JPH0573600A - 自動化機器の通帳発行方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 通帳の磁気ストライプに新通帳の発行の有無
を識別するための新通帳発行識別部を設ける。自動化機
器において、通帳の繰越が発生した場合、自動化機器は
通帳繰越識別部を繰越状態の情報とする。通帳が通帳発
行機能付の自動化機器に挿入されると、その自動化機器
は、磁気ストライプの内容を読み、通帳繰越でかつ新通
帳が未発行であった場合、新通帳を発行する。 【効果】 通帳発行機能付自動化機器の利用度が上が
り、顧客にとっても新通帳発行のためにわざわざ窓口に
行く必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金融機関等に設置さ
れ、顧客自身の操作によりカードや通帳を用いて現金の
引出し、預入れ、通帳への記帳、および振込機能等を有
する自動取引装置（ＡＴＭ：Auto Teller Machine ）等
の自動化機器において、特にその通帳発行方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】今日、金融機関等には多くの自動化機器
が導入されており、この自動化機器の導入によって、窓
口業務の省力化が実現されると共に、窓口業務時間外や
休日運用による利用者へのサービス向上が図られてい
る。例えば、通帳発行機能付の自動化機器が用いられて
おり、これにより、顧客が通帳記帳等を行っている際、
それまで使用していた通帳の印字が一杯になった場合、
即ち通帳繰越が発生した場合、自動化機器は、新たな通
帳を発行し、顧客へのサービス向上を図っている。

【０００３】図２に、従来の自動化機器として自動取引
装置のブロック図を示す。図の自動取引装置は、例えば
マイクロプロセッサからなる中央処理装置（ＣＰＵ）１
０１と、中央処理装置１０１に接続されたメモリ１０２
と、中央処理装置１０１に接続された通信制御装置１０
３と、同様に中央処理装置１０１に接続された音声発生
機１０４、操作手順表示部１０５、顧客操作部１０６、
カードリーダ１０７、伝票発行機１０８、通帳記帳機１
０９、通帳発行機１１０、現金入出金機１１１等から構
成されている。

【０００４】ここで、音声発生機１０４は、中央処理装
置１０１の制御に基づいて、顧客への取引のための機器
操作案内（誘導）およびそれ以外の各種案内を音声にて
行うものである。また、操作手順表示部１０５は、顧客
への取引のための機器操作の手順や案内を表示するため
のもので、例えば、預金、入金、振込、振替、通帳記入
および残高照会等の作業は、顧客に文字、図形またはイ
ラスト等によって順次誘導し、顧客はそれに従って指示
された操作手順表示部１０５上を押圧することにより目
的の作業を行う。ここで、操作手順表示部１０５上には
いわゆるタッチパネルと呼ばれる透明鍵盤が設けられて
おり、これが顧客が操作を行う顧客操作部１０６として
機能する。

【０００５】また、カードリーダ１０７は、カードに記
録されたデータの読取りを行うものであり、伝票発行機
１０８は、取引内容を明細票に印字し、取引明細票の発
行を行うものである。更に、通帳記帳機１０９は、通帳
の磁気ストライプの情報を読み取ったり、通帳に取引金
額等の所定事項の記録を行うものであり、通帳発行機１
１０は、通帳の繰越が発生した場合に新しい通帳を発行
する装置である。そして、現金入出金機１１１は、現金
の入金、出金を行ったり、取引結果として作成された明
細票を受け取り、顧客へ放出する等の処理を行う装置で
ある。更に、自動取引装置の通信制御装置１０３は、図
示省略したモデムおよび通信回線を介して各自動取引装
置を統轄するセンタとオンライン接続されている。

【０００６】このように構成された自動取引装置は、通
常、金融機関のキャッシュサービスコーナ（ＣＳコー
ナ）等に設置されている。尚、キャッシュサービスコー
ナとは、銀行等の営業店の一角に設けられ、自動取引装
置や振込専用機、あるいは現金支払機等の自動化機器が
設置されているコーナである。そして顧客は、この自動
取引装置を利用することによって、例えば、振込や入
金、引き出し等の取引を行う。また、通帳による取引の
場合、自動取引装置はその取引内容を通帳に記録し、顧
客に返却する。ここで、通帳の記録個所が一杯になり、
その通帳では記録できなくなると、自動取引装置は通帳
繰越と判断し、通帳発行機１１０は、新しい通帳を発行
する。

【０００７】図３に、そのような通帳発行の流れを示
す。図において、Ａは旧通帳（繰越が発生した通帳）、
Ｎは新通帳（新たに発行された通帳）を示し、１００は
通帳発行機能付自動取引装置を示しており、自動取引装
置１００は、銀行等の営業店のキャッシュサービスコー
ナに設置されている。このような自動取引装置１００を
顧客が利用している時、通帳繰越が発生すると、自動取
引装置１００は、新しい同種の通帳Ｎを発行し、旧通帳
Ａと共に顧客に排出する。

【０００８】また、自動取引装置では、上述した通帳発
行機能が備えられていないものがある。図４は、通帳発
行機能無しの自動取引装置において、通帳繰越が発生し
た場合の説明図である。図において、自動取引装置２０
０は、通帳発行機能無し自動取引装置であり、営業店の
キャッシュサービスコーナに設置されている。また、営
業店窓口内には通帳発行機３００が設置されている。こ
のような通帳発行機能無しの自動取引装置２００で、通
帳の繰越が発生した場合、自動取引装置２００は、その
通帳Ａを顧客に返却すると共に、「窓口に通帳をお持ち
下さい」等のメッセージを表示し、顧客を窓口に誘導す
る。通帳発行機３００は自動取引装置２００と連動して
おり、顧客が窓口に来て、その旨を申告すると、係員は
通帳発行機で新通帳Ｎを発行し、これを顧客に渡す。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た通帳発行機能無し自動取引装置２００では、営業店窓
口内の通帳発行機３００と連動させるため、窓口が閉ま
った後は、連動による通帳発行ができないという問題が
あった。また、通帳発行機能無し自動取引装置２００と
通帳発行機能付自動取引装置１００とは、通常、同一の
キャッシュサービスコーナに設置されているが、これら
自動取引装置は全く独立した装置であって、連動して動
作することはない。従って、通帳発行機能無し自動取引
装置２００で通帳繰越が発生した場合は、同じキャッシ
ュサービスコーナに通帳の発行が行える装置があるにも
かかわらず、これを利用することはできなかった。

【００１０】このため、従来では、通帳発行機能無し自
動取引装置２００で通帳の繰越が発生した場合は、例え
ば、通帳の最終行に最終残高を記録すると共に、その旨
を印字し、強制的に取引を終了させてしまうか、あるい
は取引内容を示す明細票を発行し、無通帳取引処理とす
る等の方法を取っていた。従って、このような処理はい
ずれも後日改めて窓口で新通帳を発行しなければなら
ず、顧客にとって非常に不便なものであった。また、従
来、通帳の磁気ストライプには、通帳繰越が発生し、新
通帳が発行されたかを識別する情報は記録されていなか
ったため、例えば、通帳発行機能無し自動取引装置２０
０と通帳発行機３００とは必ず連動させなければならな
い等、通帳から新通帳の発行の有無を容易に判別する方
法がなく、新通帳発行のための複雑なシステムが要求さ
れるという問題点があった。本発明は、上記従来の問題
点を解決するためになされたもので、通帳から新通帳の
発行の有無が容易に判別でき、かつ顧客へのサービス向
上を図ると共に、通帳発行機能付自動取引装置の活用度
を向上させることができる自動化機器の通帳発行方法を
提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明における第１の発
明の自動化機器の通帳発行方法は、通帳の磁気ストライ
プに新通帳発行識別部を設け、該新通帳発行識別部への
自動化機器による書き込み内容によって、新通帳の発行
の有無を判別することを特徴とするものである。また、
第２の発明の自動化機器の通帳発行方法は、通帳繰越の
発生の有無を示す通帳繰越識別部と、新通帳発行の有無
を示す新通帳発行識別部とを有する通帳が、通帳発行機
能付自動化機器に挿入された場合、前記通帳発行機能付
自動化機器は、前記通帳繰越識別部と前記新通帳発行識
別部から通帳繰越の発生と新通帳発行の有無を検出し、
通帳繰越で、かつ新通帳発行が未発行であった場合、新
通帳を発行することを特徴とするものである。

【００１２】

【作用】本発明の自動化機器の通帳発行方法において
は、通帳の磁気ストライプに新通帳の発行の有無を識別
するための新通帳発行識別部を設ける。自動化機器にお
いて、通帳の繰越が発生した場合、自動化機器は通帳繰
越識別部を繰越状態の情報とする。通帳が通帳発行機能
付の自動化機器に挿入されると、その自動化機器は、磁
気ストライプの内容を読み、通帳繰越でかつ新通帳が未
発行であった場合、新通帳を発行する。従って、通帳発
行機能付自動化機器の利用度が上がり、顧客にとっても
新通帳発行のためにわざわざ窓口に行く必要がない。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図５は本発明の自動化機器の通帳発行方法を
適用する通帳発行機能無し自動取引装置４００を示すブ
ロック図である。図の装置は、中央処理装置（ＣＰＵ）
１、メモリ２、通信制御装置３、音声発生機４、操作手
順表示部５、顧客操作部６、カードリーダ７、伝票発行
機８、通帳記帳機９、現金入出金機１０等から構成され
ている。中央処理装置１には、新通帳発行識別部リード
ライト手段１ａと、通帳繰越識別部リードライト手段１
ｂとを備えている。尚、その他の構成は従来の通帳発行
機能無し自動取引装置と同様であるため、ここでの説明
は省略する。新通帳発行識別部リードライト手段１ａ
は、通帳記帳機９を介して、通帳の磁気ストライプに設
けられた後述する新通帳発行識別部のリードライトを行
う機能を有し、通帳繰越識別部リードライト手段１ｂ
は、同様に磁気ストライプに設けられた通帳繰越識別部
のリードライトを行う手段である。

【００１４】図６は、通帳発行機能付自動取引装置５０
０のブロック図である。図の装置は、上述した通帳発行
機能無し自動取引装置４００と同様の、中央処理装置
（ＣＰＵ）１、メモリ２、通信制御装置３、音声発生機
４、操作手順表示部５、顧客操作部６、カードリーダ
７、伝票発行機８、通帳記帳機９、現金入出金機１０
と、通帳の発行を行う通帳発行機１１が設けられてい
る。また、中央処理装置１には、上記の新通帳発行識別
部リードライト手段１ａおよび通帳繰越識別部リードラ
イト手段１ｂと共に、新通帳発行手段１ｃが設けられて
いる。この新通帳発行手段１ｃは、新通帳発行識別部リ
ードライト手段１ａおよび通帳繰越識別部リードライト
手段１ｂからの情報に基づき、通帳繰越が発生し、かつ
新通帳が未発行であった場合に、通帳発行機１１を介し
て新通帳を発行する手段である。

【００１５】図７に通帳の磁気ストライプの情報内容を
示す。即ち、通帳の磁気ストライプには、顧客の支店番
号や口座番号、また、通帳の印字行数や残高等の情報が
記録されていると共に、本発明の特徴点である通帳の繰
越の有無を示す通帳繰越識別部２０と、新通帳の発行の
有無を示す新通帳発行識別部３０が設けられている。

【００１６】次に、通帳発行機能無し自動取引装置４０
０で、取引を行う際に通帳繰越が発生した場合の動作を
説明する。図８は、通帳発行機能無し自動取引装置４０
０における通帳繰越発生時の動作を示すフローチャート
である。先ず、顧客によって記帳取引が選択され（ステ
ップＳ１）、通帳が挿入されると（ステップＳ２）、自
動取引装置４００は通帳の磁気ストライプのリードを行
う（ステップＳ３）。これにより、ステップＳ４におい
て、挿入された通帳が繰越通帳、即ち繰越識別部２０の
情報が繰越を示していた場合、または、ステップＳ５に
おいて、新通帳発行済、即ち新通帳発行識別部３０の情
報が既に新通帳を発行していることを示していた場合
は、記帳処理を行わず、挿入された通帳を返却する（ス
テップＳ１０）。ステップＳ４およびステップＳ５にお
いて、挿入された通帳が繰越通帳ではなく、かつ新通帳
の発行もなされていない場合、自動取引装置４００は記
帳印字を行い（ステップＳ６）、その途中で通帳繰越が
発生せず（ステップＳ７）、通常の記帳印字が終了した
場合は、ステップＳ１０に進んで通帳を返却する。

【００１７】また、記帳印字を行っている途中で、通帳
繰越が発生した場合は、通帳の磁気ストライプの通帳繰
越識別部２０のデータを繰越発生とライトし（ステップ
Ｓ８）、かつ自動取引装置４００の図示しない表示部に
「通帳発行機能付自動取引装置に通帳をお入れ下さい」
等のメッセージを表示し（ステップＳ９）、繰越の発生
した通帳を返却する（ステップＳ１０）。

【００１８】これにより、通帳繰越が発生した顧客は、
営業店窓口が閉まっている場合でも、繰越通帳を、通帳
発行機能付自動取引装置５００に挿入することによっ
て、新通帳を得ることができる。図１に、その通帳発行
機能付自動取引装置５００の動作を示す。先ず、顧客が
記帳取引を選択し（ステップＳ１）、通帳を挿入すると
（ステップＳ２）、自動取引装置５００は通帳の磁気ス
トライプをリードする（ステップＳ３）。その結果、そ
の通帳が繰越通帳であった場合（ステップＳ４）、かつ
新通帳が発行済でなかった場合は（ステップＳ５）、旧
通帳の相済み印字を行い（ステップＳ６）、その旧通帳
を自動取引装置５００内に一旦保留する（ステップＳ
７）。尚、この相済み印字とは、通帳の終了を示す印字
である。

