JPH0582274A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

Info

Publication number
JPH0582274A
JPH0582274A JP3246133A JP24613391A JPH0582274A JP H0582274 A JPH0582274 A JP H0582274A JP 3246133 A JP3246133 A JP 3246133A JP 24613391 A JP24613391 A JP 24613391A JP H0582274 A JPH0582274 A JP H0582274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
switching element
capacitor
terminal
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3246133A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3324127B2 (ja
Inventor
Masahito Onishi
雅人 大西
Hidenori Kakehashi
英典 掛橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP24613391A priority Critical patent/JP3324127B2/ja
Publication of JPH0582274A publication Critical patent/JPH0582274A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3324127B2 publication Critical patent/JP3324127B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】共振負荷回路を備えるインバータ回路を用いた
放電灯点灯装置において、特定の雑音周波数が強調され
ることを防止する。 【構成】スイッチング素子Q1 のオン・オフ動作により
ランプ1を含む共振負荷回路に高周波電力を供給するイ
ンバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、ランダ
ム信号発生器4を付加して、スイッチング素子Q1 のオ
ン時間又はスイッチング周波数をランダムに変化させ
る。 【効果】雑音強度の周波数スペクトルが広い範囲に分散
され、低雑音の放電灯点灯装置を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ランプに高周波エネル
ギーを供給して点灯させる放電灯点灯装置に関するもの
であり、さらに詳しくは、放電灯点灯装置のノイズ低減
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17に従来例の回路図を示す。この回
路は、インダクタLとコンデンサC1 による共振回路を
有する一石式電圧共振形のインバータ式放電灯点灯装置
である。交流電源ACを全波整流器DBにより整流し、
コンデンサC2 により平滑する。そして、このコンデン
サC2 の両端間に、ランプ1とインダクタLとスイッチ
ング素子Sを直列に接続し、スイッチング素子Sと並列
にコンデンサC1 を接続する。
【0003】図18は上記回路の動作波形図である。図
中、(a)は制御回路2の制御信号Vd、(b)はスイ
ッチング素子Sの電流Is、(c)はコンデンサC1
電圧Vc、(d)はインダクタLの電流Iである。時刻
0 で制御回路2の制御信号Vdによりスイッチング素
子Sがオンし、スイッチング素子Sの電流Isが増加
し、時刻t1 でスイッチング素子Sがオフすると、イン
ダクタLに流れていた電流Iは流れ続けようとしてコン
デンサC1 を充電し、コンデンサC1 の電圧Vcは共振
的に上昇する。時刻t2 で電圧Vcが最大となり、イン
ダクタLの電流Iはゼロとなる。その後は、コンデンサ
1 が放電して逆向きの電流が流れ、電圧Vcが低下
し、時刻t3 でゼロとなり、スイッチング素子Sに逆向
きの電流が流れる。この繰り返しで、ランプ1に高周波
の交流電流を供給できるものである。また、スイッチン
グ素子Sの両端電圧の波形が共振的となり、滑らかに上
昇するため、スイッチング時に発生する雑音の低減が期
待できるものである。
【0004】しかしながら、上記の回路では、スイッチ
ング素子Sのスイッチング動作が周期的に行われ、さら
に、スイッチングによる電流Isの急峻な変化やランプ
1に流れる電流Iの歪みのために、図19に示すよう
に、回路の動作周波数f0 を基本周波数とした高調波f
1 ,f2 ,f3 ,f4 ,…が発生し、これが特定の周波
数における雑音の原因となっていた。なお、回路の動作
周波数f0 は、図18に示すスイッチング動作の1周期
(t3 −t0 )の逆数で決まる。
【0005】図20に他の従来例を示す。この回路は、
入力電流歪みを改善するチョッパー回路である。交流電
源ACは全波整流器DBにより整流され、その整流出力
端にはインダクタLとスイッチング素子Sの直列回路が
接続されている。スイッチング素子Sの両端には、逆流
阻止用のダイオードDを介して平滑用のコンデンサCが
接続されている。コンデンサCには、負荷回路3が接続
されている。
【0006】図21は上記回路の動作波形図である。図
中、(a)は全波整流器DBの整流出力端に得られる入
力電圧Vi、(b)は制御回路2からの制御信号Vd、
(c)はスイッチング素子Sに流れる電流Is、(d)
はスイッチング素子Sの両端電圧Vs、(e)はコンデ
ンサCの両端電圧Vcである。時刻t0 で制御信号Vd
によりスイッチング素子Sがオンすると、入力電圧Vi
がインダクタLに印加され、インダクタLの電流Iは直
線的に増加して行く。時刻t1 でスイッチング素子Sが
オフすると、インダクタLのエネルギーは、ダイオード
