JPH0576701B2 - - Google Patents

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JPH0576701B2
JPH0576701B2 JP59238029A JP23802984A JPH0576701B2 JP H0576701 B2 JPH0576701 B2 JP H0576701B2 JP 59238029 A JP59238029 A JP 59238029A JP 23802984 A JP23802984 A JP 23802984A JP H0576701 B2 JPH0576701 B2 JP H0576701B2
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Toshiharu Inoe
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、クレジツトカ−ド、銀行用キヤツシ
ユカード、その他各種識別カード等として用いら
れる磁気カードに関する。
〔発明の技術的背景ならびにその問題点〕
従来の磁気カードは、ポリ塩化ビニル等の不透
明な合成樹脂等からなるコアシートの表面に、同
様にポリ塩化ビニル等の合成樹脂からなる透明オ
ーバーシートを被覆して構成されており、かつ所
要事項の記憶のための磁気層を有している。この
磁気層は、通常オーバーシートに設けられ、一方
絵柄等の模様はコアシート上に印刷される。した
がつて、従来の磁気カードにおいては、磁気層と
模様は、通常、互いに独立に設けられていること
になる。このため、従来の磁気カードでは、磁気
層の色が限られている(通常茶褐色)うえに磁気
層がオーバーシート上に設けられている関係上、
磁気層がどうしても外部から見え、且つ模様を隠
蔽するので意匠的な面で外観を向上させることに
大きな制限がある。
このような従来の磁気カードを有する問題を解
決するために、磁気層上にチタンホワイト等の顔
料が含有された着色層を形成することによつて磁
気層の色を一旦隠蔽し、その上に模様層を形成す
る方法が提案されている(特開昭54−73608号公
報)。
しかしながら、上記従来のカードにおいては、
磁気層を隠蔽する着色層としてTiO2等の無機顔
料を用いているため、カードの審美性を向上させ
る上で必ずしも満足のいくものは得られず、ま
た、磁気層の隠蔽性の点でも不充分であつた。
さらに、従来の磁気カードにおいては、カード
中に可視情報部を別途設ける場合、意匠的にすぐ
れたものを得るためには制約があつた。
〔発明の目的〕
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので
あり、磁気層の隠蔽性および外観の審美性にすぐ
れ、特に、カード中に設けられた可視情報部が鮮
やかに浮きたつような印象を与える磁気カードを
提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
本発明者は、磁気カードの外観の審美性を向上
させるべく種々試みた結果、磁気層上に金属粉末
を含有する着色層を積層形成することにより、重
厚さ、高級感にすぐれるとともに磁気層を良く隠
蔽し、しかも、このような着色層の存在によつて
磁気特性に悪影響を与えることがない磁気カード
が得られることを見出した。
さらに、金属粉末を含有する着色層の下層側に
可視情報部を設け、かつ、この可視情報部の上層
部各層を光透過性にすることにより、可視情報部
が着色層とのコントラストによつて鮮やかに浮き
立つような印象を与える意匠的にもすぐれた磁気
カードが得られることを見出した。
すなわち、本発明に係る磁気カードは、カード
基材上の一部に可視情報部が設けられ、さらにそ
の上に磁気記録部を有するオーバーシート層、金
属粉末を含有する着色層、および模様層がこの順
序で積層形成され、かつ、前記可視情報部を設け
た部分の上部各層が光透過性であることを特徴と
する。
〔発明の実施例〕
以下、図面に基づいて、従来例と対比しながら
本発明の実施例を説明する。
第2図は、従来の磁気カードの積層構造を示す
断面図であり、磁気カード1は不透明な合成樹脂
