JPH0579049U - シール付き円筒転がり軸受 - Google Patents
シール付き円筒転がり軸受Info
- Publication number
- JPH0579049U JPH0579049U JP028053U JP2805392U JPH0579049U JP H0579049 U JPH0579049 U JP H0579049U JP 028053 U JP028053 U JP 028053U JP 2805392 U JP2805392 U JP 2805392U JP H0579049 U JPH0579049 U JP H0579049U
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer diameter
- groove
- elastic seal
- lip
- seal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 捲くれの生じ難いリップ部内向き突出形式の
軸受において、内圧の逃がしを良好にし、トルクの増大
防止およびリップ部の摩耗低減を図る。 【構成】 鍔付きの外輪2と鍔無しの内輪1とを有し、
弾性シール材5に軸受内向きに突出したリップ部5aを
設けた軸受において、次の内圧逃がし手段を設ける。す
なわち、外輪2の鍔部内径面に、弾性シール材5の外径
端5bを嵌合状態に取付ける環状のシール取付溝8を設
け、この溝8の底面と弾性シール材5との間に環状の隙
間9を生じさせる。弾性シール材5の外径端5bにおけ
る内側面には転動体配置空間から隙間9に開通する径方
向溝10を設け、かつ外径面に隙間9から外部に開通す
る軸方向溝11を設ける。両溝10,11は周方向にず
らせて配置する。
軸受において、内圧の逃がしを良好にし、トルクの増大
防止およびリップ部の摩耗低減を図る。 【構成】 鍔付きの外輪2と鍔無しの内輪1とを有し、
弾性シール材5に軸受内向きに突出したリップ部5aを
設けた軸受において、次の内圧逃がし手段を設ける。す
なわち、外輪2の鍔部内径面に、弾性シール材5の外径
端5bを嵌合状態に取付ける環状のシール取付溝8を設
け、この溝8の底面と弾性シール材5との間に環状の隙
間9を生じさせる。弾性シール材5の外径端5bにおけ
る内側面には転動体配置空間から隙間9に開通する径方
向溝10を設け、かつ外径面に隙間9から外部に開通す
る軸方向溝11を設ける。両溝10,11は周方向にず
らせて配置する。
Description
【0001】
この考案は、モータの支持用軸受や、トランスミッション等に使用されるシー ル付き円筒転がり軸受に関する。
【0002】
従来、モータの支持用軸受等においては、塵埃の浸入阻止によるグリースの耐 久性向上、メンテナンスフリー化等のために、接触型のゴムシールを設けた円筒 転がり軸受が用いられている。 このようなシール付き円筒転がり軸受として、図4に示すように、内径部に内 向きのリップ部41aを有する弾性シール材41を外輪42に取付けたものがあ る。リップ41aの先端は内輪43に接触する。
【0003】
しかし、リップ部41aが内向きに突出しているため、軸受回転時に発生する 内部圧力により、リップ41aが摺動面Aに押し付けられ、トルクの増大および リップ41aの早期摩耗の原因となっていた。
【0004】 このような欠点を解決する構造して、図6に示すようにリップ部41aを軸受 外向きに突出させるものが考えられる。しかし、この場合、外輪組立品(ころ4 4,保持器45,および弾性シール材41の組込品)に内輪43を軸方向(C方 向)に挿入するときに、内輪43を治具等で正確に挿入しない限り、図7のよう にリップ41が内輪43に引きずられて反転状態に捲くれる。このように捲くれ が生じた場合に、そのまま使用されるとシール性が損なわれることになる。また 、反転時に弾性シール材41に傷が付いてシール性に支障を来すことがある。
【0005】 なお、図リップ41aが内向きの場合は、図5のようにC方向に内輪43を挿 入すると、図の右側の弾性シール材41が捲くれ方向になるが、内輪43はころ 44を通過するときにミスアライメントが規制され、またリップ部41aはその 長さD分(図4)を軸方向に滑らすだけであるため、組み込み時にリップ捲くれ は発生しない。
【0006】 この考案の目的は、捲くれの生じ難いリップ部内向き突出形式の軸受において 、内圧の逃がしを良好にし、トルクの増大防止およびリップ部の摩耗低減を図る ことである。
【0007】
この考案のシール付き円筒転がり軸受は、鍔付きの外輪と鍔無しの内輪とを有 し、弾性シール材に軸受内向きに突出したリップ部を設けた軸受において、次の 内圧逃がし手段を設けたものである。 すなわち、外輪の鍔部内径面に設けた環状のシール取付溝に弾性シール材の外 径端を嵌合状態に取付け、シール取付溝の底面と弾性シール材との間に環状の隙 間を生じさせる。弾性シール材の外径端における内側面には転動体配置空間から 前記環状の隙間に開通する径方向溝を設け、かつ弾性シール材の外径面に前記環 状の隙間から外部に開通する軸方向溝を設ける。
【0008】
軸受回転時に発生する内圧は、弾性シール材の径方向溝からシール取付溝の底 面における環状の隙間に流れ、この隙間から軸方向溝を通って外部に逃がされる 。そのため内圧の上昇が防がれ、内圧によりリップが内輪に強く押し付けられる ことが防止される。軸受組立時の内輪挿入過程における捲くれの問題は、弾性シ ール材のリップ部が軸受内側に突出しているため生じない。
【0009】
この考案の一実施例を図1ないし図3に基づいて説明する。この軸受は、鍔無 しの内輪1、両鍔付きの外輪2、ころ3、および保持器4からなる円筒ころ軸受 において、内径部にリップ部5aを軸受内向きに突出させた弾性シール材5を両 面に設け、かつ通気路7を設けたものである。弾性シール材5は、芯金6を埋め 込んだゴム製のリング板状のものであり、外径端5bを圧肉に形成してある。
