JPH0568973B2 - - Google Patents
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- JPH0568973B2 JPH0568973B2 JP89128726A JP12872689A JPH0568973B2 JP H0568973 B2 JPH0568973 B2 JP H0568973B2 JP 89128726 A JP89128726 A JP 89128726A JP 12872689 A JP12872689 A JP 12872689A JP H0568973 B2 JPH0568973 B2 JP H0568973B2
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Description
[発明の目的]
(産業上の利用分野)
この発明は、例えば騒音の発生を抑えることが
できる磁気共鳴イメージング装置に関する。 (従来の技術) 一般に磁気共鳴イメージング装置は、有機化合
物の構造解析や物性の研究に用いられ、物質の原
子配列や電子構造等について重要な分析手段の一
つとなつている。また近年この技術の医療分野へ
の応用が進められ、人体内の水素原子分布や、ス
ピン緩和時間等の情報を、任意断面の断層映像と
して得ることによる診断手段としての利用が進め
られている。 従来の磁気共鳴イメージング装置は、第23図
および第24図に示すようなものであつた。ここ
で、第23図は従来の磁気共鳴イメージング装置
を示す斜視図、第24図は第23図のD−D′面
で切断した断面図である。構成は静磁場を発生す
る静磁場磁石1、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コ
イル21、傾斜磁場コイル21を傾斜磁場コイル
21に取り付けられた支持部材4、支持ゴム6、
支持部材5を介して支持する支持円筒殻2、支持
円筒殻2を静磁場磁石1に支持する支持部材3、
傾斜磁場コイル21と被検体の入る測定空間との
間に位置する円筒殻7、円筒殻7を支持円筒殻2
に支持するリング状の端板8とからなつている。 傾斜磁場コイル21は第25図および第26図
に示すように、コイル巻芯23に3組のコイル巻
線25,27,29を巻くことにより構成されて
おり、コイル巻線25,27,29が互いに直交
するX軸、Y軸およびZ軸の3方向に関してそれ
ぞれ任意の傾斜磁場を発生する構成となつてい
る。各コイルは第26図(例えば特開昭61−
278741号公報に示される技術に対応する)に示す
ように非磁性体であるエポキシ等の比較的ヤング
率の大きい(剛性の大きい)樹脂24によつてモ
ールドすることによりコイル巻芯23に固定され
ている。 各コイル巻線25,27,29にはそれぞれ独
立した専用の電源が接続される。測定時には、例
えばパルス状の電流が各別に通電されることによ
つて励起され、これによつて、静磁場内に所定の
傾斜磁場を作用させるが、各コイル巻線25,2
7,29は非常に大きな静磁場(例えば0.22乃至
1.5テスラ程度)内におかれるため、この静磁場
と測定時のパルス電流とによつて各コイル巻線2
5,27,29には大きな電磁気力が作用する。
このため、傾斜磁場コイル21には振動が発生
し、この振動によつて大きな騒音を発生する。 この構成の磁気共鳴イメージング装置では、こ
の傾斜磁場コイル21で発生した騒音が、被検体
である人体に影響を与えないように、円筒殻7お
よび端板8、支持円筒2によつて音源である傾斜
磁場コイル21を密閉して、人体に達する騒音を
低減しているが、円筒殻7には、傾斜磁場コイル
21から空気層を介しての空気伝播や、傾斜磁場
コイル21の支持部4,6,5と支持円筒2、端
板8を介した固体伝播等によつて、振動が伝播
し、円筒殻7が振動することによつて騒音を発生
するという問題がある。また、コイル巻芯23、
樹脂24の振動によつても騒音が発生するという
問題がある。 (発明が解決しようとする課題) 上記のように、従来の磁気共鳴イメージング装
置は、大きな静磁場中におかれた傾斜磁場コイル
のコイル巻線にパルス電流が通電されることによ
り、傾斜磁場コイルに大きな振動が発生し、これ
によつて騒音を発生するという問題がある。 この発明は上記問題に着目してなされたもの
で、測定時にコイル巻線にパルス電流が通電され
ても騒音の発生を抑えることのできる磁気共鳴イ
メージング装置の提供を目的とする。 [発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明においては、 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 第1の部材と第2の部材とで、この第1および
第2の部材よりも厚みが薄い粘弾性体層を挟んだ
構造物を、前記静磁場磁石よりも前記被検体に近
い側に配置したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出信号を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルと被検体の入る測定空間との間
に中空部材を配置し、この中空部材の部材内部に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、検出手段は送受信コイルであり円筒殻形
状の中間部材を巻芯として保持されていることを
特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出手段を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルの巻線を保持する巻芯の内部に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出信号を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持し、樹
脂により周囲をモールドして形成され、樹脂の内
部若しくは巻芯と樹脂との間の少なくとも一方に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出信号を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルは静磁場コイルに中空部材を介
して支持されており、この中空部材の部材内部に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁場共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出信号を処理して前記被検体の任意部分
の画像情報を得る磁気共鳴イメージング装置にお
いて、 前記傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持
し、その周囲を第1の樹脂によりモールドすると
共に、この第1の樹脂の周囲を前記第1の樹脂よ
りも剛性の大きな第2の樹脂により覆つて形成さ
れており、前記第1の樹脂と前記第2の樹脂との
間若しくは前記第2の樹脂の内部の少なとも一方
に粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 (作用) このように構成されたものにおいては、いずれ
の構成にあつても、粘弾性体層が板材と板材との
間に形成されている。これら板材に振動が伝達さ
れると主に粘弾性体層にはせん断変形が生じる。
この粘弾性体層による振動減衰の散逸エネルギは
せん断歪みの2乗に比例して増大するため大きな
減衰効果が得られる。 (実施例) 以下図面に基づき本発明の実施例を説明する。 なお、従来の第22図乃至第25図と同一部分
若しくは相等する部分には同一符号を付してその
説明は省略する。 第1図は、本発明の磁気共鳴イメージング装置
の概略斜視図、第2図は、第1図におけるA−
A′面切断矢視図である。 この第1の実施例においては、傾斜磁場コイル
21と被検体の入る測定空間との間に位置する円
筒殻7の中の高分子化合物(例えばブチルゴムや
ポリサルフアイド・ゴム、ウレタン・ゴム、フル
