JPH0576985B2 - - Google Patents

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JPH0576985B2
JPH0576985B2 JP12129485A JP12129485A JPH0576985B2 JP H0576985 B2 JPH0576985 B2 JP H0576985B2 JP 12129485 A JP12129485 A JP 12129485A JP 12129485 A JP12129485 A JP 12129485A JP H0576985 B2 JPH0576985 B2 JP H0576985B2
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slurry
coal
demineralized
coarse
concentration
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Yajuro Seike
Hirohisa Yoshida
Toshimitsu Ichinose
Tomyasu Nohara
Toshikazu Shojima
Kenji Nishizawa
Toshihiko Imamoto
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高濃度石炭水スラリの製造方法におい
て、特に脱灰システムを採用することによつてス
ラリの性状を良好にするための製造方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
高濃度石炭水スラリとは、微粉砕した石炭60〜
90重量%と水10〜40重量%とに若干の添加剤を加
えた混合物で、脱水を行なうことなくそのままボ
イラ等で燃焼可能な流体燃料のことであり、固体
燃料である石炭を流体化することにより利用範囲
を飛躍的に拡大するものである。なお、以下石炭
水スラリを単にスラリと略記する。
従来、高濃度スラリの製造法には、大別して乾
式法、高濃度湿式法及び低濃度湿式法の3種類が
あつた。
乾式法はミルを使用し空気中で石炭を微粉砕し
た後、これを水及び添加剤と一緒に混合・撹拌
(以下、混合撹拌と記す)して高濃度スラリとす
るものである。
また、高濃度湿式法はチユーブミルに石炭、水
及び添加剤を同時に投入し、微粉砕と混合撹拌を
同時に行なうものである。
さらに、低濃度湿式法はチユーブミルに石炭と
水とを投入して低濃度で微物砕し、いつたん石炭
20〜60重量%と水40〜80重量%の低濃度スラリと
したのち、これを脱水機にて脱水して脱水ケーキ
とし、これを混合撹拌機内において改めて少量の
調整水と添加剤と一緒に混合撹拌して高濃度スラ
リとするものである。
第12図に図示するものは、従来の低濃度湿式
高濃度スラリの製造方法に関するフローシートで
ある。
第12図において、aは石炭の供給用貯留槽、
bは石炭の供給ライン、cはミル供給水用のタン
ク、dはミル供給水の供給ライン、eは湿式ミ
ル、fは湿式ミルeで得られた低濃度スラリの輸
送ライン、gは脱水機、hは脱水機gで脱水して
得られた脱水水の排水ライン、iは脱水機gで脱
水して得られたスラリ(以下脱水ケーキと記す)
の輸送ライン、jは混合撹拌機、kは混合撹拌機
jに調整水の供給ラインlを介して調整水を供給
する調整水用のタンク、mは混合撹拌機jに添加
剤を供給ラインnを介し供給する添加剤用のタン
ク、oは製品である高濃度スラリの輸送ライン、
pは製品である高濃度スラリの貯蔵タンク又はボ
イラ等の燃焼手段(以下製品スラリ用タンクと記
す)である。
このようなフローシイートにおいて、貯留槽a
及びタンクcからラインb及びdを介して石炭及
びミル供給水を湿式ミルeに供給し、低濃度で粗
粉砕処理して低濃度スラリを作る。この低濃度ス
ラリをラインfによつて脱水機gへ供給する。脱
水機gでは低濃度スラリを脱水し、脱水水はライ
ンhから排水し、脱水ケーキはラインiを介して
混合撹拌機jに供給する。この混合撹拌機jでは
供給されてきた脱水ケーキにタンクk及びmから
ラインl及びnを介して供給される調整水及び添
加剤を一緒に混合撹拌して粘性の低い高濃度スラ
リに調整し製品として高濃度スラリのラインoか
ら製品スラリ用タンクpに供給する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このような従来の低濃度湿式法高濃度スラリの
製造方法においては、混合撹拌機jからラインo
を介して製品として出て来る高濃度スラリは、湿
式ミルeで石炭を粗粉砕し脱水したのち調整水と
添加剤とを供給して調整したものであるから、高
濃度スラリ中には粉砕時に発生する微小遊離灰が
含まれているためスラリ単位重量当りの発熱量が
小さい。
また、その灰分のためボイラ内燃焼の際バーナ
中のつまりを生じ、高濃度スラリの安定供給を阻
害することもあつた。さらに、その灰分によつて
燃焼後の多量の灰分が発生し、特にボイラ内燃焼
においてはその多量の灰分の処理のため灰処理設
備が大型化しまた処理に多大の作業を要してい
た。さらにまた、混合撹拌機jからラインoを介