【0010】 外輪2の鍔部2aの内径面にはシール取付溝8が形成され、弾性シール材5は この溝8に外径端5bを嵌合させて取付けられる。シール取付溝8は、その底面 と弾性シール材5との間に、環状の隙間9が残る形状としてあり、また鍔部2a の内径面におけるシール取付溝8よりも外側部分2cは、他の部分よりも若干大 径に形成してある。
【0011】 弾性シール材5の外径端5bには、内側面の2箇所程度に径方向溝10(図2 、図3(A),(C)参照)を設け、かつ外径面の1か所に軸方向溝11(図2 、図3(B),(D)参照)を形成してある。これら径方向溝10と、軸方向溝 11と、前記の隙間9とで、前記の通気路7が構成される。径方向溝10と軸方 向溝11とは、互いに周方向位置をずらせてある。
【0012】 この構成によると、軸受回転時に発生する内圧は、弾性シール材5の外径端5 bにおける径方向溝10からシール取付溝8の底面における環状の隙間9に流れ 、この隙間9から軸方向溝11を通って外部に逃がされる。そのため内圧の上昇 が防がれて、内圧でリップ5aが内輪1に強く押し付けられることがなくなり、 トルクの増大が防止されると共に、リップ部5aの摩耗が低減される。
【0013】 弾性シール材5の径方向溝10と軸方向溝11とは互いに周方向にずれた位置 にあり、環状の隙間9で連通しているため、通気性は良好に得られるが、外部か らの塵埃の侵入や、グリースの漏れは防止される。 また、弾性シール材5のリップ部5aが軸受内側に突出しているため、軸受組 立時の内輪挿入過程において、捲くれの問題が生じない。
【0014】
この考案のシール付き円筒転がり軸受は、弾性シール材のリップ部を内側に突 出させ、外輪のシール取付溝と弾性シール材との間に環状の隙間を残して、この 隙間から軸受内外に開通する径方向隙間および軸方向隙間を弾性シール材に設け たため、捲くれの生じ難いリップ部内向き突出形式の軸受でありながら、内圧の 逃がしを良好にし、内圧でリップ部を内輪に押し付けることによるトルクの増大 およびリップ部の早期摩耗を防止することができる。
【図1】この考案の一実施例の部分断面図である。
【図2】その弾性シール材の外径端を示す側面図であ
る。
る。
【図3】(A)は弾性シール材の外径端付近を示す部分
断面図、(B)は同外径端の他の断面を示す部分断面
図、(B)は同図(A)のE方向矢視図、(D)は同図
(B)のF方向矢視図である。
断面図、(B)は同外径端の他の断面を示す部分断面
図、(B)は同図(A)のE方向矢視図、(D)は同図
(B)のF方向矢視図である。
【図4】従来例の断面図である。
【図5】その内輪挿入工程を示す断面図である。
【図6】他の従来例を示す断面図である。
【図7】その内輪挿入工程を示す断面図である。
1…内輪、2…外輪、2a…鍔部、3…ころ、5…弾性
シール材、5a…リップ部、5b…外径端、8…シール
取付溝、9…隙間、10…径方向溝、11…軸方向溝
シール材、5a…リップ部、5b…外径端、8…シール
取付溝、9…隙間、10…径方向溝、11…軸方向溝
Claims (1)
- 【請求項1】 鍔付きの外輪の鍔部内径面に環状のシー
ル取付溝を設け、このシール取付溝に外径端が嵌合する
リング板状の弾性シール材を設け、この弾性シール材の
内径部に軸方向内側へ突出して先端が鍔なし内輪の外径
面に接触するリップ部を設け、前記シール取付溝の底面
と前記弾性シール材との間に環状の隙間を設け、前記弾
性シール材の外径端における内側面に転動体配置空間か
ら前記環状の隙間に開通する径方向溝を設け、かつ前記
弾性シール材の外径面に前記環状の隙間から外部に開通
する軸方向溝を設けたシール付き円筒転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP028053U JPH0579049U (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | シール付き円筒転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP028053U JPH0579049U (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | シール付き円筒転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0579049U true JPH0579049U (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=12238018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP028053U Pending JPH0579049U (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | シール付き円筒転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0579049U (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3088025B2 (ja) * | 1991-04-26 | 2000-09-18 | キヤノン株式会社 | 像ブレ補正装置 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP028053U patent/JPH0579049U/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3088025B2 (ja) * | 1991-04-26 | 2000-09-18 | キヤノン株式会社 | 像ブレ補正装置 |
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