JPH0579374A - 内燃エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比制御装置

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JPH0579374A
JPH0579374A JP3267181A JP26718191A JPH0579374A JP H0579374 A JPH0579374 A JP H0579374A JP 3267181 A JP3267181 A JP 3267181A JP 26718191 A JP26718191 A JP 26718191A JP H0579374 A JPH0579374 A JP H0579374A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は多くの補正係数を乗算して補正する
ことなく容易に所望の空燃比を得ることができる内燃エ
ンジンの空燃比制御装置を提供することを目的とする。 【構成】 エンジン回転数と負荷状態に応じて算出され
る第1の目標空燃比と、車輌発進時に算出される第2の
目標空燃比と、エンジン低水温時に算出される第3の目
標空燃比と、エンジン高負荷時に算出される第4の目標
空燃比と、エンジン高水温時に算出される第5の目標空
燃比のうち最も燃料リッチな値が最終目標空燃比となる
ように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃エンジンの空燃比制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、排気ガス濃度に略比例する出
力特性を有する排気濃度センサを内燃エンジンの排気系
に設け、該排気濃度センサにより検出された混合気の供
給空燃比をエンジンの運転状態に応じて設定される目標
空燃比にフィードバック制御する空燃比制御装置が周知
技術として知られている。
【0003】この種の空燃比制御装置においては、燃料
噴射時間(燃料噴射量)TOUT′は、供給空燃比が目
標空燃比となるように各種補正係数により補正される。
すなわち、上記空燃比制御装置においては、目標空燃比
が種々のエンジン運転状態に応じて変化するため、エン
ジンの冷却水温TWや吸気温度TA等各種エンジンの運
転状態に応じて夫々補正係数を算出し、数式(1′)に
示すようにこれら各種補正係数を基本噴射時間TiM
(所定のマップ検索により読み出される)に乗算するこ
とにより燃料噴射時間TOUT′を算出している。
【0004】 TOUT′=TiM×(KTW×KTA×KWOT×……) ×KLAF×KCMDM …(1′) ここで、KTWは水温補正係数、KTAは吸気温補正係
数、KWOTは高負荷時補正係数、KLAFは空燃比補
正係数である。また、KCMDMは修正目標空燃比係数
であって、一般にはエンジン回転数NEと吸気管内絶対
圧PBAに応じて設定される目標空燃比係数KCMDに
空気密度補正係数KETCを乗算することにより算出さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記空燃比制
御装置においては、冷却水温TWや吸気温度TA等の補
正係数がエンジンの運転状態に応じて大きく変化するに
もかかわらず、燃料噴射時間TOUT′はこれら多くの
各補正係数の乗算により算出されるため、前記燃料噴射
時間TOUT′は最適値から変位する虞がある。特に広
域フィードバック制御においては、車輌停止時から発進
する時(アイドル時を含む)等についても燃料噴射時間
を補正する必要があるため、乗算項の数が増加し、前記
燃料噴射時間TOUT′を種々の運転状態に応じた最適
値に設定することは益々困難になるという問題点があ
る。
【0006】また、運転性能やエンジンの保護、さらに
燃費を向上させるためには空燃比の精密な制御が必要と
なるが、かかる制御を行うためには補正係数を乗算する
ためのマップが複雑となる。例えば、エンジン冷却水温
が低いとき(暖機時等)は、運転性能を確保するために
一般に目標空燃比をリッチ方向に変更する必要があり、
したがって高水温時と低水温時とで異なるマップを選択
してマップ検索をしなければならず処理が複雑化すると
いう問題点がある。
【0007】さらに、空燃比をリーン状態からリッチ状
態に移行させる場合においては、エンジンの損傷を避け
るため空燃比の急変を回避すべく高負荷時を除いて混合
気を一旦理論空燃比に設定し、その後所望のリッチ空燃
比に移行させる必要があり、この間の処理(マップ検
索)が複雑であるという問題点がある。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであって、多くの補正係数を乗算して補正する処理
を要することなく容易に所望の空燃比を得ることができ
る内燃エンジンの空燃比制御装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、内燃エンジンの排気系に排気濃度センサを設
け、該排気濃度センサにより検出される混合気の空燃比
をエンジンの運転状態に応じて設定された目標空燃比に
フィードバック制御する内燃エンジンの空燃比制御装置
において、エンジンの回転数を検出する回転数検出手段
と、エンジンの負荷状態を検出する負荷状態検出手段
と、該負荷状態検出手段により検出された負荷状態と前
記回転数検出手段により検出されたエンジン回転数に基
づいて目標空燃比を算出する第1の空燃比算出手段と、