オロ・ゴム、VEM(商品名)、ネオプレン・ゴム
(商品名)ポリビニル・クロライド・アセテート
やシリコンゴム)等から成る粘弾性体層9が形成
されている。この粘弾性体層9は、例えば、円筒
殻7をあらかじめ内側円筒殻、外側円筒殻に分割
し、内側円筒殻と外側円筒殻との間に粘弾性体層
9が形成されるべき空間を設け、この空間に粘弾
性体層を溶かして流し込むことにより形成され
る。または、内側円筒殻の周囲に金型を設け、粘
弾性体と外側円筒殻を溶かして流し込むことによ
り形成される。この円筒殻7は例えば、被検体の
磁気共鳴作用に基づく出力信号を検出するための
送受信コイルのコイル巻線(図示省略)の巻芯を
構成しているものである。 ところで、磁気共鳴イメージング装置は従来よ
り騒音を発生することが問題となつているが、そ
の騒音発生のメカニズムおよび伝播経路は明らか
にされていない部分もある。本発明者等は、騒音
防止のためには、騒音発生のメカニズムおよび伝
播経路の究明が必要であるとの観点から種々の実
験を繰り返した結果、次に示すような結論を得
た。 第3図a乃至dは各々周波数特性を示すもので
あつて、第3図aは電流(力)の周波数特性、同
図bは傾斜磁場コイル振動の周波数特性、同図c
は送受信コイル振動の周波数特性、同図dは騒音
の周波数特性である。そして、騒音の伝播経路
は、電流(力)→傾斜磁場コイル→送受信コイル
振動→騒音となる。 また、第4図a乃至dは、第3図a乃至dに対
応した各々の振動モードを示すものであつて、第
4図aは力(電流通電時)のモード、同図bは傾
斜磁場コイル振動のモード、同図cは傾斜磁場コ
イル振動のモード、同図dは騒音のモードを示し
ている。 すなわち、傾斜磁場コイル21には、撮影時、
パルス状の電流が通電され、静磁場との作用によ
つて電磁力が生じる。この力の周波数特性および
モードは第3図a、第4図aに示すようなもの
で、周波数成分は一様に減少する傾向にあり、卓
越する成分はない。モードは傾斜磁場コイル21
を単純に曲げる形となる。 電磁力によつて傾斜磁場コイル21が振動す
る。力の周波数特性が卓越成分をもたないため、
力のモードと最も近い固有振動モードが選択され
て現れる。このため振動数は、選択された固有振
動モードに対応した固有振動数が残り観測され
る。ここでは、曲げと見なせるモードが選択さ
れ、500Hz付近の成分が卓越している。 傾斜磁場コイル21の振動が、支持円筒2と送
受信コイル(図示省略)とではさまれた空間の空
気伝播によつて送受信コイルを振動させる。送受
信コイルの振動数は入力である傾斜磁場コイル2
1の振動と同じになるが、振動モードは、力の伝
播が空気伝播によることや、送受信コイル振動が
支持円筒2と連成することから、送受信コイル振
動モードと一致するものとはならない。送受信コ
イルの振動によつて撮影空間に騒音を発生する。
騒音の周波数は入力となる送受信コイルの振動
数、すなわち傾斜磁場コイル21の振動数と等し
くなつている。 このように騒音伝播経路が究明されたことによ
り、初めて本発明が完成されたわけである。 先の第1の実施例においては、騒音伝播経路の
途中に位置する送受信コイルの巻芯となる円筒殻
7内に粘弾性体層9が形成されており、騒音伝播
を遮断するのに効果がある。 次に本発明者等は、第1の実施例の効果を確認
する意味で次のような実験を行なつた。 第5図に実験に用いた磁気共鳴イメージング装
置の概略構成を示すが第1図と第2図と同一部分
には同一符号を付して詳しい説明は省略する、そ
して、第6図に振動の測定位置を図中×印で示し
ている。これは、円筒殻7に巻回されている送受
信コイル22の軸方向長さのほぼ中央の側面部に
加速度ピツクアツプを取付けた位置である。この
ように送受信コイル22に加速度ピツクアツプを
取付けて、従来の構成(粘弾性体層9無し、第2
6図の構成に相当)と本発明の第1の実施例(円
筒殻7内に粘弾性体層9を形成)との振動特性を
調べた。 第7図は、送受信コイル22の振動の周波数分
析の結果を示すものであつて、図中の破線は従
来、図中の実線は、本発明の第1の実施例におけ
る結果である。 図中破線の従来構成においては、第3図に示し
た周波数特性同様に500Hz近傍の成分が卓越して
いるが、 図中実線の本発明の第1の実施例構成において
は、500Hz近傍の成分は明らかに低減しており、
全体としてかなりの低レベルに抑制されているの
が理解できる。 この結果から明らかに本発明によれば、振動が
低減されており、振動と騒音の関係から騒音低減
にも効果があることがわかる。 次に本発明者等は、粘弾性体層9の振動低減の
メカニズムについても検討を試みた。 先に述べたように、粘弾性体層9が円筒殻7の
中に設けられている構成においては、測定時に静
磁場磁石1によつて作られた強い静磁場の中にお
かれた各コイル巻線にパルス電流が流れることに
よつて、各コイル巻線に電磁気力が加わり、その
結果生じた傾斜磁場コイル21の振動が空気伝播
や固体伝播によつて円筒殻7に伝わつて、円筒殻
7に騒音発生に直接関係する曲げ振動等の面外振
動を生じるが、この粘弾性体層9には主にせん断
変形が生じている。 第8図に比較的ヤング率の大きいエポキシ樹脂
等の樹脂部材10,11に挟まれた粘弾性体層9
の単純なせん断変形を示す。せん断応力τによつ
て粘弾性体層9にはせん断歪γが生じているもの
とし、τとγが調和的に変化しているものとする
と、 τ=Re〔τ〜e-j〓t〕 ……(1) γ=Re〔γ〜e-j〓t〕 ……(2) と複素せん断応力γ〜、複素せん断歪τ〜で表わされ
る。ただし、Reは実数部、jは虚数単位、ωは
角振動数、tは時間を各々表わしている。 また一般に、粘弾性体の特性も複素数で表さ
れ、横弾性係数Gは G=Go(1+jβ) ……(3) のように表される。 ここでGoは粘弾性体の弾性特性に対応する実
数の横弾性係数、βは損失係数である。 また、 τ〜=Gγ〜 ……(4) の関係がある。 粘弾性体層9で振動の一周期中に単位体積当り
で散逸されるエネルギDは次式で示される。 D=Im〔τ〜e-j〓t〕γ・dt ……(5) =Goβ|γ|sin(ωt+φ) ・|γ|sin(ωt+φ)dt =πωGoβ|γ|2 ……(6) ただし、Imは虚数部、φはγの初期位相(6)式
より、散逸エネルギDはせん断歪γの2乗と損失
係数βに比例して増大することがわかる。 また第8図に示したモデルにおいて、樹脂部材
10,11の変位量をu、粘弾性体層9の厚さ方
向の座標をyとするとせん断歪γは γ=∂u/∂y ……(7) あるいは、u,yがともに微小δu,δyで表わされ
るものと仮定すると、 γδu/δy ……(8) の関係が成立する。 したがつて、(6)式、(7)式、(8)式の関係より粘弾
性体層9の厚さ(上式のδyの値)を円筒殻7の厚
さに比較して薄くすることにより粘弾性体層9の
せん断歪γを大きくすることができ散逸エネルギ
Dを大きくすることができる。 さらに、より実際に近いものとして第9図に示
すように基層、粘弾性体層、拘束層から成るサン
ドイツチ状の平板を考える。(なお、ここで基層
と拘束層は便宜上の名称であつて、両者は実質的
に同様のもので、それぞれどちらがどちらでもか
まわない。) 1972.12.Transaction of the ASME.Journal
of Applied Mechanics pp.1041〜1046にYANら
によつて、サンドイツチ平板の曲げ変形に関する
運動方程式が次のように与えられている。 β〜Δ4w+α/G2Δ2w¨+w¨=0 …(9) ここでwは、は面密度、G2は粘弾性体層の
横弾性係数で、 β〜=(D1I10+D3I30) −(D1A10+D3A30)2/D1h1+D3h3 …(10) α〜=D1D3/h1+h2+h3 h2(h3A10−h1A30)/D1h1+D3h3 …(11) D1=E1/1−ν1 2,D3=E3/1−ν3 2 …(12) A10=Z1 2/2,A30=Z3 2−Z2 2/2 …(13) I10=Z1 3/3,I30=Z3 3−Z2 3/3 …(14) E1,E3は基層、拘束層のヤング率、ν1,ν3は基
層、拘束層のポアソン比、h1,h2,h3は基層、粘
弾性体層、拘束層の厚さ、Z1,Z2,Z3は、基層の
底面から測つた基層、粘弾性体層、拘速層の上面
