後方に延びるように旋回させる。さらに、図１中Ｂに示 すように、ブーム１３を水平レベルよりもその先端側が下がる状態まで倒伏させ る。一方、作業台１６を、図２にも示すように、水平支持アーム１５を適宜旋回 させるとともに作業台１６自体も適宜首振させて、ブーム１３とほぼ平行に並ぶ ように位置させる。

【００１０】 そして、このようにブーム１３等を格納するときは、作業車１０の走行の邪魔 にならないように、クレーン装置２０におけるクレーンアーム２３をウインチブ ラケット２１から取り外し、いずれかに収納しておく必要がある。このため、こ の高所作業車１０では、基端ブーム１３ａの上面に収納庫２５を設けている。こ の収納庫２５は、ブーム１３等を格納したときに、作業台１６の側方近傍に位置 する。したがって、作業者Ｍ′は作業台１６に搭乗したまま収納庫２５の上面に 設けられた開閉部２５ａを開けて、容易にクレーンアーム２２をその収納庫２５ に対して出し入れすることができる。 このため、作業者Ｍ′が作業台１６に乗り込んだ際ないしブーム１３を格納状 態から若干作動させた後（例えば、ブーム１３の先端が水平レベルよりも上がる 前くらいまで）にクレーンアーム２３の収納庫２５からの取り出しを忘れていた ことに気付いた場合には、その作業者Ｍ′は、収納庫が作業台からでは手の届か ない位置に取り付けられていた従来のように一旦作業台から降りることなく、作 業台１６に搭乗したままクレーンアーム２３を収納庫２５から取り出してウイン チブラケット２１に取り付けることができる。こうして、効率良く作業を行うこ とができる。

【００１１】 なお、上記実施例では、基端ブーム１３ａの上面に収納庫２５を設けたが、作 業台の格納位置が異なる高所作業車においては、そこから作業者の手が届くとこ ろであれば車体上に設けても良い。

【００１２】

【考案の効果】

以上のように、本考案の高所作業車では、少なくともブームおよび作業台が格 納状態にあるときは、作業台に搭乗した作業者は、そこに搭乗したまま収納庫に 対して作業用補助具を出し入れすることができる。したがって、本高所作業車を 用いれば、従来のように作業用補助具の出し入れのために一旦作業台から降りる 必要がなくなり、作業の効率化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る高所作業車の側面図である。

【図２】上記高所作業車の平面図である。

【符号の説明】

１３ ブーム １６ 作業台 ２３ クレーンアーム（作業用補助具） ２５ 収納庫

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体上に、起伏作動および前記車体に対
   する格納が自在なブームと、このブームの先端に取り付
   けられた作業台とを備え、前記ブームの先端または前記
   作業台には作業用補助具を着脱自在に取付け可能とした
   高所作業車であって、 少なくとも前記ブームが格納状態にあるときに前記作業
   台に搭乗した作業者による前記作業用補助具の取り出し
   が可能となる位置に、その作業用補助具を収納する収納
   手段を備えたことを特徴とする高所作業車。