車輌が停止状態から発進を開始したか否かを判別する発
進時判別手段と、該発進時判別手段の判別結果に応じて
目標空燃比を算出する第2の空燃比算出手段と、エンジ
ンの水温が所定温度より低いか否かを判別する低水温判
別手段と、該低水温判別手段の判別結果に応じて目標空
燃比を算出する第3の空燃比算出手段とを備え、前記第
1乃至第3の空燃比算出手段により算出された夫々の目
標空燃比のうちの最大値が最終目標空燃比に設定される
ことを特徴としている。
【0010】また、より好ましくは、上記内燃エンジン
の空燃比制御装置に加えて、エンジンが所定の高負荷状
態にあるか否かを判別する高負荷状態判別手段と、該高
負荷状態判別手段の判別結果に応じて目標空燃比を算出
する第4の空燃比算出手段とを備え、前記第1乃至第4
の空燃比算出手段により算出された夫々の目標空燃比の
うちの最大値が最終目標空燃比に設定されることを特徴
とするのもよく、さらにはエンジンの水温が所定温度よ
り高いか否かを判別する高水温判別手段と、該高水温判
別手段の判別結果に応じて目標空燃比を算出する第5の
空燃比算出手段とを備え、前記第1乃至第5の空燃比算
出手段により算出された夫々の目標空燃比のうちの最大
値が目標空燃比に設定されることを特徴とするのも望ま
しい。
【0011】さらに、上記空燃比制御装置においては、
燃料のエンジンへの供給が停止状態にあるか否かを判別
する燃料供給停止判別手段と、該燃料供給停止判別手段
により燃料供給が停止状態にないと判別されたときは燃
料供給開始後の期間を計測する計測手段とを備え、該計
測手段により所定期間が経過したときに目標空燃比が算
出される。
【0012】また、上記空燃比制御装置においては、車
輌の速度を検出する車速検出手段と、エンジンに対する
負荷状態の変化を検出する負荷変化検出手段とを備え、
前記車速検出手段により検出される速度が所定速度以下
であって前記エンジン回転数検出手段により検出された
回転数が所定回転数以下且つ前記負荷変化検出手段によ
り検出される負荷状態の変化が所定値以下のときに目標
空燃比が算出される。
【0013】さらに、前記発進時判別手段は、エンジン
のアイドル運転状態にあるか否かを判別するアイドル運
転状態判別手段を含んでいる。
【0014】
【作用】上記構成によれば、1回のループ演算で最適目
標空燃比を容易に算出することができる。
【0015】また、目標空燃比の算出は燃料供給停止
(フューエルカット)後、所定時間経過した後実行され
る。
【0016】さらに、上記目標空燃比の算出は車速検出
手段、回転数検出手段及び負荷変化検出手段の検出結果
に基づき所定条件にあるときに実行される。
【0017】また、発進開始判別手段には、アイドル運
転状態判別手段を含むので、アイドル時においても発進
時に適応した目標空燃比が算出される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。
【0019】図1は本発明に係る内燃エンジンの空燃比
制御装置の一実施例を示す全体構成図である。
【0020】図中、1は各シリンダに吸気弁と排気弁
(図示せず)とを各1対宛設けたDOHC直列4気筒の
内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という)であ
る。このエンジン1は、吸気弁のバルブタイミングが、
エンジンの高速回転領域に適した高速バルブタイミング
(高速V/T)と、低速回転領域に適した低速バルブタ
イミング(低速V/T)との2段階に切換可能に構成さ
れている。
【0021】エンジン1の吸気管2の途中にはスロット
ルボディ3が設けられ、その内部にはスロットル弁3′
が配されている。また、スロットル弁3′にはスロット
ル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、スロッ
トル弁3′の開度に応じた電気信号を出力して電子コン
トロールユニット(以下「ECU」という)5に供給す
る。
【0022】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3′との間且つ吸気管2の途中に各気筒毎に設けられ、
図示しない燃料ポンプに接続されるとともにECU5に
電気的に接続され、当該ECU5からの電気信号により
燃料噴射の開弁時間が制御される。
【0023】また、吸気管2のスロットル弁3′の下流
側には分岐管7が設けられ、該分岐管7の先端には絶対
圧(PBA)センサ8が取付けられている。該PBAセ
ンサ8はECU5に電気的に接続されており、吸気管2
内の絶対圧PBAは前記PBAセンサ8により電気信号
に変換されてECU5に供給される。
【0024】また、分岐管7の下流側の吸気管2の管壁
には吸気温(TA)センサ9が装着され、該TAセンサ
9により検出された吸気温TAは電気信号に変換され、
ECU5に供給される。
【0025】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサーミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ10が挿着され、該TWセンサ10に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0026】また、エンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲にはエンジン回転数(NE)センサ
11及び気筒判別(CYL)センサ12が取り付けられ
