JPH0570295B2 - - Google Patents

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JPH0570295B2
JPH0570295B2 JP8984087A JP8984087A JPH0570295B2 JP H0570295 B2 JPH0570295 B2 JP H0570295B2 JP 8984087 A JP8984087 A JP 8984087A JP 8984087 A JP8984087 A JP 8984087A JP H0570295 B2 JPH0570295 B2 JP H0570295B2
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particles
particle size
silica particles
capacitor
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JP8984087A
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Yukihisa Sato
Hisashi Hamano
Kinji Hasegawa
Norihiro Nomi
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、誘電体として二軸配向ポリエステル
フイルムを使用したコンデンサーに関する。 [従来技術] ポリエチレンテレフタレートからなる二軸配向
フイルムは、機械的性質、耐熱性、電気的性質な
どに優れていることから、コンデンサーの誘電体
として用いられている。このフイルムをコンデン
サーの誘電体として使用するときの態様に、5
〜10μ厚みの金属性電極箔(主にアルミニウムが
用いられる)と一般に4〜30μの厚みのフイルム
を重ねて巻きとつて素子を作る場合(以下、箔巻
きコンデンサー素子と呼ぶ)と、フイルムに直
接アルミニウムや亜鉛を真空蒸着して素子に巻き
とる様式(以下、蒸着フイルムコンデンサー素子
と呼ぶ)とがある。蒸着フイルムコンデンサー素
子は、特にコンデンサーの小型化の為に賞用され
ているが、コンデンサーの製造工程で要求される
重要な要件の一つは、該素子の巻回性とつぶれ性
が良好なことである。すなわち、蒸着後のフイル
ムは巻芯に巻回した(巻回工程)後、芯から抜き
とり、プレスして素子を偏平につぶし(プレス工
程)、リード線をつけるためにハンダ付けができ
るように、偏平にした素子の両端面に金属粒子を
吹きつける工程(メタリコン工程)を経なければ
ならない。また箔巻きコンデンサー素子でも、プ
レス工程やメタリコン工程を経るものもあるの
で、巻回性とつぶれ性が良好であることが要求さ
れる。ここで、巻回性が良好とは、巻回機にてフ
イルムをコンデンサー素子に巻取る際、フイルム
の蛇行や端面ずれを生じないことを意味し、つぶ
れ性が良好とは、プレスが均一にでき、且つ余り
大きな加重をかけることなく偏平にでき、しかも
プレス後の素子の端面部にメタリコン工程で金属
粒子の入りこむ隙間のないことである。 巻回性が悪かつたり、つぶれ性が悪く端面に空
隙があると、メタリコン粒子の侵入により、絶縁
抵抗や誘電正接の劣化がおこり、製品は不良品と
なる。 巻回性やつぶれ性を改良するためには、誘電体
として用いられているフイルムの滑り性をよくす
ることが必須条件であつて、この要件を満すため
に、従来からポリマー中に無機の微細な粒子を添
加含有させたり、ポリマー中に不溶性の触媒残渣
を形成せしめたりして、フイルム面に突起を付与
することが行われている。 上記のごとくポリマー中に不活性無機微粒子を
添加したり、不溶性の触媒残渣を形成せしめ、フ
イルム表面に多くの突起を形成せしめることによ
つて加工性(例えばフイルムの巻回性、つぶれ
性)はある程度良好となるが、その反面絶縁破壊
電圧が低下し、絶縁破壊異常率が高くなり、コン
デンサー素子としての性能を低下せしめる。逆
に、絶縁破壊電圧を高め、絶縁破壊異常率を抑え
るためフイルム表面を平滑にしようとすると加工
性が低下する。 即ち、巻回性、つぶれ性等の加工性を改良する
ためにポリマー中に添加含有させる無機の微細な
粒子又は重合過程においてポリマー中に形成され
