JPH0577860A - 易開封包材の製造方法 - Google Patents

易開封包材の製造方法

Info

Publication number
JPH0577860A
JPH0577860A JP3189939A JP18993991A JPH0577860A JP H0577860 A JPH0577860 A JP H0577860A JP 3189939 A JP3189939 A JP 3189939A JP 18993991 A JP18993991 A JP 18993991A JP H0577860 A JPH0577860 A JP H0577860A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
easy
anchor coat
packaging material
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3189939A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2931138B2 (ja
Inventor
Hideharu Yamagishi
秀春 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP18993991A priority Critical patent/JP2931138B2/ja
Publication of JPH0577860A publication Critical patent/JPH0577860A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2931138B2 publication Critical patent/JP2931138B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 包装形態を問わずに適用可能であり、しかも
開封が容易な易開封包材を効率良く得ることのできる易
開封包材の製造方法を提供する。 【構成】 支持基材1上にヒートシール層5を形成する
易開封包材の製造方法において、支持基材上1にアンカ
ーコート層3を形成し、次いで、開封部とすべき所望の
位置のアンカーコート層3上に、少なくとも樹脂を含有
する剥離強度調整層4を形成し、その後、アンカーコー
ト層3上および剥離強度調整層4上にヒートシール層5
を形成する。また、支持基材1上にヒートシール層5を
形成する易開封包材の製造方法において、開封部とすべ
き所望の位置の支持基材1面上にプライマー樹脂を含有
する易開封プライマー層7を形成し、次いで、易開封プ
ライマー層7上および支持基材1面上にアンカーコート
層3を形成し、その後、該アンカーコート層3上にヒー
トシール層5形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は易開封包材の製造方法に
関し、さらに詳しくは、たとえば3方シール袋、4方シ
ール袋、ピロー包装およびブリスター包装等の包装形態
を問わずに適用可能であって手で容易に開封可能な易開
封包材を効率良く得ることのできる易開封包材の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】易開封包材は、たとえば各種食品、医薬
品、日用品等の包装分野で広く用いられている。
【0003】この易開封包材の形態としては、異なるシ
ーラント面同士をシールして疑似接着することにより界
面で剥離させる界面剥離タイプ、例えば多層フィルム化
する等して形成された凝集剥離面を有し、いわゆるシー
ル残りを伴う凝集剥離タイプ、および多層フィルムの層
間接着力を低下させて剥離の際には層間で剥離させる層
間剥離タイプなどが従来より知られていた。
【0004】そして、これらの従来の易開封包材におい
ては、いずれも選定された特定のシーラント材料を積
層、複合化することによって易開封性が付与されてい
た。したがって、易開封包材は、従来、基材上に特定の
シーラント材料を積層、複合化することにより製造され
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、易開封
包材の従来の製造方法においては、用途に応じて選定さ
れた特定のシーラント材料を用いる必要があるので、た
とえばピロー型の包装形態とする場合には必要とするシ
ーラント材料の点で制約を受け、所望の易開封包材を製
造することができないという問題があった。
【0006】したがって、たとえば3方シール袋、4方
シール袋、ピロー袋などの包装形態を問わずに適用可能
な易開封包材の製造方法が望まれていた。本発明はかか
る事情に基づいてなされたものであり、本発明の目的は
いずれの包装形態にも適用可能な易開封包材の製造方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の構成は、支持基材上にヒートシール層を形
成する易開封包材の製造方法において、支持基材上にア
ンカーコート層を形成し、次いで、開封部とすべき所望
の位置の上記アンカーコート層上に、少なくとも樹脂を
含有する剥離強度調整層を形成し、その後、上記アンカ
ーコート層上および上記剥離強度調整層上にヒートシー
ル層を形成することを特徴とする易開封包材の製造方法