ている。
【0027】NEセンサ11はエンジン1のクランク軸
の180度回転毎に所定のクランク角度位置で信号パル
ス(以下「TDC信号パルス」という)を出力し、CY
Lセンサ12は特定の気筒の所定のクランク角度位置で
TDC信号パルスを出力し、これらの各TDC信号パル
スはECU5に供給される。
【0028】エンジン1の各気筒の点火プラグ13は、
ECU5に電気的に接続され、ECU5により点火時期
が制御される。
【0029】変速機14は、車輪(図示せず)とエンジ
ン1との間に介装され、前記車輪は変速機14を介して
エンジン1により駆動される。
【0030】前記車輪には車速(VSP)センサ15が
取り付けられ、該VSPセンサ15により検出された車
速VSPは電気信号に変換され、ECU5に供給され
る。
【0031】エンジン1の排気管16の途中には広域酸
素濃度センサ(以下、「LAFセンサ」と称する)17
が設けられており、該LAFセンサ17により検出され
た排気ガス中の酸素濃度は電気信号に変換されてECU
5に供給される。
【0032】ECU5の出力側には、前記バルブタイミ
ングの切換制御を行うための電磁弁18が接続され、該
電磁弁18の開閉動作がECU5により制御される。電
磁弁18は、バルブタイミングの切換を行う切換機構
(図示せず)の油圧を高/低に切換えるものであり、該
油圧の高/低に対応してバルブタイミングが高速V/T
と低速V/Tとに切換えられる。前記切換機構の油圧
は、油圧(POIL)センサ19によって検出され、そ
の電気信号がECU5に供給される。
【0033】ECU5は上述の各種センサからの入力信
号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、ア
ナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有
する入力回路5aと、中央演算処理回路(以下「CP
U」という)5bと、該CPU5bで実行される各種演
算プログラムや後述する各種マップ及び演算結果等を記
憶するROM及びRAMからなる記憶手段5cと、前記
燃料噴射弁6、点火プラグ13及び電磁弁18に駆動信
号を供給する出力回路5dとを備えている。
【0034】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、排気ガス中の酸素濃度に応じたフィ
ードバック制御運転領域やオープンループ制御運転領域
等の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、エン
ジン運転状態に応じ、数式(1)に基づき前記TDC信
号パルスに同期して燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOU
Tを演算し、その結果を記憶手段5c(RAM)に記憶
する。
【0035】 TOUT=TiM×KCMDM×KLAF …(1) ここに、TiMはエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧
PBAとに応じて設定される基本燃料噴射時間であっ
て、このTiM値を決定するためのTiMマップとし
て、低速V/T用(TiMLマップ)と高速V/T用
(TiMHマップ)の2つのマップが記憶手段5c(R
OM)に記憶されている。
【0036】KCMDMは、後述する図2のフローチャ
ートに基づいて算出される修正目標空燃比係数であり、
種々のエンジン運転状態に応じて設定される目標空燃比
係数KCMDに空気密度補正係数KETCを乗算するこ
とによって算出される。
【0037】また、目標空燃比係数KCMDは、具体的
には数式(2)に基づいて算出される。
【0038】 KCMD=KBS×KSP×KLS×KDEC …(2) ここで、KBSは目標空燃比係数の基準値であって、通
常はエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応
じてマトリックス状にマップ値KBSMが与えられたK
BSマップから読み出されるが、車輌の発進時や低水温
時あるいは所定の高負荷運転時においては適宜補正さ
れ、これらの運転状態に適合した値に設定される。ま
た、KBSマップは高速V/T選択時に使用される高速
V/T用(KBSH)マップと、低速V/T選択時に使
用される低速V/T用(KBSL)マップとが記憶手段
5c(ROM)に記憶されている。
【0039】KSPは車速補正係数であって、車速に応
じサージング等が生じないような所定値に設定される。
具体的には、所定の高負荷運転時には「1.0」に、それ
以外のときは後述するKSPマップの検索により所定値
に設定される。
【0040】KLSはリーン化補正係数であって、フュ
ーエルカット(燃料供給停止)直前のリーン化係数によ
る運転領域に応じた所定値に設定される。
【0041】KDECは減速時補正係数であって、エン
ジンの減速状態に応じた所定値に設定される。すなわ
ち、エンジンの減速時には「1.0」以下に、それ以外の
ときは「1.0」に設定される。
【0042】また、前記空気密度補正係数KETCは、
燃料を実際に噴射することによる冷却効果によって吸入
空気密度が変化することを考慮して燃料噴射量を予め補
正するための係数であり、目標空燃比係数KCMDに応
じた値に設定される。なお、数式(1)から明らかなよ
うに、修正目標空燃比係数KCMDMが増加すれば燃料
噴射時間TOUTは増加するので、KCMDM値は空燃
比A/Fの逆数に比例する値となる。