【００１９】次いで、自動取引装置５００は、格納され
ている新通帳を繰り出し（ステップＳ８）、その新通帳
の表紙および見返しに顧客の口座番号等、所定の記載事
項を印字する（ステップＳ９）。その後、旧通帳からの
繰越分の記帳印字を行い（ステップＳ１０）、かつ新通
帳の磁気ストライプに所定事項、即ち支店番号や口座番
号および残高等のデータを書き込み（ステップＳ１
１）、新通帳を顧客に返却する（ステップＳ１２）。ま
た、旧通帳の磁気ストライプの新通帳発行識別部３０に
発行済みのデータを書き込み（ステップＳ１３）、旧通
帳も返却する（ステップＳ１４）。尚、ステップＳ４に
おいて、挿入された通帳が繰越通帳でない場合は、通常
の記帳処理であるため、ステップＳ１０に進んで記帳印
字を行う。また、ステップＳ５において、新通帳発行済
みであった場合は、再度新通帳を発行することなく、ス
テップＳ１４に進んで、挿入された通帳を返却する。

【００２０】図９に、上述した動作に流れを示す。即
ち、通帳発行機能無し自動取引装置４００に通帳が挿入
され、ここで通帳繰越が発生すると、その通帳Ａが返却
され、顧客はこの通帳Ａを通帳発行機能付自動取引装置
５００に挿入する。旧通帳Ａが挿入された自動取引装置
５００は上述した動作により、新通帳Ｎを発行し、この
新通帳Ｎと旧通帳Ａを顧客に返却する。

【００２１】尚、上記実施例では、金融自動化機器とし
て自動取引装置を例にとって説明したが、これに限定さ
れるものではなく、例えば、通帳発行機能無し自動取引
装置ではなく、これが記帳専用機等であっても上記実施
例と同様の効果を奏する。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、第１の発明の自動
化機器の通帳発行方法によれば、通帳の磁気ストライプ
に新通帳発行識別部を設け、この新通帳発行識別部の書
き込み内容によって新通帳の発行の有無を判別するよう
にしたので、自動化機器等で容易に新通帳が発行されて
いるかどうかを判別することができ、例えば、通帳発行
機に新通帳発行識別部の読取り機能をもたせれば、通帳
発行機能無しの自動取引装置と連動させる必要もない
等、新通帳発行の簡便化を図ることができる。

【００２３】また、第２の発明によれば、挿入された通
帳が、通帳繰越でかつ新通帳が未発行であった場合、通
帳機能付自動化機器が新通帳を発行するようにしたの
で、別途の通帳発行機を必要とすることなく、例えば、
営業店の窓口が閉まっている場合でも自動化機器のみで
新通帳を発行することができ、通帳発行機能付自動取引
装置の利用価値を高めることができると共に、顧客への
サービス向上を期待することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動化機器の通帳発行方法における通
帳発行機能付自動取引装置の動作を示すフローチャート
である。

【図２】従来の自動化機器の通帳発行方法を説明するた
めの自動取引装置の構成図である。

【図３】通帳発行機能付自動取引装置の新通帳の発行方
法を示す説明図である。

【図４】従来の通帳発行機能無し自動取引装置における
新通帳の発行方法を示す説明図である。

【図５】本発明の自動化機器の通帳発行方法を説明する
ための通帳発行機能無し自動取引装置の構成図である。

【図６】本発明の自動化機器の通帳発行方法を説明する
ための通帳発行機能付自動取引装置の構成図である。

【図７】本発明の自動化機器の通帳発行方法における通
帳の磁気ストライプの構成図である。

【図８】本発明の自動化機器の通帳発行方法における通
帳発行機能無し自動取引装置の動作を示すフローチャー
トである。

【図９】本発明の自動化機器の通帳発行方法の新通帳発
行の説明図である。

【符号の説明】

１ａ 新通帳発行識別部リードライト手段 １ｂ 通帳繰越識別部リードライト手段 １ｃ 新通帳発行手段 ２０ 通帳繰越識別部 ３０ 新通帳発行識別部 ４００ 通帳発行機能無し自動取引装置 ５００ 通帳発行機能付自動取引装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 通帳の磁気ストライプに新通帳発行識別
   部を設け、 該新通帳発行識別部への自動化機器による書き込み内容
   によって、新通帳の発行の有無を判別することを特徴と
   する自動化機器の通帳発行方法。
2. 【請求項２】 通帳繰越の発生の有無を示す通帳繰越識
   別部と、新通帳発行の有無を示す新通帳発行識別部とを
   有する通帳が、通帳発行機能付自動化機器に挿入された
   場合、 前記通帳発行機能付自動化機器は、前記通帳繰越識別部
   と前記新通帳発行識別部から通帳繰越の発生と新通帳発
   行の有無を検出し、 通帳繰越で、かつ新通帳発行が未発行であった場合、新
   通帳を発行することを特徴とする自動化機器の通帳発行
   方法。