して製品として出て来る高濃度スラリは、湿式ミ
ルeで石炭を粗粉砕するのみであるので石炭粒の
形状は角ばつており、したがつて添加剤と混合撹
拌した場合、添加剤と混合撹拌した場合、添加剤
がうまく分散しなかつた。このため、添加剤の効
果が充分に発揮できず、また粘度の低い高濃度ス
ラリを得ることが出来なかつた。
また、湿式ミルeで石炭を粗粉砕するのみであ
るので微小又は超微小石炭粒は少量しか生成され
なかつた。したがつて、従来の高濃度スラリ中に
も微小又は超微小石炭粒は少量しか含まれてな
く、そのため高濃度スラリのレオロジー特性はダ
イラタントとなり貯蔵安定性が劣るという欠点が
あつた。
さらに、高濃度スラリのレオロジー特性を擬塑
性とし、貯蔵安定性を向上させるために何らかの
方法でミル内において微小又は超微小石炭粒を生
成させたとしても、低濃度スラリ中に微小又は超
微小石炭粒が多量に含まれる場合には脱水機の脱
水性能が著しく低下し、脱水ケーキ中の水分が増
加し、したがつて出来上がつた高濃度スラリの濃
度が低下するという欠点があつた。
さらにまた、従来の低濃度湿式法高濃度スラリ
の製造方法においては、混合撹拌機jからライン
oを介して製品として出て来る高濃度スラリには
バラツキすなわち品質の均一性の問題があり、そ
の結果、ボイラ等で使用した場合に燃焼状態がマ
チマチになる可能性があつた。
本発明は、上記する従来の低濃度湿式高濃度ス
ラリの製造方法の諸問題を解消し、燃焼前に石炭
に含まれる灰分を除いてスラリ単位重量当りの発
熱量が大きい燃料となるとともに従来石炭のボイ
ラ内燃焼によつて生じていた多量の灰分処理を不
必要としてかつ灰付着によるトラブルを排除し、
しかも粘性の低い均一性のある良質の高濃度スラ
リを得ることを目的として提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の第1発明は、石炭を水中で粗粉砕ミル
によつて粗粉砕して低濃度スラリを作り、ついで
上記低濃度スラリを脱灰したのち脱水し、得られ
る脱灰脱水ケーキをスラリ調整槽に導き、同スラ
リ調整槽で供給される調整水、添加剤及び上記脱
灰脱水ケーキを返送されてくる返送超微小粒含有
熟成脱灰スラリとともに混合撹拌しながら調整し
て調整高濃度脱灰スラリを作り、さらに上記調整
高濃度脱灰スラリを熟成機で撹拌して均一性のあ
る熟成高濃度脱灰スラリに熟成して製品として供
給し、かつ上記熟成高濃度脱灰スラリの1部を超
微粉砕ミルに導き、同超微粉砕ミルで上記熟成高
濃度脱灰スラリの石炭粒を超微粉砕して超微小粒
含有熟成脱灰スラリとしたのち上記スラリ調整槽
に返送循環させることを特徴とする高濃度スラリ
の製造方法である。
〔作用〕
粗粉砕ミルに石炭と水とを供給して粗粉砕処理
し水分の多い低濃度スラリを作る。この低濃度ス
ラリは粗粉砕時に発生する微小遊離灰(以下灰分
と記す)および水分が多いのでここまではボイラ
等での燃焼効率に悪影響を与えるため、またスラ
リ調整槽で得られるスラリの水分濃度を均一化す
るために脱灰したのち脱水する。
この脱灰したのち脱水して得られる脱灰脱水ケ
ーキをスラリ調整槽に導く。スラリ調整槽には、
スラリの水分濃度調整のための調整水、添加剤及
び上記脱灰脱水ケーキと、超微粉砕ミルで作られ
た超微小粒含有熟成脱灰スラリとを一緒に混合撹
拌しながら調整して調整高濃度脱灰スラリを得
る。この調整高濃度脱灰スラリは熟成機に送り込
み、この熟成機でさらに混合かつ撹拌して熟成す
ることによつて粘性の低い均一性のある良質の熟
成高濃度脱灰スラリを得る。
この熟成高濃度脱灰スラリは製品として供給す
る一方、その1部は上記超微粉砕ミルに供給し調
整高濃度脱灰スラリに含有されている石炭粒を超
微粉砕しながら摩砕して丸味のある超微小の石炭
粒を作つて再度上記スラリ調整槽に返送させなが
ら灰分が少なくしかもさらに均一性のある良質の
製品を作る。
〔実施例〕
本発明の第1発明の好ましい実施例を第1図に
図示する実施例で詳述する。
第1図に図示する実施例は、第1発明に係る実
施例のフローシイートである。
第1図において、1は石炭の供給貯留槽、2は
石炭の供給ライン、3は粗粉砕湿式ミル供給水用
のタンク、4は粗粉砕湿式ミル供給水(以下粗粉
砕ミル供給水と記す)の供給ライン、5は粗粉砕
湿式ミル(以下粗粉砕ミルと記す)、6は粗粉砕
ミル5で得られる低濃度スラリの輸送ライン、7
は微小気泡を混入した浮上分離などによつて脱灰
操作を行なう脱灰装置、8は脱灰装置7で得られ
た灰分の排出ライン、9は脱灰装置7で得られる
低濃度脱灰スラリの輸送ライン、10は脱水機、
11は脱水機10で得られる脱水水の排水ライ
ン、12は脱水機10で得られる脱灰脱水ケーキ
の輸送ライン、13はスラリ調整槽又は混合撹拌
機(以下スラリ調整槽で代表する)14はスラリ
調整槽13の脱灰スラリの水分濃度を調整するた
めに供給する水(以下調整水と記す)を貯蔵する
調整水用タンク、15は調整水の供給ライン、1
6はスラリ調整槽13に供給する界面活性剤など
の添加剤(以下添加剤と記す)を貯蔵するタンク
(以下添加剤用タンクと記す)、17は添加剤の供
給ライン、18はスラリ調整槽13で調整された
高濃度脱灰スラリ(以下調整高濃度脱灰スラリと