【0043】KLAFは空燃比補正係数であり、空燃比
フィードバック制御中はLAFセンサ17の出力電圧に
基づき検出された空燃比の当量比(以下、「検出空燃比
係数」という)KACTが目標空燃比係数KCMDに一
致するように設定され、オープンループ制御中はエンジ
ン運転状態に応じた所定値に設定される。
【0044】以下、目標空燃比係数(KCMD)(修正
目標空燃比係数(KCMDM))の算出手順について詳
述する。
【0045】図2はKCMDM算出ルーチンを示すフロ
ーチャートであって、本プログラムはTDC信号パルス
の発生と同期して実行される。
【0046】まず、エンジン1がフューエルカット中か
否かを判別する(ステップS1)。フューエルカット中
であるか否かは、エンジン回転数NEやスロットル弁
3′の弁開度θTHに基づいて判断され、具体的にはフ
ューエルカット判別ルーチン(図示せず)の実行により
判別される。
【0047】そして、その答が肯定(YES)の場合
は、目標空燃比係数KCMDを所定値KCMDFC(例
えば、1.0)に設定して(ステップS2)ステップS1
2に進む。
【0048】一方、ステップS1の答が否定(NO)の
場合は、フューエルカット直後か否かを判別する(ステ
ップS3)。このフューエルカット直後か否かの判別
は、フューエルカットの終了と同時にタイマをスタート
させ、そのタイマが所定時間(例えば500ms)カウン
トされたか否かにより判断される。そして、その答が肯
定(YES)の場合、すなわち、エンジンがフューエル
カット直後の場合は、KCMDの前回値KCMD(n-1)
と、検出空燃比係数の前回算出値KACT(n-1)との偏
差の絶対値が所定値ΔKPFC(例えば、0.14)より大
きいか否かを判別する(ステップS4)。
【0049】尚、この検出空燃比係数KACTは、吸気
管内絶対圧PBAと、エンジン回転数NE及び大気圧P
Aの変動により排気圧が変動することに鑑み、これらの
運転パラメータに応じて補正された値が算出される。
【0050】ステップS4の答が肯定(YES)、すな
わち前記偏差が所定値ΔKPFCより大きいときは、フ
ューエルカット直後か否かを示すフラグFPFCを
「1」に設定して(ステップS5)ステップS2に進
み、目標空燃比係数KCMDを所定値KCMDFCに設
定してステップS12に進む。
【0051】一方、ステップS3,S4の答が共に否定
(NO)の場合はフラグFPFCを「0」に設定し、ス
テップS7〜S11のフローを実行して種々の運転状態
に応じた目標空燃比係数KCMDを算出する。
【0052】すなわち、ステップS7ではKBSマップ
を検索し、エンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBA
に応じた基準マップ値KBSMを算出する。
【0053】すなわち、図3のフローチャートに示すよ
うに、まず、ステップS701でVSPセンサ15によ
り検出される車速VSPが所定速度VX(例えば10Km
/h)より大きいか否かを判別し、その答が肯定(YE
S)の場合は、NEセンサ11により検出されるエンジ
ン回転数NEが所定回転数NEX(例えば、900rp
m)より大きいか否かを判別し(ステップS702)、
さらにその答が肯定(YES)のときは前回ループ時の
吸気管内絶対圧PBA(n-1)と今回ループ時の吸気管内
絶対圧PBA(n)との偏差ΔPBAが所定値ΔPBX
(例えば、20mmHg)より大きいか否か、すなわちエン
ジンが低負荷側に急変したか否かを判別する(ステップ
S703)。そして、ステップS701乃至S703の
答が全て肯定(YES)のときは変速機14がシフトチ
ェンジ中であると判断して第1のディレイタイマtmD
LYBSを所定時間T1(例えば、300ms)に設定し
(ステップS704)、目標空燃比係数KCMDの基準
値KBSを前回ループ時のKBS値にホールドさせ(ス
テップS705)、さらにエンジンがシフトチェンジ中
であることを示すべくフラグFCHを「1」に設定して
(ステップS706)メインルーチン(図2)に戻る。
【0054】一方、ステップS701,S702,S7
03の答のうち少なくとも一つが否定(NO)となった
ときは、ステップS707に進み、第1のディレイタイ
マtmDLYBSが前記所定時間T1を経過したか否か
を判別する。そして、その答が否定(NO)のときは前
述したステップS705に進む一方、その答が肯定(Y
ES)の場合はフラグFCHを「0」にセットしてシフ
トチェンジが終了したことを示した後(ステップS70
8)、フラグFHICが「1」にセットされているか否
かを判別し、バルブタイミングが高速V/Tに設定され
ているか否かを判断する(ステップS709)。そし
て、ステップS709の答が肯定(YES)のときは、
バルブタイミングが高速V/Tに設定されている場合で
あり、KBSHマップを検索してKBSM値を読み出し
(ステップS710)、記憶手段5c(RAM)に記憶
して(ステップS711)メインルーチン(図2)に戻
る。また、ステップS709の答が否定(NO)のとき
は、バルブタイミングが低速V/Tに設定されている場
合があり、KBSLマップを検索してKBSM値を読み
出し(ステップS712)、記憶手段5c(RAM)に
記憶して(ステップS713)メインルーチン(図2)
に戻る。
【0055】次に、ステップS8(図2)では、車輌が
停止状態から発進を開始したか否かを判別し、車輌発進
時と判別されたときは、前記基準値KBSを車輌発進時
