JPH0571018A - ピツチ系炭素繊維 - Google Patents

ピツチ系炭素繊維

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JPH0571018A
JPH0571018A JP3303729A JP30372991A JPH0571018A JP H0571018 A JPH0571018 A JP H0571018A JP 3303729 A JP3303729 A JP 3303729A JP 30372991 A JP30372991 A JP 30372991A JP H0571018 A JPH0571018 A JP H0571018A
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carbon fiber
fiber
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flow pattern
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JP3303729A
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Akihiko Fukunaga
明彦 福永
Hiroaki Takashima
洋明 高島
Kiyoshi Azami
清 生明
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Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 結晶構造のバランス及びマクロ構造を制御す
ることにより、高弾性でありながら引張強度及び圧縮強
度の高いピッチ系炭素繊維を提供する。 【構成】 X線回折から得られる結晶子の大きさLa
(110)が、結晶子の積層厚さLc(002)に対し
て、8.6X10−6(Lc)+11 ≦ La≦
1.94X10−9(Lc)+27 < 1000オ
ングストロームの範囲にあり、炭素繊維の軸方向に直角
な方向の断面において、層面の配列が中心軸からずれた
点を中心に流れ模様を有するようマクロ構造を制御す
る。 【効果】 引張強度及び圧縮強度が高く、しかも糸割れ
もなくハンドリング性に優れているのでピッチ系炭素繊
維の応用用途が格段に広がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶構造のバランス及
びマクロ構造に優れたピッチ系炭素繊維に関するもので
ある。さらに詳しくは、メソフェーズピッチを原料とし
得られる、高弾性でありながら引張強度及び圧縮強度の
高い新規な炭素繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油、石炭等から得られるピッチを原料
とし熱処理によりメソフェーズを含有するメソフェーズ
ピッチを作り、それを溶融紡糸し、不融化、炭化さらに
黒鉛化処理を行なうことにより高弾性のピッチ系炭素繊
維が得られることは周知の事実である。
【0003】このようなピッチ系炭素繊維の構造は特開
昭49−19127号公報に示唆されている。すなわ
ち、このような従来の方法で得られるピッチ系炭素繊維
を、さらに通常2800℃から3000℃までの高温で
加熱した場合、得られるピッチ系炭素繊維を構成する結
晶子のa軸方向の大きさLaは1000オングストロー
ム以上、結晶子のc軸方向の積層厚さLcは100オン
グストローム以上となるため、通常直径10ミクロン程
度である繊維の中にあっては、非常に大きい。
【0004】またこのとき、結晶子は、その層面の間隔
d(00L)が、3.37オングストローム以下、通常
3.36〜3.37オングストローム程度であって、該
結晶子はX線回折での(100)面、(101)面のピ
ーク分離及び(112)面の存在によって示される三次
元的な秩序を有した黒鉛結晶である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この炭素繊維
