JPH0568425B2 - - Google Patents
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- JPH0568425B2 JPH0568425B2 JP60116167A JP11616785A JPH0568425B2 JP H0568425 B2 JPH0568425 B2 JP H0568425B2 JP 60116167 A JP60116167 A JP 60116167A JP 11616785 A JP11616785 A JP 11616785A JP H0568425 B2 JPH0568425 B2 JP H0568425B2
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、緻密で高強度、高靭性を有するセラ
ミツク材料、とくに、分散強化型セラミツク材料
の製造に適した製造方法に関する。 〔従来の技術〕 一般にセラミツク材料の靭性を改善する方法と
して、セラミツク基質中に第2相粒子を分散させ
る方法あるいは析出させる方法等が知られてい
る。 このような分散強化機構に対して、多結晶セラ
ミツク材料において利用される強化機構は、予め
セラミツク基質中に微小き裂を多数形成し、これ
らの微小き裂と外部応力によつて生ずる巨視的き
裂との相互作用を利用するものである。 その代表的な例として単斜晶ジルコニアをアル
ミナ基質中に分散させたセラミツク材料がよく知
られている。この場合には、高温度域における焼
結から室温へ至る冷却過程においてジルコニア粒
子が約1000〜1100℃の温度で正方晶系から単斜晶
系へ相転移を起こす。このときの体積膨張によつ
てアルミ基質中に微小き裂を多数形成させるもの
である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このセラミツク材料の製造方法においては、基
質に内蔵させるセラミツク材料の均一分散が非常
に重要である。基質に内蔵させるセラミツク材料
の分散が不均一である場合にはセラミツク材料中
に形成される微小き裂の分布が一様でなくなり、
靭性の向上が達成できなくなる。 本発明の目的は、内蔵されるセラミツク材料を
セラミツク基質中へ均一に分散させる方法を提供
することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、主成分である酸化アルミニウムに、
これに分散すべき酸化ジルコニウム回転ボールに
よつて湿式混合してスラリ添加し、をアトリシヨ
ンミルによつて更に湿式混合する高強度、高靭性
の分散強化型セラミツク材料の製造方法である。 ここで、アトリシヨンミルと称するものはサン
ドグラインダと呼ばれることもあり、その構造仕
様等は、例えば日本粉体工業協会編混合混練技術
(昭和55年8月20日日刊工業新聞社発行)第212頁
に記載されている。 本発明において、湿式混合工程では従来技術で
常用されている分散剤を使用することができる。 その分散剤としては、ポリカルボン酸型アニオ
ン系界面活性剤、アクリル酸またはメタアクリル
酸或いはそれらの混合物、またはエステルとの共
重合体オリゴマー、有機酸、CMC−アンモニウ
ム塩、イソブチレンまたはスチレンと無水マレイ
ン酸共重合体のアンモニウム塩及びアミン酸、ジ
イソブチレンとマレイン酸の共重合体のアンモニ
ウム塩及びアミン塩、ブタジエンオリゴマーと無
水マレイン酸の共重合体のアンモニウム塩などが
ある。 前記の分散剤を基質となる酸化アルミニウムセ
ラミツク材料及び内蔵分散されるべき酸化ジルコ
ニウムセラミツク材料に対して、適当量添加して
湿式混合を行う。分散剤の添加率としては、一般
に0.1重量%から1重量%が適当であるが、使用
するセラミツク材料の特性、例えば粒度、比表面
積等によつてはこの範囲を外れる場合も生じる。 〔作用〕 公知の方法により湿式混合されたスラリ中で、
基質を形成するセラミツク材料とその中に分散す
るセラミツク内蔵材料とが原料の一次粒子径の尺
度で均一に混在することになるが、真の均一分散
状態には至つていない。これはスラリの粘性、比
重、セラミツク材料の沈降特性などから推測する
ことができる。この状態にあるスラリをアトリシ
ヨンミルによつて強制的に攪拌混合すると、基質
を形成するセラミツク材料とその中に分散するセ
ラミツク内蔵材料とが原料の一次粒子径の尺度で
完全に均一に分布することになり、同時にセラミ
ツク材料粒子は微粉砕されるために、微細で表面
活性なセラミツク材料粒子からなるスラリが製造
される。このことは最終的に得られたスラリが非
常に低粘度であることからも推測される。 本発明による方法で製造されたスラリは非常に
均質であり、その中にセラミツク材料の凝集粒は
ほとんど存在していない。すなわち、基質となる
セラミツク材料と内蔵されるセラミツク材料とは
一次粒子の領域で均一に混合されている。 湿式混合で得られたスラリから成形体を製造す
る方法としては、スラリを直接吸水性型内へ注入
するスリツプキヤステイング法、あるいはスプレ
ードライヤ、フリーズドライヤ等を使用してスラ
リを一旦乾燥し均一な粉体とした後、それらの粉
体を一軸プレス、ラバープレス等により加圧成形
する方法がある。 成形体を焼成してセラミツク成形体を製造する
方法としては、本発明による湿式混合で作製した
スラリは基質となるセラミツク材料とその中に内
蔵されるセラミツク材料との混合状態が非常に良
好であるために、通常の常圧焼結方法が適用でき
る。この焼結方法によつて得られたセラミツク成
形体の機械的特性は、従来公表されている常圧焼
結法によるセラミツク成形体の機械的特性よりも
優れており、高密度セラミツク成形体の製造法と
して使用されるホツトプレスあるいは熱間沈水圧
焼結法によるセラミツク成形体の機械的特性と同
等かそれ以上である。 そのため、基質となるセラミツク材料及び内蔵
されるセラミツク材料の混合において、湿式混合
で作製されたセラミツク材料を含むスラリをアト
リシヨンミルを使つて更に湿式混合することによ
り、高密度、高強度及び高靭性のセラミツク材料
が得られる。 〔実施例〕 実施例 1 第1表に示す組成比の配合物をボールミルで24
時間湿式混合し、均質なスラリとした。得られた
スラリからスリツプキヤステイグにより成形体を
作製し、乾燥後、大気中1600℃に1時間保持の条
件でセラミツク成形体を製造した。 第1表に示されるように、本発明による製法で
製造されたセラミツク成形体1は、分散剤を使用
しない比較配合のセラミツク成形体2に比較し
て、高強度、高靭性を持つことが明らかである。 実施例 2 第1表に示す配合組成物1から、ボールミルで
湿式混合、アトリシヨンミルで湿式混合及びボー
ルミルで湿式混合した後、アトリシヨンミルで湿
式混合により、それぞれ均質なスラリを作製し
た。得られたスラリからスリツプキヤステイング
により成形体を作製し、乾燥後、大気中1600℃に
1時間保持の条件でセラミツク成形体を作製し
た。 第2表に示されるように、ボールミル混合に加
えてアトリシヨンミル混合を行うことによつて製
造されたセラミツク成形体5は、著しい高強度、
高靭性を持つことが明らかである。
ミツク材料、とくに、分散強化型セラミツク材料
の製造に適した製造方法に関する。 〔従来の技術〕 一般にセラミツク材料の靭性を改善する方法と
して、セラミツク基質中に第2相粒子を分散させ
る方法あるいは析出させる方法等が知られてい
る。 このような分散強化機構に対して、多結晶セラ
ミツク材料において利用される強化機構は、予め
セラミツク基質中に微小き裂を多数形成し、これ
らの微小き裂と外部応力によつて生ずる巨視的き
裂との相互作用を利用するものである。 その代表的な例として単斜晶ジルコニアをアル
ミナ基質中に分散させたセラミツク材料がよく知
られている。この場合には、高温度域における焼
結から室温へ至る冷却過程においてジルコニア粒
子が約1000〜1100℃の温度で正方晶系から単斜晶
系へ相転移を起こす。このときの体積膨張によつ
てアルミ基質中に微小き裂を多数形成させるもの
である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 このセラミツク材料の製造方法においては、基
質に内蔵させるセラミツク材料の均一分散が非常
に重要である。基質に内蔵させるセラミツク材料
の分散が不均一である場合にはセラミツク材料中
に形成される微小き裂の分布が一様でなくなり、
靭性の向上が達成できなくなる。 本発明の目的は、内蔵されるセラミツク材料を
セラミツク基質中へ均一に分散させる方法を提供
することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、主成分である酸化アルミニウムに、
これに分散すべき酸化ジルコニウム回転ボールに
よつて湿式混合してスラリ添加し、をアトリシヨ
ンミルによつて更に湿式混合する高強度、高靭性
の分散強化型セラミツク材料の製造方法である。 ここで、アトリシヨンミルと称するものはサン
ドグラインダと呼ばれることもあり、その構造仕
様等は、例えば日本粉体工業協会編混合混練技術
(昭和55年8月20日日刊工業新聞社発行)第212頁
に記載されている。 本発明において、湿式混合工程では従来技術で