であり、支持基材上にヒートシール層を形成する易開封
包材の製造方法において、開封部とすべき所望の位置の
支持基材面上にプライマー樹脂を含有する易開封プライ
マー層を形成し、次いで、該易開封プライマー層上およ
び支持基材面上にアンカーコート層を形成し、その後、
該アンカーコート層上にヒートシール層を形成すること
を特徴とする易開封包材の製造方法である。
【0008】
【作用】請求項1記載の易開封包材の製造方法において
は、支持基材上にアンカーコート層を形成した後、開封
部とすべき所望の位置の該アンカーコート層上に、少な
くとも樹脂を含有する剥離強度調整層を形成する。次い
で、これらのアンカーコート層上および剥離強度調整層
上にヒートシール層を形成する。そして、この易開封包
材の製造方法において、剥離強度調整層の剥離強度は該
剥離強度調整層中に含有される樹脂の配合割合を適当に
設定することにより任意に変えることが可能であり、こ
の剥離強度調整層が設けられた部分は凝集剥離により容
易に剥離する易開封部となる。したがって、従来法にお
けるように特定のシーラント材料を積層・複合化する必
要がなく、剥離強度調整層の形成部位を適宜に選定する
ことにより各種包装形態のいずれにも対応可能である。
【0009】一方、請求項2記載の易開封包材の製造方
法においては、開封部とすべき所望の位置の支持基材面
上にプライマー樹脂を含有する易開封プライマー層を形
成した後、該易開封プライマー層上および支持基材面上
にアンカーコート層を形成し、その後、該アンカーコー
ト層上にヒートシール層を形成する。この易開封包材の
製造方法においては、プライマー樹脂を含有する易開封
プライマー層が形成された部分が易開封部となる。した
がって、特定のシーラント材料を積層・複合化する必要
がなく、易開封プライマー層の形成部位を適宜に選定す
ることにより各種包装形態のいずれにも対応可能であ
る。
【0010】
【実施例】次に本発明の実施例について、請求項1記載
の易開封包材の製造方法、請求項2記載の易開封包材の
製造方法の順に図面を参照して説明する。 (実施例1)図1(a)に示すように、通常は、先ず、
支持基材1の片面に例えばコロナ放電処理等の表面処理
を行ってから該処理面に印刷を行って印刷化粧加工層2
を形成する。この印刷化粧加工層2の厚さは、通常、
0.5〜10μm程度である。
【0011】次いで、図1(b)に示すように、印刷化
粧加工層2の全面にアンカーコート剤または接着剤を塗
布してアンカーコート層3を形成する。支持基材1の形
成材料としては、たとえば各種紙類、アルミ箔等の金属
箔、あるいはポリエステルフィルム、ポリアミド樹脂フ
ィルム、ポリプロピレンフィルム等の合成樹脂フィルム
などのラミネート可能なものがいずれも好適に用いられ
る。
【0012】たとえばこれらの形成材料からなる支持基
材1の厚さは、通常、10〜50μm程度が好ましい。
アンカーコート層の形成に使用されるアンカーコート剤
としては、たとえばイソシアネート系アンカーコート
剤、ポリエステル系アンカーコート剤、ポリエチレンイ
ミン系アンカーコート剤、ウレタン系アンカーコート
剤、有機チタン系アンカーコート剤などが挙げられる。
【0013】また、これらのアンカーコート剤に代えて
使用されることのある接着剤としては、たとえばウレタ
ン樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、エチレン
共重合樹脂系接着剤などが挙げられる。
【0014】アンカーコート層3の厚さは、通常、0.
1〜2.0μm程度が好ましい。次いで、図1(c)に
示すように、アンカーコート層3上の易開封部とすべき
所定の部位に剥離強度調整層4を形成する。
【0015】この剥離強度調整層4は、アンカーコート
層3上の所定の部位に少なくとも樹脂を含有する剥離強
度調整インキをパターンコートすることにより形成する
ことができる。ここで、パターンコートの方法として
は、グラビア印刷法を好適に採用することができる。
【0016】剥離強度調整インキに含有される樹脂とし
ては、たとえばポリウレタン、ウレタンエラストマー等
のウレタン系樹脂;ポリアクリレート、ポリメタクリレ
ート等のアクリル樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)等のEVA系樹脂;ニトロセルロース等のニ
トロセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート
(PET)等のポリエステル系樹脂などが挙げられる。
【0017】剥離強度調整インキは、上記の樹脂成分の
他に、通常は、充填材および有機溶剤を含有している。
ここで、上記の充填材としては、たとえばチタンホワイ
ト(二酸化チタン)、炭酸カルシウム、けい酸カルシウ
ム、ホワイトカーボン、リグニン、マイカ、マイクロシ
リカなどが挙げられる。これらのなかでも、好ましいの
はチタンホワイト(二酸化チタン)、マイクロシリカで
ある。
【0018】剥離強度調整インキにおける充填材と樹脂
との割合は、(充填材)/(樹脂)の重量比で、通常、
0/100〜80/100の範囲であり、好ましくは0
/100〜60/100である。
【0019】剥離強度調整層の剥離強度は、剥離強度調
整インキ中の上記の樹脂成分と充填材との配合割合を適
当に選ぶことにより任意に調整することが可能であり、
この実施例で製造される易開封包材の剥離形態は凝集剥