までの寸法である。 また、Δ2=∂2/∂x2+∂2/∂y2で、・(ドツト)
を表 している。 振動が時間に関して調和なものとすると、複素
変数Wが次のように導入でき、 w=Re〔We-j〓t〕 …(15) 粘弾性体層の横弾性係数G2も、複素横弾性係
数G2 *に拡張される。 G2 *=(1+jβ)G2 …(16) ただし、jは虚数単位、ωは角振動数、βは粘
弾性体層の損失係数。これら、複素変数を用いて
(9)式を表表し、粘弾性体層のせん断に関する保存
力は、基層、拘束層の曲げに関するものより小さ
いものとして無視すると、次のように示される。 β〜Δ4W+jρ−ω2α/G2 β/1+β2Δ2W −ω2W=0 …(17) (17)式から、振動の1周期に散逸されるエネル
ギDが次のように得られる。 D=πω2−α/G2 β/1+β2 ∫∫|W|Δ2|W|dxdy …(18) また、ポテンシヤル・エネルギの最大値
Epmaxが次のように得られる。 Epmax=β〜∫∫ W|Δ4|W|dxdy …(19) (18),(19)式より、サンドイツチ平板の損失係
数が次のように定義される。 =D/2πEpmax =ρ/G2 β/1+β2・ξ・Cm …(20) ξ=−α/2β …(21) 基層および、粘弾性体層の厚さをr1=h1/(h1
+h2+h3),r2=h2/(h1+h2+h3)と無次元化
し、粘弾性体層の厚さh2が全体の厚さh1+h2+h3
に比べて薄く、0.25>>r2を満すものとすると、 ξ=3r2(r1−r1 2)/(RD+1/RD−2)r1 4+
4(1−RD)r1 3−6(1−RD) ※ ※ /r1 2+4(1−RD)r1+RD …(22) と表される。 ここで、はサンドイツチ平板の密度、r1およ
びr2は、基層および粘弾性体層の厚さを、全体の
厚さで割つた無次元厚さ、RDは、拘束層と基層
との剛性比で、基層のヤング率E1、ポアソン比ν1
および拘束層のヤング率E3、ポアソン比ν3ら、
RD=E3(1−ν1 2)/E1(1−ν3 2)と得られる。 また、Cmは、サンドイツチ平板の振動の周波
数および、振動モードによつて決まる部分で、こ
こでは簡単のため除外して考える。 尚、上式を求めるに当つて、粘弾性体層の厚さ
は、全体の厚さに対して無視し得る程度に薄いも
のと仮定している。 (20)式により、損失係数ηを大にする条件は、
粘弾性体層の損失係数βが大きく、横弾性係数
G0が小さいこと、(粘弾性体層の厚さはある程度
大きいこと)、ξが大きいことであることが分る。 ξは、(22)式のように、RDとR1との関係によつ
て決まる。剛性比RDと基層無次元厚さr1に対する
ξの特性をプロツトすると第10図に示すような
ものとなる。この図から、基層と拘束層の剛性が
等しいRD=1.0の場合には、粘弾性体層の位置は、
r1=0.5すなわち、サンドイツチ平板の厚さ方向、
中央でξが最も大きくなり、損失係数ηも大きく
なることが分る。 逆に、基層と拘束層の曲げ剛性が大きく異る条
件となる、r1が0.5から離れた条件では、ξは小
さく、ηも小さくなる。RD=1.0の場合にも同様
のことが言える。したがつて、損失係数ηを大き
くし、良好な減衰特性を得るためには、粘弾性体
層をはさむ基層と拘束層の曲げ剛性は、近い程良
いと言える。なお、第10図の結果からξ≧0.1
が望ましいことがわかる。 以上の結果をまとめると、粘弾性体層9には、
損失係数βが大きく、また、横弾性係数G0が小
さくなるようにヤング率E0が小さく、ポアソン
比ν0の大きい(G0=E0/2(1+ν0))材料を用
い、また、粘弾性体層9をはさむ部材の曲げ剛性
は、できるだけ等しくすることによつて、損失係
数ηを大きくし、良好な減衰特性を得ることがで
きる。 また、粘弾性体層9の厚さは、せん断歪を大き
くするためには、薄く、また、エネルギ散逸する
部分の体積を増すためには、ある程度の厚さが必
要なため、実際の磁気イメージング装置において
は、0.01mmないし3mm程度が望ましい。 このようにして散逸エネルギDあるいは損失係
数ηを大きくすることで円筒殻7の振動を小さく
抑えることができ、騒音低減に多大な効果があ
る。 次に第11図と第12図は、本発明の第2の実
施例を示すもので、第11図は傾斜磁場コイル2
1を取り出して拡大して示す要部概略斜視図、第
12図は第11図におけるB−B′面切断矢視図
である。なお、第1の実施例と同一部分には同一
符号を付して詳細な説明は省略する。 この実施例においては、傾斜磁場コイルのコイ
ル巻芯23をG−FRP(Grass−Fiber−
Reinforced Plastics)製とし、このコイル巻芯
23の回りに巻回したコイル巻線27,29をモ
ールドするエポキシ樹脂24の外周に粘弾性体層
9を形成し、さらにその外周をG−FRP製で筒
状に形成した外筒13で密着包囲した積層構造と
したことである。 ここでコイル巻芯23の外周にG−FRP製の
外筒13を設けた理由を簡単に説明する。 まず、エポキシ樹脂とG−FRPとの縦断性係
数(ヤング率)とを第1表に示す。
できる磁気共鳴イメージング装置に関する。 (従来の技術) 一般に磁気共鳴イメージング装置は、有機化合
物の構造解析や物性の研究に用いられ、物質の原
子配列や電子構造等について重要な分析手段の一
つとなつている。また近年この技術の医療分野へ
の応用が進められ、人体内の水素原子分布や、ス
ピン緩和時間等の情報を、任意断面の断層映像と
して得ることによる診断手段としての利用が進め
られている。 従来の磁気共鳴イメージング装置は、第23図
および第24図に示すようなものであつた。ここ
で、第23図は従来の磁気共鳴イメージング装置
を示す斜視図、第24図は第23図のD−D′面
で切断した断面図である。構成は静磁場を発生す
る静磁場磁石1、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コ
イル21、傾斜磁場コイル21を傾斜磁場コイル
21に取り付けられた支持部材4、支持ゴム6、
支持部材5を介して支持する支持円筒殻2、支持
円筒殻2を静磁場磁石1に支持する支持部材3、
傾斜磁場コイル21と被検体の入る測定空間との
間に位置する円筒殻7、円筒殻7を支持円筒殻2
に支持するリング状の端板8とからなつている。 傾斜磁場コイル21は第25図および第26図
に示すように、コイル巻芯23に3組のコイル巻
線25,27,29を巻くことにより構成されて
おり、コイル巻線25,27,29が互いに直交
するX軸、Y軸およびZ軸の3方向に関してそれ
ぞれ任意の傾斜磁場を発生する構成となつてい
る。各コイルは第26図(例えば特開昭61−
278741号公報に示される技術に対応する)に示す
ように非磁性体であるエポキシ等の比較的ヤング
率の大きい(剛性の大きい)樹脂24によつてモ
ールドすることによりコイル巻芯23に固定され
ている。 各コイル巻線25,27,29にはそれぞれ独
立した専用の電源が接続される。測定時には、例
えばパルス状の電流が各別に通電されることによ
つて励起され、これによつて、静磁場内に所定の
傾斜磁場を作用させるが、各コイル巻線25,2
7,29は非常に大きな静磁場(例えば0.22乃至
1.5テスラ程度)内におかれるため、この静磁場
と測定時のパルス電流とによつて各コイル巻線2
5,27,29には大きな電磁気力が作用する。
このため、傾斜磁場コイル21には振動が発生
し、この振動によつて大きな騒音を発生する。 この構成の磁気共鳴イメージング装置では、こ
の傾斜磁場コイル21で発生した騒音が、被検体
である人体に影響を与えないように、円筒殻7お
よび端板8、支持円筒2によつて音源である傾斜
磁場コイル21を密閉して、人体に達する騒音を
低減しているが、円筒殻7には、傾斜磁場コイル
21から空気層を介しての空気伝播や、傾斜磁場
コイル21の支持部4,6,5と支持円筒2、端
板8を介した固体伝播等によつて、振動が伝播
し、円筒殻7が振動することによつて騒音を発生
するという問題がある。また、コイル巻芯23、
樹脂24の振動によつても騒音が発生するという
問題がある。 (発明が解決しようとする課題) 上記のように、従来の磁気共鳴イメージング装
置は、大きな静磁場中におかれた傾斜磁場コイル
