JPH0582844U - 保冷容器 - Google Patents

保冷容器

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JPH0582844U
JPH0582844U JP2275092U JP2275092U JPH0582844U JP H0582844 U JPH0582844 U JP H0582844U JP 2275092 U JP2275092 U JP 2275092U JP 2275092 U JP2275092 U JP 2275092U JP H0582844 U JPH0582844 U JP H0582844U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器本体の開口部内側に引出し式の蓋体を嵌
合した合成樹脂発泡体製の容器として、特に輸送時ある
いは容器を持ち上げた場合に、蓋体が浮いたり外れたり
するおそれがなく、保冷効果を良好に保持できるように
する。 【構成】 容器本体1の一方の相対向側壁10a,10
bの開口部内側に蓋体を受ける段部11を形成し、他方
の相対向側壁のうち一側壁10cの上端部を切欠して蓋
体2をこの切欠部13より引出し可能に設ける。前記側
壁10cの切欠部13にさらに落し込んだ凹欠部14を
設け、切欠部13に嵌合する蓋体2の端部に凹欠部14
に嵌合する垂下突部24を設け、蓋体2の引出しにより
凹欠部14を開口可能にする。さらに蓋体引出し方向に
沿う両側壁10a,10bの開口突縁12の内面とこれ
に摺接する蓋体2の両側端面には、前後の隅角部近傍
に、それぞれ蓋体引出し方向に所要の長さを持って蓋体
2の浮き上りを規制するように係合する凹凸による係合
手段を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、主として野菜等の農作物の予冷及び出荷用として好適な保冷容器に 関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、苺、莢隠元、にんじん、レタス、ホウレンソウ、ブロッコリ―、リン ゴその他各種農作物の遠方への出荷、輸送に際しては、これらを断熱性のある容 器に収納した状態で真空予冷や差圧予冷が行なわれ、保冷状態に保持される。
【0003】 例えば、差圧予冷は、図9に例示するように、冷却室(B)内において野菜を 収納した容器(A)多数を段積みして横列に並置し、冷却装置(C)より冷気を 冷却室(B)内に供給しながら、ファン等の送風手段や吸引手段により前記容器 の列の両側に圧力差をもたせて、冷気を容器部分を流通させることにより、容器 内の野菜を冷却するものである。
【0004】 このような予冷および出荷用の容器としては、保冷のための断熱性を有するこ とと共に、予冷の際に一部を開口できること、特に前記の差圧予冷の際には、容 器の段積み状態において野菜の入った容器内を冷気が流通できるように開口でき ることが必要になる。
【0005】 したがって、蓋体を容器本体の開口に対し上方より嵌合する方式の容器は、段 積み状態での冷却効率が悪く、前記の差圧予冷には適さない。また、容器本体の 相対向する側壁に冷気流通のための開孔を設けた容器は、予冷後に前記開孔を接 着テ―プ等でいちいち閉塞する必要がある等、作業性の点で問題がある。
【0006】 そこで、容器本体の一側壁において上端部を切欠して、上部開口を閉塞する蓋 体を一側方に引出し可能に設けることにより、予冷時および予冷後の容器一方側 からの蓋体の出入操作により、段積み状態のままでも容易に容器の両側部分を一 部的に同時に開閉でき、差圧予冷等を好適に実施できる容器を提案している(実 開平2−111666号)。