離となる。
【0020】また、剥離強度調整インキに含有される上
記の有機溶剤としては、たとえばトルエン、ケトン、ア
ルコール類などが挙げられる。剥離強度調整層4の厚さ
は、通常、0.1〜5.0μm、好ましくは0.2〜
3.0μmである。
【0021】そして、以上の一連の加工工程は原則とし
てインライン加工が好ましく、一般にはグラビア印刷機
の多色ユニットを好適に利用することが可能である。次
いで、図1(d)に示すように、アンカーコート層3上
および剥離強度調整層4上にヒートシール層5を形成す
る。
【0022】ヒートシール層5は、たとえば低密度ポリ
エチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリ
プロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EA
A)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、
アイオノマー樹脂などの従来よりヒートシール材に用い
られている熱可塑性樹脂をいずれも好適に用いて支持基
材1の片面上に形成される。
【0023】このヒートシール層5の厚さは、通常、1
0〜100μm、好ましくは15〜60μmである。こ
の易開封包材は、図2に示すように、ヒートシール層5
同士を内側で対向させた状態でヒートシールすることに
より製袋することができる。
【0024】また、この易開封包材の層構成について
は、剥離強度調整インキを所望の部位にパターン塗布し
て形成された剥離強度調整層4上にヒートシール層5を
形成してなる構成を有するものであればよく、図1に示
すように支持基材1上に一層のヒートシール層5を有す
るものであってもよいし、たとえば図3に示すように、
支持基材1上に2層のヒートシール層5およびヒートシ
ール層5′の中間に剥離強度調整層4を有するものであ
ってもよい。
【0025】包装形態は、たとえば3方シール袋、4方
シール袋、ピロー包装およびブリスター包装等のいずれ
にも対応可能である。この易開封包材で製袋された包装
袋を開封するには、図4に示すように、剥離強度調整層
4上に設けられているヒートシール層5がヒートシール
されて形成されている易開封部6を引き裂けばよい。易
開封部6を引き裂くと、この易開封部6は剥離強度調整
層4が設けられている部分から凝集剥離し、手の力で容
易に開封することができる。
【0026】また、この易開封包材においては、剥離強
度調整層4の剥離強度を調整することにより改ざん防止
への応用も可能である。次に実験例を示し、この易開封
包材についてさらに具体的に説明する。実験例−1 支持基材として片面にコロナ放電処理を行った厚さ12
μmの2軸延伸ポリエステルフィルム[東洋紡社製、
「T−4100」]を用いた。
【0027】次いで、この支持基材のコロナ放電処理面
に印刷を行って厚さ3.0μmの印刷化粧加工層を形成
し、さらにこの印刷化粧加工層上の全面にポリエチレン
イミン系アンカーコート剤[日本触媒化学工業社製、
「エポミンP1000」]を塗布して厚さ0.4μmのアン
カーコート層を形成した。
【0028】その後、このアンカーコート層上の易開封
部とすべき部位に、ウレタン系樹脂[諸星インキ社製、
「ALFAメジューム」]を含有する剥離強度調整イン
キ[(充填材)/(樹脂)=0/100]をグラビアコ
ート法によりパターン塗布して厚さ2μmの剥離強度調
整層を形成した。
【0029】その後、アンカーコート層上および剥離強
度調整層上に低密度ポリエチレン(LDPE)[三井石
油化学工業社製、「M11P」]を押出しラミネートし
て厚さ30μmのヒートシール層を形成することにより
易開封包材を作成した。
【0030】この易開封包材を製袋機にかけ、4方シー
ル袋を製造し、得られた4方シール袋の開封強度を測定
した。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】 実験例−2 前記実験例−1において、充填材を含まない剥離強度調
整インキに代えてウレタン系樹脂[諸星インキ社製、
「ALFAメジューム」]とマイクロシリカ[日本アエ
ロジール社製、「アエロジール R972」]とを(マ
イクロシリカ)/(ウレタン系樹脂)の重量比で30/
100の割合で含有する剥離強度調整インキを用いたほ
かは、前記実験例−1と同様にして4方シール袋を製造
し、得られた4方シール袋の開封強度を測定した。その
結果を表1に示す。実験例−3 前記実験例−1において、充填材を含まない剥離強度調
整インキに代えてウレタン系樹脂[諸星インキ社製、
「ALFAメジューム」]とマイクロシリカ[日本アエ
ロジール社製、「アエロジール R972」]とを(マ
イクロシリカ)/(ウレタン系樹脂)の重量比で60/
100の割合で含有する剥離強度調整インキを用いたほ
かは、前記実験例−1と同様にして4方シール袋を製造
し、得られた4方シール袋の開封強度を測定した。その
結果を表1に示す。比較実験例−1 前記実験例−1において、剥離強度調整層を形成しなか
ったほかは、前記実験例−1と同様にして包材を作成
し、この包材を製袋機にかけて4方シール袋を製造し、
得られた4方シール袋の開封強度を測定した。その結果
を表1に示す。結果の検討 表1から明らかなように、比較実験例−1で作成された
包材を製袋してなる4方シール袋は剥離強度が高くて容
