JP4165589B2 - 検出装置およびその検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、検出装置および方法に関し、特に、ロボットハンドやマニピュレータに接触している物体の静的状態や動的挙動、または人との物理的インタラクションを容易に検出することができるようにした検出装置および方法に関する。
ロボットハンドやマニピュレータにおいて、多種多様な大きさや形状、表面状態、重量の任意物体を起用に把持して操りを行ったり、人間と親和性の高い物理的インタラクション(相互作用)を行うためには、少なくとも、「力の大きさ、方向、分布」を検知できることが必要であり、それらに加えて、「すべり」、「転がり」、「振動」などの物体の動的挙動を検知できることも必要である。さらに、物体を把持する指先や皮膚にあたる部分には、把持に最適なやわらかさ(粘弾性、超弾性、ゴム的性質)と表面の摩擦によるグリップ性が必要である。
一方、人間が手先を使って操作する機械(リモートコントローラ、コントローラ、ボリュームスイッチなど)は、指先発生力やその位置を正確に検知するセンサデバイスが必要である。
ここで、一般的な触覚センサは、以下の5種類に分類される。
1.接触(接触の有無、接近の確認)のセンサとしては、例えば、リミットスイッチ、圧力センサ、光センサ、ホール素子、静電容量センサなどが挙げられる。
2.圧覚(圧力、力、把握力)のセンサとしては、例えば、半導体圧力センサ、ストレインゲージ、モータ電位、バネ変位などが挙げられる。
3.分布触覚(圧力分布、力分布)のセンサとしては、感圧ゴム+電極フィルム、感圧高分子フィルム+電極板、光センサ+ゴム板、集積化半導体圧力などが挙げられる。
4.すべり覚(相対変位、すべり振動、せん断力)のセンサとしては、ローラorボール+エンコーダ、振動センサ、3次元触覚センサなどが挙げられる。
5.力覚(力、モーメント)のセンサとしては、ストレインゲージ+構造体、ひずみブロック、光センサ+バネ、駆動力センサなどが挙げられる。
なお、これらの触覚センサの1つとして、特許文献1には、皮膚などの粘弾性体表面の力学特性を測定するために、変形量から特性を測定する測定装置が記載されており、特許文献2には、感圧センサに用いる際に好適な磁性粒子が所定の位置に配列された磁性粒子分散膜が記載されている。
特開2004−85548号公報 特開2004−273176号公報
以上のように、多くの種類の触覚センサが存在するが、ロボットハンドやマニピュレータにおける任意物体把持や操り、または人と親和性の高い物理的インタラクションを行えるセンサは少なく、さらに物体を把持する指先や皮膚にあたる部分に最適なやわらかさと表面摩擦によるグリップ性を求めたものは殆ど見当たらない。
また、感圧ゴムや光を利用したもののように、一部柔軟材料の変形を利用したものが見られるが、それらには色々な問題点があったり、複雑な構造であったり、高価な製品であることが多かった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ロボットハンドやマニピュレータに接触している物体の静的状態や動的挙動、または人との物理的インタラクションを容易に検出することができるようにするものである。
本発明の一側面の検出装置は、磁石原料と粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石と、前記粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化を検出する磁束検出手段とを備える。
前記磁束検出手段は、XYZ座標系における1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子で構成されることができる。
前記磁気検出素子は、前記1軸が前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向に略平行となるように配置されることができる。
前記磁気検出素子からの前記出力電圧の中点電圧は、前記粘弾性磁石に対しての荷重方向と前記粘弾性磁石の変形に応じて設定されることができる。
前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報を検出する情報検出手段をさらに備えることができる。
前記磁束検出手段は、XYZ座標系における2軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子で構成されることができる。
前記2軸のうち一方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記一方の軸が前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向と略平行になるように配置され、前記2軸のうち他方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記一方の軸に対して前記他方の軸が略垂直になるように配置されることができる。
前記一方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子からの前記出力電圧の中点電圧は、前記粘弾性磁石に対しての荷重方向と前記粘弾性磁石の変形に応じて設定されることができる。
前記他方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、2つで構成され、前記2つの磁気検出素子の中心が前記一方の軸上に位置するように配置されることができる。
前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報および荷重中心位置情報を検出する情報検出手段をさらに備えることができる。
前記磁束検出手段は、XYZ座標系における3軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子で構成されることができる。
前記3軸のうち第1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向に略平行に配置され、前記第1軸をz軸としたとき、前記3軸のうち第2軸および第3軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記第2軸および第3軸が、前記z軸に対してx軸およびy軸となるようにそれぞれ配置されることができる。
前記第1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子からの前記出力電圧の中点電圧は、前記粘弾性磁石に対しての荷重方向と前記粘弾性磁石の変形に応じて設定されることができる。
前記第2の軸および第3の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、それぞれ2つで構成され、前記2つの磁気検出素子の中心が前記第1軸上に位置するようにそれぞれ配置されることができる。
前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報および荷重中心位置情報を検出する情報検出手段をさらに備えることができる。
前記粘弾性磁石には、薄い表層が一体化されていることができる。
本発明の一側面の検出方法は、磁束密度ベクトルの変化を検出する磁束検出手段を備える検出装置の検出方法において、前記磁束検出手段が、磁石原料と粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化を検出するステップを含む。
本発明においては、磁石原料と粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化が検出される。
本発明によれば、ロボットハンドやマニピュレータにおける任意物体把持や操りを正確に行ったり、または人とより親和性の高い物理的インタラクションをとることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の検出装置(例えば、図3のセンサ21)は、磁石原料と粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石(例えば、図3の応力磁界変換部41)と、前記粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化を検出する磁束検出手段(例えば、図3の磁界検出部42)とを備える。
前記磁束検出手段は、XYZ座標系における1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子(例えば、図13のz軸のホール素子81z)で構成されることができる。
前記磁気検出素子(例えば、図14のz軸のホール素子81z)は、前記1軸が前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向(例えば、図14のバイアス磁界Bの方向)に略平行となるように配置されることができる。
前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報を検出する情報検出手段(例えば、図15の信号処理部112)をさらに備えることができる。
前記磁束検出手段は、XYZ座標系における2軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子(例えば、図13のx軸のホール素子81xとz軸のホール素子81z)で構成されることができる。
前記2軸のうち一方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子(例えば、図14のz軸のホール素子81z)は、前記一方の軸が前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向(例えば、図14のバイアス磁界Bの方向)と略平行になるように配置され、前記2軸のうち他方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子(例えば、図14のx軸のホール素子81x1)は、前記一方の軸に対して前記他方の軸が略垂直になるように配置されることができる。
前記他方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子(例えば、図14のx軸のホール素子81x1および81x2)は、2つで構成され、前記2つの磁気検出素子の中心が前記一方の軸上に位置するように配置されることができる。
前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報および荷重中心位置情報を検出する情報検出手段(例えば、図15の信号処理部112)をさらに備えることができる。
前記磁束検出手段は、XYZ座標系における3軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子(例えば、図13のx軸のホール素子81x、y軸のホール素子81y、およびz軸のホール素子81z)で構成されることができる。
前記3軸のうち第1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子(例えば、図14のz軸のホール素子81z)は、前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向(例えば、図14のバイアス磁界Bの方向)に略平行に配置され、前記第1軸をz軸としたとき、前記3軸のうち第2軸および第3軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子(例えば、図14のx軸のホール素子81x1およびy軸のホール素子81y1)は、前記第2軸および第3軸が、前記z軸に対してx軸およびy軸となるようにそれぞれ配置されることができる。
前記第2の軸および第3の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子(例えば、図14のx軸のホール素子81x1および81x2と、y軸のホール素子81y1および81y2)は、それぞれ2つで構成され、前記2つの磁気検出素子の中心が前記第1軸上に位置するようにそれぞれ配置されることができる。
前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報および荷重中心位置情報を検出する情報検出手段(例えば、図15の信号処理部112)をさらに備えることができる。
前記粘弾性磁石には、薄い表層(例えば、図6のシリコンゴム64)が一体化されていることができる。
本発明の一側面の検出方法は、磁束密度ベクトルの変化を検出する磁束検出手段を備える検出装置の検出方法において、前記磁束検出手段が、磁石原料と粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化を検出する(例えば、図19のステップS13)ステップを含む。
以下、図を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用したロボットハンドマニピュレータの外観の構成例を表している。
ロボットハンドマニピュレータは、肩間接部11、上腕部12、肘間接部13、前腕部14、手首部15、および手部16などからなるロボットハンド1と、ロボットハンド1の肩間接部11を介して、ロボットハンド1を支持する支持部2で構成されている。
ロボットハンド1の上腕部12および前腕部14の内側には、それぞれセンサ21−1および21−2が設けられている。また、図1の左側に拡大して示すように、ロボットハンド1の手部16を構成する掌には、センサ21−3および21−4が設けられており、手部16を構成する親指の指掌面における第1関節より上には、センサ21−5、第1関節と第2間接の間には、センサ21−6がそれぞれ設けられており、人指し指の指掌面における第1関節より上には、センサ21−7、第1関節と第2間接の間には、センサ21−8がそれぞれ設けられている。
さらに、中指の指掌面における第1関節より上には、センサ21−9、第1関節と第2間接の間には、センサ21−10がそれぞれ設けられており、薬指の指掌面における第1関節より上には、センサ21−11、第1関節と第2間接の間には、センサ21−12がそれぞれ設けられており、小指の指掌面における第1関節より上には、センサ21−13、第1関節と第2間接の間には、センサ21−14がそれぞれ設けられている。
なお、センサ21−1乃至21−14を特に区別する必要がない場合、以下、単にセンサ21と称する。
ロボットハンドマニピュレータは、ロボットハンド1の肩間接部11、肘間接部13、手首部15や、手部16の指間接部などの各関節部に内蔵されるアクチュエータを動作させて、図1に示されるマグカップなどの任意物体に、手部16などの各センサ21を接触させる。
ロボットハンド1に設けられた各センサ21は、人間の皮膚のような柔らかさと表面に摩擦を有する磁性体で構成されており、その磁性体が外部から受ける力とその形によって様々な形状に変化し、その変形に相応して磁性体に初期的に与えられたバイアス磁束を変化させる。バイアス磁束の変化が、磁束密度の大きさや方向の変化から電圧の変化として検出され、情報化されることで、ロボットハンドマニピュレータに接触しているマグカップの静的状態(動いている物体であれば、動的挙動)などが物体の把持状態として検出される。
ロボットハンドマニピュレータは、検出された物体の把持状態に基づき、センサ21自体の柔らかさおよび表面の摩擦によるグリップ性などを利用して、各関節部のアクチュエータを動作させることで、マグカップを把持し、マグカップの移動や運搬を行う。
以上のように、ロボットハンドマニピュレータは、多種多様な大きさや形状、表面状態、重量などの任意物体を器用に把持して操ることができる。
図2は、本発明のセンサの外観の構成例を示す斜視図である。
センサ21は、大きく分けて、物体や人の指などが触れる入力部31、変形する材料で構成される入力部31を支える固定部32、および電源を入力し、センサ21の検出結果を、例えば、ロボットハンドマニピュレータのメイン制御部101(後述する図15)などに出力する外部接続部33により構成されている。
図2の例においては、入力部31は、入力平面31aが四角形である四角柱型で形成されている。なお、以下、特に言及しない場合、入力平面31aをxy平面とし、入力平面31aに垂直な方向をz軸方向として説明する。
図3は、図2のセンサ21の内部の構成例を示している。図中上には、センサ21を真上から見た上面図が示されており、図中下には、センサ21を側面から見た側断面図が示されている。
入力部31は、大きく分けて、応力磁界変換部41および磁界検出部42により構成される。なお、図3の上面図においては、説明の便宜上、応力磁界変換部41が省略されている。
応力磁界変換部41は、例えば、シリコンゲル材料のような粘弾性材料と希土類磁性粉の複合材料(以下、粘弾性磁石とも称する)で構成されており、外部からの荷重により容易に変形する。磁界検出部42は、例えば、ホール素子のような1以上の磁電変換素子などが配置されている回路基板などで構成され、隣接する応力磁界変換部41の表面から発生する磁束を検出し、電圧出力する。
図4は、荷重前と荷重後の入力部31の形状の例を示している。入力部31は、上述したように、それを構成する応力磁界変換部41が、粘弾性特性を有するエラストマがバインダ(結合剤)として用いられている粘弾性材料からなるため、外部からの荷重により、様々な形状に容易に変形が可能である。粘弾性材料には、耐熱、耐寒、しゅう動、耐磨耗性の高いシリコンゲルが適しているが、他の材料を用いることも可能である。
また、入力部31と固定部32との境界は拘束面51となっており、接着や一体成形により固着されている。このため、指Aなどの入力部31の押下により入力部31に荷重Fがかけられると、ゴム材料同等の非圧縮性から、荷重後の入力部31においては、点線に示されるもとの形状よりも側面や上面の一部が膨らむ、いわゆるバルジング現象が発生し、その形状は、荷重値や入力形状により様々な特徴を表すということが、出願人による実験の結果、認められている。
図5は、粘弾性材料の圧縮および引張特性の例を示している。
縦軸は、粘弾性材料に荷重(外力)が働くと、これに抵抗して生じる応力[Mpa]を表しており、横軸は、材料に荷重が働くことで現れる変形の、元の状態に対する度合いであるひずみ(歪)を表している。
ひずみが0.0である位置(すなわち、ひずみが生じていない位置)が粘弾性材料に外力が働いてない状態であり、ひずみが0.0である位置から圧縮の荷重が加わると、ひずみは、-0.8辺りまでしか変化せず、生じる応力は、ひずみが-0.5辺りまで、マイナス方向(図中下方向)に少しずつ増加し、ひずみが-0.6を超えた辺りから-0.8辺りまでは、急激に増加する。
一方、ひずみが0.0の位置から引張の荷重が加わると、ひずみは、2.0辺りまで変化し、生じる応力は、ひずみが2.0辺りまで、プラス方向(図中上方向)に、圧縮の場合の応力の増加に比してなだらかに増加する。
以上のように、粘弾性材料における圧縮の荷重に対するひずみは、ある一定の度合いを超えてしまうと、その度合い以上はあまり大きくなることはなく、その代わりにマイナス方向の応力が増加する。すなわち、粘弾性材料のひずみ(すなわち、変形)と応力には密接な関係がある。
次に、図6を参照して、入力部31を構成する材料について詳しく説明する。
図6の例においては、磁界検出部42は、例えばホール素子のような磁電変換素子が1以上配置され、樹脂62などによりモールドされた回路基板61で構成されており、固定部32の上に接着されて固定される。
樹脂62によりモールドされた回路基板61上には、応力磁界変換部41が接着される。図6の例においては、応力磁界変換部41は、一般的な磁石原料と粘弾性特性を有する粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石63と、それに二色成形法などで一体化された薄膜のシリコンゴム64により構成されている。