【0007】 前記提案の容器は、一の側壁上端部に、開口部内側に嵌合する蓋体を引出し可 能にする切欠部を設け、さらにこの側壁に切欠部より落し込んだ凹欠部を設ける とともに、蓋体の一端部下面に該凹欠部に嵌合する垂下突部を設け、蓋体の引出 しにより凹欠部を開口可能にしているもので、これにより段積み状態のまま前記 蓋体を引き出して開口できるようになっている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記のような保冷容器において、蓋体が開口部に対して上方から嵌 合できる構造であると、輸送、運搬時における取扱い上の振動や衝撃によって蓋 体が上方に浮き上がったり離脱して、保冷効果が低下するおそれがある。
【0009】 また、内容物を収納した状態で容器を持ち上げると、内容物荷重のために容器 本体に歪みが生じ、その歪みのために蓋体が上方に浮いたりして外れてしまうこ とがある。殊に容器本体の外側面が凹設されていると、歪みが生じ易くなって蓋 体が外れ易くなる。また容器本体の側壁や隅角部の肉厚を大きくした場合にも、 内容物を収納した状態で容器を持ち上げたときの歪みは完全には解消できず、蓋 体が浮き上るおそれがある。
【0010】 本考案は、上記に鑑みてなしたものであり、容器本体の開口部内側に嵌合する 引出し式の蓋体を備えた、差圧予冷に使用する容器において、特に輸送時あるい は容器を持ち上げた場合に、蓋体が浮いたり外れたりするおそれがなく、保冷効 果を良好に保持できるようにした保冷容器を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決する本考案の保冷容器は、合成樹脂発泡体よりなる容器本体 と、この容器本体の開口部内側に嵌合する蓋体とからなり、容器本体の一方の相 対向側壁における開口部内側に蓋体を受ける段部を有し、他方の相対向側壁のう ち一側壁の上端部が切欠されて、開口部内側に嵌合した蓋体が該切欠部より引出 し可能に設けられ、前記一側壁の切欠部にさらに落し込んだ凹欠部が設けられる とともに、前記切欠部に嵌合する蓋体の一端部に該凹欠部に嵌合する垂下突部が 設けられ、前記蓋体の引出しにより前記凹欠部が開口可能に形成され、さらに蓋 体引出し方向に沿う両側壁の開口突縁の内面とこれに摺接する蓋体の両側端面に は、引出し方向前後の隅角部近傍に、それぞれ蓋体引出し方向に所要の長さを持 って蓋体の浮き上りを規制するように係合する凹凸による係合手段が設けられて なることを特徴とする。
【0012】 前記において、凹凸による係合手段として、開口突縁の後側隅角部近傍の内面 上部に係合凸部が設けられるとともに、これに対応する蓋体の後側隅角部近傍の 側端面に前記係合凸部が嵌合する凹部が設けられ、また開口突縁の前側隅角部近 傍の内面下部に係合凹部が設けられるとともに、これに対応する蓋体の前側隅角 部近傍の側端面に前記係合凹部に嵌合する凸部が設けられてなるものが好適であ る。
【0013】 また容器本体の後側面の下端部に底面に続く斜状の切欠を設けておくのが好ま しい。
【0014】
【作用】
上記の構成を備えた本考案の保冷容器によれば、差圧予冷を実施する際、冷却 室内において容器を段積みして容器本体の開口部内側に嵌合した蓋体を所要長さ 引出すことにより、引出し側になる前側においては蓋体の一端部下面に有する垂 下突部が側壁に有する凹欠部から抜脱して該凹欠部が開口し、また相対向する後 側においては蓋体の側端が側壁から隔離して少なくとも上方に開口する。これに より容器の前後両側部分をそれぞれ同時に通気部として開口させることができ、 差圧予冷等をそのまま実施できる。
【0015】 前記の予冷後は、容器の一方側に引出された蓋体を再度押し込めばよく、これ により一端部の下面に有する垂下突部が容器本体の一側壁に有する凹欠部に嵌合 して所定の閉蓋状態になり、保冷状態に保持できる。