Dを介してコンデンサCを充電し、負荷回路3に電流を
供給する。コンデンサCの電圧Vcは、スイッチング素
子Sがオンしたときに低下し、オフしたときに上昇す
る。
【0007】図20の回路では、入力電圧Viの高さに
応じて、制御回路2によりスイッチング素子Sのオンデ
ューティを変化させるものである。すなわち、入力電圧
Viの高い期間では、例えば、時刻t3 でスイッチング
素子Sがオフした後、時刻t 4 でオンしてすぐに時刻t
5 でオフし、オンデューティは小さくなる。また、入力
電圧Viの低い期間では、例えば、時刻t6 に示すよう
に、スイッチング素子Sのオンデューティは大きくな
る。このように、入力電圧Viの高さに応じてスイッチ
ング素子Sのオン時間を制御して、交流電源ACからの
入力電流を交流電圧波形の正弦波に近付けることによ
り、入力電流歪みを改善することができる。しかしなが
ら、この場合にもスイッチング素子Sの動作の繰り返し
は一定周期で行われるため、図17の従来例と同様に、
特定の周波数の雑音が強調されるという問題があった。
【0008】図22に別の従来例を示す。この回路は、
制御回路2の制御信号V1 ,V2 により交互にオン・オ
フ駆動される一対のスイッチング素子S1 ,S2 の直列
回路を電源用のコンデンサC2 の両端間に接続した直列
インバータ回路である。スイッチング素子S2 と並列に
インダクタLとコンデンサC1 の直列共振回路が接続さ
れている。コンデンサC1 の両端には、直流成分カット
用のコンデンサC3 を介してランプ1が接続されてい
る。
【0009】図23は上記回路の動作波形図である。図
中、(a)は制御回路2からの第1の制御信号V1
(b)は制御回路2からの第2の制御信号V2 、(c)
はスイッチング素子S1 に流れる電流Is1 、(d)は
スイッチング素子S2 に流れる電流Is2 、(e)はイ
ンダクタLの電流I、(f)はスイッチング素子S2
両端電圧Vsである。時刻t0 で制御信号V2 によりス
イッチング素子S2 がオフすると、インダクタLの電流
Iは流れ続けようとしてスイッチング素子S1 を逆向き
に流れる。このとき、制御信号V1 によりスイッチング
素子S1 がオンしているので、やがてスイッチング素子
1 に正方向の電流Is1 が流れる。時刻t1 で制御信
号V1 によりスイッチング素子S1 がオフすると、イン
ダクタLの電流Iは流れ続けようとしてスイッチング素
子S2 を逆向きに流れる。このとき、制御信号V2 によ
りスイッチング素子S2 がオンしているので、やがてス
イッチング素子S2 に正方向の電流Is2 が流れ、時刻
2 でスイッチング素子S2 がオフし、スイッチング素
子S1 がオンして、以下、同じ動作を繰り返すものであ
る。
【0010】時刻t3 以降の波形図は、各スイッチング
素子S1,S2 の動作周波数を上述の時刻t0 〜t2
比べて高くした場合であり、同様にして負荷回路に交流
電流Iを供給できるものであるが、各スイッチング素子
1 ,S2 のオン時間が短いため、負荷回路の自己共振
周波数よりもさらに高いスイッチング周波数となり、負
荷回路に流れる電流は少なくなる。このように、動作周
期が時刻t0 〜t2 と時刻t3 〜t5 では異なり、負荷
回路の電流が変化しているが、それぞれについて一定周
期の動作であるので、上記各従来例と同様に、特定の周
波数の雑音が強調されるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、共振負荷回路を備えるインバータ回路を用いた放電
灯点灯装置において、特定の雑音周波数が強調されるこ
とを防止することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明にあっては、上記
の課題を解決するために、図1に示すように、スイッチ
ング素子Q1 のオン・オフ動作によりランプ1を含む共
振負荷回路に高周波電力を供給するインバータ回路を用
いた放電灯点灯装置において、ランダム信号発生器4を
付加して、スイッチング素子Q1 のオン時間又はスイッ
チング周波数をランダムに変化させることを特徴とする
ものである。
【0013】なお、請求項2に記載のように、インバー
タ回路が電圧共振回路を有する場合には、スイッチング
素子Q1 のオン時間の最小値を、スイッチング素子Q1
のオフ時にスイッチング素子Q1 の両端に生じる共振電
圧がゼロに復帰できる時間に設定することが好ましい。
また、請求項3に記載のように、インバータ回路が電流
共振回路を有する場合には、スイッチング素子Q1 の動
作周波数の最小値を、負荷回路の自己共振周波数よりも
高く設定することが好ましい。
【0014】
【作用】本発明によれば、スイッチング素子Q1 のオン
時間又は動作周波数がランダムに変化するので、放電灯
点灯装置により発生する雑音の強度は、図8に示すよう
に、特定の周波数にピークを持たず、全体の周波数に散
らばるため、全周波数におけるピークは低いものとな
る。また、共振回路の特性から、ランダムに変化するオ
ン時間又は動作周波数の範囲を適切に設定することによ
り、安定な動作も可能となるものである。さらに、上記
の安定な動作を可能とする範囲内で、ランプ1への供給
電力を調整するためにランダムに変化する範囲を限定す
ることもできる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例の回路図であ
る。この回路では、スイッチング素子Q1 の制御回路2
にランダム信号発生器4を接続している。その他の構成
は、図17に示した一石式電圧共振形のインバータ式放
電灯点灯装置の従来例とほぼ同様であり、交流電源AC
を全波整流器DBにより整流し、コンデンサC2 により
平滑し、このコンデンサC2 の両端間に、ランプ1とイ
ンダクタLとスイッチング素子Q1 を直列に接続し、ス
イッチング素子Q1 と並列にコンデンサC1 を接続して
いる。なお、スイッチング素子Q1 として、図示実施例
ではバイポーラトランジスタを用いているので、逆並列
ダイオードD1 を付加しているが、パワーMOSFET