易には開封できなかったのに対し、実験例−1乃至実験
例−3で作成されたこの実施例の易開封包材を製袋して
なる4方シール袋はいずれも剥離強度が低くて開封が容
易であった。また、剥離強度調整インキの組成を変える
ことにより剥離面の形状を任意に選定可能であることが
確認された。 (実施例2)図5(a)に示すように、通常は、前記実
施例1におけるのと同様にして支持基材1上に印刷化粧
加工層2を形成する。
【0032】次いで、図5(b)に示すように、開封部
とすべき所望の位置の支持基材1面上にプライマー樹脂
を含有する易開封プライマー層形成剤をパターンコート
して易開封プライマー層7を形成する。
【0033】ここで、易開封プライマー層形成剤に含有
されるプライマー樹脂としては、たとえばウレタン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、塩酢ビ系樹脂、アクリル系樹
脂などが挙げられる。
【0034】易開封プライマー層形成剤は、通常、上記
のプライマー樹脂の他に、たとえば脂肪族系高級アルコ
ール類、アルデヒド類、脂肪酸、脂肪酸アミド類、グリ
セリンエステル類、ジメチルポリシロキサン等の有機溶
剤を100〜100000ppm程度の割合で含有する
ものであり、あるいは前記のプライマー樹脂とともに例
えばマイクロシリカ、チタン系顔料などの充填材を(プ
ライマー樹脂)/(充填材)の重量比で1/1〜1/5
の割合で含有するものである。特に、前記のプライマー
樹脂の他に上記の有機溶剤を含有する場合には、この有
機溶剤とアンカーコート層3を形成するアンカーコート
剤または接着剤中の樹脂とが化学結合(例えばアンカー
コート剤中のイソシアネート基と上記の溶剤とが反応)
したり、印刷化粧加工層2中へ上記の溶剤が浸透したり
することにより易開封プライマー層7とラミネート材料
との接着性が部分的に低下することを利用して易開封性
が付与される。
【0035】この易開封プライマー層形成剤のパターン
コートにはグラビア印刷法を好適に採用することができ
る。このようにして支持基材1上の開封部とすべき所望
の位置に形成される易開封プライマー層7の厚さは、通
常、0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜3.0μ
mである。
【0036】なお、以上の一連の工程にはグラビア印刷
機を好適に利用することができる。次いで、図5(c)
に示すように、該易開封プライマー層7上および支持基
材1面上にアンカーコート剤または接着剤を塗布してア
ンカーコート層3を形成する。ここで、アンカーコート
層3の形成に使用されるアンカーコート剤または接着剤
としては、前記実施例1において好適に使用できるもの
と同様のものをいずれも好適に使用することが可能であ
る。
【0037】また、アンカーコート層3の厚さは、通
常、0.1〜2.0μm程度が好ましい。次いで、図5
(d)に示すように、アンカーコート層3上にヒートシ
ール層5を形成する。
【0038】ヒートシール層5は、たとえば前記実施例
1においてヒートシール層5の形成に用いることのでき
る熱可塑性質樹脂をいずれも好適に用いて形成すること
ができる。このヒートシール層5の厚さは、通常、10
〜100μm、好ましくは15〜60μmである。
【0039】そして、このヒートシール層5の形成に
は、エキストルージョンラミネート法を好適に採用する
ことができる。なお、アンカーコート層3の形成工程お
よびそれに続くヒートシール層5の形成工程には、ラミ
ネート機を好適に使用可能である。したがって、この実
施例においては、使用する印刷機ユニットの数を前記実
施例1よりも1ユニット減らすことができる。
【0040】また、前記実施例1においては、アンカー
コート層3を、通常は印刷機を使用して形成するため、
印刷化粧加工層2あるいは支持基材1とのブロッキング
現象を生じないようなアンカーコート剤または接着剤を
選択する必要があるが、この実施例においては、アンカ
ーコート層3の形成が通常はラミネート機を使用したイ
ンライン加工となるため、使用に供するアンカーコート
剤または接着剤の選択にあたっては、ブロッキング性よ
りも耐性(密着強度、保存強度、耐熱強度など)を考慮
することが可能になる。したがって、包材設計上、様々
な用途に利用範囲を拡大することができる。
【0041】この易開封包材は、図6に示すように、ヒ
ートシール層5同士を内側で対向させた状態でヒートシ
ールすることにより製袋することができる。また、この
易開封包材の層構成については、易開封プライマー層7
上にヒートシール層5が形成されてなる構成を有するも
のであればよく、図1あるいは図7に示すように一層の
支持基材1を用いてなるものであってもよいし、たとえ
ば図8に示すように、2層の支持基材1を用いてなるも
のであってもよい。なお、図8において、8は接着剤層
であり、この接着剤層8は、たとえばウレタン樹脂系接
着剤、クロロプレンゴム系接着剤、エチレン共重合樹脂
系接着剤などを好適に用いて形成される。
【0042】包装形態は、たとえば3方シール袋、4方
シール袋、ピロー包装およびブリスター包装等のいずれ
にも対応可能である。この易開封包材で製袋された包装
袋を開封するには、図9に示すように、易開封プライマ
ー層7上に設けられているヒートシール層5がヒートシ
ールされて形成されている易開封部6を引き裂けばよ