【0016】 しかして、この閉蓋状態においては、蓋体引出し方向に沿う両側壁の開口突縁 の内面と蓋体の両側端面と蓋体引出し方向に沿う両側壁の開口突縁の内面とが、 前後の隅角部近傍に有する凹凸による係合手段によって上下に係合して、蓋体の 上方への浮き上りが規制されることになり、輸送、運搬時の取扱いにおける蓋体 の浮きや外れを防止できる。特に、前記係合手段が前後の隅角部近傍の4個所に おいてそれぞれ蓋体引き出し方向に所要の長さを持って形成されているために、 内容物荷重によって容器本体が少々歪むことがあっても、前記の係合状態を良好 に保持できて、蓋体の浮き上りを確実に防止できる。
【0017】 また、前後の係合手段として、請求項2のように、後側には開口突縁の内面に 係合凸部を設けるとともに、蓋体の側端面に前記係合凸部が嵌合する凹部を設け 、また前側には開口突縁の内面に係合凹部を設けるとともに、蓋体の側端面に前 記係合凹部に嵌合する凸部を設けてあると、蓋体の上方への浮き上りを規制でき る上に、開口突縁内側に対する蓋体の押込みおよび引出し操作を問題なく行なえ る。
【0018】 また容器本体の後側面の下端部に底面に続く斜状の切欠を設けてあると、上記 段積み状態での予冷の際、前記切欠が下段の容器の蓋体引出しによる後部側の開 口に連続することになるので、予冷後に氷や蓄冷剤等の冷却媒体を容器内に入れ る場合、前記切欠から冷却媒体を収納することが可能になる。
【0019】
【実施例】
次に本考案の実施例を図1〜図8に基いて説明する。
【0020】 図面において、(1)は合成樹脂発泡体よりなる平面略方形をなす容器本体、 (2)は前記と同素材よりなる蓋体であり、後述するように容器本体(1)の開 口部内側に嵌合して一側方に引出し可能に設けられる。
【0021】 容器本体(1)の一方の相対向する側壁部(10a)(10b)における開口 部内側には、該開口部に嵌合する蓋体(2)を受支する段部(11)が設けられ ている。他方、蓋体(2)の相対向側部は厚み方向の下面側が切欠されて上面側 周縁部(20)が段部(11)に載接した状態で、段部(11)より外側の開口 突縁(12)の内側に嵌合するとともに、蓋体(2)の下部が前記段部(11) より内側に落し込まれて嵌合する。
【0022】 前記の段部(11)は前記蓋体(2)の引き出し方向に沿って相対向する両側 壁(10a)(10b)のみに設けておくだけでもよいが、他方の相対向する側 壁(10c)(10d)の上端部内側にも段部を形成しておくことができる。図 の場合、蓋体(2)の引出し側とは反対側の側壁(10d)の上端部には前記段 部(11)と若干段差のある段部(11d)が設けられている。
【0023】 そして相対向する両側壁(10c)(10d)のうち蓋体引出し方向の前側に なる側壁(10c)の上端部は、前記段部(11)より蓋体(2)の厚み分さら に段落し状に切欠形成されて、前記の蓋体(2)を該切欠部(13)より引き出 し得るようになっている。また前記側壁(10c)の中央上部等の一部が前記切 欠部(13)よりさらに落し込まれて容器内外に連通する凹欠部(14)として 形成されている。
【0024】 他方、蓋体(2)には、前記側壁(10c)と対応する前側の端部(20c) の下面に、蓋体(2)が容器本体(1)の開口部内側に嵌合した閉蓋状態で、前 記凹欠部(14)に嵌合する垂下突部(24)が設けられており、蓋体(2)の 引き出しにより前記凹欠部(14)が開口するように構成されている。
【0025】 図の場合は、前記側壁(10c)の凹欠部(14)の外側、および両側の段部 (11)の外側にさらに落し込み形成された段部(14a)と(11a)が設け られており、他方、蓋体(2)の端部(20c)の垂下凸部(24)には前記段 部(14a)と(11a)に嵌合する突縁(24a)と(21a)が突設されて おり、これによりこの部分の密封性をよくしている。
【0026】 蓋体(2)が相対向側部の下面側に切欠を有さず、段部(11)上に載接する だけの厚みをなす場合、側壁(10c)における切欠部(13)を段部(11) と面一をなすように切欠形成しておく。
