JPH0571166U - 電子装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、ケースを有する電子装置に関し、
電子装置本体をケースに取付ける際に歪みを生ずること
がなく、ネジを締結するためのコストがかからない電子
装置を提供することを目的とする。 【構成】 電子装置本体１と、電子装置本体１を内部に
収納固定する上ケース２と下ケース３とにより構成され
る電子装置において、電子装置本体１の外周部に予め形
成されている構造部１ｈ、１ｉを第１の位置決め部とす
ると共に、第１の位置決め部１ｈ、１ｉと係合し上ケー
ス２と下ケース３に対する電子装置本体１の位置決めを
行う第２の位置決め部３ｈ、３ｉを下ケース３に形成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子装置に係り、特にケースを有する電子装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば磁気ディスク装置等の電子装置は、電子装置本体の保護のため、ケース に収納して使用することが一般的に行われている。電子装置本体をケースに収納 する際、ケースと電子装置本体との間にがたつきが有ると、操作性が悪化し、ま た、経時的に故障発生の原因となる。このため、電子装置本体をケースに固定す る必要がある。

【０００３】 従来の電子装置は、電子装置本体をケース内の所定の位置に位置決めして固定 する方法として、電子装置本体をケースに対して位置決めしてネジで固定する構 造をとっていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、従来の電子装置本体をネジでケースに固定する構造では、ネジで固 定する際にネジの締めすぎ等で、歪みを生ずることがあった。また、ネジを締結 するためには、電子装置本体をケースの所定位置に位置決めし、ネジを締結する ことが必要で、そのコストがかかっていた。

【０００５】 本考案は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、電子装置本体をケースに固 定する際に歪みを生ずることがなく、ネジを締結するためのコストがかからない 電子装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、電子装置本体と、電子装置本体を内部に収納固定するケースとによ り構成される電子装置において、電子装置本体外周部に予め形成されている構造 部を第１の位置決め部とすると共に、第１の位置決め部と係合しケースに対する 電子装置本体の位置決めを行う第２の位置決め部をケースに形成してなる構成で ある。

【０００７】

【作用】

電子装置本体外周部に予め形成されている構造部を第１の位置決め部とし、こ の第１の位置決め部を、ケースの第２の位置決め部に係合させると、電子装置本 体は、ケースに対して位置決めされるため、ネジを一切使わずに電子装置本体を ケースに固定できる。また、位置決めがワンタッチで行える。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案の一実施例である電子装置の分解斜視図で、図２は本考案の一実 施例である電子装置の斜視図である。本実施例は、３．５インチ磁気ディスク装 置１を、上ケース２と下ケース３に収納し固定した電子装置を示している。図中 、２は上ケース、３は下ケースで、１ｃは上ケース２と下ケース３に収納された ３．５インチ磁気ディスク装置１の磁気ディスク挿入孔である。また、４は、磁 気ディスクの排出用の排出操作部である。

【０００９】 また、図１において、３．５インチ磁気ディスク装置１は、フレーム１ａにカ バー１ｂを付けられている。本磁気ディスク装置１の前面に磁気ディスク挿入孔 １ｃが設けられ、磁気ディスク排出用のスライダ１ｅが右側面の前端に設けられ ている。磁気ディスク装置１の上面、下面、右側面、左側面は、略平坦な面で、 背面はコネクタ取付け部１ｄ等の凹部が有る。磁気ディスク装置１の下面には、 予め設けられているネジ孔１ｈ、１ｉが有る。

【００１０】 上ケース２、下ケース３は、合成樹脂成形品である。上ケース２、下ケース３ はそれぞれ略平坦な面の外周に前縁部２ａ、３ａ、右縁部２ｂ、３ｂ、左縁部２ ｃ、３ｃ、後縁部２ｄ、３ｄを形成している。下ケース３の前縁部３ａ、右縁部 ３ｂ、左縁部３ｃ、後縁部３ｄの上端には係合段部３ｋが形成され、上ケース２ の前縁部２ａ、右縁部２ｂ、左縁部２ｃ、後縁部２ｄの下端には下ケース３の係 合段部３ｋと係合する係合段部２ｋが形成されている。

【００１１】 また、上ケース２、下ケース３の前縁部２ａ、３ａは、上ケース２と下ケース ３を組み立てたときに磁気ディスクを挿入するための孔ができるように、形成さ れている。また、上ケース２、下ケース３の後縁部２ｄ、３ｄは、上ケース２と 下ケース３を組み立てたとき、配線用穴５、配線用穴６ができるように形成され ている。上ケース２の右縁部２ｂ、左縁部２ｃには、ツメ２ｊが形成され、この ツメと係合する係合部３ｊが下ケース３の右縁部３ｂ、左縁部３ｃに形成されて いる。

【００１２】 上ケース２、下ケース３の内面２ｐ、３ｐは、略平坦で、上ケース２と下ケー ス３を組み立てたとき、内面２ｐと内面３ｐの一部が、磁気ディスク装置１の上 面と下面を挟んで固定するように形成されている。下ケース３の内面３ｐには、 磁気ディスク装置１を下ケース３に固定する際に磁気ディスク装置１のネジ孔１ ｈ、１ｉと嵌合する、突出部３ｈ、３ｉが形成されている。

【００１３】 本実施例では、ネジ孔１ｈ、１ｉを第１の位置決め部とし、突出部３ｈ、３ｉ を第２の位置決め部としている。突出部３ｈ、３ｉは、磁気ディスク装置１のネ ジ孔１ｈ、１ｉと嵌合させたとき、下ケース３に対する磁気ディスク装置１の水 平方向の位置が定まるように、外形寸法を設定してある。