る触媒残渣粒子の電気絶縁性が低いこと、及び二
軸延伸製膜時に該粒子の周囲に形成されるボイド
(空隙)に起因して絶縁欠陥が生じること等が、
加工性とコンデンサー素子としての電気的性質の
両立を妨げている。 [発明の目的] 本発明の目的は、上述の問題を解決し、加工性
に優れ、しかも絶縁破壊電圧が高くかつ絶縁欠陥
の少ないコンデンサー誘電体用二軸配向ポリエス
テルフイルムを使用した高品質のコンデンサーを
提供することである。 [発明の構成・効果] 本発明の目的は、本発明によれば、厚み1〜
12μmの二軸配向ポリエステルフイルムを誘電体
とするコンデンサーにおいて、該フイルムを構成
するポリエステル中に、平均粒径が0.3〜4μmで
ありかつ粒径比(長径/短径)が1.0〜1.3である
球状シリカ粒子を0.01〜1重量%分散含有させた
ことを特徴とするコンデンサーによつて達成され
る。 ここで、シリカ粒子の長径、短径、面積円相当
径は粒子表面に金薄膜層を蒸着したのち走査型電
子顕微鏡にて例えば1万〜3万倍に拡大した像か
ら求め、平均粒径、粒径比を次式で求める。 平均粒径=測定粒子の面積円相当径の総和 /測定粒子の数 粒径比=シリカ粒子の平均長径 /該粒子の平均短径 本発明におけるポリエステルとは芳香族ジカル
ボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルであ
る。かかるポリエステルは実質的に線状であり、
そしてフイルム形成性特に溶融成形によるフイル
ム形成性を有する。芳香族ジカルボン酸として
は、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、イソフタル酸、ジフエニルエタンジカルボン
酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルエーテ
ルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカルボン
酸、ジフエニルケトンジカルボン酸、アンスラセ
ンジカルボン酸等を挙げることができる。脂肪族
グリコールとしては、例えばエチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレング
リコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコール等の
如き炭素数2〜10のポリメチレングリコールある
いはシクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジ
オール等を挙げることができる。 本発明において、ポリエステルとしては例えば
アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレン
ナフタレートを主たる構成成分とするものが好ま
しく用いられる。 かかるポリエステルのうちでも、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレートはもちろんのこと、例えば全ジカル
ボン酸成分の80モル%以上がテレフタル酸及び/
又は2,6−ナフタレンジカルボン酸であり、全
グリコール成分の80モル%以上がエチレングリコ
ールである共重合体が好ましい。その際全酸成分
の20モル%以下はテレフタル酸及び/又は2,6
−ナフタレンジカルボン酸以外の上記芳香族ジカ
ルボン酸であることができ、また例えばアジピン
酸、セバチン酸等の如く脂肪族ジカルボン酸;シ
クロヘキサン−1,4−ジカルボン酸の如き脂環
族ジカルボン酸等であることができる。また、全
グリコール成分の20モル%以下は、エチレングリ
コール以外の上記グリコールであることができ、
あるいは例えばハイドロキノン、レゾルシン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン等の如き芳香族ジオール;1,4−ジヒドロキ
シメチルベンゼンの如き芳香環を有する脂肪族ジ
オール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール等
の如きポリアルキレングリコール(ポリオキシア
ルキレングリコール)等であることもできる。 また、本発明におけるポリエステルには、例え
ばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸:ω
−ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等
のオキシカルボン酸に由来する成分を、ジカルボ
ン酸成分およびオキシカルボン酸成分の総量に対
し20モル%以下で共重合或いは結合するものも包
含される。 更に本発明におけるポリエステルには実質的に
線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モ
ル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又
はポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリツト
酸、ペンタエリスリトール等を共重合したものを
も包含される。 上記ポリエステルは、それ自体公知であり、且
つそれ自体公知の方法で製造することができる。 上記ポリエステルとしては、O−クロロフエノ
ール中の溶液として35℃で測定して求めた固有粘
度が約0.4〜約0.9のものが好ましい。 本発明の二軸配向ポリエステルフイルムはその
フイルム表面に多数の微細な突起を有している。
それらの多数の微細な突起は本発明によればポリ
エステル中に分散して含有される多数の球状シリ
カ粒子に由来する。 球状シリカ粒子を分散含有するポリエステル
は、通常ポリエステルを形成するための反応時、
例えばエステル交換法による場合のエステル交換
反応中あるいは重縮合反応中の任意の時期、又は
直接重合法による場合の任意の時期に、球状シリ
カ粒子(好ましくはグリコール中のスラリーとし
て)を反応系中に添加することにより製造するこ
とができる。好ましくは、重縮合反応の初期例え
ば固有粘度が約0.3に至るまでの間に、球状シリ
カ粒子を反応系中に添加するのが好ましい。 本発明においてポリエステル中に分散含有させ
る球状シリカ粒子は平均粒径が0.3〜4μmであり
かつ粒径比(長径/短径)が1.0〜1.3であるシリ
カ粒子である。この球状シリカ粒子は個々の形状
が極めて真球に近い球状であつて、従来から滑剤
として知られているシリカ粒子が10nm程度の超
微細な塊状粒子か、これらが凝集して0.5μm程度
の凝集物(凝集粒子)を形成しているのとは著し
く異なる点に特徴がある。球状シリカ粒子の平均
粒径は、好ましくは0.4〜3μm、更に好ましくは
0.5〜3μmである。この平均粒径が0.3μm未満では
滑り性や、加工性の向上効果が不充分であり、好
ましくない。また平均粒径が4μmを超えるとフイ
ルム表面が粗れすぎて好ましくない。また球状シ
リカ粒子の粒径比は、好ましくは1.0〜1.25、更
に好ましくは1.0〜1.15である。 また、球状シリカ粒子は粒径分布がシヤープで
あることが好ましく、分布の急峻度を表わす相対
標準偏差が0.5以下、更には0.4以下、特に0.35以
下であることが好ましい。 この相対標準偏差は次式で表わされる。
【化】 ここで、 Di:個々の粒子の面積円相当径(μm) :面積円相当径の平均値 =(oi=1 Di/n)(μm) n:粒子の個数 を表わす。 相対標準偏差が0.5以下の球状シリカ粒子を用
いると、該粒子が球状で且つ粒度分布が極めて急
峻であることから、フイルム表面突起の高さが極
めて均一となる。更にフイルム表面の個々の突起
は、滑剤周辺のボイドが小さいために突起形状が
非常にシヤープであり、従つて同じ突起の数であ
つても滑り性が極めて良好となる。 球状シリカ粒子は、上述の条件を満せた、その
製法、その他に何ら限定されるものではない。例
えば球状シリカ粒子は、オリトケイ酸エチル[Si
(OC2H54]の加水分解から含水シリカ[Si
(OH)4]単分散球をつくり、更にこの含水シリ
カ単分散球を脱水化処理してシリカ結合[≡Si−
O−Si≡]を三次元的に成長させることで製造で
きる(日本化学会誌’81,No.9,P.1503)。 Si(OC2H54+4H2O →Si(OH)4+4C2H5OH ≡Si−OH+HO−Si≡ →≡Si−O−Si≡+H2O 本発明において球状シリカ粒子の添加量は、ポ
リエステルに対して0.01〜1.0重量%とする必要
があり、好ましくは0.05〜0.5重量%、更に好ま