【0027】 前記前側の側壁(10c)と対向する後側の側壁(10d)の上端部にも段部 (12d)より外側の開口突縁(12)の中央部に切欠(15)が設けられてい る。これに対応して、蓋体(2)の端部(20d)に前記切欠(15)に嵌合す る突出部(25)が延設されており、蓋体(2)の引出しにより該突出部(25 )が切欠(15)から抜脱して、該切欠(15)が側方に開口するようになって いる。前記切欠(15)と突出部(25)を、凹欠部(14)および垂下突部( 24)と同様にさらに落し込みあるいは垂下させて設けることができる。
【0028】 そして容器本体(1)の開口部内側に嵌合した蓋体(2)の浮き上がり防止の 手段として、蓋体引出し方向に沿う両側壁(10a)(10b)における開口突 縁(12)の内面とこれに摺接する蓋体(2)の両側端面には、引出し方向前後 の隅角部近傍の個所に、それぞれ蓋体引出し方向に所要の長さを持って蓋体(2 )の浮き上りを規制するように上下に係合する凹凸による係合手段が設けられて いる。
【0029】 特に、図示する実施例の場合、前記の係合手段として、開口突縁(12)にお ける後側隅角部近傍の内面上部には蓋体引出し方向に長い係合凸部(16)が設 けられるとともに、これに対応する蓋体(2)の後側隅角部近傍の側端面には前 記係合凸部(16)が嵌合する凹部(26)が上部に設けられて、その下の段部 (26a)が係合凸部(16)に上向きに係合するようになっている。前記の係 合凸部(16)と凹部(26)とを逆テーパ状に形成しておくこともできる。
【0030】 また前記開口突縁(12)の前側隅角部近傍の内面下部には蓋体引出し方向に 長い係合凹部(17)が設けられるとともに、これに対応する蓋体(2)の前側 隅角部近傍の側端面に前記係合凹部(17)に嵌合する凸部(27)が下部に設 けられて、上向きに係合するようになっている。係合凹部(17)を開口突縁( 12)の前端部から連続して形成しておくこともできるが、図のように前端部を 残余して係合凹部(17)を形成してあると、蓋体(2)の凸部(27)を弾性 変形を利用して該係合凹部(17)に一旦嵌合し係合させると、蓋体(2)が容 易に抜け出さず、閉蓋状態を良好に保持できる。
【0031】 なお、前記の係止手段としては、蓋体(2)の押し込みおよび引出しを許容し てかつ閉蓋状態において浮き上りを規制できる凹凸形状による実施が可能で、例 えば前側の係止手段として、後側の係合凸部(16)と凹部(26)に連続して 同様の凸部と凹部を設けて実施することも可能であるが、容器本体の成形の容易 性等の点から、図示する形態にして実施するのが好ましい。
【0032】 さらに、図示する実施例においては、容器本体(1)の底面における蓋体引き 出し方向に沿う両側端部には、容器の段積み時に上層の容器の底面が蓋体(2) 上面に接触するのを防ぐために開口突縁(12)に相当する幅の突縁(18)が 設けられている。
【0033】 また蓋体(2)の上面両側端部にはガイド用突縁(28)が設けられており、 段積み時に上層容器の突縁(18)の内側に沿って左右方向の位置決めを行なえ るようになっている。特にこの蓋体(2)の突縁(28)は底面の突縁(18) より突出寸法を小さくして、蓋体(2)を抵抗なく引き出せるようにするのがよ い。
【0034】 なお、この種の容器は、図8のように複数個を段積みした状態でバンド掛けし て取扱われることが多い。そのため容器本体(1)の突縁(18)はバンド掛け に相当する個所が切欠されてこれによりバンド(30)を位置決めできるように 形成される。またこのバンド掛け状態での蓋体(2)の引き出しを可能にするた め、前記突縁(28)は一部が切欠(28a)されて形成される。
【0035】 また、容器本体(1)の相対向側壁(10a)(10b)の開口突縁(12) による上端面のバンド掛けに相当する部分は、バンドの締付けによる陥没変形を 考慮して若干高く盛り上った凸状に形成しておくのが望ましい。
