JPH0574105A - デイスクカートリツジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスクカートリッジの誤消去防止機構に係
り、誤消去防止被検出部材を指を屈曲させることなく、
爪先により指の屈曲方向と直交する方向に移動させるだ
けで操作できる。 【構成】 誤消去防止検出孔９を穿設したカートリッジ
本体２の角部に対応する側壁部２ａから背壁部２ｂにか
けて開口部１７を設け、この開口部１７の内側に誤消去
防止検出孔９を閉塞する位置と開放する位置との間で移
動可能な誤消去防止被検出部材１８を配する。記録時
は、被検出部材１８をカートリッジ本体２の側壁部２ａ
及び背壁部２ｂと同一面状態としに位置させて検出孔９
を閉塞し、誤消去を防止する場合は、被検出部材１８を
カートリッジ本体２の背壁部２ｂ側の開口部から爪先に
より押圧して前方向に移動させ、検出孔９を開放する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディスクカートリッジ
に係り、特にその誤消去防止機構の改良に係るものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】ディスクカートリッジとしての従来の光
磁気ディスクカートリッジは、図６に示すようにカート
リッジ本体２を構成する上ハーフ３と下ハーフ４との間
に、光磁気ディスクＤを回転可能に収納すると共に、両
ハーフ３、４に夫々設けた光学ヘッド、磁気ヘッドが臨
む窓孔５、５を覆うシャッター６を左右方向に慴動自在
に取り付けてなり、このカートリッジ本体２には一度記
録した内容を誤って消去しないように誤消去防止機構が
設けられており、この誤消去防止機構はカートリッジ本
体２の背壁部に形成された開口部７内において左右方向
に移動可能に備えられる誤消去防止被検出部材（以下被
検出部材という）８とカートリッジ本体２の下面、即ち
下ハーフ４の下面側の一側部に穿設した誤消去防止検出
孔（以下検出孔いう）９とから構成されている。

【０００３】この誤消去防止機構の被検出部材８は、検
出孔９とベース部８ａと、このべース部８ａの端部に延
長形成した第１乃至第３係合突片８ｂ、８ｄ、８ｅとか
ら構成され，外側に位置する第１係合突片８ｂの内面が
カートリッジ本体２に配設された支持片１０に慴接し、
中間の第２係合突片８ｄ及び内側の第３係合突片８ｅの
先端突部がカートリッジ本体２に支持片１０とほぼ平行
に配設された係合片１１に係合される。このカートリッ
ジ本体２の係合片１１の一方の面には、被検出部材８の
第３係合突片８ｅの先端突部が嵌入する凹部１１ａ、１
１ｂを形成してあり、この凹部１１ｂの反対側に被検出
部材８の第２係合突片８ｄの先端突部が乗り越えるべき
凸部１１ｃを形成している。そして、第１係合突片８ｂ
の先端外側部にはフック８ｃが突設されて、このフック
８ｃはカートリッジ本体２の開口部７に突出するように
臨んでいる。

【０００４】かかる構成の従来の光磁気ディスクカート
リッジにおいて、誤消去を防止する場合は、被検出部材
８のフック８ｃに手指の爪先を引掛けた状態で、指をカ
ートリッジ本体２の背壁部の中央方向（図６中矢印方
向）に屈曲させて被検出部材８を開口部７に沿ってスラ
イド移動させる。これにより被検出部材８は第３係合突
片８ｅの先端突部が係合片１１の凹部１１ａから凹部１
１ｂへ移動係合すると共に第２係合突片８ｄの先端突部
が凸部１１ｃを乗り越えて係止され、この状態でベース
部８ａがカートリッジ本体２の検出孔９を開放し、この
検出孔９に記録再生装置側の誤消去防止検出ピン（図示
せず）が挿入されることになって誤消去が防止される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光磁気
ディスクカートリッジにおいては被検出部材を操作する
開口部は非常に小さく、カートリッジ本体の背壁部に角
部より中央寄りに形成されており、また、被検出部材の
開口部に臨むフックは縦横の幅も小さく形成されている
ため、爪先を引掛けにくく、特に、被検出部材のスライ
ド移動は、被検出部材のフックを爪先で引掛け、指を屈
曲させて移動させるため、爪が短くなっている場合等は
操作しづらくシャープペンの芯軸等の先の尖っ操作具を
使用しなければならず不便であった。