たとえば塩化ビニルからなる一対のコアシート1
a1,1a2の両側に同様な材料からなる透明なオー
バーシート1b1,1b2をラミネート被覆すること
によつて構成されている。また、オーバーシート
1b1,1b2のそれぞれコアシート1a1,1a2と接
する面には予め印刷インキにより模様部あるいは
可視情報部2が設けられており、オーバーシート
1b1の表面の一部には磁気層3が設けられてい
る。
一方、第1図AおよびBは本発明の磁気カード
の積層構造の二つの代表的な例を示す。
第1図Aにおいて、磁気カード1は、互いに接
合した一対のコアシート1a1,1a2の両側にオー
バーシート1b1,1b2ををラミネート被覆してな
るものであり、裏面をなすオーバーシート1b2
1a2の間に必要に応じて印刷インキによる絵柄2
が設けられていることも従来の磁気カードと同様
である。
なお、上記の内少くともオーバーシート1b1
熱可塑性樹脂からなる。
コアシートおよびオーバーシート1b2は熱可塑
性樹脂が好ましいが、熱硬化性樹脂あるいは紙等
でもよい。本発明で熱可塑性樹脂基板とは、この
ような、単に表面層のみが熱可塑性樹脂からなる
ものを包含するものとする。
第1図Aの例においては、表面をなすオーバー
シート1b1の一部に磁気層3を埋め込み、更に、
こ磁気層を有するオーバーシート1b上に、可視
情報部4が印刷形成され、更にこの磁気層3をお
おつてオーバーシート1b1上に印刷インキ等によ
る着色層5および模様層6、ならびに透明な合成
樹脂からなる保護層7が順に設けられている。可
視情報部4の上部各層は、打抜いた状態あるいは
非印刷部とすることにより光透過性の層で被覆さ
れた状態になつている。保護層7は本発明の磁気
カードに必須のものではないが、着色層5および
模様層6の摩滅による褪色を防止し、磁気カード
表面の平滑性を増す為に好ましいものである。ま
た、着色層5は、接着剤層を兼ねたものであり、
これによつてカードの厚さを薄く仕上げることが
できる。
第1図bは、本発明の磁気カードの他の例を示
すものであり、この例は、磁気層3が、オーバー
シート1b1の全面に亘つて設けられている点を除
き、第1図Aの例と全く同様である。
本発明の磁気カードにおける各層の厚さを例示
すれば、次の通りである。
コアシート1a1,1a2:200〜300μm オーバーシート1b1,1b2:50〜130μm 磁 気 層 3:3〜20μm 可視情報部 4:1〜45μm 着 色 層 5:2〜15μm 模 様 層 6:1〜10μm 保 護 層 7:0.5〜3μm 着色層、模様層、保護層の合計厚さ:3.5〜28μm コアシート、オーバーシートの厚さはそれほど
厳密なものではなく、またこれらの積層体として
得られる基板厚さを増すために必要に応じてコア
シートの枚数を増すこともできる。着色層5、模
様層6、保護層7の厚さは、堅牢性、磁気層3の
隠蔽性、模様の明瞭性などの観点で下限が制約さ
れ、上限は読み取り出力等の磁気特性あるいは印
刷特性の観点で制約される。上記範囲の厚さであ
れば、磁気特性の低下は実用上許容し得るもので
ある。なお、着色層5は、それ自体積層構造をと
り得る。また、積層する各層間には、接着強度を
高めるために、アンカーコート層(図示せず)を
設けることもできる。
以上に述べた本発明の磁気カードは例えば以下
のような方法により形成することができる。
第1の方法によれば、第3図に示すように、ま
ず仮の支持体をなすポリエチレンテレフタレート
フイルム8の表面に、例えば耐久性に富みかつプ
レス適性を有するアクリル系樹脂系ニスにより保
護層7をグラビア印刷(版深20μm)により設け、
さらにこの保護層の上に、所望の色相の顔料ある
いは染料を任意の天然あるいは合成樹脂、たとえ
ばポリアミド樹脂から主としてなるバインダーと
ともに液状媒体中に溶解または分散してなる着色
インキをグラビア印刷(版深25μm)により、可
視情報部の上層部分のみを非印刷部として、文
字、マーク、地紋等からなる模様層6を設ける。
模様層を設けるときには、アクリル系樹脂等をバ
インダーとし、オフセツト印刷またはシルクスク
リーン印刷を使用することもできる。ついで、模
様層6の上に金属粉末を含有する着色層5を同様