のコイル巻線にパルス電流が通電されることによ
り、傾斜磁場コイルに大きな振動が発生し、これ
によつて騒音を発生するという問題がある。 この発明は上記問題に着目してなされたもの
で、測定時にコイル巻線にパルス電流が通電され
ても騒音の発生を抑えることのできる磁気共鳴イ
メージング装置の提供を目的とする。 [発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明においては、 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 第1の部材と第2の部材とで、この第1および
第2の部材よりも厚みが薄い粘弾性体層を挟んだ
構造物を、前記静磁場磁石よりも前記被検体に近
い側に配置したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出信号を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルと被検体の入る測定空間との間
に中空部材を配置し、この中空部材の部材内部に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、検出手段は送受信コイルであり円筒殻形
状の中間部材を巻芯として保持されていることを
特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出手段を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルの巻線を保持する巻芯の内部に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出信号を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持し、樹
脂により周囲をモールドして形成され、樹脂の内
部若しくは巻芯と樹脂との間の少なくとも一方に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場コイ
ルと、 静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴作用
に基づく信号を検出するための検出手段とを備
え、 検出信号を処理して被検体の任意部分の画像情
報を得る磁気共鳴イメージング装置において、 傾斜磁場コイルは静磁場コイルに中空部材を介
して支持されており、この中空部材の部材内部に
粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 また、静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁場共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出信号を処理して前記被検体の任意部分
の画像情報を得る磁気共鳴イメージング装置にお
いて、 前記傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持
し、その周囲を第1の樹脂によりモールドすると
共に、この第1の樹脂の周囲を前記第1の樹脂よ
りも剛性の大きな第2の樹脂により覆つて形成さ
れており、前記第1の樹脂と前記第2の樹脂との
間若しくは前記第2の樹脂の内部の少なとも一方
に粘弾性体層を形成したことを特徴としている。 (作用) このように構成されたものにおいては、いずれ
の構成にあつても、粘弾性体層が板材と板材との
間に形成されている。これら板材に振動が伝達さ
れると主に粘弾性体層にはせん断変形が生じる。
この粘弾性体層による振動減衰の散逸エネルギは
せん断歪みの2乗に比例して増大するため大きな
減衰効果が得られる。 (実施例) 以下図面に基づき本発明の実施例を説明する。 なお、従来の第22図乃至第25図と同一部分
若しくは相等する部分には同一符号を付してその
説明は省略する。 第1図は、本発明の磁気共鳴イメージング装置
の概略斜視図、第2図は、第1図におけるA−
A′面切断矢視図である。 この第1の実施例においては、傾斜磁場コイル
21と被検体の入る測定空間との間に位置する円
筒殻7の中の高分子化合物(例えばブチルゴムや
ポリサルフアイド・ゴム、ウレタン・ゴム、フル
オロ・ゴム、VEM(商品名)、ネオプレン・ゴム
(商品名)ポリビニル・クロライド・アセテート
やシリコンゴム)等から成る粘弾性体層9が形成
されている。この粘弾性体層9は、例えば、円筒
殻7をあらかじめ内側円筒殻、外側円筒殻に分割
し、内側円筒殻と外側円筒殻との間に粘弾性体層
9が形成されるべき空間を設け、この空間に粘弾
性体層を溶かして流し込むことにより形成され
る。または、内側円筒殻の周囲に金型を設け、粘
弾性体と外側円筒殻を溶かして流し込むことによ
り形成される。この円筒殻7は例えば、被検体の
磁気共鳴作用に基づく出力信号を検出するための
送受信コイルのコイル巻線(図示省略)の巻芯を
構成しているものである。 ところで、磁気共鳴イメージング装置は従来よ
り騒音を発生することが問題となつているが、そ
の騒音発生のメカニズムおよび伝播経路は明らか
にされていない部分もある。本発明者等は、騒音
防止のためには、騒音発生のメカニズムおよび伝
播経路の究明が必要であるとの観点から種々の実
験を繰り返した結果、次に示すような結論を得
た。 第3図a乃至dは各々周波数特性を示すもので
あつて、第3図aは電流(力)の周波数特性、同
図bは傾斜磁場コイル振動の周波数特性、同図c
は送受信コイル振動の周波数特性、同図dは騒音
の周波数特性である。そして、騒音の伝播経路
は、電流(力)→傾斜磁場コイル→送受信コイル
振動→騒音となる。 また、第4図a乃至dは、第3図a乃至dに対
応した各々の振動モードを示すものであつて、第
4図aは力(電流通電時)のモード、同図bは傾
斜磁場コイル振動のモード、同図cは傾斜磁場コ
イル振動のモード、同図dは騒音のモードを示し
ている。 すなわち、傾斜磁場コイル21には、撮影時、
パルス状の電流が通電され、静磁場との作用によ
つて電磁力が生じる。この力の周波数特性および
モードは第3図a、第4図aに示すようなもの
で、周波数成分は一様に減少する傾向にあり、卓
越する成分はない。モードは傾斜磁場コイル21
を単純に曲げる形となる。 電磁力によつて傾斜磁場コイル21が振動す
る。力の周波数特性が卓越成分をもたないため、
力のモードと最も近い固有振動モードが選択され
て現れる。このため振動数は、選択された固有振
動モードに対応した固有振動数が残り観測され
る。ここでは、曲げと見なせるモードが選択さ
れ、500Hz付近の成分が卓越している。 傾斜磁場コイル21の振動が、支持円筒2と送
受信コイル(図示省略)とではさまれた空間の空
気伝播によつて送受信コイルを振動させる。送受
信コイルの振動数は入力である傾斜磁場コイル2
1の振動と同じになるが、振動モードは、力の伝
播が空気伝播によることや、送受信コイル振動が
支持円筒2と連成することから、送受信コイル振
動モードと一致するものとはならない。送受信コ
イルの振動によつて撮影空間に騒音を発生する。
騒音の周波数は入力となる送受信コイルの振動
数、すなわち傾斜磁場コイル21の振動数と等し
くなつている。 このように騒音伝播経路が究明されたことによ
り、初めて本発明が完成されたわけである。 先の第1の実施例においては、騒音伝播経路の
途中に位置する送受信コイルの巻芯となる円筒殻
7内に粘弾性体層9が形成されており、騒音伝播
を遮断するのに効果がある。 次に本発明者等は、第1の実施例の効果を確認
する意味で次のような実験を行なつた。 第5図に実験に用いた磁気共鳴イメージング装
置の概略構成を示すが第1図と第2図と同一部分
には同一符号を付して詳しい説明は省略する、そ
して、第6図に振動の測定位置を図中×印で示し
ている。これは、円筒殻7に巻回されている送受
信コイル22の軸方向長さのほぼ中央の側面部に
加速度ピツクアツプを取付けた位置である。この
ように送受信コイル22に加速度ピツクアツプを
取付けて、従来の構成(粘弾性体層9無し、第2
6図の構成に相当)と本発明の第1の実施例(円