のマクロ構造は、結晶子サイズが黒鉛化処理の際に発達
し易いよう単純化されたもの(例えばラジアル構造)で
あり、黒鉛化の進行と共に生じる収縮により、繊維縦方
向に割れを生じ易い。このため糸束としてのハンドリン
グ性が悪いばかりか、引張強度も250kgf/mm
以上のものを得ることが困難であった。
【0006】又、この炭素繊維のミクロ構造は、結晶子
が1000オングストローム以上と非常に大きく脆い三
次元構造が発達しているため、圧縮強度が低いという欠
点を有する。その結果、従来のピッチ系炭素繊維は工業
的に決して満足できるものではなく応用用途に限りがあ
った。
【0007】本発明の目的は、結晶構造のバランス及び
マクロ構造を制御することにより、従来のピッチ系炭素
繊維では達成できなかった、高弾性でありながら引張強
度及び圧縮強度の高いピッチ系炭素繊維を提供するもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、長年40
tonf/mm以上の高弾性を有しながら引張及び圧
縮強度の高いピッチ系炭素繊維を開発するために研究を
行なってきた。又、それらの炭素繊維の構造と力学的特
性の関係についても鋭意検討を積み重ねてきた。その結
果、X線回折により求められる結晶子の大きさLa(1
10)が、結晶子の積層厚さLc(002)に対して
【数2】8.6X10−6(Lc)+11 ≦ La
≦ 1.94X10−9(Lc)+27 < 10
00オングストローム の範囲にあり、炭素繊維の軸方向に直角な方向の断面に
おいて、層面の配列が中心軸からずれた点を中心に流れ
模様を有することを特徴とするピッチ系炭素繊維は、そ
の優れた結晶構造バランスとマクロ構造により著しい機
械的強度の向上が図られることを発見し、高弾性を有し
ていながら引張強度および圧縮強度の高いピッチ系炭素
繊維を得るに至った。
【0009】しかも本発明のピッチ系炭素繊維は黒鉛化
の指標とされる層面の間隔d(002)が3.38オン
グストローム以上の値を有し、該ピッチ系炭素繊維を2
500〜3000℃の黒鉛化領域で焼成しても、結晶子
の大きさLa(110)は上記の範囲にあり、層面の間
隔d(002)も3.38オングストローム以上を保つ
という特徴を有する。
【0010】以下、本発明のピッチ系炭素繊維を製造す
る方法について述べる。
【0011】本発明に用いられる原料ピッチは、石油
系、石炭系の重質油の熱処理により得られるメソフェー
ズを含有するピッチ、及びナフタレン、アントラセン、
フェナントレン、ピレン等の単体から触媒を用いた合成
反応により得られるメソフェーズを含有するピッチであ
ればどのようなものでもよい。また熱処理の前に水素化
したものであってもよいし、熱処理の前後又は途中で溶
剤抽出したものであってもかまわない。異元素である触
媒残渣や超重質分は予めに分離除去しておくことが望ま
しい。
【0012】例えば原料ピッチ中のメソフェーズの含有
量が通常60〜100vol%、好ましくは80〜10
0vol%、原料ピッチの軟化点が通常100〜400
℃、好ましくは、150〜350℃であることが望まし
い。
【0013】次いで原料ピッチの紡糸を行なう。
【0014】ここで、X線回折により求められた、結晶
子の大きさLa(110)が、結晶子の積層厚さLc
(002)に対して次の範囲
【数3】8.6X10−6(Lc)+11 ≦ La
≦ 1.94X10−9(Lc)+27 < 10
00オングストローム にあり、かつ炭素繊維の軸方向に直角な方向の断面にお
いて、芳香族層面の配列が中心軸からずれた点を中心と
した流れ模様を有することを特徴とするピッチ系炭素繊
維を最終的に得るためには、特定の条件での紡糸を行な
う必要がある。
【0015】ここでLcは、弾性率が変動しない限り
は、大幅には変化しない値であることが知られている。
【0016】このため結晶子の大きさLa(110)と
結晶子の積層厚さLc(002)の関係が上記関係を満
たすには、La(110)を制御する必要がある。そし
てLa(110)を制御して上記関係を満たすには、ピ
