JPH058111U - ウオーム減速装置 - Google Patents
ウオーム減速装置Info
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- JPH058111U JPH058111U JP5643891U JP5643891U JPH058111U JP H058111 U JPH058111 U JP H058111U JP 5643891 U JP5643891 U JP 5643891U JP 5643891 U JP5643891 U JP 5643891U JP H058111 U JPH058111 U JP H058111U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ウォームホィールとウォームギヤとの摺動接
触面の潤滑性能の向上を図る。 【構成】 ウォームギヤとウォームホイールの互いに摺
接する歯表面の少なくともいずれか一方に、複数個の微
細な油溜まり溝を設けている。
触面の潤滑性能の向上を図る。 【構成】 ウォームギヤとウォームホイールの互いに摺
接する歯表面の少なくともいずれか一方に、複数個の微
細な油溜まり溝を設けている。
Description
【0001】
本考案はウォーム減速装置に関し、 ウォーム減速装置への給油が困難である自
動車用小型モータ等において好適に使用され、 ウォーム減速装置の効率向上と長
寿命化を図るものである。
【0002】
従来、ワイパーモータ等の自動車用小型モータでは、モータ出力軸にウォーム
ギアを一体に形成し、あるいはモータ出力軸にウォームギヤ軸を連結し、該ウォ
ームギヤをウォームホィールと噛み合わせて回転力を伝達するウォーム減速装置
を使用している。
【0003】
上記ウォームギヤとウォームホィールとの摺動面は摩擦するため、一般にグリ
ス潤滑を行っている。しかしながら、グリス潤滑では、微視的に見ると摺動面で
はグリスが保持できず、ウォームギヤとウォームホィールとの歯表面が単純接触
しているため、摩擦係数が大きくなり、回転力の伝達効率が悪いという問題があ
った。
【0004】
上記問題を解決するために、従来、特開昭59−179540号公報において
、含油プラスチック等の摩擦係数を小さくした材料をギヤ材料に用いる提案がな
されている。
【0005】
しかしながら、上記含油材プラスチックは一般に強度および耐熱性が十分でな
く、そのためギヤの強度および耐熱性が悪化するという問題があった。
【0006】
上記問題に対して、含油プラスチック材にガラスフィラ等の強化繊維を混合し
、強度および耐熱性を向上させるようにした提案がなされている。(特開昭58
−77964号公報)
【0007】
しかしながら、上記フィラ等の強化繊維を混合した含油プラスチック材を用い
ると、摺接する相手材の表面の摩耗が著しく大きくなり、そのために、ウォーム
減速装置の寿命が短くなる問題がある。
【0008】
本考案は、上記した従来の問題を解消せんとするもので、ウォームギヤとウォ
ームホィールの摺接面の潤滑性を良好に保持し、摺接面(歯表面)の摩耗を低減し
て長寿命化を図ると共に、 回転力の効率のよい伝導を達成することを目的とする
ものである。
【0009】
即ち、本考案は、ウォームギヤとウォームホイールの互いに摺接する歯表面の
少なくともいずれか一方に、複数個の微細な油溜まり溝を設けていることを特徴
とするウォーム減速装置を提供するものである。
【0010】
上記油溜まり溝は、摺動方向と直交する方向に延在する細帯形状に形成してい
る。また、ウォームギヤの進行方向が一方向である場合には、進行方向に対して
両側より中心部に向かって傾斜して山形に折れる形状に形成することが好ましい
。
【0011】
本考案では、ウォームギヤとウォームホィールの互いに摺接する歯表面の少な
くともいずれか一方に、微細な複数の溝を設けているため、この摺動接触面に持
ち込まれた潤滑油が、これら微細な溝に蓄えられ、摺動接触面の間の油量が増加
すると共に、常時、歯表面の間に潤滑油を保持されて高圧となる。よって、ウォ
ームギヤとウォームホィールの摺動面が流体潤滑の状態となり、摺動摩擦係数が
低下し、伝導効率を向上させることが出来る。
【0012】
以下、本考案を図面に示す実施例により詳細に説明する。
図1に示すように実施例のウォーム装置は自動車用ワイパーモータに適用した
もので、モータ1の出力軸2にウォームギヤ3を固定し、このウォームギヤ3に
ウォームホィール4を噛み合わせ、ウォームホィール4の出力軸5より回転力を
ワイパー駆動機構(図示せず)に伝達している。
【0013】
図2および図3はウォームギヤ3とウォームホィール4との摺動部の拡大図で
あり、ウォームギヤ3は図示のように左回りに回転し、右方向から左方向へ進行
する。上記ウォームギヤ3と噛み合うウォームホィール4は歯10が図中左側に
向かって押され、左回りに回転する。
【0014】
上記ウォームギヤ3は金属で構成され、 ウォームホィール5はプラスチック材
により構成されている。該実施例のプラスチックは、含油プラスチックではなく
、また、強化繊維で補強したプラスチックではないが、強度および耐熱性を有す
るプラスチックからなる。また、 ウォームギヤおよびウォームホィールは共にプ
ラスチック材でもよい。
尚、強度および耐熱性を有するプラスチック材を用いる場合は含油プラスチッ
ク材であっても良いし、また、繊維強化プラスチックあるいは金属材でもよい。
【0015】
上記ウォームホィール4の歯10には、ウォームギヤ3の歯11により押され
る側の摺接面10aに、図4および図5に示すように、歯11との摺動方向Xと
直交する方向に長く延在する多数個の微細な細帯形状の油溜まり溝12を刻設し
ている。これら油溜まり溝12は図示のように不連続としており、不連続部13
を互い違いに設けている。
【0016】
上記油溜まり溝12の深さは数μm以下程度で好適であり、かつ、平行に並設
する溝間のピッチPは溝幅Wの2倍以上とすることが好ましい。
【0017】
上記した油溜まり溝12を設けるていることにより、摺動面に巻き込まれた潤