しくは0.08〜0.3重量%である。添加量が0.01重量
%未満では、滑り性や加工性の向上効果が不充分
となり、一方1.0重量%を超えるとコンデンサー
としての電気的性質が低下し、好ましくない。 本発明における二軸配向ポリエステルフイルム
は従来から蓄積された二軸延伸フイルムの製造法
に準じて製造できる。例えば、球状シリカ粒子を
含有するポリエステルを溶融製膜して非晶質の未
延伸フイルムとし、次いで該未延伸フイルムを二
軸方向に延伸し、熱固定し、必要であれば弛緩熱
処理することによつて製造される。その際、フイ
ルム表面特性は、球状シリカ粒子の粒径、量等に
よつて、また延伸条件によつて変化するので従来
の延伸条件から適宜選択する。また密度、熱収縮
率等も延伸、熱処理時の温度、倍率、速度等によ
つて変化するので、これらの特性を同時に満足す
る条件を定める。例えば、延伸温度は1段目延伸
温度(例えば縦方向延伸温度:T1)が(Tg−
10)〜(Tg+45)℃の範囲(但し、tg:ポリエ
ステルのガラス転移温度)から、2段目延伸温度
(例えば横方向延伸温度:T2)が(T1+15)〜
(T1+40)℃の範囲から選択するとよい。また、
延伸倍率は一軸方向の延伸倍率が2.5以上、特に
3倍以上でかつ面積倍率が8倍以上、特に10倍以
上となる範囲から選択するとよい。更にまた、熱
固定温度は180〜250℃、更には200〜230℃の範囲
から選択するとよい。 本発明における二軸配向ポリエステルフイルム
は、従来のものに比してボイドの極めて小さいフ
イルムであるが、このボイドが小さい理由は、球
状シリカ粒子のポリエステルへの親和性の良さ
と、更に粒子そのものが極めて真球に近いことか
ら、延伸において滑剤周辺の応力が均等に伝播
し、ポリエステルと滑剤の界面の一部に応力が集
中しないことによると推察される。 一般にポリエステルと無機微粒子とは親和性が
ない。このため溶融製膜したポリエステル未延伸
フイルムを二軸延伸すると、該粒子とポリエステ
ルの境界に剥離が生じ、該微粒子の囲りにボイド
が形成される。そして、厚み6μm以下のごとき薄
い二軸延伸フイルムにおいては無機微粒子とポリ
エステルの境界における剥離はピンポール等にな
る場合が多い。またこのような無機微粒子は電気
抵抗が低いためにそれ自体が絶縁破壊電圧の低下
をもたらす。従つて、コンデンサー素子としての
二軸配向ポリエステルフイルムの電気的性質は、
該フイルム中の無機微粒子の粒径が大きいほど、
またこの含量が多いほど悪くなる。 本発明における二軸配向ポリエステルフイルム
は、その表面突起の形状がシヤープであるため、
従来の二軸配向ポリエステルフイルムに比べて優
れた滑り性を有する。このことは、例えば球状シ
リカ粒子の少ない含量で従来のものと同等の滑り
性を奏すること、また粒子含量が同じ場合には従
来のものより優れた滑り性を奏することを意味す
る。更に、球状シリカ粒子として粒径分布がより
シヤープなものを用いると、滑り性向上に寄与し
ない乃至寄与の小さい微小粒径の粒子の含有量を
低くすることができ、また粗大粒子の含有量を低
くすることができる。これらの理由により、本発
明によれば、電気的性質を低下せしめるところの
粒子の高含有率をさけながら、優れた加工性、滑
り性、電気的性質(絶縁破壊電圧が高く、絶縁欠
陥が少ない等)を発現できる。 ポリエステルフイルムを用いてのコンデンサー
の製造は、従来から知られている方法で行うこと
ができる。 本発明のコンデンサーは上述した特徴、利点を
有するポリエステルフイルムを誘電体としたもの
であり、電気的性質に優れ且つ品質のバラツキの
少ないコンデンサーである。 [実施例] 以下、実施例を掲げて本発明を更に説明する。
なお本発明における種々の物性値および特性は以
下の如く測定されたものである。 (1) シリカ粒子の粒径 粒子粒径の測定には次の状態がある。 1 シリカ粉体から、平均粒径、粒径比等を求
める場合 2 フイルム中のシリカ粒子の平均粒径、粒径
比等を求める場合 1 シリカ粉体からの場合: 電顕試料台上にシリカ粉体を個々の粒子ができ
るだけ重ならないに散剤せしめ、金スパツター装
置により、この表面に金薄膜蒸着層を厚み200Å
〜300Åで形成せしめ、走査型電子顕微鏡にて例
えば10000〜30000倍で観察し、日本レギユレータ
