JPH0577314U - 車止め - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両が駐車位置を外れてオーバーランするの
を確実に防止することが出来るようにする。 【構成】 駐車場の床面Ｆ上に固定する車止め本体１の
前部に、前記床面Ｆに対しほぼ水平方向に延びて車両の
タイヤを受け止めるタイヤ受止ローラ２を回転自由に支
持する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、タイヤを受け止めて、車両が所定の駐車位置に対してオーバーラ ンするのを防止する車止めに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にこの種の車止めは、例えば断面矩形とした横長のブロック体からなり 、かかる車止めを駐車場の床面上に固定し、駐車する車両のタイヤを受け止めて 、該車両が所定の駐車位置に対しオーバーランするのを阻止するようにしている 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで以上の車止めにあっては、タイヤが前記車止めに当接したにもかか わらず、更に車両を不用意に進行させたりすると、床面に固定している前記車止 めが、前記床面に対して後方に強く押されて床面から離脱したり、あるいはタイ ヤが前記車止めを乗り越え、車両が駐車位置に対しオーバーランして所定の駐車 位置からはみ出る等の不具合がある。

【０００４】 本考案は以上の実情に鑑みて開発したものであり、車両が所定の駐車位置ま で進入しならば、車両がそれ以上オーバーランするのを確実に防止することの出 来る車止めを提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

しかして本考案は、駐車場の床面Ｆ上に固定する車止め本体１の前部に、前 記床面Ｆに対しほぼ水平方向に延びて車両のタイヤを受け止めるタイヤ受止ロー ラ２を回転自由に支持していることを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】 本考案によれば、車両の駆動輪を前記車止めに向けて進入させて、該駆動輪 のタイヤＴ１が前記タイヤ受止ローラ２上に載ると、前記ローラ２の回転により 前記タイヤＴ１が前記ローラ２上で空転して、車両がそれ以上進まないのであり 、従って車両が所定の駐車位置よりもオーバーランすることはない。また前記タ イヤＴ１が前記ローラ２上で空転するので、前記車止め本体１が床面Ｆに対して 後方に強く押されることもない。

【０００７】

【実施例】

図に示す車止めは、基本的には鋳造製の車止め本体１と、該車止め本体１の 前部に回転自由に支持する合成樹脂製のタイヤ受止ローラ２とから成る。

【０００８】 図に示す車止め本体１は、その全長Ｌ１が車両のタイヤＴ１・Ｔ２の幅より も長くした平面視長方形を呈し、上壁１１と後壁１２と左右両側壁１３・１４と を備えた下面が開口するボックス状に形成されたものであって、また前記上壁１ １を、その前部側と後部側とで段差を設けて、前側上壁部１１ａを後側上壁部１ １ｂよりも一段低くすると共に、後側上壁部１１ｂの前端と前側上壁部１１ａの 後端とを縦壁１５で連結している。

【０００９】 また前記左右両側壁１３・１４の前端には、前記前側上壁部１１ａの前端よ りも前方に突出する一対の支持壁１６・１７を一体形成して、該支持壁１６・１ ７間に前記タイヤ受止ローラ２の長さ方向両端を回転自由に支持している。

【００１０】 具体的には、前記支持壁１６・１７にそれぞれねじ孔１８を形成して、該ね じ孔１８に支持軸３ａ・３ｂを螺着すると共に、これら両支持軸３ａ・３ｂにブ ッシュ３０を介して前記タイヤ受止ローラ２を回転自由に支持している。

【００１１】 また図に示す実施例では前記縦壁１５から前記前側上壁部１１ａにかけての 外面に、例えば車両番号等を記入したプレートを嵌め込むための凹部４を設ける 一方、前記後壁１２及び左右側壁１３・１４の下端に水平方向に延びる取付片５ を一体形成すると共に、該取付片５に釘孔５１を形成している。

【００１２】 前記タイヤ受止ローラ２は断面円形の棒状に形成され、その長さ方向両端部 には、前記支持軸３ａ・３ｂの軸端部及び前記ブッシュ３０が挿入可能な凹所２ １を形成している。