常用されている分散剤を使用することができる。 その分散剤としては、ポリカルボン酸型アニオ
ン系界面活性剤、アクリル酸またはメタアクリル
酸或いはそれらの混合物、またはエステルとの共
重合体オリゴマー、有機酸、CMC−アンモニウ
ム塩、イソブチレンまたはスチレンと無水マレイ
ン酸共重合体のアンモニウム塩及びアミン酸、ジ
イソブチレンとマレイン酸の共重合体のアンモニ
ウム塩及びアミン塩、ブタジエンオリゴマーと無
水マレイン酸の共重合体のアンモニウム塩などが
ある。 前記の分散剤を基質となる酸化アルミニウムセ
ラミツク材料及び内蔵分散されるべき酸化ジルコ
ニウムセラミツク材料に対して、適当量添加して
湿式混合を行う。分散剤の添加率としては、一般
に0.1重量%から1重量%が適当であるが、使用
するセラミツク材料の特性、例えば粒度、比表面
積等によつてはこの範囲を外れる場合も生じる。 〔作用〕 公知の方法により湿式混合されたスラリ中で、
基質を形成するセラミツク材料とその中に分散す
るセラミツク内蔵材料とが原料の一次粒子径の尺
度で均一に混在することになるが、真の均一分散
状態には至つていない。これはスラリの粘性、比
重、セラミツク材料の沈降特性などから推測する
ことができる。この状態にあるスラリをアトリシ
ヨンミルによつて強制的に攪拌混合すると、基質
を形成するセラミツク材料とその中に分散するセ
ラミツク内蔵材料とが原料の一次粒子径の尺度で
完全に均一に分布することになり、同時にセラミ
ツク材料粒子は微粉砕されるために、微細で表面
活性なセラミツク材料粒子からなるスラリが製造
される。このことは最終的に得られたスラリが非
常に低粘度であることからも推測される。 本発明による方法で製造されたスラリは非常に
均質であり、その中にセラミツク材料の凝集粒は
ほとんど存在していない。すなわち、基質となる
セラミツク材料と内蔵されるセラミツク材料とは
一次粒子の領域で均一に混合されている。 湿式混合で得られたスラリから成形体を製造す
る方法としては、スラリを直接吸水性型内へ注入
するスリツプキヤステイング法、あるいはスプレ
ードライヤ、フリーズドライヤ等を使用してスラ
リを一旦乾燥し均一な粉体とした後、それらの粉
体を一軸プレス、ラバープレス等により加圧成形
する方法がある。 成形体を焼成してセラミツク成形体を製造する
方法としては、本発明による湿式混合で作製した
スラリは基質となるセラミツク材料とその中に内
蔵されるセラミツク材料との混合状態が非常に良
好であるために、通常の常圧焼結方法が適用でき
る。この焼結方法によつて得られたセラミツク成
形体の機械的特性は、従来公表されている常圧焼
結法によるセラミツク成形体の機械的特性よりも
優れており、高密度セラミツク成形体の製造法と
して使用されるホツトプレスあるいは熱間沈水圧
焼結法によるセラミツク成形体の機械的特性と同
等かそれ以上である。 そのため、基質となるセラミツク材料及び内蔵
されるセラミツク材料の混合において、湿式混合
で作製されたセラミツク材料を含むスラリをアト
リシヨンミルを使つて更に湿式混合することによ
り、高密度、高強度及び高靭性のセラミツク材料
が得られる。 〔実施例〕 実施例 1 第1表に示す組成比の配合物をボールミルで24
時間湿式混合し、均質なスラリとした。得られた
スラリからスリツプキヤステイグにより成形体を
作製し、乾燥後、大気中1600℃に1時間保持の条
件でセラミツク成形体を製造した。 第1表に示されるように、本発明による製法で
製造されたセラミツク成形体1は、分散剤を使用
しない比較配合のセラミツク成形体2に比較し
て、高強度、高靭性を持つことが明らかである。 実施例 2 第1表に示す配合組成物1から、ボールミルで
湿式混合、アトリシヨンミルで湿式混合及びボー
ルミルで湿式混合した後、アトリシヨンミルで湿
式混合により、それぞれ均質なスラリを作製し
た。得られたスラリからスリツプキヤステイング
により成形体を作製し、乾燥後、大気中1600℃に
1時間保持の条件でセラミツク成形体を作製し
た。 第2表に示されるように、ボールミル混合に加
えてアトリシヨンミル混合を行うことによつて製
造されたセラミツク成形体5は、著しい高強度、
高靭性を持つことが明らかである。
【表】
【表】
〔発明の効果〕
本発明によつて、基質となる酸化アルミニウム
セラミツク材料とそれに内蔵される酸化ジルコニ
ウムセラミツク材料が均一分散したスラリ状混合
物を、何等その特性に悪影響を与え得ることなく
確実に得ることができ、従つて、緻密で高強度、
高靭性を有するセラミツク材料を製造することが
できる。 また、本発明により得られた混合スラリは常圧
焼結によつて機械的特性の優れたセラミツク材料
を得ることができるので、適宜成形法を選択する
ことによつて機械的特性の優れた複雑な形状のセ
ラミツク材料も得ることができる。
セラミツク材料とそれに内蔵される酸化ジルコニ
ウムセラミツク材料が均一分散したスラリ状混合
物を、何等その特性に悪影響を与え得ることなく
確実に得ることができ、従つて、緻密で高強度、
高靭性を有するセラミツク材料を製造することが
できる。 また、本発明により得られた混合スラリは常圧
焼結によつて機械的特性の優れたセラミツク材料
を得ることができるので、適宜成形法を選択する
ことによつて機械的特性の優れた複雑な形状のセ
ラミツク材料も得ることができる。
Claims (1)
- 1 主成分である酸化アルミニウム粉末と同粉末
中に分散されるべき酸化ジルコニウムとの混合粉
末を回転ボールによつて湿式混合してスラリを
得、このスラリを更にアトリシヨンミルによつて
湿式混合する高強度、高靭性の分散強化型セラミ
ツク材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60116167A JPS61275159A (ja) | 1985-05-29 | 1985-05-29 | セラミック材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60116167A JPS61275159A (ja) | 1985-05-29 | 1985-05-29 | セラミック材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61275159A JPS61275159A (ja) | 1986-12-05 |
JPH0568425B2 true JPH0568425B2 (ja) | 1993-09-28 |
Family
ID=14680445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60116167A Granted JPS61275159A (ja) | 1985-05-29 | 1985-05-29 | セラミック材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61275159A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5384011A (en) * | 1976-12-10 | 1978-07-25 | Hutschenreuther | Plastic ceramic composites for injection and or compression molding and method of their manufacture |
JPS5485211A (en) * | 1977-11-21 | 1979-07-06 | Max Planck Gesellschaft | Production of ceramic dispersion |
JPS5523096A (en) * | 1978-08-01 | 1980-02-19 | Western Electric Co | Method of working ceramics |
-
1985
- 1985-05-29 JP JP60116167A patent/JPS61275159A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5384011A (en) * | 1976-12-10 | 1978-07-25 | Hutschenreuther | Plastic ceramic composites for injection and or compression molding and method of their manufacture |
JPS5485211A (en) * | 1977-11-21 | 1979-07-06 | Max Planck Gesellschaft | Production of ceramic dispersion |
JPS5523096A (en) * | 1978-08-01 | 1980-02-19 | Western Electric Co | Method of working ceramics |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61275159A (ja) | 1986-12-05 |
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