い。易開封部6を引き裂くと、この易開封部6は易開封
プライマー層7が設けられている部分から剥離し、手の
力で容易に開封することができる。
【0043】次に実験例を示し、この易開封包材につい
てさらに具体的に説明する。実験例−4 支持基材として厚さ12μmの2軸延伸ポリエステルフ
ィルム[東洋紡社製、「T−4100」]を用い、この支持
基材の片面にコロナ放電処理を行った。
【0044】次いで、この支持基材のコロナ放電処理面
に印刷を行って厚さ3.0μmの印刷化粧加工層を形成
した。さらにこの印刷化粧加工層上の易開封部とすべき
部位に、ウレタン系樹脂にポリアミドを3%の割合で添
加してなる易開封性プライマーインキ[諸星インキ社
製、「ALFA962 白」(3%ポリアミド添加)」
をグラビア印刷法を採用してパターンコートすることに
より、厚さ2.0μmの易開封プライマー層を形成し
た。
【0045】その後、該印刷面にウレタン樹脂系アンカ
ーコート剤[東洋モートン社製、「506X/CAT1
0」]をロールコート法を採用して塗布し、厚さ0.4
μmのアンカーコート層を形成した。
【0046】次に、上記のアンカーコート層上に低密度
ポリエチレン(LDPE)[三井石油化学工業社製、
「M11P」]をエキストルージョンラミネートして厚
さ30μmのヒートシール層を形成することにより易開
封包材を作成した。
【0047】この易開封包材を製袋機にかけ、4方シー
ル袋を製造し、得られた4方シール袋の開封強度を測定
した。その結果を表2に示す。
【0048】
【表2】 比較実験例−2 前記実験例−4において、易開封プライマー層を形成し
なかったほかは、前記実験例−4と同様にして包材を作
成し、この包材を製袋機にかけて4方シール袋を製造
し、得られた4方シール袋の開封強度を測定した。その
結果を表2に示す。結果の検討 表2から明らかなように、実験例−4で作成された易開
封包材を製袋してなる4方シール袋は比較実験例−2で
作成された包材を製袋してなる4方シール袋に比較して
剥離強度が低減しており、開封が容易であることが確認
された。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、以上の構成としたの
で、たとえば3方シール袋、4方シール袋、ピロー包
装、ブリスター包装等の包装形態を問わずに適用可能で
あって開封が容易な易開封包材を効率良く得ることので
きる易開封包材の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を工程順に示す説明図であ
る。
【図2】本発明の方法により得られる易開封包材を用い
て形成される包装袋の易開封部の一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の製造方法により得られる易開封包材の
層構成の一例を示す断面図である。
【図4】図2に示した易開封部の開封状態を示す説明図
である。
【図5】本発明の一実施例を工程順に示す説明図であ
る。
【図6】図5に示した工程を経て製造される易開封包材
を用いてなる包装袋の易開封部の一例を示す断面図であ
る。
【図7】本発明の製造方法により得られる易開封包材の
層構成の他の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の製造方法により得られる易開封包材の
層構成のさらに他の一例を示す断面図である。
【図9】図6に示した易開封部の開封状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1…支持基材 3…アンカーコート層 4…剥離強度調整層 5…ヒートシール層 7…易開封プライマー層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基材上にヒートシール層を形成する
    易開封包材の製造方法において、支持基材上にアンカー
    コート層を形成し、次いで、開封部とすべき所望の位置
    の上記アンカーコート層上に、少なくとも樹脂を含有す
    る剥離強度調整層を形成し、その後、上記アンカーコー
    ト層上および上記剥離強度調整層上にヒートシール層を
    形成することを特徴とする易開封包材の製造方法。
  2. 【請求項2】 支持基材上にヒートシール層を形成する
    易開封包材の製造方法において、開封部とすべき所望の
    位置の支持基材面上にプライマー樹脂を含有する易開封
    プライマー層を形成し、次いで、該易開封プライマー層
    上および支持基材面上にアンカーコート層を形成し、そ
    の後、該アンカーコート層上にヒートシール層を形成す
    ることを特徴とする易開封包材の製造方法。
JP18993991A 1991-07-30 1991-07-30 易開封包材の製造方法 Expired - Fee Related JP2931138B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18993991A JP2931138B2 (ja) 1991-07-30 1991-07-30 易開封包材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18993991A JP2931138B2 (ja) 1991-07-30 1991-07-30 易開封包材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0577860A true JPH0577860A (ja) 1993-03-30
