JPH0568366U - 吊り額縁 - Google Patents

吊り額縁

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JPH0568366U
JPH0568366U JP1806192U JP1806192U JPH0568366U JP H0568366 U JPH0568366 U JP H0568366U JP 1806192 U JP1806192 U JP 1806192U JP 1806192 U JP1806192 U JP 1806192U JP H0568366 U JPH0568366 U JP H0568366U
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克美 川端
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 吊り線材の長さ調整がワンタッチ操作により
可能で吊り金具が上フレームと縦フレームとの連結手段
に兼用され、作品の出し入れも容易となる吊り額縁を提
供する。 【構成】 左右縦フレーム1の上端部に吊り金具5を内
装し、凹溝11に納まる吊り金具の胴体に、吊り線材7
を上下動可能に挿通するとともに、吊り線材の引く力で
その固定力が強まる締付け機構を内装し、且つ、上端部
にその締付け機構の解除ピン25を押しボタン式に脱出
不能に組み合わせ、解除ピンを吊り線材が挿通される筒
形に形成し、縦フレーム1と上フレーム3との連結につ
き、両方の連結溝13に挿入されるL字形の連結金具1
5を上フレームに対してのみ固着し、解除ピン25の上
端部に、上フレームを押さえ止める締付けナット27が
螺入される雄ねじ41を形成し、締付けナットを緩める
ことにより、解除ピンを解除操作のために押し下げ得る
ように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、横棒または天井にワイヤーロープ等の線材で宙吊りにして作品を 展示する吊り額縁に関する。
【0002】
【従来の技術】
額縁は、一般的に一面に作品を納め(一面額縁)、壁に掛けることによりそれ が展示されるが、両面に作品を納め(両面額縁)、その両方を共に展示するため に、垂直に吊り下げられることがある。
【0003】 従来、殊に、このような両面額縁においては、額縁の外周面に相当する側に凹 溝を設け、吊り紐を連結するために、吊り金具をその凹溝に取り付けていた。ま た、フレームの連結については、一面額縁におけると同様に、L字形の連結金具 を用い、それが両方のフレームの蟻溝に挿入され、ビス止め等の手段により両方 のフレームに固定されていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記のような従来の吊り額縁によれば、吊り紐を吊り金具に結び止めていたの で、その長さ調整に適しなく、調整が困難であるために、その操作を容易にする ために、吊り金具を見苦しくフレームから突出させてあった。しかも、長さ調整 のための余裕部分が見苦しく食み出ることもあるので、体裁上においても問題が あった。
【0005】 作品の出し入れについては、両面額縁では、フレームの構造から必ず一端のフ レームを取り外す必要がある。このような場合には、従来の額縁であると、ドラ イバー等の道具を使って、L字形連結金具の止めビスを緩めたり、締め付けたり する面倒な作業を必要とした。
【0006】 この考案は、上記のような実情に鑑みて、吊り紐としての吊り線材の長さ調整 がワンタッチ操作により可能となり、しかも、吊り金具や吊り線材の調整余裕部 分がフレームの中に納まるために、体裁が良好であり、また、吊り金具が上フレ ームと左右縦フレームとの連結手段に兼用され、上フレームを簡単に組付け、組 外しできるために、作品の出し入れも容易となる吊り額縁を提供することを目的 とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、この考案は、フレームに額縁の外周側へ開口す る凹溝と、その凹溝に開口する連結溝とを形成した吊り額縁において、左右縦フ レームの上端部に吊り金具を内装し、凹溝に納まる吊り金具の胴体に、吊り線材 を上下動可能に挿通するとともに、吊り線材の引く力でその固定力が強まる締付 け機構を内装し、且つ、上端部にその締付け機構の解除ピンを押しボタン式に脱 出不能に組み合わせ、解除ピンを吊り線材が挿通される筒形に形成し、縦フレー ムと上フレームとの連結につき、両方の連結溝に挿入されるL字形の連結金具を 上フレームに対してのみ固着し、解除ピンの上端部に、上フレームを押さえ止め る締付けナットが螺入される雄ねじを形成し、締付けナットを緩めることにより 、解除ピンを解除操作のために押し下げ得るように構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
吊り額縁を上記のように構成したから、上フレームが作品の出し入れのために 取り外されるものであって、上フレームを組み付けるときには、上フレームに固 着されているL字形の連結金具を縦フレームの連結溝に挿入し、吊り金具の解除 ピンに締付けナットを螺入して上フレームを縦フレームに締め付ける。逆に、組 み外すときには、締付けナットを外すことにより、縦フレームから連結金具を引 き抜く。
【0009】 額縁の組立て状態においては、解除ピンに螺着される締付けナットが上フレー ムに掛かっているから、吊り線材の長さを調整するときには、締付けナットを緩 めることにより、上フレームとの間に間隔を作り、解除ピンを押し下げて吊り線 材の締付け機構を解除する。
【0010】
【実施例】
次に、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】 図面は、一実施例を示したもので、額縁の組み立てについては、縦フレーム1 ,1に対して下フレームが従来と同様な手段で連結されるが、上フレーム3が吊 り金具5,5を利用して取外し可能に連結され、吊り金具5に吊り線材7が長さ を調整できるように挿入されている。
【0012】 フレーム1,3の断面構造については、内側に裏板や両面のマットや作品を納 める掛止溝9が開口される。外側には吊り金具5が納まる凹溝11が開口され、 掛止溝9と凹溝11との間に連結溝13を設け、連結溝13が凹溝11に開放す る蟻溝に形成される。また、凹溝11は、内周面が円弧形に形成され、吊り金具 5を見えなく収納できるように開放口が幅狭く形成される。
【0013】 吊り金具5,5は、左右縦フレーム1,1の上端部に取り付けられる。そして 、額縁の組立てについては、上フレーム3の両端部にL字形の連結金具15,1 5が取り付けられ、ビス17で固着される。上フレーム3から突出する連結金具 15のフリー片15aは、縦フレーム1,1に挿入されるだけであって、吊り金 具5によって脱出が阻止され、これにより縦フレーム1と上フレーム3との結合 が保持されるようになっている。
【0014】 吊り金具5は、吊り線材7の引く力に伴う締付け機構21を内蔵する胴体19 と、その取付け用の脚体23と、締付けの解除ピン25と、フレームの締付けナ ット27とから構成される。また、吊り線材7にはワイヤーロープが使用される 。
【0015】 胴体19は、縦フレーム1の凹溝11に納まる上向き弾丸状の筒形であって、 図4に示すように、内部空間において、吊り線材7を挾み付ける複数のボール2 9と、それを上へ付勢するコイルばね31と、ばね受け33とにより締付け機構 21が構成される。また、上端部には、解除ピン25が挿入される保持孔30が 設けられる。
【0016】 胴体19の内部空間は、上端部において上端に行くにつれて内径を小さくなる ように斜面35が形成され、斜面35と保持孔30との間に解除ピン25の掛止 段部32が設けられる。そして、コイルばね31の弾力でその斜面35にボール 29が押し付けられることによって、吊り線材7を挾んでいる。そのため、吊り 線材7を上へ引くと、それとの摩擦によりボール29が上に引き付けられ、斜面 35との接触圧を強めてさらに吊り線材7を強く締め付ける。つまり、吊り線材 7を引く力でボール29がそれを締め付ける。そのため、解除ピン25を操作し ない限り、吊り線材7を上へ引き抜くことはできない。
【0017】 ばね受け33は、吊り線材7が挿入される筒形であって、上端にボール29を 受ける鍔37を形成し、鍔37と脚体23の基端部との間にコイルばね31が介 在される。
【0018】 脚体23は、連結溝13に納まる片足形であって、上端の基端部に胴体19の 下端部に嵌着する部分を設けることによって、それと一体化されている。そして 、連結溝13の底壁にビス39で固着され、これにより胴体19が凹溝11内に 不動に保持される。また、この取付け状態において、解除ピン25の上端部が上 フレーム3の上に常時突出している。
【0019】 解除ピン25は、これも吊り線材7が挿入される筒形であって、上端部に締付 けナット27を螺入する雄ねじ41を形成し、下端に胴体19の掛止段部32に 掛かるとともに、ボール29を押さえる足部43が形成される。
【0020】 図2は、額縁の組立て状態を示したもので、上フレーム3にビス止めされてい る連結金具15のフリー片15aが縦フレーム1,1の連結溝13に挿入され、 締付けナット27で脱出しないように止められている。
【0021】 そこで、上フレーム3を取り外すときには、その締付けナット27を取り外し 、吊り線材7の長さ調整をするときには、締付けナット27を緩めて、解除ピン 25を押し下げる。但し、吊り線材7を短くするだけであるなら、解除ピン25 を操作することは要しない。
【0022】 締付け機構21については、上記のような操作がなされ得るものである限り、 上記構造に限定されるものではない。
【0023】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、次のような優れた効果がある。
【0024】 1)額縁の吊り線材の長さを調整できるだけでなく、その調整が非常に簡単であ って、締付けナットを緩めてそれが螺着されている解除ピンを押すだけで、締付 け機構が解除されるので、調整のためにドライバー等の道具が全く不要であり、 ワンタッチ操作により調整可能となり、また、調整後の締付けも容易である。
【0025】 2)上フレームの組付けについては、それに対してのみL字形連結金具が固着さ れ、縦フレームに対してはその連結溝に挿入されるだけであり、締付けナットに よりその脱出が阻止されるものであるから、上フレームの組付けが容易であるし 、締付けナットを取り外すだけで、上フレームの取り外しが可能となるので、作 品の出し入れが極めて容易である。
【0026】 3)吊り金具が上フレームの組付けに利用されるので、部品の節約を図る上にお いて合理的であり、しかも、吊り金具および吊り線材がフレームの側端に開口す る溝に内装されるので、少なくとも作品を見る視点からは美観が損なわれなく体 裁が良好である。
【0027】 4)加えて、体裁上の問題については、強度の関係から太い紐を使用することな く、細くて視覚され難い吊り線材を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上フレームの組付け要領において示す額縁の一
部斜視図である。
【図2】上フレームの組付け状態において示す額縁の一
部縦断面図である。
【図3】図2のA−A線矢視の断面図である。
【図4】吊り線材の締付け機構の一例を示す吊り金具の
拡大断面図である。
【符号の説明】
1 縦フレーム 3 上フレーム 5 吊り金具 7 吊り線材 11 凹溝 13 連結溝 15 連結金具 19 胴体 21 締付け機構 25 解除ピン 27 締付けナット 41 雄ねじ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームに額縁の外周側へ開口する凹溝
    と、その凹溝に開口する連結溝とを形成した吊り額縁に
    おいて、左右縦フレームの上端部に吊り金具を内装し、
    凹溝に納まる吊り金具の胴体に、吊り線材を上下動可能
    に挿通するとともに、吊り線材の引く力でその固定力が
    強まる締付け機構を内装し、且つ、上端部にその締付け
    機構の解除ピンを押しボタン式に脱出不能に組み合わ
    せ、解除ピンを吊り線材が挿通される筒形に形成し、縦
    フレームと上フレームとの連結につき、両方の連結溝に
    挿入されるL字形の連結金具を上フレームに対してのみ
    固着し、解除ピンの上端部に、上フレームを押さえ止め
    る締付けナットが螺入される雄ねじを形成し、締付けナ
    ットを緩めることにより、解除ピンを解除操作のために
    押し下げ得るように構成したことを特徴とする吊り額
    縁。
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