にグラヒア印刷する。
着色層5の印刷は、例えば所望の色の隠蔽性に
富む金属粉末を含むグラビアインキを用いて版深
40〜50μmで数回グラビア印刷することにより得
られる。着色層に含有させる金属粉末は、得よう
とする外観に応じて適宜選択され得るが、特に、
Al、Cu、Au、Ag、黄銅あるいはこれらの混合
粉末が好ましく用いられる。さらに、必要に応じ
て他の顔料もしくは染料を含有させることもでき
る。たとえば、Al粉末を用いて着色層を形成す
る場合のグラビアインキの組成としては下記のも
のが好ましく用いられる。
アクリル系樹脂と酢酸ビニル系樹脂13〜16重量% アルミニウム粉末(通常発火防止のためペースト
状である) 10〜12重量% 顔 料 2〜3重量% 溶 剤 69〜75重量% このように、熱可塑性樹脂をバインダーにして
着色層を構成することによつて着色層に接着性を
付与することができるので接着剤層を着色層で兼
ねることができ、これによつてカードの厚さを薄
く仕上げることができる。さらに磁気層上に積層
される層の厚さを可及的に薄くすることができる
ので磁気特性に与える影響も軽減することができ
る。
上記転写シート9の作成工程において、可視情
報部の上層部となる部分を光透過性にする方法と
しては、上述した方法の他に、所望部分を打抜き
加工する方法がある。すなわち、ポリエチレンテ
レフタレートフイルム8の表面全面に保護層7、
模様層6、着色層6を各々形成したのち、模様層
5、着色層6の光透過性にすべき部分にみを打抜
いて除去する方法である。
このようにして着色模様転写シート9を得たの
ち、これとは別に、磁気カードの一部となるオー
バーシート1b1の所定の位置に所定の幅で磁性塗
料3を塗布し、第4図Aに示すような磁気層を設
けたオーバーシート1b1を得る。オーバーシート
に磁気層3を設ける他の手段として、第4図Bに
示すように、仮支持体としてのポリエチレンテレ
フタレートフイルム12に支持された熱可塑性樹
脂(例えば塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体)を
主バインダーとする熱転写性磁気層3bを、熱プ
レス11を用いてオーバーシート1b1の所定位置
に貼着し、ポリエチレンテレフタレートフイルム
12を剥離することによつても、第4図Aに示す
ような構造体が得られる。
この磁気層3を施したオーバーシート1b1、こ
れと接するコアシート1a1、予め一面にオフセツ
ト印刷あるいはシルクスクリーン印刷等で印刷し
た絵柄2を設けたコアシート1a1およびこれと接
するコアシート1b2を第5図Aに示すように所定
の位置で貼合せ、熱プレス11を用いて熱プレス
加工を行う。熱プレス条件は、例えば温度100〜
200℃、圧力15〜35Kg/cm2、時間5〜25分、好ま
しい特定例は温度150℃、圧力25Kg/cm2G、時間
15分である。その後、圧力を保持したまま、たと
えば20分以上の時間をかけて、できる限りゆつく
り常温まで冷却することにより、第5図Bの合成
樹脂積層体13を得る。この際、少くともオーバ
ーシート1b1を熱可塑性樹脂製とすることによ
り、磁気層3がオーバーシート1b1に埋め込ま
れ、オーバーシート1b1の表面と同一面となる。
次いて、オーバーシート1b1上に可視情報部4
をオフセツト印刷あるいはシルクスクリーン印刷
等の常法に従つて形成する。
このようにして得られた第5図Bに示す合成樹
脂積層体13上に、先に得た着色模様転写シート
9を、第6図に示すように所定の位置で、積層体
13の磁気層3aを有する面と、転写シート9の
着色層5を有する面が接するようにし、さらに、
可視情報部4の上層に光透過性の層が積層される
ように貼り合わせ、熱プレスを用いて、再度、た
とえば温度150℃、圧力25Kg/cm2、時間15分の条
件で熱プレスを行う。冷却後、ポリエチレンテレ
フタレートフイルム8を剥離した後、所望のサイ
ズに打抜き加工することにより、第1図Aに示す
本発明の磁気カードが得られる。
上記方法において、第4図に示した段階で、磁
気層3をオーバーシート層1b1の全面に設けれ
ば、それ以外は同様に行うことにより第1図Bに
示す本発明の磁気カードが得られる。