記す)の輸送ライン、19は調整高濃度脱灰スラ
リの輸送ポンプ、20はラインミキサなどの熟成
機、21は熟成機20で撹拌されて熟成された均
一性のある良質の高濃度脱灰スラリ(以下熟成高
濃度脱灰スラリと記す)の輸送ライン、22は調
整高濃度脱灰スラリの分配器、23は熟成高濃度
脱灰スラリの1部(以下返送熟成高濃度脱灰スラ
リと記す)の返送循環ライン、24は返送熟成高
濃度脱灰スラリの輸送ポンプ、25は超微粉砕ミ
ル、26は超微粉砕ミル25で得られた超微小粒
含有熟成脱灰スラリの返送循環ライン、27は製
品として又は次の工程へ供給される高品質の高濃
度脱灰スラリ(以下製品高濃度スラリと記す)の
輸送ライン、28は製品として又は次工程へ供給
する製品高濃度脱灰スラリを貯留するタンク(以
下製品高濃度脱灰スラリ用タンクと記す)であ
る。なお、ライン27は図示省略のボイラ等の燃
焼手段に直接連結されることもあるが、この事に
ついての説明は以下同様なので省略する。
第1図に図示するこのような実施例において、
石炭貯留槽1の石炭及び供給水用タンク3の粗粉
砕ミル供給水をライン2及び4を介して粗粉砕ミ
ル5に供給し、低濃度で粗粉砕処理し石炭20〜60
重量%の低濃度スラリを作る。この低濃度スラリ
をライン6によつて脱灰装置7に供給し、脱灰し
て得られる灰分はライン8から排出し、一方低濃
度脱灰スラリはライン9によつて脱水機10に供
給する。そして、脱水機10で脱水して生じる脱
水水はライン11から排出し、一方脱灰脱水ケー
キはライン12を介してスラリ調整槽13に供給
する。スラリ調整槽13で脱灰脱水ケーキ、スラ
リの水分濃度を調整するために調整水用タンク1
4からライン15を介して供給される調整水、添
加剤用タンク16からライン17を介して供給さ
れる添加剤および超微粉砕ミル25で得られる超
微小粒含有熟成脱灰スラリを一緒に混合撹拌しな
がら濃度などが適当なものになるように調整す
る。このスラリ調整槽13で調整して得られる調
整高濃度脱灰スラリをライン18からポンプ19
によつて熟成機20に送り込み、この熟成機20
でさらに混合かつ撹拌して熟成することによつて
粘度の低い均一性のある良質の熟成高濃度脱灰ス
ラリを得る。この熟成高濃度脱灰スラリを分配器
22に供給し、その1部はライン23を介してポ
ンプ24によつて超微粉砕ミル25に供給する。
この超微粉砕ミル25に供給される返送熟成高濃
度脱灰スラリ中の石炭粒は超微粉砕されながら摩
砕され、混合撹拌される。こうして得られる丸味
のある超微小粒の石炭粒を多量に含む返送超微小
粒含有熟成脱灰スラリをライン26を介してスラ
リ調整槽13に返送し、上述したようにスラリ調
整槽13で脱水ケーキ、調整水、添加剤とともに
混合撹拌することによつて灰分が少なくしかも粘
度の低い均一性のある良質の調整高濃度脱灰スラ
リを得る。この良質の調整高濃度脱灰スラリは上
述するように熟成機20で混合撹拌しかつ熟成し
たのち分配器22に供給し、1部はライン23に
返送され、他の熟成高濃度脱灰スラリは分配器2
2から製品高濃度脱灰スラリとしてライン27か
ら製品高濃度脱灰スラリ用のタンク28に輸送し
て貯留する。
第2図は、第1発明の第2実施例であり、29
は超微粉砕ミル25の脱灰スラリの水分濃度を調
整するために供給される水(以下、超微粉砕ミル
調整水と記す)を貯蔵する超微粉砕ミル調整水用
タンク、30は超微粉砕ミル調整水の供給ライ
ン、31は超微粉砕ミル25に供給する界面活性
剤などの添加剤(以下超微粉砕ミルと記す)を貯
蔵するミル添加剤用タンク、32は超微粉砕ミル
添加剤の供給ラインである。
そして第2図に図示する実施例においては、超
微粉砕ミル25内の脱灰スラリの水分濃度、粘性
などを調整するために超微粉砕ミル25にタンク
29からライン30を介して超微粉砕ミル調整水
及びタンク31からライン32を介して超微粉砕
ミル添加剤を供給して供給されてくる返送熟成高
濃度脱灰スラリと一緒に超微粉砕しながら摩砕し
かつ混合撹拌して適当な水分濃度(例えば石炭55
%)、粘度にしてスラリ調整槽13へ返送する。
以上、第1発明に係る実施例を示す第1図およ
び第2図のフローシイートに基づいて詳述したよ
うに第1発明によつて次のような効果が得られ
る。
〔発明の効果〕
(1) 粗粉砕ミルでは、粉砕動力が最小となる低濃
度(石炭20〜60重量%)で粉砕を行なうので、
粉砕動力が最小の点で運転が可能となる。
(2) 粗粉砕ミルで石炭を粗粉砕したのち脱灰する
ので、、粗粉砕によつて生じる灰分が除去され
る。したがつて、製品である高濃度脱灰スラリ
には灰分が除去されているのでスラリ単位重量
当りの発熱量が高くなる。また、脱灰によつて
燃焼時におけるバーナ中の灰分によるつまりの
心配もなくなり、高濃度脱灰スラリがバーナ火
口に安定に供給される。さらに、従来燃焼後に
多量に発生した灰分が燃焼時に除去されるため
灰処理設備を大型化する必要もなくまた多大の
処理作業が省略される。
(3) 粗粉砕ミルで石炭を粗粉砕した低濃度スラリ
中に含まれる灰分を脱灰したのち脱水するの
で、脱水工程が円滑に効率良く行なわれる。
(4) 石炭を粗粉砕ミルで粗粉砕したのち、スラリ
調整槽を経て熟成機から得られる熟成高濃度脱