ー(株)製ルーゼツクス500にて、少なくとも100個の
粒子の長径(Dli)、短径(Dsi)および面積円相
当径(Di)を求める。そして、これらの次式で
表わされる数平均値をもつて、シリカ粒子の長径
(Dl)、短径(Ds)、平均粒径()を表わす。 Dl=(oi=1 Dli)/n, Ds=(oi=1 Dsi)/n, =oi=1 Di)/n 2 フイルムの中のシリカ粒子の場合: 試料フイルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台
に固定し、日本電子(株)製スパツターリング装置
(JFC−1100型イオンスパツタリーリング装置)
を用いてフイルム表面に下記条件にてイオンエツ
チング処理を施す。条件はベルジヤー内に試料を
設置し、約10-3Torrの真空状態まで真空度をげ、
電圧0.25KV、電流12.5mAにて約10分間イオンエ
ツチングを実施する。更に同装置にてフイルム表
面に金スパツターを施し、走査型電子顕微鏡にて
10000〜30000倍で観察し、日本レギユレーター(株)
製ルーゼツクス500にて少なくとも100個の粒子の
長径(Dli)、短径(Dsi)及び面積円相当径(Di)
を求める。以下、上記1)と同様に行う。 (2) フイルムの表面粗さ(Ra) 中心線平均粗さ(Ra)としてJIS−B0601で定
義される値であり、本発明では(株)小坂研究所の触
針式表面粗さ計(SURFCORDER SE−30C)を
用いて測定する。測定条件等は次の通りである。 (a) 触針先端半径:2μm (b) 測定圧力:30mg (c) カツトオフ:0.25mm (d) 測定長:2.5mm (e) データーのまとめ方 同一試料について5回繰返し測定し、最も大き
い値を1つ除き、残りの4つのデーターの平均
値の小数点以下4桁目を四捨五入し、小数点以
下3桁目まで表示する。 (3) ボイド比 上記(1)−2)の方法に従つてフイルム中(表
面)の滑剤周辺を暴露し、少なくとも50個の固体
微粒子の長径とボイドの長径を測定し、次式 ボイド比=ボイドの長径/固体微粒子の長径 で求めるボイド比の数平均値で表わす。 (4) 絶縁破壊電圧及び絶縁欠陥異常率 絶縁破壊電圧はJIS−C−2318に示される方法
で測定する。n=100の平均値を採用し、この平
均値の1/3以下の値を示すものの割合(%)を絶
縁欠陥異常率とする。 (5) 熱収縮率 フイルム試料の大きさ350mm×350mmのものの縦
及び横方向につき中央部に300mmの距離をおいて
標点を付け、150℃に設定したテスター産業製熱
風式恒温槽内に試料10枚を無緊張下につりさげ、
2時間保持後取り出し、標点間の距離を再び測定
し、熱収縮率を下記の式により算出し、n=10の
平均値で表わす。 熱収縮率(%)=L0−L/L0×100 但し、L0:原長(標点間距離300mm) L:試験後の長さ(単位・mm) (6) 蒸着加工性の評価 フイルム巾500mm、巻長さ20000mの原フイルム
に対してアルミニウム蒸着をアルミニウム純度
99.9%、蒸着源温度1400℃、蒸発面とフイルム面
との距離350mm、入射角40℃、真空度5×10-5
Torr、蒸着速度300m/mm、蒸着テンシヨン20
Kg、蒸着厚さ100mμの条件でアルミニウム蒸着を
行い、原フイルムの蒸着加工性について蒸着加工
時に横しわが全く発生しないものを◎、やや横し
わが発生するが蒸着斑や蒸着後のスリツト不良ま
でには到らないものを〇、横しわ、あるいは場合
により縦しわが発生し、蒸着斑や蒸着後のスリツ
ト不良が頻繁に起こり、使用に供し得ないものを
×とする。 (7) 素子端面不揃い、及び偏平化後の素子端面形
状の評価 フイルムをアルミニウム蒸着し、20mm巾にスリ
ツトしたものを、外径3mmの巻芯に巻張力40g、
捲取速度30cm/secで4mの長さを巻回した素子を
作り、素子端面不揃いについては、端面が全て完
全に揃つているものを〇とし、一部にやや不揃い
のものもあるがその程度も小で、実用上何ら差支
えないものを△、使用できないものを×とする。 該素子をプレスにより偏平につぶした時の偏平
化後の素子端面形状評価は、フイルム層間が一直
線で均一につぶれて隙間のないものを〇、一部に
僅かの隙間が認められるが実用上何ら問題のない
ものを△、つぶれが不均一でフイルム層間に隙間