【０００６】さらに、この検出部材のフックはきわめて
小さな突起であるため、フックの位置を瞬時に判別しづ
らいという不具合もあった。

【０００７】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、その目的は、操作性にも優れ、か
つ記録可否の判別も容易に行えるディスクカートリッジ
を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明によるディスクカートリッジは誤消去防止検
出孔を穿設したカートリッジ本体の側壁部に指の屈曲方
向と直行する方向に操作可能な開口部を設け、この開口
部に前述した誤消去防止検出孔を開放する位置と閉塞す
る位置との間で移動可能な誤消去防止被検出部材を設け
て構成している。

【０００９】

【作用】情報の記録を行う場合は、誤消去防止被検出部
材をカートリッジ本体の側壁部の開口部に沿って誤消去
防止検出孔を閉塞する位置に移動させておく。この状態
では、誤消去防止被検出部材は開口部がカートリッジ本
体の側壁部と隣接する背壁部との間の角部に形成されて
いる場合は角面部の一部を形成することになる。記録情
報の誤消去を防止する場合は、開口部に爪先を、カート
リッジ本体の上下面と平行状態で挿入し、指の屈曲方向
と直行する方向に指を移動させて、誤消去防止被検出部
材を押圧し、開口部の他端側に移動させる。この移動に
よって誤消去防止被検出部材は誤消去防止検出孔を開放
し、この誤消去防止検出孔に記録再生装置側の誤消去防
止検出ピンが挿入されることになって誤消去が防止され
る。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の第１実施例を添付図面のうち
図１〜図４を参照して説明する。

【００１１】概略するに、本例も本発明を厚みが５ｍｍ
の光磁気ミニディスクカートリッジに適用したもので、
本例のディスクカートリッジ１は、カートリッジ本体２
の誤消去防止検出孔９を穿設した角部に対応する側壁部
２ａの端部から背壁部２ｂの端部にかけての部面に、爪
先が、指の屈曲方向と直行する方向に挿入可能な開口部
１７を設け、この開口部１７の内側に誤消去防止被検出
部材（以下、本例においても被検出部材という）１８を
移動可能に配設して構成されている。この構成をより詳
細に以下に説明するが、カートリッジ本体２に設けられ
た誤消去防止検出孔９、支持片１０及び係合片１１、こ
の支持片１０及び係合片１１に係合する被検出部材１８
の第２係合突片１８ｄ及び第３係合突片１８ｅについて
は、従来例とほぼ同一に構成されるので説明を簡略す
る。

【００１２】即ち、本実施例のディスクカートリッジに
おける誤消去防止機構においては、被検出部材１８を操
作する開口部１７は前述した如く、カートリッジ本体２
の側壁部２ａの端部から背壁部２ｂの端部にかけての部
面に設けられるもので、側壁部２ａ側の側面口部１７ａ
は被検出部材１８が誤消去防止検出孔９に対する閉塞位
置と開放位置との間で移動出来る長さに、また、背壁部
２ｂ側の背面口部１７ｂは被検出部材１８の本体部であ
るベース部１８ａの幅に夫々対応して形成されている。
この開口部１７の側面口部１７ａから前方側へ前述した
支持片１０及び係合片１１が配設されている。

【００１３】そして、この開口部１７内に配される被検
出部材１８は、その第１係合突片１８ｂがカートリッジ
本体２の側壁部２ａと支持片１０との間に前後方向に慴
動自在に嵌挿されると共に、第２、第３係合突片１８
ｄ，１８ｅが係合片１１に対応され、被検出部材１８の
ベース部１８ａの端部を外側面が開口部１７の側面口部
１７ａ側に表出されて側壁部２ａと、また後端面が背面
口部１７ｂ側に表出されて背壁部２ｂと夫々同一面上に
位置されるように構成され、このベース部１８ａは誤消
去防止検出孔９に対応した状態で外側面と後端面とによ
りカートリッジ本体２の角部の一部を形成することにな
る。また、この被検出部材１８のベース部１８ａの外側
面には爪先をカートリッジ本体２の上下面と平行状態で
引掛けことができる凹状の引掛部１８ｆを形成してあ
る。

【００１４】このように構成される、本実施例の誤消去
防止機構は、次のように作用する。情報を記録する際
は、被検出部材１８のベース部１８ａをカートリッジ本
体２の角部、即ち後端面が背壁部２ｂと同一面となる位
置に配置し、誤消去防止検出孔９を閉塞させておく（図
１参照）。この状態においては、被検出部材１８は第２
係合突片１８ｄの突子１８ｄ₁ がカートリッジ本体２の
係合片１１の外側面１１ｃに当接した状態で、第３係合
突片１８ｅの突子１８ｅ₁ が、係合片１１の凹部１１ａ
に係合され、この係合片１１に対する両係合突片１８
ｄ、１８ｅの挟持によりカートリッジ本体２に対して係
止保持されている。

【００１５】また、記録後に誤消去を防止する場合は、
図２に示すように爪先をカートリッジ本体２の上下面と
平行状態にして、被検出部材１８のベース部１８ａをカ
ートリッジ本体２の背壁部２ｂから前方に向けて押圧す
る。これにより被検出部材１８は移動されて第１係合突
片１８ｂがカートリッジ本体２の側壁部２ａと支持片１
０との間に深く挿入されると共に、第２係合突片１８ｄ
も係合片１１の外側面１１ｃに沿って摺動し、一方第３
係合突片１８ｅは突子１８ｅ₁が係合片１１の後方の凹
部１１ａより離脱されて前方の凹部１１ｂに移動係合さ
れることにより係止保持される。

【００１６】その結果、被検出部材１８のベース部１８
ａはカートリッジ本体２の側壁部２ａと同一面状態を維
持しつつ、カートリッジ本体２の背壁部２ｂ側からは内
側方に陥入されることになって、誤消去防止検出孔９が
開放され、記録再生装置側の誤消去防止検出ピンが挿入
可能な状態となる（図３参照）。

【００１７】また、カートリッジ本体２を誤消去防止状
態から記録可能状態に戻すには、被検出部材１８を、そ
のベース部１８ａの外側面に形成された引掛部１８ｆに
爪先をカートリッジ本体２の上下面と平行方向に引掛け
て背壁部２ｂ方向に押圧すると、この被検出部材１８は
前述した移動動作と逆の動作により背壁部２ｂ方向に移
動されてベース部１８ａが誤消去防止検出孔９を閉塞し
た状態でカートリッジ本体２に対して係止保持され、記
録可能状態に戻される。

【００１８】このように本実施例は、開口部１７がカー
トリッジ本体２の側壁部２ａから背壁部２ｂに渡って形
成されているため、爪先を非常に挿入し易く、爪が短く
なっていても確実に操作できる。従って先の尖った操作
具を使用することなく指の屈曲方向と直交する方向に爪
先を移動させるだけで、誤消去を防止することができ、
また誤消去防止状態から記録可能状態に戻すことができ
る。

【００１９】特に、本実施例においては被検出部材の誤
消去防止操作が容易にできて、ディスクカートリッジ１
を誤消去防止状態に簡単にかつ確実に設定できる。さら
に、本実施例によれば、被検出部材１８がカートリッジ
本体２内に陥入しているか否かで記録再生の可否が判別
できるため、単数の場合はもとより、図４に示すように
ボックスＢ内に複数枚数重ねて収納した場合において
も、各ディスクカートリッジ１、１・・・の記録再生の
可否を瞬時に判別できる等の効果を奏する。