灰スラリ中の石炭粒を超微粉砕ミルで摩砕する
ので、石炭粒は丸味を帯びる。したがつて、添
加剤の分散が良好となり、その結果、微小及び
超微小石炭粒が石炭粒間に充填され石炭濃度が
高くて、しかも灰分の少ない粘度の低い均質な
製品高濃度脱灰スラリを得ることが出来る。
(5) 石炭を粗粉砕ミルで粗粉砕したのち、スラリ
調整槽を経て熟成機から得られる熟成高濃度脱
灰スラリ中の石炭粒を超微粉砕ミルで摩砕する
とともにさらに超微小粒化するので、製品とし
て出て来る製品高濃度脱灰スラリには粒径40〜
数μの微小石炭粒および粒径数μ以下の超微小
石炭粒が多量に含まれるのでレオロジー特性が
擬塑性となりきわめて貯蔵安定性が向上する。
(6) ラインミキサなどの熟成機で撹拌して灰分の
少ない粘度の低い均一性のある良質の熟成高濃
度脱灰スラリの1部を返送熟成高濃度脱灰スラ
リの返送循環ラインから超微粉砕ミルに供給
し、この超微粉砕ミルで返送熟成高濃度脱灰ス
ラリの石炭粒を再度摩砕しながら超微粉砕して
丸味のある超微小粒含有熟成脱灰スラリを作つ
て返送循環ラインからスラリ調整槽に返送する
ので、スラリ調整槽では常に均一性のある良質
の返送超微小粒含有熟成脱灰スラリが供給され
ながら調整高濃度脱灰スラリと混合撹拌され
る。したがつて、熟成機からの熟成高濃度脱灰
スラリすなわち製品高濃度脱灰スラリは常に均
一のものとなり、製品としてボイラ等の燃焼手
段等に供給された場合、定常の燃焼状態を得る
ことが出来る。
(7) 石炭を粗粉砕ミルで粗粉砕したものを脱灰し
たのち脱水するので、脱水機の脱水性能が著し
く向上し、また脱灰脱水ケーキ中の水分が減少
するので、その後の高濃度脱灰スラリの水分を
低目におさえることが出来る。また、水分の調
整濃度を広い範囲で選ぶことが出来る。
次に、本発明の第2発明は、上記第1発明をさ
らに改良するために提出されたものである。
すなわち、本発明の第2発明は、石炭を水中で
粗粉砕ミルによつて粗粉砕して低濃度スラリを作
り、ついで上記低濃度スラリを脱灰したのち脱水
し、得られる脱灰脱水ケーキを塊砕装置で塊砕し
小塊状脱灰脱水ケーキとしてスラリ調整槽に導
き、同スラリ調整槽で供給される調整水、添加剤
及び上記小塊状脱灰脱水ケーキを返送されてくる
返送超微小粒含有熟成脱灰スラリとともに混合撹
拌しながら調整して調整高濃度脱灰スラリを作
り、さらに上記調整高濃度脱灰スラリを熟成機で
撹拌して均一性のある熟成高濃度脱灰スラリに熟
成して製品として供給しかつ上記熟成高濃度脱灰
スラリの1部を超微粉砕ミルに導き、同超微粉砕
ミルで上記熟成高濃度脱灰スラリの石炭粒を超微
粉砕して超微小粒含有熟成脱灰スラリとしたのち
上記スラリ調整槽に返送循環させることを特徴と
する高濃度スラリの製造方法である。
このような構成で、第2発明の特徴は第1発明
において脱水機から得られる脱灰脱水ケーキをス
ラリ調整槽に導く前に塊砕装置で微小な脱灰脱水
ケーキに塊砕することにある。
以下、本発明の第2発明の好ましい実施例を第
3図に図示する実施例で詳述する。
第3図に図示する実施例は、第2発明に係る実
施例のフローシイートである。
第3図に図示する実施例において、符号1及至
28は第1図に図示する実施例における符号1及
至28と均等物であるので説明を省略する。そし
て、33は塊砕装置であり、この塊砕装置33で
ライン12を介して供給される板状又は塊状の脱
灰脱水ケーキを小塊状又は微小塊状に塊砕するも
のである。34はこの小塊状又は微小塊状の脱灰
脱水ケーキ(以下小塊状脱灰脱水ケーキと記す)
を輸送するラインである。
第3図に図示するこのような実施例は、第1図
に図示する実施例の場合において、脱水機10で
得られる脱灰脱水ケーキをライン12を介して塊
砕装置33に供給し板状又は塊状の脱灰脱水ケー
キを小塊状又は微小塊状に塊砕して小塊状脱灰脱
水ケーキとし、これを小塊状脱灰脱水ケーキライ
ン34を介してスラリ調整槽13に供給する点に
特徴がある。
なお、この場合も第2図にて図示するように、
超微粉砕ミル25に超微粉砕ミル調整水、超微粉
砕ミル添加剤を供給して適正な水分濃度、粘度等
を調整しても良い。以下、第3発明及至第6発明
に係る各実施例においても同様である。
以上、第2発明に係る実施例を示す第3図のフ
ローシイートに基づいて詳述したように、第2発
明は、第1発明で得られる上記(1)乃至(7)に記載の
効果の他に次のような果が得られる。
(8) スラリ調整槽に供給する脱灰脱水ケーキを小
塊状に塊砕して供給するために、スラリ調整槽
に供給されるスラリ調整のための調整水、添加
剤及び返送超微小粒含有熟成脱灰スラリとの均
一な混合撹拌及び調整がスムーズに行き良質で
均一な製品高濃度脱灰スラリを得ることが出来
る。
(9) また、均一混合がスムーズに出来るので、製
品高濃度脱灰スラリの単位時間当りの生産量が
著しく多くなり、したがつて生産性が向上す
る。
次に、本発明の第3発明は上記第1発明をさら
に改良するために提供されたものである。
すなわち、本発明の第3発明は、石炭を水中で
粗粉砕ミルによつて粗粉砕して低濃度スラリを作
り、ついで上記低濃度スラリを分級器にて粗粒を
含む低濃度スラリ(以下粗粒含有低濃度スラリと