【００１３】 尚、前記ローラ２の前記床面Ｆに対する高さＨ１は４０ｍｍ程度とし、前記 後側上壁部１１ｂの床面Ｆに対する高さＨ２は１３５ｍｍ程度とするのが好まし く、また図に示す実施例では、前記車止め本体１の全長Ｌ１を５１０ｍｍとし、 前記ローラ２の全長Ｌ２を４６１ｍｍとしている。

【００１４】 以上の車止めは、前記車止め本体１を駐車場の床面Ｆの所定位置に載置して 、前記取付片５を前記釘孔５１を介して釘止めするのである。

【００１５】 しかして以上の車止めを設置した駐車場では、通常、車両の駆動輪を車止め に向けて進入させて、該駆動輪のタイヤＴ１を車止めで受け止めるのであって、 車両の駐車場への進入により、前記駆動輪のタイヤＴ１が前記タイヤ受止ローラ ２上に載ると、前記ローラ２の回転により前記タイヤＴ１が前記ローラ２上で空 転し、車両がそれ以上進むことがなく、従って車両が所定の駐車位置よりもオー バーランすることはないし、また前記車止め本体１が床面Ｆに対して後方に強く 押される虞もない。

【００１６】 一方、場合によって車両の従動輪が前記車止めに向かって進入して、該従動 輪を車止めで受け止める場合にあっては、車両の進入に伴い、従動輪のタイヤＴ ２が前記ローラ２上に載っても、車両の駆動輪が駐車場の床面Ｆに接地している ことから、車両は車止めに向かって更に進行して、前記従動輪のタイヤＴ２が前 記ローラ２を乗り越えてしまうが、前記の実施例では、前記ローラ２の後方に、 前記前側上壁部１１ａの後端から上方に立ち上がる縦壁部１５が設けられている ので、前記ローラ２を乗り越えた前記従動輪のタイヤＴ２は前記縦壁１５で確実 に受け止められて、車両がそれ以上進入するのが阻止されるのであり、従ってか かる場合でも車両が所定の駐車位置よりもオーバーランすることはなし、また前 記タイヤＴ２が前記ローラ２乃至前記前側上壁部１１ａ上に載るので、前記車止 め本体１が床面Ｆに対して後方にずれるような不具合もない。

【００１７】 以上の実施例では、前記車止め本体１を床面に釘止めしたが、これに限定さ れるものではなく、例えば接着剤で固着してもよい。

【００１８】 また以上の実施例では、前記タイヤ受止ローラ２を合成樹脂から形成したが 、これに限定されるものではなく、例えばアルミ等の金属材料から形成してもよ い。

【００１９】

【考案の効果】

以上のごとく本考案は、駐車場の床面Ｆ上に固定する車止め本体１の前部に 、前記床面Ｆに対しほぼ水平方向に延びて車両のタイヤを受け止めるタイヤ受止 ローラ２を回転自由に支持したことにより、車両の駆動輪を前記車止めに向けて 進入させて、該駆動輪のタイヤＴ１が前記タイヤ受止ローラ２上に載ると、前記 ローラ２の回転により前記タイヤＴ１が前記ローラ２上で空転するので、車両が それ以上進む虞がなく、従って車両が所定の駐車位置よりもオーバーランするこ とはないし、しかも前記車止め本体１が床面Ｆに対して後方に強く押されること もないので、従来のように前記床面Ｆに固定している前記車止め本体１が該床面 Ｆから離脱する事故も防ぐことが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる車止めの一部を切欠いて示す正
面図。

【図２】同平面図。

【図３】図２おけるＸーＸ線断面図。

【図４】本考案にかかる車止めの概略斜視図。

【符号の説明】

１ 車止め本体 ２ タイヤ受止ローラ Ｆ 床面 Ｔ１・Ｔ２ タイヤ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 駐車場の床面Ｆ上に固定する車止め本体
   １の前部に、前記床面Ｆに対しほぼ水平方向に延びて車
   両のタイヤを受け止めるタイヤ受止ローラ２を回転自由
   に支持していることを特徴とする車止め。