を用いる場合には、逆並列ダイオードD1は寄生の逆方
向ダイオードで代用できる。
【0016】次に、上記回路に用いる制御回路2の構成
を図2乃至図4に示す。まず、図2に示した回路は、汎
用のタイマーIC(シグネティックス社製NE555)
よりなる単安定マルチバイブレータ回路M1 を備えてい
る。このタイマーICは、トリガー端子(2番ピン)が
(1/3)Vcc以下になると、トリガーされて出力端
子(3番ピン)がHighレベルとなり、放電端子(7
番ピン)は高インピーダンスとなる。また、スレショル
ド端子(6番ピン)が(2/3)Vccになると、出力
端子(3番ピン)がLowレベルとなり、放電端子(7
番ピン)もLowレベルとなる。電源端子(8番ピン)
とアース端子(1番ピン)の間には、制御電源電圧Vc
cが印加されている。また、リセット端子(4番ピン)
は電源端子(8番ピン)に接続されており、周波数制御
端子(5番ピン)は、デカップリングコンデンサC4
介してアース端子(1番ピン)に接続されている。タイ
マーICの時定数回路を構成する抵抗R1 とコンデンサ
3 の直列回路には、制御電源電圧Vccが印加されて
いる。抵抗R1 とコンデンサC3 の接続点は、タイマー
ICのスレショルド端子(6番ピン)及び放電端子(7
番ピン)に接続されており、これによって、タイマーI
Cは単安定マルチバイブレータ回路として動作するもの
である。
【0017】この単安定マルチバイブレータ回路M
1 は、トリガー入力端子(2番ピン)がLowレベルと
なってトリガーされると、コンデンサC3 と抵抗R1
時定数でスレショルド端子(6番ピン)が所定のスレシ
ョルド電圧Vth=(2/3)Vccとなるまで、出力
端子(3番ピン)はHighレベルとなる。そして、ス
レショルド端子(6番ピン)が所定のスレショルド電圧
Vthに達すると、出力端子(3番ピン)がLowレベ
ルとなり、放電端子(7番ピン)もLowレベルとな
り、コンデンサC3 の電荷は放電される。
【0018】図2の端子aは図3の端子aに接続されて
いる。また、図2の端子bは図4の端子bに接続されて
いる。図2の回路において、端子a,bはアンド回路A
2 の入力に接続されている。アンド回路A2 の出力は、
単安定マルチバイブレータ回路M1 のトリガー入力端子
(2番ピン)に接続されると共に、アンド回路A1 の一
方の入力に接続されている。単安定マルチバイブレータ
回路M1 の出力端子(3番ピン)の出力電圧V0 は、否
定回路N1 に入力されている。否定回路N1 の出力は、
アンド回路A1 の他方の入力に接続されている。アンド
回路A1 の出力電圧は、制御回路2の制御信号V1 とな
る。
【0019】図3の回路では、図2と同じタイマーIC
を用いて単安定マルチバイブレータ回路M2 を構成して
いる。このタイマーICのトリガー入力端子(2番ピ
ン)は、コンデンサC20を介して否定回路N2 の出力に
接続されている。否定回路N2 には、制御信号V1が入
力されている。また、出力端子(3番ピン)は、コンデ
ンサC23を介して端子aに接続されている。リセット端
子(4番ピン)には、コンデンサC24を介して制御信号
1 が入力されている。電源端子(8番ピン)とアース
端子(1番ピン)の間には、制御電源電圧Vccが印加
されている。周波数制御端子(5番ピン)は、デカップ
リングコンデンサC22を介してアース端子(1番ピン)
に接続されている。タイマーICの時定数回路を構成す
る抵抗R21とコンデンサC21の直列回路には、制御電源
電圧Vccが印加されている。抵抗R21とコンデンサC
21の接続点は、タイマーICのスレショルド端子(6番
ピン)及び放電端子(7番ピン)に接続されており、こ
れによって、タイマーICは単安定マルチバイブレータ
回路として動作するものである。なお、タイマーICの
トリガー入力端子(2番ピン)は、ダイオードD20と抵
抗R20の並列回路を介して制御電源電圧Vccにプルア
ップされている。また、端子aはダイオードD 21と抵抗
22の並列回路を介して制御電源電圧Vccにプルアッ
プされている。さらに、リセット端子(4番ピン)は、
ダイオードD22と抵抗R23の並列回路を介して制御電源
電圧Vccにプルアップされている。
【0020】図4の回路では、図2と同じタイマーIC
を用いて単安定マルチバイブレータ回路M3 を構成して
いる。このタイマーICのトリガー入力端子(2番ピ
ン)は、コンデンサC25を介して否定回路N3 の出力に
接続されている。否定回路N3 には、制御信号V1が入
力されている。タイマーICの出力端子(3番ピン)
は、オア回路O1 の一方の入力とされており、ランダム
信号発生器4からのランダム信号Vnは、オア回路O1
の他方の入力とされている。また、オア回路O1 の出力
は端子bに接続されている。電源端子(8番ピン)とア
ース端子(1番ピン)の間には、制御電源電圧Vccが
印加されている。リセット端子(4番ピン)は電源端子
(8番ピン)に接続されており、周波数制御端子(5番
ピン)は、デカップリングコンデンサC27を介してアー
ス端子(1番ピン)に接続されている。タイマーICの
時定数回路を構成する抵抗R25とコンデンサC26の直列
回路には、制御電源電圧Vccが印加されている。抵抗
25とコンデンサC26の接続点は、タイマーICのスレ
ショルド端子(6番ピン)及び放電端子(7番ピン)に
接続されており、これによって、タイマーICは単安定
マルチバイブレータとして動作するものである。なお、
タイマーICのトリガー入力端子(2番ピン)は、ダイ
オードD23と抵抗R24の並列回路を介して制御電源電圧
Vccにプルアップされている。
【0021】以下、図2乃至図4に示した制御回路2の
動作について説明する。図2の回路において、単安定マ
ルチバイブレータ回路M1 が時限動作が終了していると
きには、出力電圧V0 がLowレベルになるので、否定
回路N1 の出力はHighレベルになる。また、端子a
は図3の単安定マルチバイブレータ回路M2 の出力端子
(3番ピン)がHighレベルからLowレベルに立ち