ができて使用できないものを×とする。 (8) 総合評価 つぶれ性、巻回性等の取扱い作業性、蒸着加工
性、絶縁破壊電圧及び絶縁破壊異常率等の電気特
性について総合的に評価して、いずれも良好なも
のを◎、若干劣る面を有する実用上問題ないもの
〇、実用上問題のあるものを△、使用に耐えない
ものを×とする。 比較例 1 ジメチルテレフタレートとエチレングリコール
とを、エステル交換触媒として酢酸マンガンを、
重合触媒として三酸化アンチモンを、安定剤とし
て亜燐酸を、更に滑剤として平均粒径0.9μm、粒
径比10.0のカオリンを用いて常法により重合し、
固有粘度(オルソクロロフエノール、35℃)0.62
のポリエチレンテレフタレートを得た。 このポリエチレンテレフタレートのペレツトを
170℃、3時間乾燥後押出機ホツパーに供給し、
溶融温度280〜300℃で溶融し、この溶融ポリマー
を開度1mmのスリツト状ダイを通して表面仕上げ
0.3S程度、表面温度20℃の回転冷却ドラム上に形
成押出し、80μmの未延伸フイルムを得た。 このようにして得られた未延伸フイルムを75℃
にて予熱し、更に低速、高速のロール間で15mm上
方より900℃の表面温度のIRヒーター1本にて加
熱し、タテ方向に3.6倍に延伸後急冷し、続いて
ステンターに供給し105℃にて横方向に3.7倍に延
伸した。得られた二軸延伸フイルムを220℃の温
度で5秒間熱固定し、厚み6μmの二軸配向フイル
ムを得た。このフイルムを用いて蒸着フイルムコ
ンデンサーを製造した。 このフイルムの150℃における熱収縮率はタテ
方向1.5%、ヨコ方向1.7%であつた。 更にこのフイルムの特性を第1表に示す。 比較例 2,3 カオリンの代りに平均粒径0.8μm、粒径比1.5の
炭酸カルシウムを第1表に示す割合で用いる以外
は比較例1と同様にして、ポリエチレンテレフタ
レートのペレツトを得た。 このペレツトを用いて、比較例1と同様にして
厚み6μmの二軸配向フイルムを得た。更にこのフ
イルムを用いて蒸着フイルムコンデンサーを製造
した。このフイルムの150℃、30分間における熱
収縮率はタテ方向1.5%、ヨコ方向1.7%であつ
た。更にこのフイルムの特性を第1表に示す。 実施例1〜5及び比較例4,5 カオリンの代りに第1表に示す平均粒径及び粒
子粒径比に調整された球状シリカ微粒子を用いる
以外は比較例1と同様に行つてポリエチレンテレ
フタレートのペレツトを得た。 このペレツトを用いる以外は比較例1と同様に
行つて、厚み6μmの二軸配向フイルムを得た。更
に、このフイルムを用いて蒸着フイルムコンデン
サーを製造した。このフイルムの特性を第1表に
示す。 本実施例で得たフイルムは、いずれも優れた品
質のものであつた。実施例1〜5のフイルムの厚
みは、いずれも6μmで150℃、30分間における熱
収縮率はタテ方向1.5%、ヨコ方向1.7%であつ
た。 このようにして得られたフイルムをアルミニウ
ム蒸着し、20mm巾にスリツトし、素子に巻回、プ
レスして素子を偏平につぶした。これにより蒸着
加工性、素子端面不揃い、偏平化後の素子端面形
状の評価を行い、その結果を第1表に示す。な
お、蒸着加工性は実施例、比較例ともすべて良好
であつた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 厚み1〜12μmの二軸配向ポリエステルフイ
    ルムを誘電体とするコンデンサーにおいて、該フ
    イルムを構成するポリエステル中に、平均粒径が
    0.3〜4μmでありかつ粒径比(長径/短径)が1.0
    〜1.3である球状シリカ粒子を0.01〜1重量%分
    散含有させたことを特徴とするコンデンサー。 2 球状シリカ粒子の下記式で表わされる相対標
    準偏差が0.5以下である特許請求の範囲第1項記
    載のコンデンサー。 【化】 ここで、 Di:個々の粒子の面積円相当径(μm) :面積円相当径の平均値 =(oi=1 Di/n)(μm) n:粒子の個数 を表わす。
JP8984087A 1987-04-14 1987-04-14 コンデンサ− Granted JPS63255909A (ja)

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