【００１４】 上ケース２、下ケース３の前縁部２ａ、３ａ、右縁部２ｂ、３ｂ、左縁部２ｃ 、３ｃ、後縁部３ｅ、２ｆ、３ｆ、２ｇ、３ｇで定まる上ケース２、下ケース３ の内寸は、磁気ディスク装置１の前面、、左右側面、背面で定まる外形寸法より わずかに大きく設定してある。このため、磁気ディスク装置１のネジ孔１ｈ、１ ｉを下ケース３の突出部３ｈ、３ｉに嵌合させて磁気ディスク装置１を下ケース ３に固定するとき、前縁部３ａ、右縁部３ｂ、左縁部３ｃ、後縁部３ｅ、３ｆ、 ３ｇが位置決めのガイドの役目をする。

【００１５】 また、突出部３ｈ、３ｉが無いとしても、上ケース２、下ケース３の前縁部２ ａ、３ａ、右縁部２ｂ、３ｂ、左縁部２ｃ、３ｃ、後縁部３ｅ、２ｆ、３ｆ、２ ｇ、３ｇのために、磁気ディスク装置１の上ケース２と下ケース３に対する位置 はほぼ定められ、わずかの遊びしか生じない。

【００１６】 また、上ケース２には、排出操作部４が取付けられており、排出操作部４の略 角柱形の支持部４ａが形成されており、上ケース２と下ケース３を組み立てたと き、支持部４ａがスライダ１ｅと係合する。上ケース２と下ケース３の組み立て 後、排出操作部４の支持部４ａがスライダ１ｅと係合している状態で排出操作部 ４を図中のＸ方向に動かすと、スライダ１ｅがＸ方向に動かされ磁気ディスクを 排出できる。

【００１７】 磁気ディスク装置１を上ケース２と下ケース３に収納し上ケース２と下ケース ３を組み立てるには、まず、磁気ディスク装置１のネジ孔１ｈ、１ｉを下ケース ３の突出部３ｈ、３ｉに嵌合させ、磁気ディスク装置１を下ケース３に対して位 置決めする。次に、上ケース２のツメ２ｊを下ケース３の係止部３ｊに係止させ る。このとき、排出操作部４の支持部４ａがスライダ１ｅに係合する。

【００１８】 ツメ２ｊが係止部３ｊに係止されると、上ケース２の係合段部２ｋと下ケース ３の係合段部３ｋが係合し、上ケース２と下ケース３は、前面の磁気ディスク挿 入孔１ｃと、背面の配線用穴５、６を除いて、すきまなく当接する。上ケース２ と下ケース３を組み立てた状態で、磁気ディスク装置１の水平方向の位置は、突 出部３ｈ、３ｉで定められ、垂直方向の位置は、上ケース２と下ケース３の内面 ２ｐ、３ｐにより、磁気ディスク装置１の上面と下面の一部が押さえられるため 定められる。

【００１９】 本実施例によれば、磁気ディスク装置１を下ケース３にネジで締結する必要が ないため、上ケース２と下ケース３に収納固定する際に歪みを生ずることがない 。また、上ケース２と下ケース３に対する磁気ディスク装置１の位置決めをワン タッチでできるため、ネジで締結するための位置決めと、ネジの締結が不要で、 コストを削減できる。

【００２０】 なお本考案は、本実施例に限られるものではなく、下ケース３の突出部３ｈ、 ３ｉは、磁気ディスク装置１のネジ孔１ｈ、１ｉ以外の予め設けられた孔に嵌合 する突出部としてもよい。また、磁気ディスク装置１の外周面の孔で、位置決め のために利用できる孔が、磁気ディスク装置１の下面以外の面に有る場合は、こ の孔に嵌合する突出部を上ケース２又は下ケース３に設けてもよい。

【００２１】 また、磁気ディスク装置１の孔は、磁気ディスク装置１に予め設けられている 孔ではなく、磁気ディスク装置１の設計段階から、上ケース２又は下ケース３の 突出部に合わせて設けた孔であってもよい。

【００２２】 また、本考案は、磁気ディスク装置に限らず、例えば光ディスク装置あるいは 光磁気ディスク装置等の電子装置にも適用できる。

【００２３】

【考案の効果】

上述の如く、本考案によれば、電子装置本体外周部に予め形成されている構造 部を第１の位置決め部とすると共に、第１の位置決め部と係合しケースに対する 電子装置本体の位置決めを行う第２の位置決め部をケースに形成してなる構成で あるため、ネジを締結する必要がなく、電子装置本体をケースに固定する際に歪 みを生ずることがない。また、ワンタッチで位置決めができるので、ネジの締結 に必要な位置決めとネジの締結が不要で、コストを削減できる等の特長を有する 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である電子装置の分解斜視図
である。

【図２】本考案の一実施例である電子装置の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 磁気ディク装置 １ｃ 磁気ディスク挿入孔 １ｈ、１ｉ ネジ孔 ２ 上ケース ３ 下ケース ２ｐ、３ｐ 内面 ２ｊ ツメ ３ｊ 係止部 ３ｈ、３ｉ 突出部 ４ 排出操作部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子装置本体と、該電子装置本体を内部
   に収納固定するケースとにより構成される電子装置にお
   いて、 該電子装置本体外周部に予め形成されている構造部を第
   １の位置決め部とすると共に、 該第１の位置決め部と係合し該ケースに対する該電子装
   置本体の位置決めを行う第２の位置決め部を該ケースに
   形成してなる構成の電子装置。