に適合した値に置き換える。
【0056】すなわち、図4のフローチャートに示すよ
うに、まず、ステップS801でフラグFCHが「1」
にセットされているか否かを判別する。そしてその答が
肯定(YES)の場合は、変速機14がシフトチェンジ
中の場合であり、発進時補正を行うことなくメインルー
チン(図2)に戻る。
【0057】一方、ステップS801の答が否定(N
O)の場合は、ステップS802に進み、エンジンがア
イドル運転状態にあるか否かを判別する。前記アイドル
運転状態にあるか否かは、エンジン回転数NEが低回転
数(例えば900rpm以下)であってスロットル弁
3′の弁開度θTH(θTHセンサ4により検出され
る)がアイドル時の所定弁開度θidl以下にあるか、
あるいはエンジン回転数NEが前記低回転数であって吸
気管2内の絶対PBA(PBAセンサ8により検出され
る)が所定値よりも低負荷側にあるときアイドル運転状
態にあると判断される。
【0058】そして、ステップS802の答が肯定(Y
ES)の場合はステップS805に進む一方、ステップ
S802の答が否定(NO)の場合はステップS803
に進み、車速パルスWPが所定値WPXより大きいか否
かを判別し、車輌が停止状態にあるとみなされるか否か
を判断する。
【0059】そして、ステップS803の答が否定(N
O)の場合は車輌が停止状態にあるとみなされ、第2の
ディレイタイマtmDLYWLFを所定時間T2(例え
ば、100ms)に設定して該第2のディレイタイマt
mDLYWLFをスタートさせ(ステップS804)、
ステップS805に進む。
【0060】ステップS805ではステップS709又
はS711で読み出されたマップ値KBSMが所定値K
BSWLF(例えば、1.1)より小さいか否かを判別す
る。そして、その答が否定(NO)の場合は発進時補正
することなくメインルーチン(図2)に戻る一方、その
答が肯定(YES)の場合はKBS値をKBSWLF値
に置き換え(ステップS806)、メインルーチン(図
2)に戻る。
【0061】また、ステップS803の答が肯定(YE
S)、すなわち車輌が停止状態にないとみなされないと
きはステップS807に進み、第2のディレイタイマt
mDLYWLFが所定時間T2経過して「0」になった
か否かを判別する。そして、その答が否定(NO)のと
きは車輌発進時と判断してステップS805に進み、ス
テップS806を経てメインルーチン(図2)に戻る。
一方、その答が肯定(YES)のときは車輌は発進時に
ないと判断して発進時補正をすることなくメインルーチ
ン(図2)に戻る。これにより空燃比係数KCMDの基
準値KBSは少なくともKBSWLF値より大きな値
(より燃料リッチな値)に設定される。
【0062】次に、ステップS9(図2)では、低水温
時に空燃比がリーン化するのを防止すべくKBS値に対
する低水温補正を行う。
【0063】すなわち、図5のフローチャートに示すよ
うに、まず、ステップS901では、エンジン水温TW
が所定温度TWLより低いか否かを判別する。所定温度
TWLとしては空燃比がリーン化を開始する水温、例え
ば70℃に設定される。そして、その答が肯定(YE
S)、即ちTW<TWLのときは、エンジン水温TW及
び吸気管内絶対圧PBAに応じてKTWLAFマップを
検索し、低水温時の目標空燃比係数KTWLAFを読み
出す(ステップS902)。
【0064】KTWLAFマップは、具体的には図6に
示すように、吸気管内絶対圧PBAが設定圧PBLAF
1以下の場合に適用されるKTWLAF1(同図(a)
の破線)と、吸気管内絶対圧PBAが設定圧PBLAF
2以上の場合に適用されるKTWLAF2(同図(a)
の実線)が設定されたものであり、エンジン水温TWL
AF1〜TWLAF4のそれぞれに対して、KTWLA
F11,21〜KTWLAF14,24が設定されてい
る。従ってステップS902において、PBA≧PBL
AF2又はPBA≦PBLAF1が成立する場合には、
エンジン水温TWに応じてKTWLAF2又はKTWL
AF1を読み出し(設定温度以外は補間による)、PB
LAF1<PBA<PBLAF2が成立する場合には、
エンジン水温に応じてKTWLAF2及びKTWLAF
1を読み出し、PBA値に応じて補間を行うことによ
り、KTWLAF値を算出する。なお、KTWLAFマ
ップの設定値はいずれも理論空燃比相当の値よりリッチ
側の値であり、基準値KBSMをKTWLAF値に設定
することにより、低水温時の燃料増量(リッチ空燃比
化)が行われることとなる。
【0065】次に、ステップS903では、前記KBS
M値がステップS902で読み出されたKTWLAF値
より小さいか否かを判別し、その答が否定(NO)のと
きは、目標空燃比係数KCMDの基準値KBSを前記K
BSM値に設定し(ステップS904)、メインルーチ
ン(図2)に戻る。一方、ステップS903の答が肯定
(YES)のときは基準値KBSをステップS902で
読み出されたKTWLAF値に設定して(ステップS9
05)メインルーチン(図2)に戻る。これにより基準
値KBSは少なくともKBSM値(マップ値)よりも大
きな値(より燃料リッチな値)に設定される。
【0066】尚、ステップS901の答が否定(NO)
の場合は、エンジンが低水温時でないため水温補正をす
ることなくメインルーチン(図2)に戻る。
【0067】次に、ステップS10(図2)ではエンジ
ンが所定の高負荷運転状態か否かを判別し、前記高負荷
運転状態のときは基準値KBSを高負荷運転状態に適合
した値に設定する。