ッチ中の多環芳香族分子の熱縮合環化反応を抑え、かつ
ピッチ中の多環芳香族分子の積層速度が大きくなるよう
な紡糸条件で紡糸を行なうことが必要となる。
【0017】また炭素繊維の軸方向に直角な方向の断面
において、芳香族層面の配列が中心軸からずれた点を中
心とした流れ模様を有することを特徴とするピッチ系炭
素繊維を得るためには、該紡糸の際に、ノズル内部に縦
長成形体を配置しピッチの流れを乱すことが重要であ
る。
【0018】かかる、縦長成形体は高さが幅より長いも
のを言い、その形状は特に制限されないが、例えば円
筒、角柱、円錐等及びそれらの形状を任意に組み合わせ
た種々の形状物が挙げられる。これらの縦長成形体の側
面には溝もしくは突起物があってもよく、特にドリル又
はネジ状のらせん溝を有するものが望ましい。
【0019】紡糸は上記縦長成形体を配置したノズルを
具備する溶融紡糸装置を用い、ピッチの軟化点より通常
50〜100℃、好ましくは65〜100℃高い温度で
溶融紡糸を行なう。このときの紡糸温度は使用するピッ
チにより異なるが、通常250〜400℃、好ましくは
260〜370℃である。またこの時のピッチ粘度は通
常200〜1000ポイズ、好ましくは200〜500
ポイズである。尚、粘度200ポイズ未満となるような
温度では高温過ぎて、ピッチ中の軽質分が熱的に分解を
起こし安定した連続紡糸は行なえず、またピッチ粘度が
1000ポイズよりも高いと、ピッチ中の多環芳香族分
子の積層速度が不足し、最終的に得る炭素繊維の性能が
充分なものとならない。
【0020】この溶融紡糸により得られたピッチ繊維
に、酸化性ガス雰囲気下、通常150〜380℃、好ま
しくは180〜300℃で、通常10分間〜10時間、
好ましくは1〜6時間、不融化処理を行なう。該酸化性
ガスとしてはオゾン、酸素、空気、窒素酸化物、ハロゲ
ン、亜硫酸ガスまたはこれらの2種類以上の混合物、例
えばSOまたはNOを0.1〜50vol%程度含
有する空気等が用いられる。
【0021】不融化処理された繊維は窒素、アルゴン等
の不活性ガス雰囲気下で通常1200〜3300℃、好
ましくは2000〜3000℃までの焼成処理が施され
ることにより、炭化される。
【0022】又該焼成処理の前に、例えば不活性ガス雰
囲気下で通常500〜1000℃、好ましくは600〜
800℃で予備焼成を行なうこともできる。
【0023】次に本発明において、構造を表わすのに用
いた、結晶子の大きさLa(110)、結晶子の積層厚
さLc(002)、層面の間隔d(002)の求め方に
ついて述べる。学振法に基づき、炭素繊維を粉末にし、
標準シリコン粉末と混合してサンプルとする。X線回折
の(110)面に対応するピークの半価幅より結晶子の
大きさLa(110)を算出した。また、(002)面
に対応するピークの半価幅及び位置から結晶子の積層厚
さLc(002)及び層面の間隔d(002)を求め
た。
【0024】かくして得られる本発明の炭素繊維は、X
線回折により求められた結晶子の大きさLa(110)
が、結晶子の積層厚さLc(002)に対して次の範囲
【数4】8.6X10−6(Lc)+11 ≦ La
≦ 1.94X10−9(Lc)+27 < 10
00オングストローム (このときLaは通常30オングストローム以上、10
00オングストローム未満、好ましくは40オングスト
ローム以上、800オングストローム以下であり、Lc
は通常30オングストローム以上、500オングストロ
ーム以下、好ましくは80オングストローム以上、30
0オングストローム以下である。)であり、かつ炭素繊
維の軸方向に直角な方向の断面において、芳香族層面の
配列が中心軸からずれた点を中心とした流れ模様を有す
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものでない。
【0026】(実施例1)石油ピッチを熱処理しメソフ
ェーズ含有量95vol%、軟化点282℃のメソフェ
ーズピッチを得た。このメソフェーズピッチをネジ状縦
長成形体を配したノズルを有する溶融紡糸装置を用い紡
糸温度352℃で紡糸した。このときの紡糸粘度は約2