下がった直後を除けば、常時は抵抗R22を介してHig
hレベルにプルアップされている。したがって、この状
態では、図2の端子bの信号がアンド回路A1 からその
まま出力される。図2の端子bには、図4のオア回路O
1 の出力が接続されているが、その一方の入力は単安定
マルチバイブレータ回路M3 の出力端子(3番ピン)が
接続されており、単安定マルチバイブレータ回路M3
時限動作を終了しているときにはLowレベルであるの
で、結局、端子bにはランダム信号Vnがそのまま出力
される。
【0022】図5は制御回路2の動作波形図である。図
中、(a)はランダム信号Vn、(b)は単安定マルチ
バイブレータ回路M1 の出力電圧V0 、(c)は制御回
路2からの制御信号V1 である。まず、図5の時刻t0
でランダム信号VnがHighレベルからLowレベル
に立ち下がると、制御信号V1 もHighレベルからL
owレベルに立ち下がる。また、アンド回路A2 の出力
がHighレベルからLowレベルに立ち下がるので、
時刻t0 で単安定マルチバイブレータ回路M1 がトリガ
ーされて、その出力電圧V0 がLowレベルからHig
hレベルに立ち上がる。
【0023】次に、図5の時刻t1 でランダム信号Vn
が立ち上がると、アンド回路A2 の出力がLowレベル
からHighレベルに戻るが、このときには、単安定マ
ルチバイブレータ回路M1 の出力電圧V0 がHighレ
ベルとなっているので、否定回路N1 の出力がLowレ
ベルとなっており、アンド回路A1 の出力としての制御
信号V1 はLowレベルのままである。
【0024】次に、図5の時刻t2 で単安定マルチバイ
ブレータ回路M1 の出力電圧V0 がHighレベルから
Lowレベルに立ち下がると、否定回路N1 の出力はL
owレベルからHighレベルに立ち上がり、アンド回
路A1 の出力としての制御信号V1 もLowレベルから
Highレベルに立ち上がる。この時刻t2 と時刻t 0
の間隔(t2 −t0 )は、単安定マルチバイブレータ回
路M1 の時定数回路である抵抗R1とコンデンサC3
より決定される。
【0025】次に、図5の時刻t3 でランダム信号Vn
がHighレベルからLowレベルに立ち下がると、上
述の時刻t0 以降と同じ動作を繰り返すものである。こ
こで、単安定マルチバイブレータ回路M1 の時定数で制
御信号V1 のLowレベルの期間を設定しておけば、図
1のスイッチング素子Q1 のオフ期間(共振による自由
振動時間)を変化させずに、図5の時刻t2 〜t3 や時
刻t5 〜t6 のように、スイッチング素子Q1 のオン期
間のみをランダム信号Vnに応じてランダムに変化させ
ることができるものである。
【0026】ここで、図3の単安定マルチバイブレータ
回路M2 は、制御信号V1 のオン期間が長過ぎる場合
に、設定範囲内に制限するものであり、制御信号V1
Highレベルになると、否定回路N2 とコンデンサC
20によりトリガー端子(2番ピン)に立ち下がりのトリ
ガーパルスが入力されて、抵抗R21とコンデンサC21
設定される所定時間の経過後に、出力端子(3番ピン)
がLowレベルとなる。このときまでランダム信号Vn
がHighレベルを続けていた場合、コンデンサC23
介して端子aが立ち下がることにより、アンド回路A2
を介して単安定マルチバイブレータ回路M1 をトリガー
し、制御信号V1 を強制的にLowレベルとして、新し
いサイクルを作るものである。単安定マルチバイブレー
タ回路M2 の時限動作が完了する前に、制御信号V1
ランダム信号VnによってLowレベルになると、コン
デンサC24を介して、単安定マルチバイブレータ回路M
2 がリセットされる。なお、ダイオードD20と抵抗
20、ダイオードD21と抵抗R22、及び、ダイオードD
22と抵抗R23は、それぞれコンデンサC20,C23,C24
によって端子にパルスを供給し、電荷を素早く放電させ
るためのものである。
【0027】次に、図4の単安定マルチバイブレータ回
路M3 は、制御信号V1 のオン時間が短過ぎる場合に設
定範囲に延ばすものであり、制御信号V1 がHighレ
ベルになると、否定回路N3 とコンデンサC25によりト
リガー端子(2番ピン)に立ち下がりのトリガーパルス
が入力されて、抵抗R25とコンデンサC26で設定される
所定時間の間、出力端子(3番ピン)がHighレベル
となり、ランダム信号Vnが低レベルとなっても、単安
定マルチバイブレータ回路M1 をトリガーせず、制御信
号V1 を所定時間の間、Highレベルとするものであ
る。なお、ダイオードD23と抵抗R24は、コンデンサC
25によって端子にパルスを供給し、電荷を素早く放電さ
せるためのものである。以上のようにして、制御信号V
1 のオン時間の上限と下限をそれぞれ制限した状態での
ランダム動作が可能となるものである。
【0028】図6は動作周波数の限界を説明するための
波形図である。スイッチング素子Q 1 のオン時間が短過
ぎると、インダクタLとコンデンサC1 とランプ1の共
振回路のエネルギーが少なくなり過ぎて、図6(i)の
実線で示すように、コンデンサC1 の電圧Vcがゼロ電
圧まで戻らず、時刻t1 でスイッチング素子Q1 がオン
することになり、コンデンサC1 をスイッチング素子Q
1 が短絡することになって、急峻な電流Isが流れてし
まう。そこで、図6(i)の破線で示すように、コンデ
ンサC1 の電圧Vcがゼロ電圧まで復帰できる最低のオ
ン時間幅Tminが、制御回路2のランダム信号Vnに
よる最高周波数に相当するように構成すればよい。ま
た、スイッチング素子Q1 のオン時間を長くし過ぎる
と、インダクタLのエネルギーが大きくなり過ぎて、図
6(ii)に示すように、スイッチング素子Q1 のオフ
時のコンデンサC1 の電圧Vcのピーク値Vcpがスイ
ッチング素子Q1 の耐電圧を越えてしまうことになる。
そこで、最大のオン時間幅Tmaxを、コンデンサC1
の電圧Vcが耐電圧を越えないように設定すれば良い。
すなわち、最高のオン時間幅Tmaxが、制御回路2の
ランダム信号Vnによる最低周波数に相当するように構
成すれば良い。
【0029】このような制御による動作波形は、図7の
ようになる。図中、(a)は制御回路2からの制御信号
1 、(b)はコンデンサC1 の電圧Vc、(c)はス
イッチング素子Q1 の順方向電流Is、(d)はインダ
クタLに流れる電流Iである。時刻t0 で制御信号V1
によってスイッチング素子Q1 がオンすると、スイッチ
ング素子Q1 の電流Isは直線的に上昇していく。そし
て、時刻t1 でスイッチング素子Q1 がオフすると、イ
ンダクタLのエネルギーはコンデンサC1 に移り、コン
デンサC1 の電圧Vcが最大となり、その後、コンデン
サC1 の電圧Vcが降下して時刻t2 でほぼゼロ電圧に
戻る。次に、時刻t2 で制御信号V1 によってスイッチ
ング素子Q1 がオンして、スイッチング素子Q1 の電流
Isが上昇し、時刻t3 でスイッチング素子Q1 がオフ
すると、インダクタLのエネルギーが先程と比べて大き
いため、コンデンサC1 の電圧Vcはピークの高い波形
となる。この電圧Vcは時刻t4 でゼロとなり、ダイオ
ードD1 に回生電流が流れ、時刻t5 で再びスイッチン
グ素子Q1 がオンする。このように、スイッチング素子
1 のオン時間がランダム信号Vnによって変化し、オ
フ時間を一定としているので、動作周波数がランダムに
変化する。このため、発生する雑音の強度は、図8の周
波数スペクトルに示すように、特定の周波数にピークを
持たず、全体の周波数に散らばるため、全周波数にわた
りピークは低いものになる。また、共振回路の特性を考
慮に入れて、ランダムに変化する周波数の幅を適切に設
定することにより、安定な動作も可能となるものであ
る。さらに、周波数の変化する上限と下限の範囲内で、
ランプ1への供給電力を調整するために、周波数のラン
ダムな変化幅を新たに設定しても良い。
【0030】図9は本発明の第2の実施例の回路図であ
る。本実施例は、図22に示す従来例において、ランダ
ム信号発生器4を付加し、このランダム信号発生器4か
らのランダム信号によって、スイッチング素子S1 とS
2のオン・オフ周波数をランダムに変化させるものであ
る。本実施例で使用する制御回路2の構成を図10に示
す。この図10に示す回路は、上述の図3及び図4に示
した回路と共に使用されるものであり、図3の端子aと
図4の端子bをアンド回路A3 の第1及び第2の入力と
している。アンド回路A3 の第3の入力には、否定回路
4 の出力が接続されている。否定回路N4 の入力に
は、フリップフロップFFの出力端子Qが接続されてい
る。
【0031】ここで、アンド回路A3 の出力は、図示し
ないレベルシフト回路を介して、制御信号V1 としてス
イッチング素子S1 の制御電極に供給されると共に、否
定回路N5 の入力に接続されている。否定回路N5 の出
力は、コンデンサC15を介してフリップフロップFFの
セット端子Sに接続されている。フリップフロップFF
のセット端子Sは、抵抗R13を介して接地電位にプルダ
ウンされている。抵抗R13には、コンデンサC15の電荷
放電用のダイオードD7 が並列に接続されている。同様
に、アンド回路A4 の出力は、制御信号V2 としてスイ
ッチング素子S 2 の制御電極に供給されると共に、否定
回路N6 の入力に接続されている。否定回路N6 の出力
は、コンデンサC14を介してフリップフロップFFのリ
セット端子Rに接続されている。フリップフロップFF
のリセット端子Rは、抵抗R12を介して接地電位にプル
ダウンされている。抵抗R12には、コンデンサC14の電
荷放電用のダイオードD6 が並列に接続されている。
【0032】また、トランジスタQ5 ,Q6 は第1のカ
レントミラー回路を構成しており、制御信号V1 がHi
ghレベルのときには、トランジスタQ5 を介して抵抗
10に電流が流れ、これと同じ電流がトランジスタ
6 、ダイオードD5 を介して流れて、コンデンサC13
の充電電流となる。同様に、トランジスタQ7 ,Q8
第2のカレントミラー回路を構成しており、制御信号V
2 がHighレベルのときには、トランジスタQ8 を介
して抵抗R11に電流が流れ、これと同じ電流がトランジ
スタQ7 に流れて、コンデンサC13の放電電流となる。
このコンデンサC13の一端は、制御電源電圧Vccを大
容量のコンデンサC11とC12で約1/2に分圧した電位
に固定されているので、コンデンサC13の他端には三角
波電圧Vgが得られる。この三角波電圧Vgはアンド回
路A4 の一方の入力とされている。アンド回路A4 の他
方の入力には、否定回路N7 の出力が接続されており、
この否定回路N7 には、制御信号V1 が入力されてい
る。
【0033】図11は上記回路の動作波形図である。図
中、(a)は図4のオア回路O1 に入力されるランダム
信号Vn、(b)はアンド回路A4 に入力される三角波
電圧Vg、(c)はフリップフロップFFのセット端子
Sの入力パルス、(d)はフリップフロップFFのリセ
ット端子Rの入力パルス、(e)はアンド回路A3 から
出力される制御信号V1 、(f)はアンド回路A4 から
出力される制御信号V 2 、(g)はフリップフロップF
Fの出力端子Qからの出力電圧である。
【0034】以下、上記回路の動作について説明する。
上記回路では、ランダム信号Vnによって制御信号V1
を設定し、この制御信号V1 の次に、そのHighレベ
ルの期間と同期間のHighレベル期間を有する制御信
号V2 を続けて出力しようとするものである。コンデン
サC11とC12は比較的大きな同一容量値のキャパシタで
あり、その接続点は制御電源電圧Vccの約1/2の電
圧に固定され、アンド回路A4のスレッショルド電圧V
thと略同一電圧となっている。トランジスタQ5 とQ
6 は第1のカレントミラー回路を構成しており、制御信
号V1 がHighレベルのときに、抵抗R10に流れるの
と同じ電流で、ダイオードD5 を介してコンデンサC13
を直線的に充電する。また、トランジスタQ7 とQ8
第2のカレントミラー回路を構成しており、制御信号V