記す)と粗粒が除去された低濃度スラリ(以下粗
粒カツト低濃度スラリと記す)とに分級し、上記
粗粒カツト低濃度スラリは脱灰したのち脱水し、
得られる粗粒カツト脱灰脱水ケーキをスラリ調整
槽に導き、同スラリ調整槽で供給される調整水、
添加剤及び上記粗粒カツト脱灰脱水ケーキを返送
されてくる返送超微小粒含有熟成脱灰スラリとと
もに混合撹拌しながら調整して調整高濃度脱灰ス
ラリを作り、さらに上記調整高濃度脱灰スラリを
熟成機で撹拌して均一性のある熟成高濃度脱灰ス
ラリに熟成して製品として供給しかつ上記熟成高
濃度脱灰スラリの1部を超微粉砕ミルに導き、同
超微粉砕ミルで上記熟成高濃度脱灰スラリの石炭
粒を超微粉砕して超微小粒含有熟成脱灰スラリと
したのち上記スラリ調整槽に返送循環させること
を特徴とする高濃度スラリの製造方法である。
このような構成で第3発明の特徴は第1発明に
おいて、粗粉砕ミルから得られる低濃度スラリを
脱灰装置にに導く前に分級器で粗粒含有低濃度ス
ラリと粗粒カツト低濃度スラリとに分級し、粗粒
カツト低濃度スラリとに分級し、粗粒カツト低濃
度スラリのみを脱灰装置に導くことにある。
以下、本発明の第3発明の好ましい実施例を第
4図及び第5図に図示する実施例で詳述する。
第4図及び第5図に図示する実施例は、第3発
明に係る第1実施例及び第2実施例のフローシイ
ートである。
第4図及び第5図に図示する実施例において、
符号1及至28のうち同符号のものは第1図に図
示する実施例における符号1及至28のうち同符
号のものと均等物であるので説明を省略する。そ
して、9aは粗粒カツト低濃度脱灰スラリの輸送
ライン、12aは粗粒カツト脱灰脱水ケーキの輸
送ライン、3bはライン6から供給されてきた低
濃度スラリ中の粗粒を分離し粗粒含有低濃度スラ
リと粗粒カツト低濃度スラリとに分級する分級
器、36は分級器35で分級された粗粒含有低濃
度スラリの排出ライン、37は分級器35で分級
された粗粒カツト低濃度スラリの輸送ラインであ
る。
第4図に図示するこのような実施例は、第1図
に図示する実施例の場合において、粗粉砕ミル5
で得られる低濃度スラリをライン6によつて分級
器35に供給して粗粒含有低濃度スラリと粗粒カ
ツト低濃度スラリとに分級し、粗粒カツト低濃度
スラリのみをライン37から脱灰装置7に供給す
る点に特徴がある。
以上、第3発明に係る第1実施例を示す第4図
のフローシイートに基づいて詳述したように第3
発明は、第1発明で得られる上記(1)及至(7)に記載
の効果の他に次のような効果が得られる。
(10) 分級器で分級し、粗粒カツト低濃度脱灰スラ
リのみを製品の製造ラインに供給するので、製
品高濃度脱灰スラリ中には粗粒が非常に少なく
なり微小又は超微小石炭粒が増大することによ
り製品高濃度脱灰スラリのレオロジー特性が擬
塑性となり貯蔵安定性が向上する。
(11) 分級器で分級するので製品高濃度脱灰スラリ
中の粗粒の最大径を任意に選ぶことが出来る。
したがつて、所望の粒度分布の製品高濃度脱灰
スラリを得ることが容易になる。
(12) 分級器で分級し、粗粒カツト低濃度脱灰スラ
リのみを製品の製造ラインに供給するので、製
品高濃度脱灰スラリ中の粗粒が非常に少なくな
る。したがつて、ボイラ等の燃焼手段で燃焼さ
せた場合に、未燃炭分が極めて少くなりボイラ
内の残滓も殆んどなくなつてしかも燃焼効率が
良くなる。
また、第5図は第3発明の第2実施例であり、
分級器35で得られる粗粒含有低濃度スラリを粗
粒含有低濃度スラリの返送循環ライン36aを介
して粗粉砕ミル5に返送し、含有されている粗粒
をさらに粗粉砕ミル5で細小又は微小石炭粒に粉
砕するものである。
このように、第5図に図示する第3発明の第2
実施例では次の効果がさらに得られる。
粗粒含有低濃度スラリを再度粗粉砕ミル5で
粗粉砕するので、製品高濃度脱灰スラリ中には
粗粒がさらに非常に小さくなり、一方微小及び
超微小石炭粒が増大することにより製品高濃度
脱灰スラリのレオロジー特性が非常に擬塑性と
なり貯蔵安定性が向上する。
分級器35で分級し、粗粒含有低濃度スラリ
は再度粗粉砕ミル5で粉砕するので、製品高濃
度脱灰スラリ中の粗粒の最大径をきわめて任意
に選ぶことが出来る。したがつて、所望の粒度
分布の製品高濃度脱灰スラリを得ることがきわ
めて容易になる。
分級器35で分級し粗粒含有低濃度スラリは
再度粗粉砕ミル5で粉砕するので、製品高濃度
脱灰スラリ中の粗粒が非常に少なくなる。した
がつて、ボイラ等の燃焼手段で燃焼させた場合
に、未燃炭分がさらに極めて少なくなりボイラ
内の残滓もきわめて少なくなり、しかも燃焼効
率がさらに良くなる。
次に、本発明の第4発明は、本発明の第2発明
及び第3発明が有する効果の相乗効果をねらつて
さらに良質の製品高濃度脱灰スラリを得る目的で
提供されたものである。
すなわち、本発明の第4発明は、石炭を水中で
粗粉砕ミルによつて粗粉砕して低濃度スラリを作
り、ついで上記低濃度スラリを分級器にて粗粒含
有低濃度スラリと粗粒カツト低濃度スラリとに分
級し、上記粗粒カツト低濃度スラリは脱灰したの
ち脱水し、得られる粗粒カツト脱灰脱水ケーキを
塊砕装置で塊砕し小塊状脱灰脱水ケースとしてス
ラリ調整槽に導き、同スラリ調整槽で供給される
調整水、添加剤および上記小塊状粗粒カツト脱灰
脱水ケーキを返送させてくる返送超微小粗含有熟
成脱灰スラリととに混合撹拌しながら調整して調
整高濃度脱灰スラリを作り、さらに上記調整高濃
度脱灰スラリを熟成機で撹拌して均一性のある熟
成高濃度脱灰スラリに熟成して製品として供給し
かつ上記熟成高濃度脱灰スラリの1部を超微粉砕
ミルに導き、同超微粉砕ミルで上記熟成高濃度脱
灰スラリの石炭粒を超微粉砕して超微小粒含有熟
成脱灰スラリとしたのち、上記スラリ調整槽に返
送循環させることを特徴とする高濃度スラリの製
造方法である。
このような構成で、第4発明の特徴は第2発明
および第3発明において、粗粉砕ミルから得られ
る低濃度スラリを脱灰装置に導く前に分級器で粗
粒含有低濃度スラリと粗粒カツト低濃度スラリと
に分級し、粗粒カツト低濃度スラリのみを脱灰装
置に導いたのち脱水機に導くことと、脱水機から
得られる粗粒カツト脱灰脱水ケーキをスラリ調整
槽に導く前に塊砕装置で微小な脱灰脱水ケーキを
塊砕することとにある。
以下、本発明の第4発明の好ましい実施例を第
6図及び第7図に図示する実施例で詳述する。
第6図及び第7図に図示する実施例は、第4発
明に係る第1実施例及び第2実施例のフローシイ
ートである。
第6図及び第7図に図示する実施例において、
符号1及至37のうち同符号のものは第1図及至
第5図に図示する実施例における符号1及至37
のうちの同符号のものと均等物であるので説明を
省略する。なお、9aは粗粒カツト低濃度脱灰ス
ラリの輸送ライン、12aは粗粒カツト脱灰脱水
ケーキの輸送ライン、34aは小塊状粗粒カツト
脱灰脱水ケーキの輸送ラインである。
第6図に図示するこのような実施例は、第3図
及至第5図に図示する実施例の場合において、粗
粉砕ミル5で得られる低濃度スラリをライン6に
よつて分級器35に供給して粗粒含有低濃度スラ
リと粗粒カツト低濃度スラリとに分級し、粗粒カ
ツト低濃度スラリのみをライン37から脱灰装置
7に供給すること及び脱水機10で得られる粗粒
カツト脱灰脱水ケーキはライン12aを介して塊
砕装置33に供給し、板状又は塊状の脱灰脱水ケ
ーキを小塊状又は微小塊状に塊砕して小塊状脱灰
脱水ケーキとし、これをライン34aを介してス
ラリ調整槽13に供給する点に特徴がある。
以上、第4発明に係る実施例を示す第6図のフ
ローシイートに基づいて詳述したように、第4発
明は第1発明及至第3発明で得られる上記(1)及至
(12)に記載の効果の他に次のような効果が得られ
る。
(13) 脱灰、脱水する前に分級し、粗粒カツト低濃
度脱灰スラリのみを脱水し、さらに脱水後の板
状又は塊状の粗粒カツト脱灰脱水ケーキを塊砕
装置で小塊状に塊砕してスラリ調整槽に供給す
るため、また、スラリ調整槽では常に超微粉砕
ミルで超微粉砕されかつ摩砕された超微小粒含
有熟成脱灰スラリが返送されて来て一緒に調整
されるのでこれらの相乗効果によつて極めて良
質な製品高濃度脱灰スラリを得ることが出来
る。
また、第7図は、第4発明の第2実施例であ
り、第6図に図示する第4発明の第1実施例に、
上記第3発明の第2実施例を図示する第5図のフ
ローシイートで説明した構成、作用を付加して、
上記、、に記載した効果のほかに次の効果
をねらつたものである。
脱灰脱水する前に分級し組粒含有低濃度スラ
リは粗粉砕ミル5へ返送して再度粉砕し、粗粒
カツト低濃度スラリのみを脱灰脱水し、さらに
脱水後の板状又は塊状の粗粒カツト脱灰脱水ケ
ーキを塊砕装置33で小塊状に塊砕してスラリ
調整槽13に供給するため、また、スラリ調整
槽13では常に熟成機20で熟成された脱灰ス
ラリが超微粉砕ミル25で超微粉砕されかつ摩
砕された超微小粒含有熟成脱灰スラリが返送さ
れて来て一緒に調整されるのでこれらの相乗効
果によつて極めて良質な製品高濃度脱灰スラリ
を容易に得ることが出来る。
次に本発明の第5発明は、本発明の第3発明を
さらに改良したものである。
すなわち、本発明の第5発明は、石炭を水中で
粗粉砕ミルによつて粗粉砕して低濃度スラリを作
り、ついで上記低濃度スラリを希釈水にて希釈し
たのち分級器にて粗粉含有希釈低濃度スラリと粗
粒カツト希釈低濃度スラリとに分級し、上記粗粒
カツト希釈低濃度スラリは脱灰したのち脱水し、
得られる粗粒カツト脱灰脱水ケーキをスラリ調整
槽に導き、同スラリ調整槽で供給される調整水、
添加剤および上記粗粒カツト脱灰脱水ケーキを、
返送されてくる返送超微小粒含有熟成脱灰スラリ
とともに混合撹拌しながら調整して調整高濃度脱
灰スラリを作り、さらに上記調整高濃度脱灰スラ
リを熟成機で撹拌して均一性のある熟成高濃度脱
灰スラリに熟成して製品として供給しかつ上記熟
成高濃度脱灰スラリの1部を超微粉砕ミルに導
き、同超微粉砕ミルで上記熟成高濃度脱灰スラリ
の石炭粒を超微粉砕しなが摩砕して超微小粒含有
熟成脱灰スラリとしたのち上記スラリ調整槽に返
送循環させることを特徴とする高濃度脱灰スラリ
の製造方法である。
このような構成で、第5発明の特徴は第3発明
において、粗粉砕ミルから得られる低濃度スラリ
を分級器に導く前に希釈水にて希釈したのち、こ
の希釈低濃度スラリを分級器に導くことにある。
以下、本発明の第5発明の好ましい実施例を第
8図及び第9図に図示する実施例で記述する。
第8図及び第9図に図示する実施例は、第5発
明に係る第1実施例及び第2実施例のフローシイ
ートである。
第8図及び第9図に図示する実施例において符
号1及至37のうち同符号のものは第1図及至第
7図に図示する実施例における符号1及至37の
うちの同符号のものと均等物であるので説明を省
略する。そして、9bは粗粒カツト希釈低濃度脱
灰スラリの輸送ライン、12aは粗粒カツト脱灰
脱水ケーキの輸送ライン、36bは粗粒含有希釈
低濃度スラリの排出ライン、37aは粗粒カツト
希釈低濃度スラリの輸送ライン、38はライン6
を介して供給されてくる低濃度スラリを希釈水で
分級しやすい濃度まで薄める希釈用タンク、39
は希釈水用のタンク、40は希釈水タンク39の
希釈水を供給する希釈水の供給ライン、41は希
釈用タンク38で希釈されて得られる石炭15〜40
重量%、水60〜85重量%低濃度スラリ(以下、希
釈低濃度スラリと記す)を輸送するラインであ
る。
第8図に図示するこのような実施例は、第4図
に図示する実施例の場合において、粗粉砕ミル5
で得られる低濃度スラリをライン6によつて希釈
用タンク38に導き、この希釈用タンク38でタ
ンク39からライン40を介して供給される希釈
水で分級しやすい濃度まで薄める。
すなわち、石炭15〜40重量%の希釈低濃度スラ
リにする。この希釈濃度スラリをライン41によ
つて分級器35に供給して粗粒含有希釈低濃度ス
ラリと粗粒カツト希釈低濃度スラリに分級する。
そして、この粗粒カツト希釈低濃度スラリをラ
イン37aから脱灰装置7に供給する点に特徴が
ある。
また、第9図は第5発明の第2実施例であり、
分級器35で得られる粗粒含有希釈低濃度スラリ
を粗粒含有希釈低濃度スラリの返送循環ライン3
6cを介して粗粉砕ミル5に返送し、含有されて
いる粗粒をさらに粗粉砕ミル5で細小又は微小石
炭粒に粉砕するものである。
以上、第5発明に係る実施例を示す第8図及び
第9図のフローシイートに基づいて詳述したよう
に、第5発明は第1発明及び第3発明で得られる
上記(1)及至(13)に記載の効果の他に次のような効果
が得られる。
(14) 分級器で分級する前に石炭20〜60重量%の低
濃度スラリを希釈して石炭15〜40重量%の薄い
希釈低濃度スラリにするので、分級器での分級
能率が向上し、製品高濃度脱灰スラリの大量生
産が可能である。
次に、本発明の第6発明は上記第1発明及至第
5発明をさらに改良したものである。
すなわち、本発明の第6発明は、石炭を水中で
粗粉砕ミルによつて粗粉砕して低濃度スラリを作
り、ついで、上記低濃度スラリを希釈水にて希釈
したのち分級器にて粗粒含有希釈低濃度スラリと
粗粒カツト希釈低濃度スラリとに分級し、上記粗
粒カツト希釈低濃度スラリは脱灰したのち脱水
し、得られる粗粒カツト脱灰脱水ケーキを塊砕装
置で塊砕し小塊状粗粒カツト脱灰脱水ケーキとし
てスラリ調整槽に導き、同スラリ調整槽で供給さ
れる調整水、添加剤及び上記小塊状粗粒カツト脱
灰脱水ケーキを返送されてくる返送超微小粒含有
熟成脱灰スラリとともに混合撹拌しながら調整し
て調整高濃度脱灰スラリを作り、さらに上記調整
高濃度脱灰スラリを熟成機で撹拌して均一性のあ
る熟成高濃度脱灰スラリに熟成して製品としての
供給しかつ上記熟成高濃度脱灰スラリの1部を超
微粉砕ミルに導き、同超微粉砕ミルで上記熟成高
濃度脱灰スラリの石炭粒を超微粉砕して超微小粒
含有熟成脱灰スラリとしたのち上記スラリ調整槽
に返送循環させることを特徴とする高濃度脱灰ス
ラリの製造方法である。
このような構成で、第6発明の特徴は第5発明
において、脱水機から得られる粗粒カツト脱灰脱
水ケーキをスラリ調整槽に導く前に塊砕装置で微
小な脱灰脱水ケーキに塊砕することにある。
以下、本発明の第6発明の好ましい実施例を第
10図及び第11図に図示する実施例で詳述す
る。
第10図及び第11図に図示する実施例は、第
6発明に係る第1実施例及び第2実施例のフロー
シイートである。
第10図及び第11図に図示する実施例におい
て、符号1及至41のうち同符号のもの及び符号
9b,12a,34a,36b,36c,37a
は第8図及び第9図に図示する実施例における符
号1及至41のうち同符号のもの及び符号9b,
12a,34a,36b,36c,37aと均等
物であるので説明を省略する。
第10図に図示するこのような実施例は、第8
図に図示する実施例の場合において脱水機10で
得られる粗粒カツト脱灰脱水ケーキをライン12
aを介して塊砕装置33に供給し板状又は塊状の
脱灰脱水ケーキを小塊状又は微小塊状に塊砕して
小塊状粗粒カツト脱灰脱水ケーキとし、これをラ
イン34aを介してスラリ調整槽13に供給する
点に特徴がある。
以上、第6発明に係る実施例を示す第10図の
フローシイートに基づいて詳述したように、第6
発明は第1発明及至第5発明で得られる上記(1)及
至(14)に記載の効果の他に次のような効果が得られ
る。
(15) 分級する前に分級しやすいように希釈し、ま
た、分級によつて粗粒をカツトし、粗粒カツト
希釈低濃度スラリのみを脱灰したのち脱水し、
さらに脱水後の板状又は塊状の粗粒カツト脱灰
脱水ケーキを塊砕装置で小塊状に塊砕してスラ