【0068】すなわち、図7のフローチャートに示すよ
うに、ステップS1001では、フラグFWOTが
「1」に設定されているか否かを判別し、エンジンが所
定の高負荷運転状態(例えば、スロットル弁3′の弁開
度が全開状態)にあるか否かを判別する。そして、その
答が肯定(YES)の場合は所定の高負荷運転状態にあ
ると判断され、KWOTマップを検索して高負荷基準マ
ップ値KWOTを読み出す(ステップS1002)。K
WOTマップはエンジン回転数NEと吸気管内絶対圧P
BAに応じてマップ値KWOTを有しており、KWOT
マップを検索することにより(あるいは補間法により)
KWOT値が読み出される。尚、KWOTマップは、高
速V/T選択時に使用される高速V/T用(KWOT
H)マップと、低速V/T選択時に使用される低速V/
T用(KWOTL)マップとが記憶手段5c(ROM)
に記憶されている。
【0069】次にステップS1003では前記高負荷基
準マップKWOTが前記基準値KBS以上か否かを判別
する(ステップS1003)。その答が否定(NO)、
即ちKWOT≦KBSのときは基準値KBSの変更は行
わず(ステップS1004)、次いで車速補正係数KS
Pを「1.0」に設定して(ステップS1006)メイン
ルーチン(図2)に戻る。一方、その答が肯定(YE
S)、即ちKWOT>KBSMのときはKBS=KWO
Tとし(ステップS1005)、次いで、車速補正係数
KSPを「1.0」に設定して(ステップS1006)メ
インルーチン(図2)に戻る。これにより高負荷運転状
態においては、基準値KBSはKBSM値、KBSWL
F値、KTWLAF値、KWOT値のうち最大値(最も
燃料リッチな値)が選択されて設定されることとなる。
【0070】また、ステップS1001の答が否定(N
O)、すなわち、エンジンが高負荷運転状態以外のとき
はKSPマップを検索して車速補正係数KSPを読み出
し(ステップS1007)、メインルーチン(図2)に
戻る。KSPマップは、具体的には図8に示すように、
車速VSPO〜VSP3に応じてマップ値KSPO〜K
SP3が与えられたものであり、車速VSPに応じてマ
ップ検索することにより、あるいは補間法により車速補
正係数KSPが読み出される。尚、この図8から明らか
なように、車速VSPが低車速であるほど車速補正係数
KSPは大きな値に設定される。
【0071】次に、ステップS11(図2)では、エン
ジンが高水温運転状態か否かを判別し、前記高水温運転
状態のときは基準値KBSを高水温運転状態に適合した
値に設定する。
【0072】すなわち、図9のフローチャートに示すよ
うに、ステップS1101では、前述したステップS8
02(図4)の手法と同様にしてエンジンがアイドル運
転状態にあるか否かを判別する。そしてその答が肯定
(YES)の場合はメインルーチン(図2)に戻る一
方、その答が否定(NO)の場合はステップS1102
に進み、エンジン水温TWが所定温度TWHより低いか
否かを判別する。所定温度TWHとしては空燃比がリッ
チ化を開始する水温、例えば107℃に設定される。そ
して、その答が肯定(YES)のときはエンジン水温
(TW)が高くないため、高水温時補正を行うことなく
メインルーチン(図2)に戻る。一方、ステップS11
02の答が否定(NO)のときはステップS1103に
進みKTWRマップを検索し、高水温時の目標空燃比係
数KTWRを読み出す(ステップS1103)。KTW
Rマップは、具体的には図10に示すように、KTWR
0値を1.0として水温TWH0〜TWH3に応じたマ
ップ値KTWR0〜KTWR3が与えられたものであ
り、水温TWHに応じてマップ検索することにより、あ
るいは補間法によりKTWR値が読み出される。尚、こ
の図10から明らかなように、水温(TW)が高いとき
ほどKTWR値は大きな値に設定される。
【0073】次に、ステップS1104では、上述のス
テップS7〜S10の実行により算出されたKBS値が
前記KTWR値より小さいか否かを判別する。そして、
その答が否定(NO)、すなわちKBS≧KTWRが成
立するときはKBS値は少なくともKTWR値よりリッ
チな値に設定されているためそのままメインルーチン
(図2)に戻る。一方、ステップS1104の答が肯定
(YES)のときはKBS値をKTWR値に置き換えて
高水温時補正を行い、メインルーチン(図2)に戻る。
【0074】次に、ステップS12(図2)では上述の
如くして得られたKBS値及びKSP値にリーン化補正
係数KLS及び減速時補正係数KDECを乗算して目標
空燃比係数KCMDを算出する(数式(2)参照)。
【0075】次に、ステップS13ではKETVマップ
を検索して空気密度補正係数KETCを読みだす。KE
TVマップは、具体的には図11に示すように、エンジ
ン回転数NEが所定の高回転数(例えば、3000rp
m)以上のときに選択される高回転用マップ値KETV
H0〜6と、所定の低回転数(例えば、2500rpm)
以下のときに選択される低回転用マップ値KETVL0
〜6とが目標空燃比係数KCMDに体して設定されてお
り、設定値以外のKCMD値に対しては補間法によって
KETV値が算出される。図中、実線は低回転時のマッ
プ曲線、破線は高回転時のマップ曲線を示し、その交点
座標(KCMD3,KETV3)は(KCMD3,KE
TV3)=(14.7,1.0)を示している。尚、上述のK
ETVマップでは高回転数と低回転数とで異なるマップ
を使用しているが、エンジンの負荷状態すなわち、高負
荷状態と低負荷状態とで異なるマップが選択可能となる
ように構成してもよい。
【0076】このように空燃比補正係数KCMDに対応
した所望のKETV値を算出することにより燃料噴射時
の冷却効果による吸入空気密度の変動に対応した目標空
燃比係数KCMDの補正が可能となる。
【0077】次に、ステップS14ではKCMDのリミ
ット処理を行い、KCMDの前回値と今回値との差が、
エンジン運転状態に応じて設定される上限値を超えない
ようにしてKCMD値の急激な変更を回避する。
【0078】そして、最後にステップS15では、KC
MD値とKETV値とを乗算して修正目標空燃比係数K
EMDMを算出し、本プログラムを終了し、前記数式
(1)に基づき燃料噴射時間TOUTの算出を行う。
【0079】このように上記空燃比制御装置において
は、1回のループ中で発進時補正、低水温補正、高負荷
補正のなされた目標空燃比係数KCMD(修正目標空燃
比係数KCMDM)が算出され、処理工程の簡略化を図
ることができる。
【0080】また、〔従来の技術〕の項で述べたように
(数式(1′)参照)多くの補正係数を乗算することな
く目標空燃比係数KCMDが算出されるので、より最適
化された燃料噴射時間TOUTを得ることができる。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、内燃エ
ンジンの排気系に排気濃度センサを設け、該排気濃度セ
ンサにより検出される混合気の空燃比をエンジンの運転
状態に応じて設定された目標空燃比にフィードバック制
御する内燃エンジンの空燃比制御装置において、エンジ
ンの回転数を検出する回転数検出手段と、エンジンの負
荷状態を検出する負荷状態検出手段と、該負荷状態検出
手段により検出された負荷状態と前記回転数検出手段に
より検出されたエンジン回転数に基づいて目標空燃比を
算出する第1の空燃比算出手段と、車輌が停止状態から
発進を開始したか否かを判別する発進時判別手段と、該
発進時判別手段の判別結果に応じて目標空燃比を算出す
る第2の空燃比算出手段と、エンジンの水温が所定温度
より低いか否かを判別する低水温判別手段と、該低水温
判別手段の判別結果に応じて目標空燃比を算出する第3
の空燃比算出手段とを備え、前記第1乃至第3の空燃比
算出手段により算出された夫々の目標空燃比のうちの最
大値が最終目標空燃比に設定されるので、第1乃至第3
の空燃比算出手段により算出された目標空燃比のうち最
もリッチな空燃比が最終目標空燃比に設定されることと
なり、従来に比べ目標空燃比の算出処理を簡略化し、最
適目標空燃比を選択することができると共に、燃料噴射
時間についてもその最適値を得ることができる。
【0082】さらに、上記内燃エンジンの空燃比制御装
置に加えて、エンジンが所定の高負荷状態にあるか否か
を判別する高負荷状態判別手段と、該高負荷状態判別手
段の判別結果に応じて目標空燃比を算出する第4の空燃
比算出手段と、エンジンの水温が所定温度より高いか否
かを判別する高水温判別手段と、該高水温判別手段の判
別結果に応じて目標空燃比を算出する第5の空燃比算出
手段とを備え、前記第1乃至第5の空燃比算出手段によ
り算出された夫々の目標空燃比のうちの最大値が目標空
燃比に設定されることにより、より運転状態に適合した
最適目標空燃比を選択することができ、容易かつ迅速に
運転条件の最適化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの空燃比制御装置の
一実施例を示すブロック構成図である。
【図2】KCMDMの算出ルーチンを示すフローチャー
トである。
【図3】KBSMの算出ルーチンを示すフローチャート
である。
【図4】発進時補正ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図5】低水温時補正ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図6】KTWLAFマップ図である。
【図7】高負荷時補正ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図8】KPSマップ図である。
【図9】高水温時補正ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図10】KTWRマップ図である。
【図11】KETVマップ図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 5 ECU(第1〜第4の空燃比算出手段、高負荷状態
判別手段、低水温判別手段、燃料供給停止判別手段、計
測手段、負荷変化検出手段、アイドル状態判別手段) 8 PBAセンサ(負荷状態検出手段) 11 NEセンサ(回転数検出手段) 15 VPSセンサ(車速検出手段) 17 LAFセンサ(排気濃度センサ)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】 次に、ステップS13ではKETマッ
プを検索して空気密度補正係数KETCを読みだす。K
ETマップは、具体的には図11に示すように、エン
ジン回転数NEが所定の高回転数(例えば、3000rp
m)以上のときに選択される高回転用マップ値KET
H0〜6と、所定の低回転数(例えば、2500rpm)
以下のときに選択される低回転用マップ値KETL0
〜6とが目標空燃比係数KCMDに体して設定されてお
り、設定値以外のKCMD値に対しては補間法によって
KET値が算出される。図中、実線は低回転時のマッ