【0036】 (19)は容器本体(1)の後側面の下端部に設けられた底面に続く斜状の切 欠であり、容器を段積みして蓋体(2)を引出した状態において該切欠(19) が下段の容器の後部側の切欠(15)による開口に連続するように設けられてい る。(19a)は容器を持ち運ぶ場合の手掛け部である。
【0037】 上記の容器本体(1)および蓋体(2)の構成素材である合成樹脂発泡体とし ては、ポリスチレンおよびスチレンを主体とする共重合体等のスチレン系樹脂発 泡体、ポリオレフィン系樹脂発泡体、ポリ塩化ビニル樹脂発泡体その他の合成樹 脂発泡体を用いることができ、特に前記発泡体の表面に非発泡樹脂による補強表 皮層を設けておくことができる。
【0038】 上記のように構成された容器(A)の使用状態について説明すると、容器内に 野菜(a)を収納し、蓋体(2)を容器本体(1)の開口部内側の段部(11) 上に載接するように嵌合し閉蓋する(図2〜図6)。
【0039】 差圧予冷を実施する場合、この容器(A)の所要数を、図8のように段積みし て、必要に応じてこれらの容器(A)をバンド掛けする。段積みした容器(A) をパレット(40)上に乗載して取扱う場合、パレット(40)と容器(A)を 一体にバンド掛けすることもできる。
【0040】 そして前記のように段積みした状態で、冷却室(B)内に蓋体引出し方向前後 の両側壁(10c)(10d)が容器の列の両側面となるように並置し、一側部 からの蓋体(2)を引き出すことにより、蓋体(2)の一端部下面に有する垂下 突部(24)を凹欠部(14)から抜脱させて該凹欠部(14)を開口させ、同 時に他端側における蓋体(2)の突出部(25)を側壁(10d)の切欠(15 )から抜脱させ、側方に開口させる(図4および図8)。(1a)(2a)は蓋 体(2)の引き出し位置を示す目印である。
【0041】 この状態で、冷気を冷却室(2)内に供給するとともに、ファン等の送風手段 あるいは吸引手段を利用して、冷気を冷却室内に供給するとともに、蓋体(2) を引出した側と他方側とに圧力差を付けて、前記冷気を一方側から他方側に流通 させる。この冷気は例えば一方側の側壁(10c)の凹欠部(14)による開口 部分から容器(A)内に流入して容器内を流れ、他方側の切欠(15)による開 口部分から流出する。こうして冷気が容器(A)内を流通する間に容器内の収納 物である野菜(a)が冷却される。
【0042】 一定時間の冷却により予冷が完了した後、容器内に氷や蓄冷剤等の冷却媒体を 入れる場合は、閉蓋するまでに後部側の開口部分から冷却媒体を入れればよい。 特に段積みされた最上段の容器を除く容器(A)には、上段の容器(A)の後側 面下端部に有する切欠(19)から冷却媒体を入れることができる。
【0043】 そして蓋体(2)を押し込めば、突出部(25)が切欠(15)に嵌合すると ともに、垂下突部(24)が凹欠部(14)に嵌合して、所定の閉蓋状態に保持 される。
【0044】 特にこの閉蓋状態においては、蓋体(2)の後端側は両側端面の凹部(26) が開口突縁(12)の内面に有する係合凸部(16)に嵌合して段部(26a) が上向きに係合し、また蓋体(2)の前端側は両側端面の凸部(27)が開口突 縁(12)に有する係合凹部(17)に嵌合して上向きに係合する。そのため、 蓋体(2)の上方への浮き上りが規制され、輸送、運搬時の取扱いにおける蓋体 の浮きや外れを防止でき、また内容物荷重によって容器本体が少々歪むことがあ っても、係合状態を良好に保持できて、蓋体(2)が浮き上るおそれがない。
【0045】 輸送途中において、段積みした容器(A)内の野菜を確認する場合、上記同様 に蓋体(2)を所要長さ引き出せば、側壁の一部が開口するため、その確認が容 易に行なえる。
【0046】 なお、本考案の容器(A)は、上記の差圧予冷のみでなく、冷却室内を減圧真 空化して冷却する所謂真空予冷においても、上記同様に、予冷前に蓋体(2)の 引き出しにより容器両側部分を一部的に開口させ、また予冷後に蓋体(2)を押 し込んで閉蓋することにより使用でき、その開閉操作が容易に行なえる。また本 考案の容器は上記のような野菜の予冷、出荷用に使用するものに限らず、他の保 冷製品の包装にも利用できる。