2 がHighレベルのときに、抵抗R11に流れるのと同
じ電流で、コンデンサC13を直線的に放電させる。した
がって、抵抗R10と抵抗R11を同一抵抗値に設定し、コ
ンデンサC13の充電速度と放電速度を同じに設定してお
けば、制御信号V1 と同期間のHighレベル期間を有
する制御信号V2 が出力可能となる。FFはRSフリッ
プフロップであり、制御信号V1 がLowレベルとなっ
た瞬間、コンデンサC15と抵抗R13により、セット端子
Sにトリガーパルスを入力し、制御信号V2 がLowレ
ベルとなった瞬間、コンデンサC14と抵抗R12によりリ
セット端子Rにトリガーパルスを入力する。ダイオード
6 とD7 は、制御信号V1 及びV2 のそれぞれがHi
ghレベルとなったときに、コンデンサC14とC15の電
荷を速やかに放電させるためのものである。
【0035】図11において、時刻t0 でランダム信号
VnがHighレベルになると、制御信号V1 はHig
hレベルとなり、同時に、コンデンサC13はトランジス
タQ 5 ,Q6 と、抵抗R10とダイオードD5 によって直
線的に充電されて行き、三角波電圧Vgは直線的に上昇
する。この制御信号V1 がHighレベルのときには、
否定回路N7 によりアンド回路A4 の出力はLowレベ
ルとなり、制御信号V 2 はLowレベルである。時刻t
1 でランダム信号VnがLowレベルとなると、制御信
号V1 はLowレベルとなり、フリップフロップFFの
セット端子Sにトリガーパルスが入力され、出力端子Q
がHighレベル、否定回路N4 の出力がLowレベル
となり、制御信号V1 はLowレベルを維持する。これ
により、コンデンサC13への充電は終了する。このと
き、コンデンサC13の三角波電圧Vgはアンド回路A4
のスレショルド電圧Vthを越えており、否定回路N7
の出力は制御信号V1 を反転してHighレベルとなっ
ているので、アンド回路A4 の出力はHighレベルと
なり、制御信号V2 がHighレベルとなる。抵抗R 10
とR11を同一抵抗値に選べば、トランジスタQ7 ,Q8
よりなるカレントミラー回路と抵抗R11によりコンデン
サC13は直線的に放電し、三角波電圧Vgは、充電時と
ほぼ同じ時間でアンド回路A4 のスレショルド電圧Vt
hまで降下し、時刻t3 で制御信号V2はLowレベル
に変化する。このとき、フリップフロップFFのリセッ
ト端子Rにはトリガーパルスが入力され、出力端子Qが
Lowレベル、否定回路N4 の出力がHighレベルと
なり、アンド回路A3 を介してランダム信号Vnが制御
信号V1 に伝達されるようになる。時刻t4 で再びラン
ダム信号VnがLowレベルとなり、時刻t3 からt4
に相当する期間で、制御信号V1 とV2 が交互にHig
hレベルとなる。
【0036】なお、図10に示す回路は、上述のよう
に、図3に示す回路と端子aを介して接続されており、
また、図4に示す回路と端子bを介して接続されてい
る。図3に示す回路は制御信号V1 ,V2 のオン期間
(つまりHighレベル期間)が長過ぎる場合に設定範
囲に制限するものであり、図4に示す回路は制御信号V
1 ,V2 のオン期間が短過ぎる場合に設定範囲に延ばす
ものであり、その動作については、上述の第1の実施例
で説明した動作と同様である。このようにして、制御信
号V1 ,V2 のオン期間の上限と下限を制限した状態で
のランダム動作が可能となるものである。この場合、制
御信号V1 とV2 は同一のオン期間を有するものである
が、ランダム信号Vnによって、ランダム周期の信号を
発生できるものである。
【0037】ここで、図12に本実施例の動作条件を示
す。縦軸は共振負荷回路3のインピーダンスZの逆数、
横軸は周波数である。本実施例では、制御回路2により
設定される周波数の下限は、インダクタLとコンデンサ
1 ,C3 及びランプ1から構成される負荷回路3の自
己共振周波数f0 よりも高く設定することにより、共振
電流の増大によるスイッチング素子S1 ,S2 の破壊を
招くことなく動作可能となる。さらに、下限の周波数は
ランプ1の予熱、始動、点灯等の各々の場合における共
振周波数よりも高く設定することにより、安定な動作を
可能とすることができる。また、周波数の上限fmax
は、ランプ1へのエネルギー供給が減少してランプ1が
立ち消えを起こしてしまう周波数よりも低く設定すれ
ば、安定な点灯が可能となるものである。本実施例でも
上述の第1の実施例と同様に、インバータの動作周波数
が一定でないため、特定の周波数の雑音が強調されるこ
となく、動作の安定も達成できるものである。
【0038】図13は本発明の第3の実施例の回路図で
ある。この回路はフルブリッジ式のインバータ回路であ
る。交流電源ACは全波整流器DBにより整流され、コ
ンデンサC2 により平滑されて、直流電圧に変換され
る。そして、このコンデンサC 2 の直流電圧は、スイッ
チング素子S1 ,S2 の直列回路に印加されると共に、
スイッチング素子S3 ,S4 の直列回路にも印加されて
いる。スイッチング素子S1 ,S2 の接続点と、スイッ
チング素子S3,S4 の接続点との間には、負荷回路3
が接続されている。この負荷回路3は、ランプ1とコン
デンサCの並列回路にインダクタLを直列に接続したも
のであり、共振系を構成している。スイッチング素子S
1 ,S2 ,S3 ,S4 は制御回路2によりスイッチング
制御されており、スイッチング素子S1 とS4 がオンの
ときには、スイッチング素子S2 とS3 がオフとなり、
スイッチング素子S1 とS4 がオフのときには、スイッ
チング素子S2 とS3 がオンとなるように、交互にオン
・オフ動作を行うものである。本実施例においても、上
述の各実施例と同様に、ランダム信号発生器4を付加し
ており、インダクタLとコンデンサCとランプ1から構
成される負荷回路3の自己共振周波数とランプ1の立ち
消え防止という観点から動作周波数の範囲を決めること
によって、雑音の低減と安定動作が可能となるものであ
る。
【0039】ここで、ランダム信号発生器4の一例を図