第2の方法では、まず上記第1の方法で得た着
色模様転写シート9(第3図)の着色層5上に、
可視情報部が形成される部分を除いて、熱可塑性
樹脂を主バインダーとする磁気塗料3をロールコ
ート法により塗布して、第7図の着色模様磁気シ
ート14を得る。次いで第8図に示すように、こ
の着色模様磁気シート14の着色層5に接して、
オーバーシート1b1、以下順次コアシート1a1
一面に印刷インキ絵柄2を設けたコアシート1a2
ならびにオーバーシート1b2を所定の位置で貼合
せ、これらを熱プレス10により、たとえば温度
150℃、圧力25Kg/cm2、時間15分の条件で熱プレ
スを行い、冷却後ポリエチレンテレフタレートフ
イルム8を剥離することにより第1図Bに示す本
発明の磁気カードが得られる。
この第2の方法において、第7図の段階で着色
模様転写シート9の着色層5の所定位置に部分的
に磁気塗料3を塗布することにより第1図Aの磁
気カードを得ることができる。
本発明の磁気カードは、また、オーバーシート
1b1上に順次磁気層3、可視情報部4、着色層
5、模様層6、保護層7を塗布等により形成して
部分積層体を得、これを一旦熱プレス加工して、
あるいは加工せずに、コアシート1a1,1a2なら
びにオーバーシート1b2、あるいはこれらの熱プ
レス接合体とともに、最終的に熱プレスすること
によつても第1図AあるいはBの磁気カードを得
ることもできる。
本発明の磁気カードは、上記以外の方法により
製造することができることは明らかである。その
方法としては、第1図Aあるいは、第1図Bに示
す積層構造の各層を塗布あるいは熱転写により順
次積層して行く方法でもよく、またこれらの積層
構造の二層以上からなる部分結合、たとえば上記
の積層体9,13,14などをいくつか形成し、
これら部分結合を熱プレスの手段により接合する
ものでもよい。したがつて、部分積層体の形成な
らびに組合せの仕方により多くの変形態様が存在
し得るのである。
〔発明の効果〕
本発明に係る磁気カードは、磁気層上に、金属
粉末を含有する着色層を設けたので、磁気層が効
果的に穏蔽されるとともに審美性の点でもすぐ
れ、重厚さ、高級感に富んでおり、しかもこのよ
うな着色層の存在により磁気特性に悪影響を与え
ることもない。さらに本発明の磁気カードは、上
記のような着色層の下層側に可視情報部を設け、
かつ、該可視情報部の各層上層部が光透過性であ
るので、可視情報部が鮮やかに浮き立つような印
象を与えるというすぐれた効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は、いずれも磁気カードの積層構造あるい
は、その製造工程を概念的に説明するための断面
図であり、第1図A,Bは本発明の磁気カードの
例、第2図は従来の磁気カードの例、第3図、第
4図A、第5図B、第7図は本発明の磁気カード
製造のための中間積層体、第4図B、第5図A、
第6図、第8図は本発明の磁気カード製造の一工
程、をそれぞれ説明する断面図である。 1……磁気カード、1a1,1a2……コアシー
ト、1b1,1b2……オーバーシート、2……印刷
絵柄、3……磁気層、4……可視情報部、5……
着色層、6……模様層、7……保護層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カード基材上の全面もしくは一部に形成され
    た磁気層、 前記磁気層が形成された側の面の一部に形成さ
    れた可視情報部、 前記磁気層および可視情報部を覆うようにして
    形成され、かつ、前記可視情報部に対応する部分
    が光透過性部からなり、金属粉末を含有してなる
    着色層、 前記着色層上に形成され、かつ、前記可視情報
    部に対応する部分が光透過性部からなる模様層か
    らなり、前記可視情報部が外部から透過視できる
    ようにしたことを特徴とする、磁気カード。 2 前記着色層中に含有される金属粉末が、Al、
    Cu、Au、Agおよび黄銅から選ばれた成分からな
    る、特許請求の範囲第1項に記載の磁気カード。
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