磁石原料としては、例えば、ネオジウム系やサマリウム系などの希土類、またはフェライトの磁性体粉末材料などが用いられる。粘弾性材料としては、シリコンやポリウレタンなどが用いられる。
この粘弾性材料は、一般的に柔らかくなるほど表面の粘着性が高いことから、物体把持や人への接触を想定した場合、それをコーティングやパウダー処理などで改質し、摩擦を低減する必要がある。しかしながら、これらの改質方法では、耐久性が低く、仕様環境で表面状態が変化する可能性が高いため、改質方法によっては、表面にムラができて、センサ21表面の位置的な特性差が発生する恐れがある。
そこで、図6に示すように粘弾性磁石63の表面に薄膜のシリコンゴム64を一体化して応力磁界変換部41を構成することで、表面の薄膜のシリコンゴム64により、内部(すなわち、粘弾性磁石63)のシリコンゲルの柔らかさを損なうことなく、耐久性向上や摩擦のコントロールをすることが可能となる。
図7は、荷重前と荷重後の応力磁界変換部41にかかるバイアス磁界の例を示している。なお、実際には、荷重後、白い点線で示される応力磁界変換部41も入力部31と同様に変形するが、説明の便宜上、図7の荷重後においては、荷重前と同じ形に示されている。
応力磁界変換部41は、図3を参照して上述したように、エラストマをバインダとして混練し、成形された粘弾性特性を有する等方性の希土類磁石(すなわち、粘弾性磁石63)で構成されている。なお、希土類磁石は、異方性とすることもできる。そして、この応力磁界変換部41には、成形後、荷重前の矢印に示されるように、予め磁化(着磁)によりバイアス磁界Bがz軸方向(入力平面31aに対しての垂直方向)に掛けられている。
一方、指Aなどの入力部31の押下により荷重Fがかけられた荷重後には、荷重前にz軸方向に揃っていたバイアス磁界Bの強さが、応力磁界変換部41の変形によって差が生じ(乱れ)、材料の厚みに応じた磁界になる。すなわち、荷重後の矢印の大きさに示されるように、バルジング現象の発生により厚みが膨らんでしまった部分のバイアス磁界Bは、荷重前より強くなり、荷重Fにより厚みが薄くなってしまった部分のバイアス磁界Bは、荷重前より弱くなってしまう。
これは、応力磁界変換部41(すなわち、希土類磁石)の厚み変化に伴って、磁石内部の反磁界が変化することに起因するものである。厚みが薄い部分ほど磁石内部の反磁界は大きくなり、図示せぬ磁石外部に発生する磁束密度が小さくなってしまう。すなわち、応力磁界変換部41は、磁束密度と相関がある。
また、物体の荷重Fにより磁石内部に発生する応力は、図5を参照して上述したように応力磁界変換部41(すなわち、粘弾性材料)の変形と相関がある。したがって、磁石外部に発生する磁束密度ベクトルは、物体の荷重Fにより磁石内部に発生する応力と密接な相関があることがわかる。
なお、図7の例においては、バイアス磁界Bは略z軸方向に掛ける例を説明したが、バイアス磁界Bを掛ける方向は、z軸方向に限らず、様々な磁石の形状や、磁石外部に発生する磁束密度を検出するセンサ配置などに応じて、異なる方向(例えば、z軸方向に対して、45度や90度傾いた方向など)に掛けることもできる。
次に、図8および図9を参照して、磁界検出部42の磁界検出面における表面磁束密度について説明する。
図8は、センサ21の側断面図を示している。図8の例においては、応力磁界変換部41から所定の距離G(ギャップ)だけ下方に離れた面である磁束検出面において、磁界検出部42により磁束が検出されており、その磁束検出面と、入力平面(xy平面)31aのほぼ中心位置を通過する垂線との交点が原点とされたXYZ座標系のxyz軸のうち、x軸(図中横方向)およびz軸(図中縦方向)が示されている。
磁束検出面上には、図中左より、磁束検出点D',C',B',A,B,C,およびDが示されている。これらの磁束検出点は、応力磁界変換部41から距離Gだけ離れた磁束検出面(すなわち、x軸)上に並んで位置している。磁界検出部42は、その各磁束検出点D',C',B',A,B,C,およびDにおいて、応力磁界変換部41外に発生する表面磁束密度を検出する。
磁束検出点Aは、x軸上のほぼ中央位置(すなわち図8における原点)に位置し、磁束検出点Aからある距離dだけ離れたx軸上の左右対称の位置には、それぞれ、磁束検出点B'およびBが位置している。さらに、磁束検出点C'およびCは、磁束検出点Aから距離dの2倍だけ離れたx軸上の左右対称の位置にそれぞれ位置し、磁束検出点D'およびDは、磁束検出点Aから距離dの3倍だけ離れたx軸上の左右対称の位置にそれぞれ位置している。
ここで、例えば、x軸上のほぼ中央位置である磁束検出点Aが、荷重中心Pとして入力部31に荷重がかけられる。
図9は、図8の各磁束検出点で検出されるz軸方向の表面磁束密度の例を示している。図9の例においては、縦軸がz軸方向の表面磁束密度[mT]を表し、横軸が磁束検出点Aを中心とした各磁束検出点の位置(すなわち、荷重中心Pからの図8の各磁束検出点D',C',B',A,B,C,およびDへの距離)[mm]を表している。また、点線および実線は、それぞれ、図8の各磁束検出点において検出される荷重前および荷重後のz軸方向の表面磁束密度を示している。
点線に示されるように、荷重前のz軸方向の表面磁束密度は、磁石形状(断面形状や長さ)による一般的な特徴のため、応力磁界変換部41の略中央位置である磁束検出点Aに近づくに従って小さくなっている。すなわち、磁束検出点Aで検出される磁束密度が一番小さくなっている。
これに対して、実線に示されるように、荷重中心Pとした荷重後のz軸方向の表面磁束密度は、荷重中心P(すなわち、磁束検出点A)付近の磁束密度がさらに小さく落ち込み、逆に、磁束検出点Aから距離d以上離れた外側(すなわち、磁束検出点D',C',B',B,C,およびD)では、無荷重の場合(点線)よりも大きな磁束密度を示している。
すなわち、荷重により厚みが薄くなり磁石内部の反磁界が大きくなってしまう荷重中心P付近の磁束密度は小さくなっており、バルジング現象の発生により厚みが膨らみ、磁石内部の反磁界が小さくなってしまう外側付近の磁束密度は大きくなっている。
以上のように、z軸方向の表面磁束密度は、荷重により材料(応力磁界変換部41)に発生する応力の方向と大きさ(ベクトル)に関係の深いものとなる。なお、図9の例においては、x軸上の各磁束検出点で測定されたz軸方向の表面磁束密度しか示されていないが、次に、図9の例のx軸上の測定点から、測定点を2次元(xy平面)に拡大して、z軸方向の表面磁束密度を測定した場合の例を説明する。
図10に示されるように、出願人は、図9の例の場合(すなわち、x軸上の測定点の場合)から、測定点を2次元(xy平面)に拡大して、応力磁界変換部41を構成する粘弾性磁石のz軸方向の表面磁束密度の測定を行った。図10の左側には、側面側から見た応力磁界変換部41が示されており、右側には、真上から見た応力磁界変換部41が示されている。
左側に示されるように、厚さt=5mmの粘弾性磁石で構成される応力磁界変換部41のxy平面(荷重面41a)に対して、荷重面41aにおける中心を荷重中心Pとして、φ10mmまたはφ15mmのTipで、押し込み深さT=2.5mmとなるまで荷重をかける。なお、Tipとは、材質が硬材(樹脂や金属;ただし非磁性体)で構成される、先端に球Rを有する器具である。また、φ10mmのTipとは、Tipの先端の円の直径が10mmであること、すなわち、Tipで荷重をかけたときに、応力磁界変換部41に触れた円周を構成する円の直径が10mmであることを表している。
そして、応力磁界変換部41を挟んで荷重面41aと反対側に位置する磁束密度測定面bの各測定点で、Tipなし(無負荷)の場合、φ10mmのTipによる荷重をかけた場合、並びに、φ15mmのTipによる荷重をかけた場合のz軸方向の表面磁束密度を測定する。このとき、z軸方向の表面磁束密度は、右側の荷重面41aに示されるように、荷重面41aにおける中心(0,0)である荷重中心Pに対して、x方向、y方向にそれぞれ、−15mm乃至15mmの範囲で、0.5mm毎に存在する3,721個の点からなる測定点で測定される。
以上のようにして、それぞれ、無負荷の場合、φ10mmのTipによる荷重をかけた場合、並びに、φ15mmのTipによる荷重をかけた場合に測定された全データを、図11および図12に示されるように、グラフで可視化する。グラフにおいては、x軸、y軸が、それぞれ測定点の位置(x,y)を表し、z軸は、その位置において測定されたz軸方向の表面磁束密度の値B[mT]を表している。
なお、図11においては、z軸方向の表面磁束密度の全体を把握するため、グラフが鳥瞰図で表されており、図12においては、Tipの大きさに対するz軸方向の表面磁束密度の変化の差を把握するため、y方向の位置に対するz軸方向の表面磁束密度の変化がグラフで表されている。
図11および図12のグラフに示されるように、無負荷の場合のz軸方向の表面磁束密度は、測定点を2次元(xy平面)に拡大して測定した場合であっても、磁石形状(断面形状や長さ)による一般的な特徴のため、荷重中心Pとした荷重面41aの略中央位置に近づくに従って小さくなっている。
これに対して、φ10mmおよびφ15mmのTipによる荷重をかけた場合のz軸方向の表面磁束密度は、測定点を2次元(xy平面)に拡大して測定した場合であっても、荷重中心P付近の磁束密度がさらに小さく落ち込み、逆に、荷重中心Pから一番離れた外側付近では、無負荷の場合よりも多少ではあるが大きな磁束密度を示している。すなわち、図9の例の場合から、測定点を2次元(xy平面)に拡大して測定した場合であっても、荷重により厚みが薄くなり磁石内部の反磁界が大きくなってしまう荷重中心P付近のz軸方向の磁束密度は小さくなっており、バルジング現象の発生により厚みが膨らみ、磁石内部の反磁界が小さくなってしまう外側付近のz軸方向の磁束密度は多少ではあるが大きくなっている。
また、φ10mmのTipによる荷重をかけた場合よりも、φ15mmのTipによる荷重をかけた場合の方が、z軸方向の表面磁束密度は、荷重中心Pを中心として、荷重中心P付近では、より小さくなっている。すなわち、荷重平面41aにおいて荷重がかかる接触面積の大きさが大きい方が、荷重中心P付近でのz軸方向の表面磁束密度が小さくなっている。
以上のように、測定点を2次元(xy平面)に拡大して測定した場合のz軸方向の表面磁束密度は、荷重により材料(応力磁界変換部41)に発生する応力の方向と大きさ(ベクトル)だけでなく、さらに、荷重がかかる接触面積の大きさにも関係の深いものとなっていることがわかる。
図13は、磁束密度を3軸方向で検出するための3軸のホール素子の例を示している。
図13の例においては、磁束密度ベクトル(以下、単に磁束とも称する)Bdを、x軸,y軸,z軸の3軸方向に分解した磁束Bd(x)、磁束Bd(y)、磁束Bd(z)が示されている。x軸の磁束Bd(x)を捉えるホール素子81x(以下、x軸のホール素子81xと称する)に、ホール電流Icを流したとき、ホール素子81xは、垂直方向からの磁束Bd(x)を捉えて、電流方向及び磁界方向それぞれに垂直な方向にホール電圧Vh(x)を発生させる。すなわち、ホール素子81xは、磁束Bd(x)を捉えて、ホール電圧Vh(x)に変換することができる。
同様に、y軸の磁束Bd(y)を捉えるホール素子81y(以下、y軸のホール素子81yと称する)に、ホール電流Icを流したとき、ホール素子81yは、垂直方向からの磁束Bd(y)を捉えて、電流方向及び磁界方向それぞれに垂直な方向にホール電圧Vh(y)を発生させる。すなわち、ホール素子81yは、磁束Bd(y)を捉えて、ホール電圧Vh(y)に変換することができる。z軸の磁束Bd(z)を捉えるホール素子81z(以下、z軸のホール素子81zと称する)に、ホール電流Icを流したとき、ホール素子81zは、垂直方向からの磁束Bd(z)を捉えて、電流方向及び磁界方向それぞれに垂直な方向にホール電圧Vh(z)を発生させる。すなわち、ホール素子81zは、磁束Bd(z)を捉えて、ホール電圧Vh(z)に変換することができる。
なお、以下、ホール素子81x,81y,および81zを特に区別する必要のない場合、単にホール素子81と称する。
図14は、z軸方向にかけられるバイアス磁界Bに対する3軸のホール素子の回路基板61上における配置例を示している。
なお、図14の例においては、x軸のホール素子81x1および81x2、y軸のホール素子81y1および81y2、並びに、z軸のホール素子からなるホール素子群91が示されている。すなわち、ホール素子群91においては、x軸とy軸について、それぞれ2つずつのホール素子81x1および81x2、並びにホール素子81y1および81y2が用いられている。
z軸のホール素子81zは、捉えるz軸の磁束Bd(z)が、バイアス磁界Bがかけられる方向と略平行になるように配置される。すなわち、z軸のホール素子81zは、z軸方向に掛けられるバイアス磁界Bに対して垂直に配置されている。x軸のホール素子81x1および81x2は、差動(図16の差動増幅部14)で用いられるよう、ホール素子81x1および81x2の中心がz軸上に位置するように配置されている。y軸のホール素子81y1および81y2も、差動で用いられるよう、ホール素子81y1および81y2の中心がz軸上に位置するように配置されている。
なお、ホール素子群91は、図14に示されるように、単軸タイプのホール素子81を5つで構成する以外に、5つのホール素子81を1つの半導体の中にユニット化させたものを用いることもできるし、また、5つのうちのいくつかをユニット化させて、残りを単軸タイプのもので構成するなど複合タイプのものを用いることもできる。
図15は、図1のロボットハンドマニピュレータの内部の電気的な構成例を示している。
図15の例においては、ロボットハンドマニピュレータは、メイン制御部101、アクチュエータ102−1乃至102−n、および複数のセンサ21により構成されている。
メイン制御部101は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等を内蔵しており、CPUにおいて、メモリに記憶された制御プログラムが実行されることにより、各種の処理を行う。すなわち、メイン制御部101は、各センサ21から物体の接触や把持状態の情報を受け、各センサ21から物体の接触や把持状態の情報に基づき、センサ21自体の柔らかさおよび表面の摩擦によるグリップ性などを利用して、アクチュエータ102−1乃至102−nのうちの必要なものを駆動させ、これにより、ロボットハンド1に、物体を把持させて、移動や運搬などを行わせる。
アクチュエータ102−1乃至102−nは、それぞれ、ロボットハンド1の各関節部分(すなわち、肩間接部11、肘間接部13、手首部15や、手部16の指間接部)に配設されており、これにより、各関節部分は、所定の自由度を持って回転することができるようになっている。アクチュエータ102−1乃至102−nは、メイン制御部101からの駆動信号に従って駆動する。
センサ21は、センサ回路部111および信号処理部112により構成されている。センサ回路部111は、x出力安定化回路121、y出力安定化回路122、およびz出力安定化回路123で構成され、上述したホール素子群91からの出力電圧を安定化し、それぞれの軸の最終出力電圧を、信号処理部112に出力する。
x出力安定化回路121は、x軸のホール素子81x1および81x2からの出力電圧を差動し、増幅させることで、安定化されたx軸の最終出力電圧Vhxを発生し、x軸の最終出力電圧Vhxを信号処理部112に出力する。y出力安定化回路122は、y軸のホール素子81y1および81y2からの出力電圧を差動し、増幅させることで、安定化されたy軸の最終出力電圧Vhyを発生し、y軸の最終出力電圧Vhyを信号処理部112に出力する。z出力安定化回路123は、z軸のホール素子81zからの出力電圧を増幅させることで、安定化されたz軸の最終出力電圧Vhzを発生し、z軸の最終出力電圧Vhzを信号処理部112に出力する。
信号処理部112は、センサ回路部111からの出力電圧から、把持物体との接触中心位置やそこに発生する圧力値などを求めることで、物体の静的状態や動的挙動などの把持状態の情報化を行って、把持状態を検出し、検出した把持状態の情報を、外部接続部33を介して、メイン制御部101にリアルタイムに出力する。
図16は、x出力安定化回路121の構成例を示すブロック図である。なお、y出力安定化回路122も、図16に示されるx出力安定化回路121の構成と基本的に同様に構成されるので、その説明および図示は繰り返しになるため省略する。
図16の例において、x出力安定化回路121は、ホール素子81x1および81x2、差動増幅部141、並びにオフセット調整部142により構成されている。
ホール素子81x1および81x2は、それぞれ、垂直方向からの磁束Bd(x)を捉えて、電流方向及び磁界方向に垂直な方向に出力電圧を発生させる。すなわち、ホール素子81x1からは、プラス出力電圧Vhx1+とマイナス出力電圧Vhx1-が出力され、ホール素子81x2からは、プラス出力電圧Vhx2+とマイナス出力電圧Vhx2-が出力されており、図16の例においては、ホール素子81x1のマイナス出力と、ホール素子81x2のプラス出力とが回路的に繋げられている。これにより、ホール素子81x1と81x2は、1つのホール素子として構成されており、ホール素子81x1からのプラス出力電圧Vhx1+と、ホール素子81x2からのマイナス出力電圧Vhx2-のみが差動増幅部141に出力される。
差動増幅部141は、ホール素子81x1および81x2からのプラス出力電圧Vhx1+と、マイナス出力電圧Vhx2-を差動し、オフセット調整部142により設定されたx軸の最終出力電圧Vhx(以下、X出力とも称する)の中点電圧に基づいて、それを増幅させることで、安定化されたx軸の最終出力電圧Vhxを発生し、X出力を信号処理部112に出力する。なお、差動増幅部141は、回路として構成することもできるし、演算により引き算する演算機として構成することもできる。
オフセット調整部142は、例えば、初期出荷時に、差動増幅部141から出力されるX出力の中点電圧の値(初期のばらつき)を調整(設定)する。なお、オフセット調整部142は、センサ21が複数のホール素子群91で構成される場合には、他のホール素子群91が対応するx出力安定化回路121の差動増幅部141から出力されるX出力の中点電圧の大きさを統一する調整を行ったり、または、経時変化によりずれてしまった差動増幅部141から出力されるX出力の中点電圧の値を調整することもできる。この経時変化の調整は、信号処理部112などにおける演算で行うようにしてもよい。
なお、図16の例においては、ホール素子81x1のマイナス出力と、ホール素子81x2のプラス出力とを回路的に繋げた例が示されているが、ホール素子81x1とホール素子81x2を回路的に繋げることなく、ホール素子81x1からのプラス出力電圧Vhx1+およびマイナス出力電圧Vhx1-と、ホール素子81x2からのプラス出力電圧Vhx2+およびマイナス出力電圧Vhx2-を出力し、差動増幅部141において差動させるように構成することもできる。
図17は、z出力安定化回路123の構成例を示すブロック図である。図17のz出力安定回路123は、2つのホール素子81x1および81x2が1つのホール素子81zに入れ替わった点が、図16のx出力安定化回路121と異なるだけであり、差動増幅部141およびオフセット調整部142を備える点は共通している。
ホール素子81zは、垂直方向からの磁束Bd(z)を捉えて、電流方向及び磁界方向に垂直な方向に、プラス出力電圧Vhz+とマイナス出力電圧Vhz-を発生させる。ホール素子81zからのプラス出力電圧Vhz+とマイナス出力電圧Vhz-は、差動増幅部141に出力される。
差動増幅部141およびオフセット調整部142は、図16の例と同様に構成される。図17の例においては、差動増幅部141は、ホール素子81zからのプラス出力電圧Vhz+と、マイナス出力電圧Vhz-を差動し、オフセット調整部142により設定されたz軸の最終出力電圧Vhz(以下、Z出力とも称する)の中点電圧に基づいて、それを増幅させることで、安定化されたz軸の最終出力電圧Vhzを発生し、Z出力を信号処理部112に出力する。
オフセット調整部142は、例えば、初期出荷時に、差動増幅部141から出力されるZ出力の中点電圧の値を調整(設定)する。なお、オフセット調整部142は、センサ21が複数のホール素子群91で構成される場合には、他のホール素子群91が対応するz出力安定化回路123の差動増幅部141から出力されるZ出力の中点電圧の大きさを統一する調整を行ったり、または、経時変化によりずれてしまった差動増幅部141から出力されるZ出力の中点電圧の大きさを調整する。
次に、図18を参照して、オフセット調整部142により設定される最終出力電圧の中点電圧について説明する。図18の例においては、各ホール素子からの出力電圧[V]、荷重なしの場合の中点電圧、および、電圧有効範囲(図中点線内)が時間[ms]の経過に沿って示されている。なお、時刻Tまでは、荷重入力のないバイアス磁界のみの出力電圧が示されており、時刻T以降においては、荷重入力によるバイアス磁界が変化している場合の出力電圧が示されている。
X,Y出力電圧は、太い一点鎖線で示されるように、荷重前には、電圧有効範囲の略中央の値をとり、時刻T以降で荷重が掛かると、バイアス磁界が変化し、磁束密度ベクトルの方向が大きく反転することがある。このため、X,Y出力の中点電圧は、一点鎖線で示されるように、有効範囲の略中央に設定される。
一方、Z出力電圧は、太い実線で示されるように、荷重前には、電圧有効範囲のどちらか片側(図18の場合、下側)の値をとり、時刻T以降で荷重が掛かっても、荷重方向とセンサ形状、材料特性などにより磁束密度ベクトルが大きく反転することがない。このため、有効範囲を広く使う目的で、Z出力の中点電圧は、電圧有効範囲のどちらか片側(図18の例の場合、上側)に寄せるように設定される。ただし、わずかではあるが、荷重時に荷重物体付近で材料(応力磁界変換部41)が膨らむような変形が起こるため、電圧有効範囲ちょうどに設定することなく、ある程度の余裕を加味して、Z出力の中点電圧を設定する必要がある。
次に、図19のフローチャートを参照して、ロボットハンドマニピュレータの動作およびそれに伴う入力情報検出処理について説明する。なお、図19の例においては、図1のロボットハンドマニピュレータの物体把持を例に説明する。
メイン制御部101は、ステップS11において、メモリに記憶された制御プログラム、または、後述するステップS15において検出された各センサ21から物体の接触や把持状態の情報に基づき、センサ21自体の柔らかさおよび表面の摩擦によるグリップ性などを利用して、ロボットハンド1の各関節部などに設けられるアクチュエータ102−1乃至102−nのうちの必要なものを駆動させ、ロボットハンド1による所定の物体(例えばマグカップ)の把持動作を制御する。
ステップS12において、メイン制御部101からの把持動作の制御のもと、ロボットハンド1の対応するアクチュエータ102は、把持動作を行う。これにより、ロボットハンド1の各部に備えられているセンサ21と、把持する物体との間に、抜荷重、接触、すべり、振動現象などが発生し、その物体の形状と応力により粘弾性磁石で構成される応力磁界変換部41が変形を始めるので、応力磁界変換部41に掛けられたバイアス磁界Bが変化する。なお、バイアス磁界Bによる粘弾性磁石内部の磁束密度Bdは、次の式(1)で表される。
Figure 0004165589
ここで、Bdは、磁石内部の磁束密度[T]または[Wb/m^2] (m^2:mの2乗)を表し、Jは、磁気分極[T]を表し、μ0は、真空の透磁率[μH/m]または[Wb/m^2]を表し、Hdは、磁石内部の磁界の強さ[A/m]を表す。
すなわち、図7を参照して上述したように、磁石内部の反磁界の変化により、磁石外部に発生する磁束も変化する。これに対応して、ステップS13において、3軸のホール素子81でなるホール素子群91が、隣接する応力磁界変換部41の表面から発生する磁束変化を検出し、磁電変換を行い、対応する差動増幅部141に電圧出力する。ホール素子群91における磁電変換は、次の式(2)で表される。
Figure 0004165589
ここで、Vh(x,y,z)は、各軸のホール電圧[V]を表し、Rhは、ホール素子の抵抗値[Ω]を表し、Icは電流値[A]を表し、Bd(x,y,z)は、各軸の磁束密度[T]を表し、dは、ホール素子の厚み[mm]を表す。
ステップS14において、差動増幅部141は、予め設定される各出力の中点電圧に基づいて、ホール素子81からの出力電圧を最適安定化する。すなわち、差動増幅部141は、ホール素子81からの出力電圧を差動し、バイアス磁界B下の中点電圧に基づいて、ゲイン調整などを行うことで、それを増幅させ、安定化された最終出力電圧を発生し、最終出力電圧を信号処理部112に出力する。
ステップS15において、信号処理部112は、x,y,zの3軸の最終出力電圧から、物体の把持状態を検出する。例えば、信号処理部112は、x,y,zの3軸の最終出力電圧から、把持する物体との接触中心位置や接触中心位置に発生する圧力値などを計算することで、把持状態を検出する。検出した把持状態の情報は、メイン制御部101にリアルタイムに出力される。
ステップS16において、メイン制御部101は、終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理は、ステップS11に戻り、それ以降の処理を繰り返す。すなわち、メイン制御部101は、ステップS15において検出された把持状態の情報に基づいて、ロボットハンド1の動作を制御する。一方、ステップS16において、終了すると判定された場合、図19の物体把持処理は終了される。
以上のように、物体からの情報を入力する入力部31を、粘弾性磁石でなる応力磁界変換部41で構成することで、把持する物体との間に発生した抜荷重、接触、すべり、振動現象などによる応力磁界変換部41の変形に応じたバイアス磁界Bの変化を、磁束密度の大きさや方向の変化から、電圧の変化としてホール素子81で検出するようにしたので、把持する物体との接触位置の情報などが正確に取得される。
すなわち、把持する物体との間に発生した抜荷重、接触、すべり、振動現象などの状態が検出され、これにより、図1のロボットハンドマニピュレータにおいて、物体の落下などを抑制して、正確な任意物体把持や操りを行うことができる。
次に、応力磁界変換部41の変形に応じたバイアス磁界Bの変化、すなわちホール素子81から出力される電圧の変化を用いて取得することのできる情報について説明する。
まず、図20および図21を参照して、ホール素子81から出力される電圧の変化を用いて、図19のステップS15における把持状態の検出時に算出(推定)される荷重圧力と深さについて説明する。
図20は、センサ21の側断面図を示している。図20の例においては、応力磁界変換部41の下部において、1つのホール素子群91が入力平面31aの中心位置となるように配置された回路基板61(磁界検出部42)が固定部32に固定されており、そのホール素子群91を原点としたXYZ座標系のxyz軸のうち、x軸(図中横方向)およびz軸(図中縦方向)が示されている。
ここで、センサ21上の任意の位置(図20の例の場合、ホール素子群91の真上(x=y=0))を荷重中心Pとして、任意形状の物体が、接触面積Sで、荷重Fを加える。この場合のz軸のホール素子81zからの最終出力電圧Vhzと、荷重時圧力値Fおよびホール素子群91上の材料(応力磁界変換部41)厚みtの関係は、図21に示されるように表される。
図21は、図20の例の場合のz軸のホール素子81zからの最終出力電圧Vhzと、荷重(圧力値)Fおよび材料厚みtの関係を示している。図21の例においては、横軸がz軸のホール素子81zからの最終出力電圧Vhz[V]を表し、実線が荷重時圧力値F[N]を表し、点線が材料厚みt[mm]を表している。
実線に示されるように、荷重時圧力値Fが増加すると、最終出力電圧Vhzは減少する。点線に示されるように、材料厚みtが増加すると、最終出力電圧Vhzも増加する。
以上のように、z軸のホール素子81zからの最終出力電圧Vhzが決まれば、荷重時圧力値Fと材料厚みtが一意に決まるので、z軸のホール素子81zからの最終出力電圧により、荷重時圧力や深さT(元の材料厚みt−荷重時材料厚みt)の推定が可能となり、これにより、把持状態を正確に検出することができる。
なお、上記説明においては、荷重中心Pがホール素子群91の真上になる((x=y=0)である)場合を説明したが、荷重中心Pが他の位置であっても同様に、z軸のホール素子81zからの最終出力電圧Vhzが決まると、荷重時圧力値Fと材料厚みtが一意に決まる。
この場合、この2つの値(荷重時圧力値Fと材料厚みt)は、xy平面において、磁束を検出するホール素子群91の位置を中心とした、荷重中心Pの距離により異なる数式により推定されるが、荷重中心Pが、ホール素子群91の位置を中心とした同心円上の位置にある場合には、略同じ計算結果となるはずである。
また、この荷重中心Pのホール素子群91の位置からの距離に伴う数式の切り替えは、図22および図23を参照して後述する荷重位置推定と組み合わせることや、ホール素子群91による多点での荷重キャリブレーションにより可能となる。すなわち、多点での荷重キャリブレーションとは、予め、入力平面31a上の複数の点について、各点(例えば、(x=1,y=0)など)に荷重がかけられたとき、どの数式を用いるかをキャリブレーションテーブルなどに記憶しておくことをいう。
さらに、図22および図23を参照して、ホール素子81から出力される電圧の変化を用いて、図19のステップS15における把持状態の検出時に算出(推定)される荷重位置について説明する。
図22は、センサ21の側断面図を示している。図22の例においては、入力平面(xy平面)31aの中心位置を原点としたXYZ座標系のxyz軸のうち、x軸(図中横方向)およびz軸(図中縦方向)が示されている。応力磁界変換部41の下部には、原点の真下にホール素子群91が回路基板61に配置されるように構成された磁界検出部42が固定部32に固定されている。
入力平面31a(x軸)上には、図中左から、荷重位置d',c',b',a,b,c,およびdが、入力平面31aのx軸上における任意形状の物体の荷重中心Pとする位置として示されており、図22の例の場合、荷重位置aを荷重中心Pとした任意形状の物体の荷重により、応力磁界変換部41は、荷重位置aにおいて深さTだけ押し込まれている。
荷重位置aは、x軸上のほぼ中央位置(すなわちホール素子群91の真上)に位置し、荷重位置aからある距離Dだけ離れたx軸上の左右対称の位置に、それぞれ、荷重位置b'およびbが位置している。さらに、荷重位置c'およびcは、荷重位置aから距離Dの2倍だけ離れたx軸上の左右対称の位置にそれぞれ位置し、荷重位置d'およびdは、荷重位置aから距離Dの3倍だけ離れたx軸上の左右対称の位置にそれぞれ位置している。
ここで、例えば、任意の深さTだけ入力部31を押し込むような荷重をかけながら、荷重中心Pとする位置を、荷重位置d'から、荷重位置dまで移動させる。これに対応して、x軸の最終出力電圧Vhxとz軸の最終出力電圧Vhzの関係は、図23に示されるようになる。
図23の例においては、横軸がx軸上の荷重位置d',c',b',a,b,c,d[mm]を表しており、太い破線が、荷重中心Pとする位置が各荷重位置に移動した場合のz軸の最終出力電圧Vhz[V]を表し、破線がz軸の中点電圧[V]を表し、太い一点鎖線がx軸の最終出力電圧Vhx[V]を表し、一点鎖線がx軸の中点電圧[V]を表している。
ホール素子群91を構成するz軸のホール素子81zは、入力平面31aに対しての垂直方向(z軸に対しての平行方向)からの磁束Bd(z)を検出し、z軸の最終出力電圧Vhzを出力する。したがって、z軸の最終出力電圧Vhzは、荷重中心Pとする位置が、ホール素子群91から一番離れた荷重位置d'から、荷重位置b'の少し手間の位置に移動するまで、中点電圧と同じ値から、バルジング現象の影響により、少しずつ大きくなり、荷重位置b'の少し手間の位置から、荷重位置aに移動するまで、荷重位置b'のときに中点電圧と同じ値となるのを経由して、少しずつ値が小さくなる。そして、z軸の最終出力電圧Vhzは、ホール素子群91の真下に位置する荷重位置aを荷重中心Pとして、任意の深さTだけ押し込むように荷重がかけられると、最小の値となる。
また、z軸の最終出力電圧Vhzは、荷重中心Pとする位置が、荷重位置aから、荷重位置bを少し過ぎた位置に移動するまで、荷重位置b'のときに中点電圧と同じ値となるのを経由して、少しずつ値が大きくなり、荷重位置bを少し過ぎた位置以降(ホール素子群91から一番離れた荷重位置dを含む)は、バルジング現象の影響により中点電圧より少し大きくなった値が、だんだん中点電圧に近づくよう少しずつ小さくなる。
以上のように、荷重中心Pとする位置を、荷重位置d'乃至dまで移動させた場合、z軸の最終出力電圧Vhzは、ホール素子群91の真上(入力平面31a)の位置(荷重位置a)に対して左右対称(線対称)の値をとることがわかる。
一方、ホール素子群91を構成するx軸のホール素子81xは、z軸に対しての垂直方向(入力平面31aに対しての平行方向)からの磁束Bd(x)を検出し、x軸の最終出力電圧Vhxを出力する。したがって、x軸の最終出力電圧Vhxは、荷重中心Pとする位置が、ホール素子群91から一番離れた荷重位置d'から、荷重位置c'とb'の略中間位置に移動するまで、少しずつ値が小さくなり、荷重位置c'とb'の略中間位置を荷重中心Pとして、任意の深さTだけ押し込むように荷重がかけられると、最小の値となる。
また、x軸の最終出力電圧Vhxは、荷重中心Pとする位置が、荷重位置c'とb'の略中間位置から、荷重位置bとcの略中間位置に移動するまで、荷重位置aのときに中点電圧を同じ値となるのを経由して、少しずつ値が大きくなり、荷重位置bとcの略中間位置を荷重中心Pとして、任意の深さTだけ押し込むように荷重がかけられると、最大の値となる。
さらに、x軸の最終出力電圧Vhxは、荷重中心Pとする位置が、荷重位置bとcの略中間位置から、荷重位置dに移動するまで、少しずつ値が小さくなる。
以上のように、荷重位置d'乃至dまで移動させた場合、x軸の最終出力電圧Vhxは、ホール素子群91の真上(入力平面31a)の位置(荷重位置a)に対して点対称の値をとることがわかる。
以上の結果、例えば、x軸の最終出力電圧Vhx(b',0,T)とz軸の最終出力電圧Vhz(b',0,T)により、x軸上の荷重位置b'(b',0,T)が一意に決まる。このことは、y軸についても同様である。すなわち、図示は省略するが、y軸の最終出力電圧Vhyは、図23におけるX軸の中点電圧に対して、x軸の最終出力電圧Vhxと略対称のグラフとなる。したがって、これらのx軸の最終出力電圧Vhxと、y軸の最終出力電圧Vhyの組み合わせと、z軸の最終出力電圧Vhz、さらに、上述したホール素子群91による多点での荷重キャリブレーションを用いることで、センサ21の入力平面(xy平面)31a全体での荷重位置の推定が可能になる。
図24および図25は、センサ21への荷重からの荷重位置の推定の流れを説明する図である。すなわち、図25の例においては、図24に示されるセンサ21への荷重からの荷重位置の推定の流れが示されている。
図24の例においては、入力部31、固定部32、および外部接続部33により構成されるセンサ21が、入力部31の入力平面(xy平面)31aの略中央位置を原点(0,0,0)としたXYZ座標系で示されている。
入力部31は、厚さtで、バイアス磁界による磁束密度Bdを有する粘弾性磁石(応力磁界変換部41)で構成されており、その内部には、磁界検出部42を構成する、x軸のホール素子81x1および81x2、y軸のホール素子81y1および81y2、並びにz軸のホール素子81zからなるホール素子群91が、原点の真下の位置に配置されている。
また、入力部31は、図25に示されるように、バイアス磁界による磁束密度Bd、粘弾性磁石の厚みt、任意物体による接触面積S'、バネ定数(弾性係数)G、および粘性係数ηなどの条件や材料特性を有している。
このように構成される入力部31に、図25に示される任意物体による抜荷重、接触、すべり、および振動現象などにより、荷重中心P(x,y,z)として、任意物体による接触面積S'での荷重Fが掛けられる。これにより、粘弾性磁石で構成される入力部31が変形し、バイアス磁界による磁束密度も変化する。このとき、ホール素子群91を構成する各軸のホール素子81は、その磁束密度から、電圧を出力する。これらをそれぞれ安定化させた最終出力電圧Vhx,Vhy,Vhzは、信号処理部112にそれぞれ出力される。
信号処理部112は、図21を参照して上述した多点での荷重キャリブレーション用のキャリブレーションテーブル161を予め記憶している。信号処理部112は、x,y,zの3軸の最終出力電圧を用い、必要に応じて、キャリブレーションテーブル161を参照することで、把持する物体との接触中心位置(すなわち、荷重中心)P(x,y,z)や接触中心位置に発生する圧力値(すなわち、荷重)Fなどを推定し、入力部31が有するバイアス磁界による磁束密度Bd、粘弾性磁石の厚みt、任意物体による接触面積S'、バネ定数(弾性係数)G、および粘性係数ηなどの条件や材料特性などを参照して、物体の静的状態や動的挙動などを物体の把持状態として求めることができる。
さらに、これらの接触中心位置P(x,y,z)および圧力値Fなどを、物体の把持状態の情報として、メイン制御部101に出力することで、メイン制御部101は、物体の把持状態(すなわち、入力部31に対しての任意物体による抜荷重、接触、すべり、および振動現象など)を知ることができるので、入力部31に対しての任意物体による抜荷重、接触、すべり、および振動現象などを制御することができる。そして、この制御により、次の入力部31に対する荷重中心P(x,y,z)や荷重Fが調整される。
図26は、図2のセンサの他の外観の構成例を示している。図26の例においては、図中上には、入力部31の形状が異なるセンサ201乃至204を真上から見た上面図が示されており、図中下には、センサ201乃至204を側面から見た断面図が示されている。なお、入力部31と固定部32の間には、磁界検出部42の回路基板61が示されている。
センサ201は、真上から見ると入力平面31aが円形で、側面から見ると四角の形状である円柱型の入力部31で構成されている。センサ202は、真上から見ると入力平面31aが円形で、側面から見るとドーム形状であるドーム型の入力部31で構成されている。センサ203は、真上から見ると入力平面31aが四角形で、側面から見るとかまぼこ形状であるかまぼこ型の入力部31で構成されている。例えば、センサ203においては、回路基板61としてフレキシブル基板などが用いられる。
センサ204は、真上から見ると入力平面31aがドーナツ形状で、側面から見ると、固定部32を挟むように固定部32の上下に入力部31が構成される四角の形状である円柱型の入力部31で構成されている。なお、センサ204におけるドーナツの穴(空洞)部分には、点線に示されるように軸を設けることができる。
以上、センサ201やセンサ202ように、入力部31の形状を入力平面31aが円形となるように形成することで、図2の四角柱型のセンサ21の場合に、その平面の角と端などで生じていた磁束のむらなどを抑制することができる。
また、側面から見た場合の入力部31の形状を、センサ202やセンサ203のように、ドーム形状やかまぼこ形状にすることで、図2の四角柱型のセンサ2の場合に生じていた入力平面31aにおいて略中央部分の磁界が落ち込むことを抑制することができる。また、センサ202やセンサ203などのドーム型やかまぼこ型は、物体に接触させる際に、平面のものを平面で接触させると生じやすい検出の誤差を抑制することができるため、ものに接触する場合、例えば、ロボットハンド1に設けられる場合などに適している。
さらに、入力部31の形状をセンサ204のようにドーナツ型にすることで、ドーナツ部分に軸を通すことができるとともに、入力部31の上下からの磁束密度を検出することができる。これは、例えば、ロボットハンド1などの各関節部などに設けられる場合に適している。
図27は、図6の入力部の材料の他の例を示している。図27の例においては、磁気漏洩と侵入を防止するためのシールドを付加したセンサ211および212を側面から見た側断面図が示されている。
センサ211は、固定部32が、シールド機能を有する固定部222に入れ替わった点と、応力磁界変換部41が、粘弾性磁石63およびシリコンゴム64に加えて、シールド機能を有する粘弾性材料221で構成されている点が、図6のセンサ21と異なっており、ホール素子群91が配置され、磁界検出部42が、樹脂62によりモールドされた回路基板61で構成されている点は共通している。
センサ211の応力磁界変換部41は、粘弾性磁石63の底面を除く他の面(すなわち、上面および側面)に、シールド機能を有する粘弾性材料221が一体化され、さらに、その表面に、薄膜のシリコンゴム64が一体化されて形成されている。
すなわち、センサ211においては、磁界検出部42は、粘弾性磁石63の上の粘弾性材料221と回路基板61の下の固定部222との上下から、シールドされている。これにより、センサ211の性能の低下を抑制することができる。
センサ212は、固定部32が、シールド機能を有する固定部232に入れ替わった点と、磁界検出部42のホール素子群91が配置された回路基板61が、応力磁界変換部41の粘弾性磁石63と一緒に、シールド機能を有する粘弾性材料231とモールドにより一体化され、その表面に薄膜のシリコンゴム64が一体化されて形成されている点が異なる。
すなわち、センサ212においては、センサ211の樹脂62が、シールド機能を有する粘弾性材料231に入れ替わった点が、センサ211と異なる構成である。これにより、粘弾性磁石63と回路基板61の間においても磁気漏洩と侵入を防止することができ、センサ212の性能の低下をより抑制することができる。
図28は、センサの固定部の例を示している。図28の例においては、固定部32の形状が異なるセンサ241乃至243を側面から見た側断面図が示されている。
センサ241は、図3のセンサ21と同様に構成される。すなわち、センサ241においては、固定部32が、設置面251上の一番下に構成され、固定部32の上に、ホール素子群91が配置された回路基板61からなる磁界検出部42と、磁界検出部42の上に配置される応力磁界変換部41で構成される入力部31が固定されている。
したがって、固定部32は、入力部31に矢印方向の荷重Fがかけられると、回路基板61の下で、変形する材料からなる入力部31を支える。なお、この場合、ホール素子群91が配置された回路基板61上は、上述した樹脂62などでモールドして構成することもできるし、モールドしない構成もできる。
センサ242は、ホール素子群91が配置された回路基板61からなる磁界検出部42が固定された固定部32が、ホール素子群91を下向きにして設置面251上に配置されており、その固定部32の上に、応力磁界変換部41が固定されている。固定部32は、回路基板61が設置面251にぶつからないように、周囲部分252のみが高く構成されている。
すなわち、センサ242においては、入力部31の応力磁界変換部41と、磁界検出部42の間に、固定部32が設けられることになる。この場合、入力部31に矢印方向の荷重Fがかけられると、固定部32が応力磁界変換部41の変形を支えるので、ホール素子群91には、応力磁界変換部41の変形の物理的影響が殆どかからない。
センサ243は、固定部32の周囲に凸部261が形成されている点が、センサ241と異なっている。すなわち、センサ243は、設置面251がない場合に構成される形状の固定部32で構成されており、センサ243の下には、設置面251がないことから、固定部32の周囲に形成された凸部261を、センサ243の近傍に設けられている設置部262Lおよび262Rに引っ掛けることで、矢印方向の荷重Fによる応力磁界変換部41の変形を支えている。
図29は、磁界検出部42を構成する回路基板61に配置されるホール素子群91の例を示している。
上述した図20の例の場合、回路基板61には、ホール素子群91が1つしか示されていないが、図29に示されるように、複数個のホール素子群91を配置することができる。なお、以下、複数個のホール素子群91を、センサマトリクスとも称する。
図29の例においては、複数個のホール素子群91で構成されるセンサマトリクス261乃至264の上から見た回路基板61上における配置例が示されている。
センサマトリクス261は、9個のホール素子群91−1乃至91−9が、順に、縦(y軸方向)に3列、横(x軸方向)に3段並んで配置されている。ホール素子群91−1乃至91−9は、図30に示されるように、かつ、図14の場合と同様に、x軸のホール素子81x1および81x2、y軸のホール素子81y1および81y2、z軸のホール素子81zにより構成されている。
センサマトリクス262は、4個のホール素子群91−1乃至91−4が、順に、縦(y軸方向)に2列、横(x軸方向)に2段並んで配置されている。センサマトリクス263は、5個のホール素子群91−1乃至91−5が交差型(十字型)に配置されている。すなわち、図中上から1段目には、ホール素子群91−1が配置され、2段目には、ホール素子群91−1とホール素子群91−3が縦に一列に並ぶように、3つのホール素子群91−2乃至91−4が配置され、3段目には、ホール素子群91−1および91−3と縦に一列に並ぶように、ホール素子群91−5が配置されている。
センサマトリクス264は、4個のホール素子群91−1乃至91−4が縦に1列に並んで直線型に配置されている。
以上のように、入力部31の入力平面31aの大きさや形状に応じて、複数個のホール素子群91を回路基板61に配置して磁界検出部42を構成することができる。これにより、どのような入力平面31aであっても検出精度が低下されることを抑制することができる。
なお、上記説明においては、3軸のホール素子81で構成されるホール素子群91により、圧力または押し込み深さと入力平面上の位置の推定が可能な場合を説明したが、それ以外に、x軸,y軸,z軸のうちの2軸(z軸が含まれることが望ましい)のホール素子81で構成されるようにすることもできる。この場合にも、3軸の場合と同様の効果がある。すなわち、物体の把持状態として、把持する物体との接触中心位置や接触中心位置に発生する圧力値(圧力や押し込み深さ)などを推定することができる。ただし、3軸の場合には、入力平面上における位置推定が可能であるが、2軸の場合には、位置推定可能であるのが、y軸またはx軸上どちらかに限られる。
また、ホール素子群91は、x軸,y軸,z軸のうちのいずれか1軸(z軸が望ましい)のホール素子81で構成することも可能である。ただし、1軸の場合には、2軸や3軸の場合と異なり、荷重位置の推定は困難であるが、圧力または押し込み深さの推定を行うことができる。
さらに、ホール素子群91は、上述した1乃至3軸に限らず、4軸以上のホール素子81で構成することも可能である。
以上のように、センサ21における物体からの情報を入力する入力部を、粘弾性磁石で構成し、粘弾性磁石の変形に応じたバイアス磁界Bの変化を、磁束密度の大きさや方向の変化から、電圧の変化としてホール素子で検出するようにしたので、把持する物体との接触位置や、圧力または押し込み深さの情報などが正確に取得することができる。これにより、さらに、把持する物体との間に発生した抜荷重、接触、すべり、振動現象などの状態が検出されるので、例えば、ロボットハンドマニピュレータにおける任意物体把持や操りにおいて、物体の落下(すべり落し)などを抑制して、正確な任意物体把持や操りを行うことができるとともに、人間に対する安全性を向上させることができる。
さらには、入力部(粘弾性磁石)の柔軟な素材から、人とより親和性の高い物理的インタラクション(相互作用)をとることが可能である。
このように、人と親和性の高いやわらかさとすべり性を有する材料を入力部として用いることで、実世界機械や仮想空間への入力装置として多彩な機能を発揮することができる。例えば、力や圧力による表現だけではなく、材料自身の横ずれやすべり(スティックスリップ現象)を表現できるので、より多彩な入力手段(すなわち、表現)を有する新感覚のインタフェースを構成することができる。
また、センサ21は、上述したように、粘弾性磁石、検出のための回路基板、および固定部からの3要素から構成される簡単な構造である。粘弾性磁石は、シリコンゲルのような材料をバインダとすることで、小さな力でも大きく変形する特徴を持つが、これは、一般的なゴム磁石の成形方法で製作することが可能であり、安価であり、取り扱いも簡単なものである。さらに、磁束密度ベクトルの変化を検出する素子は、一般的なホール素子を複数組み合わせ、バイアス磁界を掛けられた粘弾性磁石に対して適切な位置に配置することで実現が可能であり、いずれも安価で簡単に実現することができる。
以上により、本発明を適用したセンサによれば、ロボットハンドマニピュレータにおける正確な任意物体把持や操りを容易に行ったり、人とより親和性の高い物理的インタラクション(相互作用)を容易にとることが可能である。
なお、上記説明においては、センサ21がロボットハンドマニピュレータの腕や手などに設けられる場合を説明したが、本発明は、各種ロボットの間接機構部、ゲームのコントローラやジョイスティック、様々な入力装置、衝撃吸収装置、生態計測装置、ヘルスケア商品、スポーツ分野などの分野や製品などにも適用することができる。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。
一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図31は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータ301の構成の例を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)311は、ROM(Read Only Memory)312、または記憶部318に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)313には、CPU311が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU311、ROM312、およびRAM313は、バス314により相互に接続されている。
CPU311にはまた、バス314を介して入出力インタフェース315が接続されている。入出力インタフェース315には、上述したセンサ21、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部316、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部317が接続されている。CPU311は、入力部316から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU311は、処理の結果を出力部317に出力する。
入出力インタフェース315に接続されている記憶部318は、例えばハードディスクからなり、CPU311が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部319は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部319を介してプログラムを取得し、記憶部318に記憶してもよい。
入出力インタフェース315に接続されているドライブ320は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア321が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部318に転送され、記憶される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図31に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア321、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM312や、記憶部318を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部319を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
本発明を適用したロボットハンドマニピュレータの外観の構成例を示す図である。 図1のセンサの外観の構成例を示す斜視図である。 図2のセンサの内部の構成例を示す図である。 荷重前と荷重後の入力部の形状を説明する図である。 粘弾性材料の圧縮および引張特性の例を示す図である。 入力部を構成する材料を説明する図である。 荷重前と荷重後の応力磁界変換部にかかるバイアス磁界の例を示す図である。 x軸上の各測定点における表面磁束密度を説明する図である。 x軸上の各測定点における表面磁束密度を説明する図である。 xy平面上の各測定点における表面磁束密度の計測について説明する図である。 xy平面上の各測定点における表面磁束密度のグラフを示す図である。 xy平面上3軸の各測定点における表面磁束密度のグラフの他の例を示す図である。 磁束密度を3軸方向で検出するための3軸のホール素子の例を示す図である。 バイアス磁界に対する3軸のホール素子の回路基板における配置例を示す図である。 ロボットハンドマニピュレータの内部の電気的な構成例を示すブロック図である。 図15のx出力安定化回路の構成例を示すブロック図である。 図15のz出力安定化回路の構成例を示すブロック図である。 最終出力電圧の中点電圧について説明する図である。 図1のロボットハンドマニピュレータの動作を説明するフローチャートである。 電圧の変化を用いて計算される荷重圧力と深さについて説明する図である。 電圧の変化を用いて計算される荷重圧力と深さについて説明する図である。 電圧の変化を用いて計算される荷重位置について説明する図である。 電圧の変化を用いて計算される荷重位置について説明する図である。 センサへの荷重からの荷重位置の推定の流れを説明する図である。 センサへの荷重からの荷重位置の推定の流れを説明する図である。 図2のセンサの他の外観の構成例を示す図である。 図6の入力部の材料の他の例を示す図である。 センサの固定部の例を示す図である。 複数個のホール素子群の配置例を示す図である。 図29のホール素子群の構成例を示す図である。 本発明を適用したパーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 ロボットハンド, 21,21−1乃至21−14 センサ, 31 入力部, 32 固定部, 33 外部接続部, 41 応力磁界変換部, 42 磁界検出部, 61 回路基板, 63 粘弾性磁石,64 シリコンゴム, 81,81x乃至81z ホール素子,91 ホール素子群, 101 メイン制御部, 102−1乃至102−n アクチュエータ, 112 信号処理部, 121 X出力安定化回路, 122 Y出力安定化回路, 123 Z出力安定化回路, 141 差動増幅部, 142 オフセット調整部

Claims (17)

  1. 磁石原料と粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石と、
    前記粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化を検出する磁束検出手段と
    を備える検出装置。
  2. 前記磁束検出手段は、XYZ座標系における1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子で構成される
    請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記磁気検出素子は、前記1軸が前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向に略平行となるように配置される
    請求項2に記載の検出装置。
  4. 前記磁気検出素子からの前記出力電圧の中点電圧は、前記粘弾性磁石に対しての荷重方向と前記粘弾性磁石の変形に応じて設定される
    請求項3に記載の検出装置。
  5. 前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報を検出する情報検出手段をさらに備える
    請求項2に記載の検出装置。
  6. 前記磁束検出手段は、XYZ座標系における2軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子で構成される
    請求項1に記載の検出装置。
  7. 前記2軸のうち一方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記一方の軸が前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向と略平行になるように配置され、
    前記2軸のうち他方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記一方の軸に対して前記他方の軸が略垂直になるように配置される
    請求項6に記載の検出装置。
  8. 前記一方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子からの前記出力電圧の中点電圧は、前記粘弾性磁石に対しての荷重方向と前記粘弾性磁石の変形に応じて設定される
    請求項7に記載の検出装置
  9. 前記他方の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、2つで構成され、前記2つの磁気検出素子の中心が前記一方の軸上に位置するように配置される
    請求項6に記載の検出装置。
  10. 前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報および荷重中心位置情報を検出する情報検出手段をさらに備える
    請求項6に記載の検出装置。
  11. 前記磁束検出手段は、XYZ座標系における3軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出し、出力電圧に変換する磁気検出素子で構成される
    請求項1に記載の検出装置。
  12. 前記3軸のうち第1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記粘弾性磁石のバイアス磁化方向に略平行に配置され、
    前記第1軸をz軸としたとき、前記3軸のうち第2軸および第3軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、前記第2軸および第3軸が、前記z軸に対してx軸およびy軸となるようにそれぞれ配置される
    請求項11に記載の検出装置。
  13. 前記第1軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子からの前記出力電圧の中点電圧は、前記粘弾性磁石に対しての荷重方向と前記粘弾性磁石の変形に応じて設定される
    請求項12に記載の検出装置
  14. 前記第2の軸および第3の軸の前記磁束密度ベクトルの変化を検出する磁気検出素子は、それぞれ2つで構成され、前記2つの磁気検出素子の中心が前記第1軸上に位置するようにそれぞれ配置される
    請求項11に記載の検出装置。
  15. 前記磁気検出素子からの前記出力電圧を用いて、前記粘弾性磁石に対しての荷重圧力情報および荷重中心位置情報を検出する情報検出手段をさらに備える
    請求項11に記載の検出装置。
  16. 前記粘弾性磁石には、薄い表層が一体化されている
    請求項1に記載の検出装置。
  17. 磁束密度ベクトルの変化を検出する磁束検出手段を備える検出装置の検出方法において、
    前記磁束検出手段が、磁石原料と粘弾性材料を混練し成形した粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化を検出する
    ステップを含む検出方法。
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