リ調整槽に供給するため、また、スラリ調整槽
では常に超微粉砕ミルで超微粉砕されながら摩
砕され丸味を帯びた超微小粒を含有する脱灰ス
ラリが返送循環されて来て一緒に調整されるの
で、これらの相乗効果によつて極めて良質の製
品高濃度脱灰スラリを得ることが出来る。
また、第11図は第6発明の第2実施例であ
り、第10図に図示する第6発明の第1実施例
に、上記第5発明の第2実施例を図示する第9
図のフローシイートで説明した構成、作用を付
加して、上記及至に記載した効果の他に次
の効果をねらつたものである。
分級する前に分級しやすいように希釈し、ま
た分級によつて粗粒をカツトし粗粒含有希釈低
濃度スラリは粗粉砕ミル5に返送して再度粉砕
し、粗粒がカツトされた希釈低濃度スラリのみ
を脱灰したのち脱水し、さらに脱水後の板状又
は塊状の粗粒カツト脱灰脱水ケーキを塊砕装置
33で小塊状に塊砕してスラリ調整槽13に供
給するため、また、スラリ調整槽13では常に
超微粉砕ミル25で超微粉砕されながら摩砕さ
れ丸味を帯びた超微小粒を含有する脱灰スラリ
が返送循環されて来て一緒に調整されるので、
これらの相乗効果によつて灰分の少ない極めて
良質の製品高濃度脱灰スラリを得ることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1発明に係る第1実施例の
フローシイート、第2図はその第2実施例のフロ
ーシイート、第3図は第2発明に係る第1実施例
のフローシイート、第4図は第3発明に係る第1
実施例のフローシイート、第5図は第3発明に係
る第2実施例のフローシイート、第6図は第4発
明に係る第1実施例のフローシイート、第7図は
第4発明に係る第2実施例のフローシイート、第
8図は第5発明に係る第1実施例のフローシイー
ト、第9図は第5発明に係る第2実施例のフロー
シイート、第10図は第6発明に係る第1実施例
のフローシイート、第11図は第6発明に係る第
2実施例のフローシイート、第12図は従来の低
濃度湿式高濃度スラリの製造方法に関するフロー
シイートである。 1…石炭の供給貯留槽、2…石炭の供給ライ
ン、3…粗粉砕ミル供給水用タンク、4…粗粉砕
ミル供給水の供給ライン、5…粗粉砕ミル、6…
低濃度スラリの輸送ライン、7…脱灰装置、8…
灰分の排出ライン、9…低濃度脱灰スラリの輸送
ライン、9a…粗粒カツト低濃度脱灰スラリの輸
送ライン、9b…粗粒カツト希釈低濃度脱灰スラ
リの輸送ライン、10…脱水機、11…脱水水の
排水ライン、、12…脱灰脱水ケーキの輸送ライ
ン、12a…粗粒カツト脱灰脱水ケーキの輸送ラ
イン、13…スラリ調整槽、14…調整水用タン
ク、15…調整水の供給ライン、16…添加剤用
タンク、17…添加剤の供給ライン、18…調整
高濃度脱灰スラリの輸送ライン、19…調整高濃
度脱灰スラリの輸送ポンプ、20…熟成機、21
…熟成高濃度脱灰スラリの輸送ライン、22…分
配器、23…返送熟成高濃度脱灰スラリの返送循
環ライン、24…返送熟成高濃度脱灰スラリの返
送循環用輸送ポンプ、25…超微粉砕ミル、26
…超微小粒含有熟成脱灰スラリの返送循環ライ
ン、27…製品高濃度脱灰スラリの輸送ライン、
28…製品高濃度脱灰スラリ用タンク、29…超
微粉砕ミル調整水用タンク、30…超微粉砕ミル
調水の供給ライン、31…超微粉砕ミル添加剤用
のタンク、32…超微粉砕ミル添加剤用の供給ラ
イン、33…塊砕装置、34…小塊状脱灰脱水ケ
ーキの輸送ライン、34a…小塊状粗粒カツト脱
灰脱水ケーキの輸送ライン、35…分級器、36
…粗粒含有低濃度スラリの排出ライン、36a…
粗粒含有低濃度スラリの返送循環ライン、36b
…粗粒含有希釈低濃度スラリの排出ライン、36
c…粗粒含有希釈低濃度スラリの返送循環ライ
ン、37…粗粒カツト低濃度スラリの輸送ライ
ン、37a…粗粒カツト希釈低濃度スラリの輸送
ライン、38…希釈用タンク、39…希釈水用タ
ンク、40…希釈水の供給ライン、41…希釈低
濃度スラリの輸送ライン。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 石炭を水中で粗粉砕ミルによつて粗粉砕して
    低濃度石炭水スラリを作り、ついで上記低濃度石
    炭水スラリを脱灰したのち脱水し、得られる脱灰
    脱水ケーキをスラリ調整槽に導き、同スラリ調整
    槽で供給される調整水、添加剤及び上記脱灰脱水
    ケーキを返送されてくる返送超微小粒含有熟成脱
    灰石炭水スラリとともに混合・撹拌しながら調整
    して調整高濃度脱灰石炭水スラリを作り、さらに
    上記調整高濃度脱灰石炭水スラリを熟成機で撹拌
    して均一性のある熟成高濃度脱灰石炭水スラリに
    熟成して製品として供給し、かつ上記熟成高濃度
    脱灰石炭水スラリの1部を超微粉砕ミルに導き、
    同超微粉砕ミルで上記熟成高濃度脱灰石炭水スラ
    リの石炭粒を超微粉砕して超微小粒含有熟成脱灰
    石炭水スラリとしたのち上記スラリ調整槽に返送
    循環させることを特徴とする高濃度石炭水スラリ
    の製造方法。
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