JP2931138B2 JP2931138B2 (ja) 1999-08-09

Family

ID=16249739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18993991A Expired - Fee Related JP2931138B2 (ja) 1991-07-30 1991-07-30 易開封包材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2931138B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006038700A1 (ja) * 2004-10-04 2006-04-13 Kyoraku Co., Ltd. 充填包装体
JP2007099280A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Yuni Kogyo Kk 再密封袋用テープ及び再密封袋
JP2019059529A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 大日本印刷株式会社 包装材

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006038700A1 (ja) * 2004-10-04 2006-04-13 Kyoraku Co., Ltd. 充填包装体
JPWO2006038700A1 (ja) * 2004-10-04 2008-05-15 キョーラク株式会社 充填包装体
US8142078B2 (en) 2004-10-04 2012-03-27 Kyoraku Co., Ltd. Material-filled package
JP2007099280A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Yuni Kogyo Kk 再密封袋用テープ及び再密封袋
JP2019059529A (ja) * 2017-09-27 2019-04-18 大日本印刷株式会社 包装材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2931138B2 (ja) 1999-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU725318B2 (en) Method to achieve easy-opening flexible packaging laminates and packaging materials made therefrom
EP1478508B1 (en) Paperboard substrate for blister packaging
JP4522562B2 (ja) 包装材料および容器
JP2931138B2 (ja) 易開封包材の製造方法
JP2007076281A (ja) 積層包装材料およびそれを用いた包装袋
JP4813236B2 (ja) 積層体
JP6589454B2 (ja) 包装材料及び包装容器の製造方法
JP2939364B2 (ja) 易開封包材の製造方法
JPH11100659A (ja) ガスバリア性フィルムの製造法
JP2000167968A (ja) 高防湿積層体
JP2001030430A (ja) カバーフィルム
JP4447430B2 (ja) 積層体
JP2003246031A (ja) 易開封性積層フィルム
JP3271024B2 (ja) 包装材
JP2002225934A (ja) イージーピール性包装袋
US11383888B2 (en) Flexible packaging with internal release
US20030044558A1 (en) Self closing resealable package material with pressure sensitive adhesive strip
JP2017047950A (ja) 易開封性包装材料および易開封性容器
JPH0723256Y2 (ja) 包装材
JP2005138874A (ja) 積層フィルム及びこのフィルムを用いた包装袋
JP2006160322A (ja) イージーピール性トレー用フィルム蓋材
JPH10226017A (ja) 液体薬品用包装材料及びその製造方法
JP2006051995A (ja) 包装用積層体及び包装袋
JP2003034008A (ja) 易開封性包装材料
JP2002192675A (ja) 包装材料

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090521

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100521

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110521

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees