JPH0572666U - キャブの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、２階の休憩室への昇降を容易にし、
軽量で不使用時に突起物がなく昇降容易で安全な昇降装
置を有するキャブの構造を提供することを目的としてい
る。 【構成】キャブの１階のフロアと２階のフロアとの間に
２本の柱を設け、その柱に摺動可能にコ字状にステップ
部材を設け、そのステップ部材を連結する屈曲可能なロ
ッドと巻き上げるケーブルとモータとを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、運転席の後方にベッド部を有するキャブの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

キャブの後方にベッド部を有する従来のキャブは、例えば図９、図１０に示す ように、フレームＢの前部に搭載された、図示しないエンジンの上部にキャブＣ がマウントされシャシＡを構成している。そして、ドア１１にはウインド１２と ウインド１４とが設けられ、キャブＣにはリヤクオータウインド１３とシート１ ５ａ〜１５ｃが設けられている。そして、前記シート１５ａ〜１５ｃの後部にベ ッド１６を取付ける技術は知られている。なお、符号１７はフライホイールハウ ジング、１８はトランスミッション、１９はセンタドラム、２０はアンダカバー を示している。

【０００３】 そして、従耒のこの技術は、ベッドからエンジンまでの距離が近いので、ベッ ドでのエンジン騒音や排気騒音が大きく、長距離輸送では睡眠に支障がでる。そ して、この解決策としてキャブを２階建てとし、２階を休憩室とする案があり、 その２階への昇降手段としては例えば、実開昭６１−１５８５７５号公報や実開 昭６１−１５８５８６号公報が知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、それらの公知技術は、バン型車両のバンに休憩室を設ける技術や、キャ ブの上部の重量が大きくなるとゆう問題がある。

【０００５】 したがって、本考案は２階の休憩室への昇降を容易にし、軽量で不使用時に突 起物がなく、昇降容易で安全な昇降装置を有するキャブの構造を提供することを 目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、運転席の後方にベッド部を有するキャブの構造において、キ ャブの上部に休憩室を設け、ベッド部の側壁に昇降装置を設け、その昇降装置は ２本の柱と、その２本の柱に摺動可能に設けたコ字状の複数のステップ部材と、 その各ステップ部材の両端に設けられて隣接するステップ部材を連結するロッド を有し、そのロッドはピンで折り曲げ可能に接続され、かつ一番下側のステップ 部材に連結されたケーブルと、そのケーブルを巻き取るプーリと、そのプーリを 回転するモータとを備えている。

【０００７】

【作用】

上記のように構成されたキャブの構造において、キャブの側壁に設けられたコ 字状のステップ部材は不使用時はモータで柱に沿って巻き上げられるのでキャブ 内に突起物がなく安全である。また、２階に上がるときはコ字状のステップ部材 をおろせば、容易に２階に上がることができる。

【０００８】

【好ましい実施の態様】

本考案は、エンジンを前車軸の後部に搭載して、キャブのフロアを低くし、キ ャブ全体を低くできるように構成すればなお好ましい。

【０００９】

【実施例】

以下、図面を参照して、本考案の実施例を説明する。

【００１０】 図１において、キャブＤは第１のフロア２３ａと第２のフロア２３ｂと第３の フロア２４とで構成され、第３のフロア２４が２階のベッド室のフロアを形成し ている。また、シート２５、２６は第２のフロア２３ｂに取付けられ、ハンドル ２７のステアリングシャフト２８は第１のフロア２３ａを貫通して図示しないギ ヤボックスに接続されている。そして、キャブの側壁（図示の例では右側）の第 ２のフロア２３ｂと第３のフロア２４との間にはカバー２１が設けられ、そのカ バー２１には２本の縦の溝２１ａが設けられている。

【００１１】 また、溝２１ａの内側には、図２〜図４を参照して、フロア２３ｂと２４との 間には柱１、１が取り付けられている。そしてその柱１、１には、複数のコ字状 のステップ部材２の両端に固着されたスライドクレビス３が摺動自在に嵌合され 、そのスライドクレビス３は中央をクレビスピン４で屈曲自在に連結されたロッ ド５で隣接するステップ部材２の両端が接続されている。