14に示す。この回路は、直流電源V9 の正極に抵抗R
9 の一端を接続し、他端をトランジスタQ9 のベースに
接続し、直流電源V9 の負極にトランジスタQ9 のエミ
ッタを接続している。トランジスタQ9 のベースには、
コンデンサC9 の一端が接続され、トランジスタQ9
エミッタには、抵抗R8 の一端が接続されている。コン
デンサC9 と抵抗R8 の各他端は、増幅器N9 に入力さ
れており、増幅器N9 の出力として、ランダム信号Vn
を取り出している。このように、ベース・エミッタ間を
逆バイアスされたトランジスタQ9 によりノイズを発生
し、このノイズを増幅器N9により増幅して、High
レベル又はLowレベルの信号に2値化して、ランダム
信号Vnとするものである。なお、同様の機能を達成で
きるものであれば、他の任意の構成のランダム信号発生
器を使用しても良いことは言うまでもない。
【0040】図15は本発明の第4の実施例の回路図で
ある。本実施例の回路構成は、図13に示した回路と同
様のフルブリッジインバータ回路であるが、スイッチン
グ素子S1 ,S2 ,S3 ,S4 の動作が異なる。本実施
例では、スイッチング素子S 1 とS3 か、あるいは、ス
イッチング素子S2 とS4 のどちらか一方が他方に比べ
て低い周波数でオン・オフ動作するものである。例え
ば、スイッチング素子S 2 とS4 が低い周波数でオン・
オフ動作する場合について説明すると、スイッチング素
子S2 がオンのとき、スイッチング素子S1 ,S4 はオ
フであり、スイッチング素子S3 が高い周波数でオン・
オフされる。また、スイッチング素子S4 がオンのと
き、スイッチング素子S2 ,S3 はオフであり、スイッ
チング素子S 1 が高い周波数でオン・オフされるもので
ある。これにより、負荷回路には、低い周波数の矩形波
電圧を供給することができる。この回路を高圧放電灯の
点灯装置に用いれば、音響的共鳴現象を避けることがで
きる。さらに、スイッチング素子S1 とS4 及びスイッ
チング素子S2 とS3 のどちらか一方か或るいは両方に
ついて動作周波数をランダムとする制御を行えば、上述
の各実施例と同様の効果が得られるものである。
【0041】図16は本発明の第5の実施例の回路図で
ある。本実施例では、バイポーラ型のトランジスタQ1
とダイオードD2 とMOS型のトランジスタQ2 の直列
回路をコンデンサC2 の両端間に接続している。トラン
ジスタQ1 のコレクタ・エミッタ間には、ダイオードD
1 が逆並列接続されている。トランジスタQ1 のベース
・エミッタ間には、ダイオードD2 が逆並列接続される
と共に、トランスTの2次巻線が接続されている。ダイ
オードD2 とMOSトランジスタQ2 の直列回路には、
トランスTの1次巻線とコンデンサC1 の直列回路が接
続されている。コンデンサC1 の両端には、コンデンサ
3 を介してランプ1が接続されている。MOSトラン
ジスタQ2 のゲートには、制御回路2から制御信号が入
力されている。制御回路2によるスイッチング周期は、
ランダム信号発生器4からのランダム信号によりランダ
ムに変化している。また、トランジスタQ1 は負荷回路
に流れる電流をトランスTの2次巻線から帰還させるこ
とにより、自励駆動されている。MOSトランジスタQ
2 がオンすると、ダイオードD2 がオンすることによ
り、トランジスタQ1 は強制的にオフされる。また、M
OSトランジスタQ2 がオフすると、ダイオードD2
逆バイアスされて、トランジスタQ1 がトランスTの2
次巻線出力によりオン駆動されるものである。本実施例
でも、スイッチング周期をランダムに制御することによ
り、雑音強度の周波数スペクトルを広い範囲に分散さ
せ、雑音を低減させることができる。
【0042】なお、上記各実施例においては、交流電源
を整流平滑して直流電源を得ているが、電池電源等によ
る直流電源を用いても構わない。また、スイッチング素
子としては、バイポーラトランジスタや静電誘導サイリ
スタ等に逆並列ダイオードを付加しても良いし、内蔵の
逆並列ダイオードを有するMOSFETを用いても良
い。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、共振負荷回路
を有するインバータ回路を用いた放電灯点灯装置におい
て、スイッチング素子のオン時間又はスイッチング周波
数をランダムに変化させているので、雑音強度の周波数
スペクトルが広い範囲に分散され、低雑音の放電灯点灯
装置を実現できるという効果がある。
【0044】なお、請求項2又は3に記載のように、イ
ンバータ回路に異常な電流が流れず、しかもランプが立
ち消えしない範囲で、スイッチング素子のオン時間ある
いは動作周波数をランダムに制御すれば、低雑音であり
ながら、安定な動作が可能な放電灯点灯装置を実現でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の回路図である。
【図2】本発明の第1の実施例に用いる制御回路の回路
図である。
【図3】本発明の第1の実施例に用いる最大オン期間設
定回路の回路図である。
【図4】本発明の第1の実施例に用いる最小オン期間設
定回路の回路図である。
【図5】本発明の第1の実施例に用いる制御回路の動作
波形図である。
【図6】本発明の第1の実施例の周波数範囲を説明する
ための波形図である。
【図7】本発明の第1の実施例の動作波形図である。
【図8】本発明の第1の実施例の雑音強度の周波数スペ
クトルを示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例の回路図である。
【図10】本発明の第2の実施例に用いる制御回路の回
路図である。
【図11】本発明の第2の実施例に用いる制御回路の動
作波形図である。
【図12】本発明の第2の実施例の周波数範囲を説明す
るための説明図である。
【図13】本発明の第3の実施例の回路図である。
【図14】本発明に用いるランダム信号発生器の回路図
である。
【図15】本発明の第4の実施例の回路図である。