【0047】
【考案の効果】
上記したように本考案の容器によれば、合成樹脂発泡体製で断熱性に優れるの みならず、この容器を段積みした状態において、蓋体の側方への引き出しを可能 に保持できて、相対向する両側部分の一部をそれぞれ簡単に開口させ、また閉塞 させることができるので、差圧予冷等を容易に実施できる。また予冷後、蓋体を 押し込んで閉蓋することにより保冷状態に保持できる。
【0048】 特に、この閉蓋状態においては、蓋体の両側端面が、容器本体の開口突縁に対 し前後の隅角部近傍で凹凸による係合手段により上向きに係合して、蓋体の上方 への浮き上りが規制され、輸送、運搬等の取扱い時の振動や衝撃によっても、ま た容器を持ち上げた場合に容器本体に歪みが生じても、蓋体が浮き上ったり外れ るおそれがなく、閉蓋状態を良好に保持できて保冷効果を良好に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す容器本体と蓋体を分離し
た斜視図である。
【図2】蓋体を容器本体に嵌合して一部を引き出した斜
視図である。
【図3】同上の平面図である。
【図4】前図のX−X線の断面図である。
【図5】同Y−Y線の閉蓋状態の断面図である。
【図6】同Z−Z線の閉蓋状態の断面図である。
【図7】容器本体の底面からみた斜視図である。
【図8】予冷状態の断面図である。
【図9】差圧予冷システムの説明図である。
【符号の説明】
(A) 容器 (1) 容器本体 (10a)(10b) 一方の相対向する側壁 (10c)(10d) 他方の相対向する側壁 (11) 段部 (12) 開口突縁 (13) 切欠部 (14) 凹欠部 (15) 切欠 (16) 係合凸部 (17) 係合凹部 (18) 突縁 (2) 蓋体 (20) 上面側周縁部 (20c) 引出し側の端部 (24) 垂下突部 (25) 突出部 (26) 凹部 (26a) 段部 (27) 凸部 (28) 突縁

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡体よりなる容器本体と、こ
    の容器本体の開口部内側に嵌合する蓋体とからなり、容
    器本体の一方の相対向側壁における開口部内側に蓋体を
    受ける段部を有し、他方の相対向側壁のうち一側壁の上
    端部が切欠されて、開口部内側に嵌合した蓋体が該切欠
    部より引出し可能に設けられ、前記一側壁の切欠部にさ
    らに落し込んだ凹欠部が設けられるとともに、前記切欠
    部に嵌合する蓋体の一端部に該凹欠部に嵌合する垂下突
    部が設けられ、前記蓋体の引出しにより前記凹欠部が開
    口可能に形成され、さらに蓋体引出し方向に沿う両側壁
    の開口突縁の内面とこれに摺接する蓋体の両側端面に
    は、前後の隅角部近傍に、それぞれ蓋体引出し方向に所
    要の長さを持って蓋体の浮き上りを規制するように係合
    する凹凸による係合手段が設けられてなることを特徴と
    する保冷容器。
  2. 【請求項2】 凹凸による係合手段として、開口突縁の
    後側隅角部近傍の内面上部に係合凸部が設けられるとと
    もに、これに対応する蓋体の後側隅角部近傍の側端面に
    前記係合凸部が嵌合する凹部が設けられ、また開口突縁
    の前側隅角部近傍の内面下部に係合凹部が設けられると
    ともに、これに対応する蓋体の前側隅角部近傍の側端面
    に前記係合凹部に嵌合する凸部が設けられてなる請求項
    1に記載の保冷容器。
  3. 【請求項3】 容器本体の後側面の下端部に底面に続く
    斜状の切欠が設けられてなる請求項1または2に記載の
    保冷容器。
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