筒殻7内に粘弾性体層9を形成)との振動特性を
調べた。 第7図は、送受信コイル22の振動の周波数分
析の結果を示すものであつて、図中の破線は従
来、図中の実線は、本発明の第1の実施例におけ
る結果である。 図中破線の従来構成においては、第3図に示し
た周波数特性同様に500Hz近傍の成分が卓越して
いるが、 図中実線の本発明の第1の実施例構成において
は、500Hz近傍の成分は明らかに低減しており、
全体としてかなりの低レベルに抑制されているの
が理解できる。 この結果から明らかに本発明によれば、振動が
低減されており、振動と騒音の関係から騒音低減
にも効果があることがわかる。 次に本発明者等は、粘弾性体層9の振動低減の
メカニズムについても検討を試みた。 先に述べたように、粘弾性体層9が円筒殻7の
中に設けられている構成においては、測定時に静
磁場磁石1によつて作られた強い静磁場の中にお
かれた各コイル巻線にパルス電流が流れることに
よつて、各コイル巻線に電磁気力が加わり、その
結果生じた傾斜磁場コイル21の振動が空気伝播
や固体伝播によつて円筒殻7に伝わつて、円筒殻
7に騒音発生に直接関係する曲げ振動等の面外振
動を生じるが、この粘弾性体層9には主にせん断
変形が生じている。 第8図に比較的ヤング率の大きいエポキシ樹脂
等の樹脂部材10,11に挟まれた粘弾性体層9
の単純なせん断変形を示す。せん断応力τによつ
て粘弾性体層9にはせん断歪γが生じているもの
とし、τとγが調和的に変化しているものとする
と、 τ=Re〔τ〜e-j〓t〕 ……(1) γ=Re〔γ〜e-j〓t〕 ……(2) と複素せん断応力γ〜、複素せん断歪τ〜で表わされ
る。ただし、Reは実数部、jは虚数単位、ωは
角振動数、tは時間を各々表わしている。 また一般に、粘弾性体の特性も複素数で表さ
れ、横弾性係数Gは G=Go(1+jβ) ……(3) のように表される。 ここでGoは粘弾性体の弾性特性に対応する実
数の横弾性係数、βは損失係数である。 また、 τ〜=Gγ〜 ……(4) の関係がある。 粘弾性体層9で振動の一周期中に単位体積当り
で散逸されるエネルギDは次式で示される。 D=Im〔τ〜e-j〓t〕γ・dt ……(5) =Goβ|γ|sin(ωt+φ) ・|γ|sin(ωt+φ)dt =πωGoβ|γ|2 ……(6) ただし、Imは虚数部、φはγの初期位相(6)式
より、散逸エネルギDはせん断歪γの2乗と損失
係数βに比例して増大することがわかる。 また第8図に示したモデルにおいて、樹脂部材
10,11の変位量をu、粘弾性体層9の厚さ方
向の座標をyとするとせん断歪γは γ=∂u/∂y ……(7) あるいは、u,yがともに微小δu,δyで表わされ
るものと仮定すると、 γδu/δy ……(8) の関係が成立する。 したがつて、(6)式、(7)式、(8)式の関係より粘弾
性体層9の厚さ(上式のδyの値)を円筒殻7の厚
さに比較して薄くすることにより粘弾性体層9の
せん断歪γを大きくすることができ散逸エネルギ
Dを大きくすることができる。 さらに、より実際に近いものとして第9図に示
すように基層、粘弾性体層、拘束層から成るサン
ドイツチ状の平板を考える。(なお、ここで基層
と拘束層は便宜上の名称であつて、両者は実質的
に同様のもので、それぞれどちらがどちらでもか
まわない。) 1972.12.Transaction of the ASME.Journal
of Applied Mechanics pp.1041〜1046にYANら
によつて、サンドイツチ平板の曲げ変形に関する
運動方程式が次のように与えられている。 β〜Δ4w+α/G2Δ2w¨+w¨=0 …(9) ここでwは、は面密度、G2は粘弾性体層の
横弾性係数で、 β〜=(D1I10+D3I30) −(D1A10+D3A30)2/D1h1+D3h3 …(10) α〜=D1D3/h1+h2+h3 h2(h3A10−h1A30)/D1h1+D3h3 …(11) D1=E1/1−ν1 2,D3=E3/1−ν3 2 …(12) A10=Z1 2/2,A30=Z3 2−Z2 2/2 …(13) I10=Z1 3/3,I30=Z3 3−Z2 3/3 …(14) E1,E3は基層、拘束層のヤング率、ν1,ν3は基
層、拘束層のポアソン比、h1,h2,h3は基層、粘
弾性体層、拘束層の厚さ、Z1,Z2,Z3は、基層の
底面から測つた基層、粘弾性体層、拘速層の上面
までの寸法である。 また、Δ2=∂2/∂x2+∂2/∂y2で、・(ドツト)
を表 している。 振動が時間に関して調和なものとすると、複素
変数Wが次のように導入でき、 w=Re〔We-j〓t〕 …(15) 粘弾性体層の横弾性係数G2も、複素横弾性係
数G2 *に拡張される。 G2 *=(1+jβ)G2 …(16) ただし、jは虚数単位、ωは角振動数、βは粘
弾性体層の損失係数。これら、複素変数を用いて
(9)式を表表し、粘弾性体層のせん断に関する保存
力は、基層、拘束層の曲げに関するものより小さ
いものとして無視すると、次のように示される。 β〜Δ4W+jρ−ω2α/G2 β/1+β2Δ2W −ω2W=0 …(17) (17)式から、振動の1周期に散逸されるエネル
ギDが次のように得られる。 D=πω2−α/G2 β/1+β2 ∫∫|W|Δ2|W|dxdy …(18) また、ポテンシヤル・エネルギの最大値
Epmaxが次のように得られる。 Epmax=β〜∫∫ W|Δ4|W|dxdy …(19) (18),(19)式より、サンドイツチ平板の損失係
数が次のように定義される。 =D/2πEpmax =ρ/G2 β/1+β2・ξ・Cm …(20) ξ=−α/2β …(21) 基層および、粘弾性体層の厚さをr1=h1/(h1
+h2+h3),r2=h2/(h1+h2+h3)と無次元化
し、粘弾性体層の厚さh2が全体の厚さh1+h2+h3
に比べて薄く、0.25>>r2を満すものとすると、 ξ=3r2(r1−r1 2)/(RD+1/RD−2)r1 4+
4(1−RD)r1 3−6(1−RD) ※ ※ /r1 2+4(1−RD)r1+RD …(22) と表される。 ここで、はサンドイツチ平板の密度、r1およ
びr2は、基層および粘弾性体層の厚さを、全体の
厚さで割つた無次元厚さ、RDは、拘束層と基層
との剛性比で、基層のヤング率E1、ポアソン比ν1
および拘束層のヤング率E3、ポアソン比ν3ら、
RD=E3(1−ν1 2)/E1(1−ν3 2)と得られる。 また、Cmは、サンドイツチ平板の振動の周波
数および、振動モードによつて決まる部分で、こ
こでは簡単のため除外して考える。 尚、上式を求めるに当つて、粘弾性体層の厚さ
は、全体の厚さに対して無視し得る程度に薄いも
のと仮定している。 (20)式により、損失係数ηを大にする条件は、
粘弾性体層の損失係数βが大きく、横弾性係数
G0が小さいこと、(粘弾性体層の厚さはある程度
大きいこと)、ξが大きいことであることが分る。 ξは、(22)式のように、RDとR1との関係によつ
て決まる。剛性比RDと基層無次元厚さr1に対する
ξの特性をプロツトすると第10図に示すような
ものとなる。この図から、基層と拘束層の剛性が
等しいRD=1.0の場合には、粘弾性体層の位置は、
r1=0.5すなわち、サンドイツチ平板の厚さ方向、
中央でξが最も大きくなり、損失係数ηも大きく
なることが分る。 逆に、基層と拘束層の曲げ剛性が大きく異る条
件となる、r1が0.5から離れた条件では、ξは小
さく、ηも小さくなる。RD=1.0の場合にも同様
のことが言える。したがつて、損失係数ηを大き
くし、良好な減衰特性を得るためには、粘弾性体
層をはさむ基層と拘束層の曲げ剛性は、近い程良
いと言える。なお、第10図の結果からξ≧0.1
が望ましいことがわかる。 以上の結果をまとめると、粘弾性体層9には、
損失係数βが大きく、また、横弾性係数G0が小
さくなるようにヤング率E0が小さく、ポアソン
比ν0の大きい(G0=E0/2(1+ν0))材料を用
い、また、粘弾性体層9をはさむ部材の曲げ剛性
は、できるだけ等しくすることによつて、損失係
数ηを大きくし、良好な減衰特性を得ることがで
きる。 また、粘弾性体層9の厚さは、せん断歪を大き
くするためには、薄く、また、エネルギ散逸する
部分の体積を増すためには、ある程度の厚さが必
要なため、実際の磁気イメージング装置において
は、0.01mmないし3mm程度が望ましい。 このようにして散逸エネルギDあるいは損失係
数ηを大きくすることで円筒殻7の振動を小さく
抑えることができ、騒音低減に多大な効果があ
る。 次に第11図と第12図は、本発明の第2の実
施例を示すもので、第11図は傾斜磁場コイル2
1を取り出して拡大して示す要部概略斜視図、第
12図は第11図におけるB−B′面切断矢視図
である。なお、第1の実施例と同一部分には同一
符号を付して詳細な説明は省略する。 この実施例においては、傾斜磁場コイルのコイ
ル巻芯23をG−FRP(Grass−Fiber−
Reinforced Plastics)製とし、このコイル巻芯
23の回りに巻回したコイル巻線27,29をモ
ールドするエポキシ樹脂24の外周に粘弾性体層
9を形成し、さらにその外周をG−FRP製で筒
状に形成した外筒13で密着包囲した積層構造と
したことである。 ここでコイル巻芯23の外周にG−FRP製の
外筒13を設けた理由を簡単に説明する。 まず、エポキシ樹脂とG−FRPとの縦断性係
数(ヤング率)とを第1表に示す。
【表】
第1表から明らかなようにG−FRPのほうが
縦断性係数が大きく、剛性が大きい。 前述のように、損失係数ηを大きくするために
は、粘弾性体層9をはさむ部材(基層と拘束層)
の曲げ剛性は近い値でなければいけない。この構
成で、粘弾性体層9の外周を、剛性の低いエポキ
シ樹脂で形成した場合、粘弾性体層9をはさむ部
材の曲げ剛性は、外周側が低いものとなり、良好
な損失係数が得られない。また、外周側を内周側
と同じエポキシ樹脂を形成し、その上にG−
FRPを形成した構成にした場合、粘弾性体層9
をはさむ部材の曲げ剛性は、ほぼ等しくなるが、
傾斜磁場コイル円筒殻の厚さが厚くなるため、静
磁場磁石の開口径を大きくするか、あるいは、測
定空間の開口径を小さくする必要が生じ、不都合
である。 このため、粘弾性体層9の外周側には、エポキ
シ樹脂よりかるかに剛性の高い、G−FRPのみ
を密着包囲することによつて、傾斜磁場コイル円
筒殻の厚さを、過大に厚くすることなく、粘弾性
体層をはさむ部材の曲げ剛性を近い値にした構成
が本実施例である。 ところで、この第2の実施例においては粘弾性
体層9は、樹脂24と外筒13の間に形成されて
いるが、本発明者等は、この第2の実施例の効果
を確認するために次のような実験を行なつた。 実験に用いた磁気共鳴イメージング装置の概略
構成は第5図と同等であるが傾斜磁場コイル21
の構成は第11図、第12図の構成である。 この実験では、振動と騒音の関係についても究
明することとして、第13図に示すように傾斜磁
場コイル21の周壁端部A位置及び周壁中央部B
位置(軸方向中央部)に加速度ピツクアツプを取
付けて振動の時刻歴を測定すると共に、第14図
に示すように傾斜磁場コイル21の中心軸線上の
位置、O,P,Q,R,S及び周壁近傍位置Tに
測定用マイクを配設して騒音レベルを測定した。 それぞれの測定結果を第15図乃至第17図に
示す。 第15図は、第13図におけるA位置の振動時
刻歴、第16図は、第13図におけるB位置の振
動時刻歴であつて、図中破線(‐‐‐‐‐)は従来の
傾斜磁場コイル(粘弾性体層9及びG−FRP製
外筒13は無し)、 図中実線(−−)は、本発明第2の実施例の傾
斜磁場コイル21(粘弾性体層9及びG−FRP
製の外筒13有り)を示している。 これらの結果から、測定位置A,B共に従来よ
りも本発明の方が振動が低減していることが明ら
かに確認できる。 また、第17図中破線(‐‐‐‐‐)は同じく従来
の傾斜磁場コイル、図中実線(−−)は同じく本
発明第2の実施例を示しており、測定位置により
騒音レベルの低下率が若干異なるものの、明らか
に騒音レベルの低下が確認でき、平均で、本発明
第2の実施例の方が従来のものより約3.25dB
(A)の騒音低下が達成されている。 このように、本発明のように粘弾性体層9を両
側から挾むサンドイツチ構造を採用することによ
り振動及び騒音の低減が達成でき、しかも第2の
実施例に示すようにG.FRP製の外筒と組合せる
ことにより、さらにその効果の向上が期待でき
る。 次に第18図と第19図は、本発明の第3の実
施例を示すもので、第18図は傾斜磁場コイル2
1の斜視図、第19図は第18図におけるC−
C′面切矢視図である。 この第3の実施例においては、コイル巻線2
7,29をモールドするエポキシ等の樹脂24の
中に高分子化合物等から成る粘弾性体層9が形成
されている。この粘弾性体層9の形成方法は、先
の実施例で円筒殻7の中に粘弾性体層9を形成し
たのと同様にして形成される。 このように粘弾性体層9が傾斜磁場コイル21
の樹脂24の中に形成されているものにおいても
第3図に示した騒音伝播経路を遮断するような作
用が得られるため第1の実施例の円筒殻7の中に
粘弾性体層9が形成されているものと同等の作
用・効果が得られる。当然(6)式、(7)式、(8)式、(2
0)式の関係も当てはまるため、粘弾性体層9の厚
さが薄くヤング率の小さな材料を用いることによ
つて散逸エネルギDを大きくでき、樹脂24の振
動を小さく抑えることができ騒音低減に多大な効
果がある。 次に第20図乃至第22図は、本発明の第4乃
至第6の実施例を示すもので、先の実施例及び従
来と同一部分には同一符号を付してその説明は省
略する。 第20図は、第4の実施例を示しており、高分
子化合物から成る粘弾性体層9は、傾斜磁場コイ
ル21のコイル巻芯23の中に形成されている。
粘弾性体層9の形成方法、作用、効果は先の実施
例と同様である。 第21図は、第5の実施例を示しており、粘弾
性体層9は、傾斜磁場コイル21のコイル巻芯2
3と各コイルをモールドする樹脂24との間に形
成されている。粘弾性体層9の形成方法、作用、
効果は先の実施例と同様である。 第22図は、第6の実施例を示すもので粘弾性
体層9は傾斜磁場コイル21を静磁場磁石1に支
持するための支持円筒殻2の中に設けられてい
る。粘弾性体層9の形成方法、作用、効果は先の
実施例と同様である。 なお、上記実施例においては、粘弾性体層9は
各々一層だけ形成されていたが多層に形成しても
よく、また各々の円筒殻に沿つて円筒状に形成し
ているが、部分的に形成しても本発明の作用・効
果を達成できる。 また、各々の実施例を組合せて実施してもよ
い。当然第2の実施例で示したG−FRP製の外
筒13を樹脂24の外周側に密着させる構成を他
の実施例と組合せて振動、騒音の低減効果をさら
に向上させてもよい。 また、磁気共鳴イメージング装置の種々(形
式)によつては、例えば傾斜磁場コイル21を静
磁場磁石1に支持する支持円筒殻2の無いもの
や、傾斜磁場コイル21と被検体の入る測定空間
との間に位置する円筒殻7が円筒以外の形状であ
つたり、種々の変形が考えられるが、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で適応させることにより騒音
低減に多大な効果が奏せられる。 上記実施例は、いずれも磁気共鳴イメージング
装置に実際に必要なものを利用して粘弾性体層9
を挾むサンドイツチ構造としたものであるが、新
たに粘弾性体層9を第1の部材と第2の部材で挾
んだ構造物を作成して静磁場磁石よりも被検体に
近い側に配置するように後から付加してもよいこ
とはもちろんである。 [発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、測定時に
傾斜磁場コイルの振動、あるいはこの振動が他の
部材、例えば円筒殻等に伝つても粘弾性体層によ
つて振動エネルギを散逸することができるため、
傾斜磁場コイル、あるいは他の部材、円筒殻等の
振動を小さく抑えることができ、騒音を低減でき
る。
縦断性係数が大きく、剛性が大きい。 前述のように、損失係数ηを大きくするために
は、粘弾性体層9をはさむ部材(基層と拘束層)
の曲げ剛性は近い値でなければいけない。この構
成で、粘弾性体層9の外周を、剛性の低いエポキ
シ樹脂で形成した場合、粘弾性体層9をはさむ部
材の曲げ剛性は、外周側が低いものとなり、良好
な損失係数が得られない。また、外周側を内周側
と同じエポキシ樹脂を形成し、その上にG−
FRPを形成した構成にした場合、粘弾性体層9
をはさむ部材の曲げ剛性は、ほぼ等しくなるが、
傾斜磁場コイル円筒殻の厚さが厚くなるため、静
磁場磁石の開口径を大きくするか、あるいは、測
定空間の開口径を小さくする必要が生じ、不都合
である。 このため、粘弾性体層9の外周側には、エポキ
シ樹脂よりかるかに剛性の高い、G−FRPのみ
を密着包囲することによつて、傾斜磁場コイル円
筒殻の厚さを、過大に厚くすることなく、粘弾性
体層をはさむ部材の曲げ剛性を近い値にした構成
が本実施例である。 ところで、この第2の実施例においては粘弾性
体層9は、樹脂24と外筒13の間に形成されて
いるが、本発明者等は、この第2の実施例の効果
を確認するために次のような実験を行なつた。 実験に用いた磁気共鳴イメージング装置の概略
構成は第5図と同等であるが傾斜磁場コイル21
の構成は第11図、第12図の構成である。 この実験では、振動と騒音の関係についても究
明することとして、第13図に示すように傾斜磁
場コイル21の周壁端部A位置及び周壁中央部B
位置(軸方向中央部)に加速度ピツクアツプを取
付けて振動の時刻歴を測定すると共に、第14図
に示すように傾斜磁場コイル21の中心軸線上の
位置、O,P,Q,R,S及び周壁近傍位置Tに
測定用マイクを配設して騒音レベルを測定した。 それぞれの測定結果を第15図乃至第17図に
示す。 第15図は、第13図におけるA位置の振動時
刻歴、第16図は、第13図におけるB位置の振
動時刻歴であつて、図中破線(‐‐‐‐‐)は従来の
傾斜磁場コイル(粘弾性体層9及びG−FRP製
外筒13は無し)、 図中実線(−−)は、本発明第2の実施例の傾
斜磁場コイル21(粘弾性体層9及びG−FRP
製の外筒13有り)を示している。 これらの結果から、測定位置A,B共に従来よ
りも本発明の方が振動が低減していることが明ら
かに確認できる。 また、第17図中破線(‐‐‐‐‐)は同じく従来
の傾斜磁場コイル、図中実線(−−)は同じく本
発明第2の実施例を示しており、測定位置により
騒音レベルの低下率が若干異なるものの、明らか
に騒音レベルの低下が確認でき、平均で、本発明
第2の実施例の方が従来のものより約3.25dB
(A)の騒音低下が達成されている。 このように、本発明のように粘弾性体層9を両
側から挾むサンドイツチ構造を採用することによ
り振動及び騒音の低減が達成でき、しかも第2の
実施例に示すようにG.FRP製の外筒と組合せる
ことにより、さらにその効果の向上が期待でき
る。 次に第18図と第19図は、本発明の第3の実
施例を示すもので、第18図は傾斜磁場コイル2
1の斜視図、第19図は第18図におけるC−
C′面切矢視図である。 この第3の実施例においては、コイル巻線2
7,29をモールドするエポキシ等の樹脂24の
中に高分子化合物等から成る粘弾性体層9が形成
されている。この粘弾性体層9の形成方法は、先
の実施例で円筒殻7の中に粘弾性体層9を形成し
たのと同様にして形成される。 このように粘弾性体層9が傾斜磁場コイル21
の樹脂24の中に形成されているものにおいても
第3図に示した騒音伝播経路を遮断するような作
用が得られるため第1の実施例の円筒殻7の中に
粘弾性体層9が形成されているものと同等の作
用・効果が得られる。当然(6)式、(7)式、(8)式、(2
0)式の関係も当てはまるため、粘弾性体層9の厚
さが薄くヤング率の小さな材料を用いることによ
つて散逸エネルギDを大きくでき、樹脂24の振
動を小さく抑えることができ騒音低減に多大な効
果がある。 次に第20図乃至第22図は、本発明の第4乃
至第6の実施例を示すもので、先の実施例及び従
来と同一部分には同一符号を付してその説明は省
略する。 第20図は、第4の実施例を示しており、高分
子化合物から成る粘弾性体層9は、傾斜磁場コイ
ル21のコイル巻芯23の中に形成されている。
粘弾性体層9の形成方法、作用、効果は先の実施
例と同様である。 第21図は、第5の実施例を示しており、粘弾
性体層9は、傾斜磁場コイル21のコイル巻芯2
3と各コイルをモールドする樹脂24との間に形
成されている。粘弾性体層9の形成方法、作用、
効果は先の実施例と同様である。 第22図は、第6の実施例を示すもので粘弾性
体層9は傾斜磁場コイル21を静磁場磁石1に支
持するための支持円筒殻2の中に設けられてい
る。粘弾性体層9の形成方法、作用、効果は先の
実施例と同様である。 なお、上記実施例においては、粘弾性体層9は
各々一層だけ形成されていたが多層に形成しても
よく、また各々の円筒殻に沿つて円筒状に形成し
ているが、部分的に形成しても本発明の作用・効
果を達成できる。 また、各々の実施例を組合せて実施してもよ
い。当然第2の実施例で示したG−FRP製の外
筒13を樹脂24の外周側に密着させる構成を他
の実施例と組合せて振動、騒音の低減効果をさら
に向上させてもよい。 また、磁気共鳴イメージング装置の種々(形
式)によつては、例えば傾斜磁場コイル21を静
磁場磁石1に支持する支持円筒殻2の無いもの
や、傾斜磁場コイル21と被検体の入る測定空間
との間に位置する円筒殻7が円筒以外の形状であ
つたり、種々の変形が考えられるが、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で適応させることにより騒音
低減に多大な効果が奏せられる。 上記実施例は、いずれも磁気共鳴イメージング
装置に実際に必要なものを利用して粘弾性体層9
を挾むサンドイツチ構造としたものであるが、新
たに粘弾性体層9を第1の部材と第2の部材で挾
んだ構造物を作成して静磁場磁石よりも被検体に
近い側に配置するように後から付加してもよいこ
とはもちろんである。 [発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、測定時に
傾斜磁場コイルの振動、あるいはこの振動が他の
部材、例えば円筒殻等に伝つても粘弾性体層によ
つて振動エネルギを散逸することができるため、
傾斜磁場コイル、あるいは他の部材、円筒殻等の
振動を小さく抑えることができ、騒音を低減でき
る。
第1図と第2図は、本発明の第1の実施例に係
る磁気共鳴イメージング装置の斜視図とA−
A′線切断矢視図、第3図と第4図は、本発明の
根拠となる騒音伝般経路を解析した模式図、第5
図と第6図は本発明の第1の実施例における振動
特性を測定するための実験説明図、第7図は本発
明の第1の実施例と従来の振動周波数の比較結果
を示す特性図、第8図と第9図は本発明の作用を
説明するためのモデル図、第10図は、第9図に
おけるサンドイツチ平板の損失係数に係る特性
図、第11図と第12図は本発明の第2の実施例
に係る傾斜磁場コイルの斜視図とB−B′線切断
矢視図、第13図と第14図は、本発明の第2の
実施例に係る振動の時刻歴と騒音レベルの測定を
行なうための実験説明図、第15図と第16図
は、本発明の第2の実施例と従来の振動時刻歴の
測定比較結果を示す特性図、第17図は、本発明
の第2の実施例と従来の騒音レベルの測定比較結
果を示す特性図、第18図と第19図は、本発明
の第3の実施例に係る傾斜磁場コイルの斜視図と
C−C′線切断矢視図、第20図乃至第22図は、
本発明の第4乃至第6の実施例を示す断面図、第
23図と第24図は従来の磁気共鳴イメージング
装置の斜視図とD−D′線切断矢視図、第25図
と第26図は、従来の傾斜磁場コイルの斜視図で
ある。 1…静磁場磁石、2…支持円筒殻、7…円筒
殻、9…粘弾性体層、13…外筒(第2の樹脂)、
21…傾斜磁場コイル、23…コイル巻芯、24
…モールド樹脂(第1の樹脂)、25,27,2
9…コイル巻線。
る磁気共鳴イメージング装置の斜視図とA−
A′線切断矢視図、第3図と第4図は、本発明の
根拠となる騒音伝般経路を解析した模式図、第5
図と第6図は本発明の第1の実施例における振動
特性を測定するための実験説明図、第7図は本発
明の第1の実施例と従来の振動周波数の比較結果
を示す特性図、第8図と第9図は本発明の作用を
説明するためのモデル図、第10図は、第9図に
おけるサンドイツチ平板の損失係数に係る特性
図、第11図と第12図は本発明の第2の実施例
に係る傾斜磁場コイルの斜視図とB−B′線切断
矢視図、第13図と第14図は、本発明の第2の
実施例に係る振動の時刻歴と騒音レベルの測定を
行なうための実験説明図、第15図と第16図
は、本発明の第2の実施例と従来の振動時刻歴の
測定比較結果を示す特性図、第17図は、本発明
の第2の実施例と従来の騒音レベルの測定比較結
果を示す特性図、第18図と第19図は、本発明
の第3の実施例に係る傾斜磁場コイルの斜視図と
C−C′線切断矢視図、第20図乃至第22図は、
本発明の第4乃至第6の実施例を示す断面図、第
23図と第24図は従来の磁気共鳴イメージング
装置の斜視図とD−D′線切断矢視図、第25図
と第26図は、従来の傾斜磁場コイルの斜視図で
ある。 1…静磁場磁石、2…支持円筒殻、7…円筒
殻、9…粘弾性体層、13…外筒(第2の樹脂)、
21…傾斜磁場コイル、23…コイル巻芯、24
…モールド樹脂(第1の樹脂)、25,27,2
9…コイル巻線。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 第1の部材と第2の部材とで、この第1および
第2の部材よりも厚みが薄い粘弾性体層を挟んだ
構造物を、前記静磁場磁石よりも前記被検体に近
い側に配置したことを特徴とする磁気共鳴イメー
ジング装置。 2 前記構造物は、前記傾斜磁場コイル近傍に直
接あるいは間接的に接触して配置されていること
を特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージン
グ装置。 3 前記検出手段は送受信コイルであつて、前記
構造物は前記検出手段近傍に配置されていること
を特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージン
グ装置。 4 前記構造物の前記第1の部材および前記第2
の部材の少なくとも一方は、前記傾斜磁場コイル
と前記被検体の入る測定空間に配置され前記検出
手段たる送受信コイルの巻芯となる円筒殻形状の
中空部材であることを特徴とする請求項1記載の
磁気共鳴イメージング装置。 5 前記構造物の前記第1の部材および前記第2
の部材の少なくとも一方は、前記傾斜磁場コイル
の巻線を保持する巻芯であることを特徴とする請
求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。 6 前記傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持
し、樹脂により周囲をモールドして形成されてお
り、前記構造物の前記第1の部材および前記第2
の部材の少なくとも一方は前記樹脂であることを
特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング
装置。 7 前記傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持
し、その周囲を第1の樹脂によりモールドすると
共に、この第1の樹脂の周囲を前記第1の樹脂よ
りも剛性の大きな第2の樹脂により覆つて形成さ
れており、前記構造物の前記第1の部材および前
記第2の部材の少なくとも一方は前記第2の樹脂
であることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴
イメージング装置。 8 前記傾斜磁場コイルは前記静磁場コイルに中
空部材を介して支持されており、前記構造物の前
記第1の部材および第2の部材の少なくとも一方
は、前記中空部材であることを特徴とする請求項
1記載の磁気共鳴イメージング装置。 9 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 前記傾斜磁場コイルと前記被検体の入る測定空
間との間に中空部材を配置し、この中空部材の部
材内部に粘弾性体層を形成したことを特徴とする
磁気共鳴イメージング装置。 10 前記検出手段は送受信コイルであり円筒殻
形状の前記中空部材を巻芯として保持されている
ことを特徴とする請求項9記載の磁気共鳴イメー
ジング装置。 11 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 前記傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持
し、その周囲を第1の樹脂によりモールドすると
共に、この第1の樹脂の周囲を前記第1の樹脂よ
りも剛性の大きな第2の樹脂により覆つて形成さ
れており、前記第1の樹脂と前記第2の樹脂との
間若しくは前記第2の樹脂の内部の少なくとも一
方に粘弾性体層を形成したことを特徴とする磁気
共鳴イメージング装置。 12 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 前記傾斜磁場コイルの巻線を保持する巻芯の内
部に粘弾性体層を形成したことを特徴とする磁気
共鳴イメージング装置。 13 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 前記傾斜磁場コイルは巻線を巻芯により保持
し、樹脂により周囲をモールドして形成され、前
記樹脂の内部若しくは前記巻芯と前記樹脂との間
の少なくとも一方に粘弾性体層を形成したことを
特徴とする磁気共鳴イメージング装置。 14 静磁場を発生させる静磁場磁石と、 前記静磁場内に傾斜磁場を作用させる傾斜磁場
コイルと、 前記静磁場及び傾斜磁場内の被検体の磁気共鳴
作用に基づく信号を検出するための検出手段とを
備え、 前記検出手段からの検出信号を処理して前記被
検体の任意部分の画像情報を得る磁気共鳴イメー
ジング装置において、 前記傾斜磁場コイルは前記静磁場コイルに中空
部材を介して支持されており、この中空部材の部
材内部に粘弾性体層を形成したことを特徴とする
磁気共鳴イメージング装置。 15 前記粘弾性体層を形成する粘弾性体のヤン
グ率は、前記第1の部材および第2の部材のヤン
グ率と比較して小さいことを特徴とする請求項1
記載の磁気共鳴イメージング装置。 16 前記粘弾性体層を形成する粘弾性体は前記
第1の部材および第2の部材と比較して損失係数
が大きいものであることを特徴とする請求項1、
請求項9、あるいは請求項11乃至請求項14の
いずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。 17 前記粘弾性体層の厚みは、0.01mm以上3mm
以下であることを特徴とする請求項1、請求項
9、あるいは請求項11乃至請求項14のいずれ
かに記載の磁気共鳴イメージング装置。 18 前記粘弾性体層は高分子化合物から成るこ
とを特徴とする請求項1、請求項9、あるいは請
求項11乃至請求項14のいずれかに記載の磁気
共鳴イメージング装置。 19 前記粘弾性体層は、前記第1の部材と第2
の部材との間に粘弾性体を溶融状態で流し込んだ
後に硬化させて形成されていることを特徴とする
請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。 20 前記第1の部材あるいは前記第2の部材の
損失係数ηは η=ρ/G2・β/1+β2・〓・Cm ただし、ρは前記第1の部材あるいは第2の部
材の面密度 G2は前記粘弾性体層の横弾性係数 βは前記粘弾性体の損失係数 Cmは前記第1の部材あるいは第2の部材
の振動の周波数および振動モードによつて
決まる定数 〓=3r2(r1−r1 2)/(RD+1/RD−2
)r1 4+4(1−RD)※ ※ /r1 3−6(1−RD)r1 2+4(1
−RD)r1+RD ここで、r1は前記第1の部材あるいは第2の部
材の厚さを前記第1の部材、第2の部材、
粘弾性体層トータルの厚さで割つた無次元
厚さ r2は前記粘弾性体層の厚さを前記第1の部
材、第2の部材、粘弾性体層のトータルの
厚さで割つた無次元厚さ RDは前記第1の部材と第2の部材との剛
性比 と表わされる時に〓≧0.1を満足することを特徴
とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装
置。
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