JPH0581511A - 現金自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】健常者が現金自動取引装置を操作する場合の操
作性と車椅子利用者が現金自動取引装置を操作する場合
の操作性とを考慮し、両操作性の向上を図ること。 【構成】車椅子利用者向操作部７と健常者向操作部８を
設ける。車椅子利用者は車椅子に座ったまま現金自動取
引装置１に近づき、現金自動取引装置１の前面に車椅子
を横付して、車椅子利用者向操作部７を用いて操作を行
う。健常者は健常者向操作部８を用いて操作を行なう。
これにより利用者に応じた操作部が選択され、良好な操
作性を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は金融機関等で利用される
現金自動取引装置に係り、特に健常者および車椅子を利
用する身体障害者が利用する場合の操作性を考慮した現
金自動取引装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来技術としては、特開平１−１８００
９４号に開示されているように、現金自動取引装置の全
面下部に車椅子の前端部を挿入できる構成を取ることに
より、車椅子利用者の操作性向上を図っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、車
椅子利用者と一般利用者の両者の操作性について配慮が
されておらず、車椅子利用者にとっては使いやすい構成
であっても、健常者が立って利用する場合には操作部が
低いために操作性が良くないという問題点があった。

【０００４】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
み成されたもので、健常者が現金自動取引装置を操作す
る場合の操作性と車椅子利用者が現金自動取引装置を操
作する場合の操作性とを考慮し、両操作性の向上を図る
ことを目的としている。

【０００５】

【問題を解決するための手段】本発明の現金自動取引装
置には、健常者向操作部と車椅子利用者向操作部とが設
けられており、これによって健常者と車椅子利用者の双
方の操作性の向上を図るものである。

【０００６】

【作用】本発明によれば、健常者向操作部と車椅子利用
者向操作部が設けられているため、各利用者が自分にと
って使いやすい方の操作部を選択することができる。し
たがって、健常者と車椅子利用者の双方の操作性の向上
を図ることができる。

【０００７】

【実施例】以下添付の図面に示す実施例により、さらに
詳細に本発明について説明する。図１は、本発明にかか
る現金自動取引装置の一実施例の外観図である。図１に
おいて、１は現金自動取引装置、２はカード入出口、３
は紙幣入出口、４は紙幣入出口内部を確認するためのミ
ラー、５は操作ガイダンス表示器、６は通帳入出口、７
は車椅子利用者向操作部、８は健常者向操作部をそれぞ
れ示している。

【０００８】図１から明らかなように、カード入出口
２、紙幣入出口３、通帳入出口６等は、車椅子利用者と
健常者の両者の操作性を考慮し、装置前面をフラットに
して、車椅子利用者と健常者が共に容易に手が届く範囲
に配置している。

【０００９】図２は、図１に示す現金自動取引装置１の
車椅子利用者向操作部７と健常者向操作部８の制御ブロ
ック図である。図２において、９は現金自動取引装置１
の制御部を示し、１０はオア回路を示している。図示す
るように、車椅子利用者向操作部７と健常者向操作部８
は、オア回路１０を介して制御部９に接続されている。
したがって、車椅子利用者向操作部７と健常者向操作部
８のうち、少なくともどちらか一方の入力が制御部１０
に入力されるように構成されている。

【００１０】図３は図１に示す現金自動取引装置１を健
常者１２利用している様子を示す説明図である。健常者
１２が現金自動取引装置１を利用する場合には、立位者
が操作しやすい健常者向操作部８のスイッチパネルまた
はタッチパネルから取引種別、金額等の取引情報を入力
し、操作ガイダンス表示器５の案内により、カード入出
口２へカードを挿入したり、通帳入出口６へ通帳を挿入
したり、あるいは紙幣入出口４を用いて紙幣の入出金等
を行なう。

【００１１】図４は図１に示す現金自動取引装置１を車
椅子利用者１１利用している様子を示す説明図であり、
図５は図１に示す現金自動取引装置１ａ〜１ｇを銀行店
舗内に設置した例を示す説明図である。図５において、
１ｇは店内ドライブスルー方式採用の車椅子利用者を考
慮した現金自動取引装置を示し、１３は車椅子利用者を
考慮した現金自動取引装置を店内設置したときのブース
を示し、１４は車椅子利用者用専用出口を示し、１５は
現金自動取引装置１ａ〜１ｇを店内設置した銀行等の出
入口を示し、１６は車椅子利用者を考慮した現金自動取
引装置１ａ〜１ｇを店内設置したときの保守エリアを示
しす。