70ポイズであった。次いで不融化処理を酸素雰囲気
下、300℃にて、1時間行なった。この不融化繊維を
650℃、1時間予備焼成した後、2200℃で焼成を
行ない炭素繊維を得た。このとき糸割れは、全く見られ
なかった。
【0027】かくして得られた炭素繊維の結晶子の大き
さおよび積層厚さを学振法に基づき、X線回折法で測定
したところ、結晶子の大きさであるLa(110)は9
8オングストローム、結晶子の厚さであるLc(00
2)は168オングストロームであった。またこのとき
の層面の間隔d(002)は3.44オングストローム
であった。次にこの炭素繊維の繊維軸に垂直な方向の断
面構造を走査型電子顕微鏡で観察した結果、図2に示し
たように層面の配列が繊維軸からずれた点を中心に流れ
模様を有していた。ついでこの炭素繊維を樹脂に埋め込
み、繊維軸に垂直な方向の超薄切片をミクロームで切り
出し、透過型電子顕微鏡で観察した。その結果、図3に
示したように、層面の配列が繊維軸からずれた点を中心
に流れ模様を有していた。図4は、流れ模様中心部付近
の拡大図である。
【0028】得られた炭素繊維の物性を測定したとこ
ろ、引張弾性率が63tonf/mm、引張強度41
5kgf/mm、圧縮強度85kgf/mmと共に
高くハンドリング性にも優れていた。
【0029】(実施例2)実施例1で得られたメソフェ
ーズピッチをネジ状縦長成形体を配したノズルを有する
溶融紡糸装置を用い紡糸温度354℃で紡糸した。この
ときの紡糸粘度は約240ポイズであった。次いで不融
化処理を酸素雰囲気下、300℃にて、1時間行なっ
た。この不融化繊維を750℃、1時間予備焼成した
後、2050℃で焼成を行ない炭素繊維を得た。このと
き糸割れは、全く見られなかった。
【0030】かくして得られた炭素繊維の結晶子の大き
さおよび積層厚さを学振法に基づき、X線回折法で測定
したところ、結晶子の大きさであるLa(110)は7
0オングストローム、結晶子の厚さであるLc(00
2)は144オングストロームであった。またこのとき
の層面の間隔d(002)は3.45オングストローム
であった。
【0031】次にこの炭素繊維の繊維軸に垂直な方向の
断面構造を、走査型電子顕微鏡で観察した結果、層面の
配列が繊維軸からずれた点を中心に流れ模様を有してい
た。ついでこの炭素繊維を樹脂に埋め込み、繊維軸に垂
直な方向の超薄切片をミクロームで切り出し、透過型電
子顕微鏡で製察した結果、層面の配列が繊維軸からずれ
た点を中心に流れ模様を有していた。
【0032】得られた炭素繊維の物性を測定したとこ
ろ、引張弾性率が55tonf/mm、引張強度43
0kgf/mm、圧縮強度105kgf/mmと共
に高くハンドリング性にも優れていた。
【0033】(実施例3)石油ピッチを水素化処理し、
次いで熱処理しメソフェーズ含有量95vol%、軟化
点263℃のメソフェーズピッチを得た。このメソフェ
ーズピッチをネジ状縦長成形体を配したノズルを有する
溶融紡糸装置を用い紡糸温度328℃で紡糸した。この
ときの紡糸粘度は約350ポイズであった。次いで不融
化処理を酸素雰囲気下、300℃にて、1時間行なっ
た。この不融化繊維を700℃、1時間予備焼成した
後、2000℃で焼成を行ない炭素繊維を得た。このと
き糸割れは、全く見られなかった。
【0034】かくして得られた炭素繊維の結晶子の大き
さおよび積層厚さを学振法に基づき、X線回折法で測定
したところ、結晶子の大きさであるLa(110)は6
0オングストローム、結晶子の厚さであるLc(00
2)は128オングストロームであった。またこのとき
の層面の間隔d(002)は3.46オングストローム
であった。
【0035】次にこの炭素繊維の繊維軸に垂直な方向の
断面構造を、走査型電子顕微鏡で観察した結果、層面の
配列が繊維軸からずれた点を中心に流れ模様を有してい
た。ついでこの炭素繊維を樹脂に埋め込み、繊維軸に垂
直な方向の超薄切片をミクロームで切り出し、透過型電
子顕微鏡で観察した結果、層面の配列が繊維軸からずれ
た点を中心に流れ模様を有していた。
【0036】得られた炭素繊維の物性を測定したとこ