【００２０】なお、本実施例においては被検出部材１８
を、誤消去防止検出孔９の開放位置から閉塞位置に戻す
操作のために被検出部材１８のベース部１８ａに爪先引
掛部１８ｆを形成したが、これに換えてカートリッジ本
体２の開口部１７の側面口部１７ａの端縁側部に、被検
出部材１８が開放位置に移動された状態でそのベース部
１８ａとの間に爪先を挿入できる空隙部を形成するよう
にしてもよい。

【００２１】次に図５を参照して本発明の第２実施例を
説明するが、従来例及び第１実施例と同一構成部分は同
一符号を附して説明を省略する。本実施例の光磁気ディ
スクカートリッジ２１における誤消去防止機構は開口部
２７をカートリッジ本体２の側壁部２ａのみに誤消去防
止検出孔９の近傍から前方へ比較的長く、即ち前述した
従来例の開口部７より長く形成してある。そして、この
開口部２７に対応して配される誤消去防止被検出部材
（以下被検出部材という）２８は全体がカートリッジ本
体２内に位置されるもので、この第１係合突片２８ｂを
ベース部２８ａの側面と同一面上に前述した従来例の第
２係合突片８ｂよりも長く即ち、開口部２７を閉塞する
長さに形成し、この第１係合突片２８ｂの外側面の略中
央部に爪掛突部２８ｃを形成したものである。即ち、こ
の第１係合突片２８ｂに形成された爪掛突部２８ｃは、
被検出部材２８が誤消去防止検出孔９を閉塞する位置に
移動された状態では開口部２７の後端縁２７ｂとの間
に、また開放する位置に移動された状態では開口部２７
の前端縁２７ａとの間に夫々爪先をカートリッジ本体２
の上下面と平行状態で挿入するように位置される。

【００２２】このように、本実施例によれば、開口部２
７をカートリッジ本体２の側壁部の前後方向に長く形成
されているため、第１実施例と同様に爪先をカートリッ
ジ本体２の上下面と平行状態で挿入し被検出部材２８に
対して引掛けることができて指の屈曲方向と直交する方
向に爪先を移動させるだけで誤消去を防止することがで
きるという効果を奏する。

【００２３】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣
旨を逸脱しない範囲で種々に変更できるものである。例
えば、誤消去防止被検出部材は誤消去防止検出孔の開放
位置と閉塞位置との間で移動でき、その夫々の位置で仮
係止状態で保持される構成であればよい。また、カート
リッジ本体の形状、構成も収納ディスクに応じて変更で
きるものである。なお、本発明の誤消去防止機構はディ
スクカートリッジに限らず、テープカセットにも適用で
きるものである。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によるディ
スクカートリッジは、誤消去防止被検出部材を操作具を
用いることなく、爪先により直接、指の屈曲方向と直行
する方向に移動できるので誤消去防止操作を容易にかつ
一層確実に行うことができて反復して記録再生を行うデ
ィスクカートリッジに好適であるという効果を奏する。
特に本発明は小型で薄いいわゆるミニディスクカートリ
ッジに適用してその効果が大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるディスクカートリッジの第１実施
例の要部拡大平面図

【図２】同、ディスクカートリッジの斜視図

【図３】同、誤消去防止状態の要部拡大平面図

【図４】同、ディスクカートリッジを複数枚数重ねてカ
ートリッジボックスに収納した状態の斜視図

【図５】本発明によるディスクカートリッジの第２実施
例の斜視図

【図６】従来のディスクカートリッジの分解斜視図

【符号の説明】

１ ディスクカートリッジ ２ カートリッジ本体 ９ 誤消去防止検出孔 １７、２７ 開口部 １８、２８ 誤消去防止被検出部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 誤消去防止検出孔を穿設したカートリッ
   ジ本体の側壁部に指の屈曲方向と直行する方向に操作可
   能な開口部を設け、該開口部に前記誤消去防止検出孔を
   開放する位置と閉塞する位置との間で移動可能な誤消去
   防止被検出部材を設けたことを特徴とするディスクカー
   トリッジ。