【００１２】 また、２階フロア２４の上面にはモータ１０が取り付けられ、モータシャフト ９にはプーリ８が固着されている。そして、最下段のステップ部材２のスライド クレビス３の間に固着された連結部材２ｂの穴２ｃには、１端にストップボール ６ａを設けたケーブル６が貫通し、他端はプーリ８に固着されている。

【００１３】 符号２１は、フロア２３ｂと２４との間に設けられたカバーでステップ部材２ が昇降できるように、２本の縦のみぞ２１ａが設けられている。

【００１４】 したがって、昇降装置を使用しないときには、図５に示すようにモータ１０を 駆動してプーリ８を回転すれば、複数のステップ部材２は柱１、１に沿って摺動 して上昇し２階フロア２４の下側に収納される。

【００１５】 図６および図７は本考案の２階付きのキャブＤをバン型トラックにマウントし た実施例を示し、ベッドルームである２階室Ｅには側面にウインドＦが有る。そ して、後部のバン型ボデーと共に、空気抵抗が少ない形状になるように形成され ている。符号Ｇはドア、Ｈはドアウインドウ、Ｊはリヤクオータウインドウを示 している。なお、符号Ｃは従来のキャブを示している。

【００１６】 また、全高を抑えかつキャブを広くするため、エンジン３１はフロントアクス ルの後方にマウントされ、それにともなって、クラッチ３２、トランスミッショ ン３３、センタドラム３４はそれぞれ後下方にマウントされ、プロペラシャフト ３５は短くなっている。

【００１７】 図７および図８は図６の車両のフロントサスペンションを示し、サブフレーム ４１にはアッパＡアーム４２とロアＡアーム４３とが上下方向に揺動自在に取り 付けられている。また、その上下のアーム４２と４３とにはナックル４４がそれ ぞれ回動自在に取り付けられている。そして、ナックル４４にはタイヤ４５とシ ョックアブソーバ４６とエアサスペンションのベローズ４７とが取り付けられて いる。なお、符号４８はタイロッドである。

【００１８】 したがって、キャブの室内を狭くしないで、高さを下げ、エンジンからはなれ て静かな２階にベッド室を設け、乗り心地が良く２階のベッド室への昇降が容易 な車両を構成することができる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているので、ベッド室はエンジンから 離れて静かであり、ベッド室への昇降が容易で、かつ昇降装置は不使用時巻き上 げられて邪魔になることがないと共に、安全である。

【００２０】 また、エンジンをフロントアクスルより後方にマウントすれば車両の高さをさ げることができ、エアサスペンションとすれば乗り心地がよくなるので好ましい 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す全体構成図。

【図２】図１の昇降装置を示す正面図。

【図３】図１の昇降装置を示す側面図。

【図４】図１の昇降装置を示す平面図。

【図５】図１の昇降装置の不使用時を示す図。

【図６】本考案の好ましい実施の態様の例を示す図。

【図７】図６のフロントサスペンションを示す正面図。

【図８】図７の平面図。

【図９】従来の技術の例を示す側面図。

【図１０】従来の技術の例を示す平面図。

【符号の説明】

１…柱 ２…ステップ部材 ３…スライドクレビス ４…クレビスピン ５…ロッド ６…ケーブル １０…モータ １７、３２…クラッチ １８、３３…トランスミッション ２１カバー ２３ａ…第１のフロア ２３ｂ…第２のフロア ２４…第３のフロア Ｃ…従来のキャブ Ｄ…２階付きキャブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 運転席の後方にベッド部を有するキャブ
   の構造において、キャブの上部に休憩室を設け、ベッド
   部の側壁に昇降装置を設け、その昇降装置は２本の柱
   と、その２本の柱に摺動可能に設けたコ字状の複数のス
   テップ部材と、その各ステップ部材の両端に設けられて
   隣接するステップ部材を連結するロッドを有し、そのロ
   ッドはピンで折り曲げ可能に接続され、かつ一番下側の
   ステップ部材に連結されたケーブルと、そのケーブルを
   巻き取るプーリと、そのプーリを回転するモータとを備
   えることを特徴とするキャブの構造。