プ曲線、破線は高回転時のマップ曲線を示し、その交点
座標(KCMD3,KET3)は(KCMD3,KE
3)=(14.7,1.0)を示している。尚、上述のK
ETマップでは高回転数と低回転数とで異なるマップ
を使用しているが、エンジンの負荷状態すなわち、高負
荷状態と低負荷状態とで異なるマップが選択可能となる
ように構成してもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】 このように空燃比補正係数KCMDに対
応した所望のKET値を算出することにより燃料噴射
時の冷却効果による吸入空気密度の変動に対応した目標
空燃比係数KCMDの補正が可能となる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0078
【補正方法】変更
【補正内容】
【0078】 そして、最後にステップS15では、K
CMD値とKET値とを乗算して修正目標空燃比係数
MDMを算出し、本プログラムを終了し、前記数式
(1)に基づき燃料噴射時間TOUTの算出を行う。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】KETマップ図である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの排気系に排気濃度センサ
    を設け、該排気濃度センサにより検出される混合気の空
    燃比をエンジンの運転状態に応じて設定された目標空燃
    比にフィードバック制御する内燃エンジンの空燃比制御
    装置において、 エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、エンジ
    ンの負荷状態を検出する負荷状態検出手段と、該負荷状
    態検出手段により検出された負荷状態と前記回転数検出
    手段により検出されたエンジン回転数に基づいて目標空
    燃比を算出する第1の空燃比算出手段と、車輌が停止状
    態から発進を開始したか否かを判別する発進時判別手段
    と、該発進時判別手段の判別結果に応じて目標空燃比を
    算出する第2の空燃比算出手段と、エンジンの水温が所
    定温度より低いか否かを判別する低水温判別手段と、該
    低水温判別手段の判別結果に応じて目標空燃比を算出す
    る第3の空燃比算出手段とを備え、前記第1乃至第3の
    空燃比算出手段により算出された夫々の目標空燃比のう
    ちの最大値が最終目標空燃比に設定されることを特徴と
    する内燃エンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃エンジンの空燃比制
    御装置に加えて、エンジンが所定の高負荷状態にあるか
    否かを判別する高負荷状態判別手段と、該高負荷状態判
    別手段の判別結果に応じて目標空燃比を算出する第4の
    空燃比算出手段とを備え、前記第1乃至第4の空燃比算
    出手段により算出された夫々の目標空燃比のうちの最大
    値が最終目標空燃比に設定されることを特徴とする内燃
    エンジンの空燃比制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の内燃エンジンの空燃比制
    御装置に加えて、エンジンの水温が所定温度より高いか
    否かを判別する高水温判別手段と、該高水温判別手段の
    判別結果に応じて目標空燃比を算出する第5の空燃比算
    出手段とを備え、前記第1乃至第5の空燃比算出手段に
    より算出された夫々の目標空燃比のうちの最大値が目標
    空燃比に設定されることを特徴とする内燃エンジンの空
    燃比制御装置。
  4. 【請求項4】 燃料のエンジンへの供給が停止状態にあ
    るか否かを判別する燃料供給停止判別手段と、該燃料供
    給停止判別手段により燃料供給が停止状態にないと判別
    されたときは燃料供給開始後の期間を計測する計測手段
    とを備え、該計測手段により所定期間が経過したときに
    目標空燃比が算出されることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれかに記載の内燃エンジンの空燃比制御
    装置。
  5. 【請求項5】 車輌の速度を検出する車速検出手段と、
    エンジンに対する負荷状態の変化を検出する負荷変化検
    出手段とを備え、前記車速検出手段により検出される速
    度が所定速度以下であって前記エンジン回転数検出手段
    により検出された回転数が所定回転数以下且つ前記負荷
    変化検出手段により検出される負荷状態の変化が所定値
    以下のときに目標空燃比が算出されることを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の内燃エンジン
    の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】 前記発進時判別手段が、エンジンのアイ
    ドル運転状態にあるか否かを判別するアイドル運転状態
    判別手段を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5
    のいずれかに記載の内燃エンジンの空燃比制御装置。
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