【００１２】車椅子利用者１１が現金自動取引装置１ｇ
を利用する場合、銀行等の出入口１５より店内に入り、
現金自動取引装置１ｇの正面に車椅子を横付けする。そ
して車椅子利用者は、車椅子利用者向操作部７上のスイ
ッチパネルまたはタッチパネルを用いて、取引種別や取
引金額等の取引情報を入力する。続いて、操作ガイダン
ス表示器５の案内により、カード入出口２へカードを挿
入したり、通帳入出口６へ通帳を挿入したり、あるいは
紙幣入出口４を用いて紙幣の入出金等を行なう。

【００１３】車椅子利用者１１は健常者１２に比べ視線
が低いため、紙幣入金時に紙幣入出口４の内部に紙幣が
正しくセットされたか否か、または紙幣出金時に紙幣入
出口の内部に取り忘れ紙幣等が残っていないか否か等を
確認しにくい。けれども、本実施例によれば、紙幣入出
口３の上部にミラー４を取付けることにより、車椅子利
用者１１のように視線が低い利用者であっても、紙幣入
出口３の内部を容易に確認することができる。

【００１４】以上、一連の操作終了後においては、車椅
子利用者１１は出口専用ドア１４から店外に出ることが
できるため、車椅子利用者１１は車椅子を一度もバック
させることなく安全かつ迅速に利用することができる。

【００１５】上記した実施例によれば、現金自動取引装
置の前面をフラットにしたことと操作部を２ケ所設けた
ことにより、車椅子利用者が操作する場合、装置正面に
車椅子を横付して車椅子利用者向操作部より操作を行な
うことが可能になり、良好な操作性を得ることができ
る。

【００１６】また、紙幣入出金口にミラーを取付けるこ
とによって車椅子利用者等、紙幣入出金口内部が視角と
なる利用者にも、紙幣入出金口内部が確認でき、取り忘
れ防止の効果がえられる。

【００１７】さらに、従来技術では、車椅子利用者は、
取引終了後において車椅子をバックして移動する必要が
あり、取引終了後の移動が困難であったが、上記実施例
の店内ドライブスルー方式を採用することにより、車椅
子利用者が取引終了後も車椅子をバックさせることな
く、店外に出る事が可能になる。

【００１８】また、上記実施例の現金自動取引装置は、
健常者に対する操作性も考慮されており、健常者が操作
する場合は健常者向操作部より操作することにより良好
な操作性を得ることができる。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、現金自動取引装置の前
面をフラットにしたことと２ヶ所の操作部を設けたこと
により車椅子利用者が操作する場合、装置正面に車椅子
を横付して車椅子利用者向操作部より操作を行なうこと
により良好な操作性を得ることができる。また、紙幣入
出金口にミラーを取付けることによって車椅子利用者
等、紙幣入出金口内部が視角となる利用者にも、紙幣入
出金口内部が確認でき、取り忘れ防止の効果がえられ
る。なお、本装置は一般の利用者に対する操作性も考慮
しており、健常者が操作する場合は健常者向操作部より
操作することにより良好な操作性を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の車椅子利用者を考慮した現
金自動取引装置の外観図。

【図２】図１に示す現金自動取引装置の車椅子利用者向
操作部７と健常者向操作部８の制御ブロック図。

【図３】図１に示す現金自動取引装置を健常者が利用し
ている様子を装置側面から見た説明図。

【図４】図１に示す現金自動取引装置を車椅子利用者が
利用している様子を装置側面から見た説明図。

【図５】車椅子利用者を考慮した現金自動取引装置の店
内設置例を示す説明図。

【符号の説明】

１，１ａ〜１ｇ…現金自動取引装置、２…カード入出
口、３…紙幣入出口、４…ミラー、５…操作ガイダンス
表示器、６…通帳入出口、７…車椅子利用者用操作部、
８…健常者用操作部、９…制御部、１０…オア回路、１
１…車椅子利用者、１２…健常者、１３…ブース、１４
…出口専用ドア、１５…店内出入口、１６…保守エリ
ア。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】金融機関等で使用される現金自動取引装置
   において、健常者が操作する操作部と車椅子利用者が操
   作する操作部とを別個に設けたことを特徴とする現金自
   動取引装置。