ろ、引張弾性率が50tonf/mm、引張強度38
9kgf/mm、圧縮強度112kgf/mmと共
に高くハンドリング性にも優れていた。
【0037】(比較例1)実施例1で用いた紡糸用メソ
フェーズピッチを、縦長成形体を配しない通常のノズル
を用い、軟化点温度より40℃高い322℃で溶融紡糸
を行なった。このピッチ繊維を実施例1と同様に不融
化、予備焼成した後、2450℃で焼成し炭素繊維を得
た。
【0038】この炭素繊維は糸割れが30%あり、脆く
毛羽立ち易くハンドリング性が悪かった。得られた炭素
繊維について結晶子の大きさ、結晶子の積層厚さ、層面
の間隔を実施例1と同様に測定したところ、結晶子の大
きさLa(110)は270オングストローム結晶子の
積層厚さLc(002)は164オングストロームであ
り、実施例1で得られた炭素繊維に比較し結晶子の大き
さが大きかった。このときの層面の間隔はd(002)
は3.40オングストロームであった。
【0039】この炭素繊維の繊維軸に垂直方向の断面構
造を実施例1と同様に観察したところ、ラジアル構造で
あった。
【0040】この炭素繊維の弾性率は61tonf/m
であったが、引張強度は238kgf/mm、圧
縮強度は38kgf/mmと共に低かった。
【0041】(比較例2)実施例1で用いた紡糸用メソ
フェーズピッチを、ネジ状縦長成形体を配したノズルを
用いて軟化点温度より38℃高い320℃で溶融紡糸を
行なった。このピッチ繊維を実施例1と同様に不融化、
予備焼成した後、2450℃で焼成を行ない炭素繊維を
得た。
【0042】結晶子の大きさLa(110)は241オ
ングストロームで比較的大きい値を示し、結晶子の積層
厚さLc(002)は160オングストローム、層面の
間隔はd(002)は3.42オングストロームであっ
た。
【0043】この炭素繊維の弾性率は60tonf/m
、引張強度は368kgf/mm、圧縮強度は4
1kgf/mmと低かった。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、結晶構造のバランス及
びマクロ構造を制御することにより、従来のピッチ系炭
素繊維では達成できなかった、高弾性でありながら引張
及び圧縮強度の高いピッチ系炭素繊維が得られる。また
糸割れもなくハンドリング性に優れているのでピッチ系
炭素繊維の応用用途が格段に広がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭素繊維の繊維軸の方向に垂直な方向の断面構
造を示した模式図である。
【図2】走査型電子顕微鏡による本発明の炭素繊維の断
面構造写真である。
【図3】透過型電子顕微鏡による本発明の炭素繊維の断
面構造写真である。
【図4】透過型電子顕微鏡による本発明の炭素繊維の流
れ模様中心部付近の拡大写真である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線回折により求められた、結晶子の大
    きさLa(110)が、結晶子の積層厚さLc(00
    2)に対して次の範囲 【数1】8.6X10−6(Lc)+11 ≦ La
    ≦ 1.94X10−9(Lc)+27 < 10
    00オングストローム にあり、かつ炭素繊維の軸方向に直角な方向の断面にお
    いて、芳香族層面の配列が中心軸からずれた点を中心と
    した流れ模様を有することを特徴とするピッチ系炭素繊
    維。
JP3303729A 1991-09-06 1991-09-06 ピツチ系炭素繊維 Pending JPH0571018A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0577408A2 (en) * 1992-06-30 1994-01-05 Tonen Corporation High compressive strength pitch based carbon fiber

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