滑油は油溜まり溝12に蓄えられ保持され、歯面10aが歯11と摺接する時に
蓄えられた潤滑油が高圧となり、ウォームギヤ3とウォームホィール4との摺動
面が流体潤滑の状態となる。その結果、ウォームギヤ3とウォームホィール4の
間の摺動摩擦係数が低下し、回転伝達効率が向上させることができる。
【0018】
また、たとえ、歯11による歯面10aの押圧荷重が大きくなった場合にも、
歯面10aの表面の油膜強度が高いため、油膜切れが起こることがなく、歯面1
0aが歯11の表面と直接接触する瞬間が生じることを防止でき、常に上記流体
潤滑状態を維持できる。
【0019】
尚、上記のように流体潤滑状態を保持できるため、ガラスフィラ等の強化繊維
を混合した材料をウォームホィールあるいは/およびウォームギヤに用いた場合
にも、直接接触することがないため、摩耗による寿命低下を防ぐことが出来る。
【0020】
図6は本考案の他の実施例を示し、摺動接触面に刻設する油溜まり溝12’の
形状を変えている。
この第2実施例では、ウォームギヤとウォームホィールとの摺動方向(摩擦方
向)が図中矢印Xで示す一方向のみであり、上記油溜まり溝12’はウォームギ
ヤ3の進行方向に向かっての両端より中心部に向かって傾斜して、言わば山形に
折れる形状としている。即ち、油溜まり溝12’は歯面10aの基部と先端から
から中央部に向かって進行方向に傾斜して刻設しており、かつ、第1実施例と同
様に、この山形状の溝を不連続に形成している。
【0021】
上記油溜まり溝12’を設けた摺動接触面に巻き込まれた潤滑油は、積極的に
摺動接触面の向中心部に掻き集められ、この中心部分の油圧が上昇し、より潤滑
性能の向上および接触面の摩耗を低減することが出来る。
【0022】
上記した実施例においては、いずれもウォームホィールの歯面に油溜まり溝を
形成しているが、ウォームギヤの歯面に油溜まり溝を設けてもよく、また、ウォ
ームギヤおよびウォームホィールの両方の歯面に油溜まり溝を設けてもよい。
【0023】
以上の説明より明らかなように、本考案に係わるウォーム減速装置では、ウォ
ームギヤとウォームホィールの互いに噛み合う歯表面の摺動接触面の少なくとも
いずれか一方に多数の微細な油溜まり溝を設け、この油溜まり溝に潤滑油を蓄え
てるため、摺動接触面に潤滑油を確実に供給できると共に、該潤滑油により流体
潤滑を実現出来る。よって、回転力を効率よく伝導出来ると共に、摺動接触面の
摩擦係数が低減し、摩耗量の減少で長寿命とすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案のウォーム減速装置を備えたワイパー
モータの断面図である。
モータの断面図である。
【図2】 図1のウォームホィールとウォームギヤの摺
動部の拡大図である。
動部の拡大図である。
【図3】 同上
【図4】 図3の要部拡大図である。
【図5】 図4の断面図である。
【図6】 本考案の他の実施例を示す図3と同様な図面
である。
である。
3 ウォームギヤ
4 ウォームホィール
12 油溜まり溝
Claims (3)
- 【請求項1】 ウォームギヤとウォームホイールの互い
に摺接する歯表面の少なくともいずれか一方に、複数個
の微細な油溜まり溝を設けていることを特徴とするウォ
ーム減速装置。 - 【請求項2】 上記油溜まり溝は、摺動方向と直交する
方向に延在する細帯形状に形成していることを特徴とす
る請求項1記載のウォーム減速装置。 - 【請求項3】 上記油溜まり溝を、ウォームギヤの進行
方向が一方向である場合には、進行方向に対して両側よ
り中心部に向かって傾斜し、山形に折れる形状に形成し
ていることを特徴とする請求項1記載のウォーム減速装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991056438U JP2582485Y2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | ウォーム減速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991056438U JP2582485Y2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | ウォーム減速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH058111U true JPH058111U (ja) | 1993-02-05 |
JP2582485Y2 JP2582485Y2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=13027094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991056438U Expired - Fee Related JP2582485Y2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | ウォーム減速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2582485Y2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003207031A (ja) * | 2002-01-11 | 2003-07-25 | Koyo Seiko Co Ltd | 歯車、減速歯車機構及び電動式パワーステアリング装置 |
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-
1991
- 1991-07-19 JP JP1991056438U patent/JP2582485Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2582485Y2 (ja) | 1998-10-08 |
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