【図16】本発明の第5の実施例の回路図である。
【図17】第1の従来例の回路図である。
【図18】第1の従来例の動作波形図である。
【図19】第1の従来例の雑音強度の周波数スペクトル
を示す図である。
【図20】第2の従来例の回路図である。
【図21】第2の従来例の動作波形図である。
【図22】第3の従来例の回路図である。
【図23】第3の従来例の動作波形図である。
【符号の説明】
1 ランプ 2 制御回路 4 ランダム信号発生器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子のオン・オフ動作に
    よりランプを含む共振負荷回路に高周波電力を供給する
    インバータ回路を用いた放電灯点灯装置において、スイ
    ッチング素子のオン時間又はスイッチング周波数をラン
    ダムに変化させる手段を備えることを特徴とする放電灯
    点灯装置。
  2. 【請求項2】 インバータ回路は電圧共振回路を有
    し、スイッチング素子のオン時間の最小値を、スイッチ
    ング素子のオフ時にスイッチング素子の両端に生じる共
    振電圧がゼロに復帰できる時間に設定したことを特徴と
    する請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 インバータ回路は電流共振回路を有
    し、スイッチング素子の動作周波数の最小値を、負荷回
    路の自己共振周波数よりも高く設定したことを特徴とす
    る請求項1記載の放電灯点灯装置。
JP24613391A 1991-09-25 1991-09-25 放電灯点灯装置 Expired - Fee Related JP3324127B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24613391A JP3324127B2 (ja) 1991-09-25 1991-09-25 放電灯点灯装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24613391A JP3324127B2 (ja) 1991-09-25 1991-09-25 放電灯点灯装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0582274A true JPH0582274A (ja) 1993-04-02
JP3324127B2 JP3324127B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=17143976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24613391A Expired - Fee Related JP3324127B2 (ja) 1991-09-25 1991-09-25 放電灯点灯装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3324127B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101441955B1 (ko) * 2007-11-15 2014-09-18 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치의 인버터회로

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101441955B1 (ko) * 2007-11-15 2014-09-18 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치의 인버터회로

Also Published As

Publication number Publication date
JP3324127B2 (ja) 2002-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3498669B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3528917B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH08130871A (ja) Dc−dcコンバータ
JPH0582276A (ja) 放電灯点灯装置
JPH0582274A (ja) 放電灯点灯装置
WO2021249332A1 (zh) 一种电荷泵控制电路及驱动电源
JPH0582275A (ja) 放電灯点灯装置
JP2002262567A (ja) スイッチング電源回路
JP4304751B2 (ja) ターンオンロスを改善したリンギングチョークコンバータ
KR800001715Y1 (ko) 직류전원 공급장치
JPH078143B2 (ja) インバ−タ装置
JPH03222671A (ja) スイッチング電源装置
JP2878350B2 (ja) 放電灯点灯装置
KR960007997B1 (ko) 영전압 스위칭 방식의 공진형 컨버터
JP2920957B2 (ja) 放電灯点灯装置
JPS644312Y2 (ja)
JP2677358B2 (ja) 電源回路
JPH07245945A (ja) 電流共振型コンバータ
JP2619423B2 (ja) 電源装置
JP2619422B2 (ja) 電源装置
JP2677359B2 (ja) 電源回路
JP2617499B2 (ja) 放電灯点灯装置
JPH0716302B2 (ja) スイツチング電源回路
JPS587833Y2 (ja) ジレイハツシンガタコンバ−タソウチ
KR100191739B1 (ko) 방전등용 전자식 안정기

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070705

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees